JP2014150982A - 被検体情報取得装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光音響撮影において、保持距離に応じて照射光量やレーザ発振周波数を制御し、被検体の拘束時間を短縮させる技術を提供する。
【解決手段】被検体を保持する保持部と、保持部を介して被検体にパルス光を照射する照射部と、パルス光を照射された被検体から発生する音響波を受信する探触子と、音響波を用いて被検体内の特性情報を取得する処理部と、保持部の位置に関する情報を取得する位置取得部と、位置取得部が取得した位置に関する情報に基づいて、照射部から照射されるパルス光の光量および発振周波数を制御する制御部とを有する被検体情報取得装置を用いる。
【選択図】図6

Description

本発明は、被検体情報取得装置に関する。
光を使用して生体などの被検体を撮影する装置の1つに、光音響効果を利用した光音響撮影装置がある。光音響撮影装置は、特に皮膚がんや乳がんの診断において、従来使用されてきた超音波診断装置、X線装置、MRI装置などに代わる医療機器として期待されている。
一般に、乳腺科における乳がん診断では、触診や、上述した複数のモダリティを使用した結果に基づいて、総合的に良悪性診断が行われる。その中でも光音響撮影装置は、撮像時に光を用いることで無被爆、非侵襲での画像診断が可能なため、患者負担の点で大きな優位性を有している。そのため、繰り返し診断することが難しいX線装置に代わり、乳がんのスクリーニングや早期診断での活用が期待されている。
光音響効果とは、可視光や近赤外光等の計測光が生体組織に照射された時に、生体内部の光吸収物質(血液中のヘモグロビン等)が光エネルギーを吸収して瞬間的に膨張し、音響波を発生させる現象をいう。このとき発生した音響波は光音響波と呼ばれる。光音響撮影装置では、この光音響波を計測することで生体組織の情報を可視化する。このような光音響効果を利用した断層撮影の技術を光音響トモグラフィー(Photoacoustic Tomography:PAT)とも呼ぶ。光音響撮影によれば、光エネルギー吸収密度分布、すなわち生体内の光吸収物質の密度分布を、定量的かつ3次元的に計測できる。
非特許文献1によれば、PATにおいて、光音響波の音圧(P)は次式(1)で表される。
P=Γ・μ・Φ …(1)
ここで、Γは弾性特性値であるグリューナイセン係数であり、体積膨張係数(β)と音速(c)の二乗の積を比熱(C)で割ったものである。μは吸収体(光吸収物質)の吸収係数である。Φは局所的な領域での光量(吸収体に照射された光量)である。
上式に示すように、音圧は、吸収体に到達する局所的な光量に比例する。生体に照射された光は、散乱と吸収により体内で急激に減衰するため、生体内の深部組織で生じる光音響波の音圧も、光照射部位からの距離に応じて大きく減衰する。したがって、良好な画像を得るために光音響波の信号強度を大きくしようとすると、生体への照射光量を大きくする必要がある。
しかしながら、生体に対する安全性の観点から、光源としてレーザを用いる場合、生体に照射される照射密度(単位面積当たりの照射光量)には注意を要する。照射密度の最大値は、レーザ安全基準(JIS規格C6802およびIEC 60825−1)で定められる最大許容露光量(MPE:Maximum Permissible Exposure)を超えないようにする必要がある。
光音響波の受信は一般的に、電気と音響波を変換する受信素子が1次元または2次元配列された探触子によって行われる。乳房のように比較的大きな被検体の内部構造を光音響撮影で画像化するためには、かかる探触子を被検体表面に沿って機械的に走査した各位置で、レーザ光の発光と光音響波の受信を繰り返す必要がある。また、S/N比の向上のた
め、同一箇所で光音響波を複数回受信して加算平均することが好ましい。このように長時間にわたる撮影の間、被検体である乳房は、2枚の保持板によって薄く引き伸ばされ固定されているので、被検者にとっては負担となる。
特許文献1には、被検者の負担を軽減するための手法が記載されている。この方法では、探触子ステージは等速で移動し、レーザパルス光の発振周期と同期して光音響波を受信する。これにより、探触子ステージを計測位置ごとに起動および停止する必要がなくなり、測定時間を短縮できる。
特開2011−125571号公報
M. XU, L. V. "WANG ,PHOTOACOUSTIC IMAGING IN BIOMEDICINE", REVIEW OF SCIENTIFIC INSTRUMENTS, 77, 041101(2006)
