JP2016113517A - 近赤外線吸収剤の製造方法、近赤外線吸収剤およびその用途 - Google Patents
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Abstract
【課題】分散媒等の有機物への分散性に優れる近赤外線吸収剤を得ることが可能な近赤外線吸収剤の製造方法を提供すること。【解決手段】本発明の近赤外線吸収剤の製造方法は、一般式(1)で表されるホスホン酸化合物[式中、R1は、−CH2CH2−R11で表される1価の基であり、R11は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、または炭素数1〜20のフッ素化アルキル基を示す。]と銅塩とを溶媒中で反応させる工程Aを有する、近赤外線吸収剤を製造する方法であって、前記工程Aにおいて、生成する凝集粒子を解砕することを特徴とする。【選択図】なし
Description
本発明は近赤外線吸収剤の製造方法、近赤外線吸収剤およびその用途に関する。
銅イオンは、近赤外領域の光(以下、「近赤外線」ともいう)の吸収特性に優れており、銅イオンが有する近赤外線の吸収特性を利用した近赤外線吸収剤が従来から提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、特定のホスホン酸化合物と、特定のリン酸エステル化合物と、銅イオンとを含有する近赤外線吸収剤が開示されている。特許文献1には該近赤外線吸収剤が、優れた透明性、耐熱性を有することが開示されている。
また、特許文献2には、特定のホスホン酸化合物と、特定のリン酸エステル化合物と、銅塩とを反応させて近赤外線吸収剤を含む反応混合物を得た後に、特定の方法により精製することにより、精製された近赤外線吸収剤を含有する近赤外線吸収剤分散液の製造方法が開示されている。特許文献2には、該製造方法で得られる近赤外線吸収剤分散液は、近赤外線吸収剤の分散性に優れていること、該分散液から作製された樹脂組成物は、耐熱性に優れることが開示されている。
近赤外線吸収剤を製造する際の原料や、精製方法により近赤外線吸収剤の物性を向上させることは従来から検討されてきたが、それ以外の方法により近赤外線吸収剤の物性を向上させることは、未だ充分に検討されておらず、改良の余地があった。
本発明は上記従来技術を鑑みてされたものであり、分散媒等の有機物への分散性に優れる近赤外線吸収剤を得ることが可能な近赤外線吸収剤の製造方法、該製造方法により得られる近赤外線吸収剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、ホスホン酸化合物と銅塩とを反応させる際に、生成する凝集粒子を解砕することにより、該方法で得られた近赤外線吸収剤を用いて得られた近赤外線吸収剤の分散液は、近赤外線吸収剤の分散性に優れることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の近赤外線吸収剤の製造方法は、下記一般式(1)で表されるホスホン酸化合物と銅塩とを溶媒中で反応させる工程Aを有する、近赤外線吸収剤を製造する方法であって、前記工程Aにおいて、生成する凝集粒子を解砕することを特徴とする。
前記解砕を、せん断、キャビテーション、摩擦、衝突、および超音波から選択される少なくとも一つの力により行うことが好ましい。
前記解砕を、ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、コロイドミル型乳化装置、ロールミル型乳化装置、ジェットミル、ビーズミル、超音波装置、または超音波ホモジナイザーを用いて行うことが好ましい。
前記解砕を、ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、コロイドミル型乳化装置、ロールミル型乳化装置、ジェットミル、ビーズミル、超音波装置、または超音波ホモジナイザーを用いて行うことが好ましい。
前記工程Aを、分散剤存在下で行ってもよい。
前記分散剤が、下記一般式(2)で表されるリン酸モノエステル、下記一般式(3)で表されるリン酸ジエステル、およびこれらのアルカリ金属塩から選択される少なくとも1種のリン酸エステル化合物であることが好ましい。
前記分散剤が、下記一般式(2)で表されるリン酸モノエステル、下記一般式(3)で表されるリン酸ジエステル、およびこれらのアルカリ金属塩から選択される少なくとも1種のリン酸エステル化合物であることが好ましい。
本発明の近赤外線吸収剤は、前記製造方法で得られる。
本発明の近赤外線吸収剤分散液は、前記製造方法で得られる近赤外線吸収剤と、分散媒とからなる。
本発明の樹脂組成物は、前記製造方法で得られる近赤外線吸収剤と、樹脂とを含む。
本発明の合わせガラス用中間膜は、前記樹脂組成物から形成される。
本発明の合わせガラスは、前記合わせガラス用中間膜を有する。
本発明の近赤外線吸収剤分散液は、前記製造方法で得られる近赤外線吸収剤と、分散媒とからなる。
本発明の樹脂組成物は、前記製造方法で得られる近赤外線吸収剤と、樹脂とを含む。
本発明の合わせガラス用中間膜は、前記樹脂組成物から形成される。
本発明の合わせガラスは、前記合わせガラス用中間膜を有する。
本発明は近赤外線吸収剤の製造方法により得られる近赤外線吸収剤は、分散媒等の有機物への分散性に優れる。
次に本発明について具体的に説明する。
本発明の近赤外線吸収剤の製造方法は、下記一般式(1)で表されるホスホン酸化合物と銅塩とを溶媒中で反応させる工程Aを有する、近赤外線吸収剤を製造する方法であって、前記工程Aにおいて、生成する凝集粒子を解砕することを特徴とする。
本発明の近赤外線吸収剤の製造方法は、下記一般式(1)で表されるホスホン酸化合物と銅塩とを溶媒中で反応させる工程Aを有する、近赤外線吸収剤を製造する方法であって、前記工程Aにおいて、生成する凝集粒子を解砕することを特徴とする。
本発明は、近赤外線吸収剤の製造方法であり、前記工程Aを有する。以下、本発明の近赤外線吸収剤の製造方法が有する工程Aおよび工程A以外の任意に行われる工程について説明する。
前記近赤外線吸収剤の製造方法としては一般式(1)で表されるホスホン酸化合物と銅塩とを溶媒中で反応させる工程Aを有し、工程Aにおいて、生成する凝集粒子を解砕する以外は特に限定は無い。本発明の近赤外線吸収剤の製造方法は、好ましくは工程Aに加えて、工程Aで得られた近赤外線吸収剤を含む反応混合物から溶媒の少なくとも一部を除去する工程Bを有する。
(工程A)
工程Aは、前述の通り、下記一般式(1)で表されるホスホン酸化合物と銅塩とを溶媒中で反応させる工程であり、本発明では工程Aにおいて、生成する凝集粒子を解砕する。
工程Aは、前述の通り、下記一般式(1)で表されるホスホン酸化合物と銅塩とを溶媒中で反応させる工程であり、本発明では工程Aにおいて、生成する凝集粒子を解砕する。
なお、本発明において、「一般式(1)で表されるホスホン酸化合物」を、「特定のホスホン酸化合物」とも記す。
工程Aでは、特定のホスホン酸化合物と、銅塩とが反応することにより、凝集粒子が生成するが、本発明では、生成する凝集粒子を解砕することにより、従来よりも反応進行度の高い近赤外線吸収剤を得ることが可能である。工程Aでは、従来は攪拌機等を用いて撹拌が行われていたが、攪拌機による撹拌では通常凝集粒子の解砕は起こらない。一方、本発明では工程Aを、凝集粒子が解砕する条件下で実施することを特徴とする。なお、凝集粒子は、反応初期には反応が完結しておらず未反応部位が残った状態となっている。凝集粒子を解砕しながら反応を進めることで未反応部位を有する粒子と反応液中に残った原料との接触確率が高まり、反応進行が促進されると考えられる。また粒子表面での反応の進行により粒子同士の凝集力エネルギーが低下し分散性を高めることができる。
また、特定のホスホン酸化合物と銅塩以外の原料を用いた場合には、該原料に由来する部位が、粒子中に存在してもよい。
工程Aにおける前記解砕は、生成する凝集粒子を解砕することができればよく特に限定は無いが、せん断、キャビテーション、摩擦、衝突、および超音波から選択される少なくとも一つの力により行うことが好ましい。
工程Aにおける前記解砕は、生成する凝集粒子を解砕することができればよく特に限定は無いが、せん断、キャビテーション、摩擦、衝突、および超音波から選択される少なくとも一つの力により行うことが好ましい。
また、工程Aでは前記解砕を、ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、コロイドミル型乳化装置、ロールミル型乳化装置、ジェットミル、ビーズミル、超音波装置、または超音波ホモジナイザーを用いて行うことが好ましく、ホモジナイザー、ジェットミルまたは超音波ホモジナイザーを用いて行うことがより好ましい。
ホモジナイザーを用いると、せん断、キャビテーション、衝突等の力により、凝集粒子を解砕することができる。
工程Aで行われる解砕が、ホモジナイザーを用いて行われる場合には、解砕は、機器によっても異なるが例えば、周速が5〜80m/s、好ましくは10〜60m/sで行われる。なお、ホモジナイザーの撹拌・解砕力は一般に(撹拌部の円周長さ)×(回転数)=(周速)で評価される。
