JP2018061725A - 被検体情報取得装置および信号処理方法 - Google Patents
被検体情報取得装置および信号処理方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018061725A JP2018061725A JP2016202182A JP2016202182A JP2018061725A JP 2018061725 A JP2018061725 A JP 2018061725A JP 2016202182 A JP2016202182 A JP 2016202182A JP 2016202182 A JP2016202182 A JP 2016202182A JP 2018061725 A JP2018061725 A JP 2018061725A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- subject
- weighting
- image
- unit
- light
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B5/00—Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
- A61B5/0093—Detecting, measuring or recording by applying one single type of energy and measuring its conversion into another type of energy
- A61B5/0095—Detecting, measuring or recording by applying one single type of energy and measuring its conversion into another type of energy by applying light and detecting acoustic waves, i.e. photoacoustic measurements
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B5/00—Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
- A61B5/0059—Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons using light, e.g. diagnosis by transillumination, diascopy, fluorescence
- A61B5/0073—Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons using light, e.g. diagnosis by transillumination, diascopy, fluorescence by tomography, i.e. reconstruction of 3D images from 2D projections
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B8/00—Diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves
- A61B8/08—Detecting organic movements or changes, e.g. tumours, cysts, swellings
- A61B8/0825—Detecting organic movements or changes, e.g. tumours, cysts, swellings for diagnosis of the breast, e.g. mammography
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B8/00—Diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves
- A61B8/44—Constructional features of the ultrasonic, sonic or infrasonic diagnostic device
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B8/00—Diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves
- A61B8/44—Constructional features of the ultrasonic, sonic or infrasonic diagnostic device
- A61B8/4483—Constructional features of the ultrasonic, sonic or infrasonic diagnostic device characterised by features of the ultrasound transducer
- A61B8/4494—Constructional features of the ultrasonic, sonic or infrasonic diagnostic device characterised by features of the ultrasound transducer characterised by the arrangement of the transducer elements
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01S—RADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
- G01S15/00—Systems using the reflection or reradiation of acoustic waves, e.g. sonar systems
- G01S15/88—Sonar systems specially adapted for specific applications
- G01S15/89—Sonar systems specially adapted for specific applications for mapping or imaging
- G01S15/8906—Short-range imaging systems; Acoustic microscope systems using pulse-echo techniques
- G01S15/8965—Short-range imaging systems; Acoustic microscope systems using pulse-echo techniques using acousto-optical or acousto-electronic conversion techniques
-
- G—PHYSICS
- G06—COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
- G06T—IMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
- G06T11/00—2D [Two Dimensional] image generation
- G06T11/003—Reconstruction from projections, e.g. tomography
- G06T11/005—Specific pre-processing for tomographic reconstruction, e.g. calibration, source positioning, rebinning, scatter correction, retrospective gating
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B5/00—Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
- A61B5/0033—Features or image-related aspects of imaging apparatus classified in A61B5/00, e.g. for MRI, optical tomography or impedance tomography apparatus; arrangements of imaging apparatus in a room
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B8/00—Diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves
- A61B8/42—Details of probe positioning or probe attachment to the patient
