JP2016112168A - 被検体情報取得装置およびその制御方法ならびに光量制御方法 - Google Patents

被検体情報取得装置およびその制御方法ならびに光量制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光照射部が移動する光音響測定において、被検体への光照射量の変動を低減する被検体情報取得装置の提供。
【解決手段】被検体情報取得装置は、光源1からの光を被検体6に照射する照射部4と、照射される光量を制御する光学制御部14と、被検体6を保持する保持部5と、光を照射された被検体6から発生する音響波を受信して電気信号を出力する探触子9と、保持部5と探触子9とを音響的に接続する音響整合部11と、照射部4の保持部5に対する相対位置を変化させる走査制御部13と、電気信号に基づいて被検体情報を取得する取得部を有し、光学制御部14は、照射光量を相対位置に応じて制御する。
【選択図】図1A

Description

本発明は、被検体情報取得装置およびその制御方法ならびに光量制御方法に関する。
生体等の被検体内の光学特性値を求める方法の1つとして、光音響トモグラフィー(PAT:Photoacoustic Tomography)がある。光源から発生したパルス光が生体に照射されると、光は生体内を拡散しながら伝搬する。生体内の光吸収体は、伝搬してきた光を吸収して光音響波(典型的には超音波)を発生する。この光音響波を探触子(トランスデューサ)で受信し、受信した信号を解析することにより、生体内の光吸収体に起因した初期音圧分布を取得できる。この初期音圧分布と、生体内の光の分布に基づいて、吸収係数分布等の光学特性値を取得できる。
被検体が乳房である場合、乳房を平板状の保持部で保持するよりも、曲面状の保持部で保持する方が乳房にかかる圧力が小さいため、被検者への負担が小さい。そこで特許文献1では、カップ状の保持部で乳房を保持し、カップに対して光照射部と探触子が一体に走査することにより乳房からの光音響信号を取得する例が開示されている。
特開2012−179348号公報
しかし特許文献1の装置においては、光照射部と保持部との間の距離(すなわち光が被検体に到達するまでの距離)が光照射部の走査位置によって異なる。通常、光照射部と保持部との間には、音響的に結合を取るための音響整合材を配置する必要がある(特許文献1では水)。また、波長が750nmの光は水中を伝搬するときに約2.6%/cmの割合で減衰する。したがって特許文献1の場合、光照射部の走査の過程で光照射部と保持部との間の距離が5cm異なると、被検体に照射される光量は約12%異なる。ここで、被検体内の初期音圧分布は被検体に照射される光量に比例する。そのため、照射光量が走査位置に応じて異なると、初期音圧分布や吸収係数分布の測定精度が低下してしまう。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光照射部が移動する光音響測定において、被検体への光照射量の変動を低減することに有る。
本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
光源と、
前記光源からの光を被検体に照射する照射部と、
前記照射部から照射される光量を制御する光学制御部と、
前記被検体を保持する保持部と、
前記光を照射された前記被検体から発生する音響波を受信して電気信号を出力する探触子と、
前記保持部と前記探触子とを音響的に接続する音響整合部と、
前記照射部の前記保持部に対する相対位置を変化させる走査制御部と、
前記電気信号に基づいて前記被検体内部の情報を取得する取得部と、
を有し、
前記光学制御部は、前記照射部から照射される光量を、前記相対位置に応じて制御することを特徴とする被検体情報取得装置である。
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、
光源と、照射部と、前記照射部から照射される光量を制御する光学制御部と、被検体を保持する保持部と、探触子と、前記保持部と前記探触子とを音響的に接続する音響整合部と、走査制御部と、取得部とを有する被検体情報取得装置の制御方法であって、
前記照射部が、前記光源からの光を前記被検体に照射するステップと、
前記探触子が、前記光を照射された前記被検体から発生する音響波を受信して電気信号を出力するステップと、
前記走査制御部が、前記照射部の前記保持部に対する相対位置を変化させるステップと、
前記取得部が、前記電気信号に基づいて前記被検体内部の情報を取得するステップと、を有し、
前記照射するステップにおいて、前記光学制御部は、前記照射部から照射される光量を、前記相対位置に応じて制御する
ことを特徴とする被検体情報取得装置の制御方法である。
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、
光源と、照射部と、前記照射部から照射される光量を制御する光学制御部と、被検体を保持する保持部と、前記光を照射された前記被検体から発生する音響波を受信して電気信号を出力する探触子と、前記保持部と前記探触子とを音響的に接続する音響整合部と、走査制御部と、前記電気信号に基づいて前記被検体内部の情報を取得する取得部とを有する被検体情報取得装置における光量制御方法であって、
前記走査制御部が、前記照射部の前記保持部に対する相対位置を変化させるステップと、
前記光学制御部が、前記照射部から照射される光量を、前記相対位置に応じて制御するステップと、
前記照射部が、前記光学制御部により制御された光量によって前記光源からの光を前記被検体に照射するステップと、
