JP6643108B2 - 被検体情報取得装置および被検体情報取得方法 - Google Patents

被検体情報取得装置および被検体情報取得方法 Download PDF

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Description

本発明は、被検体内の情報を取得する被検体情報取得装置に関する。
近年、医療分野において、被検体内の形態情報や、生理的情報、すなわち機能情報をイメージングするための研究が進められている。このような技術の一つとして、近年、光音響トモグラフィ(PAT:PhotoAcoustic Tomography)が提案されている。
パルスレーザ光などの光を被検体である生体に照射すると、光が被検体内の生体組織で吸収される際に音響波(典型的には超音波)が発生する。この現象を光音響効果と呼び、光音響効果により発生した音響波を光音響波と呼ぶ。被検体を構成する組織は、光エネルギーの吸収率がそれぞれ異なるため、発生する光音響波の音圧も異なったものとなる。PATでは、発生した光音響波を探触子で受信し、受信信号を数学的に解析することにより、被検体内の特性情報を取得することができる。
特性情報とは、初期音圧分布、光吸収エネルギー密度分布、光吸収係数分布などの光学特性値の分布である。また、これらの情報を複数波長の光を用いて取得することにより、被検体内の特定物質の濃度(血液中のヘモグロビン濃度や、血液の酸素飽和度など)を定量的に計測することができる。
一方、音源の位置を画像化するプロセスにおいては、直接伝搬成分のみを考えるため、被検体の内部で音響波が反射すると、当該反射した部位に虚像(以下、アーチファクト)が現れてしまう。この問題に対応する技術として、非特許文献1には、超音波装置を使ったARF(Acoustic Radiation Force)の微小振動によるタギングによって当該課題を解決する技術が記載されている。
Michael Jaeger, Jeffrey C. Bamber, Martin Frenz, "Clutter elimination for deep clinical optoacoustic imaging using localized vibration tagging (LOVIT)" Photoacoustics 1 19-29 (2013)
非特許文献1に記載の装置では、アーチファクトを低コストかつ精度よく除去するという点において課題があった。
本発明はこのような従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、被検体情報取得装置において、低コストかつ精度よくアーチファクトを除去する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための、本発明に係る被検体情報取得装置は、
被検体にパルス光を照射する光照射部と、前記パルス光に起因して前記被検体内で発生した音響波を受信する音響波探触子と、前記受信した音響波に基づいて、前記被検体内の特性情報を取得する情報取得部と、を有し、前記光照射部は、パルス光を所定の時間以内に複数回照射する第一の光照射と、前記第一の光照射の後に単一のパルス光を照射する第二の光照射を行い、前記情報取得部は、前記第一の光照射によって発生した音響波に基づ
いて得られた第一のデータと、前記第二の光照射によって発生した音響波に基づいて得られた第二のデータと、の差分である第三のデータを取得し、前記第三のデータを用いて前記被検体内の特性情報を取得し、前記所定の時間は、前記被検体内にある所定の部位が、前記パルス光に起因して励起状態となってから、当該励起状態が緩和するまでの時間よりも短い時間であることを特徴とする。
また、本発明に係る被検体情報取得方法は、
パルス光を照射する光照射部と、前記光に起因して被検体内で発生した音響波を受信する音響波探触子と、を有する被検体情報取得装置が行う被検体情報取得方法であって、パルス光を所定の時間以内に複数回照射する第一の光照射ステップと、前記第一の光照射の後に単一のパルス光を照射する第二の光照射ステップと、前記第一の光照射によって発生した音響波に基づいて得られた第一のデータと、前記第二の光照射によって発生した音響波に基づいて得られた第二のデータと、の差分である第三のデータを取得し、前記第三のデータを用いて前記被検体内の特性情報を取得する取得ステップと、を含み、前記所定の時間は、前記被検体内にある所定の部位が、前記パルス光に起因して励起状態となってから、当該励起状態が緩和するまでの時間よりも短い時間であることを特徴とする。
本発明によれば、低コストかつ精度よくアーチファクトを除去する被検体情報取得装置を提供することができる。
第一の実施形態に係る被検体情報取得装置の模式図。 第一の実施形態に係る被検体情報取得方法を示すフローチャート図。 被検体内の音響伝播の様子を示す図。 探触子が受信する光音響信号を説明する図。 第二の実施形態に係る被検体情報取得装置の模式図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付して、説明を省略する。また、実施形態の説明で用いる部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明の範囲を限定する趣旨のものではない。