- A61B8/4272—Details of probe positioning or probe attachment to the patient involving the acoustic interface between the transducer and the tissue
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Surgery (AREA)
- Public Health (AREA)
- Pathology (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Heart & Thoracic Surgery (AREA)
- Medical Informatics (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Radiology & Medical Imaging (AREA)
- Acoustics & Sound (AREA)
- Radar, Positioning & Navigation (AREA)
- Remote Sensing (AREA)
- Gynecology & Obstetrics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Theoretical Computer Science (AREA)
- Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
Abstract
【課題】光音響波が指向性を有する吸収体を良好にイメージングできる被検体情報取得装置を提供する。
【解決手段】光を照射する照射部102と、被検体に光が照射されたときに発生する音響波を受信して電気信号に変換して出力する複数の受信素子104と、支持体を有し、複数の受信素子が、それぞれの指向軸が集まるように支持体に配置された探触子と、複数の受信素子から出力された複数の電気信号に対して重み付けを行う重み付け処理部109と、電気信号を用いて被検体の特性情報を取得する情報取得部110を有し、重み付け処理部は、受信素子に入射する音響波の強度が強いほど、受信素子に対応する電気信号に与える重みを大きくする被検体情報取得装置を用いる。
【選択図】図1
【解決手段】光を照射する照射部102と、被検体に光が照射されたときに発生する音響波を受信して電気信号に変換して出力する複数の受信素子104と、支持体を有し、複数の受信素子が、それぞれの指向軸が集まるように支持体に配置された探触子と、複数の受信素子から出力された複数の電気信号に対して重み付けを行う重み付け処理部109と、電気信号を用いて被検体の特性情報を取得する情報取得部110を有し、重み付け処理部は、受信素子に入射する音響波の強度が強いほど、受信素子に対応する電気信号に与える重みを大きくする被検体情報取得装置を用いる。
【選択図】図1
Description
本発明は、被検体情報取得装置および信号処理方法に関する。
光を用いたイメージング技術の一つである光音響イメージング技術では、まず、光源から発生したパルス光が被検体に照射される。照射光が被検体内で伝搬・拡散すると、被検体内の複数の箇所でこの光のエネルギーが吸収されて音響波(以降、光音響波と呼ぶ)が発生する。この光音響波を探触子(トランスデューサ)で受信し、処理装置内で受信信号を解析処理することで、被検体内部の特性値に関する情報が画像データとして取得される。これにより、被検体内の特性値分布が可視化される。
近年、光音響イメージングにより小動物の血管像を取得する前臨床研究や、光音響イメージングを乳がんなどの診断に応用する臨床研究が積極的に進められている。特許文献1には、光音響波を検出する複数の受信素子が、略半球面に沿った異なる位置に配置された探触子を用いて、被検体内部の特性値を可視化する技術が開示されている。この技術によれば、略球面上に配置された複数の受信素子の受信指向性の高い方向を所定の領域に向けることで、当該所定領域を高分解能に、またノイズを低減して高感度に可視化できる。
血管などの円柱形状の吸収体から放射される光音響波は、強い指向性を有する。そのため、円柱形状の吸収体から伝搬した光音響波は、探触子が備える複数の受信素子のうち、限られた領域内にある一部の受信素子によって受信される。一方、画像再構成は探触子が備える全ての受信素子の信号を用いて行われるので、光音響波に由来しない受信信号も再構成に利用される。その結果、平均化によって可視化対象の血管像の強度が低下してしまうという課題があった。
また特に、受信素子が半球より小さい領域に配置されているような場合、すなわち探触子が視野制限を有する場合、探触子開口面に対して垂直に近い方向に走行する血管ほど視野制限の影響を受けやすく、画像強度が低下するという課題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、光音響波が指向性を有する吸収体を良好にイメージングすることにある。
本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
光を照射する照射部と、
被検体に前記光が照射されたときに発生する音響波を受信して電気信号に変換して出力する複数の受信素子と、
支持体を有し、前記複数の受信素子が、それぞれの指向軸が集まるように前記支持体に配置された探触子と、
前記複数の受信素子から出力された複数の電気信号に対して重み付けを行う重み付け処理部と、
前記電気信号を用いて前記被検体の特性情報を取得する情報取得部と、
を有し、
前記重み付け処理部は、前記受信素子に入射する前記音響波の強度が強いほど、当該受信素子に対応する前記電気信号に与える重みを大きくする
ことを特徴とする被検体情報取得装置である。
光を照射する照射部と、
被検体に前記光が照射されたときに発生する音響波を受信して電気信号に変換して出力する複数の受信素子と、
支持体を有し、前記複数の受信素子が、それぞれの指向軸が集まるように前記支持体に配置された探触子と、
前記複数の受信素子から出力された複数の電気信号に対して重み付けを行う重み付け処理部と、
前記電気信号を用いて前記被検体の特性情報を取得する情報取得部と、
を有し、
前記重み付け処理部は、前記受信素子に入射する前記音響波の強度が強いほど、当該受信素子に対応する前記電気信号に与える重みを大きくする
ことを特徴とする被検体情報取得装置である。
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、
それぞれの指向軸が集まるように支持体に配置された複数の受信素子が、被検体に光が照射されたときに発生する音響波を受信して変換することで生成された電気信号を処理する信号処理方法であって、
前記複数の受信素子から出力された複数の電気信号に対して重み付けを行うステップと、
前記電気信号を用いて前記被検体の特性情報を取得するステップと、
を有し、
前記重み付けにおいては、前記受信素子に入射する前記音響波の強度が強いほど、当該受信素子に対応する前記電気信号に与える重みが大きくされる
ことを特徴とする信号処理方法である。
それぞれの指向軸が集まるように支持体に配置された複数の受信素子が、被検体に光が照射されたときに発生する音響波を受信して変換することで生成された電気信号を処理する信号処理方法であって、
前記複数の受信素子から出力された複数の電気信号に対して重み付けを行うステップと、
前記電気信号を用いて前記被検体の特性情報を取得するステップと、
を有し、
前記重み付けにおいては、前記受信素子に入射する前記音響波の強度が強いほど、当該受信素子に対応する前記電気信号に与える重みが大きくされる
ことを特徴とする信号処理方法である。
本発明によれば、光音響波が指向性を有する吸収体を良好にイメージングできる。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。よって、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明は、被検体から伝搬する音響波を検出し、被検体内部の特性情報を生成し、取得する技術に関する。よって本発明は、被検体情報取得装置またはその制御方法、あるいは被検体情報取得方法や信号処理方法として捉えられる。本発明はまた、これらの方法をCPUやメモリ等のハードウェア資源を備える情報処理装置に実行させるプログラムや、そのプログラムを格納した、コンピュータにより読み取り可能な非一時的な記憶媒体としても捉えられる。
本発明の被検体情報取得装置には、被検体に光(電磁波)を照射することにより被検体
内で発生した音響波を受信して、被検体の特性情報を画像データとして取得する光音響効果を利用した光音響イメージング装置を含む。この場合、特性情報とは、受信された光音響波に由来する受信信号を用いて生成される、被検体内の複数位置のそれぞれに対応する特性値の情報である。
内で発生した音響波を受信して、被検体の特性情報を画像データとして取得する光音響効果を利用した光音響イメージング装置を含む。この場合、特性情報とは、受信された光音響波に由来する受信信号を用いて生成される、被検体内の複数位置のそれぞれに対応する特性値の情報である。
