JP2016112301A - アイソレータシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送室内を滅菌する滅菌モードの実行に要する時間が長くなることを抑制する。【解決手段】アイソレータシステム1は、作業室102を有するアイソレータ100と、搬送室122及びファン124を有するパスボックス120と、滅菌物質供給部140と、第1滅菌モード及び第2滅菌モードの実行を制御する制御部200とを備える。制御部200は、第1滅菌モードにおいてファン124を駆動させて、滅菌物質を作業室102内及び搬送室122内で循環させ、第2滅菌モードにおいて、ファン124からの単位時間当たり又は合計の吐出風量が、第1滅菌モードにおける単位時間当たり又は合計の吐出風量よりも小さくなるようにファン124の駆動を制御して、滅菌物質を搬送室122内で循環させる。【選択図】図1

Description

本願は、アイソレータシステムに関する。
従来、アイソレータと、パスボックスとを備えるアイソレータシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。アイソレータは、無菌環境にある作業室を有し、作業室において細胞の培養、操作、観察等の生体由来材料を対象とする作業等に使用される。パスボックスは、アイソレータの作業室と連通される搬送室を有し、作業室と外部との間での物品の搬送に使用される。
上述したアイソレータシステムでは、作業室内及び搬送室内の無菌状態を維持するために、作業室内及び搬送室内を滅菌する第1滅菌モードを実行可能である。また、作業室内を滅菌せずに搬送室内を滅菌する第2滅菌モードを実行可能である。例えば、パスボックスからアイソレータ内に物品を搬入する場合、搬送室内に物品が収容された後に第2滅菌モードが実行される。これにより、搬送室内に収容された物品が滅菌される。物品は、この滅菌処理が済んだ後にアイソレータの作業室内に搬入される。第2滅菌モードにおいて作業室内は滅菌されないため、作業室内に操作対象となる細胞等が存在する状況のまま、第2滅菌モードの実行が可能である。
特開2006−68122号公報
本発明者らは、上述したアイソレータシステムについて鋭意研究を重ねた結果、従来のアイソレータシステムでは、作業室内を滅菌せず搬送室内を滅菌する滅菌モードの実行(当該滅菌モードの開始から終了まで)に要する時間が長くなる傾向にあることを見出した。
本願はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、作業室内を滅菌せず搬送室内を滅菌する滅菌モードの実行に要する時間が長くなることを抑制する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本願のある態様はアイソレータシステムである。当該アイソレータシステムは、周囲と隔離された作業室を有するアイソレータと、周囲と隔離されるとともに作業室に接続される搬送室、及び搬送室内に設けられ搬送室内の気体を吸い込み搬送室内に吐き出すファンを有する、作業室と外部との間で物品を搬送するためのパスボックスと、作業室及び搬送室に滅菌物質を供給する滅菌物質供給部と、作業室と搬送室とを滅菌する第1滅菌モード、及び搬送室を滅菌する第2滅菌モードの実行を制御する制御部と、を備える。制御部は、第1滅菌モードにおいて、ファンを駆動させて、滅菌物質供給部から供給される滅菌物質を作業室内及び搬送室内で循環させ、第2滅菌モードにおいて、ファンからの単位時間当たりの吐出風量又は合計の吐出風量が、第1滅菌モードにおける単位時間当たりの吐出風量又は合計の吐出風量よりも小さくなるようにファンの駆動を制御して、滅菌物質供給部から供給される滅菌物質を搬送室内で循環させる。
本願によれば、作業室内を滅菌せず搬送室内を滅菌する滅菌モードの実行に要する時間が長くなることを抑制する技術を提供することができる。
実施の形態に係るアイソレータシステムの一例を示すシステム構成図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、実施の形態に係るアイソレータシステムの一例を示すシステム構成図である。制御部200は、ハードウェア構成としてはコンピュータのCPUやメモリをはじめとする素子や回路で実現され、ソフトウェア構成としてはコンピュータプログラム等によって実現されるが、図1ではそれらの連携によって実現される機能ブロックとして描いている。これらの機能ブロックがハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
本実施の形態に係るアイソレータシステム1は、アイソレータ100と、パスボックス120と、滅菌物質供給部140と、空調ユニット150,160と、制御部200とを備える。
アイソレータ100は、滅菌された環境で、例えば細胞の培養、操作、観察等の生体由来材料を対象とする作業等を主に行うための装置である。なお、滅菌とは、微生物や細胞等を殺菌して無菌に近づけることを示す。アイソレータ100は、作業室102と、ファン104とを有する。