(第一の実施形態)
本実施形態に係る被検体情報取得装置は、パルス光を被検体に照射し、当該パルス光に起因して被検体内で発生した光音響波を受信および解析することで、被検体内の光学特性に関連した特性情報を可視化、すなわち画像化する装置である。
光学特性に関連した特性情報とは、一般的には、被検体内の音響波の発生源分布、初期音圧分布や、光吸収エネルギー密度分布、吸収係数分布、あるいは、組織を構成する物質の濃度に関連する特性分布である。濃度に関連する特性分布とは、例えば、酸素飽和度、酸素飽和度に吸収係数等の強度を重み付けした値、トータルヘモグロビン濃度、オキシヘモグロビン濃度、あるいは、デオキシヘモグロビン濃度などの分布を含む。さらに、グルコース濃度、コラーゲン濃度、メラニン濃度、脂肪や水の体積分率などの分布であってもよい。
また、本実施形態に係る被検体情報取得装置は、超音波を送信する機能と、被検体内で反射した超音波(反射波、超音波エコーとも称する)を受信する機能を有し、反射波に基づいて画像情報を得ることもできる。この場合、被検体内の音響特性に関連した特性情報
を可視化、すなわち画像化することができる。
なお、本実施形態における音響波とは、典型的には超音波であり、音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。また、光音響効果により発生した音響波のことを、光音響波または光超音波と呼ぶ。これ以降、音響波の中でも、トランスデューサによって被検体内に送信された音響波や、被検体内で反射した音響波を、「超音波」または「エコー波」と称する。
また、音響波の中でも、光音響効果によって被検体内で発生したものを、「光音響波」と称する。ただしこれは両者を区別する便宜上のものであり、それぞれの音響波の波長等を限定するものではない。
<従来技術の課題>
図3を参照しながら、従来技術における課題を説明する。
光音響波は超音波であるため、直線性を持って媒質内を伝搬する。また、超音波の特徴の一つに、音響インピーダンスが異なる媒質の境界で反射するという特性がある。
図3の例では、音響インピーダンスがそれぞれ異なる媒質311と媒質312で被検体が構成されており、媒質311と媒質312の内部にそれぞれ光吸収体があるものとする。
このような被検体に照射光340を照射すると、まず、光吸収体321から光音響波が発生する。発生した光音響波のうち、一部は図中の上方へ進行して探触子に直接入射し、一部は図中の下方へ進行し、媒質311と媒質312の境界で反射する。すなわち、探触子330には、直接伝播した光音響波301と、反射によって遅れて伝播した光音響波302が入射する。
一般的に、音源の位置を画像化する再構成のプロセスにおいては、直接伝搬成分のみを考えるため、反射成分である光音響波302に起因する像がアーチファクトとして画像上に現れてしまう。なお、図3の例では反射面を一箇所としているが、生体など、散乱や反射が多く発生する対象物においては、反射信号は無数に発生する。
次に、媒質312中にある、光吸収体321と同じ吸収係数を持つ光吸収体322を考える。被検体内に到達する光の強度は、距離によって指数関数的に減少する。したがって、光吸収体322から発生する光音響波の初期音圧は、光吸収体321から発生する光音響波の初期音圧に比べると極めて小さいものになる。
このとき、探触子に到達する光音響波303は、システムのノイズ成分より振幅が大きければ観察することができるはずである。しかし、光音響波302と光音響波303が、それぞれの信号が分別できない程度の時間間隔で探触子に到達すると、光音響波302に対応する信号のほうが支配的となってしまうため、光音響波303の存在を検知することが難しくなる。
特に、生体の浅部(特に皮下組織よりも体表側)においては、光吸収体となるメラニンや、毛細血管に含まれるヘモグロビンなどが多く存在する。また、これにより、深部にある動静脈といった血管から発生する信号の弁別性や、光音響画像における視認性が下がる原因となっていることが確認されている。
よって、被検体深部の視認性を向上させるためには、生体の浅部付近から発生する強い光音響信号に起因するアーチファクト成分を低減させることが望ましい。
なお、境界に対応する媒質としては、筋肉層などの筋繊維、乳腺層やその他臓器や、がん細胞の浸潤領域などが挙げられる。
<装置の概要>
次に、本実施形態に係る被検体情報取得装置がアーチファクトを軽減する方法の概要について説明する。
図3を参照して前述したように、被検体の内部で発生した光音響波は全方位に拡散するため、音響インピーダンスが異なる界面が被検体内にある場合に反射が発生し、光音響波が遅延して探触子に入射することでアーチファクトの原因となる。また、当該アーチファクトに起因して、被検体の深部にある光吸収体が判別しづらくなる。
本実施形態に係る被検体情報取得装置は、まず、被検体の表面に分布する光吸収体の、吸収緩和時間に対して同等かそれ以下の時間間隔で単一のパルス光を二回照射し、当該パルス光に起因して発生した光音響波をサンプリングする。ここで行うパルス光の照射を第一の光照射と称し、第一の光照射に起因して得られた信号を第一の信号と称する。
