JP6643108B2 - 被検体情報取得装置および被検体情報取得方法 - Google Patents
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Description
パルスレーザ光などの光を被検体である生体に照射すると、光が被検体内の生体組織で吸収される際に音響波(典型的には超音波)が発生する。この現象を光音響効果と呼び、光音響効果により発生した音響波を光音響波と呼ぶ。被検体を構成する組織は、光エネルギーの吸収率がそれぞれ異なるため、発生する光音響波の音圧も異なったものとなる。PATでは、発生した光音響波を探触子で受信し、受信信号を数学的に解析することにより、被検体内の特性情報を取得することができる。
被検体にパルス光を照射する光照射部と、前記パルス光に起因して前記被検体内で発生した音響波を受信する音響波探触子と、前記受信した音響波に基づいて、前記被検体内の特性情報を取得する情報取得部と、を有し、前記光照射部は、パルス光を所定の時間以内に複数回照射する第一の光照射と、前記第一の光照射の後に単一のパルス光を照射する第二の光照射を行い、前記情報取得部は、前記第一の光照射によって発生した音響波に基づ
いて得られた第一のデータと、前記第二の光照射によって発生した音響波に基づいて得られた第二のデータと、の差分である第三のデータを取得し、前記第三のデータを用いて前記被検体内の特性情報を取得し、前記所定の時間は、前記被検体内にある所定の部位が、前記パルス光に起因して励起状態となってから、当該励起状態が緩和するまでの時間よりも短い時間であることを特徴とする。
パルス光を照射する光照射部と、前記光に起因して被検体内で発生した音響波を受信する音響波探触子と、を有する被検体情報取得装置が行う被検体情報取得方法であって、パルス光を所定の時間以内に複数回照射する第一の光照射ステップと、前記第一の光照射の後に単一のパルス光を照射する第二の光照射ステップと、前記第一の光照射によって発生した音響波に基づいて得られた第一のデータと、前記第二の光照射によって発生した音響波に基づいて得られた第二のデータと、の差分である第三のデータを取得し、前記第三のデータを用いて前記被検体内の特性情報を取得する取得ステップと、を含み、前記所定の時間は、前記被検体内にある所定の部位が、前記パルス光に起因して励起状態となってから、当該励起状態が緩和するまでの時間よりも短い時間であることを特徴とする。
本実施形態に係る被検体情報取得装置は、パルス光を被検体に照射し、当該パルス光に起因して被検体内で発生した光音響波を受信および解析することで、被検体内の光学特性に関連した特性情報を可視化、すなわち画像化する装置である。
光学特性に関連した特性情報とは、一般的には、被検体内の音響波の発生源分布、初期音圧分布や、光吸収エネルギー密度分布、吸収係数分布、あるいは、組織を構成する物質の濃度に関連する特性分布である。濃度に関連する特性分布とは、例えば、酸素飽和度、酸素飽和度に吸収係数等の強度を重み付けした値、トータルヘモグロビン濃度、オキシヘモグロビン濃度、あるいは、デオキシヘモグロビン濃度などの分布を含む。さらに、グルコース濃度、コラーゲン濃度、メラニン濃度、脂肪や水の体積分率などの分布であってもよい。
を可視化、すなわち画像化することができる。
また、音響波の中でも、光音響効果によって被検体内で発生したものを、「光音響波」と称する。ただしこれは両者を区別する便宜上のものであり、それぞれの音響波の波長等を限定するものではない。
図3を参照しながら、従来技術における課題を説明する。
光音響波は超音波であるため、直線性を持って媒質内を伝搬する。また、超音波の特徴の一つに、音響インピーダンスが異なる媒質の境界で反射するという特性がある。
図3の例では、音響インピーダンスがそれぞれ異なる媒質311と媒質312で被検体が構成されており、媒質311と媒質312の内部にそれぞれ光吸収体があるものとする。
このような被検体に照射光340を照射すると、まず、光吸収体321から光音響波が発生する。発生した光音響波のうち、一部は図中の上方へ進行して探触子に直接入射し、一部は図中の下方へ進行し、媒質311と媒質312の境界で反射する。すなわち、探触子330には、直接伝播した光音響波301と、反射によって遅れて伝播した光音響波302が入射する。
このとき、探触子に到達する光音響波303は、システムのノイズ成分より振幅が大きければ観察することができるはずである。しかし、光音響波302と光音響波303が、それぞれの信号が分別できない程度の時間間隔で探触子に到達すると、光音響波302に対応する信号のほうが支配的となってしまうため、光音響波303の存在を検知することが難しくなる。
よって、被検体深部の視認性を向上させるためには、生体の浅部付近から発生する強い光音響信号に起因するアーチファクト成分を低減させることが望ましい。