前述した通り、被検体に照射された光のエネルギーは光照射部位からの距離に応じて減衰する。したがって、被検体の最深部を撮影する場合、被検体の保持距離(保持板間の距離)が長い程、照射光量を強くする必要がある。逆に、保持距離が短いほど(すなわち被検体を薄くするほど)、照射光量を弱くできる。安全性の観点からは、照射光量を弱くできれば、レーザパルス光の発振周波数(以下、レーザ発振周波数と記載する)は高くすることができる。
被検体の拘束時間を短縮する方法として、レーザ発振周波数を高くし、光音響波の受信間隔を短くするという方法がある。しかしながら従来技術では、保持距離に応じて照射光量やレーザ発振周波数を制御する手段はなかった。そのため、同一箇所で複数回の光音響波を受信する光音響撮影装置において、保持距離に関係なく、一律に被検者の拘束時間が決まるという課題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、光音響撮影において、保持距離に応じて照射光量やレーザ発振周波数を制御し、被検体の拘束時間を短縮させる技術を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
被検体を保持する保持部と、
前記保持部を介して前記被検体にパルス光を照射する照射部と、
前記パルス光を照射された前記被検体から発生する音響波を受信する探触子と、
前記音響波を用いて前記被検体内の特性情報を取得する処理部と、
前記保持部の位置に関する情報を取得する位置取得部と、
前記位置取得部が取得した位置に関する情報に基づいて、前記照射部から照射される前記パルス光の光量および発振周波数を制御する制御部と、
を有することを特徴とする被検体情報取得装置である。
本発明によれば、光音響撮影において、保持距離に応じて照射光量やレーザ発振周波数を制御し、被検体の拘束時間を短縮させる技術を提供することができる。
光照射部位からの距離と、その距離における光量の関係を示す図。 光照射部位からの距離と、生体への照射光量の関係を示す図。 光源への投入エネルギーと、光源からの照射光量の関係を示す図。 光源への投入電圧と、光源への投入エネルギーの関係を示す図。 時間と、光源に投入される電圧の関係を示す図。 光音響撮影装置の構成を示す図。 実施例1における光音響撮影の流れを示す図。 探触子の機械走査を示す図。 実施例2における光音響撮影の流れを示す図。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明において、音響波とは、音波、超音波、光音響波、光超音波と呼ばれる弾性波を含む。受信器(探触子)は、被検体内を伝播した音響波を受信する。本発明の被検体情報取得装置とは、被検体に光(電磁波)を照射することにより被検体内で発生した音響波を受信して、被検体内の特性情報を取得する光音響効果を利用した装置である。
装置により取得される被検体内の特性情報とは、光照射によって生じた音響波の初期音圧や、あるいは、初期音圧から導かれる光エネルギー吸収密度や、吸収係数、組織を構成する物質の濃度等を反映した被検体情報を示す。物質の濃度とは、例えば、酸素飽和度やオキシ・デオキシヘモグロビン濃度などである。また、特性情報としては、数値データとしてではなく、被検体内の各位置の特性を示す分布情報として取得しても良い。つまり、吸収係数分布や酸素飽和度分布等の分布情報を画像データとして取得しても良い。
以下の記載においては、被検体情報取得装置の一例として、光音響トモグラフィーにより被検体内の特性情報を取得し画像化する、光音響撮影装置について説明する。代表的な被検体は生体の乳房であるが、これに限られない。
被検体は略平行の2枚の保持板によって保持される。この2枚の保持板間の距離が保持距離である。第1の保持板には、1次元もしくは2次元アレイ状の探触子が、被検体と対向するように配置されている。2枚の保持板は、本発明の保持部に相当する。
光学装置は第2の保持板側から生体を照明するように配置されている。光源から光学装置までの光の伝送は、光ファイバーなどの光導波路や、レンズ、ミラーなどによる空間伝送系を用いることができる。光源としてはYAGレーザやチタンサファイアレーザ、色素レーザなどが用いられる。
まず、保持距離に応じた照射光量の制御について説明する。生体への照射光量と、光照射部位からの距離の関係は、次式(2)にて表される。
Φ=Φ×exp(−Meff×Z) …(2)
ここで、
Φ:深さZでの光量[J/mm
Φ:生体に照射される照射光量[J/mm
Meff:減衰係数
Z:光照射部位からの距離[mm]、である。
図1は、生体への照射光量を常に一定にするようΦに0.05、Meffに0.1を代入したときの、光照射部位からの距離Z(横軸)と、深さZでの光量Φ(縦軸)の関係を示した図である。