なお、本実施形態において、吸収緩和時間(以下、単に緩和時間)とは、被検体の内部にある光吸収体が光エネルギーを吸収して飽和状態となってから、当該飽和状態が緩和する(すなわち基底状態に戻る)までの時間である。
緩和時間内にパルス光を複数回照射するために、典型的には、第一の光照射において、100ピコ秒以内に複数回パルス光を照射すればよい。また、第一の光照射において、17ピコ秒以下の時間内に複数回パルス光を照射してもよい。また、第一の光照射において、0.5ピコ秒以下の時間内に複数回パルス光を照射してもよい。例えば、対象の光吸収体がデオキシヘモグロビンであり、567nmの波長の光を用いる場合、緩和時間は22±5ピコ秒であるため、第一の光照射において、17ピコ秒以内に複数回パルス光を照射すればよい。また、例えば、対象の光吸収体がオキシヘモグロビンであり、567nmの波長の光を用いる場合、緩和時間は2.3±1.8ピコ秒であるため、第一の光照射において、0.5ピコ秒以内に複数回パルス光を照射すればよい。
第一の光照射で照射する光のパルス幅は、対象の光吸収体の緩和時間に対して短く、かつ、MPE以下のエネルギーで吸収飽和を起こすエネルギーを与えることができる程度であることが望ましい。例えば、対象の光吸収体がデオキシヘモグロビンであり、576nmの波長の光を用いる場合、パルス幅は70ピコ秒以下とすることにより、MPE以下のエネルギーで吸収飽和を起こすことができる。また、対象の光吸収体がオキシヘモグロビンであり、576nmの波長の光を用いる場合、パルス幅を70ピコ秒以下とすることにより、MPE以下のエネルギーで吸収飽和を起こすことができる。
このように構成すると、一回目のパルス光の照射によって対象の光吸収体がエネルギーを吸収し、振動によるエネルギー解放が起こる前に二回目のパルス光が照射される。したがって、二回目のパルス光では、一回目のパルス光で飽和状態になっている箇所の吸収体においてはエネルギーの吸収が抑えられる。そのため、振動による光音響波の発生も抑えられる一方で、一回目のパルス光で飽和状態にならない深部の箇所の吸収体においては線形的に吸収されたエネルギーが振動に変換され光音響波が生成される。
なお、光は散乱の影響を受けながら深部に達する。そのため、深部では伝播距離が変わる影響でパルス幅が長くなり、深部にある光吸収体では飽和現象は起きづらくなる。
次に、第一の光照射において初回に照射した単パルスのみを被検体に向けて照射し、発生した光音響波をサンプリングする。ここで行うパルス光の照射を第二の光照射と称し、第二の光照射に起因して得られた信号を第二の信号と称する。
このようにして得られた第一および第二の信号にはそれぞれ、被検体の表面近傍で生成された光音響波に対応する成分と、被検体の内部で反射した光音響波に対応するアーチファクト成分が含まれている。また、第一の光照射では、被検体の深部までパルス光が到達するため、第一の信号には、被検体の深部で生成された光音響波に対応する成分が、第二の信号よりも強く現れる。また、第一の光照射においては、光吸収体が飽和状態にある期間内に二回目のパルス光が照射されるため、二回目のパルス光は、当該光吸収体によって
吸収されることなく被検体の深部まで到達する。したがって深部から発生される光音響波の信号強度は、第二の信号に比べて第一の信号ではより強く現れる効果も付与される。
そのため、第一の信号と第二の信号の差分を算出することで、被検体の表面近傍にある光吸収体領域(以下、飽和領域)から発生した信号に起因する影響をキャンセルし、被検体の深部から発生した信号をより強く取得することができる。すなわち、この信号を再構成することで、飽和領域にある光吸収体に起因するアーチファクトを抑制し、被検体の深部を明瞭に画像化することができる。具体的な信号強度の例については後述する。
特に生体を被検体とした場合、その表面にはメラニンや表皮層など、平面的な光吸収体が多く存在し、そこから光音響波が発生すると、合成波として振幅の大きな平面波やフォーカスする波が発生し、アーチファクトとなって画像に影響を与えるおそれがある。しかし、前述したような処理を行うことで、表面近傍にある光吸収体に起因して合成波が仮に発生しても、当該合成波の影響をキャンセルすることができるため、画像の改善が期待できる。
<システム構成>
以上に説明した処理を行うための、第一の実施形態に係る被検体情報取得装置の構成を、図1を参照しながら説明する。本実施形態に係る被検体情報取得装置は、光源110、光学系120、探触子130、制御装置140、信号処理装置150、表示装置160を有している。以下、本実施形態に係る被検体情報取得装置を構成する各手段を説明する。
<<光源110>>
光源110は、被検体に照射するパルス光を発生させる装置である。光源は、大出力を得るためレーザ光源であることが望ましいが、レーザの代わりに発光ダイオードやフラッシュランプ等を用いることもできる。光源としてレーザを用いる場合、固体レーザ、ガスレーザ、色素レーザ、半導体レーザなど様々なものが使用できる。照射のタイミング、波形、強度等は不図示の光源制御部によって制御される。この光源制御部は、光源と一体化されていても良い。