なお、境界に対応する媒質としては、筋肉層などの筋繊維、乳腺層やその他臓器や、がん細胞の浸潤領域などが挙げられる。
次に、本実施形態に係る被検体情報取得装置がアーチファクトを軽減する方法の概要について説明する。
図3を参照して前述したように、被検体の内部で発生した光音響波は全方位に拡散するため、音響インピーダンスが異なる界面が被検体内にある場合に反射が発生し、光音響波が遅延して探触子に入射することでアーチファクトの原因となる。また、当該アーチファクトに起因して、被検体の深部にある光吸収体が判別しづらくなる。
なお、本実施形態において、吸収緩和時間(以下、単に緩和時間)とは、被検体の内部にある光吸収体が光エネルギーを吸収して飽和状態となってから、当該飽和状態が緩和する(すなわち基底状態に戻る)までの時間である。
なお、光は散乱の影響を受けながら深部に達する。そのため、深部では伝播距離が変わる影響でパルス幅が長くなり、深部にある光吸収体では飽和現象は起きづらくなる。
吸収されることなく被検体の深部まで到達する。したがって深部から発生される光音響波の信号強度は、第二の信号に比べて第一の信号ではより強く現れる効果も付与される。
以上に説明した処理を行うための、第一の実施形態に係る被検体情報取得装置の構成を、図1を参照しながら説明する。本実施形態に係る被検体情報取得装置は、光源110、光学系120、探触子130、制御装置140、信号処理装置150、表示装置160を有している。以下、本実施形態に係る被検体情報取得装置を構成する各手段を説明する。
光源110は、被検体に照射するパルス光を発生させる装置である。光源は、大出力を得るためレーザ光源であることが望ましいが、レーザの代わりに発光ダイオードやフラッシュランプ等を用いることもできる。光源としてレーザを用いる場合、固体レーザ、ガスレーザ、色素レーザ、半導体レーザなど様々なものが使用できる。照射のタイミング、波形、強度等は不図示の光源制御部によって制御される。この光源制御部は、光源と一体化されていても良い。
また、パルス光の波長は、被検体を構成する成分のうち特定の成分に吸収される特定の波長であって、被検体内部まで光が伝搬する波長であることが望ましい。具体的には、被検体が生体である場合、500nm以上1400nm以下であることが望ましい。
また、光音響波を効果的に発生させるためには、被検体の熱特性に応じて十分短い時間に光を照射させなければならない。被検体が生体である場合、光源から発生するパルス光のパルス幅は数フェムトから数マイクロ秒オーダーであることが好ましい。
本実施形態に係る被検体情報取得装置は、光源で発生した光をハーフミラーで二系統に分岐させ、ディレイラインを用いて片方を遅延させる。これにより、二波のパルス光を数
ピコ秒の間隔で照射することができる。ただし、光源を二台設け、時間差でパルス光を発生可能な場合は、ディレイラインは必要ない。
具体的には、遅延時間を10ピコ秒とする場合、それぞれの光路長の差が3mmとなるように光路を設計する。なお、ディレイライン側の光路上にはシャッター(不図示)を配置し、ディレイ側の光路を遮ることがきる。これにより、連続した二波でパルス光を出射させるか、一波のみを出射させるかを切り替えることができる。
光源110および光学系120が、本発明における光照射部である。
これらは本発明の被検体情報取得装置の一部を構成するものではないが、以下に説明する。本実施形態に係る被検体情報取得装置は、人や動物の悪性腫瘍や血管疾患などの診断や化学治療の経過観察などを主な目的とする。よって、被検体としては生体、具体的には人体や動物の乳房や頸部、腹部などの診断の対象部位が想定される。
また、被検体内部にある光吸収体とは、被検体内部で相対的に吸収係数が高いものを指す。例えば、人体が測定対象であればオキシヘモグロビンあるいはデオキシヘモグロビンや、それらを含む多く含む血管、あるいは新生血管を多く含む悪性腫瘍が光吸収体となる。その他、メラニン、頸動脈壁のプラークなども光吸収体となる。
探触子130は、被検体内から到来する音響波(光音響波およびエコー波)を検出し、アナログの電気信号に変換する手段である。探触子は、音響波探触子あるいは音響波検出器、トランスデューサとも呼ばれる。探触子には、圧電現象、光の共振、静電容量の変化等を用いたものなど、どのようなものを用いてもよい。
ここで、探触子は、音響波を送受信するトランスデューサがアレイ状に複数個配列されたものが好ましい。これにより、複数の位置で音響波を受信して複数の信号を出力できるので、測定時間の短縮やSN比の向上が期待できる。素子の配列は一次元上に整列されたものや、球殻面に配置したものが好ましい。