また図2は、深さZでの光量を常に一定にするようΦに0.02、Meffに0.1を代入したときの、光照射部位からの距離Z(横軸)と、生体に照射される照射光量Φ(縦軸)の関係を示した図である。
図1より、光照射部位からの距離Zが大きくなる程、深さZでの光量Φが弱くなることがわかる。また図2より、光照射部位からの距離Zによらず、深さZでの光量Φを一定にするためには、生体に照射される照射光量Φを強くしなければならないことがわかる。
したがって、S/N比などの点で良好な画像を得るために必要な強度の光音響波を取得するための光量(式(2)のΦに相当)を予め設定しておくことで、保持距離(式(2)のZに相当)に応じて生体に照射される照射光量を決定できる。ここで、必要な強度の光音響波を取得するための光量は、予め計測され理想的な値として設定される。
次に、パルス光の照射光量に応じたレーザ発振周波数の制御について説明する。図3は、横軸に示す光源に投入されるエネルギー(J)と、縦軸に示す出力される照射光量(J/mm)の関係を表す図である。図4は、縦軸に光源に投入されるエネルギー(J)と、横軸に光源に投入される電圧(V)の関係を示した図である。光源に投入されるエネルギーと光源に投入する電圧は、マクロとして考えると次式(3)が成り立つ。
レーザ投入エネルギー=CV/2 …(3)
ここで、
C:コンデンサ、
V:光源に投入する電圧、である。
図5は、横軸に示す時間と、縦軸に示す光源に投入される電圧の関係を示した図である。昇圧チョッパー等で昇圧する場合、マクロとして考えると、図5のような線形の関係が成り立つ。図5の例では、レーザ発振周波数が1Hz、1000Vで光源にエネルギーを投入するので、1秒周期で電圧の大きさが0になっている。
図3より、光源から出力されるエネルギーを大きくするには、光源に投入されるエネルギーを大きくしなければならないことがわかる。図4より、光源に投入されるエネルギーを大きくするには、光源に投入する電圧を大きくしなければならないことがわかる。図5より、光源に投入される電圧を大きくするには、より時間をかけて電圧をチャージしなければならないことがわかる。
さらに図5より、電圧をチャージするのにかかる時間が大きくなる程、レーザの発振周波数が小さくなることがわかる。例えば、図5において光源に投入される電圧が500Vの場合、レーザ発振周波数は2Hzにできる。したがって、チャージ電圧と照射光量の関係からすると、光源から出力される照射光量が大きくなる程、レーザ発振周波数は小さくなると言える。
以上から、保持距離に応じて照射光量を決定し、照射光量に応じてレーザ発振周波数を決定できることがわかる。
ここで、保持距離、照射光量、光源への投入エネルギー、光源への投入電圧、当該電圧のチャージ時間、および、レーザ発振周波数の関係を予め計測してテーブル化しておくことが好ましい。これにより、実際の光音響撮影時の保持距離に基づきテーブルを参照して
、照射光量、光源への投入エネルギー、光源への投入電圧、当該電圧のチャージ時間、および、レーザ発振周波数を決定できる。なお、安全性の観点から、照射光量が最大許容露光量(MPE)を超えないような範囲で設定する必要がある。
より詳細の構成については、以下に述べる実施例の中で述べる。
<実施例1>
以下、本発明の実施例1に係る光音響撮影装置の構成と機能について説明する。
(装置の構成)
装置は、被検体600を保持する保持板601Aおよび601B、保持板601の位置を移動させ、その位置を取得する保持板駆動機構602を有する。装置はまた、計測光を発生させる光源603にエネルギーを投入する電源604、発生した照射光を所望の形態にする光学装置605を有する。装置はまた、被検体600を伝播する光音響波を検出する探触子606、探触子606の位置を移動させる探触子駆動機構607、被検体保持や光照射や音響波受信を制御する制御部611を有する。装置はまた、取得した光音響波を制御部611から受信して光音響画像等を生成する情報処理部608、生成した光音響画像等を表示する表示部609を有する。なお被検体600は例えば、内部に腫瘍等の光吸収物質610を含む乳房である。
撮影対象の被検体600は、両側から、2枚1対の保持板601Aおよび601Bにより保持固定される。これにより、被検体600が動くことによる計測誤差を低減できる。また被検体600を薄く引き伸ばすことで光が被検体内の深部まで届きやすくなり、照射光量を抑制できる。保持板駆動機構602が保持板601の位置を制御することで、2枚の保持板間の距離(保持距離)が変更される。その結果、被検体にかかる圧力も変更される。以後、保持板601Aと601Bを区別する必要がない場合には、まとめて保持板601と表記する。