を有することを特徴とする光量制御方法である。
本発明によれば、光照射部が移動する光音響測定において、被検体への光照射量の変動を低減することができる。
実施例1の構成を説明するための模式図 実施例1の処理フローを説明するための図 実施例2の構成を説明するための図 実施例3の構成を説明するための図 実施例4の構成を説明するための図 実施例4の処理フローを説明するための図 実施例5の構成を説明するための図 実施例5の処理フローを説明するための図 実施例6を説明するための図
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適
用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明は、被検体から伝搬する音響波を検出し、被検体内部の特性情報を生成し、取得する技術に関する。よって本発明は、被検体情報取得装置またはその制御方法、あるいは被検体情報取得方法や信号処理方法として捉えられる。本発明はまた、これらの方法をCPU等のハードウェア資源を備える情報処理装置に実行させるプログラムや、そのプログラムを格納した記憶媒体としても捉えられる。
本発明の被検体情報取得装置は、被検体に光(電磁波)を照射し、光音響効果に従って被検体内または被検体表面の特定位置で発生して伝搬した音響波を受信(検出)する、光音響トモグラフィー技術を利用した装置を含む。このような被検体情報取得装置は、光音響測定に基づき被検体内部の特性情報を画像データ等の形式で得ることから、光音響イメージング装置とも呼べる。
光音響装置における特性情報とは、光照射によって生じた音響波の発生源分布、被検体内の初期音圧分布、あるいは初期音圧分布から導かれる光エネルギー吸収密度分布や吸収係数分布、組織を構成する物質の濃度分布を含む。具体的には、酸化・還元ヘモグロビン濃度分布や、それらから求められる酸素飽和度分布などの血液成分分布、あるいは脂肪、コラーゲン、水分の分布などである。また、特性情報は、数値データとしてではなく、被検体内の各位置の分布情報として求めてもよい。すなわち、吸収係数分布や酸素飽和度分布などの分布情報を被検体情報としてもよい。
本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。光音響効果により発生した音響波のことを、光音響波または光超音波と呼ぶ。探触子により音響波から変換された電気信号を音響信号とも呼ぶ。
[光音響装置の構成]
光音響装置は、光音響トモグラフィー技術を用いて被検体内部の特性情報を取得する。以下、必要に応じて図1Aの符号を参照しつつ説明する。詳細は後述するが、装置は基本的なハード構成として、光源1、光伝送部3、光照射部4、保持部5、探触子(トランスデューサ)9、探触子支持部10、音響整合部11、走査ステージ12、ステージ制御部13を有する。光源1は光2を発する。測定対象は被検体6であり、被検体内部の光吸収体7から光音響波8が発生し伝搬する。符号14は光学制御部である。
光源1から発せられた光2は、光伝送部3により光照射部4へ伝送される。光照射部4から照射された光2は、保持部5で保持された被検体6に保持部越しに照射される。照射された光2は被検体内部を拡散、伝搬する。伝搬した光2のエネルギーの一部が血液などの光吸収体7(結果的に音源となる)に吸収されると、その光吸収体7の熱膨張により光音響波8が発生する。被検体内部で発生した光音響波8は、保持部5及び音響整合部11越しに探触子9で受信される。光伝送部3と探触子9は保持部5とともに走査ステージ上を移動する。その移動座標はステージ制御部13により制御される。
(光源)
被検体が生体の場合、光源からは、生体を構成する成分のうち特定の成分に吸収される波長のパルス光が照射される。本発明において使用する光の波長は、被検体内部まで光が伝搬する波長であることが望ましい。具体的には、被検体が生体の場合、600nm以上1100nm以下である。また効率的に光音響波を発生させるために、パルス幅は10〜100ナノ秒程度が好適である。光源としては大出力が得られるレーザーが好ましいが、レーザーの代わりに発光ダイオードやフラッシュランプ等も使用できる。レーザーとして
は、固体レーザー、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなど様々なレーザーを使用できる。照射のタイミング、波形、強度等は光源制御部によって制御される。なお、この光源制御部は光源と一体化されていても良い。また、光源は本発明の光音響装置と別体として設けられていても良い。
(光伝送部)
光伝送部としては、光ファイバによる伝送や、複数のミラーまたはプリズムを用いた多関節アームによる伝送、レンズやミラー、拡散板を用いた空間伝送、あるいはこれらを組み合わせたものが考えられる。光源からの光を直接光伝送部に入射させても良いし、レンズや拡散板等を用いて光を適切な密度や形状に変えてから光伝送部に入射させても良い。
(光束制御部)
光束制御部は本発明の光音響装置に必須の構成物ではないが、以下に説明する。光束制御部は光照射部から照射される光束の向き、広がり、形状などを制御する。具体的に光束制御部は、拡散板やレンズ、ミラーなどの光学素子で構成される。光束制御部は、光源と光伝送部との間に設けられていても良いし、光伝送部と光照射部との間に設けられていても良い。
(光照射部)
光照射部は、光伝送部からの光を探触子支持部越しに被検体に導くために探触子支持部に設けられる。光照射部の材質としてはガラスや樹脂などが好適であるが、光を透過する材質であれば良い。また、光照射部の表面に反射防止膜が施されていても良い。