工程Aで行われる解砕が、ホモジナイザーを用いて行われる場合には、解砕は、機器によっても異なるが例えば、周速が5〜80m/s、好ましくは10〜60m/sで行われる。なお、ホモジナイザーの撹拌・解砕力は一般に(撹拌部の円周長さ)×(回転数)=(周速)で評価される。
ジェットミルとしては、通常湿式ジェットミル、または高圧ホモジナイザーが用いられる。湿式ジェットミル、または高圧ホモジナイザーを用いると、せん断、キャビテーション、衝突等の力により、凝集粒子を解砕することができる。
工程Aで行われる解砕が、湿式ジェットミル等のジェットミル、または高圧ホモジナイザーを用いて行われる場合には、解砕は、機器によっても異なるが例えば、圧力が50〜350MPa、好ましくは100〜250MPaで行われる。
コロイドミル型乳化装置、ロールミル型乳化装置、ビーズミルを用いると、衝突、摩擦等の力により、凝集粒子を解砕することができる。
超音波装置を用いると、超音波等の力により、凝集粒子を解砕することができる。
超音波装置を用いると、超音波等の力により、凝集粒子を解砕することができる。
また、超音波ホモジナイザーは、ホモジナイザーの機能と、超音波装置の機能とを組み合わせた装置であり、超音波ホモジナイザーを用いると、せん断、キャビテーション、衝突、超音波等の力により、凝集粒子を解砕することができる。超音波ホモジナイザーを用いると、複数の力が組み合わされることで大きな解砕能力を発揮する場合があり、好ましい。
工程Aで解砕を行うことにより、生成する粒子の粒径が、1μmを超えないようにすることが好ましい。得られた近赤外線吸収剤の動的散乱法により測定したメジアン径(d50)が小さい場合(例えば数十〜数百nmである場合)であっても、近赤外線吸収剤として、粒径が1μmを超えるものが存在すると、得られる近赤外線吸収剤の粒径や組成の均一性が低くなり、近赤外線吸収剤の分散性に劣る。本発明では、工程Aにおいて、解砕を行うことにより、近赤外線吸収剤の粒径や、組成の均一性を従来よりも高めることができる。よって、本発明で得られる近赤外線吸収剤は、従来の近赤外線吸収剤よりも分散媒等の有機物への分散性に優れる。
工程Aでは、特定のホスホン酸化合物と、銅塩とを反応することにより、近赤外線吸収剤が得られるが、工程Aで得られる近赤外線吸収剤は、主として前記特定のホスホン酸化合物と銅塩とが反応することにより得られるホスホン酸銅塩から形成される。本発明の近赤外線吸収剤は、前記ホスホン酸銅塩が有する銅イオンによって、近赤外線吸収特性を有すると考えられる。なお、該ホスホン酸銅塩は、下記一般式(4)で表わされる。
工程Aで得られる近赤外線吸収剤は、下記一般式(4)で表わされる構造を有しており、他の原料を用いた場合には、該原料に由来する構造も有している。
例えば、分散剤を用いた場合には、近赤外線吸収剤は、銅イオンに対して主として前記特定のホスホン酸化合物が配位し、さらにその周りに分散剤が存在すると考えられる。また、分散剤として、リン酸エステル系分散剤を用いた場合には、銅イオンの一部には、前記リン酸エステル系分散剤が配位していると考えられる。
例えば、分散剤を用いた場合には、近赤外線吸収剤は、銅イオンに対して主として前記特定のホスホン酸化合物が配位し、さらにその周りに分散剤が存在すると考えられる。また、分散剤として、リン酸エステル系分散剤を用いた場合には、銅イオンの一部には、前記リン酸エステル系分散剤が配位していると考えられる。
このため、近赤外線吸収剤中の銅イオンは、熱等に対する安定性に優れ、例えば該近赤外線吸収剤を、樹脂と共に用いた場合、近赤外線吸収剤および樹脂を含む樹脂組成物は、熱成形を行った場合でも樹脂が銅イオンの影響を受けず、着色が少なく透明性に優れる。
前記一般式(1)および(4)におけるR11としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロ−n−ブチル基、パーフルオロへキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロデシル基等が挙げられる。
また、工程Aにより近赤外線吸収剤を含む反応混合物を製造する際には、前記一般式(1)および(4)における前記R11が炭素数の大きな基、分子鎖の長い基であると、分散性が低下する傾向があるため、R11としては、水素原子または炭素数が1〜12のアルキル基であることが好ましく、炭素数が2〜10のアルキル基であることがより好ましい。
本発明に用いられることが可能なリン酸エステル系分散剤としては、分散剤として用いられるリン酸エステル化合物であればよく、特に限定はないが、好ましくは下記一般式(2)で表されるリン酸モノエステル、下記一般式(3)で表されるリン酸ジエステル、およびこれらのアルカリ金属塩から選択される少なくとも1種のリン酸エステル化合物が用いられる。
なお、本発明において、「一般式(2)で表されるリン酸モノエステル、一般式(3)で表されるリン酸ジエステル、およびこれらのアルカリ金属塩から選択される少なくとも1種のリン酸エステル化合物」を、「特定のリン酸エステル化合物」とも記す。
前記一般式(2)および(3)において、R2、R3およびR4は、−(CH2CH2O)nR12で表される1価の基(ポリオキシアルキル基)である。nは2〜65の整数であり、好ましくは4〜65の整数であり、より好ましくは4〜45であり、特に好ましくは6〜45の整数である。nが2未満である場合には、近赤外線吸収剤を樹脂と共に用いて、成形体を製造した際に、該成形体の透明性が不充分となる場合がある。また、nが65を超えると、充分な透明性を有する成形体を得るために必要な、リン酸エステル化合物の量が増え、コスト高の原因となる。
また、R12は、炭素数6〜35のアルキル基または炭素数6〜35のアルキルフェニル基であり、炭素数6〜35のアルキル基であることが好ましく、炭素数6〜25のアルキル基であることがより好ましく、炭素数8〜20のアルキル基であることが特に好ましく、12〜20のアルキル基であることが最も好ましい。R12が、炭素数6未満の基であると、合わせガラス等を製造した際に透明性が不充分となる場合がある。また、R12が、炭素数35を超える基であると、充分な透明性を有する合わせガラス等を得るために必要な、リン酸エステル化合物の量が増え、コスト高の原因となる傾向がある。
工程Aにおいて近赤外線吸収剤を得る際に、一般式(2)で表されるリン酸モノエステル、一般式(3)で表されるリン酸ジエステル、およびこれらのアルカリ金属塩から選択される少なくとも1種のリン酸エステル化合物を用いる場合には、一般式(2)で表されるリン酸モノエステルのみを用いても、一般式(3)で表されるリン酸ジエステルのみを用いても、一般式(2)で表されるリン酸モノエステルのアルカリ金属塩のみを用いても、一般式(3)で表されるリン酸ジエステルのアルカリ金属塩のみを用いてもよいが、一般式(2)で表されるリン酸モノエステルと、一般式(3)で表されるリン酸ジエステルとを併用するか、一般式(2)で表されるリン酸モノエステルのアルカリ金属塩と、一般式(3)で表されるリン酸ジエステルのアルカリ金属塩のアルカリ金属塩とを併用することが好ましい。
前記一般式(2)で表されるリン酸モノエステルと、一般式(3)で表されるリン酸ジエステルとを用いる、あるいは一般式(2)で表されるリン酸モノエステルのアルカリ金属塩と、一般式(3)で表されるリン酸ジエステルのアルカリ金属塩のアルカリ金属塩とを用いると、成形体の透明性、耐熱性に優れる傾向があり好ましい。これらの場合には一般式(2)で表されるリン酸モノエステルと、一般式(3)で表されるリン酸ジエステルとの割合は、特に限定されないが、通常はモル比((2):(3))で10:90〜90:10である。
また、前記一般式(2)で表されるリン酸モノエステルとしては、一種単独で用いても、二種以上を用いてもよく、前記一般式(3)で表されるリン酸ジエステルとしては、一種単独で用いても、二種以上を用いてもよい。
また、前記アルカリ金属塩を用いる場合には、前記一般式(2)で表されるリン酸モノエステル、一般式(3)で表されるリン酸ジエステルを、アルカリ金属化合物で中和することにより得ることが可能である。
前記アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属の酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、水素化物や、炭酸水素塩、炭酸塩、硝酸塩、硫酸水素塩、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩などの有機酸塩等が挙げられ、アルカリ金属の水酸化物、炭酸水素塩、炭酸塩が好ましい。
また、アルカリ金属化合物を構成する金属種としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウムが挙げられるが、ナトリウム、カリウム、セシウムが好ましく、ナトリウムがより好ましい。すなわち、前記アルカリ金属化合物としてはナトリウム塩、カリウム塩、およびセシウム塩から選択される少なくとも1種の塩が好ましく、ナトリウム塩がより好ましい。
なお、アルカリ金属化合物としては一種を用いても、二種以上を用いてもよい。
また、分散剤としては、他のリン酸エステルを用いることも可能である。他のリン酸エステルとしては、例えばリン酸トリエステルが挙げられ、該リン酸トリエステルは、単独で用いても、前記特定のリン酸エステル化合物と共に用いてもよい。