保持板601は、照射光の光路上に位置するため、照射光に対して高い透過率を有することが好ましい。また、特に探触子側の保持板601Aは、探触子606との音響整合性が高いことが好ましい。例えば、ポリメチルペンテンなどの部材が好適に使用できる。
光源603は、被検体600への照射光を発生する。光源603として例えば、近赤外領域に中心波長を有するパルス光を発光できる固体レーザ(Yttrium−Aluminium−GarnetレーザやTitanium−Sapphireレーザなど)が使用できる。
照射光の波長は、撮影対象とする被検体内の光吸収物質610の種類に応じて、530nmから1300nmの間で選択される。光吸収物質610としてはヘモグロビンやグルコース、コレステロールなどが想定できる。例えば、乳がん新生血管中のヘモグロビンは波長600nm〜1000nmの光を吸収し、生体を構成する水の光吸収は波長830nm付近で極小となる。そのためヘモグロビンを撮影対象とする場合、波長750nm〜850nmの光が好適である。また、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンのそれぞれに対応する波長の光を用いることで、血液中の酸素飽和度を求めることもできる。
なお、光の照射方向は、探触子と対向する側からには限定されない。探触子と同じ側から光を照射しても良いし、被検体の両側から光を照射しても良い。両側照射の場合、光源603を複数用意しても良いし、光を分岐させても良い。
電源604は、光源603に、所望の照射光を作り出すために必要なエネルギーを投入する。
光学装置605は、光源603からの照射光を被検体600に所望の形状で照射する。光学装置605は、レンズ、ミラー、光ファイバー等の光学系と、光照射部位を保持板601に対して移動させる走査機構から構成されている。光学系は、光源603から発せられた照射光が被検体601に所望の形状で照射されれば、どのようなものを用いても構わない。光源603が発生させた照射光が光学装置605を介して被検体600に照射されると、光吸収物質610が光を吸収し、光音響波を放出する。この場合、光吸収物質610が音源に該当する。
探触子606は、光吸収物質610で生じた光音響波を検知して電気信号に変換する。生体から発生する光音響波は、100KHzから100MHzの超音波である。そのため、探触子606としては上記の周波数帯を受信できるものを用いる。圧電現象を用いたトランスデューサ、光の共振を用いたトランスデューサ、容量の変化を用いたトランスデューサなど、光音響波を検知できるものであれば、どのような探触子を用いてもよい。
本実施例の探触子606は、複数の受信素子が2次元的に配置されたものとする。このような2次元配列素子を用いることで、同時に複数の場所で光音響波を検出することができ、検出時間を短縮できるとともに、被検体の振動などの影響を低減できる。また、本実施例においては、探触子606の前面において被検体600を照射光で照射する。そのため、光学装置605と探触子606を、被検体600を挟んで対向する位置に配置する。そして、その位置関係を保つように、光学装置605と探触子駆動機構607を連動させた走査制御がなされる。
保持板駆動機構602は、ユーザから入力される情報を元に保持板602を動作させる。また、この時の保持板602の位置情報を制御部611に送信する。このとき、保持板駆動機構および制御部が、本発明の位置取得部に相当する。
制御部611は、探触子606から得られた光音響波の電気信号を増幅し、アナログ信号(アナログの電気信号)からデジタル信号(デジタルの電気信号)に変換する。以後、この信号を光音響信号とも呼ぶ。制御部611はまた、ノイズ低減のためのデジタル信号同士の積算処理を行う。制御部611はまた、保持板駆動機構602や光源603、電源604、光学装置605、探触子606、探触子駆動機構607の制御を行う。
そして本発明において、制御部611は、保持板駆動機構602から保持板601の位置を受信し、それに基づき保持距離を算出する。そして制御部611は、算出した保持距離に基づき、上述のテーブルを参照して、照射光量、光源への投入エネルギー、光源への投入電圧、当該電圧のチャージ時間およびレーザ発振周波数を決定する。あるいはテーブル参照に替えて、演算によりこれらの数値を決定しても良い。
積算処理とは、被検体600の同じ個所の計測を繰り返し行い、加算平均処理を行うことを指す。これによりシステムノイズを低減して、光音響信号のS/N比を向上させられる。このとき、必要な積算処理の回数(以下、積算回数)は、予め計測され理想的な値に設定される。