光音響測定により取得される特性情報は、光エネルギーの吸収量や吸収率を反映した値である。例えば、単一の波長の光照射によって生じた音響波の発生源、被検体内の初期音圧、あるいは初期音圧から導かれる光エネルギー吸収密度や吸収係数を含む。また、互いに異なる複数の波長により得られる特性情報から、組織を構成する物質の濃度を取得できる。物質濃度として酸素化ヘモグロビン濃度と脱酸素化ヘモグロビン濃度を求めることにより、酸素飽和度分布を算出できる。また、物質濃度としては、グルコース濃度、コラーゲン濃度、メラニン濃度、脂肪や水の体積分率なども求められる。
被検体内の各位置の特性情報に基づいて、二次元または三次元の特性情報分布が得られる。分布データは画像データとして生成され得る。特性情報は、数値データとしてではなく、被検体内の各位置の分布情報として求めてもよい。すなわち、初期音圧分布、エネルギー吸収密度分布、吸収係数分布や酸素飽和度分布などの分布情報である。
本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。トランスデューサ等により音響波から変換された電気信号を音響信号とも呼ぶ。ただし、本明細書における超音波または音響波という記載は、それらの弾性波の波長を限定する意図ではない。光音響効果により発生した音響波は、光音響波または光超音波と呼ばれる。光音響波に由来する電気信号を光音響信号とも呼ぶ。分布データは、光音響画像データや再構成画像データとも呼ばれる。
以下の実施形態では、被検体情報取得装置として、被検体にパルス光を照射し、光音響効果により被検体から音響波を受信し解析する事により被検体内の光吸収体の分布を取得する光音響イメージング装置を取り上げる。光音響イメージング装置は、人や動物の血管疾患や悪性腫瘍などの診断や化学治療の経過観察に好適である。被検体の例として、被検者の乳房や手のような生体の一部、マウスなどヒト以外の動物、無生物、ファントムなどを挙げられる。
(第1の実施形態)
(システム構成)
図1を参照しながら、本実施形態に係る光音響イメージング装置の構成を説明する。本実施形態に係る光音響イメージング装置は、光源101、照射部102、光音響波を受信する探触子103、探触子103に備えられる複数の受信素子104、探触子103を移動させる移動機構105、探触子103が生成した受信信号を処理する信号受信部106、光源101および移動機構105を制御するシステム制御部107、を備える。
(システム構成)
図1を参照しながら、本実施形態に係る光音響イメージング装置の構成を説明する。本実施形態に係る光音響イメージング装置は、光源101、照射部102、光音響波を受信する探触子103、探触子103に備えられる複数の受信素子104、探触子103を移動させる移動機構105、探触子103が生成した受信信号を処理する信号受信部106、光源101および移動機構105を制御するシステム制御部107、を備える。
光音響イメージング装置はさらに、ユーザが装置を操作するための入力部108、入力部が受け付けた情報に基づき重みを受信信号に付与する重み付け処理部109、受信信号を画像データに再構成する算出部110、生成された被検体情報や装置を操作するためのユーザインターフェース(UI)を表示する表示部111を備える。
なお、算出部110は、CPU、主記憶装置および補助記憶装置を有する、算出部110は独立したコンピュータに含まれていてもよいし、専用に設計されたハードウェアであってもよい。典型的にはワークステーションなどが用いられる。測定の対象は被検体112である。重み付け処理部109と算出部110を共通のハードウェアで構成してもよい。算出部は、本発明の情報取得部に相当する。
(光源101)
光源101としては、大出力を得るためレーザー光源が望ましい。ただし、レーザーの代わりに発光ダイオードやフラッシュランプ等も利用できる。固体レーザー、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなど様々なレーザーを使用できる。出力が強く連続的に波長を変えられる、Nd:YAG励起のTi:saレーザーや、アレクサンドライトレ
ーザーが特に好ましい。また、複数の波長の光に由来する受信信号を用いることで物質濃度を取得できる。そのために、互いに異なる波長の単波長レーザーを複数有する構成や、波長可変レーザーを備える構成が好ましい。
光源101としては、大出力を得るためレーザー光源が望ましい。ただし、レーザーの代わりに発光ダイオードやフラッシュランプ等も利用できる。固体レーザー、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなど様々なレーザーを使用できる。出力が強く連続的に波長を変えられる、Nd:YAG励起のTi:saレーザーや、アレクサンドライトレ
ーザーが特に好ましい。また、複数の波長の光に由来する受信信号を用いることで物質濃度を取得できる。そのために、互いに異なる波長の単波長レーザーを複数有する構成や、波長可変レーザーを備える構成が好ましい。
パルス光の波長は、被検体を構成する成分のうち特定の成分に吸収される特定の波長であって、被検体内部まで光が伝搬する波長であることが望ましい。具体的には、被検体が生体である場合、700nm以上1100nm以下であることが望ましい。また、光音響波を効果的に発生させるためには、被検体の熱特性に応じて十分短い時間に光を照射させなければならない。被検体が生体である場合、光源から発生するパルス光(照射光)のパルス幅は1ナノから100ナノ秒程度が好適である。
(照射部102)
照射部は、光源から出射したパルス光を被検体に照射する。照射部には、光を反射するミラー、光を拡大するレンズ、光を拡散させる拡散板、光ファイバなどの導波路などの光学部材が含まれる。照射部は、照射光を所望の照射光分布形状に加工しながら被検体に導く。なお、被検体の安全性を向上させ、診断領域を広げるために、照射光をある程度の面積に広げることが好ましい。本実施形態の照射部は、探触子の極付近に位置し、下方から光を被検体に照射する。ただし照射方向や被検体との位置関係はこれに限られない。
照射部は、光源から出射したパルス光を被検体に照射する。照射部には、光を反射するミラー、光を拡大するレンズ、光を拡散させる拡散板、光ファイバなどの導波路などの光学部材が含まれる。照射部は、照射光を所望の照射光分布形状に加工しながら被検体に導く。なお、被検体の安全性を向上させ、診断領域を広げるために、照射光をある程度の面積に広げることが好ましい。本実施形態の照射部は、探触子の極付近に位置し、下方から光を被検体に照射する。ただし照射方向や被検体との位置関係はこれに限られない。
(探触子103)
探触子103は、上部に開いた開口を有し、点113を曲率中心とした半球面状の支持体の表面(内周面)に、複数の受信素子104が配置された構成である。複数の受信素子104は、半球表面上に広く略均一に分散して配置される。受信素子104の受信感度は、音響波の受信面の法線方向で最も高く、法線方向を中心とした分布を有する。受信感度の高い方向を「指向軸」とも呼び、典型的には受信面の法線方向である。それぞれの受信素子の指向軸を探触子の曲率中心付近に集めることで、曲率中心点113を中心に、高感度かつ高精度に可視化される高感度領域114が形成される。探触子形状として、半球以外にも、球冠状、お椀状などを採用できる。
探触子103は、上部に開いた開口を有し、点113を曲率中心とした半球面状の支持体の表面(内周面)に、複数の受信素子104が配置された構成である。複数の受信素子104は、半球表面上に広く略均一に分散して配置される。受信素子104の受信感度は、音響波の受信面の法線方向で最も高く、法線方向を中心とした分布を有する。受信感度の高い方向を「指向軸」とも呼び、典型的には受信面の法線方向である。それぞれの受信素子の指向軸を探触子の曲率中心付近に集めることで、曲率中心点113を中心に、高感度かつ高精度に可視化される高感度領域114が形成される。探触子形状として、半球以外にも、球冠状、お椀状などを採用できる。
探触子103と被検体との相対位置は、移動機構105による探触子103の走査によって変化する。この走査の結果として高感度領域114が被検体112に対して移動することで、広い範囲の被検体情報を高感度かつ高精度に可視化できる。本実施形態において、探触子103の走査はxy平面に沿って行われる。探触子103の下部には照射部102が設けられており、光伝送系により伝達された光が被検体112に向け、z方向に照射される。また、探触子の開口面はxy平面に平行である。
本実施形態では、球面支持体の表面において、受信素子を半球より小さい領域に配置する、すなわち曲率中心点113を中心とした素子座標における極角θpを90度未満に制限して配置する。これにより、探触子の開口面115と被検体の間にクリアランスを持つことができる。その結果、高感度領域114を被検体の深部に合わせた状態でも、探触子103をxy平面において広範囲に走査できる。例えば、受信素子は極角θpが−70度から+70度の範囲に配置される。
被検体の検査時には、探触子103と被検体112との間に水、油、ジェルなどの音響
伝達媒体が注入される。また、被検体112を保持する薄いカップ状の保持部材(不図示)を用いてもよい。この場合は、探触子103と保持部材との間、及び、保持部材と被検体112との間にそれぞれ音響伝達媒体が入れられる。
伝達媒体が注入される。また、被検体112を保持する薄いカップ状の保持部材(不図示)を用いてもよい。この場合は、探触子103と保持部材との間、及び、保持部材と被検体112との間にそれぞれ音響伝達媒体が入れられる。
(受信素子104)