被検体が生体の場合、照射光が安全基準を満たすように、光源および光照射部の仕様、ならびに光学制御部の制御方法を決定する必要がある。人体に対する安全基準の一例として、最大許容露光量(MPE:maximum permissible exposure)が規定されている(JIS規格C6802およびIEC 60825−1)。MPEは、皮膚や目といった部位ごとに、照射を許容できる光エネルギーの上限を規定している。したがって本発明においても、光のパルス幅、照射光中の光量分布や照射密度分布、照射面積、パルスの周波数、光の波長、測定時間等を適切に制御する必要がある。具体的には、光学制御部は、光量を最大にした場合でも、照射光がMPEを超えないように光量を制御する。
(被検体及び光吸収体)
これらは本発明の光音響装置の一部を構成するものではないが、以下に説明する。光音響効果を用いた本発明の光音響装置は、血管の撮影、人や動物の悪性腫瘍や血管疾患などの診断や化学治療の経過観察などを主な目的とする。被検体内部の光吸収体としては、使用する光の波長にもよるが、被検体内で相対的に吸収係数が高いものである。具体的には水や脂肪、タンパク質、酸化ヘモグロビン、還元ヘモグロビンなどが挙げられる。
(保持部)
保持部は、被検体を保持する。これにより被検体の表面形状が安定するので、被検体内部の光量推定や、画像再構成時に光音響波に与える遅延時間の計算が容易になる。光照射部からの被検体に到達させるために、光の透過率が高い部材が保持部として使われる。さらに、被検体からの光音響波を透過させるために、被検体と音響インピーダンスが近い材料が望ましい。このような保持部の一例としてはポリメチルペンテンやゴムシートが挙げられる。また、被検体からの光音響波を探触子で効率良く受信するために、水などの液体あるいはジェルなどを介して保持部と被検体とを接触させることが好ましい。
また、サイズが異なる保持部を複数用意しておき、乳房のサイズに応じて交換可能であ
ることが好ましい。この場合、保持部の種類ごとに光照射部から保持部までの距離が異なるため、光照射部の座標が同じであっても光量に掛けるゲインを変える必要がある。よって、保持部の種類を取得する機構や、種類をユーザが入力するインタフェースを設けておき、光学制御部は保持部の種類に応じて異なるゲインテーブルを用いることが好ましい。
(探触子)
探触子(トランスデューサ)は、生体表面及び生体内部で発生する光音響波を受信して電気信号に変換する。圧電現象を用いた探触子、光の共振を用いた探触子、静電容量の変化を用いた探触子など、光音響波を受信できればどのような探触子でもよい。測定時間の短縮や画質向上のために、複数の探触子を2次元または3次元に配列することや、探触子を走査機構により移動させながら測定することが望ましい。被検体や保持部の表面で反射した光や、被検体内部を散乱して被検体から出てきた光を再び被検体に戻すために、探触子の表面に金膜などの反射膜を設けていても良い。
(探触子支持部)
探触子支持部は、複数の探触子の相対的な位置関係を維持するためのものである。探触子支持部は剛性が高いものが望ましく、その材質として例えば金属が考えられる。被検体や保持部の表面で反射した光や、被検体内部を散乱して被検体から出てきた光を再び被検体に戻すために、探触子支持部の被検体側の表面に金膜などの反射膜を設けていても良い。被検体で生じる光音響信号を様々な角度で受信するためには、複数の探触子を様々な角度に配置した方が良いため、以下の実施例ではお椀型の探触子支持部を用いる。ただし、探触子支持部の形状は平板であっても良い。また、お椀型以外にも、半球状、球冠状、アーク状、皿状、楕円体の一部、複数の平面または曲面を組み合わせた形状など、複数の探触子を指向軸(感度の高い方向)が交差して高感度領域を形成するように支持できる各種の形状を利用できる。
(音響整合部)
音響整合部は、お椀型の探触子支持部の中を充填するように配置され、保持部と探触子とを音響的に接続する。音響整合部は、光照射部からの光を透過し、保持部と探触子との音響インピーダンスが近いことが望ましい。音響整合部の材料としては、水、ジェル、油などが考えられる。被検体および保持部は、探触子支持部の被検体側において、充填された音響整合部と音響的に接続するような状態で配置される。例えば寝台にうつ伏せになった被検者が乳房を下方に垂らして保持部に保持させるような装置の場合、保持部および被検体は探触子支持部の上方に位置する。したがって、光照射部は、被検体の下方から被検体および保持部に光を照射する。また、探触子は、被検体で発生して被検体側から伝搬してくる光音響波を受信する。
(取得部)
不図示の取得部は、探触子が出力した電気信号に所定の信号処理を行い、特性情報を取得する。取得部は、信号処理部と情報処理部を含む。信号処理部は探触子から出力されたアナログ電気信号をデジタル化したり、増幅したりする。信号処理部また、必要に応じて各種の補正処理を行ってもよい。情報処理部は光音響波に由来するデジタル電気信号を用いて被検体内部の画像再構成を行う。その際、整相加算法やフーリエドメイン法など、既知の様々な手法を利用できる。取得部は、電気回路や、プロセッサや記憶部を有してプログラムに従って動作する情報処理装置などにより実装される。
(記憶部)
記憶部は、情報処理装置で用いる情報を記憶可能であれば何を用いても良い。例えば半導体メモリやハードディスクが好適である。詳しくは後述するが、記憶部には、被検体(または保持部)と光照射部(または探触子支持部)との相対位置に応じたゲイン量を保持
