JP2016114355A - 測距装置 - Google Patents

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由美 中川
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Abstract

【課題】望遠状態と広角状態での視差がなく、目標物体の像を使用者に観察させること。【解決手段】測距装置1は、目標物体へ測定光を照射する送信光学系3と、目標物体によって測定光が反射または散乱された受信光を受光する受信光学系4と、目標物体の像を結像させる撮像光学系2と、撮像光学系2により結像された目標物体の像を撮像する撮像素子7と、を備え、撮像光学系2は、変倍機能を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、測距装置に関する。
従来、レーザーダイオードなどの光源から出力された測定光が目標物体で反射または散乱された戻り光を受光素子で受光し、測定光が射出されてから戻り光を受光するまでの時間に基づいて目標物体までの距離を測定する測距装置が知られている。このような測距装置は視野が狭いため、目標物体を測距装置の視野内に捉えることが難しく時間がかかっていた。そこで、望遠光学系とは別に、視野の広い広角光学系を設けた測距装置が提案されている(特許文献1参照)。
特許第3626141号公報
上記従来技術では、望遠光学系と広角光学系とが別々に設けられているため、特に測距装置に近い目標物体までの距離を測定する際には、望遠光学系と広角光学系との視差が大きくなってしまう。望遠光学系と広角光学系との視差が大きいと、広角光学系の視野内に目標物体を捉えていても、望遠光学系の視野内に目標物体を捉えられていない場合があり、この場合、目標物体を誤認識したり、視野の再調整が必要になったりと不便であった。
本発明による測距装置は、目標物体へ測定光を照射する送信光学系と、目標物体によって測定光が反射または散乱された受信光を受光する受信光学系と、目標物体の像を結像させる撮像光学系と、撮像光学系により結像された目標物体の像を撮像する撮像素子と、を備え、撮像光学系は、変倍機能を有することを特徴とする。
本発明によれば、望遠状態と広角状態での視差がなく、目標物体の像を使用者に観察させることができる。
第1の実施形態に係る第1実施例による測距装置の構成を説明する図である。 第1の実施形態に係る第1実施例による撮像光学系において、変倍光学系よりも手前の光学系の収差図である。 第1の実施形態に係る第1実施例による撮像光学系の収差図である。 第1の実施形態に係る第2実施例による測距装置の構成を説明する図である。 第1の実施形態に係る第2実施例による撮像光学系の収差図である。 第2の実施形態に係る測距装置の構成を概略的に説明する図である。 第2の実施形態による撮像光学系のズーミングの様子を説明する図である。 ダイクロイックプリズムに形成される反射体を説明する図である。 第2の実施形態に係る第3実施例による測距装置の構成を説明する図である。 第2の実施形態に係る第3実施例による撮像光学系の収差図である。 第2の実施形態に係る第4実施例による測距装置の構成を説明する図である。 第2の実施形態に係る第4実施例による撮像光学系の収差図である。 第2の実施形態に係る第5実施例による測距装置の構成を説明する図である。 第2の実施形態に係る第5実施例による撮像光学系の収差図である。 従来の測距装置によって目標物体を観察する様子を説明する図である。
−第1の実施形態−
図面を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。まず、第1の実施形態の説明に入る前に、従来の測距装置における問題点について説明する。図15は、従来の測距装置によって目標物体(縞模様の物体)を観察する様子を説明する図である。従来の測距装置では、上述したように、望遠光学系と広角光学系とが別々に設けられているため、望遠光学系と広角光学系とで視差が生じてしまう。したがって、図15に示すように、広角光学系による表示画面と望遠光学系による表示画面とでそれぞれの表示中心位置がずれてしまう。ゆえに、広角光学系の視野内に目標物体を捉えていても、望遠光学系の視野内に目標物体を捉えられていない場合がある。この場合、本来狙っていた目標物体とは異なる物体を視準・測距してしまうおそれがある。また、望遠光学系の視野内に目標物体を捉えるための再調整が必要であり、手間がかかってしまう。
望遠光学系と広角光学系との光軸を近づけることで視差を小さくすることはできるが、これには物理的な限界があり、視差を完全になくすことは困難である。また、表示装置に望遠光学系と広角光学系のそれぞれの画像を表示しても、各光学系が単焦点であるため、表示された画像は望遠または広角いずれかの画像であり、必ずしも使用者が望む倍率ではない場合がある。
このような事情を鑑みて、本実施形態の測距装置は、撮像光学系に変倍機能を持たせることにより、望遠状態と広角状態での視差がなく、目標物体の像を使用者に観察させることができるように構成されている。以下、本実施形態の測距装置について詳しく説明する。
図1は、本実施形態による測距装置1の構成を説明する図である。なお、図1の上側が望遠端状態を示し、図1の下側が広角端状態を示す。測距装置1は、図示しない目標物体を撮影するための撮像光学系2と、目標物体に測定光を照射するための送信光学系3と、測定光が目標物体で反射或いは散乱して戻ってきた戻り光(受信光)を受光するための受信光学系4と、を備える。撮像光学系2と送信光学系3と受信光学系4とは、対物光学系5を共有する同軸光学系として構成されている。
撮像光学系2は、目標物体側から順に並んだ、対物光学系5と、ダイクロイックプリズム13と、合焦レンズ6と、変倍光学系20と、撮像素子7と、から構成される。対物光学系5を透過した目標物体からの光は、ダイクロイックプリズム13、合焦レンズ6および変倍光学系20を順に透過して、撮像素子7の撮像面に結像される。
また、送信光学系3は、測定光の射出側から順に、光源12と、コリメータレンズ11と、反射鏡10と、対物光学系5と、から構成される。反射鏡10は、対物光学系5と合焦レンズ6との間の光路中に配置されている。コリメータレンズ11と光源12とは、反射鏡10の反射光路上に配置されている。また、光源12としては、LEDやレーザーダイオード等が使用される。なお、光源12から射出される測定光は、赤外光が望ましいが、これに限らなくてもよく、例えば、波長650(nm)前後の赤色光であってもよい。
さらに、受信光学系4は、対物光学系5と、ダイクロイックプリズム13と、受光素子14と、から構成される。ダイクロイックプリズム13は、反射鏡10と合焦レンズ6との間の光路中に光分割素子として配置されている。受光素子14は、ダイクロイックプリズム13の対物光学系5の焦点位置付近に配置されている。
以上の構成の下、光源12から射出された測定光は、コリメータレンズ11を経た後、反射鏡10によって反射され、対物光学系5を介して略平行光束として目標物体に照射される。これにより、目標物体で散乱した、或いは、目標物体付近に配置されたコーナーキューブで反射した測定光が再び対物光学系5を介して反射鏡10の周辺部を受信光として通過する。そしてこの受信光は、ダイクロイックプリズム13内の反射コート部15で反射され、さらにダイクロイックプリズム13内部を進行して射出され、受光素子14へ入射する。
測距装置1の図示しない制御部は、光源12から測定光を射出したタイミングと受信光が受光素子14により受光されたタイミングとの時間差に基づき、測距装置1から目標物体までの距離を演算する。このようにして使用者は、測距装置1を用いて目標物体までの距離を測定することができる。なお、光源12からの測定光が赤色光である場合に、測定光の光束を細くして目標物体に照射すれば、目標物体における測定位置を赤色のスポット像として観察することが可能となる。
測距装置の撮像光学系が、接眼光学系を含む眼視光学系(アフォーカル光学系)を構成している場合、アイレリーフ、望遠鏡倍率、瞳径、光学性能等を鑑みて、測距装置の口径は、30〜60mmと大きなものになる。しかしながら、本実施形態では、眼視光学系の時に使用していた対物光学系5を撮像光学系2として流用することで、安価な測距装置1を提供することも想定している。
変倍光学系20は、目標物体側から順に並んだ、第1レンズ群G1と、第2レンズ群G2とから構成される、いわゆる2群構成のズームレンズである。本実施形態では、撮像光学系2における変倍光学系20よりも手前の光学系(対物光学系5、ダイクロイックプリズム13および合焦レンズ6)までで、ある程度収差が補正される。そのため、変倍光学系20よりも手前の光学系までの光学性能を、変倍光学系20の望遠端では維持すればよい。したがって、望遠端において、変倍光学系20を通過する光線が可能な限り光軸近辺を通過し、光学性能の変動を起こさせないことが望ましい。これを実現するため、第1レンズ群G1は負の屈折力を有し、第2レンズ群G2は正の屈折力を有するように構成される。
