JP2016114043A - インタークーラ - Google Patents

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Abstract

【課題】インタークーラで発生した凝縮水による吸気センサへの被水を抑制する。【解決手段】エンジン10の運転中、吸気は、インタークーラ24の吸気入口部38から冷却部48に導入される。吸気路36で生成された凝縮水は、吸気の勢いによって液滴状となり、吸気の流れに沿って吸気の下流側に飛散する。第1の吸気センサ52は、EGRガス供給部50よりも吸気出口部40を流れる吸気の下流側の上壁5802の箇所である下流出口部40Bの上壁5802に設けられている。EGRガス供給部50からEGRガスが吸気出口部40の内部で上部から下方に向けて供給されると、第1の吸気センサ52の上流側を流れる吸気がEGRガスにより加熱されつつ下方に押される。上壁5802近傍を飛散する凝縮水は、第1、第2の吸気センサ52、54から離間する下方に導かれ加熱されることで蒸発される。【選択図】図8

Description

本発明は、吸気の冷却を行なうインタークーラに関する。
過給器を備えたエンジンにおいては、過給器で圧縮されて高温となった吸入空気を冷却するインタークーラが吸気通路に設けられている。
走行風で吸入空気を冷却するインタークーラは、インタークーラを走行風の通る箇所に配置しなければならない。そのため、インタークーラに接続される吸気通路部分が長くなるため、アクセルを踏み込んだときのエンジンの応答性が低下し、また、上記吸気通路部分が大きなスペースを占有する不利がある。
そこで、引用文献1には、過給された吸入空気と還流されたEGRガスとが吸気として導入されるエンジンに、冷却水を用いてEGRを含む吸気を冷却するインタークーラを用いることでインタークーラに接続される吸気通路部分を短縮した技術が提案されている。
このインタークーラはEGRガスを含む吸気を冷却する複数の冷却路を有し、インテークマニホールドのサージタンクに組み込まれている。インタークーラは、サージタンク内に吸気を導入する吸気導入口と、サージタンク内に導入された吸気を各冷却路に取り込む複数の開口とを備えている。
そして、各冷却路で冷却された吸気がエンジンの各吸気ポートに導入される。
特開2014−51907号公報
ところで、吸気の流れにおいてインタークーラの下流側には、インタークーラから吸気ポートに導入される吸気の性状を検出する吸気センサが配置されている場合がある。
一方、上述のように冷却水を用いて吸気を冷却するインタークーラでは、凝縮水が発生することから、凝縮水が吸気の勢いによって飛散し吸気センサが被水することが考えられる。
例えば、吸気センサが酸素濃度センサであった場合、被水によって生じる熱衝撃により素子割れや検出異常が懸念される。また、吸気センサが温度センサであった場合、被水による検出精度の低下が懸念される。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、インタークーラで発生した凝縮水による吸気センサへの被水を抑制する上で有利なインタークーラを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、エンジンに吸気を導入する吸気通路に設けられ前記吸気を冷媒で冷却するインタークーラであって、前記インタークーラは、吸気入口部と、前記吸気入口部に続き前記吸気を冷媒で冷却する冷却部と、前記冷却部に続く吸気出口部とを備え、前記吸気出口部は、上下方向において互いに対向する上壁と下壁とを有し、前記上壁に、前記吸気出口部の内部で上部から下方に向けてEGRガスを供給するEGRガス供給部が設けられ、吸気の性状を検出する第1の吸気センサが、前記EGRガス供給部よりも前記吸気出口部を流れる吸気の下流側の前記上壁の箇所に配置されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、吸気の性状を検出する第2の吸気センサが、前記EGRガス供給部よりも前記吸気出口部を流れる吸気の下流側で前記第1の吸気センサよりも吸気の上流側の前記上壁の箇所に配置されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記吸気出口部は、前記冷却部に続く上流出口部と、前記上流出口部に続く下流出口部とを有し、前記上流出口部の前記上壁は、前記下流出口部に近づくにつれて次第に前記下壁に近づく傾斜面で形成され、前記下流出口部の前記上壁は、前記傾斜面の下端に接続され前記下端と同じ高さで形成され、前記第1の吸気センサは、前記下流出口部の前記上壁に設けられていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記下壁に、前記冷却部で発生する凝縮水の上方への飛散を防止する凝縮水飛散防止部が設けられていることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、EGRガス供給部からEGRガスが吸気出口部の内部で上部から下方に向けて供給されると、上壁近傍を飛散する凝縮水は下方に導かれると共に、EGRガスで加熱されることで蒸発が促進される。
したがって、上壁に設けられた第1の吸気センサの被水の抑制を図る上で有利となり、第1の吸気センサの素子割れや検出異常の防止、検出精度の向上を図る上で有利となる。
請求項2記載の発明によれば、第2の吸気センサにより、吸気とEGRガスとの混合が促進されるので、第1の吸気センサによる吸気の性状の検出を正確に行なう上で有利となる。
請求項3記載の発明によれば、飛散する凝縮水が傾斜面により下方に導かれるため、第1の吸気センサの被水の抑制を図る上でより有利となる。また、下流出口部の断面積は上流出口部の断面積よりも小さいため、吸気出口部において吸気の流速が高められ、エンジンに対する吸気の導入効率を高める上で有利となる。
請求項4記載の発明によれば、下壁に飛散した凝縮水が凝縮水飛散防止部により上方に飛散することが防止されるため、第1の吸気センサの被水の抑制を図る上でより有利となる。
第1の実施の形態のインタークーラが適用されたエンジンの構成を示す説明図である。 第1の実施の形態のインタークーラの斜視図である。 図2のAA線断面図である。 図2のBB線断面図である。 図2のCC線断面図である。 図2のDD線断面図である。 図2のEE線断面図である。 図2のFF線断面図である。 図8のA矢視図である。 第2の実施の形態のインタークーラの断面図であり、図2のFF線断面図に対応している。 図10のA矢視図である。 第2の実施の形態の第1の変形例を示すインタークーラの断面図であり、図2のFF線断面図に対応している。 第2の実施の形態の第2の変形例を示すインタークーラの断面図であり、図2のFF線断面図に対応している。 図13のA矢視図である。
(第1の実施の形態)
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、本発明のインタークーラが適用されたエンジンの構成について説明する。
本実施の形態では、エンジンがディーゼルエンジンである場合について説明する。なお、本発明はガソリンエンジンにも無論適用可能である。
図1に示すように、エンジン10は、エンジン本体12と、吸気通路14と、排気通路16と、過給機18と、低圧EGR装置20と、高圧EGR装置22と、本発明に係るインタークーラ24とを含んで構成されている。
エンジン本体12は、シリンダヘッド1202と、シリンダブロック1204とを含んで構成されている。
シリンダヘッド1202に燃焼室が形成され、シリンダブロック1204にピストンを収容する複数の気筒(シリンダ室)が形成されている。
吸気通路14は、吸気管1402と、インテークマニホールド1404と、エンジン本体12の吸気ポートとを含んで構成されている。
吸気管1402には、吸気の上流側から下流側に向かって、エアクリーナ1410、低圧スロットル1412、コンプレッサ1802、高圧スロットル1414がこれらの順に設けられている。