また、パルス光の波長は、被検体を構成する成分のうち特定の成分に吸収される特定の波長であって、被検体内部まで光が伝搬する波長であることが望ましい。具体的には、被検体が生体である場合、500nm以上1400nm以下であることが望ましい。
また、光音響波を効果的に発生させるためには、被検体の熱特性に応じて十分短い時間に光を照射させなければならない。被検体が生体である場合、光源から発生するパルス光のパルス幅は数フェムトから数マイクロ秒オーダーであることが好ましい。
光吸収における飽和した状態を維持させて効率的に光音響波を発生させるためには、数ピコ秒程度のパルス幅を使用すればよいが、対象物が飽和するのにかかる時間以下である、フェムト秒オーダーのパルス幅を用いることがより好ましい。具体的には、MPEを基準とした場合、脱酸化ヘモグロビンの場合は5ピコ秒、酸化ヘモグロビンの場合は70ピコ秒が飽和を起こし始める目安となる。したがってパルス幅は、少なくとも100ピコ秒以下であることが好ましい。
光源110で発生したパルス光は、レンズやミラー、拡散板、光ファイバ等の光学部材を有する光学系120(後述)を介して、当該光学系120の端部に設けられた出射端121から被検体に照射される。
<<光学系120>>
本実施形態に係る被検体情報取得装置は、光源で発生した光をハーフミラーで二系統に分岐させ、ディレイラインを用いて片方を遅延させる。これにより、二波のパルス光を数
ピコ秒の間隔で照射することができる。ただし、光源を二台設け、時間差でパルス光を発生可能な場合は、ディレイラインは必要ない。
具体的には、遅延時間を10ピコ秒とする場合、それぞれの光路長の差が3mmとなるように光路を設計する。なお、ディレイライン側の光路上にはシャッター(不図示)を配置し、ディレイ側の光路を遮ることがきる。これにより、連続した二波でパルス光を出射させるか、一波のみを出射させるかを切り替えることができる。
光源から出射された光は、典型的にはレンズやミラーなどの光学部品により、所定の光分布形状に加工されながら被検体に導かれる。また、光ファイバなどの光導波路などを用いて光を伝搬させることも可能である。光学系は、例えば、光を反射するミラーや、光を集光したり拡大したり形状を変化させるレンズ、光を拡散させる拡散板などである。このような光学部品は、光源から発せられた光が被検体に所望の形状で照射されれば、どのようなものを用いてもかまわない。なお、光はレンズで集光させるより、ある程度の面積に広げる方が、生体への安全性ならびに診断領域を広げられるという観点で好ましい。
光源110および光学系120が、本発明における光照射部である。
<<被検体100および光吸収体101>>
これらは本発明の被検体情報取得装置の一部を構成するものではないが、以下に説明する。本実施形態に係る被検体情報取得装置は、人や動物の悪性腫瘍や血管疾患などの診断や化学治療の経過観察などを主な目的とする。よって、被検体としては生体、具体的には人体や動物の乳房や頸部、腹部などの診断の対象部位が想定される。
また、被検体内部にある光吸収体とは、被検体内部で相対的に吸収係数が高いものを指す。例えば、人体が測定対象であればオキシヘモグロビンあるいはデオキシヘモグロビンや、それらを含む多く含む血管、あるいは新生血管を多く含む悪性腫瘍が光吸収体となる。その他、メラニン、頸動脈壁のプラークなども光吸収体となる。
<<探触子130>>
探触子130は、被検体内から到来する音響波(光音響波およびエコー波)を検出し、アナログの電気信号に変換する手段である。探触子は、音響波探触子あるいは音響波検出器、トランスデューサとも呼ばれる。探触子には、圧電現象、光の共振、静電容量の変化等を用いたものなど、どのようなものを用いてもよい。
ここで、探触子は、音響波を送受信するトランスデューサがアレイ状に複数個配列されたものが好ましい。これにより、複数の位置で音響波を受信して複数の信号を出力できるので、測定時間の短縮やSN比の向上が期待できる。素子の配列は一次元上に整列されたものや、球殻面に配置したものが好ましい。
探触子130は、被検体に対して位置を変更可能であることが好ましい。例えば、探触子130がハンドヘルド型の探触子である場合、作業者の手技によって位置を変更する。また、探触子130を移動させるための走査機構を設置してもよい。また、被検体情報取得装置が、作業者に対し、音声や画面表示の形式で揺動のガイド指示を与えるようにしてもよい。
また、探触子130は、被検体に超音波を送信する送信器の機能と、被検体の内部を伝搬したエコー波を受信する受信器の機能を共に備えることが好ましい。これにより、同一領域に対して信号を検知することができ、また、省スペース化が期待できる。ただし、送信器と受信器を別にしてもよい。また、光音響波とエコー波の受信器を別にしてもよい。
本実施形態では、図示したような半球状の支持部材を設け、その内面に複数のトランスデューサを配置することで探触子130を形成する。また、探触子130の底部には、パルス光の出射端121が設けられており、被検体に対してパルス光を照射可能な構成となっている。