また、分散剤としては、他のリン酸エステルを用いることも可能である。他のリン酸エステルとしては、例えばリン酸トリエステルが挙げられ、該リン酸トリエステルは、単独で用いても、前記特定のリン酸エステル化合物と共に用いてもよい。
前記下記一般式(2)で表されるリン酸モノエステル、下記一般式(3)で表されるリン酸ジエステル、およびこれらのアルカリ金属塩から選択される少なくとも1種のリン酸エステル化合物としては、市販されているリン酸エステル化合物を用いることもできる。
前記銅塩としては、2価の銅イオンを供給することが可能な銅塩が通常用いられる。前記銅塩としては、前記一般式(4)で表わされるホスホン酸銅塩以外の銅塩であればよい。前記銅塩としては例えば、酢酸銅無水物、蟻酸銅無水物、ステアリン酸銅無水物、安息香酸銅無水物、エチルアセト酢酸銅無水物、ピロリン酸銅無水物、ナフテン酸銅無水物、クエン酸銅無水物等の有機酸の銅塩、該有機酸の銅塩の水和物もしくは水化物;酸化銅、水酸化銅、塩化銅、硫酸銅、硝酸銅、塩基性炭酸銅等の無機酸の銅塩、該無機酸の銅塩の水和物もしくは水化物;水酸化銅が挙げられる。なお、銅塩としては、一種単独で用いても、二種以上を用いてもよい。
銅塩としては、酢酸銅無水物、酢酸銅1水和物、安息香酸銅無水物、硝酸銅、水酸化銅、塩基性炭酸銅、が、溶解性や副生成物の除去の点から好ましく用いられる。
また、工程Aで用いる前記各成分の量は以下のとおりである。
また、工程Aで用いる前記各成分の量は以下のとおりである。
前記特定のホスホン酸化合物は、銅塩中の銅1モルあたり、0.4モル以上であることが好ましく、0.5〜1.5モルであることがより好ましく、0.7〜1.2モルであることが特に好ましい。前記範囲内では、成形体の透明性、耐熱性が特に優れるため好ましい。
また、分散剤として、特定のリン酸エステル化合物を用いる場合には、前記特定のホスホン酸化合物を、前記リン酸エステル化合物1モルあたり、5モル以上用いることが好ましく、8〜100モル用いることがより好ましく、10〜80モル用いることが特に好ましい。
反応に用いる溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、およびテトラヒドロフラン(THF)から選択される少なくとも1種の有機溶媒を含むことが好ましい。また、反応性の観点からメタノール、エタノール、THF、およびDMFから選択される少なくとも1種の有機溶媒を含むことが好ましく、メタノール、およびエタノールから選択される少なくとも1種の有機溶媒を含むことがより好ましい。前記有機溶媒としては、これらの有機溶媒のみでもよく、それ以外の有機溶媒を含んでいてもよい。
反応に用いる溶媒の量は、銅塩100質量部に対して、通常は500〜20000質量部であり、好ましくは1000〜15000質量部である。
前記有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、DMF、およびTHFから選択される少なくとも1種の有機溶媒(好ましくは、メタノール、エタノール、THF、およびDMFから選択される少なくとも1種の有機溶媒、より好ましくはメタノール、およびエタノールから選択される少なくとも1種の有機溶媒)100質量部に対して、それ以外の有機溶媒が、通常は0〜50質量部、好ましくは0〜30質量部含まれていてもよい。有機溶媒として、二種以上の有機溶媒を用いる場合に、その具体例としては、エタノールと、少量のその他の有機溶媒とを含む、変性エタノールが挙げられる。変性エタノールは、エタノール100質量部に対してその他の有機溶媒を、通常は3〜50質量部、好ましくは3〜30質量部含んでいる。変性エタノールとしては、メタノール変性エタノール、イソプロピルアルコール変性エタノール、トルエン変性エタノールが挙げられる。
前記有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、DMF、およびTHFから選択される少なくとも1種の有機溶媒(好ましくは、メタノール、エタノール、THF、およびDMFから選択される少なくとも1種の有機溶媒、より好ましくはメタノール、およびエタノールから選択される少なくとも1種の有機溶媒)100質量部に対して、それ以外の有機溶媒が、通常は0〜50質量部、好ましくは0〜30質量部含まれていてもよい。有機溶媒として、二種以上の有機溶媒を用いる場合に、その具体例としては、エタノールと、少量のその他の有機溶媒とを含む、変性エタノールが挙げられる。変性エタノールは、エタノール100質量部に対してその他の有機溶媒を、通常は3〜50質量部、好ましくは3〜30質量部含んでいる。変性エタノールとしては、メタノール変性エタノール、イソプロピルアルコール変性エタノール、トルエン変性エタノールが挙げられる。
また、工程Aは、通常は0〜80℃、好ましくは10〜60℃、より好ましくは室温〜60℃、特に好ましくは20〜40℃の温度条件で行われる。
また、工程Aは、通常は0.1〜30時間、好ましくは0.5〜20時間、より好ましくは0.5〜15時間、特に好ましくは1〜10時間行われる。
また、工程Aは、通常は0.1〜30時間、好ましくは0.5〜20時間、より好ましくは0.5〜15時間、特に好ましくは1〜10時間行われる。
該工程Aによって、近赤外線吸収剤を含む反応混合物が得られる。反応混合物には、近赤外線吸収剤以外に、溶媒、用いる原料に依存する副生成物、未反応の原料等が含まれ得る。
(工程B)
本発明の近赤外線吸収剤の製造方法としては、前記工程Aを有する以外は、特に限定は無い。
本発明の近赤外線吸収剤の製造方法としては、前記工程Aを有する以外は、特に限定は無い。
工程Aで得られた近赤外線吸収剤を含む反応混合物を、そのまま各種用途に用いてもよいが、溶媒の除去や、近赤外線吸収剤の精製等を行った後に、各種用途に用いることが好ましい。
本発明の近赤外線吸収剤の製造方法としては、好ましくは工程Aに加えて、工程Aで得られた近赤外線吸収剤を含む反応混合物から溶媒の少なくとも一部を除去する工程Bを行う。
工程Bでは、溶媒以外の液体成分の少なくとも一部も除去されてもよい。溶媒以外の液体成分としては、例えば液状の副生成物が挙げられる。液状の副生成物としては、例えば銅塩として酢酸銅一水和物を用いた場合には、酢酸、水が挙げられる。
工程Aで得られた反応混合物から溶媒の少なくとも一部を除去する方法としては、例えば反応混合物中の固形分を沈降させ、溶媒を上澄み液として除去する方法、反応混合物を蒸留することにより溶媒を留分として除去する方法が挙げられる。これらの方法で溶媒の少なくとも一部を除去した場合には、溶媒以外の液体成分の少なくとも一部を除去することが容易であり好ましい。
固形分を沈降させる方法としては、例えば反応混合物を静置することにより固形分を沈降させる方法や、反応混合物を遠心分離し、固形分を沈降させる方法が挙げられる。
溶媒を除去する方法としては、一般的な装置を使用できる観点から、反応混合物を蒸留することにより溶媒を留分として除去する方法が好ましい。
溶媒を除去する方法としては、一般的な装置を使用できる観点から、反応混合物を蒸留することにより溶媒を留分として除去する方法が好ましい。
蒸留は、反応混合物の熱劣化を防止する観点から減圧下で行われることが好ましい。すなわち、工程Bは、反応混合物を減圧蒸留することにより、留分として溶媒を除去する工程であることが好ましい。
減圧蒸留を行う場合には、有機溶媒の種類によっても異なるが、減圧蒸留の条件としては通常は圧力0.01〜15kPaで行われる。なお留分の流出温度は、有機溶媒の種類、圧力によって異なるが通常は30〜150℃である。
工程Bにより、溶媒をすべて除去した場合には、近赤外線吸収剤を、固形分として得ることができる。また、工程Bにおいて、溶媒の一部を除去した場合には、近赤外線吸収剤を、工程Aで得られた反応混合物よりも高い濃度で含む、近赤外線吸収剤の分散液が得られる。
前記近赤外線吸収剤の製造方法としては、工程A、B以外の工程(他の工程)を有していてもよい。他の工程としては例えば、近赤外線吸収剤を精製する目的で、溶媒が除去された固形分を、分散媒に分散し、該分散媒を除去する工程を行ってもよい。また、工程Bで得られた近赤外線吸収剤の分散液に分散媒を追加し、その後分散媒を除去する工程を行ってもよい。
なお、前記分散媒としては、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、塩化メチレン、クロロホルム、トリエチレングリコールビス(2−エチルヘキサノエート)等が挙げられ、分散媒としては、一種単独で用いても、二種以上を混合して用いてもよい。
[近赤外線吸収剤、近赤外線吸収剤分散液]
本発明の近赤外線吸収剤は、前述の近赤外線吸収剤の製造方法により得られる。なお、前記製造方法では、近赤外線吸収剤を固形分として得てもよく、近赤外線吸収剤が分散した分散液の状態で得てもよい。
本発明の近赤外線吸収剤は、前述の近赤外線吸収剤の製造方法により得られる。なお、前記製造方法では、近赤外線吸収剤を固形分として得てもよく、近赤外線吸収剤が分散した分散液の状態で得てもよい。
本発明の近赤外線吸収剤を、各種用途に用いる場合には、近赤外線吸収剤が分散媒に分散した分散液の状態で用いることが好ましい。