するテーブルを格納することが好ましい。なお、記憶部に保持する光量制御情報はゲイン値に限定されない。
(表示部)
不図示の表示部は、取得部により生成された特性情報を画像として表示する。表示部としては液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなど、任意の表示装置を使用できる。表示部は本発明の被検体情報取得装置の一部として構成されても良いし、装置とは別個に提供されても良い。
(走査ステージ、ステージ制御部)
走査ステージは、光伝送部と共に探触子支持部を保持部に対して走査させる。走査ステージはステージ制御部により制御される。ステージ制御部は、所定のプログラムやユーザの指定に応じた任意の位置座標で光音響測定を行うために、光伝送部と探触子支持部を1次元または2次元、3次元に移動させる。なお、探触子支持部を移動させずに光照射部のみを移動させるような走査機構であっても、光が通過する音響整合部の厚みは変化するため、本発明の適用対象となる。走査ステージおよびステージ制御部は、本発明の走査制御部に相当する。
[実施例1]
本実施例の装置は、図1Aの構成を取る。図1Aの<状態1>では、保持部5の中央部に光が照射されるように、光照射部4と探触子支持部10が走査している。図1Aの<状態2>では、保持部5の周辺部に光が照射されるように、光照射部4と探触子支持部10が走査している。図1Bは本実施例の測定フローを説明するための図である。
光源1は、波長797nm、出力120mJ、周波数20Hz、パルス幅10ナノ秒のパルス光を出力するチタンサファイアレーザーである。光源1から出た光2は、複数の光ファイバを束ねたバンドルファイバである光伝送部3によって伝送される。光伝送部3から出た光2は、光照射部4を透過して、保持部5越しに被検体6に照射される。ここで、光照射部4はポリカーボネートの板である。
図1Aの<状態1>において、保持部5の中央部は光照射部4からZ方向に100mm離れているものとする。また、保持部表面の中央部(すなわちお椀の底)におけるZ座標と、保持部表面の端部(すなわちお椀のフチ)におけるZ座標とは、50mm離れているものとする。したがって、図1Aの<状態2>において、光照射部4と保持部5の端部とはZ方向に150mm離れている。なお、図1Aの<状態1>および<状態2>はあくまでも位置関係を示すための模式的なブロック図であり、実際の装置のスケールをそのまま縮小したものではない。なお、本実施例のようにカップ状の保持部を用いる場合は円の中央を基準とすることにより光量計算を簡易化できる。しかし、保持部が点対称な形状でない場合でも、形状に応じて光量を計算したり、形状を近似化したりすることで光量を取得できる。
被検体6内を拡散した光は、光吸収体7に吸収される。すると、光吸収体7から光音響波8が発生し、被検体6と保持部5、音響整合部11を伝搬し、探触子9により受信される。ここで、音響整合部11は水である。また、探触子9は、静電容量型超音波トランスデューサ(CMUT)である。探触子9は、少なくともその一部を、夫々の受信指向性の最も感度の高い方向が交わるようにお椀状の探触子支持部10に配置されている。光伝送部3と探触子支持部10は、ステージ制御部13により制御された走査パターンに従って移動する。本実施例における走査パターンは、光伝送部3と探触子支持部10とがXY面内で螺旋状に移動しながら光照射と音響波受信を行うものである。
光学制御部14は、ステージ制御部13が持つステージ座標に基づいて、光源1の出力を制御する。具体的には、光学制御部14は、図1Aの<状態2>のように光照射部が保持部の周辺部を走査しているときには、<状態1>のように光照射部4が保持部5の中央部を走査しているときよりも、光源1の出力を大きくする。言い換えると、光学制御部は、光照射部から保持部表面までの距離(すなわち光が音響整合材を通過する距離)が長ければ長い程、光量に大きなゲインを掛ける。
次に、光学制御部14による光源の出力制御を説明する。本実施例においては、光源1を用いて、波長797nmの光を照射する。表1は、光照射後に保持部に到達した光の総光量に基づく表である。符号Aは、保持部表面の中央部から光照射部が移動するXY平面に下ろした垂線の足と、当該XY平面内を移動する光照射部が位置するステージ座標との間の距離である。
Figure 2016112168
上述したように、光照射部が保持部の中央(お椀の一番底)の真下にあるとき、言い換えると符号Aの値が0mmのとき、保持部に到達する総光量は最大となる。そして符号Aの値が大きくなるほど、光照射部から保持部までの相対位置は離れるため、総光量が低下する。したがって符号Aの示す値は、光照射部と保持部との離れ具合を示す指標であり、光が保持部に到達するまでの間に通過する音響整合部の厚みを反映する指標でもある。この指標値が大きいほど、吸収・散乱による光の減衰量は多くなる。
本実施例のように探触子支持部が保持部の略鉛直下方に位置する場合は、光照射部が保持部中央の真下にある位置関係が基準となる。しかし、本発明はこれに限定されない。本発明では、光学制御部は、光照射部が前記保持部の中央部に対応する位置にある場合に、光照射部が保持部の周辺部に対応する位置にある場合よりも光量が小さくなるような制御を行う。言い換えると光学制御部は、光照射部が保持部の周辺部に対応する位置にある場合に、光照射部が保持部の中央部に対応する位置にある場合よりも光量が大きくなるような制御を行う。