<<制御装置140>>
制御装置140は、増幅器、A/D変換器、FPGA(Field Programmable Gate Array)チップ、CPUなどからなる手段であり、探触子130によって変換された電気信号を増幅し、デジタル信号に変換する手段である。
なお、探触子130が複数のトランスデューサを有し、複数の受信信号を出力する場合、制御装置140も、複数の信号を同時に処理できるように構成することが望ましい。これにより、処理時間を短縮できる。
また制御装置140は、パルス光の照射と、それに引き続く光音響波の受信のタイミングを制御する。具体的には、パルス光の照射タイミングの制御やシャッター制御による照明(二波および一波)の切り替え、パルス光をトリガ信号とした電気信号の送受信タイミングなどの制御を行う。
なお、以降、光音響信号という語を、探触子130から出力されたアナログの時系列の電気信号と、制御装置140で処理されたデジタルの時系列の信号の双方を表す語として用いる。
制御装置140によって変換された信号は、信号処理装置150に送信される。
<<信号処理装置150>>
信号処理装置150は、取得したデジタル信号(光音響信号)に基づいて、光量分布の算出や、画像再構成などを行うことにより、被検体内部の特性情報を取得する手段である。
信号処理装置150は、信号処理と画像再構成、画像処理を行う機能を有する。なお、信号処理装置150は、2D空間、3D空間のいずれにも信号処理を適用できる。
信号処理装置150は、典型的にはワークステーションであり、あらかじめ記憶されたソフトウェアによって前述した処理が行われる。
信号処理装置が実行する信号処理のアルゴリズムには、例えば、既存のバンドパスフィルターによるフィルタリングや、既知の探触子応答の応答補正などがある。
また、画像再構成のアルゴリズムとして、例えば、タイムドメインあるいはフーリエドメインでの逆投影や、整相加算(ディレイ・アンド・サム)など、トモグラフィ技術で既知の手法を実行することができる。再構成の時間を多く使える場合は、繰り返し処理による逆問題解析法などの画像再構成手法を使用してもよい。
また、画像処理アルゴリズムとして、既存のスペックル低減処理や、時間方向の画像フレームの平均化などがある。
なお、光音響イメージングにおいて、フォーカスした探触子130を用いることで、画像再構成なしに生体内の特性情報を表す画像を生成できる。そのような場合には、画像再構成アルゴリズムを用いた信号処理を行う必要はない。
信号処理装置150は、CPU、GPUなどの素子や、FPGA、ASICなどの回路から構成されてもよい。また、信号処理装置150は、一つの素子や回路から構成されるだけではなく、複数の素子や回路から構成されていてもよい。また、信号処理装置150が行う各処理をいずれの素子や回路が実行してもよい。
また、制御装置140や信号処理装置150を一体化してもよい。この場合、ワークステーションで行うようなソフトウェア処理ではなく、ハードウェア処理によって、被検体の音響インピーダンスなどの特性情報や、光学特性値分布を生成するようにしてもよい。
制御装置140および信号処理装置150が、本発明における情報取得部である。
<<表示装置160>>
表示装置160は、信号処理装置150から出力される光学特性値分布等の特性情報を表示する手段である。表示装置としては例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレ
イ、有機ELディスプレイ、またはヘッドマウントディスプレイなどを使用できる。なお、表示装置は、被検体情報取得装置とは別に提供されてもよい。例えば、取得した被検体情報を有線または無線によって外部の表示装置に伝送してもよい。
<処理フロー>
次に、図2のフローチャートを参照して、第一の実施形態に係る被検体情報取得装置が行う被検体情報取得方法の手順を説明する。なお、図2に示したフローチャートは、制御装置140が、不図示のメモリに保存されたプログラムを読み出し、装置の各構成の動作を制御することによって実行される。
ステップS100は、第一の光照射を行い、被検体から発生した光音響波を受信して、光音響信号を生成するステップである。
まず、光源110からパルス光を出射させる。出射されたパルス光はハーフミラーによって二つの経路に分岐される。分岐されたパルス光はそれぞれ共通の光学系120を介して被検体100に照射される。このとき、分岐した光路のうち片方の光路をもう片方に対して長く設定することで、それぞれのパルス間にディレイを設定する。
光路差はミラーの設置位置によって変更できるようにすることが好ましく、例えば手動のマイクロメータによる微調整機構によってミラーの位置を調整可能にしてもよい。また、自動のステッピングモーターやピエゾを使用してミラー位置を制御可能にしてもよい。設定するパルス間の間隔は、対象となる光吸収体の緩和時間以内であることが望ましい。例えば、緩和時間が10ピコ秒である場合、光路差はおよそ3mmとなる。パルス幅がディレイよりも短いため、出射端121からは、単一のパルス光が二波続けて出力される。以降、それぞれを一波目のパルス光、二波目のパルス光と称する。