本発明の近赤外線吸収剤は、前述の製造方法で得られるため、分散媒等の有機物への分散性に優れる。
本発明の近赤外線吸収剤は、前述の製造方法で得られるため、分散媒等の有機物への分散性に優れる。
近赤外線吸収剤分散液としては、例えば前述の工程Aにより得られる近赤外線吸収剤を含む反応混合物をそのまま用いることもできるが、通常は、工程AおよびB等を行うことにより得られた近赤外線吸収剤を、分散媒に分散することにより得られる近赤外線吸収剤分散液や、工程Bで得られた分散液に必要に応じて分散媒を追加して得られた近赤外線吸収剤分散液を用いる。
前記分散媒としては、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、塩化メチレン、クロロホルム、トリエチレングリコールビス(2−エチルヘキサノエート)等が挙げられ、分散媒としては、一種単独で用いても、二種以上を混合して用いてもよい。
分散媒に近赤外線吸収剤を分散させる方法としては特に限定はないが、例えば分散媒中に近赤外線吸収剤を添加し、撹拌、超音波照射を行う方法が挙げられる。
近赤外線吸収剤分散液としては、近赤外線吸収剤1質量部に対して、分散媒が、1〜100質量部であることが好ましく、3〜50質量部であることがより好ましい。
近赤外線吸収剤分散液としては、近赤外線吸収剤1質量部に対して、分散媒が、1〜100質量部であることが好ましく、3〜50質量部であることがより好ましい。
近赤外線吸収剤分散液は、近赤外線吸収剤の動的光散乱法で測定したメジアン径(d50)が10〜100nmであることが好ましく、10〜90nmであることがより好ましい。前記範囲では、近赤外線吸収剤の分散媒中への分散性に優れ、近赤外線吸収剤分散液を用いて得られた樹脂組成物が、透明性に優れる傾向があり好ましい。
[樹脂組成物]
本発明の樹脂組成物は、前記近赤外線吸収剤分散液から得られる近赤外線吸収剤と、樹脂とを含む。
本発明の樹脂組成物は、前記近赤外線吸収剤分散液から得られる近赤外線吸収剤と、樹脂とを含む。
樹脂組成物を製造する方法としては例えば、前記近赤外線吸収剤分散液と、樹脂とを含む樹脂溶液の分散媒や溶媒等の液体成分を除去する方法、前記近赤外線吸収剤分散液と、樹脂とを溶融混練する方法、前記近赤外線吸収剤分散液から、固形分である近赤外線吸収剤を回収し、該近赤外線吸収剤と樹脂とを混合する方法、前記近赤外線吸収剤分散液と可塑剤とを混合し、可塑剤溶液を調製し、可塑剤溶液から分散媒等の液体成分を除去した後、樹脂と溶融混練する方法、前記近赤外線吸収剤と可塑剤とを混合し、次いで樹脂と溶融混練する方法が挙げられる。近赤外線吸収剤が再度凝集することを防ぐ観点から、樹脂組成物を製造する方法としては、前記樹脂溶液の液体成分を除去する方法あるいは可塑剤溶液から液体成分を除去した後、樹脂と溶融混練する方法が好ましい。
前記樹脂溶液を製造する方法としては例えば、前記近赤外線吸収剤分散液と樹脂とを混合する方法、前記近赤外線吸収剤分散液と樹脂の溶液とを混合する方法、前記近赤外線吸収剤分散液と樹脂と、溶媒とを混合する方法が挙げられる。
なお、前記樹脂の溶液は、樹脂を溶媒に溶解することにより得ることができる。溶媒としては樹脂を溶解できればよく、特に限定はないが例えばトルエン、エタノール、メタノール、塩化メチレン、クロロホルム、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。溶媒としては一種単独でも、二種以上を用いてもよい。
前記液体成分の除去を行う際には、その除去方法としては特に限定はないが、通常は常圧下での留去および乾燥、真空条件での留去および乾燥等により行われる。
なお、該樹脂組成物からなる成形体を得る場合には、該樹脂組成物の製造と成形を同時に行うことにより成形体を得てもよく、該樹脂組成物をペレット等として製造した後に、所望の形状に成形することにより、成形体を得てもよく、樹脂組成物をペレット等のマスターバッチとして得た後に、該マスターバッチおよび樹脂を用い、押出成形、キャスト成形、射出成形等の様々な成形法により、合わせガラス用中間膜等の成形体を得てもよい。
なお、該樹脂組成物からなる成形体を得る場合には、該樹脂組成物の製造と成形を同時に行うことにより成形体を得てもよく、該樹脂組成物をペレット等として製造した後に、所望の形状に成形することにより、成形体を得てもよく、樹脂組成物をペレット等のマスターバッチとして得た後に、該マスターバッチおよび樹脂を用い、押出成形、キャスト成形、射出成形等の様々な成形法により、合わせガラス用中間膜等の成形体を得てもよい。
なお、前記樹脂としては、前述の近赤外線吸収剤を分散することが可能であればよく特に限定はないが、例えば以下の樹脂を用いることができる。
本発明に用いる樹脂としては、ポリビニルアセタール樹脂、エチレン‐酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル酸樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、およびノルボルネン樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂が、近赤外線吸収剤を良好に分散することが可能であり、かつ可視光の透過性に優れることが好ましい。
本発明に用いる樹脂としては、ポリビニルアセタール樹脂、エチレン‐酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル酸樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、およびノルボルネン樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂が、近赤外線吸収剤を良好に分散することが可能であり、かつ可視光の透過性に優れることが好ましい。
本発明に用いる樹脂としては、ポリビニルアセタール樹脂、またはエチレン‐酢酸ビニル共重合体から選択される少なくとも1種の樹脂であることがより好ましく、ポリビニルブチラール樹脂(PVB)、またはエチレン‐酢酸ビニル共重合体から選択される少なくとも1種の樹脂であることが特に好ましい。ポリビニルアセタール樹脂を用いると、前述の近赤外線吸収剤の分散性に優れ、本発明の樹脂組成物を用いて、例えば合わせガラス用中間膜を製造した場合には、ガラス等への密着性に優れ、また、樹脂組成物が柔軟であり好ましい。また、ポリビニルアセタール樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂(PVB)を用いることが、ガラス密着性、分散性、透明性、耐熱性、耐光性などの観点から好ましい。
ポリビニルアセタール樹脂は、必要な物性に応じて、二種以上を組み合わせたブレンド物であってもよく、アセタール化時にアルデヒドを組み合わせてアセタール化することにより得られるポリビニルアセタール樹脂であってもよい。
アルデヒドとしては特に限定されず、例えば、炭素数が1〜10のアルデヒド等が挙げられ、より具体的には、例えば、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、2−エチルブチルアルテヒド、n−へキシルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。なかでも、n−ブチルアルデヒド、n−へキシルアルデヒド、n−バレルアルデヒド等が好ましい。より好ましくは、炭素数が4のブチルアルデヒドである。
また、エチレン‐酢酸ビニル共重合体を用いると、前述の近赤外線吸収剤の分散性に優れ、ガラス密着性、分散性、透明性、耐熱性、耐光性などの観点から好ましい。
また、本発明の樹脂組成物は、可塑剤を含有してもよい。前記可塑剤としては特に限定はないが、例えばトリエチレングリコールビス(2-エチルヘキサノエート)、トリエチレングリコールビス(2-エチルブチラート)、テトラエチレングリコールビス(2−エチルヘキサノエート)、テトラエチレングリコールジヘプタノエート、ジヘキシルアジペート、トリブトキシエチルホスフェート、イソデシルフェニルホスフェート等が挙げられる。
また、本発明の樹脂組成物は、可塑剤を含有してもよい。前記可塑剤としては特に限定はないが、例えばトリエチレングリコールビス(2-エチルヘキサノエート)、トリエチレングリコールビス(2-エチルブチラート)、テトラエチレングリコールビス(2−エチルヘキサノエート)、テトラエチレングリコールジヘプタノエート、ジヘキシルアジペート、トリブトキシエチルホスフェート、イソデシルフェニルホスフェート等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、前記樹脂100質量部あたり、近赤外線吸収剤を0.5〜30質量部含有することが好ましく、1〜25質量部含有することがより好ましい。0.5質量部より少ないと充分な近赤外線吸収特性が得られない可能性があり、30質量部より多すぎると樹脂の耐熱性、耐光性、透明性やガラスとの接着性が大幅に低下するおそれがある。
本発明の樹脂組成物が前記可塑剤を含有する場合には、前記樹脂100質量部あたり、可塑剤を10〜60質量部含有することが好ましく、20〜50質量部含有することがより好ましい。