符号Bは、光照射部が各座標に位置するときに、保持部表面に到達する総光量(mJ)を示す。これにより、光照射部が保持部の中央の真下から外れれば外れるほど、保持部に到達する総光量が低下することが分かる。符号Cは、各座標におけるステージ座標0との光量比を示す。例えば波長756nmの光について見ると、光照射部が保持部の中央の真下から100mmずれると、光量が約85%まで減衰する。符号Dは、符号Cの逆数であり、これがステージ座標に応じたゲインとなる。符号Eは、光学制御部がステージ座標ごとにゲインを与えてから光照射部被検体に光を照射した場合の、各座標における座標0との光量比である。これを見ると、いかなる光照射部と保持部との位置関係においても総光量が等しくなっており、本実施例の効果が得られたことが分かる。
次に、本実施例における測定のフローを、図1Bを用いて説明する。まず、操作者が測定を開始する(S1)。次に、走査ステージ12が測定開始点に移動する(S2)。次に、光源1が光2を照射する(S3)。次に、被検体6からの光音響波8を探触子9が受信する(S4)。次に、探触子9が受信した信号を不図示の信号処理部に転送する(S5)。次に、予め指定した範囲内の撮像が終了したかどうかをシステムが判断する(S6)。
予め指定した範囲内の撮像が終了していないとシステムが判断した場合には、走査ステージが次の測定点に移動する(S7)。次に、本発明においては、ステージ制御部13が持つステージ座標に基づいて光学制御部14が光源1の出力を変え(S8)、再びS3に戻る。S6で、予め指定した範囲内の撮像が終了したとシステムが判断した場合には、測定は終了する(S9)。
以上のように、本実施例では、ステージ制御部が持つステージ座標に基づいて、光学制御部が光源の出力を変える。これにより、光照射部と被検体との間の音響整合部の光減衰量が違っても、被検体に照射される光量の変動を低減できる。この結果、初期音圧分布や吸収係数分布の測定精度が向上する。
[変形例]
上記の処理フローでは、光照射部のステージ座標が保持部の中央の真下から離れるほど、光量制御部によるゲインを増大させた。これは、ステージ座標は保持部と光照射部との相対位置を反映しており、光の減衰量の指標として利用可能なためである。しかし、光の減衰量の指標としてステージ座標以外のものを用いても良い。例えば、光照射部から保持部までの距離そのものを測定して指標としてもよい。この場合光学制御部は、距離が大きいほどゲインを増大させる。距離は、超音波エコー測定、光学的撮像手段、機械的検知方法など任意の手法で取得できる。
また、本発明の光量制御は、ゲイン値を用いた調整に限定されない。例えば、保持部と光照射部の相対位置に応じて光量を直接指定しても良い。また、光源装置特有の制御データの値で指定しても良い。相対位置が離れて減衰量が大きくなるほど光量が増大し、相対値が小さくなって減衰量が小さくなるほど光量が減少するような光量制御情報であれば、本発明の目的を達成できる。
本発明の手法は光照射部が3次元的に移動する場合でも利用可能である。その場合、XYZの各座標ごとのゲインを記録したテーブルを利用すると良い。また、ゲイン値は、ステージがとり得る座標ごとに指定してもよいし、一定の座標範囲で同じ値を用いても良い。後者の場合、被検体に照射される総光量の変動幅が所定の範囲内に収まるようなテーブルを用いることが好ましい。所定の範囲とは、例えば、照射部が保持部中央の真下にあるときの光量を1としたときに、照射部がどの位置にあっても総光量が0.9以上1.1以下となるような範囲である。また、光量制御情報の値(例えばゲイン値)が、保持部と照射部の間の距離(または音響整合部の通過距離や、減衰量)に応じて階段状や曲線状に変化するテーブルを用いても良い。
[実施例2]
本実施例の構成を、図2を用いて説明する。図2において、符号1〜14の構成物は図1Aと同じであり、符号15は光束制御部である。
光束制御部15は凹レンズである。光伝送部3から出た光2は光束制御部15により光束を広げられ、光照射部4を透過し、保持部5越しに被検体6に照射される。光束制御部14により光が広げられると、音響整合部11における、光束を構成する光線ごとの光路長が変化するため、光吸収による光減衰量も変化する。また、光が広がるため、光が被検
体6に照射される場所ごとの光密度も変化する。そこで本実施例の光学制御部14は、光吸収と光の広がりを考慮して、光減衰量のステージ座標ごとの差を小さくするように光源1の出力を制御する。したがって、本実施例における測定のフローは図1Bと同じであり、S8の制御方法が異なる。
以上のように、被検体に照射される光が広がりを持つ場合でも、光学制御部が光源の出力を変えることにより光量を制御できる。これにより、音響整合部での光減衰量の違いを吸収し、被検体に照射される光量の差を小さくできる。この結果、初期音圧分布や吸収係数分布の測定精度を向上させられる。なお、被検体に照射される光は必ずしも広がっている必要は無く、絞られていても良い。
[実施例3]
本実施例の構成を、図3を用いて説明する。図3において、符号1〜13、15の構成物は図2と同じであり、14cは光学制御部、16は透過率変更部である。
光学制御部14cは、ステージ制御部13が持つステージ座標に基づいて、透過率変更部16の透過率を制御する。透過率変更部16は可変NDフィルターである。ただし、波長板と偏光ビームスプリッターの組み合わせ等、光の透過率を制御できる機構であれば使用可能である。光学制御部14cは、光照射部4が保持部5の周辺部を走査しているときには、光照射部4が保持部5の中央部を走査しているときよりも、透過率変更部16の透過率を大きくする。これにより、ステージ座標ごとの被検体6への照射光量の差を小さくする。本実施例における測定のフローは図1Bと基本的には同じであり、S8の制御のみ異なる。すなわち本実施例では、光源の出力を変更するのではなく、光透過率を制御することによって総光量を制御する。