広角端から望遠端への変倍の際には、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が狭まるように、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2が光軸に沿って移動する。一方、望遠端から広角端への変倍の際には、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が広がるように、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2が光軸に沿って移動する。
なお、変倍光学系20は、3群構成のズームレンズ、または4群構成のズームレンズであってもよい。コストの面を鑑みると、2群構成のズームレンズの方が望ましい。
本実施形態の測距装置1では、変倍光学系20は、反射鏡10およびダイクロイックプリズム13よりも撮像素子7側に配置されている。これにより、送信光学系3や受信光学系4に影響を与えることなく、変倍機能を実現することができる。また、送信光学系3や受信光学系4として、既存の光学系を用いることができる。
また、本実施形態の測距装置1では、撮像光学系2によって目標物体の像を撮像素子7の撮像面に結像させている。ゆえに、物体側において測角が可能な最小の角度は、撮像素子7の画素ピッチによって変化する。具体的に、撮像素子7の画素ピッチによって変化する、測角が可能な最小の角度θ1[rad]は、以下の式(1)で表される。式(1)において、p[mm]は撮像素子7の1画素の大きさ(画素ピッチ)であり、f[mm]は撮像光学系2の焦点距離である。なお、f[mm]は、測角を行う際の撮像光学系2の焦点距離であり、広角端から望遠端までのいずれの焦点距離であってもよい。すなわち、測角は、撮像光学系2において広角端から望遠端までのいずれの状態で行ってもよい。
Figure 2016114355
また、測距装置1において、測角が可能な最小の角度は、撮像光学系2の分解能によっても変化する。具体的に、撮像光学系2の分解能によって変化する、測角が可能な最小の角度θ2[秒]は、以下の式(2)で表される。なお、式(2)において、D[mm]は撮像光学系2の入射瞳直径である。
Figure 2016114355
測距装置1において、できるだけ小さい角度で測角を可能とするためには、θ1=θ2とすればよい。θ1=θ2とすると、上記式(1)および式(2)から、撮像光学系2の入射瞳直径D[mm]は、以下の式(3)で表される。
Figure 2016114355
また、撮像素子7の大きさ(撮像エリアの対角長)をIs[mm]、撮像光学系2の最大半画角をω[°](すなわち最大画角は2ω[°])とすると、撮像光学系2の焦点距離f[mm]は、以下の式(4)で表される。
Figure 2016114355
ゆえに、式(3)に式(4)を代入することにより、撮像光学系2の入射瞳直径D[mm]は、以下の式(5)で表される。
Figure 2016114355
撮像素子7の大きさIs[mm]、1画素の大きさp[mm]、撮像光学系2の最大半画角ω[°]について現実的な数値を考慮すると、撮像光学系2の入射瞳直径D[mm]は、以下の条件式(6)を満たすことが望ましい。なお、条件式(6)を20で割ることにより、以下の条件式(7)となる。すなわち、撮像光学系2は、条件式(7)を満足することが望ましい。
Figure 2016114355
Figure 2016114355
また、さらに効率よく光学性能と測角精度を適合させるには、撮像光学系2を望遠端にして測角を行うことが望ましく、以下の条件式(8)を満足することが望ましい。なお、式(8)において、ωtは、撮像光学系2の望遠端における最大半画角である。
Figure 2016114355
また、本実施形態の測距装置1では、以下の条件式(9)および(10)を満足することが望ましい。この条件式(9)および(10)を満足することで、良好な光学性能を確保することができる。なお、条件式(9)において、βtは望遠端における変倍光学系20の倍率であり、βwは広角端における変倍光学系20の倍率である。また、条件式(10)において、f1は変倍光学系20における第1レンズ群G1の焦点距離であり、f2は変倍光学系20における第2レンズ群G2の焦点距離である。
1.1< |βt/βw| <2.5 …(9)
1 < |f1/f2| <2.5 …(10)
なお、さらに光学性能を確保するためには、以下の条件式(11)および(12)を満足することが望ましい。
1.1< |βt/βw| <2 …(11)
1 < |f1/f2| <2 …(12)
また、本実施形態の測距装置1では、以下の条件式(13)を満足することが望ましい。この条件式(13)を満足することで、撮像光学系2を、光軸方向にコンパクトにすることができる。なお、条件式(13)において、WTLは変倍光学系20の広角端における光学全長(変倍光学系20の最も物体側のレンズ面から撮像素子7までの距離)であり、TLは撮像光学系2の光学全長(撮像光学系2の最も物体側のレンズ面から撮像素子7までの距離)である。
0 < WTL/TL < 0.5 …(13)
なお、さらに光軸方向にコンパクトでありつつ、良好な光学性能を確保するには、以下の条件式(14)を満足することが望ましい。
0.1 < WTL/TL < 0.35 …(14)
(第1の実施形態に係る第1実施例)
次に、第1の実施形態に係る第1実施例を説明する。図1は、第1実施例による測距装置1の構成を説明する図である。第1実施例に係る測距装置1において、変倍光学系20の第1レンズ群G1は、1枚の凹レンズL11から構成され、第2レンズ群G2は、1枚の凸レンズL21から構成される。また、第1実施例による撮像光学系2では、開口絞りは第1面の手前に配置されている。
表1〜表3に、第1実施例に係る撮像光学系2の諸元の値を示す。なお、表1では、反射鏡10の記載を省略している。表において、面番号は物体側から数えた光学面の順序、rは各光学面の曲率半径、dは光学面の面間隔、ndはd線(波長λ=587.56nm)に対する屈折率、νdはd線(波長λ=587.56nm)に対するアッベ数をそれぞれ示している。なお、空気の屈折率nd=1.00000は記載を省略している。また、(可変)は、可変の面間隔である。di(i:整数)は面番号iでの可変の面間隔をそれぞれ示す。ωtは撮像光学系2の望遠端における最大半画角を示し、ωwは撮像光学系2の望遠端における最大半画角を示す。以下の全ての諸元値において掲載されている焦点距離、曲率半径、その他の長さの単位は一般に「mm」が使われる。しかし光学系は、比例拡大又は縮小しても同等の光学性能が得られるため、これに限られるものではない。また、単位は「mm」に限定されることなく他の適当な単位を用いることもできる。以上の記号は、以降の他の実施例においても同様とし説明を省略する。
[表1](レンズデータ)
面番号 r d nd νd
1 106.48511 6.000000 1.603110 60.69
2 -236.12769 0.500000
3 54.97563 8.400000 1.487490 70.32
4 -340.69302 2.800000 1.805180 25.45
5 157.24679 37.341310
6 ∞ 13.500000 1.568829 56.04
7 ∞ 10.070000
8 -138.85600 2.200000 1.806100 33.34
9 -14.09700 1.000000 1.734000 51.51
10 18.44800 10.000000
11 ∞ (可変)
12 172.42888 2.000000 1.620040 36.40
13 15.02069 (可変)
14 27.75740 2.000000 1.734000 51.51
15 -37.23509 (可変)
[表2]
焦点距離 250(望遠端) 195.1(広角端)
d11 38.958 18.958
d13 1.085 4.404
d15 4.000 20.681
[表3](条件式対応値)
条件式(7),(8) Is=7.0、p=0.0025、2ωt=1.5、2ωw=3より
(7Is/2ptanωt)*(π/3600*180)=3.629
(7Is/2ptanωw)*(π/3600*180)=1.184
条件式(9),(11) βt=-1.001、βw=-0.808より
βt/βw=1.239
条件式(10),(12) f1=-26.667、f2= 21.952より
f1/f2=1.215
条件式(13),(14) WTL=29.085、TL=129.854より
WTL/TL=0.224
表3に示すように、第1実施例による撮像光学系2は、条件式(7)〜(14)を満足する。
また、図2は、第1実施例による撮像光学系2の変倍光学系20よりも手前の光学系(対物光学系5、ダイクロイックプリズム13および合焦レンズ6)における球面収差、非点収差、歪曲収差および横収差を示す図である。図2によれば、変倍光学系20よりも手前の光学系では、種々の収差が補正され、良好な光学性能が確保されていることがわかる。