排気通路16は、エンジン本体12の排気ポートと、エキゾーストマニホールド1604と、排気管1602とを含んで構成されている。
排気管1602には、排気の上流側から下流側に向かって、タービン1804、排気ガス浄化装置26がこれらの順に設けられている。
過給機18は、コンプレッサ1802とタービン1804とで構成され、排気管1602を通る排気ガスのエネルギーによりタービン1804が回転されることでコンプレッサ1802を回転させ吸気管1402の吸気を圧縮して高圧の吸気としてエンジン本体12に供給するものである。
低圧EGR装置20は、排気ガス浄化装置26から排出される排気ガスを低圧EGRガスとしてコンプレッサ1802の上流側の吸気管1402の箇所に還流するものである。
低圧EGR装置20は、低圧EGRガスを還流する低圧EGR通路2002を備え、低圧EGR通路2002には、低圧EGRガスに含まれる排気系製造時の溶接スパッタやスラグ,触媒片やDPF片を除去するEGRフィルタ2004と、低圧EGRガスを冷却する空冷式の低圧EGRクーラ2006と、低圧EGRガスの還流量を制御する低圧EGRバルブ2008とを含んで構成されている。
高圧EGR装置22は、タービン1804の上流側の排気管1602の箇所から取り出した排気ガスをEGRガス(高圧EGRガス)としてコンプレッサ1802の下流側に位置するインタークーラ24に還流するものである。
高圧EGR装置22は、排気管1602とインタークーラ24とを接続してEGRガスを還流する高圧EGR通路2202と、高圧EGRバルブ2204とを含んで構成されている。
次に、インタークーラ24について詳細に説明する。
図2はインタークーラ24の斜視図であり、図3は図2のAA線断面図であり、図4は図2のBB線断面図であり、図5は図2のCC線断面図であり、図6は図2のDD線断面図である。また、図7は図2のEE線断面図であり、図8は図2のFF線断面図であり、図9は図8のA矢視図である。
インタークーラ24は、吸気入口部38と、吸気入口部38に続く冷却部48と、冷却部48に続く吸気出口部40と、EGRガス供給部50と、第1の吸気センサ52と、第2の吸気センサ54とを含んで構成されている。
冷却部48は、吸気を冷媒で冷却するものである。
冷却部48は、互いに並設された複数の吸気路36と複数の冷媒路42とを含んで構成されている。
図1に示すように、冷却部48には、ラジエータ28と電動ウォータポンプ30とが冷却水通路32を介して接続され、電動ポンプにより冷却水がラジエータ28とインタークーラ24との間で循環される。これにより、吸気を冷却することで加熱された冷却水がラジエータ28で冷却される。
また、本実施の形態では、冷却部48は、冷媒として冷却水を用いるが、冷媒として冷却水以外の従来公知の様々な冷媒ガス、冷却液を用いてもよいことは無論である。
本実施の形態では、インタークーラ24は、インテークマニホールド1404に一体的に設けられており、吸気管1402からインテークマニホールド1404に導入された吸気を冷却部48で冷却するように構成されている。
インタークーラ24は、ボデー34を有し、図中、符号Wはボデー34の幅方向、符号Hはボデー34の高さ方向、符号Lはボデー34の長さ方向を示す。
図2から図8に示すように、吸気入口部38および吸気出口部40は、ボデー34の延在方向の両端に設けられ、シリンダヘッド1202の端面に複数の気筒の吸気ポートの開口が直線状に並べられた方向の幅と、この幅よりも小さい寸法の高さとを有して横長状を呈している。
本実施の形態では、ボデー34はアルミ鋳物により成形されている。
ボデー34がアルミ鋳物により成形されることにより以下の効果が奏される。
1)耐食性に優れるため、インタークーラ24で生成された酸性の凝縮水による腐食を回避でき耐久性の向上を図る上で有利となる。
2)熱伝導率が高いため、冷却効率の向上を図る上で有利となる。
3)成形時、砂中子により表面がざらざらになるため、熱伝達率の向上を図れ、したがって冷却効率の向上を図る上で有利となる。