本発明の樹脂組成物は、透明性に優れており、合わせガラス等の構造材料用の中間膜として好適に使用することが可能である。
また、本発明の樹脂組成物には、各種添加剤が含有されていてもよい。添加剤としては、例えば分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等が挙げられる。これらの添加剤は、本発明の樹脂組成物を製造する際に、添加されてもよく、近赤外線吸収剤や樹脂を製造する際に添加されてもよい。
また、本発明の樹脂組成物には、各種添加剤が含有されていてもよい。添加剤としては、例えば分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等が挙げられる。これらの添加剤は、本発明の樹脂組成物を製造する際に、添加されてもよく、近赤外線吸収剤や樹脂を製造する際に添加されてもよい。
〔樹脂組成物の用途〕
本発明の樹脂組成物は、近赤外線を吸収することが望まれる用途に通常は用いられる。
本発明の樹脂組成物から形成される樹脂膜は、透明性に優れているため、合わせガラス用中間膜等の構造材料用中間膜として好適に用いることが可能である。
本発明の樹脂組成物は、近赤外線を吸収することが望まれる用途に通常は用いられる。
本発明の樹脂組成物から形成される樹脂膜は、透明性に優れているため、合わせガラス用中間膜等の構造材料用中間膜として好適に用いることが可能である。
前記構造材料用中間膜を用いて、プラスチックが両側に配置された、例えばプラスチック/構造材料用中間膜/プラスチックの層構成を有する積層体、ガラスが両側に配置された、例えばガラス/構造材料用中間膜(合わせガラス用中間膜)/ガラスの層構成を有する合わせガラス等を得ることができる。
前記プラスチックとしては、例えば、アクリロニトリル−スチレン共重合体、塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、ノルボルネン系樹脂が挙げられる。
また、本発明の合わせガラスは、前記合わせガラス用中間膜を有している。本発明の合わせガラスを構成するガラスとしては透光性があれば特に限定はなく、例えば無機ガラス、有機ガラスを用いることができる。
無機ガラスとしては、例えば石英、ソーダライムガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスが挙げられる。
有機ガラスとしては、例えばポリメチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂が挙げられる。
有機ガラスとしては、例えばポリメチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂が挙げられる。
合わせガラスは、例えば、一組のガラス基板の間に、合わせガラス用中間膜を挟み、これを予備圧着して各層間に残存した空気を除去した後、本圧着してこれらを密着させる方法によって製造することができる。
なお、このような製造方法により合わせガラスを製造する場合、合わせガラス用中間膜に、その保管時において合わせガラス用中間膜同士が合着して塊状となる、いわゆるブロッキング現象が生じていないことや、予備圧着における脱気性が良好であることが要求される。これらの要求を満たしている場合、ガラス基板と合わせガラス用中間膜とを重ね合わせる際の作業性が良好となるほか、例えば脱気が不充分であるために生じた気泡等による透光性の低下を防ぐことができる。このような合わせガラスには、近赤外領域の光を遮断する特性のほか、透光性、すなわち可視光領域の光を透過する特性に優れることが求められる。このように優れた透光性を得るためには、上述したように、ガラス基板と合わせガラス用中間膜との間に極力気泡を有していないことが好ましい。
気泡を低減する手段の一つとして、表面にエンボスと呼ばれる多数の微小な凹凸を有し
ている合わせガラス用中間膜を用いる方法が知られている。このようなエンボスが施された合わせガラス用中間膜によれば、上述した予備圧着工程等における脱気性が極めて良好となる。その結果、合わせガラスは、気泡による透光性の低下が少ないものとなる。
ている合わせガラス用中間膜を用いる方法が知られている。このようなエンボスが施された合わせガラス用中間膜によれば、上述した予備圧着工程等における脱気性が極めて良好となる。その結果、合わせガラスは、気泡による透光性の低下が少ないものとなる。
このようなエンボスの形態としては、例えば、多数の凸部とこれらの凸部に対する多数の凹部とからなる各種凸凹模様、多数の凸条とこれらの凸条に対する多数の凹溝とからなる各種の凸凹模様、粗さ、配置、大きさ等の種々の形状因子に関し多様な値を有するエンボス形状がある。
これらのエンボスとしては、例えば、特開平6−198809号公報に記載された、凸部の大きさを変え、その大きさ、配置を規定したもの、特開平9−40444 号公報に記載された、表面の粗さを20〜50μmとしたもの、特開平9−295839号公報に記載された、凸条が交差するように配置されたもの、あるいは、特開2003−48762号公報に記載された、主凸部の上に更に小さな凸部を形成されたものが挙げられる。
合わせガラス用中間膜を構成する樹脂組成物には、各種添加剤が含有されていてもよい。合わせガラス用中間膜を構成する樹脂組成物に含有されていてもよい添加剤としては、例えば、接着力調整剤が含有されていてもよい。
接着力調整剤としては、例えば、有機酸または無機酸の、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩が挙げられる。上記有機酸としては特に限定されず、例えば、オクタン酸、ヘキサン酸、酪酸、酢酸、蟻酸等のカルボン酸が挙げられる。上記無機酸としては特に限定されず、例えば、塩酸、硝酸が挙げられる。上記アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩としては特に限定されず、例えば、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムの塩が挙げられる。
上記有機酸または無機酸の、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩のなかでも、炭素数2〜16の有機酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩が好ましく、より好ましくは、炭素数2〜16のカルボン酸のカリウム塩またはマグネシウム塩である。
上記炭素数2〜16のカルボン酸のカリウム塩またはマグネシウム塩としては特に限定されないが、例えば、酢酸マグネシウム、酢酸カリウム、プロピオン酸マグネシウム、プロピオン酸カリウム、2−エチルブタン酸マグネシウム、2−エチルブタン酸カリウム、2−エチルへキサン酸マグネシウム、2−エチルへキサン酸カリウムが好適である。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が供用されてもよい。
上記有機酸または無機酸の、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を配合する場合における配合量の好ましい下限は、樹脂100質量部に対して0.001質量部、上限は0.5質量部である。0.001質量部未満であると、高湿度雰囲気下で周辺部の接着力が低下することがある。0.5質量部を超えると、合わせガラス用中間膜の透明性が失われることがある。より好ましい下限は0.01質量部、上限は0.2質量部である。
樹脂組成物は、他の添加剤を更に含有していてもよい。このような添加剤としては、例えば、色調を調整するための成分、物性を調整するための成分、樹脂組成物を安定化するための成分、合わせガラスを形成する際にガラス基板との密着性を向上するための成分等が挙げられる。その他、必要に応じて、押出機中での熱による変質を防止するための酸化防止剤、界面活性剤、難燃剤、帯電防止剤、耐湿剤等の添加剤が添加されていてもよい。
例えば、色調を調整するための成分としては、染料、顔料、金属化合物等が挙げられる。また、物性を調整するための成分としては、スチレン、ブタジエン、酢酸ビニル等のα,β−不飽和結合を有する(メタ)アクリル系モノマー、(メタ)アクリル系の樹脂と相溶性に優れるオリゴマーやポリマー等が挙げられる。
さらに、安定化するための成分としては、光安定剤、熱安定剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。またさらに、ガラス基板との密着性を向上するための成分としては、例えば、ビニルシラン、アクリルシラン、エポキシシラン等のシランカップリング剤等のカップリング剤が例示できる。
紫外光吸収剤としては、ベンゾエート系化合物、サリシレート系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート系化合物、シュウ酸アニリド系化合物、トリアジン系化合物等が挙げられる。
また、光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)や、Ni系化合物を適用可能である。特に、上述した紫外光吸収剤とこれらの光安定剤を併用すると、光に対する安定性が極めて良好となる傾向にある。