受信素子104は、被検体内部で発生した音響波を検出し、電気信号(光音響信号)に変換して出力する手段である。受信素子104は、音響波検出器、トランスデューサとも呼ばれる。受信素子104としては、生体から発生する周波数帯が100KHzから100MHzの音響波を検出できるものを用いる。具体的には、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの圧電現象を用いたトランスデューサ、光の共振を用いたトランスデューサ、CMUT等の静電容量の変化を用いたトランスデューサなどを使用できる。受信素子104は、感度が高く、周波数帯域が広いものが望ましい。
受信素子104は、被検体内部で発生した音響波を検出し、電気信号(光音響信号)に変換して出力する手段である。受信素子104は、音響波検出器、トランスデューサとも呼ばれる。受信素子104としては、生体から発生する周波数帯が100KHzから100MHzの音響波を検出できるものを用いる。具体的には、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの圧電現象を用いたトランスデューサ、光の共振を用いたトランスデューサ、CMUT等の静電容量の変化を用いたトランスデューサなどを使用できる。受信素子104は、感度が高く、周波数帯域が広いものが望ましい。
(移動機構105)
移動機構105は、探触子103を移動させることにより、複数の受信素子104のそれぞれと被検体112との相対位置を変化させる。移動機構として、ステッピングモーターやサーボモーターによる自動ステージを使用できる。本実施形態では、走査機構105は探触子103を2次元スパイラル状の軌道で移動させる。ただし軌道は直線状や3次元状であっても良い。
移動機構105は、探触子103を移動させることにより、複数の受信素子104のそれぞれと被検体112との相対位置を変化させる。移動機構として、ステッピングモーターやサーボモーターによる自動ステージを使用できる。本実施形態では、走査機構105は探触子103を2次元スパイラル状の軌道で移動させる。ただし軌道は直線状や3次元状であっても良い。
(信号受信部106)
信号受信部106は、受信素子が出力した電気信号を増幅し、デジタル信号に変換する手段を有している。具体的には、増幅器、A/D変換器、FPGAチップなどを有している。所定のサンプリングレートおよび所定のサンプル数で探触子103からの受信信号を時系列に収集し、デジタルの信号データへ変換する。なお、得られる受信信号は複数であるため、同時に複数の信号を処理できることが望ましい。これにより画像形成時間を短縮できる。なお、本明細書における「受信信号」とは、受信素子から出力されるアナログ信号も、その後A/D変換されたデジタル信号も含む概念である。
信号受信部106は、受信素子が出力した電気信号を増幅し、デジタル信号に変換する手段を有している。具体的には、増幅器、A/D変換器、FPGAチップなどを有している。所定のサンプリングレートおよび所定のサンプル数で探触子103からの受信信号を時系列に収集し、デジタルの信号データへ変換する。なお、得られる受信信号は複数であるため、同時に複数の信号を処理できることが望ましい。これにより画像形成時間を短縮できる。なお、本明細書における「受信信号」とは、受信素子から出力されるアナログ信号も、その後A/D変換されたデジタル信号も含む概念である。
(入力部108)
入力部108は、生成する被検体情報に関するパラメータ設定や測定開始の指示、そして生成した被検体情報の観察パラメータ設定など、画像に関する画像処理操作を行うための入力装置である。特に本発明では、入力部において受信信号に付与する重み付けのパターンが決定される。入力部108は、ユーザからの入力を受け付ける、マウスやキーボード、タッチパネルなどで構成され、ユーザの操作に従ってOSなどのソフトウェアに対するイベント通知を行う。タッチパネルを使用する場合、表示部111が入力部108を兼ねる。
入力部108は、生成する被検体情報に関するパラメータ設定や測定開始の指示、そして生成した被検体情報の観察パラメータ設定など、画像に関する画像処理操作を行うための入力装置である。特に本発明では、入力部において受信信号に付与する重み付けのパターンが決定される。入力部108は、ユーザからの入力を受け付ける、マウスやキーボード、タッチパネルなどで構成され、ユーザの操作に従ってOSなどのソフトウェアに対するイベント通知を行う。タッチパネルを使用する場合、表示部111が入力部108を兼ねる。
(重み付け処理部109)
重み付け処理部109は、入力部で指定された重みパターンに従う重みを受信信号に付与する機能を有している。本実施形態の重み係数は受信素子のz座標に応じて規定されており、受信素子ごとに重み係数が乗算される。重み付け処理の具体的な内容は後述する。重み付け処理部で重み係数が乗算された受信信号は算出部に送信される。なお、重み付け処理部109は、重み付け効果の比較のために、受信信号に重みを付与せずに(乗数を1倍として)算出部110に送信する機能も有する。
重み付け処理部109は、入力部で指定された重みパターンに従う重みを受信信号に付与する機能を有している。本実施形態の重み係数は受信素子のz座標に応じて規定されており、受信素子ごとに重み係数が乗算される。重み付け処理の具体的な内容は後述する。重み付け処理部で重み係数が乗算された受信信号は算出部に送信される。なお、重み付け処理部109は、重み付け効果の比較のために、受信信号に重みを付与せずに(乗数を1倍として)算出部110に送信する機能も有する。
(算出部110)
算出部110は、デジタル変換された信号を処理し、被検体内部の光学特性や形態情報を表す画像を再構成する手段である。再構成には、フーリエ変換法、ユニバーサルバックプロジェクション法(UBP法)やフィルタードバックプロジェクション法、整相加算(
Delay and Sum)処理など、いかなる手法を用いてもよい。被検体内部の特性情報は、3次元情報を取得する場合はボクセルデータの集合として、2次元情報を取得する場合はピクセルデータの集合として取得される。生成された画像は、光音響画像データとして表示部111に送信され、利用者に提示される。
算出部110は、デジタル変換された信号を処理し、被検体内部の光学特性や形態情報を表す画像を再構成する手段である。再構成には、フーリエ変換法、ユニバーサルバックプロジェクション法(UBP法)やフィルタードバックプロジェクション法、整相加算(
Delay and Sum)処理など、いかなる手法を用いてもよい。被検体内部の特性情報は、3次元情報を取得する場合はボクセルデータの集合として、2次元情報を取得する場合はピクセルデータの集合として取得される。生成された画像は、光音響画像データとして表示部111に送信され、利用者に提示される。
重み付け処理部109と算出部110はそれぞれ、同じ情報処理装置(CPUやメモリを有し、プログラムに従って情報処理を行う、PCやワークステーションなど)で動作するプログラムモジュールとして構成し得る。ただし、それぞれ別の情報処理装置で構成される重み付け処理部109と算出部110を接続して用いても良い。
(表示部111)
表示部111は、被検体からの受信信号に重みを付けずに再構成された光音響画像(第1の画像)、受信信号に重みを付けて再構成された光音響画像(第2の画像)、第1の画像と第2の画像の合成画像(第3の画像)を表示する。光音響画像は任意の断面像、立体画像で表示される。さらに探触子の位置ごとに逐次再構成された光音響画像を連続表示する動画表示モードを備える。信号の受信から画像の表示までのリアルタイム性を確保するために、画像再構成処理は高速で行えることが望ましい。表示部111として、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)、有機ELディスプレイ、などの固定型ディスプレイまたはタブレット端末等を利用できる。
表示部111は、被検体からの受信信号に重みを付けずに再構成された光音響画像(第1の画像)、受信信号に重みを付けて再構成された光音響画像(第2の画像)、第1の画像と第2の画像の合成画像(第3の画像)を表示する。光音響画像は任意の断面像、立体画像で表示される。さらに探触子の位置ごとに逐次再構成された光音響画像を連続表示する動画表示モードを備える。信号の受信から画像の表示までのリアルタイム性を確保するために、画像再構成処理は高速で行えることが望ましい。表示部111として、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)、有機ELディスプレイ、などの固定型ディスプレイまたはタブレット端末等を利用できる。
<<光音響波の受信に関わる処理フロー>>
光音響波の受信に関わる処理フローについて説明する。システム制御部107からの指示に従って移動機構105は、探触子103が所定の軌道で移動するよう移動開始する。光源101は、システム制御部107からの指示に従って所定の発光間隔で光を発生する。探触子103の移動中のあるタイミングにおいて光源101から発せられたパルス光は、照射部102を伝わり被検体112に照射される。被検体内を伝搬した光エネルギーの一部は、所定の波長を吸収する吸収体(例えばへモグロビンを多く含む血管など)に吸収され、その吸収体の熱膨張により光音響波が発生する。