図3は、第1実施例による撮像光学系2の望遠端および広角端における球面収差、非点収差、歪曲収差および横収差を示す図である。図3によれば、第1実施例では、変倍光学系20がこれよりも手前の光学系までの良好な光学性能を維持し、撮像光学系2では、望遠端および広角端のいずれにおいても、種々の収差が補正され、良好な光学性能が確保されていることがわかる。
(第1の実施形態に係る第2実施例)
次に、第1の実施形態に係る第2実施例を説明する。図4は、第2実施例における測距装置1の構成を説明する図である。第2実施例に係る測距装置1において、変倍光学系20の第1レンズ群G1は、物体側から順に、凹レンズL12および凸レンズL13の接合レンズと、凸レンズL14とから構成される。第2レンズ群G2は、2枚の凸レンズL22,L23から構成される。また、第2実施例による撮像光学系2では、開口絞りは第1面の手前に配置されている。表4〜表6に、第2実施例に係る撮像光学系2の諸元の値を示す。なお、表4では、反射鏡10の記載を省略している。
[表4](レンズデータ)
面番号 r d nd νd
1 114.42240 6.000000 1.603110 60.70
2 -223.60991 0.500000
3 55.34451 8.400000 1.487490 70.32
4 -317.02577 2.800000 1.805180 25.45
5 175.21730 37.341310
6 ∞ 13.500000 1.568829 56.04
7 ∞ 10.070000
8 -138.85600 2.200000 1.806100 33.34
9 -14.09700 1.000000 1.734000 51.51
10 18.44800 10.000000
11 ∞ (可変)
12 -22.56555 1.000000 1.620040 36.40
13 8.49154 3.000000 1.516800 63.88
14 118.23483 2.000000
15 -33.08328 2.500000 1.603420 38.03
16 -21.30463 (可変)
17 113.28832 4.000000 1.516800 63.88
18 -22.33719 1.000000
19 15.33093 4.000000 1.516800 63.88
20 138.66145 (可変)
[表5]
焦点距離 250(望遠端) 127.627(広角端)
d11 32.689 13.989
d16 1.000 9.593
d20 4.000 14.107
[表6](条件式対応値)
条件式(7),(8) Is=7.0、p=0.0025、2ωt=1.5、2ωw=3より
(7Is/2ptanωt)*(π/3600*180)=3.629
(7Is/2ptanωw)*(π/3600*180)=1.184
条件式(9),(11) βt=-1.029、βw=-0.525より
βt/βw=1.959
条件式(10),(12) f1=-33.607、f2=17.603より
f1/f2=1.909
条件式(13),(14) WTL=22.500、TL=137.000より
WTL/TL=0.164
表6に示すように、第2実施例による撮像光学系2は、条件式(7)〜(14)を満足する。
また、図5は、第2実施例による撮像光学系2の望遠端および広角端における球面収差、非点収差、歪曲収差および横収差を示す図である。図5によれば、第2実施例では、撮像光学系2の望遠端および広角端のいずれにおいても、種々の収差が補正され、良好な光学性能が確保されていることがわかる。
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)測距装置1は、目標物体へ測定光を照射する送信光学系3と、目標物体によって測定光が反射または散乱された受信光を受光する受信光学系4と、目標物体の像を結像させる撮像光学系2と、撮像光学系2により結像された目標物体の像を撮像する撮像素子7と、を備え、撮像光学系2と送信光学系3と受信光学系4とは、目標物体に向けられる対物光学系5を同軸で共有し、撮像光学系2は、変倍機能を有するようにした。これにより、望遠状態と広角状態との視差なく、目標物体の像を使用者に観察させることができる。
(2)測距装置1は、撮像光学系2内に配置され、送信光学系3から照射された測定光を目標物体へ導く反射鏡10と、撮像光学系2内に配置され、受信光を受光素子14へ導くダイクロイックプリズム13と、をさらに備え、撮像光学系2は、反射鏡10およびダイクロイックプリズム13よりも像側に配置された変倍光学系20を有するようにした。これにより、送信光学系3や受信光学系4に影響を与えることなく、変倍機能を実現することができる。また、送信光学系3や受信光学系4として、既存の光学系を用いることができる。
−第2の実施形態−
次に、図面を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態による測距装置も、第1の実施形態と同様に、撮像光学系に変倍機能を持たせることにより、望遠状態と広角状態との視差なく、目標物体の像を使用者に観察させることができるように構成されている。第2の実施形態では、撮像光学系が第1の実施形態と異なり4群構成のズームレンズであり、第1の実施形態よりも高いズーム比を実現することができるようになっている。以下、本実施形態の測距装置について詳しく説明する。
図6は、本実施形態による測距装置100の構成を概略的に説明する図である。図6に示すように、測距装置100は、送信光学系101と、受信光学系102と、撮像光学系103と、を備える。送信光学系101は、目標物体あるいは、目標物体付近へ配置されたコーナーキューブ(これらは不図示であり、以下、単に「目標物体」とのみ記す)へ、対物光学系104を介して測定光を照射する。受信光学系102は、目標物体で反射・散乱された測定光を、対物光学系104を介して受光する。撮像光学系103は、目標物体の像を撮像素子112上に結像させる。
撮像光学系103は、送信光学系101および受信光学系102と、対物光学系104を同軸にて共有する。撮像光学系103は変倍機能を有し、ズーミングによる視野角の変化によって、撮像素子112上に結像する物体範囲が変化する。撮像素子112には、画像処理装置120として、制御部121および表示部122が接続されている。制御部121は、撮像素子112により撮像された画像を表示部122に表示する。
撮像光学系103は、物体側から順に並んだ、第1レンズ群G11と、第2レンズ群G12と、第3レンズ群G13と、ダイクロイックプリズム111と、第4レンズ群G14と、撮像素子112と、から構成される。撮像光学系103は、広角端での視野角が望遠端での視野角の10倍以上ある方がより使い勝手がよい。このうち、第1レンズ群G11と第2レンズ群G12と第3レンズ群G13とが対物光学系104を構成する。すなわち、第1レンズ群G11と第2レンズ群G12と第3レンズ群G13とを、送信光学系101、受信光学系102および撮像光学系103とで同軸にて共有している。
図7は、撮像光学系103の変倍の際のレンズ群の移動軌跡を説明する図である。なお、図7では、第1〜第4レンズ群G11〜G14と撮像素子112以外は省略して記載している。撮像光学系103では、広角端側から望遠端側への変倍に際し、第2レンズ群G12と第3レンズ群G13との空気間隔が減少するように、第2レンズ群G12が物体側から像側へのみ移動し、第3レンズ群G13が像側から物体側へのみ移動する。このように、広角端から望遠端への変倍に際して、第2レンズ群G12と第3レンズ群G13とが一方向にのみ移動することで、途中で戻る軌跡を取ることがないので、第2レンズ群G12と第3レンズ群G13の移動機構を簡素化することができる。
なお、図6に示すように、開口絞りSは、第2レンズ群G12と第3レンズ群G13との間に配置されている。開口絞りSは、特に撮像光学系103の広角端状態において余分な光をカットするため、この位置に配置されている。
また、第4レンズ群G14と撮像素子112との間にIRカットフィルタFが配置されているが、これは必要に応じて配置される。
目標物体までの距離や角度を測定する(以下、単に「距離を測定する」とのみ記す)際、まずは撮像光学系103を用いて目標物体の像を撮像素子112上に結像させる。このとき、撮像光学系103を大きな視野角を持つ広角端状態にすることにより、一度に広範囲を捉えることが可能となるため、目標物体を短時間で探すことが可能となる。さらに、目標物体を撮像素子112上に結像させることで、複数の使用者で同時に撮像素子112による撮像画像を確認でき、接眼レンズを使い慣れていない使用者でも容易に目標物体を捉えることができる。また、接眼レンズを設置しないことで、測距装置100をよりコンパクトにできるという利点もある。