制御部611が行う光学装置605および探触子駆動機構607に対する制御としては、光の照射部位や探触子606の被検体に対する位置の移動制御がある。このような移動は、被検体上を2次元走査することで、広い領域を撮影するために行われる。例えば、乳房撮影ではフルブレストの撮影が可能になる。探触子駆動機構は、本発明の走査部に相当する。
情報処理部608は、制御部611から受信した光音響信号を元にした光音響画像の生成し表示部609で表示を行う。情報処理部608としては、パソコンやワークステーション等の、高性能な演算処理機能やグラフィックス表示機能を備える装置を用いることができる。
以上の構成を有する光音響撮影装置により、被検体600の光学特性分布を画像化し、光音響画像を提示することができる。
(処理フロー)
次に、光音響撮影の実施から光音響画像を表示するまでの流れを図7のフローを用いて説明する。図中の数字は、処理のステップ番号または、処理に用いられるデータを示している。
図7(a)において、ユーザが被検体600を適切に保持したのち、光音響撮影を開始する(ステップ700)。
ステップ701では、制御部611が、保持板駆動機構602から受信した保持位置の情報を元に保持距離を算出する。
ステップ702では、制御部611が、予め用意したルックアップテーブル(符号703)を参照する。そして、ステップ701で算出した保持距離に対応する照射光量、光源への投入エネルギー、光源への投入電圧、当該光源への投入電圧をチャージする時間、および、レーザ発振周波数を決定する。
ステップ704では、光音響信号の取得を行う。この処理の詳細を、図7(b)を用いて説明する。処理が開始すると(ステップ7040)、まず、制御部611が光学装置と探触子を撮影初期位置に移動させる(ステップ7041)。
ステップ7042では、ステップ702で決定された照射光量で被検体600に光が照射される。
ステップ7043では、探触子606が被検体から発生した光音響波を受信し、制御部611がデジタルの電気信号に変換する。これにより光音響信号が取得される。
ステップ7044では、積算回数が設定された所定の値に達しているかが判定される。所定値に達していれば(Yes)ステップ7045に進む。一方、達していなければ(No)ステップ7042〜7043に進んで光音響信号取得を続ける。
次に、ステップ7045では、全撮影領域の光音響信号の取得が完了したが判定される。撮影領域は、例えばユーザによって予め設定された被検体上の範囲である。
ステップ7045がNoの場合、次の撮影位置に光学装置と探触子を移動させる(ステップ7046)。このように探触子および光学装置の移動と停止を繰り返し、停止位置で光音響撮影を実施する手法を、ステップアンドリピート方式と呼ぶ。そしてステップ7042からステップ7044までを再び繰り返す。
一方、ステップ7045がYesの場合、光音響信号の取得を終了する(ステップ7047)。
ステップ705では、情報処理部608が、光音響信号から光音響画像を生成し、表示部609に表示する。
以上のフローで光音響画像が生成され表示される。
本実施例によれば、保持距離に合わせて照射光量、光源への投入エネルギー、光源への投入電圧、光源への投入電圧をチャージする時間、および、レーザ発振周波数が制御される。その結果、保持距離は被検体が感じる痛みの程度や大きさ等でまちまちとなるが、保
持距離に応じた好適な条件を用いることにより、被検体の拘束時間の短縮を図ることができる。
<実施例2>
実施例2では、光学装置605と探触子606が、光音響波取得時に、等速で動作する場合について説明する。なお、本実施例における装置の構成は、実施例1と同様である。
図8は、探触子606が保持板601の表面を機械走査する様子の例を示した図である。探触子606は、矢印で示す経路800に沿って移動する。
探触子606は、まず、主走査方向(図8の横方向8000)に等速移動しながら各計測位置での光音響撮影を行う。ここで、探触子606を主走査方向に移動させて光音響測定される領域を、ストライプと定義する。探触子606は、1ストライプの計測が終了したら副走査方向(図8の縦方向8001)に移動し、再び主走査方向に等速移動しながら各計測位置での光音響撮影を行う。このようにすれば、保持板表面の撮影領域801の全面を高速に走査し、光音響信号を取得することができる。
次に、本実施例における光音響撮影の流れを、図9を用いて説明する。ただし、実施例1と共通するステップについては、同一番号を付して説明を省略する。
図9(a)の図7(a)との相違点であるステップ900では、制御部611が、主走査方向の走査速度を算出する。探触子のX方向の素子数をEnxa(個)、素子ピッチをEpitcha(mm)、光音響測定の積算回数をMn(回)、レーザ発光周波数をLHz(Hz)とする。説明を簡便にするため、積算回数Mnが素子数Enxaの倍数であるものとする。このとき、探触子および光学装置の主走査方向の走査速度Vax(mm/sec)は、次式(4)で算出される。