光音響波の受信に関わる処理フローについて説明する。システム制御部107からの指示に従って移動機構105は、探触子103が所定の軌道で移動するよう移動開始する。光源101は、システム制御部107からの指示に従って所定の発光間隔で光を発生する。探触子103の移動中のあるタイミングにおいて光源101から発せられたパルス光は、照射部102を伝わり被検体112に照射される。被検体内を伝搬した光エネルギーの一部は、所定の波長を吸収する吸収体(例えばへモグロビンを多く含む血管など)に吸収され、その吸収体の熱膨張により光音響波が発生する。
探触子103は、この光音響波を受信して時系列の受信信号に変換する。複数の受信素子104から出力された受信信号は、信号受信部106に順次入力される。信号受信部106は、受信信号の増幅及びAD変換を行い、デジタル化された受信信号を重み付け処理部109に送信する。
(光音響波の指向性)
吸収体から発生する光音響波は、吸収体の形状に応じた指向性を有する場合がある。例えば円柱形状の吸収体から放射される光音響波は、円柱軸と垂直な方向に強い指向性を有する。これは、円柱状吸収体の各点から発生する微小球面波が重ね合わされることで、全体としての波面が円柱軸に垂直な方向に強く伝搬するためである。
吸収体から発生する光音響波は、吸収体の形状に応じた指向性を有する場合がある。例えば円柱形状の吸収体から放射される光音響波は、円柱軸と垂直な方向に強い指向性を有する。これは、円柱状吸収体の各点から発生する微小球面波が重ね合わされることで、全体としての波面が円柱軸に垂直な方向に強く伝搬するためである。
図2(A)〜(F)(断面図)および図3(A)〜(F)(平面図)は、円柱状吸収体201が、探触子の底部に配置された光照射部202からの光照射を受けたときに放射する光音響波の強度分布を示す。各図の(A)〜(F)はそれぞれ、円柱状吸収体201とXY面のなす角(円柱状吸収体の傾き角度)θが異なる。円柱状吸収体201が探触子の曲率中心点に配置されたときに、探触子上の各受信素子が受信する信号の最大値が、0から1の間で規格化されたスケールに従ってプロットされている。受信素子位置の色が濃ければ濃いほど、信号強度が強いことを意味する。
図中の両矢印203は、探触子の曲率中心高さにおける照射光領域を模擬的に示してい
る。上述したように、円柱形状吸収体201から放射される光音響波は、円柱軸と垂直な方向に強い指向性を有する。その結果、探触子表面において、照射光領域のサイズに応じた幅を持つ帯状の領域に、大部分の光音響波が入射することがわかる。例えば比較的照射光領域が広い図2(A)や図3(A)では、光音響波入射領域も比較的広い。一方、円柱軸方向と光入射方向が一致していくに連れて、照射光領域が狭くなるため、光音響波入射領域の幅も狭くなっていく。
る。上述したように、円柱形状吸収体201から放射される光音響波は、円柱軸と垂直な方向に強い指向性を有する。その結果、探触子表面において、照射光領域のサイズに応じた幅を持つ帯状の領域に、大部分の光音響波が入射することがわかる。例えば比較的照射光領域が広い図2(A)や図3(A)では、光音響波入射領域も比較的広い。一方、円柱軸方向と光入射方向が一致していくに連れて、照射光領域が狭くなるため、光音響波入射領域の幅も狭くなっていく。
本発明は、以上のような光音響波の指向性による受信素子ごとの信号強度分布を考慮した再構成を行うことにより、再構成画像強度を向上させることを目的としている。具体的には、信号強度に応じた重み係数をそれぞれの素子の信号に乗算することで、光音響波の入射量が少ない素子を含む全ての素子信号を用いることによる平均化の影響を低減し、吸収体の再構成画像強度を向上させる。
ユニバーサルバックプロジェクション法などの画像再構成処理では、(1)式に従って初期音圧などの特性値情報が求められる。
ここで、p0(r)は位置rにおける初期音圧分布、b(r0,t)は投影データ、dΩ0は任意の観測点に対する検出器の立体角である。この投影データを(1)式の積分に従って逆投影することで、初期音圧分布p0(r)を取得できる。任意の再構成ボクセルに各々の素子が投影する強度データを全ての素子で積算し、任意の観測点に対する各素子の立体角の合計で除算することで、任意の再構成ボクセルの初期音圧、すなわち再構成画像強度が決定される。
ここで、p0(r)は位置rにおける初期音圧分布、b(r0,t)は投影データ、dΩ0は任意の観測点に対する検出器の立体角である。この投影データを(1)式の積分に従って逆投影することで、初期音圧分布p0(r)を取得できる。任意の再構成ボクセルに各々の素子が投影する強度データを全ての素子で積算し、任意の観測点に対する各素子の立体角の合計で除算することで、任意の再構成ボクセルの初期音圧、すなわち再構成画像強度が決定される。
本発明の信号処理方法においては、検出される信号強度が比較的強い受信素子と、検出される信号強度が比較的弱い受信素子の間で、強度の差を拡大するような重み付け処理を行う。これにより平均化の影響を低減し、吸収体の再構成画像強度を向上させることが可能となる。
また、探触子の曲率中心点を支点として円柱状吸収体を探触子の開口面に対して傾けたときに、傾き角度θの増加に伴って、光音響波の高強度領域が探触子の縁側に移動していく。探触子の形状や探触子における素子配置にもよるが、傾き角度θがおよそ70度を超えると、強度の高い光音響波を受信する素子の数が減少していく。これは前述のように探触子内の受信素子が半球以下の範囲に配置され、いわゆる視野制限を持つためである。このことによって、傾き角度θがおよそ70度以上では再構成画像強度が低下する現象が見られる。
(指向性の画像への影響と重み付け)
図4(A)は円柱状吸収体を角度0度、60度、70度、80度に傾けて配置し、従来の手法(すなわち、信号に重みを付けない手法)で再構成したときの再構成画像である。画像中の最大強度を示すMaxdataが角度の増大に従って低下していく様子がわかる。
図4(A)は円柱状吸収体を角度0度、60度、70度、80度に傾けて配置し、従来の手法(すなわち、信号に重みを付けない手法)で再構成したときの再構成画像である。画像中の最大強度を示すMaxdataが角度の増大に従って低下していく様子がわかる。
この現象は、生体中の血管を光音響イメージング装置により撮像する場合も同様に起こる。探触子開口面に対して傾き角度が大きい血管、すなわち深さ方向に走行する血管は、探触子開口面に対して傾き角度が小さい血管、すなわち水平方向に走行する血管よりも再
構成画像強度が低くなる。生体中には様々な方向に走行する血管が複数含まれるため、強度の低い血管は強度の高い血管のアーティファクトノイズによってSN比が低下し、コントラストが悪いという現象が見られる。
構成画像強度が低くなる。生体中には様々な方向に走行する血管が複数含まれるため、強度の低い血管は強度の高い血管のアーティファクトノイズによってSN比が低下し、コントラストが悪いという現象が見られる。
そこで本発明では、光音響波の指向性による信号強度分布に応じた重みを受信信号に付与した再構成を行う。好ましくは、生体中の深さ方向に走行する血管から発生する光音響波の再構成画像への寄与を増大させるとともに、相対的に水平方向に走行する血管から発生する光音響波の再構成画像への寄与を減少させるような重み付けを行う。その結果、深さ方向に走行する血管の画像強度が向上する。
図4(B)および図4(C)はそれぞれ異なる重みパターンで受信信号に重みを付けたときの、それぞれの吸収体角度における再構成画像である。図中すべての画像のカラースケールは統一されている。いずれの場合も角度60度および70度の画像強度が通常再構成画像の図4(A)の角度60度および70度の画像強度より高くなることがわかる。それぞれの重みパターンの詳細については後述する。
<<受信信号に対する重み付けと画像表示に関わる処理フロー>>
以下、図5および図6を用いて、本実施形態の画像表示までのフローを説明する。図5は本実施形態に係る光音響イメージング装置が行う、受信信号への重み付けと再構成画像の表示方法を表すフローチャートである。
以下、図5および図6を用いて、本実施形態の画像表示までのフローを説明する。図5は本実施形態に係る光音響イメージング装置が行う、受信信号への重み付けと再構成画像の表示方法を表すフローチャートである。
ステップS501は、被検体から発生した光音響波に由来する受信信号を取得する工程である。まず光を照射された被検体から伝搬する光音響波を複数の受信素子それぞれが受信する。次に信号受信部は、順次入力された受信信号に増幅処理とデジタル変換処理を施す。デジタル受信信号は重み付け処理部に送信される。
なお、受信信号に対して、必ずしもすぐに重み付けや画像再構成を行わずとも良い。受信信号を例えば不図示のメモリに保存しておき、後で画像化処理を行ってもよい。また、本発明は、すでにメモリに保存された受信信号に対する重み付き画像再構成を行う信号処理装置または信号処理方法としても捉えられる。その場合の信号処理装置は、受信信号の付属情報として保存された、探触子における素子の位置や、光射出端との位置関係などに応じて、重みパターンの選択や、重み付き再構成処理を行う。
ステップS502は、受信信号に付与する重みパターンを指定する工程である。重みパターンの指定はユーザが入力部を介して行う。図6は本実施形態の入力部での重みパターン指定時の画面表示例を示したものである。画面中には、重みパターン選択部601、素子配置表示部602、重みパターングラフ表示部603、素子領域指定部604、重み係数指定部605、が含まれる。