4)ボデー34を板金を用いて構成した場合に比較して溶接やカシメ接合が不要となるため、接合部分の破損による冷却水の漏れ出しを防止でき信頼性の向上を図る上で有利となる。
5)ボデー34を板金を用いて構成した場合に比較して接合部分のスペースを省くことで小型化を図る上で有利となる。
吸気路36は、冷媒により吸気が冷却される部分であり、図6に示すように、吸気路36は、ボデー34の内部でボデー34の長さ方向Lに延在し吸気入口部38と吸気出口部40とを接続している。
図4から図6に示すように、吸気路36は、横吸気路部3602と、第1の縦吸気路部3604と、第2の縦吸気路部3606とを有している。
横吸気路部3602は、高さ方向Hの中間部で幅方向Wに延在し、横吸気路部3602の幅方向Wの両端は、ボデー34の幅方向W両端の面の近傍に位置している。
第1の縦吸気路部3604は、横吸気路部3602の延在方向に間隔をおいた複数箇所から高さ方向Hの一方に延在している。
第2の縦吸気路部3606は、横吸気路部3602の延在方向に間隔をおいた複数箇所から高さ方向Hの他方に延在している。
図4に示すように、第1の縦吸気路部3604の幅W1と第2の縦吸気路部3606の幅W2は横吸気路部3602から離れるにつれて次第に小さくなるように設けられている。
横吸気路部3602から離れた第1の縦吸気路部3604の先部と第2の縦吸気路部3606の先部は、ボデー34の高さ方向H両端の面の近傍に位置している。
ボデー34の長さ方向Lの他端に冷媒入口部44が設けられ、ボデー34の長さ方向Lの一端に冷媒出口部46が設けられている。
図5に示すように、冷媒入口部44は、冷媒路42に冷媒として冷却水を供給する部分であり、ボデー34の長さ方向Lの他方の端部において、吸気排出部40の吸気上流側に隣接して設けられている。冷媒入口部44は、吸気路36の外側でボデー34の高さ方向H、幅方向Wの全域に広がる空間で形成されている。
冷媒出口部46は、冷媒路42から冷却水を排出する部分であり、ボデー34の長さ方向Lの一方の端部において、吸気供給部38の吸気下流側に隣接して設けられている。吸気排出部40は、吸気供給部38と同様に、吸気路36の外側でボデー34の高さ方向H、幅方向Wの全域に広がる空間で形成されている。
本実施の形態では、冷媒入口部44は電動ウォータポンプ30の吐出口に接続され、冷媒出口部46はラジエータ28に接続される。
冷媒路42は、吸気路36に沿ってボデー34の長さ方向Lに延在し冷媒入口部44と冷媒出口部46とを接続している。
図4、図6に示すように、冷媒路42は、冷却水が流れる部分であり、冷媒路42は、一対の横冷媒路部4202と、複数の縦冷媒路部4204とを有している。
一対の横冷媒路部4202は、ボデー34の高さ方向Hの一端においてボデー34の幅方向Wに延在する第1の横冷媒路部4202Aと、ボデー34の高さ方向Hの他端においてボデー34の幅方向Wに延在する第2の横冷媒路部4202Bとを備えている。
第1の横冷媒路部4202Aと第2の横冷媒路部4202Bの延在方向の両端は、ボデー34の幅方向W両端の面の近傍に位置している。
複数の縦冷媒路部4204は、第1の横冷媒路部4202Aから隣り合う第1の縦吸気路部3604の間で横吸気路36に向かって延在する複数の第1の縦冷媒路部4204Aと、第2の横冷媒路部4202Bから隣り合う第2の縦吸気路部3606の間で横吸気路36に向かって延在する複数の第2の縦冷媒路部4204Bとを備えている。
第1の横冷媒路部4202Aから離れた第1の縦冷媒路部4204Aの先部と、第2の横冷媒路部4202Bから離れた第2の横冷媒路部4202Bの先部は、横吸気路36の近傍に位置している。
図4に示すように、第1の縦冷媒路部4204Aの幅W3は第1の横冷媒路部4202Aから離れるにつれて次第に小さくなるように設けられ、第2の縦冷媒路部4204Bの幅W4は第2の横冷媒路部4202Bから離れるにつれて次第に小さくなるように設けられている。
ここで、吸気路36を流れる吸気の向きと、冷媒路42を流れる冷却水の向きとを互いに反対向きとなる対向流とすることで冷却効率向上を図っている。