作業室102は、前面板(図示せず)、背面板100a、底面板100b、上面板100c、左側面板100d、及び右側面板100eで構成される筐体の内部に形成される。作業室102は、外部からの菌の侵入が抑制されるように、気密性を有して周囲と隔離されている。前面板は、透明な樹脂やガラス板等で構成され、前面に作業手の挿入部である複数の開口(図示せず)が設けられる。複数の開口のそれぞれには、グローブ(図示せず)が装着される。作業者は、前面板に設けられるグローブを介して作業室102内で作業を行うことができる。
右側面板100eには、作業室102と、アイソレータ100に連結されるパスボックス120の搬送室122とを連通するための開口106が設けられる。開口106には、パスボックス120が装着される。開口106にパスボックス120が装着された状態で、パスボックス120の受渡口の扉126が右側面板100eの一部を構成する。扉126には扉126の開閉を検知するセンサが設けられており、このセンサは検知結果を示す信号を制御部200に送信する。
ファン104は、作業室102内に配置され、作業室102内の気体を吸い込み作業室102内に吐き出す。ファン104を駆動することで、作業室102内の気体を循環させることができる。
パスボックス120は、作業室102とアイソレータ100の外部との間で物品を搬送するための装置であり、アイソレータ100の側面に設けられる。例えば、作業者は、パスボックス120を介して、外部から作業室102内に物品を搬入することができる。外部から作業室102に物品が搬入される前に、物品がパスボックス120において滅菌される。パスボックス120は、搬送室122と、ファン124と、扉126とを有する。搬送室122は、物品を一時的に収容する空間である。搬送室122は、気密性を有して周囲と隔離されるとともに作業室102に接続される。
具体的には、パスボックス120の側面には、作業室102と搬送室122との間で物品を移動させるための開口が設けられる。この開口には、開閉可能な扉126が取り付けられる。パスボックス120は、側面に設けられた開口がアイソレータ100の開口106と対向するように配置されて、アイソレータ100に連結される。これにより、作業室102と搬送室122とが外部に対して気密性を有したまま連通される。扉126は、閉状態において作業室102と搬送室122とを気密性を有して隔てることができる。また、パスボックス120は、外部と搬送室122とを接続する開口と、この開口を気密に塞ぐ扉(ともに図示せず)とを有する。作業者は、この開口を介して外部と搬送室122との間で物品を搬送することができる。当該扉には扉の開閉を検知するセンサが設けられており、このセンサは検知結果を示す信号を制御部200に送信する。
ファン124は、搬送室122内に配置され、搬送室122内の気体を吸い込み搬送室122内に吐き出す。ファン124を駆動することで、搬送室122内の気体を循環させることができる。
滅菌物質供給部140は、作業室102及び搬送室122に滅菌物質を供給するための装置である。本実施の形態の滅菌物質供給部140は、液体状の滅菌物質(滅菌液)をスプレー方式によりミスト化して、ノズル143,144から噴霧する構成を有する。しかしながら、特にこの構成に限定されず、例えばガス化した滅菌液を噴霧する構成であってもよい。
滅菌物質供給部140は、滅菌液ボトル141と、滅菌液ボトル141の重量を計量する電子天秤148と、滅菌液ボトル141から滅菌液を吸引してノズル143,144へ供給する吸水管142a及びペリスタポンプ142bとを有する。また、滅菌物質供給部140は、アイソレータ100内に設けられたノズル143と、パスボックス120内に設けられたノズル144とを有する。吸水管142aにおけるノズル143の上流側には、切替バルブ147aが設けられ、吸水管142aにおけるノズル144の上流側には、切替バルブ147bが設けられる。切替バルブ147aの開閉によりノズル143への滅菌液の流入が制御され、切替バルブ147bの開閉によりノズル144への滅菌液の流入が制御される。
また、滅菌物質供給部140は、ノズル143,144に空気を供給するコンプレッサ145a及び吸気管145bを有する。吸気管145bにおけるノズル143の上流側には切替バルブ146aが設けられ、吸気管145bにおけるノズル144の上流側には切替バルブ146bが設けられる。切替バルブ146aの開閉によりノズル143への空気の流入が制御され、切替バルブ146bの開閉によりノズル144への空気の流入が制御される。また、滅菌物質供給部140は、吸水管142a内に空気を導入するための吸気バルブ149を有する。吸気バルブ149は、滅菌液ボトル141に挿入される吸水管142aの先端とペリスタポンプ142bとの間に設けられる。
滅菌液としては、例えば過酸化水素水を用いることができる。滅菌液は、滅菌液ボトル141内に貯溜される。滅菌液ボトル141は、電子天秤148の上に載置される。電子天秤148は、滅菌液ボトル141及び滅菌液の質量を計測し、計測結果を示す信号を制御部200に送信する。滅菌液ボトル141内に貯溜される滅菌液は、ペリスタポンプ142bによって、吸水管142aを介してノズル143,144に徐々に供給される。吸水管142aにおけるペリスタポンプ142bよりも下流側には、滅菌液内の異物を除去するためのフィルタが設けられる。