また、近年合わせガラスに求められる他の特性として、遮音性がある。遮音性が優れる合わせガラスによれば、例えば、窓材に用いた場合に、周囲の騒音等の影響を低減できるようになり、さらに室内環境を向上させることができる。一般に、遮音性能は、周波数の変化に応じた透過損失量として示され、その透過損失量は、JISA4708によれば500Hz以上において遮音等級に応じてそれぞれ一定値で規定されている。
ところが、合わせガラスのガラス基板として一般的に用いられるガラス板の遮音性能は、2000Hzを中心とする周波数領域ではコインシデンス効果により著しく低下する傾向にある。ここで、コインシデンス効果とは、ガラス板に音波が入射したときに、ガラス板の剛性と慣性によって、ガラス板上を横波が伝播してこの横波と入射音とが共鳴し、その結果、音の透過が起こる現象をいう。よって、一般的な合わせガラスでは、2000Hz を中心とする周波数領域において、かかるコインシデンス効果による遮音性能の低下を避け難く、この点の改善が求められている。
これに関し、人間の聴覚は、等ラウドネス曲線から、1000〜6000Hzの範囲では他の周波数領域に比べ非常に良い感度を示すことが知られている。従って、コインシデンス効果による上記遮音性能の落ち込みを解消することは、防音性能を高める上で重要となる。このような観点から、合わせガラスの遮音性能を高めるには、上記コインシデンス効果による遮音性能の低下を緩和し、コインシデンス効果によって生じる透過損失の極小部の低下を防ぐ必要がある。
合わせガラスに遮音性を付与する方法としては、合わせガラスの質量を増大させる方法、ガラス基板を複合化する方法、このガラス面積を細分化する方法、ガラス板支持手段を改善する方法などがある。また、遮音性能は、中間膜の動的粘弾性により左右され、特に貯蔵弾性率と損失弾性率との比である損失正接に影響されることがあることから、この値を制御することによっても合わせガラスの遮音性能を高めることができる。
後者のように損失正接の値を制御する手段としては、例えば、特定の重合度を有する樹脂膜を用いる方法、特開平4−317443号公報に記載されるような樹脂の構造を規定する方法、特開2001−220183号公報に記載されるような樹脂中の可塑剤量を規定する方法等が挙げられる。また、異なる2種以上の樹脂を組み合わせて中間膜を形成することによっても、広い温度範囲にわたって合わせガラスの遮音性能を高め得ることが知られている。例えば、特開2001−206742号公報に記載された、複数種の樹脂をブレンドする方法、特開2001−206741号公報、特開2001−226152号公報に記載された、複数種の樹脂を積層する方法、特開2001−192243号公報に記載された、中間膜中の可塑剤量に偏向を持たせる方法等が挙げられる。これらの技術を採用し、樹脂構造の改質、可塑剤の添加、2種以上の樹脂の組み合わせ等といった手段を適宜組み合わせて実施することで、中間膜を形成すべき樹脂材料の損失正接の値、すなわち遮音性を制御することが可能となる。
さらに、合わせガラスは、上述したような近赤外線を遮断すること以外の機構による遮熱性をさらに有していると好ましい。このように合わせガラスの遮熱性を高める方法としては、中間膜中に、遮熱機能を有する酸化物微粒子を更に含有させる方法が挙げられる。このような方法としては、例えば、特開2001−206743号公報、特開2001−261383号公報、特開2001−302289号公報などに記載された方法を適用できる。
遮熱性を高め得る酸化物微粒子としては、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、酸化タングステン等が挙げられる。また、このように酸化物微粒子が含有された中間膜は、透光性が低下しやすい傾向にあることから、酸化物微粒子の粒径を小さくしたり(特開2002−293583号公報)、分散性を高めたりして、透光性を良好に維持するための方法を適用してもよい。後者のように酸化物微粒子の分散性を高めるための方法としては、当該微粒子を機械的に分散させることや、分散剤を用いること等の公知の微粒子分散技術が適用できる。
なお、合わせガラスの遮熱性を高める方法としては、上述した酸化物微粒子を含有させる方法以外に、例えば、有機系の遮熱機能を有する染料を含有させる方法や、遮熱性能を有するガラス基板を用いる方法も挙げられる。前者の有機系の遮熱機能を有する染料を含有させる方法としては、特開平7−157344号公報に記載された方法が挙げられる。また、後者のような遮熱性能を有するガラス基板としては、例えば、特開2001−151539号公報に記載されているようなFe含有ガラス(例えば、グリーンガラス等) 、特開2001−261384号公報、特開2001−226148号公報に記載されているような金属、金属酸化物を積層したガラス板が挙げられる。
このように、上述の合わせガラスは、中間膜に含まれる近赤外線吸収剤が近赤外領域の光を吸収することによって、熱線である近赤外線を遮断する特性を発揮するものであるが、更なる近赤外線遮断特性の向上を目的として、近赤外線吸収層に加えて、近赤外線を反射する特性を有する反射層を更に有していてもよい。
反射層としては、金属や金属酸化物から構成される層が挙げられ、具体的には、例えば、金、銀、銅、錫、アルミニウム、ニッケル、パラジウム、ケイ素、クロム、チタン、インジウム、アンチモン等の金属単体、合金、混合物または酸化物が例示できる。
このような反射層を有する合わせガラスは、例えば、以下のようにして製造することができる。すなわち、まず、ガラス基板の一面に反射層を設けたものを準備する。ここで、ガラス基板上に反射層を形成する方法としては、金属や金属酸化物をガラス基板上に蒸着する方法等が挙げられる。次に、近赤外線吸収層となるべきシートの一方の面側に、反射層が形成されたガラス基板をその反射層が接するように配置するとともに、他方の面側にガラス基板のみを配置する。そして、これらを圧着することによって、合わせガラスを得ることができる。
ところで、このようにガラス基板と近赤外線吸収層との間に反射層を形成すると、反射層と近赤外線吸収層との接着性が低下してしまう場合がある。こうなると、例えば合わせガラスが破損した場合にガラス基板が剥離・飛散し易くなり、安全性の点で問題が生じることとなる。かかる問題を避ける観点からは、例えば、近赤外線吸収層と反射層との間に、両者の接着力を向上させ得る層を更に設けることが好ましい。このように構成することにより、反射層と近赤外線吸収層との接着性を改善することが可能となる。このように接着力を向上させる手段としては、例えば、近赤外線吸収層に含まれる樹脂成分がポリビニルアセタールである場合、近赤外線吸収層よりも高いアセタール度を有するポリビニルアセタールからなる層(特開平7−187726号公報、特開平8−337446号公報参照) 、所定の割合のアセトキシ基を有するPVBからなる層(特開平8−337445号公報参照)、所定のシリコーンオイルからなる層(特開平7−314609号広報参照) 等を形成する方法が採用できる。
なお、反射層は、合わせガラスにおいて、必ずしも上述したようにガラス基板と近赤外線吸収層との間に設けられている必要はなく、例えば、ガラス基板の間に複数の樹脂からなる層が形成されている場合は、これらの層の間に設けられた形態であってもよい。
このように、近赤外線吸収層に加えて更に反射層を設ける構成によれば、両層の効果により、合わせガラスに対して更に優れた近赤外線遮断特性を付与することができる。また、上述したような、反射層と近赤外線吸収層との接着性を改善する方法を採用すれば、このような近赤外線遮断特性に加え、優れた強度を有する合わせガラスを得ることも可能となる。
上述した構成を有する合わせガラス等の積層体においては、太陽光等の熱線成分を含む光が入射すると、中間膜である近赤外線吸収層が発現する近赤外線吸収特性によって、近赤外領域(波長700〜1200nm程度)の熱線が遮断される。一般に、この波長領域の光は、肌が焼きつくようなジリジリとした刺激的な暑さを感じさせる傾向にあるが、上述した積層体を透過する光は、このような近赤外線が遮断されているため主として可視光線となる。よって、かかる積層体を窓材等に用いれば、可視光を効率良く取り込みつつ、室内や屋内の温度上昇を抑えることができる。
本発明の合わせガラスは、優れた近赤外線遮断性能を有していることから、太陽光等の自然光その他の外光を取り入れるための建材をはじめとする各種用途に用いることができる。本発明の合わせガラスとしては、例えば、自動車、船舶、航空機又は電車(鉄道)車両の窓材、アーケード等の通路の天蓋材、カーポートやガレージの天蓋、サンルームの窓又は壁材、ショーウィンドウやショーケースの窓材、テントの窓材、定置住宅や仮設住宅等の屋根材、天窓、その他窓材に好適に用いることができる。
また、本発明の樹脂組成物の樹脂成分がアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂などの成形性樹脂である場合には、適宜の成形法を利用して成形することにより、成形品を得ることができる。この成形品は、それが透光性板材であれば、そのまま採光窓の窓材として有用であり、また、高い可視光線透過性を有するものであれば、光学フィルターやレンズなどの光学部材として有用な成形品を提供することができる。