ユーザは重みパターン選択部601を用いて、予め用意された複数の重みパターンから、使用する重みパターンを選択する。好ましくは、重みパターンを種類ごとにカテゴライズしておき、大項目選択部と小項目選択部を設けることでパターン選択を容易にする。素子配置表示部602に表示されるそれぞれの受信素子には、選択されたパターンに従って、重み係数に対応する色が付けられる。重みパターングラフ表示部603には、選択された重みパターンに基づき、受信素子のz方向位置に対する重み係数を示すグラフが表示される。ユーザは、素子配置表示部602および重みパターングラフ表示部603によって、選択した重みパターンを確認できる。
ユーザはさらに、素子領域指定部604および重み係数指定部605によって予め用意された重みパターンの値を詳細に微調整できる。ユーザが重みパターンを微調整すると、
その結果は素子配置表示部602および重みパターングラフ表示部603に反映される。以上のように指定された重みパターンは、重み付け処理部へ送信される。
その結果は素子配置表示部602および重みパターングラフ表示部603に反映される。以上のように指定された重みパターンは、重み付け処理部へ送信される。
ここではユーザ指定により重みパターンが決定される例を示した。しかし、重み付け処理部109において、予め決められた重みパターンが自動的に指定され、適用される構成であっても良い。例えば、各受信素子の位置と、光照射部の位置および光照射方向と、被検体の位置と、の関係に応じて、光音響波入射量が多い素子ほど重みが重くなるように、自動的にパターンを選択してもよい。また、受信素子それぞれの受信信号強度に基づいて、各受信素子の重みを決定したり、重みパターンを選択したりしてもよい。
ステップS503は、重み付け処理部が、重みパターンを受信信号に付与する工程である。本実施形態における重みパターンの例を図7に示す。図7(A)のように、重み係数は受信素子のz方向の位置座標ごとに決定される。ここでは探触子底位置をz=0、探触子開口面位置をz=zaとする。
図7(B)は、素子のz方向位置に比例して増加するような重み係数である。この重み係数をそれぞれの受信素子の受信信号に乗算することで、探触子開口面に対して傾きが大きい血管を高い強度で画像化可能となる。この重みづけパターンを用いて生成されたのが、図4(B)に示す再構成画像である。図4(B)を重み付けのない図4(A)と比較すると、円柱状吸収体の探触子開口面に対する傾き角度が60度や70度のように大きくなったときに、最大強度の低下量が抑制され、吸収体像が明確になっていることが分かる。
図7(C)は、重み係数として、円柱状吸収体の傾き角度と再構成画像強度の関係の逆数を採用したときのグラフである。図4で示したように円柱状吸収体は、傾き角度が大きくなると再構成画像強度が低下する。また、図2と図3で示したように円柱状吸収体の傾き角度が大きくなるに従って、探触子表面上の高強度領域はz軸の正方向に移動する。そこで図7(C)の曲線のような重みパターンを用いることで、円柱状吸収体の傾き角度に応じた再構成画像強度の低下が補償される。このような重みパターンを受信信号に付与することで、理想的には全ての傾き角度の円柱状吸収体が同じ画像強度で表示可能となる。図4(C)はこのパターンを用いた再構成画像であり、角度0度、角度60度および角度70度の画像強度がおよそ同じ値となることが分かる。
重みパターンは以上で説明した例に限られない。素子のz方向位置ごとに規定された重みであれば、ユーザが所望する任意のパターンの重みであっても良い。このような重みを受信信号に付与することで、円柱状吸収体の傾き角度に応じた再構成画像強度の補正が可能となる。
以上、説明したように本工程では、各受信素子の受信信号ごとに、指定された重みパターンに従った重み係数を乗算することで受信信号に重みを付与する。重み付け処理部で重み係数が乗算された受信信号は算出部に送信される。
ステップS504は、重み付けされた受信信号を光音響画像データに再構成する工程である。この工程では、算出部において、重み付け処理部から受け取った重み係数の乗算されたデジタル受信信号を、被検体内部の光学特性や形態情報を表す再構成画像データに変換し、表示部に送信する。
ステップS505は、重み付けされていない受信信号を光音響画像データに再構成する工程である。この工程では、算出部において、信号受信部から受け取ったデジタル受信信号を、被検体内部の光学特性や形態情報を表す再構成画像データに変換し、表示部に送信する。
ステップS506は、光音響画像データを表示部に表示する工程である。この工程では、算出部から受け取った被検体情報である光音響画像データを表示部に表示する。
図8は表示部の表示画面を示す。表示画面800には、受信信号に重みを付けずに再構成した通常再構成画像を表示する通常再構成画像表示部801と、重みを付けた受信信号を再構成した画像を表示する重み付け再構成画像表示部802と、重み付け再構成画像表示部802に表示される重み付け再構成画像を生成するときに使用された重みパターンを表示する重みパターン表示部803と、通常再構成画像と重み付け再構成画像とを足し合わせた画像を表示する合成画像表示部804が含まれる。重みパターン表示部803に表示される重みパターンは、受信素子ごとの重み係数を図で表したものでもよいし、数値をグラフ化したものでもよい。また、単に重みパターンの名称を表示するものであってもよい。
合成画像表示部804は、両画像の足し合わせの比率αを変更できるスライドバー805を有している。足し合わせの比率αは、例えば、画像内ピクセル位置(x、y)の合成画像の画像強度をI、通常再構成画像の画像強度をInormal、重み付け再構成画像の画像強度をIweight、としたときに(2)式で表されるような係数である。
ユーザは、スライドバー805をUI上で任意の位置に移動させられる。例えばスライドバー805を左端に移動させたとき、重み付け画像の加算割合は0となり、合成画像表示部804には通常再構成画像が表示される。スライドバー805を右端に移動させた時、通常再構成画像の加算割合は0となり、合成画像表示部804には重み付け再構成画像が表示される。
図7で示したような、探触子の縁側(z軸の上側)ほど多く重みを付けた信号を再構成した場合、傾き角度が大きい血管は強い強度で、傾き角度が小さい血管は弱い強度で画像化される。一方、重みを付けない通常の再構成画像は逆の傾向を有する。そのため、両者を足し合わせることで傾き角度が大きい血管と傾き角度が小さい血管の双方とも強度の高い合成画像が得られる。
図8では、表示画面800に通常再構成画像表示部801と、重み付け再構成画像表示部802と、重みパターン表示部803と、合成画像表示部804を有する例を示した。しかし表示方法はこれに限られない。合成画像表示部804または重み付け再構成画像表示部802のいずれか一方のみを表示してもよいし、通常再構成画像表示部801とこれらのいずれかを並列表示してもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る光音響イメージング装置によれば、可視化対象となる吸収体の画像強度が向上する。特に、探触子のz位置に比例した重み係数を受信信号に付与することで、従来の再構成では画像強度が低く、可視化されにくかった奥行き方向に走行する血管の画像強度を向上させることが可能となる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態の光音響イメージング装置の構成及び処理について、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。本実施形態における重みパターンを図9に示す。重
み係数は、受信素子のz方向の位置座標ごとに決定されている。任意の高さをz1としたとき、0≦z<z1の範囲では重み係数が0、z1≦z≦zaの範囲では重み係数が1となっている。ここでzaは探触子底をz=0としたときの開口面の高さを表している。つまり、探触子が有する複数の受信素子のうち、高さz1以上の領域に含まれる素子のみを選択的に使用するような重みパターンとなっている。
以下、第2の実施形態の光音響イメージング装置の構成及び処理について、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。本実施形態における重みパターンを図9に示す。重
み係数は、受信素子のz方向の位置座標ごとに決定されている。任意の高さをz1としたとき、0≦z<z1の範囲では重み係数が0、z1≦z≦zaの範囲では重み係数が1となっている。ここでzaは探触子底をz=0としたときの開口面の高さを表している。つまり、探触子が有する複数の受信素子のうち、高さz1以上の領域に含まれる素子のみを選択的に使用するような重みパターンとなっている。
図10に、図9の重みパターンを用いた再構成画像を示す。図10(A)〜(C)はそれぞれ、円柱状吸収体を探触子開口面に対して角度0度、60度、70度に傾けて配置したときの再構成画像である。重み付けのない場合の角度0度の通常再構成画像の最大値を1としたとき、重みを付けた角度0度、角度60度および角度70度の再構成画像の最大値はそれぞれ、0.72、1.75、1.58である。すなわち、重み付けのない場合と比べて、角度0度では強度が下がり、角度60度、角度70度のときの強度は高くなる。
ここで、図4(B)で示したように、z位置に比例する重みをかけた場合の強度は、角度0度、角度60度、角度70度のときそれぞれ、1.0、1.6、1.4である。したがって、本実施形態の重み付けの方が、角度が大きい円柱状吸収体に対する画像強度の増強効果が高いといえる。