また、探触子130は、被検体に超音波を送信する送信器の機能と、被検体の内部を伝搬したエコー波を受信する受信器の機能を共に備えることが好ましい。これにより、同一領域に対して信号を検知することができ、また、省スペース化が期待できる。ただし、送信器と受信器を別にしてもよい。また、光音響波とエコー波の受信器を別にしてもよい。
制御装置140は、増幅器、A/D変換器、FPGA(Field Programmable Gate Array)チップ、CPUなどからなる手段であり、探触子130によって変換された電気信号を増幅し、デジタル信号に変換する手段である。
なお、探触子130が複数のトランスデューサを有し、複数の受信信号を出力する場合、制御装置140も、複数の信号を同時に処理できるように構成することが望ましい。これにより、処理時間を短縮できる。
また制御装置140は、パルス光の照射と、それに引き続く光音響波の受信のタイミングを制御する。具体的には、パルス光の照射タイミングの制御やシャッター制御による照明(二波および一波)の切り替え、パルス光をトリガ信号とした電気信号の送受信タイミングなどの制御を行う。
なお、以降、光音響信号という語を、探触子130から出力されたアナログの時系列の電気信号と、制御装置140で処理されたデジタルの時系列の信号の双方を表す語として用いる。
制御装置140によって変換された信号は、信号処理装置150に送信される。
信号処理装置150は、取得したデジタル信号(光音響信号)に基づいて、光量分布の算出や、画像再構成などを行うことにより、被検体内部の特性情報を取得する手段である。
信号処理装置150は、信号処理と画像再構成、画像処理を行う機能を有する。なお、信号処理装置150は、2D空間、3D空間のいずれにも信号処理を適用できる。
信号処理装置150は、典型的にはワークステーションであり、あらかじめ記憶されたソフトウェアによって前述した処理が行われる。
また、画像再構成のアルゴリズムとして、例えば、タイムドメインあるいはフーリエドメインでの逆投影や、整相加算(ディレイ・アンド・サム)など、トモグラフィ技術で既知の手法を実行することができる。再構成の時間を多く使える場合は、繰り返し処理による逆問題解析法などの画像再構成手法を使用してもよい。
また、画像処理アルゴリズムとして、既存のスペックル低減処理や、時間方向の画像フレームの平均化などがある。
信号処理装置150は、CPU、GPUなどの素子や、FPGA、ASICなどの回路から構成されてもよい。また、信号処理装置150は、一つの素子や回路から構成されるだけではなく、複数の素子や回路から構成されていてもよい。また、信号処理装置150が行う各処理をいずれの素子や回路が実行してもよい。
また、制御装置140や信号処理装置150を一体化してもよい。この場合、ワークステーションで行うようなソフトウェア処理ではなく、ハードウェア処理によって、被検体の音響インピーダンスなどの特性情報や、光学特性値分布を生成するようにしてもよい。
制御装置140および信号処理装置150が、本発明における情報取得部である。
表示装置160は、信号処理装置150から出力される光学特性値分布等の特性情報を表示する手段である。表示装置としては例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレ
イ、有機ELディスプレイ、またはヘッドマウントディスプレイなどを使用できる。なお、表示装置は、被検体情報取得装置とは別に提供されてもよい。例えば、取得した被検体情報を有線または無線によって外部の表示装置に伝送してもよい。
次に、図2のフローチャートを参照して、第一の実施形態に係る被検体情報取得装置が行う被検体情報取得方法の手順を説明する。なお、図2に示したフローチャートは、制御装置140が、不図示のメモリに保存されたプログラムを読み出し、装置の各構成の動作を制御することによって実行される。
まず、光源110からパルス光を出射させる。出射されたパルス光はハーフミラーによって二つの経路に分岐される。分岐されたパルス光はそれぞれ共通の光学系120を介して被検体100に照射される。このとき、分岐した光路のうち片方の光路をもう片方に対して長く設定することで、それぞれのパルス間にディレイを設定する。
一波目のパルス光が照射光340として照射されると、媒質311中の光吸収体321は光のエネルギーを吸収して飽和状態となり、その後当該エネルギーが振動エネルギーに変わり、光音響波301が発生する。
このとき、仮に媒質311と媒質312とで音響インピーダンスが異なる場合、探触子と反対側に進行した光音響波が反射し、光音響波302として探触子に入射する。
二波目のパルス光が、一波目のパルス光によって飽和状態にある光吸収体321に届いた場合、それ以上の光の吸収は起こらないため、光吸収体321においてさらなる光音響現象は発生しない。すなわち、エネルギーのロスが発生せずにパルス光が媒質312へ進入する。