ノズル143,144には、吸水管142aを介して滅菌液が供給されるとともに、吸気管145bを介してコンプレッサ145aから空気が供給される。これにより、ノズル143,144に供給される滅菌液は、ミスト化されて作業室102あるいは搬送室122に噴霧され、作業室102内及び/又は搬送室122内の滅菌処理が実行される。
空調ユニット150は、アイソレータ100の上部に設けられ、作業室102内の空調を制御する。空調ユニット150は、アイソレータ100の上面板100cに設けられる吸気口151及び排気口155を有する。吸気口151を介して作業室102内に空気が供給され、排気口155を介して作業室102内の気体が排出される。吸気口151には、HEPAフィルタ等の微粒子捕集フィルタ152が設けられ、微粒子捕集フィルタ152を介して作業室102内に空気が供給される。また、排気口155にもHEPAフィルタ等の微粒子捕集フィルタ156が設けられ、作業室102内の気体は微粒子捕集フィルタ156を介してアイソレータ100の外部に排気される。
吸気口151には、吸気流路153aを介して吸気ブロワ153が接続される。吸気流路153aの途中には、吸気バルブ154が設けられる。吸気バルブ154が開いた状態で吸気ブロワ153を駆動させることで、吸気口151から作業室102内に空気を送り込むことができる。排気口155には、排気流路157aを介して排気ブロワ157が接続される。排気流路157aの途中には、排気バルブ158が設けられる。排気バルブ158が開いた状態で排気ブロワ157を駆動させることで、作業室102内の気体を排気口155から外部に排気することができる。
空調ユニット150は、吸気口151と排気流路157aとに接続される逆流流路159aを有する。逆流流路159aは、排気流路157aにおける排気バルブ158と排気ブロワ157との間に接続される。また、逆流流路159aには、逆流用バルブ159が設けられる。逆流用バルブ159は、作業室102内の気圧に基づいて制御部200により開閉が制御される。アイソレータ100には作業室102内の気圧を検知する気圧センサ(図示せず)が設けられ、気圧センサは検知結果を示す信号を制御部200に送信する。制御部200は、この信号を受信することで、作業室102内の気圧を検知することができる。
逆流用バルブ159の開閉により、作業室102内の気圧を調整することができる。例えば、作業室102内に滅菌ミストが噴霧されると、作業室102内は加圧状態となる。制御部200は、作業室102内が所定気圧に達すると、逆流用バルブ159を開く。この結果、作業室102内の気体が吸気口151から逆流流路159aを経て排気流路157aに排気されるため、作業室102内の気圧の上昇を抑えることができる。
排気流路157aには、滅菌物質を分解する触媒層157bが設けられる。触媒層157bは、排気流路157aと逆流流路159aとの接続部よりも下流側に設けられる。排気流路157aを流れる気体中に含まれる滅菌物質は、触媒層157bにおいて分解される。作業室102内の気体は、触媒層157bによって滅菌物質の濃度が低減された後に、排気ブロワ157から外部に排気される。また、吸気流路153aにも同様に触媒層153bが設けられる。これにより、作業室102内の気体が吸気口151から吸気ブロワ153側に逆流した場合であっても、外部に滅菌物質が漏出することを防ぐことができる。
空調ユニット160は、パスボックス120の上部に設けられ、搬送室122内の空調を制御する。空調ユニット160は、パスボックス120の上面に設けられる吸気口161及び排気口165を有する。吸気口161を介して搬送室122内に空気が供給され、排気口165を介して搬送室122内の気体が外部に排出される。吸気口161には、HEPAフィルタ等の微粒子捕集フィルタ162が設けられ、微粒子捕集フィルタ162を介して搬送室122内に空気が供給される。また、排気口165にもHEPAフィルタ等の微粒子捕集フィルタ166が設けられ、搬送室122内の気体は微粒子捕集フィルタ166を介して外部に排気される。
吸気口161には、吸気流路163aを介して吸気バルブ163が接続される。吸気流路163aの途中には、ファン164が設けられる。吸気バルブ163が開いた状態でファン164を駆動させることで、吸気口161から搬送室122内に空気を送り込むことができる。排気口165には、排気流路167aを介して排気バルブ167が接続される。排気バルブ167が開いた状態でファン164を駆動させることで、搬送室122内の気体を排気口165から外部に排気することができる。パスボックス120には搬送室122内の気圧を検知する気圧センサ(図示せず)が設けられ、気圧センサは検知結果を示す信号を制御部200に送信する。制御部200は、この信号を受信することで、搬送室122内の気圧を検知することができる。
