JP2016108911A - 耐震壁構造 - Google Patents

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【課題】ブロック積で構築される壁体で補強用袖壁を形成する耐震壁構造を提供する。【解決手段】耐震壁構造は、建物の柱16と、柱16の上部に設けられた上水平部材18、及び下部に設けられた下水平部材20と、柱16と距離をあけて配置され、上端が上水平部材18に接合され、下端が下水平部材20に接合された鉄骨柱22と、柱16、鉄骨柱22、上水平部材18、及び下水平部材20の間にブロック12、14を積み上げて構築された壁体10と、を有し、ブロック12は、壁体10を正面視したとき、ブロック12の積み上げ面となる上面及び下面が、両端部から中央部に向かって傾斜する傾斜平面を備え、傾斜平面が上下に重ねられている。【選択図】図1

Description

本発明は、耐震壁構造に関する。
既存建物を耐震補強する方法の1つとして、建物内部の柱と梁に囲まれた構面に耐震壁を構築し、柱梁架構の剛性を高くする方法がある。しかし、構面が耐震壁で塞がれるため、耐震壁の構築場所によっては、視界、採光、通風等が遮られるという問題が生じる。更に、通行が遮断されるため利用者の動線が長くなるという問題も生じる。
このため、一方の端部が柱と接合され、他方の端部は隣りの柱まで達していない耐震壁(いわゆる補強用袖壁)を構築する技術が提案されている(例えば特許文献1)。
特許文献1は、既存柱と、下部既存梁の上面及び上部既存梁の下面で囲まれた構面に、鉄筋コンクリート製の補強用袖壁を設ける構成である。補強用袖壁は構面の全部を塞ぐことがないため、視界や採光等の一部が確保される。
補強用袖壁は、既存柱と既存梁にアンカーを打ち込み、アンカーに袖壁用の鉄筋を縦横に配筋し、構面に沿って袖壁用鉄筋の両外側に型枠を配置した後に、型枠間にコンクリートを打設して構築される。
特開2001−20533号公報
しかし、特許文献1に記載の技術は、補強用袖壁を、現場打ちコンクリートで一体成型することで、地震時の横荷重に耐える耐震強度を確保している。このため、施工にあたりコンクリートの現場打ち作業を必要とし、施工中の既存建物の使用は大きく制限される。
本発明は、上記事実に鑑み、ブロック積で構築される袖壁で耐震壁を形成する耐震壁構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る耐震壁構造は、建物の柱と、前記柱の上部に設けられた上水平部材、及び下部に設けられた下水平部材と、前記柱と距離をあけて配置され、上端が前記上水平部材に接合され、下端が前記下水平部材に接合された補強柱と、前記柱、前記補強柱、前記上水平部材、及び前記下水平部材の間にブロックを積み上げて構築された壁体と、を有し、前記ブロックは、前記壁体を正面視したとき、前記ブロックの積み上げ面となる上面及び下面が、両端部から中央部に向かって傾斜する傾斜平面を備え、前記傾斜平面が上下に重ねられていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、袖壁となる壁体を構成するブロックは、ブロックの積み上げ面となる上面及び下面が、両端部から中央部に向かって傾斜する傾斜平面を備えており、壁体を正面視したとき、傾斜平面同士が上下に重ねられて波形に連続している。この波形は、ブロックの厚さの間隔をあけて、上下方向に複数形成されている。また、補強柱は、ブロックに伝達された圧縮力を受け止めることができるよう、上下端が上水平部材と下水平部材にそれぞれ接合されている。
これにより、現場打ちコンクリートで壁体を構築しなくても、地震時の横荷重を、ブロック積で構築された壁体に負担させることができる。