また、媒質312中の光吸収体322は飽和状態でないため、光音響波303が発生する。このとき、エネルギーの吸収によるロスがない分、発生する音響波の音圧は一波目と比べて増加する。
ここで、二波目のパルス光照射によって探触子330で観察されるべき信号を図4(b)に示す。光が飽和していない光吸収体322から直接伝播した光音響波304が主たる観察信号となる。
まず、光源110からパルス光を出射する。出射されたパルス光はハーフミラーによって二つの経路に分岐される。このときディレイ側の光路はシャッターを閉じ、被検体への照射を抑制する。出射端121から照射されたパルス光は、ステップS100における一波目と同じ振る舞いをするため、図4(a)に示したものと同じ信号が得られる。探触子130から出力された光音響信号は、制御装置140での処理を経て、第二の信号としてメモリに格納される。
したがって、第一の信号と第二の信号との差分をとることで、図4(b)に示した信号が抽出される。抽出された信号は、第三の信号としてメモリに格納される。
信号処理および画像再構成には、既知の手法を用いれば良い。例えば、第三の信号に対して、探触子応答によるデコンボリューション処理や、バンドパスフィルター処理を行い、タイムドメインの再構成を実施する。再構成された光音響波画像は、表示装置160によって表示される。なおこの際、第三の信号を再構成した画像のみを表示してもよいし、これに加え、第一の信号や第二の信号を再構成した画像を表示させてもよい。例えば、それぞれの画像を並べて比較可能な形態で表示してもよいし、画像を切り替えて表示してもよい。
取る対象は限定されない。
第二の実施形態は、複数の光源を用いてパルス光の照射を行う実施形態である。また、第二の実施形態では、生体の表面近傍に存在する表面血管網に起因する反射・散乱信号の除去方法を説明する。
第二の実施形態では、まず、ステップS100において、光源510と光源511をともに使用してパルス光を被検体に照射し、第一の信号となる光音響信号を取得する。
次に、ステップS200において、光源510のみを用いてパルス光を被検体に照射し、第二の信号となる光音響信号を取得する。
なお、第二の実施形態では、各ステップでパルス光を照射する際に、探触子に内蔵されたフォトダイオードで発光強度(被検体に照射された光の光量分布)を取得し、当該光量分布を用いて、第一の信号および第二の信号の強度をそれぞれ補正する。これにより、第一および第二の信号が規格化され、レーザ出力の変動による影響を除去することができる。
第二の実施形態では、ステップS400において、第二の信号と第三の信号のそれぞれに対して画像再構成処理を行い、二種類の画像を生成する。以降、第二の信号から再構成された画像を第一の画像、第三の信号から再構成された画像を第二の画像と称する。
なお、画像再構成処理には、探触子応答によるデコンボリューション、バンドパスフィルター処理、ユニバーサルバックプロジェクション処理などを用いることができる。
再構成された画像データは、表示装置160に送信され、表示される。
本発明の手法によると、特に浅い箇所で飽和した光吸収体から発生した信号によるアーチファクトを低減する効果を得ることができるため、第二の画像のほうが、深部のコントラストが高い画像を取得できる。一方、第二の画像においては、飽和領域から発生した信号がキャンセルされるため、第一の画像に対して輝度が低くなる。したがって、深部の情報が必要な場合は、第一の画像を併用することで、必要な情報を補完することができる。
なお、各実施形態の説明は本発明を説明する上での例示であり、本発明は、発明の趣旨
を逸脱しない範囲で適宜変更または組み合わせて実施することができる。
例えば、本発明は、上記処理の少なくとも一部を含む被検体情報取得装置として実施することもできる。また、上記処理の少なくとも一部を含む被検体情報取得方法として実施することもできる。上記処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
また、ディレイ時間は、対象となる光吸収体の緩和時間以内であれば、どのような値を用いてもよい。
Claims (16)
- 被検体にパルス光を照射する光照射部と、
前記パルス光に起因して前記被検体内で発生した音響波を受信する音響波探触子と、
前記受信した音響波に基づいて、前記被検体内の特性情報を取得する情報取得部と、
を有し、
前記光照射部は、パルス光を所定の時間以内に複数回照射する第一の光照射と、前記第一の光照射の後に単一のパルス光を照射する第二の光照射を行い、
前記情報取得部は、前記第一の光照射によって発生した音響波に基づいて得られた第一のデータと、前記第二の光照射によって発生した音響波に基づいて得られた第二のデータと、の差分である第三のデータを取得し、前記第三のデータを用いて前記被検体内の特性情報を取得し、