更に、本発明の樹脂組成物によって形成される近赤外線吸収性シートまたはフィルムは、温室を構成するための透光性シート材として有用であり、本発明の樹脂組成物を含有してなるコーティング組成物によれば、これを基体に塗布し乾燥することにより、近赤外線吸収性薄膜を当該基体の表面に形成することができる。
本発明の樹脂組成物によれば、ガラス等の透光性基板層に積層された樹脂組成物層を形成することにより近赤外線吸収性複合体が得られ、この複合体によれば、当該樹脂組成物層が樹脂組成物よりなるものであることにより、例えば、長期間にわたって優れた可視光線透過性および近赤外線吸収特性が安定に維持される建築用材料として有用である。
更に、上記の樹脂組成物による成形体、近赤外線吸収性シート、近赤外線吸収性フィルム、近赤外線吸収性複合体などは、単独で例えば光学材料として用いることができるが、それのみでなく、種々の目的あるいは用途に応じて、適宜、他の光学部品や透光性材料と組み合せて用いることができ、これにより、近赤外線吸収性を含む光学特性を有する光学的組合せ体を得ることができ、あるいは近赤外線吸収性を含む光学特性を利用する光学的システムを構築することができる。
次に本発明について実施例を示してさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
〔評価〕
実施例、比較例の評価を下記方法で行った。
〔評価〕
実施例、比較例の評価を下記方法で行った。
〔残酢酸量〕
実施例、比較例で得られた近赤外線吸収剤を含む分散液中の近赤外線吸収剤の残酢酸量を以下の方法で測定した。
実施例、比較例で得られた近赤外線吸収剤を含む分散液中の近赤外線吸収剤の残酢酸量を以下の方法で測定した。
実施例、比較例では、酢酸銅一水和物を原料としたため、反応途中や、反応が完全に進行しなかった場合には、銅イオンの一部には酢酸イオンが配位することになる。該酢酸イオンの量を、下記方法により残酢酸量として測定することにより、反応がどの程度進行したかの指標とすることができる。すなわち、残酢酸量が少ないほど反応が進行していることを示す。
近赤外線吸収剤を含む分散液を15g採取し、遠心分離(4300rpm,10min)で固液分離した。
液分を取り除いた固形分に、取り除いた液分と同量のアセトンを加え、遠心分離(4300rpm,10min)で固液分離した。
液分を取り除いた固形分に、取り除いた液分と同量のアセトンを加え、遠心分離(4300rpm,10min)で固液分離した。
その後、得られたケーク(固形分)を、65℃の真空乾燥機で一晩真空乾燥させ、近赤外線吸収剤を取得した。
取得した近赤外線吸収剤を100mg精秤し、塩酸10滴で分解した後、蒸留水で10mlにメスアップしHPLC用サンプルを作成した。
取得した近赤外線吸収剤を100mg精秤し、塩酸10滴で分解した後、蒸留水で10mlにメスアップしHPLC用サンプルを作成した。
ODSカラム(Inertsil ODS−3V)をセットし、溶離液として0.1モルリン酸二水素アンモニウム+リン酸水溶液を流したHPLC(島津製作所製 LC−20)を用いて、HPLC用サンプルの酢酸量を測定し、近赤外線吸収剤の残酢酸量を測定した。
〔分散性の評価〕
実施例、比較例で得られた近赤外線吸収剤を含む分散液中のメジアン径(d50)を測定することにより、分散性を評価した。
実施例、比較例で得られた近赤外線吸収剤を含む分散液中のメジアン径(d50)を測定することにより、分散性を評価した。
実施例、比較例で得られた近赤外線吸収剤を含む分散液0.5gを各々メタノール10gに混合させたのち、超音波をかけて3h分散処理を実施し分散液を得た。
分散液を石英セルに入れ、粒子のメジアン径(d50)を動的散乱法により(大塚電子社製 ELS−Zを使用)測定を行った。
分散液を石英セルに入れ、粒子のメジアン径(d50)を動的散乱法により(大塚電子社製 ELS−Zを使用)測定を行った。
〔実施例1〕
酢酸銅一水和物(関東化学製)10.0gを、メタノール(関東化学製)500.0gに溶解させた溶液(a1)、並びに、ブチルホスホン酸(Sigma−Aldrich製)6.92gをメタノール69gに溶解させた溶液(b1)をそれぞれ準備した。
酢酸銅一水和物(関東化学製)10.0gを、メタノール(関東化学製)500.0gに溶解させた溶液(a1)、並びに、ブチルホスホン酸(Sigma−Aldrich製)6.92gをメタノール69gに溶解させた溶液(b1)をそれぞれ準備した。
次に溶液(a1)と溶液(b1)とをビーカーに入れ、ホモジナイザー(エム・テクニック社製CLM−2.2S:撹拌部直径30mm)を用いて、回転数を20,000rpmに設定して30〜35℃で30分処理を行い、近赤外線吸収剤を含む分散液(1)を得た。
近赤外線吸収剤を含む分散液(1)を用いて測定した残酢酸量は、11500ppmであり、メジアン径(d50)は66.6nmであった。
近赤外線吸収剤を含む分散液(1)を用いて測定した残酢酸量は、11500ppmであり、メジアン径(d50)は66.6nmであった。
〔比較例1〕
実施例1と同様の溶液(a1)と溶液(b1)とを準備した。
次に溶液(a1)と溶液(b1)とをビーカーに入れ、直径8cmの撹拌翼を有する攪拌機を用いて回転数を100rpmに設定して30〜35℃で30分撹拌混合し、近赤外線吸収剤を含む分散液(c1)を得た。
実施例1と同様の溶液(a1)と溶液(b1)とを準備した。
次に溶液(a1)と溶液(b1)とをビーカーに入れ、直径8cmの撹拌翼を有する攪拌機を用いて回転数を100rpmに設定して30〜35℃で30分撹拌混合し、近赤外線吸収剤を含む分散液(c1)を得た。
近赤外線吸収剤を含む分散液(c1)を用いて測定した残酢酸量は、15589ppmであり、メジアン径(d50)は93.6nmであった。
同様の溶液(a1)と溶液(b1)とを用いた、実施例1、比較例1を比較すると、実施例1の方が、残酢酸量が少なく、反応がより進行していることがわかる。また、実施例1の方が、メジアン径(d50)も小さく、分散性に優れることがわかる。
同様の溶液(a1)と溶液(b1)とを用いた、実施例1、比較例1を比較すると、実施例1の方が、残酢酸量が少なく、反応がより進行していることがわかる。また、実施例1の方が、メジアン径(d50)も小さく、分散性に優れることがわかる。
〔実施例2〕
酢酸銅一水和物10.0gを、エタノール500.0gに溶解させた溶液(a2)、並びに、ブチルホスホン酸6.92gをエタノール69gに溶解させた溶液(b2)をそれぞれ準備した。次に溶液(a2)と溶液(b2)とをビーカーに入れ、ホモジナイザー(エム・テクニック社製CLM−2.2S:撹拌部直径30mm)を用いて回転数を20,000rpmに設定して30〜35℃で30分処理を行い、近赤外線吸収剤を含む分散液(2)を得た。
酢酸銅一水和物10.0gを、エタノール500.0gに溶解させた溶液(a2)、並びに、ブチルホスホン酸6.92gをエタノール69gに溶解させた溶液(b2)をそれぞれ準備した。次に溶液(a2)と溶液(b2)とをビーカーに入れ、ホモジナイザー(エム・テクニック社製CLM−2.2S:撹拌部直径30mm)を用いて回転数を20,000rpmに設定して30〜35℃で30分処理を行い、近赤外線吸収剤を含む分散液(2)を得た。
近赤外線吸収剤を含む分散液(2)を用いて測定した残酢酸量は、16110ppmであり、メジアン径(d50)は63nmであった。
った。
った。
〔比較例2〕
実施例2と同様の溶液(a2)と溶液(b2)とを準備した。
次に溶液(a2)と溶液(b2)とをビーカーに入れ、直径8cmの撹拌翼を有する攪拌機を用いて回転数を100rpmに設定して30〜35℃で30分撹拌混合し、近赤外線吸収剤を含む分散液(c2)を得た。
実施例2と同様の溶液(a2)と溶液(b2)とを準備した。
次に溶液(a2)と溶液(b2)とをビーカーに入れ、直径8cmの撹拌翼を有する攪拌機を用いて回転数を100rpmに設定して30〜35℃で30分撹拌混合し、近赤外線吸収剤を含む分散液(c2)を得た。
近赤外線吸収剤を含む分散液(c2)を用いて測定した残酢酸量は、19315ppmであり、メジアン径(d50)は75.5nmであった。
同様の溶液(a2)と溶液(b2)とを用いた、実施例2、比較例2を比較すると、実施例2の方が、残酢酸量が少なく、反応がより進行していることがわかる。また、実施例2の方が、メジアン径(d50)も小さく、分散性に優れることがわかる。
同様の溶液(a2)と溶液(b2)とを用いた、実施例2、比較例2を比較すると、実施例2の方が、残酢酸量が少なく、反応がより進行していることがわかる。また、実施例2の方が、メジアン径(d50)も小さく、分散性に優れることがわかる。
〔実施例3〕
酢酸銅一水和物10.0gを、エタノール500.0gに溶解させた溶液(a2)、並びに、ブチルホスホン酸6.85g、リン酸エステル化合物(C)0.2gをエタノール69gに溶解させた溶液(b3)をそれぞれ準備した。
酢酸銅一水和物10.0gを、エタノール500.0gに溶解させた溶液(a2)、並びに、ブチルホスホン酸6.85g、リン酸エステル化合物(C)0.2gをエタノール69gに溶解させた溶液(b3)をそれぞれ準備した。
前記リン酸エステル化合物(C)は、前記一般式(3)で表されるリン酸エステル化合物(ジエステル)であり、前記式中におけるnの平均が6であり、R12が炭素数12〜15のアルキル基であるものである。