搬送室122内の気圧は、吸気バルブ163及び排気バルブ167の少なくとも一方の開閉によって調整することができる。例えば、搬送室122内に滅菌ミストが噴霧されると、搬送室122内は加圧状態となる。制御部200は、搬送室122内が所定気圧に達すると、吸気バルブ163及び排気バルブ167の少なくとも一方を開く。この結果、搬送室122内の気体が排出されるため、搬送室122内の気圧の上昇を抑えることができる。なお、吸気バルブ163と触媒層163bとの間、及び排気バルブ167と触媒層167bとの間の少なくとも一方に、圧力調整用の専用バルブを設け、制御部200がこの専用バルブの開閉を制御することで、搬送室122内の気圧を調整してもよい。
排気流路167aには、滅菌物質を分解する触媒層167bが設けられる。排気流路167aを気体中に含まれる滅菌物質は、触媒層167bにおいて分解される。搬送室122内の気体は、触媒層167bによって滅菌物質の濃度が低減された後に、排気バルブ167から外部に排気される。また、吸気流路163aにも同様に触媒層163bが設けられる。これにより、搬送室122内の気体が吸気口161から吸気バルブ163側に逆流した場合であっても、外部に滅菌物質が漏出することを防ぐことができる。
制御部200は、アイソレータ100、パスボックス120、滅菌物質供給部140、空調ユニット150及び空調ユニット160の動作を制御する。具体的には、各部に設けられたバルブの開閉や、ファン、ブロワ、ポンプ及びコンプレッサの駆動を制御する。また、制御部200は、作業室102と搬送室122とを滅菌する第1滅菌モードの実行と、作業室102は滅菌せず搬送室122を滅菌する第2滅菌モードの実行とを制御する。制御部200は、滅菌モード選択受領部202と、滅菌モード実行部204とを備える。アイソレータシステム1では、アイソレータシステム1に設けられた操作盤(図示せず)を介して、実行する滅菌モードとして第1滅菌モードあるいは第2滅菌モードが選択される。滅菌モード選択受領部202は、操作盤から滅菌モードの選択信号を受信する。滅菌モード選択受領部202は、滅菌モードの選択信号を受信すると、選択された滅菌モードの実行を滅菌モード実行部204に指示する。滅菌モード実行部204は、滅菌モード選択受領部202から滅菌モードの実行指示信号を受信すると、予め記憶されたプログラムにしたがって、選択された滅菌モードを実行する。以下、第1滅菌モードと第2滅菌モードとについて詳細に説明する。
(第1滅菌モード)
第1滅菌モードは、作業室102及び搬送室122を滅菌する滅菌モードである。第1滅菌モードは、例えば、作業室102で作業が終了した後、次回の作業までの間に実行される。制御部200は、第1滅菌モードにおいて、扉126が開いた状態で滅菌物質供給部140から作業室102へ滅菌物質を供給し、ファン104とファン124とを駆動させて、作業室102内及び搬送室122内で滅菌物質を循環させる。第1滅菌モードで行われる滅菌処理は、噴霧工程と、曝露工程と、無害化工程とを含む。
(噴霧工程)
噴霧工程は、滅菌ミストをアイソレータ100内及びパスボックス120内に供給する工程である。制御部200は、滅菌物質供給部140を動作させて滅菌ミストを作業室102内に噴霧させる。また、制御部200は、ファン104、ファン124及び空調ユニット150等の動作を制御する。噴霧工程の所要時間は、例えば約15分である。
まず、ペリスタポンプ142bが停止し、吸気バルブ149が開いた状態において、制御部200は、電子天秤148から滅菌液ボトル141と滅菌液との合計質量の計測結果を受領する。そして、制御部200は、扉126、切替バルブ146a及び切替バルブ147aが開き、切替バルブ146b及び切替バルブ147bが閉じた状態において、滅菌物質供給部140の動作を開始させる。また、吸気バルブ154、排気バルブ158、吸気バルブ163及び排気バルブ167も閉じた状態とされる。
具体的には、制御部200は、吸気バルブ149を閉じるとともに、ペリスタポンプ142b及びコンプレッサ145aを起動する。これにより滅菌液ボトル141内の滅菌液が吸水管142aに吸引される。これに伴い、電子天秤148によって計測される上述した合計質量が減少する。滅菌液ボトル141内の滅菌液は、ペリスタポンプ142bの運転により吸水管142a及びフィルタを介してノズル143に所定量、例えば約2mL/minずつ供給される。また、空気が吸気管145bを介してノズル143に供給される。この結果、ノズル143から作業室102内に滅菌ミストが噴霧される。滅菌物質供給部140は、滅菌ミストを間欠的に噴霧する。
制御部200は、電子天秤148により計測される上述した合計質量が所定値まで減少すると、吸気バルブ149を開いて吸水管142aに空気を導入させる。これにより、吸気バルブ149と吸水管142aとの接続部より下流側に位置する滅菌液は、ペリスタポンプ142bによってノズル143に供給されるが、当該接続部よりも上流側に位置する滅菌液は、滅菌液ボトル141内に戻されるようになる。この結果、ノズル143への滅菌液の供給が停止する。
また、制御部200は、ファン104を駆動させて作業室102内の気体を循環させる。また、制御部200は、ファン124を駆動させて搬送室122内の気体を循環させる。扉126は開いた状態であるため、ファン104及びファン124の駆動により、作業室102、開口106及び搬送室122を循環する気流が発生する。ノズル143から噴霧される滅菌ミストは、この気流により気化されて滅菌ガスになるとともに、作業室102内及び搬送室122内に拡散される。噴霧工程の間、ファン104及びファン124は連続的に駆動され、また駆動が継続される。