ax=Epitcha×LHz …(4)
式(4)から、走査速度はレーザ発振周波数に比例することがわかる。言い換えると、レーザ発振周波数を高くできれば、走査速度も高速にできる。また、1ストライプでEnxa回の積算が行えることがわかる。
より複雑な条件では、積算回数が主走査方向の素子数Enxaより小さい場合や、Enxaより小さい値の倍数であった場合には、1ストライプあたりの積算回数を小さくしなければならない。この場合、探触子の移動量は、単位時間あたり、2画素以上ずらしながら走査できるので、走査速度の設定は高くなることがわかる。
なお、探触子の移動速度は、本実施例で例示した方法に限定されない。測定条件や装置構成に応じて、走査速度を調整するための様々なアルゴリズムを適用できる。すなわち、光音響信号取得のための探触子移動速度を求めることできれば、参照パラメータやアルゴリズムは本実施例の方式に限らない。
光音響信号取得(ステップ704)について、図9(b)を用いて説明する。ステップ901では、撮影領域全面の光音響波を取得するために、図8の撮影領域801の全面を探触子606が走査する。このとき、光源603からはレーザ周波数LHzの周期で光が照射されている。探触子606は、光の照射により発生した光音響波を受信しながら走査する。光音響波に基づく画像データの生成と表示については、上記実施例と同様である。
以上のフローで光音響画像が生成され表示される。
本実施例によれば、保持距離に合わせて決定されたレーザ発振周波数に応じて、走査速度が算出される。その結果、保持距離に応じた好適な走査速度が用いられるため、被検体
の拘束時間の短縮を図ることができる。
以上述べたように、本発明の手法により光音響撮影を実施すれば、保持距離に応じて照射光量やレーザ発振周波数を制御し、被検体の拘束時間を短縮できる。
601A,601B:保持板,602:保持板駆動機構,603:光源,605:光学装置,606:探触子,607:探触子駆動機構,611:制御部

Claims (7)

  1. 被検体を保持する保持部と、
    前記保持部を介して前記被検体にパルス光を照射する照射部と、
    前記パルス光を照射された前記被検体から発生する音響波を受信する探触子と、
    前記音響波を用いて前記被検体内の特性情報を取得する処理部と、
    前記保持部の位置に関する情報を取得する位置取得部と、
    前記位置取得部が取得した位置に関する情報に基づいて、前記照射部から照射される前記パルス光の光量および発振周波数を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする被検体情報取得装置。
  2. 前記保持部は、2枚の保持板により前記被検体を保持するものであり、
    前記位置取得部は、前記2枚の保持板間の距離である保持距離を、位置に関する情報として取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。
  3. 前記制御部は、前記保持距離に基づいて、前記特性情報を取得するために必要となる強度の前記音響波が前記被検体から発生するように、前記光量を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の被検体情報取得装置。
  4. 前記照射部は、前記パルス光として、光源からのレーザを照射するものであり、
    前記制御部は、前記被検体に対する最大許容露光量を超えないように前記光量を制御する
    ことを特徴とする請求項3に記載の被検体情報取得装置。
  5. 前記制御部は、前記光量を照射するために必要となる前記光源へのチャージ電圧に基づいて、前記発振周波数を制御する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の被検体情報取得装置。
  6. 前記探触子を前記保持板に沿って移動させる走査部をさらに有し、
    前記制御部は、前記発振周波数に基づき前記走査部による走査速度を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の被検体情報取得装置。
  7. 前記探触子は、前記音響波を受信する複数の受信素子を含み、
    前記制御部は、前記受信素子の素子ピッチに基づき前記走査部による走査速度を制御する
    ことを特徴とする請求項6に記載の被検体情報取得装置。
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