以上のように本実施例では、ステージ制御部が持つステージ座標に基づいて、光学制御部が透過率変更部の透過率を変える。これにより、音響整合部を通過する距離の違いに起因する光減衰量の違いを吸収し、被検体に照射される光量の差を小さくできる。この結果、初期音圧分布や吸収係数分布の測定精度を向上させられる。
[実施例4]
本実施例の構成を説明する。図4Aは本実施例の構成図、図4Bは本実施例の測定フローを説明するための図である。図4Aにおいて、符号1、2、6〜14は図2と同じであるため、説明を省略する。符号3d1と3d2は光伝送部、符号4d1と4d2は光照射部、符号14dは光学制御部、符号15d1と15d2は光束制御部、符号17は光量比変更部である。
光源1から出射された光2は、光量比変更部17で2つに分岐され、それぞれ光伝送部3d1と3d2に入射する。本実施例の光量比変更部は透過率可変フィルターである。ただし、波長板と偏光ビームスプリッターの組み合わせなど、光の分岐比率を制御できる機構であれば利用可能である。光伝送部3d1と3d2から出射した光は、それぞれ光束制御部15d1と15d2、光照射部4d1と4d2を透過した後、音響整合部11と保持部5越しに被検体6に照射される。ただし、光束制御部を設けずとも良い。
光学制御部14dは、ステージ制御部13が持つステージ座標に基づいて、光量比変更部17の分岐比率を制御する。光学制御部14dは、光照射部4d1及び4d2が保持部5の周辺部を走査しているときには、光照射部4d1及び5d2が保持部5の中央部を走査しているときよりも、被検体6に照射される光量が大きくなるように光量比変更部17の分岐比率を制御する。
本実施例における測定のフローを示す図4Bは、図1Bと比べて、S8dが異なる。S8dにおいては、ステージ制御部13が持つステージ座標に基づいて、光学制御部14dが光量比変更部17の分岐比率を変える。
以上のように本実施例では、ステージ制御部が持つステージ座標に基づいて、光学制御部が光量比変更部の分岐比率を変える。これにより、光照射部と被検体との間の音響整合部の光減衰量が違っても、被検体に照射される光量の差を小さくできる。この結果、初期音圧分布や吸収係数分布の測定精度を向上させられる。なお、本実施例では光を2つに分岐する例を説明したが、分岐する数は3つ以上であっても良い。
[実施例5]
本実施例の構成を説明する。図5Aは本実施例の構成図、図5Bは本実施例の測定フローを説明するための図である。図5Aにおいて、符号3〜15は図2と同じであるため説明を省略する。符号1eは光源、符号2eは光、符号18は波長切替部である。
光源1eはチタンサファイアレーザーであり、波長切替部18の機能により照射光の波長を切替えられる。ここで、波長切替部18はプリズムであり、その角度に応じて照射光の波長が変わる。本実施例では、光源1eが出射する光2eの波長は、797nmと756nmである。
次に、光学制御部14が制御する光源1eの出力を、表2を参照して説明する。上述のとおり、符号Aは、保持部表面の中央部から光照射部が位置するXY平面に下ろした垂線の足と、当該XY平面内を移動する光照射部が位置するステージ座標との間の距離である。符号Aの値は、光が保持部に到達するまでの間に通過する音響整合部の距離を反映する指標である。符号Bはスキャンに応じた保持部表面に到達する総光量の変化を示す。符号Cは、光照射部が保持部の中央の真下にあるときと比べた光量比である。符号Dは、符号Cの逆数であり、光量に掛けるゲインを算出する基礎となる。符号Eは、本実施例の光量補正の効果を示す。
Figure 2016112168
ここで、音響整合部11として水を用いた場合、典型的には、波長が756nmの光は約2.5%/cmの割合で減衰し、波長が797nmの光は約2.0%/cmの割合で減衰する。その結果として表2に示すように、同じステージ座標であっても波長に応じて減衰の程度が変わる。そこで本実施例のように複数の波長を選択可能な光源を用いる場合、符号Dに示すように、波長ごとに異なるゲイン値を用いる。具体的には、ステージ座標が保持部中央の真下から離れるほど、ゲイン値を大きくする。
上記のように光量を制御するための実装方法としては、記憶部に波長毎かつ指標値毎のゲインテーブルを格納する方法でもよく、波長ごとの数式を格納する方法でもよい。指標値としては、ステージ座標のほかに、光照射部と保持部との間の実測距離、音響整合部の
実測距離、探触子支持部のスキャンプログラムにおける制御情報などを利用できる。
本実施例における測定のフローを示す図5Bは、図1Bと比べて、S10及びS11が異なる。S6で、予め指定した範囲内の撮像が終了したとシステムが判断した場合には、全ての波長で測定が終了したかどうかをシステムが判断する(S10)。全ての波長で測定が終了していないとシステムが判断した場合には、波長切替部が次の波長に切り替え(S11)、S2に戻る。全ての波長で測定が終了したとシステムが判断した場合には、測定は終了する(S9)。なお、このフローにおいて、S6とS10の順番を入れ替えることも可能である。その場合、任意の測定位置(あるいは範囲)で全ての波長の測定を終えてから、ステージ制御部が走査ステージを次の測定位置に移動させる。