また、制御部200は、作業室102内の気圧を検知する気圧センサからの入力に基づいて、逆流用バルブ159の開閉を制御し、作業室102内の気圧を調整する。これにより搬送室122内の気圧も調整される。制御部200は、滅菌ミストの噴霧により作業室102内が所定気圧まで上昇すると、吸気バルブ154及び排気バルブ158が閉じた状態で、逆流用バルブ159を開く。これにより、作業室102内の滅菌ガス及び滅菌ミストが吸気口151及び逆流流路159aを介して排気され、作業室102内の気圧の上昇が抑制される。また、排気の際、作業室102内の滅菌ガス及び滅菌ミストは微粒子捕集フィルタ152を通過するため、微粒子捕集フィルタ152が滅菌される。ノズル143への滅菌液の供給量が所定量に達すると噴霧工程は終了する。
(曝露工程)
噴霧工程に続いて、曝露工程が進行する。曝露工程は、作業室102及び搬送室122の内壁や、作業室102内あるいは搬送室122内に収容されている物品等の被滅菌物を、滅菌ガスに曝して滅菌する工程である。曝露工程の所要時間は、例えば約15分である。
制御部200は、吸水管142a内の滅菌液をノズル143に供給し終わった後も、ペリスタポンプ142bとコンプレッサ145aの運転を継続させる。また、制御部200は、ファン104及びファン124を駆動させて、滅菌ガスを拡散させ、循環させる。また、未気化の滅菌ミストを気化させる。曝露工程の間、ファン104及びファン124は連続的に駆動され、また駆動が継続される。また、制御部200は、作業室102内の気圧の変化に応じて逆流用バルブ159の開閉を制御する。
曝露工程の開始から所定時間が経過すると曝露工程は終了する。制御部200は、例えば、電子天秤148からの信号に基づいて滅菌液のノズル143への供給量が所定量に達したことを検知してからの経過時間を計測し、この計測結果に基づいて曝露工程の終了を検知することができる。
(無害化工程)
曝露工程に続いて、無害化工程が進行する。無害化工程は、作業室102内及び搬送室122内に空気を供給するとともに両室内の気体を排気して、両室内から滅菌物質を除去する工程である。無害化工程の所要時間は、例えば30分である。
制御部200は、コンプレッサ145aの運転を継続し、またペリスタポンプ142bの運転を逆転させる。これにより、吸水管142a内に滅菌液が残存する場合であっても、この滅菌液を滅菌液ボトル141に回収することができる。
また、制御部200は、空調ユニット150を駆動させる。具体的には、制御部200は、逆流用バルブ159を閉じ、吸気バルブ154及び排気バルブ158を開く。そして、吸気ブロワ153及び排気ブロワ157を駆動させる。これにより、吸気ブロワ153から空気が取り込まれ、作業室102内に空気が供給される。また、排気ブロワ157から作業室102内の気体が排気される。この結果、作業室102内の滅菌ミスト及び滅菌ガスが空気で置換される。
また、制御部200は、空調ユニット160を駆動させる。具体的には、制御部200は、吸気バルブ163及び排気バルブ167を開き、ファン164を駆動させる。これにより、吸気バルブ163から空気が取り込まれ、搬送室122内に空気が供給される。また、排気バルブ167から搬送室122内の気体が排気される。この結果、搬送室122内の滅菌ガス及び滅菌ミストが空気で置換される。
また、制御部200は、ファン104及びファン124を駆動させて作業室102内及び搬送室122内の気体を循環させ、作業室102内及び搬送室122内の滅菌ガス及び滅菌ミストの排出を補助する。無害化工程の間、ファン104及びファン124は連続的に駆動され、また駆動が継続される。
無害化工程の開始から所定時間が経過すると無害化工程は終了する。制御部200は、例えば、無害化工程の開始からの経過時間を計測し、この計測結果に基づいて無害化工程の終了を検知することができる。無害化工程の終了後、作業室102内及び搬送室122内の滅菌物質の濃度は、作業室102内での作業を実施可能な濃度まで低減される。例えば、作業室102内及び搬送室122内の滅菌ミスト及び滅菌ガスの濃度は、ACGIH(American Conference of Governmental Industrial Hygienists)によって規定される1ppm(TWA:時間加重平均値)以下の濃度まで低減される。以上のようにして、第1滅菌モードが実行される。
(第2滅菌モード)
第2滅菌モードは、作業室102内を滅菌せず搬送室122内を滅菌する滅菌モードである。第2滅菌モードは、例えば、作業室102で細胞培養等の作業が実施されている状況で、パスボックス120から作業室102内に物品を搬入する場合に、当該物品を滅菌する際に実行される。制御部200は、第2滅菌モードにおいて、扉126が閉じた状態で滅菌物質供給部140から搬送室122へ滅菌物質を供給し、ファン124の駆動を制御して搬送室122内で滅菌物質を循環させる。第2滅菌モードで行われる滅菌処理は、噴霧工程と、曝露工程と、無害化工程とを含む。