第一の光照射によって発生する光音響波の詳細を、図3を用いて説明する。
一波目のパルス光が照射光340として照射されると、媒質311中の光吸収体321は光のエネルギーを吸収して飽和状態となり、その後当該エネルギーが振動エネルギーに変わり、光音響波301が発生する。
このとき、仮に媒質311と媒質312とで音響インピーダンスが異なる場合、探触子と反対側に進行した光音響波が反射し、光音響波302として探触子に入射する。
さらに、媒質312中の光吸収体322まで光が到達すれば、光音響現象によって光音響303が発生する。このとき到達した光は、生体内における散乱現象により光の光路差がランダムに変わるため、パルス幅が広がる。ここでは、飽和が起きるエネルギーを下回った状態で一波目のパルス光が光吸収体322に到達したものとする。
一波目のパルス光照射によって探触子330で観察されるべき信号を図4(a)に示す。図示したように、本例では、飽和状態にある光吸収体321から直接伝播した光音響波301、反射成分であってアーチファクトの原因となる光音響波302、飽和していない光吸収体322から直接伝播した光音響波303の順で信号が得られる。
次にディレイ時間後に出射した二波目のパルス光が被検体に照射された場合を考える。
二波目のパルス光が、一波目のパルス光によって飽和状態にある光吸収体321に届いた場合、それ以上の光の吸収は起こらないため、光吸収体321においてさらなる光音響現象は発生しない。すなわち、エネルギーのロスが発生せずにパルス光が媒質312へ進入する。
また、媒質312中の光吸収体322は飽和状態でないため、光音響波303が発生する。このとき、エネルギーの吸収によるロスがない分、発生する音響波の音圧は一波目と比べて増加する。
ここで、二波目のパルス光照射によって探触子330で観察されるべき信号を図4(b)に示す。光が飽和していない光吸収体322から直接伝播した光音響波304が主たる観察信号となる。
なお、光音響波のサンプリングは超音波の周波数帯(MHz帯)で実行されるため、前述した一波目と二波目の信号の分離は信号上できない。すなわち、実際にステップS100で得られる光音響信号は、図4(c)に示したように、図4(a)に示した信号と図4(b)に示した信号の和になる。
ステップS100では、制御装置140がパルス光の出射タイミングに応じて、探触子130に光音響波の受信を開始させる。探触子130から出力された光音響信号は、制御装置140での処理を経て、第一の信号としてメモリ(不図示)に格納される。
ステップS200は、第二の光照射を行い、被検体から発生した光音響波を受信し、光音響信号を生成するステップである。
まず、光源110からパルス光を出射する。出射されたパルス光はハーフミラーによって二つの経路に分岐される。このときディレイ側の光路はシャッターを閉じ、被検体への照射を抑制する。出射端121から照射されたパルス光は、ステップS100における一波目と同じ振る舞いをするため、図4(a)に示したものと同じ信号が得られる。探触子130から出力された光音響信号は、制御装置140での処理を経て、第二の信号としてメモリに格納される。
ステップS300は、信号処理装置150が、ステップS100で取得した第一の信号と、ステップS200で取得した第二の信号の差分をとって第三の信号を生成するステップである。
第一の信号と第二の信号には、ともに飽和した光吸収体から発生された光音響波のうち、探触子に直接届いた成分と、反射して届いた成分とが共通して含まれている。また、光音響波301の強度に対する光音響波303の強度の割合が、光音響波301の強度に対する光音響波305の強度の割合よりも小さくなる。
したがって、第一の信号と第二の信号との差分をとることで、図4(b)に示した信号が抽出される。抽出された信号は、第三の信号としてメモリに格納される。
なおこのとき、光吸収体321が完全に飽和状態になっていない状況下で二波目のパルス光が照射されると、さらなる光音響波が光吸収体321から発生する。しかし、その場合であっても、その影響は飽和が起きていないときよりも小さくなる。
ステップS400は、信号処理装置150が、ステップS300で算出した第三の信号に基づいて信号を処理し、画像の再構成を行うステップである。
信号処理および画像再構成には、既知の手法を用いれば良い。例えば、第三の信号に対して、探触子応答によるデコンボリューション処理や、バンドパスフィルター処理を行い、タイムドメインの再構成を実施する。再構成された光音響波画像は、表示装置160によって表示される。なおこの際、第三の信号を再構成した画像のみを表示してもよいし、これに加え、第一の信号や第二の信号を再構成した画像を表示させてもよい。例えば、それぞれの画像を並べて比較可能な形態で表示してもよいし、画像を切り替えて表示してもよい。
なお、第一の実施形態では、光音響信号に対して差分を取る処理を行ったが、第一の信号と第二の信号を用いてそれぞれ画像の再構成を行い、画像同士の差分をとることによっても同様の効果を得ることができる。受信した光音響波に基づくデータであれば、差分を
取る対象は限定されない。
(第二の実施形態)