目標物体を探し出した後、撮像光学系103を望遠端状態にして、送信光学系101および受信光学系102を用いて、目標物体までの距離を測定する。このとき、望遠端状態と広角端状態とで視差が発生しないので、最初に広角端状態で目標物体を視野中心に位置させておけば、その後ズーミングを行い望遠端状態にしても、目標物体は視野中心からずれることなく、距離測定を行うことができる。広角端状態で目標物体を視野中心に合わせることは容易である。そのため、非常に簡単な操作で距離測定を行うことができる。
測距装置100を用いて距離測定を行う際、使用者は、撮像光学系103を広角端状態として、目標物体を撮像素子112上の視野中心にセットする。その後、撮像光学系103を変倍して望遠端状態とする。撮像光学系102が望遠端状態のまま、距離測定モードに入る。
送信光学系101は、測定光の射出側から順に、光源110と、リレー光学系116と、ダイクロイックプリズム111と、対物光学系104とから構成されている。受信光学系102は、目標物体側から順に、対物光学系104と、ダイクロイックプリズム111と、受光素子113とから構成されている。
測定光を供給するための光源110としては、例えば波長870nmの赤外光を射出する半導体パルスレーザが用いられる。なお、光源110としては、LD(レーザーダイオード)、LED(発光ダイオード)のような他の適当な光源を用いることもできる。
ダイクロイックプリズム111は、二等辺プリズムP1と、第1三角形プリズムP2と、第2三角形プリズムP3と、を備える。ダイクロイックプリズム111は、目標物体へ照射される測定光と目標物体で反射された受信光とを分別したり、受信光と目標物体からの可視光とを分別したりする機能を有している。
二等辺プリズムP1は、二等辺三角形のプリズムの3つの角をカットすることにより形成されている。二等辺プリズムP1は大きさを小さくするために3つの角がカットされているのであって、必ずしも角をカットする必要はない。二等辺プリズムP1は、対物レンズ3の光軸OAと平行する二つの平面R2および平面R4と、光軸OAと直交する二つの平面R1および平面R3とを備える。平面R2、平面R3および平面R4はカットされた面である。
さらに、二等辺プリズムP1は、平面R1と光軸OAとに対して傾斜する第一傾斜面R12と第二傾斜面R13とを備える。第一傾斜面R12と第二傾斜面R13とは、二等辺三角形の二つの辺であるので、お互いに逆向きでほぼ対称的な角度で傾斜されている。
二等辺プリズムP1の第一傾斜面R12で、二等辺プリズムP1と補助光学部材である第1三角形プリズムP2とが接合される。また第二傾斜面R13で、二等辺プリズムP1と補助光学部材である第2三角形プリズムP3とが接合される。第1三角形プリズムP2の一面は、二等辺プリズムP1の平面R3と平行になることが好ましい。しかし、図6に描かれるように、第1三角形プリズムP2の一面は、二等辺プリズムP1の平面R3と同一面である必要はない。
二等辺プリズムP1の第一傾斜面R12には、波長で光を分別するダイクロイックコートが形成されている。このダイクロイックコートは、例えば波長870nm以上の長い波長の光は反射し、例えば波長400nm〜650nm付近の可視光を透過させる特性を有する。ゆえにダイクロイックコートは、目標物体から反射されて対物光学系104を透過して入射された光を、受信光と目標物体からの可視光とにそれぞれ分別する。
二等辺プリズムP1を通過した目標物体からの可視光は、ダイクロイックコートを透過した後、第4レンズ群G14、IRカットフィルタFを透過して、撮像素子112の撮像面に結像される。また、ダイクロイックコートで反射された受信光は、ダイクロイックプリズム111の内部で反射されて、ダイクロイックプリズム111の第二傾斜面R13を透過して、受光素子113に入射される。受光素子113には、例えばAPD(アバランシェ・フォト・ダイオード)などが用いられる。
また、二等辺プリズムP1の第二傾斜面R13には、光源110から射出された測定光(送信光)と測定光が目標物体で反射或いは散乱して戻ってきた受信光とを分別する特定形状の反射体が形成されている。この反射体は、二等辺プリズムP1の内部で反射されてきた受信光を透過させ、光源110から射出された送信光を反射させる。
ここで、測距装置100における光路について説明する。光源110からリレー光学系116を経由して射出された送信光(測定光)は、対物レンズ3の光軸OAから離れた二等辺プリズムP1の平面R1に入射される。平面R1に入射した送信光は第二傾斜面R13で反射され、再び平面R1に向かう。第二傾斜面R13から平面R1へ向かう送信光は、入射角が浅いため平面R1で全反射して、第一傾斜面R12に向かう。送信光は、第一傾斜面R12でも全反射されて、平面R1に対して垂直に入射する。平面R1に垂直に入射した送信光は、平面R1を通過して二等辺プリズムP1から射出される。二等辺プリズムP1から射出された送信光は、対物光学系104を透過して、目標物体に照射される。
目標物体に照射された送信光がこの目標物体で反射又は散乱され、受信光として再度対物光学系104を透過して、再びダイクロイックプリズム111に向かう。受信光は、二等辺プリズムP1の平面R1に入射され、第一傾斜面R12に向かう。受信光は、第一傾斜面R12におけるダイクロイックコートにより反射される。その後入射角が浅く入った受信光は、平面R1で全反射されて、第二傾斜面R13を透過して第2三角形プリズムP3に入射する。第2三角形プリズムP3に入射した受信光は、第2三角形プリズムP3の一つの辺である平面R5を透過して受光素子113に入射する。光源110から射出された送信光の光路と目標物体から反射された受信光の光路とは、殆ど重複しているが、この第二傾斜面R13で、送信光と受信光とを分別することができる。
一方、目標物体からの可視光は、対物光学系104を透過してダイクロイックプリズム111に入射する。目標物体からの可視光は、第一傾斜面R12を透過し、その後、第4レンズ群G14、IRカットフィルタFを透過して、撮像素子112の撮像面に結像される。これにより、使用者は、撮像素子112により撮像された目標物体の画像を視認することができる。即ち、ダイクロイックプリズム111の第一傾斜面R12におけるダイクロイックコートにより、受信光と目標物体からの可視光とを分別する。
図8は、第二傾斜面R13に設けられた、送信光と受信光とを分別する特定形状の反射体を示す図である。第二傾斜面R13における送信光と受信光との分別機能は、第二傾斜面R13に送信光および受信光の一方の光束を反射させる特定形状の反射体RBを蒸着することにより形成される。図8に示すように、この反射体RBの形状としては、中央が反射領域である反射体RB1、左右のどちらかが反射領域である半円状の反射体RB2、中央が透過領域で周囲の輪帯が反射領域である反射体RB3などがある。
光源110から射出された送信光から判断して、第二傾斜面R13で送信光に必要な範囲に反射体RBが形成される。たとえば、図6に示したように、光源110からの送信光が二等辺プリズムP1の平面R1に入射する場合には、中央が反射領域である反射体RB1が好ましい。送信光は拡散しておらず、その光束径が小さいまま反射体RB1で反射される。その一方、反射された受信光は、目標物体から散乱していることも多く、また距離が長いため光束が広がっていることが多い。したがって、対物光学系104のNA(開口数)を送信光のNAよりも大きくしておくと送信光の外周側から受信光がダイクロイックプリズム111に入射する。このため受信光は第二傾斜面R13の反射体RB1の外側を通過することになる。
また、図示しないが、光源110と受光素子113とは配置場所を入れ替えても測距装置100として成立する。すなわち、光源110からの送信光が第2三角形プリズムP3の平面R5に入射しても、目標物体の測距が可能である。このように光源110からの送信光が第2三角形プリズムP3の平面R5から入射する場合には、中央が透過領域で周囲の輪帯が反射領域である反射体RB3が好ましい。
測距装置100は、光源110を発光したタイミングと、受信光が受光素子113で受光されたタイミングとの時間差に基づき、測距装置100から目標物体までの距離を演算する。さらに必要な場合は、角度も演算する。
測距装置100では、目標物体の像を撮像光学系103により撮像素子112上に結像させているため、使用者は目標物体の確認自体は可能である。しかしながら、測定光として波長870nmの赤外光を用いた場合、赤外光は不可視のため、測定光を使用者が確認することはできない。そこで、この場合、視準補助のためのレーザポインタとして、図6に示すように、光源114(点線で記す)と、光源114からの光を反射して第1レンズ群G11に導く反射鏡115(点線で記す)とを設置する。反射鏡115は、第1レンズ群G11と第2レンズ群G12との間に配置される。光源114からの射出光(波長650nm程度)の光束を細くして目標物体に照射することで、使用者は、目標物体における測定位置を赤色のスポット像として観察することが可能となる。