(噴霧工程)
噴霧工程では、滅菌ミストがパスボックス120内に噴霧される。制御部200は、滅菌物質供給部140を動作させて滅菌ミストを搬送室122内に噴霧させる。また、制御部200は、ファン124等の動作を制御する。噴霧工程の所要時間は、例えば約15分である。
まず、ペリスタポンプ142bが停止し、吸気バルブ149が開いた状態において、制御部200は、電子天秤148から滅菌液ボトル141と滅菌液との合計質量の計測結果を受領する。そして、制御部200は、扉126、切替バルブ146a及び切替バルブ147aが閉じ、切替バルブ146b及び切替バルブ147bが開いた状態で、滅菌物質供給部140の動作を開始させる。また、吸気バルブ163及び排気バルブ167も閉じた状態とされる。
具体的には、第1滅菌モードの噴霧工程と同様に、制御部200は、吸気バルブ149を閉じ、ペリスタポンプ142b及びコンプレッサ145aを起動する。滅菌液ボトル141内の滅菌液は、ペリスタポンプ142bの運転により吸水管142a及びフィルタを介してノズル144に所定量、例えば約2mL/minずつ供給される。また、空気が吸気管145bを介してノズル144に供給される。この結果、ノズル144から搬送室122内に滅菌ミストが噴霧される。滅菌物質供給部140は、滅菌ミストを間欠的に噴霧する。制御部200は、電子天秤148により計測される上述した合計質量が所定値まで減少すると、吸気バルブ149を開いて吸水管142aに空気を導入させる。これにより、ノズル144への滅菌液の供給が停止する。
また、制御部200は、ファン124を駆動させて搬送室122内の気体を循環させる。制御部200は、第2滅菌モードにおけるファン124からの単位時間当たりの吐出風量又は合計の吐出風量が、第1滅菌モードにおけるファン124からの単位時間当たりの吐出風量又は合計の吐出風量よりも小さくなるように、ファン124の駆動を制御する。扉126は閉じた状態であるため、ファン124の駆動により、搬送室122内を循環する気流が発生する。ノズル144から噴霧される滅菌ミストは、この気流により気化されて滅菌ガスになるとともに、搬送室122内に拡散される。また、制御部200は、搬送室122内の気圧を検知する気圧センサからの入力に基づいて、吸気バルブ163及び排気バルブ167の少なくとも一方の開閉を制御し、搬送室122内の気圧を調整する。ノズル144への滅菌液の供給量が所定量に達すると噴霧工程は終了する。
(曝露工程)
噴霧工程に続いて、曝露工程が進行する。曝露工程は、搬送室122の内壁や搬送室122内に収容されている物品を、滅菌ガスに曝して滅菌する工程である。曝露工程の所要時間は、例えば約15分である。
制御部200は、吸水管142a内の滅菌液をノズル144に供給し終わった後も、ペリスタポンプ142bとコンプレッサ145aの運転を継続させる。また、制御部200は、ファン124を駆動させて、滅菌ガスを拡散させ循環させる。また、未気化の滅菌ミストを気化させる。制御部200は、第2滅菌モードにおけるファン124からの単位時間当たりの吐出風量又は合計の吐出風量が、第1滅菌モードにおけるファン124からの単位時間当たりの吐出風量又は合計の吐出風量よりも小さくなるように、ファン124の駆動を制御する。
第2滅菌モードの噴霧工程及び曝露工程におけるファン124の駆動制御の態様としては、以下のものを挙げることができる。すなわち、例えば制御部200は、ファン124を非駆動とする。これにより、ファン124からの単位時間当たり及び合計の吐出風量を、第1滅菌モードにおける単位時間当たり及び合計の吐出風量よりも小さくすることができる。前記「合計の吐出風量」とは、噴霧工程の開始から無害化工程の終了までの間、より好ましくは噴霧工程の開始から曝露工程の終了までの間における、ファン124の吐出風量の合計を意味する。ノズル144からの滅菌ミストの噴霧によって、搬送室122内にはある程度の気流が発生する。このため、ファン124を駆動させなくても、滅菌ミストを気化させて搬送室122内に拡散させることができる。
また、例えば制御部200は、ファン124の回転速度を第1滅菌モードにおける回転速度よりも低速にする。これにより、ファン124からの単位時間当たりの吐出風量を、第1滅菌モードにおける単位時間当たりの吐出風量よりも小さくすることができる。また、例えば制御部200は、ファン124を間欠駆動させる。制御部200は、ファン124を所定時間駆動させた後に駆動を停止させる。これらにより、ファン124からの合計の吐出風量を、第1滅菌モードにおける合計の吐出風量よりも小さくすることができる。前記「所定時間」は、設計者による実験やシミュレーションの結果に応じて、適宜設定することが可能である。
また、以下のようにしてファン124の駆動制御を実施することもできる。すなわち、パスボックス120に複数のファン124を設ける。そして、制御部200は、第2滅菌モードにおけるファン124の駆動数を、第1滅菌モードにおける駆動数よりも減らす。これによっても、ファン124の合計の吐出風量を、第1滅菌モードにおける合計の吐出風量よりも小さくすることができる。この場合、前記「合計の吐出風量」とは、噴霧工程の開始から無害化工程の終了までの間、より好ましくは噴霧工程の開始から曝露工程の終了までの間における、複数のファン124全体の吐出風量の合計を意味する。