第二の実施形態は、複数の光源を用いてパルス光の照射を行う実施形態である。また、第二の実施形態では、生体の表面近傍に存在する表面血管網に起因する反射・散乱信号の除去方法を説明する。
第二の実施形態における被検体情報取得装置の構成を図5に示す。第二の実施形態では、レーザ光源として光源510と光源511の二つを用いる。また、それぞれの発光タイミングを、ディレイジェネレータ500を用いて制御する。本実施形態では、ディレイ時間を、ヘモグロビンの緩和時間より短い500フェムト秒(0.5ピコ秒)とする。また、それぞれのパルス幅も500フェムト秒とする。パルス光は、光学系520を通じて探触子530に備えられた出射端521より出射する。
探触子530は、1Dリニアアレイ探触子である。また、制御装置540がパルス光の発光タイミングを、ディレイジェネレータ500を通じて制御し、光音響信号の収集を行う。信号処理装置550、表示装置560については、第一の実施形態と同様であるため説明は省略する。
図2で説明した処理を元に、第二の実施形態における被検体情報取得方法を説明する。
第二の実施形態では、まず、ステップS100において、光源510と光源511をともに使用してパルス光を被検体に照射し、第一の信号となる光音響信号を取得する。
次に、ステップS200において、光源510のみを用いてパルス光を被検体に照射し、第二の信号となる光音響信号を取得する。
なお、第二の実施形態では、各ステップでパルス光を照射する際に、探触子に内蔵されたフォトダイオードで発光強度(被検体に照射された光の光量分布)を取得し、当該光量分布を用いて、第一の信号および第二の信号の強度をそれぞれ補正する。これにより、第一および第二の信号が規格化され、レーザ出力の変動による影響を除去することができる。
次に、ステップS300において、補正された第一および第二の信号の差分をとって第三の信号を取得する。
第二の実施形態では、ステップS400において、第二の信号と第三の信号のそれぞれに対して画像再構成処理を行い、二種類の画像を生成する。以降、第二の信号から再構成された画像を第一の画像、第三の信号から再構成された画像を第二の画像と称する。
なお、画像再構成処理には、探触子応答によるデコンボリューション、バンドパスフィルター処理、ユニバーサルバックプロジェクション処理などを用いることができる。
再構成された画像データは、表示装置160に送信され、表示される。
第一の画像(従来手法を用いて第二の信号から再構成された画像)と、第二の画像(本発明の手法を用いて第三の信号から再構成された画像)をそれぞれ比較した結果について述べる。
本発明の手法によると、特に浅い箇所で飽和した光吸収体から発生した信号によるアーチファクトを低減する効果を得ることができるため、第二の画像のほうが、深部のコントラストが高い画像を取得できる。一方、第二の画像においては、飽和領域から発生した信号がキャンセルされるため、第一の画像に対して輝度が低くなる。したがって、深部の情報が必要な場合は、第一の画像を併用することで、必要な情報を補完することができる。
(変形例)
なお、各実施形態の説明は本発明を説明する上での例示であり、本発明は、発明の趣旨
を逸脱しない範囲で適宜変更または組み合わせて実施することができる。
例えば、本発明は、上記処理の少なくとも一部を含む被検体情報取得装置として実施することもできる。また、上記処理の少なくとも一部を含む被検体情報取得方法として実施することもできる。上記処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
また、実施形態の説明では、パルス光の照射によって対象の光吸収体が飽和してから基底状態に戻るまでの時間を緩和時間としたが、必ずしも光吸収体を飽和させる必要はない。すなわち、光エネルギーを吸収し、励起状態にある光吸収体が基底状態(略基底状態を含む)に戻るまでの時間を緩和時間としてもよい。
また、ディレイ時間は、対象となる光吸収体の緩和時間以内であれば、どのような値を用いてもよい。
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した各実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、FPGAやASIC)によっても実現可能である。
110・・・光源、120・・・光学系、130・・・探触子、140・・・信号処理装置、150・・・信号処理装置

Claims (16)

  1. 被検体にパルス光を照射する光照射部と、
    前記パルス光に起因して前記被検体内で発生した音響波を受信する音響波探触子と、
    前記受信した音響波に基づいて、前記被検体内の特性情報を取得する情報取得部と、
    を有し、
    前記光照射部は、パルス光を所定の時間以内に複数回照射する第一の光照射と、前記第一の光照射の後に単一のパルス光を照射する第二の光照射を行い、
    前記情報取得部は、前記第一の光照射によって発生した音響波に基づいて得られた第一のデータと、前記第二の光照射によって発生した音響波に基づいて得られた第二のデータと、の差分である第三のデータを取得し、前記第三のデータを用いて前記被検体内の特性情報を取得し、