前記所定の時間は、前記被検体内にある所定の部位が、前記パルス光に起因して励起状態となってから、当該励起状態が緩和するまでの時間よりも短い時間である
ことを特徴とする、被検体情報取得装置。 - 前記被検体は人体であり、前記所定の部位は、皮下組織よりも体表に近い位置に存在する
ことを特徴とする、請求項1に記載の被検体情報取得装置。 - 前記第一のデータは、前記第一の光照射によって発生した音響波を変換して得られた電気信号であり、前記第二のデータは、前記第二の光照射によって発生した音響波を変換して得られた電気信号である
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。 - 前記第一のデータは、前記第一の光照射によって発生した音響波を変換して得られた電気信号に基づいて生成された画像データであり、前記第二のデータは、前記第二の光照射によって発生した音響波を変換して得られた電気信号に基づいて生成された画像データである
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。 - 前記情報取得部は、前記被検体に照射された光の光量分布に基づいて、前記第一および第二のデータを規格化したのちに、前記第一および第二のデータの差分を取得する
ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記被検体内に、前記所定の部位に対応する第一の領域と、前記第一の領域よりも深い位置にある第二の領域があり、前記第一の領域から発生した音響波に対応する信号を第一の信号、前記第二の領域から発生した音響波に対応する信号を第二の信号とした場合に、
前記第一の光照射に起因して得られる第一の信号の強度に対する、前記第二の光照射に起因して得られる第二の信号の強度の割合が、
前記第一の光照射に起因して得られる第一の信号の強度に対する、前記第一の光照射に起因して得られる第二の信号の強度の割合よりも小さい
ことを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記第二の光照射におけるパルス幅は、前記第一の光照射におけるパルス幅と同じか、より短いものである
ことを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記情報取得部は、前記第二のデータと、前記第三のデータの双方を用いて前記被検体内の特性情報を取得する
ことを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記情報取得部は、前記第二のデータに基づいて生成した特性情報と、前記第三のデータに基づいて生成した特性情報を比較可能な形式で出力する
ことを特徴とする、請求項8に記載の被検体情報取得装置。 - 前記所定の時間は、100ピコ秒以下の時間である
ことを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記所定の時間は、17ピコ秒以下の時間である
ことを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記所定の時間は、0.5ピコ秒以下の時間である
ことを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - パルス光を照射する光照射部と、前記光に起因して被検体内で発生した音響波を受信する音響波探触子と、を有する被検体情報取得装置が行う被検体情報取得方法であって、
パルス光を所定の時間以内に複数回照射する第一の光照射ステップと、
前記第一の光照射の後に単一のパルス光を照射する第二の光照射ステップと、
前記第一の光照射によって発生した音響波に基づいて得られた第一のデータと、前記第二の光照射によって発生した音響波に基づいて得られた第二のデータと、の差分である第三のデータを取得し、前記第三のデータを用いて前記被検体内の特性情報を取得する取得ステップと、を含み、
前記所定の時間は、前記被検体内にある所定の部位が、前記パルス光に起因して励起状態となってから、当該励起状態が緩和するまでの時間よりも短い時間である
ことを特徴とする、被検体情報取得方法。 - 前記所定の時間は、100ピコ秒以下の時間である
ことを特徴とする、請求項13に記載の被検体情報取得方法。 - 前記所定の時間は、17ピコ秒以下の時間である
ことを特徴とする、請求項13に記載の被検体情報取得方法。 - 前記所定の時間は、0.5ピコ秒以下の時間である
ことを特徴とする、請求項13に記載の被検体情報取得方法。
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