過酸化水素等の滅菌物質による滅菌のメカニズムは以下の通りである。すなわち、搬送室122内に噴霧された滅菌ミストは、気化されて滅菌ガスとなる。高濃度の滅菌ガスは、搬送室122内で凝縮して液体となり搬送室122の壁面や物品の表面に付着する。これにより、滅菌液が付着した対象が滅菌される。本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、搬送室122内での気体の循環速度が速いと、滅菌ガスの凝縮が阻害され、これにより滅菌効率が低下することを見出した。滅菌効率が低下すると、所望の滅菌効果を得るためには滅菌処理に要する時間を長くする必要がある。
第1滅菌モードでは、作業室102と搬送室122とが連通されてなる比較的大きな空間で滅菌物質が循環する。一方、第2滅菌モードでは、搬送室122内のみで滅菌物質が循環する。このため、第1滅菌モードと第2滅菌モードとでファン124の単位時間当たりの吐出風量、言い換えれば風速を同じくした場合、あるいはファン124の合計の吐出風量を同じくした場合、第2滅菌モードにおける滅菌物質の循環速度は第1滅菌モードにおける循環速度よりも速くなる。
これに対し、本実施の形態では、第2滅菌モードにおける噴霧工程及び曝露工程において、ファン124の単位時間当たり又は合計の吐出風量を、第1滅菌モードのときよりも小さくする。これにより、搬送室122内での滅菌物質の循環速度が上昇することを抑制することができ、滅菌効率の低下を抑制することができる。したがって、第2滅菌モードの実行時間が長くなることを抑制することができる。
曝露工程の開始から所定時間が経過すると曝露工程は終了する。制御部200は、第1滅菌モードの場合と同様にして曝露工程の終了を検知することができる。
(無害化工程)
曝露工程に続いて、無害化工程が進行する。無害化工程は、搬送室122内に空気を供給するとともに搬送室122内の気体を排気して、搬送室122内から滅菌物質を除去する工程である。無害化工程の所要時間は、例えば30分である。
制御部200は、コンプレッサ145aの運転を継続し、またペリスタポンプ142bの運転を逆転させる。これにより、吸水管142a内に滅菌液が残存する場合であっても、この滅菌液を滅菌液ボトル141に回収することができる。
また、制御部200は、空調ユニット160を駆動させる。具体的には、制御部200は、吸気バルブ163及び排気バルブ167を開き、ファン164を駆動させる。これにより、吸気バルブ163から空気が取り込まれ、搬送室122内に空気が供給される。また、排気バルブ167から搬送室122内の気体が排気される。この結果、搬送室122内の滅菌ミスト及び滅菌ガスが空気で置換される。
また、制御部200は、ファン124を駆動させて搬送室122内の気体を循環させ、搬送室122内の滅菌ミスト及び滅菌ガスの排出を補助する。搬送室122内の滅菌物質を効率よく除去する観点から、ファン124の単位時間当たり又は合計の吐出風量は、第1滅菌モードの無害化工程における単位時間当たり又は合計の吐出風量と同じであることが好ましい。
無害化工程の開始から所定時間が経過すると無害化工程は終了する。制御部200は、第1滅菌モードの場合と同様にして無害化工程の終了を検知することができる。以上のようにして、第2滅菌モードが実行される。
以上説明したように、本実施の形態に係るアイソレータシステム1は、作業室102と搬送室122とを滅菌する第1滅菌モードと、作業室102を滅菌する第2滅菌モードとを実行可能である。これらの滅菌モードの実行は、制御部200によって制御される。そして、制御部200は、第2滅菌モードにおけるファン124からの単位時間当たりの吐出風量又は合計の吐出風量が、第1滅菌モードにおけるファン124からの単位時間当たりの吐出風量又は合計の吐出風量よりも小さくなるように、ファン124の駆動を制御する。
これにより、第2滅菌モードにおいて搬送室122内で循環する気体の風速が過大となって、滅菌効率が低下することを抑制することができる。このため、第2滅菌モードの実行時間が長くなることを抑制することができる。また、第1滅菌モードと第2滅菌モードとでファン124の単位時間当たり又は合計の吐出風量を同じくした場合に比べて、第2滅菌モードの実行時間を短縮することができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更などのさらなる変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれる。上述した実施の形態への変形の追加によって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態、及び変形それぞれの効果をあわせもつ。
上述した実施の形態では、右側面板100eの開口106にパスボックス120が装着されるが、特にこの構成に限定されず、例えば、左側面板100dに開口が設けられ、この開口にパスボックス120が装着されてもよい。