次に溶液(a2)と溶液(b3)とをビーカーに入れ、ホモジナイザー(エム・テクニック社製CLM−2.2S:撹拌部直径30mm)を用いて回転数を20,000rpmに設定して30〜35℃で30分処理を行い、近赤外線吸収剤を含む分散液(3)を得た。
近赤外線吸収剤を含む分散液(3)を用いて測定した残酢酸量は、15861ppmであり、メジアン径(d50)は55.6nmであった。
近赤外線吸収剤を含む分散液(3)を用いて測定した残酢酸量は、15861ppmであり、メジアン径(d50)は55.6nmであった。
〔実施例4〕
実施例3と同様の溶液(a2)と溶液(b3)とを準備した。
前記溶液(a2)に溶液(b3)を加え、ジェットミル(吉田工業社製 超高圧微粒子化装置)を用いて、圧力250MPaで20Pass(10sec/1Pass)処理を前後の持ち運びも含めて30分かけて行い、近赤外線吸収剤を含む分散液(4)を得た。
近赤外線吸収剤を含む分散液(4)を用いて測定した残酢酸量は、12716ppmであり、メジアン径(d50)は59nmであった。
実施例3と同様の溶液(a2)と溶液(b3)とを準備した。
前記溶液(a2)に溶液(b3)を加え、ジェットミル(吉田工業社製 超高圧微粒子化装置)を用いて、圧力250MPaで20Pass(10sec/1Pass)処理を前後の持ち運びも含めて30分かけて行い、近赤外線吸収剤を含む分散液(4)を得た。
近赤外線吸収剤を含む分散液(4)を用いて測定した残酢酸量は、12716ppmであり、メジアン径(d50)は59nmであった。
〔比較例3〕
実施例3と同様の溶液(a2)と溶液(b3)とを準備した。
次に溶液(a2)と溶液(b3)とをビーカーに入れ、直径8cmの撹拌翼を有する攪拌機を用いて回転数を100rpmに設定して30〜35℃で30分撹拌混合し、近赤外線吸収剤を含む分散液(c3)を得た。
実施例3と同様の溶液(a2)と溶液(b3)とを準備した。
次に溶液(a2)と溶液(b3)とをビーカーに入れ、直径8cmの撹拌翼を有する攪拌機を用いて回転数を100rpmに設定して30〜35℃で30分撹拌混合し、近赤外線吸収剤を含む分散液(c3)を得た。
近赤外線吸収剤を含む分散液(c3)を用いて測定した残酢酸量は、21231ppmであり、メジアン径(d50)は76.3nmであった。
同様の溶液(a2)と溶液(b3)とを用いた、実施例3、実施例4、比較例3を比較すると、実施例3、4の方が、残酢酸量が少なく、反応がより進行していることがわかる。また、実施例3、4の方が、メジアン径(d50)も小さく、分散性に優れることがわかる。
同様の溶液(a2)と溶液(b3)とを用いた、実施例3、実施例4、比較例3を比較すると、実施例3、4の方が、残酢酸量が少なく、反応がより進行していることがわかる。また、実施例3、4の方が、メジアン径(d50)も小さく、分散性に優れることがわかる。
〔実施例5〕
酢酸銅一水和物10.0gを、メタノール500.0gに溶解させた溶液(a1)、並びに、ブチルホスホン酸6.85g、リン酸エステル化合物(C)0.2gをメタノール69gに溶解させた溶液(b4)をそれぞれ準備した。次に溶液(a1)と溶液(b4)とをビーカーに入れ、ホモジナイザー(エム・テクニック社製CLM−2.2S:撹拌部直径30mm)を用いて回転数を10、000rpmに設定して30〜35℃で30分処理を行い、近赤外線吸収剤を含む分散液(5)を得た。
酢酸銅一水和物10.0gを、メタノール500.0gに溶解させた溶液(a1)、並びに、ブチルホスホン酸6.85g、リン酸エステル化合物(C)0.2gをメタノール69gに溶解させた溶液(b4)をそれぞれ準備した。次に溶液(a1)と溶液(b4)とをビーカーに入れ、ホモジナイザー(エム・テクニック社製CLM−2.2S:撹拌部直径30mm)を用いて回転数を10、000rpmに設定して30〜35℃で30分処理を行い、近赤外線吸収剤を含む分散液(5)を得た。
前記リン酸エステル化合物(C)は、前記一般式(3)で表されるリン酸エステル化合物(ジエステル)であり、前記式中におけるnの平均が6であり、R12が炭素数12〜15のアルキル基であるものである。
近赤外線吸収剤を含む分散液(5)を用いて測定した残酢酸量は、10597ppmであり、メジアン径(d50)は65.2nmであった。
近赤外線吸収剤を含む分散液(5)を用いて測定した残酢酸量は、10597ppmであり、メジアン径(d50)は65.2nmであった。
〔比較例4〕
実施例5と同様の溶液(a1)と溶液(b4)とを準備した。
次に溶液(a1)と溶液(b4)とをビーカーに入れ、直径8cmの撹拌翼を有する攪拌機を用いて回転数を100rpmに設定して30〜35℃で30分撹拌混合し、近赤外線吸収剤を含む分散液(c4)を得た。
近赤外線吸収剤を含む分散液(c4)を用いて測定した残酢酸量は、16926ppmであり、メジアン径(d50)は84.9nmであった。
実施例5と同様の溶液(a1)と溶液(b4)とを準備した。
次に溶液(a1)と溶液(b4)とをビーカーに入れ、直径8cmの撹拌翼を有する攪拌機を用いて回転数を100rpmに設定して30〜35℃で30分撹拌混合し、近赤外線吸収剤を含む分散液(c4)を得た。
近赤外線吸収剤を含む分散液(c4)を用いて測定した残酢酸量は、16926ppmであり、メジアン径(d50)は84.9nmであった。
〔実施例6〕
実施例5と同様の溶液(a1)と溶液(b4)とを準備した。
次に溶液(a1)と溶液(b4)とをビーカーに入れ、ホモジナイザー(エム・テクニック社製CLM−2.2S:撹拌部直径30mm)を用いて回転数を18,400rpmに設定して30〜35℃で30分処理を行い、近赤外線吸収剤を含む分散液(6)を得た。
近赤外線吸収剤を含む分散液(6)を用いて測定した残酢酸量は、10561ppmであり、メジアン径(d50)は60.1nmであった。
実施例5と同様の溶液(a1)と溶液(b4)とを準備した。
次に溶液(a1)と溶液(b4)とをビーカーに入れ、ホモジナイザー(エム・テクニック社製CLM−2.2S:撹拌部直径30mm)を用いて回転数を18,400rpmに設定して30〜35℃で30分処理を行い、近赤外線吸収剤を含む分散液(6)を得た。
近赤外線吸収剤を含む分散液(6)を用いて測定した残酢酸量は、10561ppmであり、メジアン径(d50)は60.1nmであった。
〔実施例7〕
実施例5と同様の溶液(a1)と溶液(b4)とを準備した。
次に溶液(a1)と溶液(b4)とをビーカーに入れ、ホモジナイザー(エム・テクニック社製CLM−2.2S:撹拌部直径30mm)を用いて回転数を18,400rpmに設定して55〜60℃で30分処理を行い、近赤外線吸収剤を含む分散液(7)を得た。
実施例5と同様の溶液(a1)と溶液(b4)とを準備した。
次に溶液(a1)と溶液(b4)とをビーカーに入れ、ホモジナイザー(エム・テクニック社製CLM−2.2S:撹拌部直径30mm)を用いて回転数を18,400rpmに設定して55〜60℃で30分処理を行い、近赤外線吸収剤を含む分散液(7)を得た。
近赤外線吸収剤を含む分散液(7)を用いて測定した残酢酸量は、10010ppmであり、メジアン径(d50)は66.2nmであった。
同様の溶液(a1)と溶液(b4)とを用いた、実施例5、実施例6、実施例7、比較例4を比較すると、実施例5、6、7の方が、残酢酸量が少なく、反応がより進行していることがわかる。また、実施例5、6、7の方が、メジアン径(d50)も小さく、分散性に優れることがわかる。
同様の溶液(a1)と溶液(b4)とを用いた、実施例5、実施例6、実施例7、比較例4を比較すると、実施例5、6、7の方が、残酢酸量が少なく、反応がより進行していることがわかる。また、実施例5、6、7の方が、メジアン径(d50)も小さく、分散性に優れることがわかる。
Claims (10)
- 前記解砕を、せん断、キャビテーション、摩擦、衝突、および超音波から選択される少なくとも一つの力により行う、請求項1に記載の近赤外線吸収剤の製造方法。
- 前記解砕を、ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、コロイドミル型乳化装置、ロールミル型乳化装置、ジェットミル、ビーズミル、超音波装置、または超音波ホモジナイザーを用いて行う、請求項1または2に記載の近赤外線吸収剤の製造方法。
- 前記工程Aを、分散剤存在下で行う請求項1〜3のいずれか一項に記載の近赤外線吸収剤の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法で得られる近赤外線吸収剤。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法で得られる近赤外線吸収剤と、分散媒とからなる近赤外線吸収剤分散液。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法で得られる近赤外線吸収剤と、樹脂とを含む樹脂組成物。
- 前記請求項8に記載の樹脂組成物から形成される合わせガラス用中間膜。
- 前記請求項9に記載の合わせガラス用中間膜を有する合わせガラス。
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