また、壁体は、柱、補強柱、上水平部材及び下水平部材に囲まれた構面にブロックを積み上げて構築される。これにより、補強柱の位置を調整することで、建物を耐震補強する壁体の大きさを任意に調整することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の耐震壁構造において、前記柱は既存の柱であり、前記上水平部材及び前記下水平部材は既存の梁であり、前記補強柱の上下端部は前記梁に接合され、前記壁体は、前記柱、前記梁、及び前記補強柱の間に前記ブロックを積み上げて構築されていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、ブロックを積み上げた壁体が、既存の柱と既存の梁、及び既存の梁に上下端が接合された補強柱の間に構築される。これにより、既存の柱と既存の梁を利用して、補強用の壁体を安価、且つ短期間に構築することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の耐震壁構造において、前記柱は既存の柱であり、前記上水平部材及び前記下水平部材は、前記柱に接合された既存の梁の梁側面に接合される新設梁であり、前記柱の柱側面には、前記柱側面に接合された壁、又は前記柱側面に接して設けられた新設補助柱の少なくとも1つが設けられ、前記補強柱の上下端部及び前記新設補助柱の上下端部は、前記新設梁と接合され、前記壁体は、前記壁、前記新設梁及び前記補強柱の間、又は前記新設補助柱、前記新設梁及び前記補強柱の間に、前記ブロックを積み上げて構築されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、ブロックを積み上げた壁体が、壁、新設梁及び補強柱の間、又は新設補助柱、新設梁及び補強柱の間に構築される。即ち、壁体が、柱梁架構の構面外に構築される。
これにより、柱梁架構の構面内に補強用の壁体を形成すれば、既存建物の外観が損なわれる場合等に、既存建物の外観を損なうことなく、壁体を構築することができる。
本発明は、上記構成としてあるので、ブロック積で構築される袖壁で耐震壁を形成する耐震壁構造を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る耐震壁構造の基本構成を示す正面図である。 本発明の第1実施形態に係る耐震壁構造の壁体を拡大した正面図である。 (A)は図1のX1−X1線断面図であり、(B)は図1のY1−Y1線断面図である。 (A)は本発明の第1実施形態に係る耐震壁構造の壁体を構成するブロックの基本構成を示す正面図であり、(B)はその平面図である。(C)は他のブロックの基本構成を示す正面図であり、(B)はその平面図である。 本発明の第1実施形態に係る耐震壁構造の壁体を構成するブロックの圧縮力の伝達を模式的に示す正面図である。 本発明の第2実施形態に係る耐震壁構造の基本構成を示す正面図である。 (A)は図6のX1−X1線断面図であり、(B)は図6のY1−Y1線断面図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る耐震壁構造について、図1〜図5を用いて説明する。
ここに、図1は耐震壁10の正面図、図2は耐震壁10を拡大した正面図、図3(A)は図1のX1−X1線断面図、(B)は図1のY1−Y1線断面図を示している。図4(A)はブロックの正面図、(B)はその平面図、(C)は他のブロックの正面図、(D)はその平面図を示している。図5はブロックに作用する圧縮力の伝達を模式的に示す正面図である。
図1、図3(A)に示すように、耐震壁構造は、建物の既存の柱16の対向する両側面から、X軸方向へ、耐震壁(壁体)10が2カ所に構築された構成である。2カ所の耐震壁10はいずれも同じ構成であり、同じ符号を付けて説明する。
耐震壁10は、柱16の上部に設けられた既存の梁(上水平部材)18と、柱16の下部に設けられた既存の梁(下水平部材)20の間に、幅Lで構築されている。耐震壁10の柱16と反対側の端部には、鉄骨柱(補強柱)22が設けられている。
即ち、耐震壁10は、いわゆる袖壁構造であり、柱16、柱16と距離(耐震壁10の幅L)をあけて設けられた鉄骨柱22、及び上下の梁18、20で囲まれた構面内に構築されている。
柱16と梁18、20は、鉄筋コンクリート製で説明するが、特に材質等の制約はなく、一般的な柱、梁であれば適用できる。鉄骨柱22はH形鋼製で説明するが、鋼材の断面形状は、コ型でもロ型でも良い。また、耐震壁10は、後述するブロック12、14を積層して構築される。耐震壁10の幅Lは、耐震強度を確保し、通風や採光等の制約事項等を考慮して決定される。