なお、吸気路36および冷媒路42の構造は、実施の形態に限定されるものではなく、例えば吸気路36が単一のものでもよく、本発明は従来公知の様々な吸気路36および冷媒路42の構造が採用可能である。
吸気入口部38と吸気出口部40はボデー34に一体に成形されている。
図2、図7に示すように、吸気入口部38の下部には、吸気管1402の上流端が接続されている。
吸気出口部40は、図8に示すように、複数の吸気路36の下流端が位置するボデー34の壁面56と、壁面56を囲む壁部58との間の空間でボデー34の長さL方向に延在形成されている。
図6、図8に示すように、壁部58は、上下方向において互いに対向する上壁5802および下壁5804と、ボデー34の幅W方向の両端に位置する一対の側壁5806とを有し、壁部58の端部は、シリンダヘッド1202の端面に取着されるフランジ5808が形成されている。
吸気出口部40は、冷却部48に続く上流出口部40Aと、上流出口部40Aに続く下流出口部40Bとを有している。
下流出口部40Bは、図9に示すように、ボデー34の幅W方向に仕切られた複数の下流吸気路60で構成されている。
複数の下流吸気路60の上流端は、上流出口部40Aの下流端に連通し、複数の下流吸気路60の下流端は、シリンダヘッド1202の端面に開口する各吸気ポートに接続される。
上流出口部40Aの上壁5802は、下流出口部40Bに近づくにつれて次第に下壁5804に近づく傾斜面5802Aで形成されている。
下流出口部40Bの上壁5802は、傾斜面5802Aの下端に接続され下端と同じ高さで形成されており、図9に示すように、上壁5802は上方に凸の湾曲面で形成されている。
図2、図8に示すように、EGRガス供給部50は、EGRガス導入口62と、EGRガス流路64とを含んで構成されている。
図2に示すように、EGRガス導入口62は、ボデー34の延在方向の他端でボデー34の幅W方向の一端である右側面に形成され、EGRガス導入口62には高圧EGR通路2202(図1参照)が接続されている。
図8に示すように、EGRガス流路64はボデー34の内部に設けられている。
EGRガス流路64はEGRガス導入口62に接続され、下流出口部40Bの上流側の上壁5802上をボデー34の幅W方向に延在し、上壁5802には流路部66と複数の下流吸気路60とを接続する開口66が形成されている。
すなわち、EGRガス供給部50は、上壁5802に設けられ、吸気出口部40の内部で上部から下方に向けてEGRガスを供給する。
第1の吸気センサ52および第2の吸気センサ54は、吸気出口部40を流れる吸気の性状を検出するセンサである。
本実施の形態では、第1の吸気センサ52は、吸気に含まれる酸素濃度を検出する酸素濃度センサで構成されており、第2の吸気センサ54は、吸気の温度を検出する温度センサで構成されている。
第1の吸気センサ52は、EGRガス供給部50よりも吸気出口部40を流れる吸気の下流側の上壁5802の箇所に配置され、本実施の形態では、第1の吸気センサ52は、複数の下流吸気路60のうち中央に位置する下流吸気路60の上壁5802に設けられている。
第2の吸気センサ54は、EGRガス供給部50よりも吸気出口部40を流れる吸気の下流側で第1の吸気センサ52よりも吸気の上流側の上壁5802の箇所に配置され、本実施の形態では、第2の吸気センサ54は、第1の吸気センサ52が設けられた下流吸気路60の上壁5802に設けられている。
次に作用効果について説明する。
エンジン10の運転中、吸気は、インタークーラ24の吸気入口部38から冷却部48に導入される。
この際、高圧EGRバルブ2204が開となり、EGRガス導入口62から導入されたEGRガスがEGRガス流路64から開口66を介して吸気出口部40の内部で上部から下方に向けて供給される。
冷却部48の吸気路36を通ることによって冷却された吸気は、吸気出口部40から各吸気ポートへ導入される。
この際、吸気路36で生成された凝縮水は、吸気と共に吸気路36の下流端へ流され、吸気出口部40に排出される。吸気出口部40に排出された凝縮水の一部は、吸気の勢いによって液滴状となり、吸気の流れに沿って吸気の下流側に飛散する。