また、撮像光学系103は、広角端での視野角が望遠端での視野角の10倍以上ある方がより使い勝手がよい。そこで、本実施形態の測距装置100では、10倍以上の高いズーム比を確保するため、撮像光学系103が、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G11と、負の屈折力を有する第2レンズ群G12と、正の屈折力を有する第3レンズ群G13と、負の屈折力を有する第4レンズ群G14とから構成されている。
また、本実施形態の測距装置100では、以下の条件式(15)を満足することが望ましい。なお、条件式(15)において、f11は第1レンズ群G11の焦点距離であり、f12は第2レンズ群G12の焦点距離である。
5.6<|f11/f12|<6.7 ・・・(15)
条件式(15)は、第1レンズ群G11と第2レンズ群G12との焦点距離の比の最適な範囲を規定している。条件式(15)を満足することにより、10倍以上という高いズーム比を確保している。また、この条件式(15)を満足することにより、第1レンズ群G11と第2レンズ群G12との間隔が最も狭くなる広角端においても、第1レンズ群G11と第2レンズ群G12との間に十分な間隔が確保できるため、上述したように、反射鏡115を設置し、光源114からの射出光を細くして目標物体に照射することが可能となる。なお、波長650nm程度の光源を第1レンズ群G11の焦点位置にダイレクトに配置し、この光源を、測定光を供給する光源として用いつつ、視準補助のためのレーザポインタとして共用するようにしてもよい。
|f11/f12|の値が条件式(15)の下限値を下回る状態では、第1レンズ群G11と第2レンズ群G12とが干渉してしまい、10倍以上の高いズーム比を得ることができない。さらに、|f11/f12|の値が条件式(15)の下限値を下回る状態で、第3レンズ群G13、第4レンズ群G14の屈折力を強めズーム比を高くしようとしても、10倍以上の高いズーム比を得ることはできない。
なお、さらに高い光学性能を確保するためには、以下の条件式(16)を満足することが望ましい。
5.6<|f11/f12|<6.1 ・・・(16)
また、本実施形態の測距装置100では、以下の条件式(17)を満足することが望ましい。なお、条件式(17)において、f123tは、撮像光学系103の望遠端における、第1レンズ群G11、第2レンズ群G12、および第3レンズ群G13を合わせた合成焦点距離であり、ftは、撮像光学系103の望遠端における撮像光学系103全系の焦点距離である。
0.5<|f123t/ft|<0.7 ・・・(17)
条件式(17)は、撮像光学系103の望遠端における、第1レンズ群G11、第2レンズ群G12、および第3レンズ群G13を合わせた合成焦点距離(すなわち対物光学系104の焦点距離)と、撮像光学系103全系の焦点距離との比の最適な範囲を規定している。上述したように、送信光学系101および受信光学系102は、対物光学系104を撮像光学系103と同軸にて共有している。送信光学系101として対物光学系104を用いる場合、対物光学系104のほぼ焦点位置に光源110を配置することが望ましい。すると、光源110からの測定光をほぼ平行光の状態で目標物体に照射することとなるので、目標物体での反射・散乱光の強度が大きくなり、より高精度な距離測定を行うことができる。また、受信光学系102として対物光学系104を用いる場合、受光素子113を配置する位置は、受信光の強度が最も強い状態で受光素子113へ導くことが可能となる、対物光学系104の焦点位置が望ましい。以上のことをふまえ、条件式(17)は、実際に光学系を配置する上での制約と、対物光学系104の撮像光学系103に対するパワー配置(収差補正)のバランスを考慮した上で得られたものである。
|f123t/ft|の値が条件式(17)の下限値を下回る場合、対物光学系104の焦点距離が望遠端における撮像光学系103の焦点距離と比較して短い状態となっており、送信光学系101や受信光学系102の配置、すなわちダイクロイックプリズム111の通過も考慮した上での光源110の配置や受光素子113の配置に支障を来たす。逆に、|f123t/ft|の値が条件式(17)の上限値を上回る場合、対物光学系104が屈折力不足となって、第1レンズ群G11〜第3レンズ群G13でなるズーム部で発生した収差は第4レンズ群G14の屈折力を強めても補正しきれない。第4レンズ群G14は、第1レンズ群G11から第3レンズ群G13からなるズーム部でできた像を結像する役割を果たしており、変倍時に第4レンズ群G14を通過する光束はほぼ一定であり、4群構成のズームレンズにおいて第4レンズ群G14は独立したレンズとして作用しているためである。
また、本実施形態の測距装置100では、以下の条件式(18)を満足することが望ましい。なお、条件式(18)において、f13は第3レンズ群G13の焦点距離であり、f14は第4レンズ群G14の焦点距離である。
3<|f14/f13|<3.5 ・・・(18)
本実施形態では、撮像光学系103の、第3レンズ群G13と第4レンズ群G14の間にダイクロイックプリズム111を配置している。ダイクロイックプリズム111により赤外光と可視光とを分離しており、波長を分離して(例えば赤外光で測距、可視光で視準を行うなど)用いる測距装置にとっては、ダイクロイックプリズム111は必須の部品である。条件式(18)は、撮像光学系103の途中にダイクロイックプリズム111を無理なく配置し、かつズーミングの妨げにならないようにするためのものである。|f14/f13|の値が条件式(18)の下限を超えると、第3レンズ群G13と第4レンズ群G14の間隔が狭くなりすぎて、ダイクロイックプリズム111を配置できなくなる。一方、|f14/f13|の値が条件式(18)の上限を超えると、第4レンズ群G14と撮像素子112の間隔(バックフォーカス)が短くなりすぎ、IRカットフィルタFを配置できなかったり、第4レンズ群G14にもし異物などが付着していた場合に撮像素子112に映りこんでしまったりする。
また、上述したように、視準補助のために光源114を設け、第1レンズ群G11と第2レンズ群G12の間に反射鏡115を配置する場合には、第1レンズ群G11の焦点位置に光源114を配置することが望ましい。その場合は、以下の条件式(19)を満足することがより望ましい。なお、条件式(19)において、f11は第1レンズ群G11の焦点距離である。
70≦f11≦90 ・・・(19)
f11が条件式(19)の下限値を下回る場合には、第1レンズ群G11の屈折力が大きくなり、それに伴って第2レンズ群G12の屈折力も大きくしなければならず、広角端状態においては、歪曲収差が増大し、コマ収差が発生しやすくなる。また、望遠端状態においては、球面収差の増大等が生じてしまう。一方、f11が条件式(19)の上限値を上回る場合、高いズーム比を得ようとすると、第3レンズ群G13の変倍時の移動量が増加する。その結果、第2レンズ群G12と第3レンズ群G13との干渉を防止するために、第2レンズ群G12と第3レンズ群G13との間隔を長くする必要が生じ、撮像光学系103の全長が大きくなってしまう。
また、本実施形態の測距装置100では、撮像光学系103において、第3レンズ群G13と第4レンズ群G14との間に、ダイクロイックプリズム111を配置している。撮像光学系103を望遠端状態として目標物体までの距離を測定する際、送信光学系101と受信光学系102とがダイクロイックプリズム111を共有して構成される。本実施形態の測距装置100では、第3レンズ群G13と第4レンズ群G14の間に、波長域によって反射と透過の光路を分岐するダイクロイックプリズム111を配置することで、高出力のレーザを光源として用いることも可能となる。また、ダイクロイックプリズム111で比較的長波側の光を反射させることで、撮像素子112には、長波側の光が低減されて入ることとなり、撮像素子112上において赤色の色付きが軽減される。なお、ダイクロイックプリズム111を第2レンズ群G12と第3レンズ群G13の間に配置してしまうと、ズーミング中にプリズムによる色収差が発生する可能性もある。したがって、ダイクロイックプリズム111は、第3レンズ群G13と第4レンズ群G14との間に配置されるのが望ましい。
また、本実施形態の測距装置100では、上述した第1の実施形態と同様に、上記条件式(7)を満足することが望ましい。そして、さらに効率よく光学性能と測角精度を適合させるには、上記条件式(8)を満足することが望ましい。
(第2の実施形態に係る第3実施例)
次に、第2の実施形態に係る第3実施例を説明する。図9は、第3実施例による測距装置100の構成を説明する図である。第3実施例による撮像光学系103は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G11と、負の屈折力を有する第2レンズ群G12と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第3レンズ群G13と、ダイクロイックプリズム111と、負の屈折力を有する第4レンズ群G14と、IRカットフィルタFとから構成されている。なお、撮像素子112の撮像面を像面Iとして記している。画像処理装置120などについては、ここでは図示は省略する。