上述した実施の形態に係るアイソレータシステム1は、インキュベータを備えてもよい。インキュベータは、温度が一定に保たれた状態で培養物等を保存するための装置である。インキュベータは、例えばアイソレータ100におけるパスボックス120が設けられる側面とは反対側の側面に装着される。アイソレータシステム1がインキュベータを備える場合、インキュベータの内部は例えば第1滅菌モードにおいて滅菌される。
上述した実施の形態では、第1滅菌モードにおいて、ノズル143から滅菌ミストが噴霧され、ファン104及びファン124の駆動によって、滅菌ミスト及び滅菌ガスが作業室102から開口106を介して搬送室122まで循環されている。しかしながら、この構成に限定されず、ノズル144から滅菌ミストが噴霧されてもよいし、ノズル143及びノズル144の両方から滅菌ミストが噴霧されてもよい。
上述した実施の形態では、噴霧工程と曝露工程とでファン124の吐出風量の抑制制御が実行されているが、この抑制制御は曝露工程のみで実行されてもよい。この場合、前記「合計の吐出風量」は、噴霧工程の開始から無害化工程の終了までの間、より好ましくは曝露工程の開始から終了までの間にファン124が吐出する風量の合計を意味する。この場合であっても、第2滅菌モードの実行時間が長くなることを抑制することができる。すなわち、噴霧工程と曝露工程のうち少なくとも曝露工程において、ファン124の吐出風量の抑制制御が実行されることが望ましい。
1 アイソレータシステム、 100 アイソレータ、 102 作業室、 104 ファン、 120 パスボックス、 122 搬送室、 124 ファン、 140 滅菌物質供給部、 200 制御部、 202 滅菌モード選択受領部、 204 滅菌モード実行部。

Claims (8)

  1. 周囲と隔離された作業室を有するアイソレータと、
    周囲と隔離されるとともに前記作業室に接続される搬送室、及び搬送室内に設けられ搬送室内の気体を吸い込み搬送室内に吐き出すファンを有する、前記作業室と外部との間で物品を搬送するためのパスボックスと、
    前記作業室及び前記搬送室に滅菌物質を供給する滅菌物質供給部と、
    前記作業室と前記搬送室とを滅菌する第1滅菌モード、及び前記搬送室を滅菌する第2滅菌モードの実行を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記第1滅菌モードにおいて、前記ファンを駆動させて、前記滅菌物質供給部から供給される滅菌物質を前記作業室内及び前記搬送室内で循環させ、前記第2滅菌モードにおいて、前記ファンからの単位時間当たりの吐出風量又は合計の吐出風量が、前記第1滅菌モードにおける前記単位時間当たりの吐出風量又は前記合計の吐出風量よりも小さくなるように前記ファンの駆動を制御して、前記滅菌物質供給部から供給される滅菌物質を前記搬送室内で循環させることを特徴とするアイソレータシステム。
  2. 前記第1滅菌モード及び前記第2滅菌モードはそれぞれ、滅菌物質を供給する工程と、被滅菌物を滅菌物質に曝す工程と、滅菌物質を除去する工程とを含み、
    前記制御部は、前記滅菌物質を供給する工程と、前記被滅菌物を滅菌物質に曝す工程とのうち、少なくとも前記被滅菌物を滅菌物質に曝す工程において、前記第2滅菌モードにおける前記ファンからの単位時間当たりの吐出風量又は合計の吐出風量が、前記第1滅菌モードにおける前記単位時間当たりの吐出風量又は前記合計の吐出風量よりも小さくなるよう前記ファンの駆動を制御する請求項1に記載のアイソレータシステム。
  3. 前記制御部は、前記第2滅菌モードにおいて、前記ファンを非駆動とする請求項1又は2に記載のアイソレータシステム。
  4. 前記制御部は、前記第2滅菌モードにおいて、前記ファンの回転速度を前記第1滅菌モードにおける前記回転速度よりも低速にする請求項1又は2に記載のアイソレータシステム。
  5. 前記制御部は、前記第1滅菌モードにおいて前記ファンを連続駆動させ、前記第2滅菌モードにおいて前記ファンを間欠駆動させる請求項1又は2に記載のアイソレータシステム。
  6. 前記制御部は、前記第1滅菌モードにおいて前記ファンを連続駆動させ、前記第2滅菌モードにおいて前記ファンを所定時間駆動させた後に駆動を停止させる請求項1又は2に記載のアイソレータシステム。
  7. 前記パスボックスは、複数の前記ファンを有し、
    前記制御部は、前記第2滅菌モードにおける前記ファンの駆動数を、前記第1滅菌モードにおける前記駆動数よりも減らす請求項1又は2に記載のアイソレータシステム。
  8. 前記ファンを第1ファンとしたとき、
    前記アイソレータは、作業室内に設けられ作業室内の気体を吸い込み作業室内に吐き出す第2ファンを有し、
    前記制御部は、前記第1滅菌モードにおいて、前記第1ファン及び第2ファンを駆動させて、前記滅菌物質供給部から供給される滅菌物質を前記作業室内及び前記搬送室内で循環させ、前記第2滅菌モードにおいて、前記第1ファンの駆動を制御して、前記滅菌物質供給部から供給される滅菌物質を前記搬送室内で循環させる請求項1乃至7のいずれか一項に記載のアイソレータシステム。
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