本実施の形態では、第1の吸気センサ52は、EGRガス供給部50よりも吸気出口部40を流れる吸気の下流側の上壁5802の箇所である下流出口部40Bの上壁5802に設けられている。
そのため、EGRガス供給部50からEGRガスが吸気出口部40の内部で上部から下方に向けて供給されると、第1の吸気センサ52の上流側を流れる吸気がEGRガスにより加熱されつつ下方に押される。
したがって、上壁5802近傍を飛散する凝縮水は下方に導かれると共に、EGRガスで加熱されることで蒸発が促進されるため、第1、第2の吸気センサ52、54の被水の抑制を図る上で有利となる。また、第1、第2の吸気センサ52、54の素子割れや検出異常の防止、検出精度の向上を図る上で有利となる。
また、本実施の形態では、吸気の性状を検出する第2の吸気センサ54が、EGRガス供給部50よりも吸気出口部40を流れる吸気の下流側で第1の吸気センサ52よりも吸気の上流側の上壁5802の箇所に配置されている。
そのため、第2の吸気センサ54の下流側において吸気にカルマン渦が発生することにより、吸気とEGRガスとの混合が促進されるので、第1の吸気センサ52による吸気の性状の検出を正確に行なう上で有利となる。本実施の形態では、酸素濃度センサによる酸素濃度の検出を正確に行なう上で有利となる。
また、本実施の形態では、上流出口部40Aの上壁5802は、下流出口部40Bに近づくにつれて次第に下壁5804に近づく傾斜面5802Aで形成され、下流出口部40Bの上壁5802は、傾斜面5802Aの下端に接続されている。
そのため、飛散する凝縮水を含む吸気の大部分は、上流出口部40Aにおいて傾斜面5802Aに沿って上方から下方に向かって流れ、上流出口部40Aおよび下流出口部40Bの下部に向かう方向に導かれる。
したがって、飛散する凝縮水が第1、第2の吸気センサ52、54から離間する下方に導かれるため、第1、第2の吸気センサ52、54の被水の抑制を図る上でより有利となる。
また、下流出口部40Bの断面積は、上流出口部40Aの断面積よりも小さく形成されていることから、吸気出口部40において吸気の流速が高められ、エンジン10に対する吸気の導入効率を高める上で有利となる。
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について説明する。
図10は第2の実施の形態のインタークーラの断面図であり、図2のFF線断面図に対応しており、図11は図10のA矢視図である。
なお、以下の実施の形態において、第1の実施の形態と同様の部分、部材については同一の符号を付してその説明を省略する。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態の変形例であり、吸気出口部40の下壁5804に、冷却部48で発生する凝縮水の上方への飛散を防止する、すなわち凝縮水の第1、第2の吸気センサ52、54への付着を防止する凝縮水飛散防止部68を設けた点が第1の実施の形態と異なっている。
第2の実施の形態では、凝縮水飛散防止部68は、第1、第2の吸気センサ52、54が設けられた下流吸気路60の下壁5804の表面に、ボデー34の長さ方向Lおよび幅方向Wにわたって延在する吸水シート70で構成されている。
このような吸水シート70は、凝縮水を蒸発可能に保持する材料で形成されており、このような材料として、高吸水性ポリマー、シリカゲル、グラスファイバー不織布など従来公知の様々な吸水性を有する材料が使用可能である。
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が奏されることは無論のこと、下壁5804に飛散した凝縮水が吸水シート70で保持されるので、凝縮水が上方に飛散することが防止されるため、第1、第2の吸気センサ52、54の被水の抑制を図る上でより有利となる。
図12は、第2の実施の形態の第1の変形例を示すインタークーラの断面図であり、図2のFF線断面図に対応している。