    前記所定の時間は、前記被検体内にある所定の部位が、前記パルス光に起因して励起状態となってから、当該励起状態が緩和するまでの時間よりも短い時間である
    ことを特徴とする、被検体情報取得装置。
  2. 前記被検体は人体であり、前記所定の部位は、皮下組織よりも体表に近い位置に存在する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の被検体情報取得装置。
  3. 前記第一のデータは、前記第一の光照射によって発生した音響波を変換して得られた電気信号であり、前記第二のデータは、前記第二の光照射によって発生した音響波を変換して得られた電気信号である
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。
  4. 前記第一のデータは、前記第一の光照射によって発生した音響波を変換して得られた電気信号に基づいて生成された画像データであり、前記第二のデータは、前記第二の光照射によって発生した音響波を変換して得られた電気信号に基づいて生成された画像データである
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。
  5. 前記情報取得部は、前記被検体に照射された光の光量分布に基づいて、前記第一および第二のデータを規格化したのちに、前記第一および第二のデータの差分を取得する
    ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  6. 前記被検体内に、前記所定の部位に対応する第一の領域と、前記第一の領域よりも深い位置にある第二の領域があり、前記第一の領域から発生した音響波に対応する信号を第一の信号、前記第二の領域から発生した音響波に対応する信号を第二の信号とした場合に、
    前記第一の光照射に起因して得られる第一の信号の強度に対する、前記第二の光照射に起因して得られる第二の信号の強度の割合が、
    前記第一の光照射に起因して得られる第一の信号の強度に対する、前記第一の光照射に起因して得られる第二の信号の強度の割合よりも小さい
    ことを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  7. 前記第二の光照射におけるパルス幅は、前記第一の光照射におけるパルス幅と同じか、より短いものである
    ことを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  8. 前記情報取得部は、前記第二のデータと、前記第三のデータの双方を用いて前記被検体内の特性情報を取得する
    ことを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  9. 前記情報取得部は、前記第二のデータに基づいて生成した特性情報と、前記第三のデータに基づいて生成した特性情報を比較可能な形式で出力する
    ことを特徴とする、請求項8に記載の被検体情報取得装置。
  10. 前記所定の時間は、100ピコ秒以下の時間である
    ことを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  11. 前記所定の時間は、17ピコ秒以下の時間である
    ことを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  12. 前記所定の時間は、0.5ピコ秒以下の時間である
    ことを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  13. パルス光を照射する光照射部と、前記光に起因して被検体内で発生した音響波を受信する音響波探触子と、を有する被検体情報取得装置が行う被検体情報取得方法であって、
    パルス光を所定の時間以内に複数回照射する第一の光照射ステップと、
    前記第一の光照射の後に単一のパルス光を照射する第二の光照射ステップと、
    前記第一の光照射によって発生した音響波に基づいて得られた第一のデータと、前記第二の光照射によって発生した音響波に基づいて得られた第二のデータと、の差分である第三のデータを取得し、前記第三のデータを用いて前記被検体内の特性情報を取得する取得ステップと、を含み、
    前記所定の時間は、前記被検体内にある所定の部位が、前記パルス光に起因して励起状態となってから、当該励起状態が緩和するまでの時間よりも短い時間である
    ことを特徴とする、被検体情報取得方法。
  14. 前記所定の時間は、100ピコ秒以下の時間である
    ことを特徴とする、請求項13に記載の被検体情報取得方法。
  15. 前記所定の時間は、17ピコ秒以下の時間である
    ことを特徴とする、請求項13に記載の被検体情報取得方法。
  16. 前記所定の時間は、0.5ピコ秒以下の時間である
    ことを特徴とする、請求項13に記載の被検体情報取得方法。
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