また、本実施形態のような重みパターンを受信信号に付与することで、算出部において画像再構成処理に使用する信号数が少なくなるため、計算負荷を低減できる。画像再構成処理は一般に計算量が多い。特に光音響波の受信に追従してリアルタイムに再構成を行う場合、光音響波の受信から再構成画像の表示までの間で、再構成処理が占める時間の割合が大きいため、再構成処理時間はできるだけ短いことが望ましい。本実施形態のように、受信素子のz方向位置で規定された特定領域に含まれる受信素子に重み係数0を与えることで、血管の走行角度に対応した画像強調を行うと同時に、画像再構成処理に要する時間を短縮することが可能となる。
本実施形態ではz1≦z≦zaの範囲で重み係数が一定である例を示したが、重み係数が一定ではなくz位置に応じて変化していてもよい。また、zの範囲は0からzaの間の任意の位置、任意の範囲であってよい。z位置で規定される特定の領域の重み係数が0であって、画像再構成処理に使用する受信信号のデータ量を低減できる重みパターンであればよい。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態の光音響イメージング装置の構成及び処理について、上記実施形態と異なる部分を中心に説明する。本実施形態における重みパターンを図11に示す。重み係数は、受信素子のz方向位置で規定される複数の領域ごとに決定されている。この例では、任意の高さz1、z2(z1<z2)において、0≦z<z1で規定される領域1の範囲では重み係数が0、z1≦z≦z2で規定される領域2の範囲では重み係数が1、z2≦z≦zaの範囲で規定される領域3の範囲では重み係数が2である。
以下、第3の実施形態の光音響イメージング装置の構成及び処理について、上記実施形態と異なる部分を中心に説明する。本実施形態における重みパターンを図11に示す。重み係数は、受信素子のz方向位置で規定される複数の領域ごとに決定されている。この例では、任意の高さz1、z2(z1<z2)において、0≦z<z1で規定される領域1の範囲では重み係数が0、z1≦z≦z2で規定される領域2の範囲では重み係数が1、z2≦z≦zaの範囲で規定される領域3の範囲では重み係数が2である。
以上のような重みパターンを付与した受信信号を使った再構成処理には、大別して二通りの方法がある。一つ目の方法は、領域1の信号は使用せず、領域2および領域3に含まれる受信素子の受信信号にそれぞれの重み係数を付与して画像再構成する方法である。二つ目の方法は、領域1の信号は使用せず、領域2および領域3のそれぞれの領域に含まれる受信素子の受信信号のみを使用して、それぞれの領域ごとに再構成画像を生成する方法である。領域ごとに、それぞれの領域に含まれる受信素子の受信信号を用いて画像再構成した場合、各領域はz方向位置によって規定されているため、各領域に応じた角度の血管が特に強調された画像が再構成される。
本実施形態における表示部の例を図12に示す。表示画面1200には受信信号に重みを付けずに再構成した通常再構成画像を表示する通常再構成画像表示部1201と、各領域ごとの受信信号を再構成した複数の画像を表示する重み付け再構成画像表示部1202と、通常再構成画像と重み付け再構成画像とを足し合わせた画像を表示する合成画像表示部1203が含まれる。重み付け再構成画像表示部1202は各領域ごとの再構成画像の足し合わせの比率を変更できるスライドバーを有している。ユーザは任意の画像のスライドバーを任意の値に調節することで、所望の角度に走行する血管を強調した合成画像を合成画像表示部1203に表示させることができる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態の光音響イメージング装置の構成及び処理について、上記実施形態と異なる部分を中心に説明する。本実施形態における重みパターンの一例を図13(A)に示す。本実施形態の重み係数は、探触子表面上の任意の帯状領域内に含まれる受信素子の受信信号に付与される。すなわち、探触子が半球もしくは球冠形状の場合は、略球帯形状の領域に含まれる複数の受信素子に対して同一の重みが付与される。
以下、第4の実施形態の光音響イメージング装置の構成及び処理について、上記実施形態と異なる部分を中心に説明する。本実施形態における重みパターンの一例を図13(A)に示す。本実施形態の重み係数は、探触子表面上の任意の帯状領域内に含まれる受信素子の受信信号に付与される。すなわち、探触子が半球もしくは球冠形状の場合は、略球帯形状の領域に含まれる複数の受信素子に対して同一の重みが付与される。
図2および図3に示したように、z軸上に存在する円柱形状吸収体から放射される円筒波の球内表面への射影は、光照射領域と円柱状吸収体の中心位置および極角によって規定される帯状の領域である。そして、大部分の光音響波はこの帯状領域に入射する。そこで本実施形態では、帯状領域に含まれる受信素子のみに由来する受信信号を使用して画像再構成を行うことで、高い強調効果を得ることを意図している。
しかしながら、観察対象とする血管の位置および角度が不明な場合、重み付け素子領域を予めひとつに決定することができない。そのため、本実施形態では複数のパターンの帯状領域を指定し、それぞれの領域に対応した画像再構成を複数回行う。領域パターンごとに生成された再構成画像は、第3の実施形態に示した例と同様に、並列に表示してもよいし、それぞれを合成した画像を表示してもよい。また、ユーザが任意の合成係数を指定しても良いし、算出部が対象画像の強度の比較的高いものを選択的に合成するプログラムを有していても良い。さらに、それぞれの領域の再構成画像の強度から、円柱状吸収体の中心位置および極角を推定する機能を有していても良い。
また、このパターンの数を抑制するため、図13(B)に示すように領域を広くとり、領域内での重み付け方向に従った重みパターンを有していても良い。
以上説明したように、本実施形態に係る光音響イメージング装置によれば、可視化対象となる吸収体の画像強度を向上させることが可能となる。
なお、本発明は吸収体から発生する光音響波に指向性がある場合に、複数の受信素子それぞれに由来する電気信号に重みを与えることにより効果が得られる。したがって本発明は、吸収体として血管のみを対象にするものではない。例えばリンパ管のように血管以外の円柱状の吸収体も測定対象にできる。また、円柱状以外でも、吸収体の形状に基づき居光音響波が何らかの指向性を示す場合全般に適用可能である。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明は上記特定の形態に限定されず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で実施形態の修正をすることができる。
102:照射部、103:探触子、104:受信素子、109:重み付け処理部、110:算出部
Claims (15)
- 光を照射する照射部と、
被検体に前記光が照射されたときに発生する音響波を受信して電気信号に変換して出力する複数の受信素子と、
支持体を有し、前記複数の受信素子が、それぞれの指向軸が集まるように前記支持体に配置された探触子と、
前記複数の受信素子から出力された複数の電気信号に対して重み付けを行う重み付け処理部と、
前記電気信号を用いて前記被検体の特性情報を取得する情報取得部と、
を有し、
前記重み付け処理部は、前記受信素子に入射する前記音響波の強度が強いほど、当該受信素子に対応する前記電気信号に与える重みを大きくする
ことを特徴とする被検体情報取得装置。 - 前記重み付け処理部は、前記被検体、前記複数の受信素子および前記光照射部の位置と、前記光が照射される方向に応じて前記重み付けを行う
ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。 - 前記重み付け処理部は、前記被検体に含まれる吸収体から発生する前記音響波の指向性に応じて前記重み付けを行う
ことを特徴とする請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。 - 前記被検体は円柱状の吸収体を含むものであり、
前記重み付け処理部は、前記複数の受信素子のうち、前記円柱状の吸収体の円柱軸に垂直な方向にある前記受信素子に対応する前記電気信号に与える前記重みを大きくする
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記重み付け処理部は、前記複数の受信素子のうち、前記支持体の内周の帯状領域に含まれる前記受信素子に対応する前記電気信号に与える前記重みを大きくする
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記支持体は上部に開いた開口を有し、
前記照射部は、下方から前記被検体に光を照射し、
前記重み付け処理部は、前記複数の受信素子のうち、前記開口に近い前記受信素子に対応する前記電気信号に与える前記重みを大きくする
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記重み付け処理部は、前記複数の受信素子を、z軸の方向における位置に応じて複数の領域に分け、前記領域が前記開口に近いほど、当該領域に含まれる前記受信素子に対応する前記電気信号に与える前記重みを大きくする