以上のように本実施例では、S10及びS11において、ステージ制御部が持つステージ座標と光の波長に基づいて、光学制御部が光源の出力を変える。これにより、光照射部と被検体との間の音響整合部の光減衰量が違っても、被検体に照射される光量の差を小さくできる。この結果、初期音圧分布や吸収係数分布の測定精度を向上させられる。なお、本実施例では光学制御部が光源の出力を制御する例を説明したが、実施例3や4と同様に、光学制御部が透過率変更部の透過率を変えたり、光量比変更部の分岐比率を変えたりしても良い。
[実施例6]
本実施例の構成を、図6を用いて説明する。図6において、符号1〜4、6〜15は図2と同じであるため、説明を省略する。符号5fは保持部、符号19は撮像部、符号20は算出部である。保持部5fは合成ゴムを材料としたシートである。カップの保持部材とは違いゴムシートは容易に伸縮する。
撮像部19は、探触子支持部10と音響整合部11、保持部5f越しに被検体6を撮像する。算出部20は、撮像部19の出力から光照射部4と被検体6との間の距離を算出する。さらに算出部20は、算出した距離と、音響整合部11の光吸収係数及び被検体6に照射される光の広がりとから、音響整合部11の光減衰量をステージ座標ごとに算出する。光学制御部14は、算出部20で算出された光減衰量に基づいて、ステージ座標ごとの音響整合部11の光減衰量の差が小さくなるように光源1の出力を制御する。なお、算出部は光照射部と被検体との間の距離を算出する機能のみを有するものでもよい。この場合、音響整合部を通過する距離に応じたゲイン値を記録したテーブルを記憶部に保存しておき、後続処理で利用すれば良い。
本実施例の測定フローにおいては、走査によって探触子支持部および光照射部が移動するのに応じて、撮像部と算出部が距離測定を行う。そして光学制御部は、測定された距離に応じてゲインが掛けられた光量で光を照射する。このように本実施例においては、撮像部と算出部が測定した距離が、光の減衰の程度を表す指標として用いられる。
以上のように、本実施例では、撮像部の撮像結果に基づいて光学制御部が光源の出力を変える。これにより、保持部がゴムシートなどの変形しやすい部材であったとしても、被検体に照射される光量の差を小さくできる。この結果、初期音圧分布や吸収係数分布の測定精度を向上させられる。なお、本実施例では光学制御部が光源の出力を制御する例を説明したが、光学制御部が透過率変更部の透過率を変えたり、光量比変更部の分岐比率を変えたりしても良い。また、実施例5のように複数の波長で測定しても良い。
各実施例で述べたように、本発明によれば、光照射部が移動する光音響測定において、被検体への光照射量の変動を低減できる。
1:光源,4:光照射部,5:保持部,9:探触子,11:音響整合部,12:走査ステージ,14:光学制御部

Claims (24)

  1. 光源と、
    前記光源からの光を被検体に照射する照射部と、
    前記照射部から照射される光量を制御する光学制御部と、
    前記被検体を保持する保持部と、
    前記光を照射された前記被検体から発生する音響波を受信して電気信号を出力する探触子と、
    前記保持部と前記探触子とを音響的に接続する音響整合部と、
    前記照射部の前記保持部に対する相対位置を変化させる走査制御部と、
    前記電気信号に基づいて前記被検体内部の情報を取得する取得部と、
    を有し、
    前記光学制御部は、前記照射部から照射される光量を、前記相対位置に応じて制御することを特徴とする被検体情報取得装置。
  2. 前記光学制御部は、前記照射部と前記保持部との間の距離が大きいほど、前記照射部から照射される光量が大きくなるように制御を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。
  3. 前記光学制御部は、前記照射部と前記保持部との間の距離が小さいほど、前記照射部から照射される光量が小さくなるように制御を行う
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。
  4. 前記光学制御部は、前記照射部から照射される光量を、前記照射部から照射された光が通過する前記音響整合部による光の減衰量に応じて制御する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  5. 前記光学制御部は、前記減衰量が大きいほど、前記照射部から照射される光量が大きくなるように制御を行う
    ことを特徴とする請求項4に記載の被検体情報取得装置。
  6. 前記光学制御部は、前記減衰量が小さいほど、前記照射部から照射される光量が小さくなるように制御を行う
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の被検体情報取得装置。
  7. 前記光学制御部は、前記相対位置によらず、前記被検体に照射される総光量が所定の範囲内となるように、前記照射部から照射される光量を制御する
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  8. 複数の前記探触子と、
    前記複数の探触子の感度の高い方向が交差するように前記複数の探触子を支持する支持部と、
    をさらに有し、
    前記音響整合部は、前記支持部に充填されており、
    前記保持部は、前記複数の探触子と前記音響整合部によって音響的に接続するように配置されている
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  9. 前記支持部は、前記照射部を支持し、
    前記走査制御部は、前記照射部を前記支持部とともに移動させる
    ことを特徴とする請求項8に記載の被検体情報取得装置。