第1の変形例では、凝縮水飛散防止部68は、下壁5804の表面にボデー34の長さ方向Lおよび幅方向Wに間隔をおいて設けられた複数の凹凸部72で構成されている。
第1の変形例によれば、下壁5804に飛散した凝縮水の上方への飛散が凹凸部72の形状によって防止されるため、第2の実施の形態と同様の効果が奏される。
図13は、第2の実施の形態の第2の変形例を示すインタークーラの断面図であり、図2のFF線断面図に対応している。また、図14は図13のA矢視図である。
第2の変形例では、凝縮水飛散防止部68は、下壁5804の表面にボデー34の幅W方向に間隔をおいてボデー34の長さ方向Lに延在する複数のガイド溝74で構成されている。
第2の変形例によれば、下壁5804に飛散した凝縮水の上方への飛散が複数のガイド溝74の形状によって防止されるため、第2の実施の形態と同様の効果が奏される。
また、ガイド溝74上に付着した凝縮水がガイド溝74に沿ってボデー34の長さL方向に案内されることにより凝縮水が各吸気ポートに排出される。
したがって、吸気出口部40に滞留する凝縮水の量を抑制することができ、吸気通路の断面積が凝縮水によって低下してエンジン10の出力低下を招くことを防止する上で有利となる。
なお、実施の形態では、第1の吸気センサ52が酸素濃度センサであり、第2の吸気センサ54が温度センサである場合について説明したが、第1、第2の吸気センサ52、54は、吸気の性状を検出するものであればよく、従来公知の様々なセンサが使用可能である。
また、実施の形態では、インタークーラ24がインテークマニホールド1404と一体的に構成されている場合について説明したが、インタークーラ24は、インテークマニホールド1404と別体に構成され、インテークマニホールド1404の上流側に配置されていてもよい。
10 エンジン
14 吸気通路
24 インタークーラ
38 吸気入口部
40 吸気出口部
40A 上流出口部
40B 下流出口部
48 冷却部
50 EGRガス供給部
52 第1の吸気センサ
54 第2の吸気センサ
5802 上壁
5802A 傾斜面
5804 下壁
68 凝縮水飛散防止部

Claims (4)

  1. エンジンに吸気を導入する吸気通路に設けられ前記吸気を冷媒で冷却するインタークーラであって、
    前記インタークーラは、吸気入口部と、前記吸気入口部に続き前記吸気を冷媒で冷却する冷却部と、前記冷却部に続く吸気出口部とを備え、
    前記吸気出口部は、上下方向において互いに対向する上壁と下壁とを有し、
    前記上壁に、前記吸気出口部の内部で上部から下方に向けてEGRガスを供給するEGRガス供給部が設けられ、
    吸気の性状を検出する第1の吸気センサが、前記EGRガス供給部よりも前記吸気出口部を流れる吸気の下流側の前記上壁の箇所に配置されている、
    ことを特徴とするインタークーラ。
  2. 吸気の性状を検出する第2の吸気センサが、前記EGRガス供給部よりも前記吸気出口部を流れる吸気の下流側で前記第1の吸気センサよりも吸気の上流側の前記上壁の箇所に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1記載のインタークーラ。
  3. 前記吸気出口部は、前記冷却部に続く上流出口部と、前記上流出口部に続く下流出口部とを有し、
    前記上流出口部の前記上壁は、前記下流出口部に近づくにつれて次第に前記下壁に近づく傾斜面で形成され、
    前記下流出口部の前記上壁は、前記傾斜面の下端に接続され前記下端と同じ高さで形成され、
    前記第1の吸気センサは、前記下流出口部の前記上壁に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のインタークーラ。
  4. 前記下壁に、前記冷却部で発生する凝縮水の上方への飛散を防止する凝縮水飛散防止部が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載のインタークーラ。
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