ことを特徴とする請求項6に記載の被検体情報取得装置。 - 前記情報取得部は、それぞれの前記複数の領域に含まれる前記受信素子に対応する前記電気信号に前記重みを与えた後、複数の前記電気信号を用いた再構成により前記被検体の前記特性情報を取得する
ことを特徴とする請求項7に記載の被検体情報取得装置。 - 前記情報取得部は、前記領域ごとに再構成を行い前記特性情報を取得する
ことを特徴とする請求項7に記載の被検体情報取得装置。 - ユーザからの入力を受け付ける入力部をさらに有し、
前記重み付け処理部は、前記ユーザからの入力に基づいて前記重み付けを行う
ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記重み付け処理部は、前記ユーザからの入力に基づいて、複数の前記電気信号のそれぞれに与える前記重みのパターンである重みパターンを決定する
ことを特徴とする請求項10に記載の被検体情報取得装置。 - 前記重み付け処理部は、前記被検体、前記複数の受信素子および前記光照射部の位置と、前記光が照射される方向に応じて、複数の前記電気信号のそれぞれに与える前記重みのパターンである重みパターンを決定する
ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記情報取得部は、前記重み付けを行っていない前記電気信号を用いた再構成により第1の再構成画像を生成し、前記重み付けを行った前記電気信号を用いた再構成により第2の再構成画像を生成し、前記第1の再構成画像と前記第2の再構成画像の合成画像を生成し、
少なくとも前記合成画像を表示する表示部をさらに有する
ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - ユーザからの入力を受け付ける入力部をさらに有し、
前記情報取得部は、前記ユーザからの入力に基づいて前記合成画像を生成するときの前記第1の再構成画像と前記第2の再構成画像の比率を変更する
ことを特徴とする請求項13に記載の被検体情報取得装置。 - それぞれの指向軸が集まるように支持体に配置された複数の受信素子が、被検体に光が照射されたときに発生する音響波を受信して変換することで生成された電気信号を処理する信号処理方法であって、
前記複数の受信素子から出力された複数の電気信号に対して重み付けを行うステップと、
前記電気信号を用いて前記被検体の特性情報を取得するステップと、
を有し、
前記重み付けにおいては、前記受信素子に入射する前記音響波の強度が強いほど、当該受信素子に対応する前記電気信号に与える重みが大きくされる
ことを特徴とする信号処理方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016202182A JP2018061725A (ja) | 2016-10-14 | 2016-10-14 | 被検体情報取得装置および信号処理方法 |
US15/726,668 US20180103849A1 (en) | 2016-10-14 | 2017-10-06 | Object information acquiring apparatus and signal processing method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016202182A JP2018061725A (ja) | 2016-10-14 | 2016-10-14 | 被検体情報取得装置および信号処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018061725A true JP2018061725A (ja) | 2018-04-19 |
Family
ID=61902390
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016202182A Pending JP2018061725A (ja) | 2016-10-14 | 2016-10-14 | 被検体情報取得装置および信号処理方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20180103849A1 (ja) |
JP (1) | JP2018061725A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6289737B2 (ja) * | 2014-09-05 | 2018-03-07 | キヤノン株式会社 | 被検体情報取得装置 |
JP2018061716A (ja) * | 2016-10-13 | 2018-04-19 | キヤノン株式会社 | 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム |
JP7195759B2 (ja) | 2018-04-20 | 2022-12-26 | キヤノン株式会社 | 光音響装置および被検体情報取得方法 |
US11452467B2 (en) * | 2018-12-10 | 2022-09-27 | Senseonics, Incorporated | System and method for continuous and on-demand analyte monitoring |
-
2016
- 2016-10-14 JP JP2016202182A patent/JP2018061725A/ja active Pending
-
2017
- 2017-10-06 US US15/726,668 patent/US20180103849A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20180103849A1 (en) | 2018-04-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6632257B2 (ja) | 被検体情報取得装置 | |
US20170095155A1 (en) | Object information acquiring apparatus and control method thereof | |
EP2946723B1 (en) | Photoacoustic apparatus | |
JP6525565B2 (ja) | 被検体情報取得装置および被検体情報取得方法 | |
JP6478572B2 (ja) | 被検体情報取得装置および音響波装置の制御方法 | |
JP2013158531A (ja) | 被検体情報取得装置及び被検体情報取得方法 | |
JP2018061725A (ja) | 被検体情報取得装置および信号処理方法 | |
JP2017086172A (ja) | 被検体情報取得装置およびその制御方法 | |
US11006929B2 (en) | Object information acquiring apparatus and signal processing method | |
US20170265750A1 (en) | Information processing system and display control method | |
JP6742745B2 (ja) | 情報取得装置および表示方法 | |
KR101899838B1 (ko) | 광음향 장치 및 정보 취득장치 | |
JP2017196026A (ja) | 被検体情報取得装置 | |
JP2019165836A (ja) | 被検体情報取得装置およびその制御方法 | |
US10849537B2 (en) | Processing apparatus and processing method | |
US20170273568A1 (en) | Photoacoustic apparatus and processing method for photoacoustic apparatus | |
JP2017047056A (ja) | 被検体情報取得装置 | |
US20170265749A1 (en) | Processing apparatus and processing method | |
JP6469133B2 (ja) | 処理装置、光音響装置、処理方法、およびプログラム | |
US20200085345A1 (en) | Object information acquisition apparatus and method of controlling the same | |
US20190130553A1 (en) | Information processing apparatus and information processing method | |
JP2019088346A (ja) | 光音響装置および被検体情報取得方法 | |
JP6513121B2 (ja) | 処理装置、被検体情報取得装置、光音響画像の表示方法、及びプログラム | |
JP6643108B2 (ja) | 被検体情報取得装置および被検体情報取得方法 | |
US20190374110A1 (en) | Photoacoustic apparatus and control method |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20181116 |