第1レンズ群G11は、物体側より順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL111および両凸形状の正レンズL112の接合よりなる接合正レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL113と、から構成されている。
第2レンズ群G12は、物体側より順に、両凹(物体側には凹面を向けた)形状の負レンズL121と、両凹形状の負レンズL122および物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL123の接合よりなる接合負レンズと、から構成されている。第2レンズ群G12と第3レンズ群G13の間には、開口絞りSが設置されている。
第3レンズ群G13は、物体側より順に、両凸形状の正レンズL131と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL132および両凸形状の正レンズL133の接合よりなる接合正レンズと、から構成されている。第3レンズ群G13と第4レンズ群G14との間にダイクロイックプリズム111が配置されている。なお、ダイクロイックプリズム111は、図では省略した形で描かれている。
第4レンズ群G14は、物体側より順に、正の屈折力を有するレンズ群G14aと、負の屈折力を有するレンズ群G14bと、正の屈折力を有するレンズ群G14cと、から構成されている。レンズ群G14aは、物体側より順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL141と物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL142との接合よりなる接合正レンズから構成されている。レンズ群G14bは、物体側より順に、両凸形状の正レンズL143と両凹形状の負レンズL144との接合よりなる接合負レンズから構成されている。レンズ群G14cは、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL145から構成されている。さらに本実施例では、IRカットフィルタFも配置されているが、これは必要に応じての配置となる。
撮像光学系103を望遠端状態として距離を測定する際、目標物体が無限遠に近い状態を想定しているが、もし目標物体が近距離にある場合は、撮像光学系103の第4レンズ群G14中の負の屈折力を有するレンズ群G14bを内焦レンズとして光軸方向に移動させることで、撮像素子112の撮像面(像面I)でピントが合うように調整可能である。
以下の表7〜表10に、第3実施例に係る撮像光学系103の諸元の値を示す。以下の表において、(絞り)は開口絞りS、(プリズム)はダイクロイックプリズム111、(フィルタ)はIRカットフィルタF、像面は像面Iをそれぞれ示している。また、fは焦点距離、FNOはFナンバー、Yは像高、Bfはバックフォーカスをそれぞれ示す。以上の記号は、以降の他の実施例においても同様とし説明を省略する。
[表7](レンズデータ)
面番号 r d nd νd
1 145.247 2.0 1.80440 39.58
2 56.992 10.0 1.49782 82.52
3 -266.560 0.2
4 48.772 6.5 1.49782 82.52
5 578.009 (可変)
6 -72.518 1.5 1.77250 49.61
7 48.508 3.0
8 -34.889 1.5 1.60300 65.47
9 13.129 4.5 1.75520 27.51
10 28.592 (可変)
11 (絞り) (可変)
12 79.413 4.0 1.60300 65.47
13 -89.672 0.2
14 48.514 1.5 1.74950 35.33
15 24.501 4.5 1.49782 82.52
16 -497.137 (可変)
17 (プリズム) 13.5 1.56883 56.05
18 (プリズム) 3.0
19 14.775 4.5 1.48749 70.41
20 1003.809 1.5 1.65844 50.89
21 20.548 14.8
22 299.689 2.0 1.62004 36.26
23 -12.802 1.5 1.77250 49.61
24 15.794 15.7
25 20.379 2.7 1.72916 54.66
26 62.544 6.55
27 (フィルタ) 1.0 1.51680 64.10
28 (フィルタ)
像面
[表8](各種データ)
ズーム比 12.5
広角端状態 望遠端状態
f 20.0 250.0
FNO 4.85 7.31
Y 3.245 3.245
Bf 10.748 10.748
d5 12.21421 53.30218
d10 62.66689 21.57892
d11 60.30405 23.22939
d16 4.04477 41.11943
[表9](各レンズ群のデータ)
群 始面 f
1 1 88.0
2 6 -15.5
3 12 49.0
4 19 -160.0
[表10](条件式対応値)
条件式(15),(16) |f11/f12|=5.677
条件式(17) f123t=164.063、ft=250.0より
|f123t/ft|=0.6563
条件式(18) |f14/f13|=3.265
条件式(19) f11=88.0
条件式(7),(8) Is=6.5、p=0.0025、2ωt=1.5、2ωw=19より
(7Is/2ptanωt)*(π/3600*180)=3.37
(7Is/2ptanωw)*(π/3600*180)=0.264
表10に示すように、第3実施例は、上述した条件式(7)、(8)、(15)〜(19)を満足する。また、図10は、第3実施例による撮像光学系103の望遠端および広角端における球面収差、非点収差、歪曲収差および横収差を示す図である。図10によれば、第3実施例による撮像光学系103では、望遠端および広角端のいずれにおいても、種々の収差が補正され、良好な光学性能が確保されていることがわかる。
(第2の実施形態に係る第4実施例)
次に、第2の実施形態に係る第4実施例を説明する。図11は、第4実施例による測距装置100の構成を説明する図である。第4実施例による撮像光学系103は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G11と、負の屈折力を有する第2レンズ群G12と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第3レンズ群G13と、ダイクロイックプリズム111と、負の屈折力を有する第4レンズ群G14とから構成されている。なお、撮像素子112の撮像面を像面Iとして記している。画像処理装置120などについては、ここでは図示は省略する。
第1レンズ群G11は、物体側より順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL111および両凸形状の正レンズL112の接合よりなる接合正レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL113と、から構成されている。
第2レンズ群G12は、物体側より順に、両凹(物体側には凹面を向けた)形状の負レンズL121と、両凹形状の負レンズL122および物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL123の接合よりなる接合負レンズと、から構成されている。第2レンズ群G12と第3レンズ群G13の間には、開口絞りSが設置されている。
第3レンズ群G13は、物体側より順に、両凸形状の正レンズL131と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL132および物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL133との接合よりなる接合正レンズと、から構成されている。第3レンズ群G13と第4レンズ群G14との間にダイクロイックプリズム111が配置されている。なお、ダイクロイックプリズム111は、図では省略した形で描かれている。
第4レンズ群G14は、物体側より順に、正の屈折力を有するレンズ群G14aと、負の屈折力を有するレンズ群G14bと、正の屈折力を有するレンズ群G14cと、から構成されている。レンズ群G14aは、物体側より順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL141と物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL142との接合よりなる接合正レンズから構成されている。レンズ群G14bは、物体側より順に、両凸形状の正レンズL143と両凹形状の負レンズL144との接合よりなる接合負レンズから構成されている。レンズ群G14cは、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL145から構成されている。さらに本実施例では、IRカットフィルタFは配置されていない例を示す。