  10. 前記走査制御部は、前記保持部と前記複数の探触子の音響的な接続を保持しつつ、前記照射部および前記支持部を前記保持部の下方の平面内で移動させる
    ことを特徴とする請求項9に記載の被検体情報取得装置。
  11. 前記光学制御部は、前記保持部の中央部から前記平面に下ろした垂線の足と、前記照射部との間の距離に応じて、前記光量を制御する
    ことを特徴とする請求項10に記載の被検体情報取得装置。
  12. 前記光学制御部は、前記照射部が前記保持部の中央部に対応する位置にある場合に、前記照射部が前記保持部の周辺部に対応する位置にある場合よりも光量が小さくなるように制御を行う
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  13. 前記光学制御部は、前記照射部が前記保持部の周辺部に対応する位置にある場合に、前記照射部が前記保持部の中央部に対応する位置にある場合よりも光量が大きくなるように制御を行う
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  14. 前記相対位置と、前記光学制御部が用いる光量制御情報との関係を示す情報を保持する記憶部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  15. 前記記憶部は、前記走査制御部の制御によって前記照射部がとり得る位置に応じた前記光量制御情報を格納するテーブルを保持する
    ことを特徴とする請求項14に記載の被検体情報取得装置。
  16. 前記被検体のサイズに応じて交換可能な複数の前記保持部をさらに有し、
    前記記憶部は、前記保持部のサイズごとに異なる前記光量制御情報を保持する
    ことを特徴とする請求項14または15に記載の被検体情報取得装置。
  17. 前記光学制御部は、前記光源の出力を制御する
    ことを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  18. 前記光源と前記照射部の間に配置され、前記光に対する透過率を変更させる透過率変更部をさらに有し、
    前記光学制御部は、前記相対位置に応じて前記透過率を変更する
    ことを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  19. 複数の前記照射部と、
    前記光源と前記複数の照射部それぞれとの間に配置され、前記複数の照射部それぞれに伝送される光量比を変更する光量比変更部と、
    をさらに有し、
    前記光学制御部は、前記相対位置に応じて前記光量比を変更する
    ことを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  20. 前記被検体を撮像する撮像部と、
    撮像された前記被検体の位置に基づいて前記相対位置を算出する算出部と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1ないし19のいずれか1項に記載の被検体情報
    取得装置。
  21. 前記光学制御部は、前記被検体に照射される光が最大許容露光量を超えないように光量を制御する
    ことを特徴とする請求項1ないし20のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  22. 前記光源は、複数の波長の光を照射し、
    前記光学制御部は、前記波長ごとに前記光量を制御する
    ことを特徴とする請求項1ないし21のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  23. 光源と、照射部と、前記照射部から照射される光量を制御する光学制御部と、被検体を保持する保持部と、探触子と、前記保持部と前記探触子とを音響的に接続する音響整合部と、走査制御部と、取得部とを有する被検体情報取得装置の制御方法であって、
    前記照射部が、前記光源からの光を前記被検体に照射するステップと、
    前記探触子が、前記光を照射された前記被検体から発生する音響波を受信して電気信号を出力するステップと、
    前記走査制御部が、前記照射部の前記保持部に対する相対位置を変化させるステップと、
    前記取得部が、前記電気信号に基づいて前記被検体内部の情報を取得するステップと、を有し、
    前記照射するステップにおいて、前記光学制御部は、前記照射部から照射される光量を、前記相対位置に応じて制御する
    ことを特徴とする被検体情報取得装置の制御方法。
  24. 光源と、照射部と、前記照射部から照射される光量を制御する光学制御部と、被検体を保持する保持部と、前記光を照射された前記被検体から発生する音響波を受信して電気信号を出力する探触子と、前記保持部と前記探触子とを音響的に接続する音響整合部と、走査制御部と、前記電気信号に基づいて前記被検体内部の情報を取得する取得部とを有する被検体情報取得装置における光量制御方法であって、
    前記走査制御部が、前記照射部の前記保持部に対する相対位置を変化させるステップと、
    前記光学制御部が、前記照射部から照射される光量を、前記相対位置に応じて制御するステップと、
    前記照射部が、前記光学制御部により制御された光量によって前記光源からの光を前記被検体に照射するステップと、
    を有することを特徴とする光量制御方法。
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