なお、撮像光学系103を望遠端状態として距離を測定する際、目標物体が無限遠に近い状態を想定しているが、もし目標物体が近距離にある場合は、撮像光学系103の第4レンズ群G14中の負の屈折力を有するレンズ群G14bを内焦レンズとして光軸方向に移動させることで、撮像素子112の撮像面でピントが合うように調整可能である。
以下の表11〜14に第4実施例に係る撮像光学系103の諸元の値を示す。
[表11](レンズデータ)
面番号 r d nd νd
1 139.820 2.0 1.80454 39.61
2 55.890 10.0 1.49782 82.52
3 -106.909 0.2
4 45.472 5.0 1.49782 82.52
5 106.122 (可変)
6 -75.189 1.5 1.84042 43.35
7 40.910 2.5
8 -48.361 1.0 1.67025 57.53
9 12.000 2.2 1.80518 25.41
10 31.026 (可変)
11 (絞り) (可変)
12 61.972 3.5 1.60300 65.47
13 -84.403 0.2
14 34.001 1.5 1.74950 35.33
15 18.853 4.5 1.49782 82.52
16 82.362 (可変)
17 (プリズム) 13.5 1.56883 56.05
18 (プリズム) 3.0
19 14.500 3.0 1.48749 70.41
20 116.542 1.5 1.72916 54.66
21 21.599 16.5
22 120.140 2.5 1.62004 36.26
23 -12.736 1.5 1.77250 49.61
24 12.967 13.5
25 20.791 2.7 1.72916 54.66
26 116.209 6.55
像面
[表12](各種データ)
ズーム比 12.5
広角端状態 望遠端状態
f 20.0 250.0
FNO 4.84 7.32
Y 3.245 3.245
Bf 19.413 19.413
d5 12.23113 54.04982
d10 64.45879 22.64010
d11 62.54169 25.83895
d16 4.66424 41.36698
[表13](各レンズ群のデータ)
群 始面 f
1 1 88.0
2 6 -15.5
3 12 49.0
4 19 -160.0
[表14](条件式対応値)
条件式(15),(16) |f11/f12|=5.677
条件式(17) f123t=159.375、ft=250.0より
|f123t/ft|=0.6375
条件式(18) |f14/f13|=3.265
条件式(19) f11=88.0
条件式(7),(8) Is=6.5、p=0.0025、2ωt=1.5、2ωw=19より
(7Is/2ptanωt)*(π/3600*180)=3.37
(7Is/2ptanωw)*(π/3600*180)=0.264
表14に示すように、第4実施例は、上述した条件式(7)、(8)、(15)〜(19)を満足する。また、図12は、第4実施例による撮像光学系103の望遠端および広角端における球面収差、非点収差、歪曲収差および横収差を示す図である。図12によれば、第4実施例による撮像光学系103では、望遠端および広角端のいずれにおいても、種々の収差が補正され、良好な光学性能が確保されていることがわかる。
(第2の実施形態に係る第5実施例)
次に、第2の実施形態に係る第5実施例を説明する。図13は、第5実施例による測距装置100の構成を説明する図である。第5実施例による撮像光学系103は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G11と、負の屈折力を有する第2レンズ群G12と、開口絞りSと、正の屈折力を有する第3レンズ群G13と、ダイクロイックプリズム111と、負の屈折力を有する第4レンズ群G14と、IRカットフィルタFとから構成されている。なお、撮像素子112の撮像面を像面Iとして記している。画像処理装置120などについては、ここでは図示は省略する。
第1レンズ群G11は、物体側より順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL111および両凸形状の正レンズL112の接合よりなる接合正レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL113と、から構成されている。
第2レンズ群G12は、物体側より順に、両凹(物体側には凹面を向けた)形状の負レンズL121と、両凹形状の負レンズL122および物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL123の接合よりなる接合負レンズと、から構成されている。第2レンズ群G12と第3レンズ群G13の間には、開口絞りSが設置されている。
第3レンズ群G13は、物体側より順に、両凸形状の正レンズL131と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL132および両凸形状の正レンズL133の接合よりなる接合正レンズと、から構成されている。第3レンズ群G13と第4レンズ群G14との間にダイクロイックプリズム111が配置されている。なお、ダイクロイックプリズム111は、図では省略した形で描かれている。
第4レンズ群G14は、物体側より順に、正の屈折力を有するレンズ群G14aと、負の屈折力を有するレンズ群G14bと、正の屈折力を有するレンズ群G14cと、から構成されている。レンズ群G14aは、物体側より順に、両凸形状の正レンズL141と両凹形状の負レンズL142との接合よりなる接合正レンズから構成されている。レンズ群G14bは、物体側より順に、両凸形状の正レンズL143と両凹形状の負レンズL144との接合よりなる接合負レンズから構成されている。レンズ群G14cは、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL145から構成されている。さらに第5実施例では、IRカットフィルタFも配置されている。
以下の表15〜18に第5実施例に係る撮像光学系103の諸元の値を示す。
[表15](レンズデータ)
面番号 r d nd νd
1 144.737 2.0 1.80440 39.58
2 57.823 10.0 1.49782 82.52
3 -263.454 0.2
4 48.830 7.5 1.49782 82.52
5 399.233 (可変)
6 -72.170 1.5 1.77250 49.61
7 49.773 3.0
8 -37.540 1.5 1.60300 65.47
9 12.303 4.5 1.75520 27.51
10 24.751 (可変)
11 (絞り) (可変)
12 78.977 4.0 1.60300 65.47
13 -136.754 0.2
14 48.147 1.5 1.74950 35.33
15 24.516 4.5 1.49782 82.52
16 -103.295 (可変)
17 (プリズム) 13.5 1.56883 56.05
18 (プリズム) 3.0
19 14.778 4.5 1.48749 70.41
20 -3496.108 1.5 1.65844 50.89
21 20.538 14.8
22 319.070 2.0 1.62004 36.26
23 -14.551 1.5 1.77250 49.61
24 15.836 15.7
25 24.299 2.7 1.72916 54.66
26 109.461 6.55
27 (フィルタ) 1.0 1.51680 64.10
28 (フィルタ)
像面
[表16](各種データ)
ズーム比 12.5
広角端状態 望遠端状態
f 20.0 250.0
FNO 4.46 6.71
Y 3.245 3.245
Bf 5.571 5.571
d5 15.21364 54.88583
d10 59.74765 20.07546
d11 55.22718 20.27990
d16 2.49660 37.44388
[表17](各レンズ群のデータ)
群 始面 f
1 1 90.0
2 6 -15.0
3 12 46.0
4 19 -143.0
[表18](条件式対応値)
条件式(15),(16) |f11/f12|=6.000
条件式(17) f123t=166.084、ft=250.0より
|f123t/ft|=0.6643
条件式(18) |f14/f13|=3.109
条件式(19) f11=90.0
条件式(7),(8) Is=6.5、p=0.0025、2ωt=1.5、2ωw=19より
(7Is/2ptanωt)*(π/3600*180)=3.37
(7Is/2ptanωw)*(π/3600*180)=0.264
表18に示すように、第5実施例は、上述した条件式(7)、(8)、(15)〜(19)を満足する。また、図14は、第5実施例による撮像光学系103の望遠端および広角端における球面収差、非点収差、歪曲収差および横収差を示す図である。図14によれば、第5実施例による撮像光学系103では、望遠端および広角端のいずれにおいても、種々の収差が補正され、良好な光学性能が確保されていることがわかる。
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)測距装置100は、目標物体へ測定光を照射する送信光学系101と、目標物体によって測定光が反射または散乱された受信光を受光する受信光学系102と、目標物体の像を結像させる撮像光学系103と、撮像光学系103により結像された目標物体の像を撮像する撮像素子112と、を備え、撮像光学系103と送信光学系101と受信光学系102とは、目標物体に向けられる対物光学系104を同軸で共有し、撮像光学系103は、変倍機能を有するようにした。これにより、望遠状態と広角状態との視差なく、目標物体の像を使用者に観察させることができる。
(2)測距装置100において、撮像光学系103は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G11と、負の屈折力を有する第2レンズ群G12と、正の屈折力を有する第3レンズ群G13と、負の屈折力を有する第4レンズ群G14と、から構成されるようにした。そして、広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、第2レンズ群G12と第3レンズ群G13とが光軸方向に沿って移動するようにした。このような構成により、測距装置100において、撮像光学系103は、10倍以上の高いズーム比を確保することができる。
(3)測距装置100では、第3レンズ群G13と第4レンズ群G14との間に、光源110から射出された測定光を対物光学系104へ導き、且つ対物光学系104を透過した受信光を受光素子113へ導くダイクロイックプリズム111を配置するようにした。
たとえば、特許第4343648号公報に開示されている従来の測距装置では、分岐プリズムを用いて、目標物体からの光束を、測距用のイメージセンサ側に入射する光と、接眼レンズ側へ入射する光とを分岐している。分岐プリズムにおける光量の分岐の割合は不明であるが、イメージセンサへ入射する光量が低下してしまい位置検出手段による測定不良の原因となる可能性がある。また、分岐プリズムでは波長による分岐を行っていないため、測定光を射出する光源としてレーザを用いてしまうと接眼レンズ側にもレーザ光が入射してしまい、比較的強度とされるレーザ光では使用者が接眼レンズを覗きながらの視準(手動)は不可能となってしまう。
これに対して、本実施形態では、ダイクロイックプリズム111によって、測距用の受光素子113が受光する受信光と目標物体の像を使用者が確認するための撮像素子112が受光する目標物体からの可視光とを波長によって分別するようにした。したがって、波長による分岐を行っていない分岐プリズムを用いる場合と比較して、受信光の光量の低下を小さくすることができる。また、測定光が撮像素子112側に入射するのを防止できるので、高出力のレーザ光を測定光として用いることもできる。
−変形例−
上述した第1の実施形態では、光源12から射出された測定光を目標物体へ導く反射鏡10と受信光を受光素子14へ導くダイクロイックプリズム13とを設ける例について説明した。しかしながら、上述した第1の実施形態においても、上述した第2の実施形態と同様に、光源から射出された測定光を目標物体へ導き、且つ受信光を受光素子へ導くダイクロイックプリズム111を設けるようにしてもよい。
また、上述した第2の実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様に、光源12から射出された測定光を目標物体へ導く反射鏡10と受信光を受光素子14へ導くダイクロイックプリズム13とを設けるようにしてもよい。
以上の説明はあくまで一例であり、上述した構成に何ら限定されるものではなく、種々の態様を変更してもよい。例えば、各レンズ群を構成するレンズ数や、各レンズの曲率半径、面間隔、硝材等を適宜変更してもよい。
1,100…測距装置、2,103…撮像光学系、3,101…送信光学系、4,102…受信光学系、5,104…対物光学系、7,112…撮像素子、13,111…ダイクロイックプリズム、20…変倍光学系

Claims (9)

  1. 目標物体へ測定光を照射する送信光学系と、
    前記目標物体によって前記測定光が反射または散乱された受信光を受光する受信光学系と、
    前記目標物体の像を結像させる撮像光学系と、
    前記撮像光学系により結像された前記目標物体の像を撮像する撮像素子と、
    を備え、
    前記撮像光学系は、変倍機能を有することを特徴とする測距装置。
  2. 請求項1に記載の測距装置において、
    前記撮像光学系内に配置され、前記送信光学系から照射された前記測定光を前記目標物体へ導く第1反射部材と、
    前記撮像光学系内に配置され、前記受信光を前記受信光学系へ導く第2反射部材と、
    をさらに備え、
    前記撮像光学系は、前記第1反射部材および前記第2反射部材よりも像側に配置された変倍光学系を有することを特徴とする測距装置。
  3. 請求項2に記載の測距装置において、
    前記撮像素子の大きさをIsとし、前記撮像素子の1画素の大きさをpとし、前記撮像光学系の最大半画角をωとすると、以下の条件式(1)を満たすことを特徴とする測距装置。
    Figure 2016114355
  4. 請求項3に記載の測距装置において、
    前記変倍光学系は、物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、から構成され、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第2レンズ群の焦点距離をf2、広角端における前記変倍光学系の倍率をβw、望遠端における前記変倍光学系の倍率をβtとすると、以下の条件式(2)および(3)を満たすことを特徴とする測距装置。
    1.1< |βt/βw| <2.5 …(2)
    1 < |f1/f2| <2.5 …(3)
  5. 請求項4に記載の測距装置において、
    前記撮像光学系の光学全長をTLとし、前記変倍光学系の広角端における光学全長をWTLとすると、以下の条件式(4)を満たすことを特徴とする測距装置。
    0 < WTL/TL < 0.5 …(4)
  6. 請求項1に記載の測距装置において、
    前記撮像光学系は、物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、から構成され、広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群とが光軸方向に沿って移動し、
    前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間には、前記受信光を前記受信光学系へ導く反射部材が配置されることを特徴とする測距装置。
  7. 請求項6に記載の測距装置において、
    前記撮像光学系のズーム比は10倍以上であり、
    前記第1レンズ群の焦点距離をf11とし、前記第2レンズ群の焦点距離をf12とし、前記撮像光学系の望遠端状態における、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群と前記第3レンズ群とを合わせた合成焦点距離をf123tとし、前記撮像光学系の望遠端状態における、前記撮像光学系全系の焦点距離をftとすると、以下の条件式(5)および(6)を満たすことを特徴とする測距装置。
    |f11/f12|>5.6 …(5)
    0.5<|f123t/ft|<0.7 …(6)
  8. 請求項6または7に記載の測距装置において、
    前記第3レンズ群の焦点距離をf13とし、前記第4レンズ群の焦点距離をf14とすると、以下の条件式(7)を満たすことを特徴とする測距装置。
    3<|f14/f13|<3.5 …(7)
  9. 請求項6〜8のいずれか一項に記載の測距装置において、
    前記撮像素子の大きさをIsとし、前記撮像素子の1画素の大きさをpとし、前記撮像光学系の最大半画角をωとすると、以下の条件式(8)を満たすことを特徴とする測距装置。
    Figure 2016114355

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