図2に示すように、鉄骨柱22の上下端部には、鋼製のプレート24が取付けられている。鉄骨柱22は、プレート24を介して、梁18、20にアンカーボルト26で接合されている。これにより、後述するように、ブロック12、14を伝達した圧縮力を鉄骨柱22が受け止めて、梁18、20に伝達させることができる。
なお、プレート24の梁18、20への取付けは、エポキシ樹脂等で固定する方法でも良い。
また、梁18の下面、梁20の上面には、鋼製のプレート28がアンカーボルト30で接合されている。上下のプレート28には、2種類の縦鉄筋32、33が、交互に配置され、一列に取り付けられている。縦鉄筋32は、連結用の長尺タイプであり連結筋32Sと連結されて、上下のプレート28の間を連結している(図3(B)参照)。縦鉄筋33は短尺タイプであり、プレート28の近くのブロック12、14を補強する。
図3(A)、(B)に示すように、耐震壁10は、柱16を挟んでX軸方向へ直線状に構築されている。耐震壁10は、柱16の対向する側面に、それぞれ一端が接合され、他端が鉄骨柱22の側面に接合されている。また、耐震壁10は、梁18の下面と梁20の上面の間に、隙間なく構築されている。
耐震壁10の内部には、縦鉄筋32、33が設けられている。縦鉄筋32は、連結筋32Sを介して、上下のプレート28の間を連結している。
これにより、耐震壁10でX軸方向の耐震強度を高めることができる。
耐震壁10は、2種類のブロック12、14を積み上げて構築されている。
図4(A)、(B)に示すように、ブロック12は、プレキャストコンクリート製とされ、耐震壁10を正面視したとき、ブロック12の積み上げ面となる上面34及び下面36が、両端部から中央部に向かって傾斜する傾斜平面を備えている。積み重ね(積み上げ)に際しては、上面34と下面36の傾斜平面同士が上下に重ねられる。
これにより、耐震壁10を正面視したとき、傾斜平面同士が上下に重ねられて波形に連続している。この波形は、ブロック12、14の厚さの間隔をあけて、上下方向に複数形成されている。
ブロック12の上面34及び下面36は、両端部12R、12Lから中央部に向かって、中央部が狭くなる方向へ直線状に傾斜している。即ち、正面視において、上面34は中央部に向かって下方へ傾斜し、下面36は中央部に向かって上方へ傾斜し、羽根を広げた蝶々の形状となっている。このため、上下のブロック12は、互いに幅方向の半分ずつ、横方向へずらせて積み重ねられる。
なお、図示は省略するが、ブロック12の上面34及び下面36が、両端部12R、12Lから中央部に向かって、中央部が厚くなる方向へ直線状に傾斜する形状でもよい。
一方、ブロック12の前面38及び後面40は平行に形成され、耐震壁10を構築したとき、耐震壁10の正面及び裏面の一部を構成する。また、ブロック12の両側面12R、12Lも平行に形成され、耐震壁10を構築したとき、後述する隣り合うブロック12の側面と当接される。
ブロック12の中央部には、縦筋挿通孔(貫通孔)42が形成されている。縦筋挿通孔42は、上面34及び下面36と交差する方向に形成され、縦鉄筋32、33が配筋された位置では、縦鉄筋32、33が挿通される。
耐震壁10の正面視において、縦目地となるブロック12の両側面12R、12Lには、上面34及び下面36と交差する方向に、半円筒状の凹部44R、44Lが形成されている。凹部44R、44Lには、縦鉄筋32、33が配筋された位置では、縦鉄筋32、33が挿通される。
また、一方の側面12Lの凹部44Lから縦筋挿通孔42まで、縦鉄筋32、33を通過させる溝部(案内路)46が形成されている。案内路46は、上面34から下面36に達する深さで形成されており、落し込み方法で挿通できない縦鉄筋32であっても、凹部44Lから案内路46を利用して、横移動させ若しくは回転させることで、縦筋挿通孔42に縦鉄筋32を挿通させることができる。
図4(C)、(D)に示すように、ブロック14は、ブロック12を、幅方向の中心で鉛直方向へ二分割した構成である。即ち、上面35と下面37は、ブロック12の上面34と下面36と同じ傾斜を有し、幅方向の半分の大きさであり、前面39及び後面41は平行に形成され、ブロック12の前面38及び後面40の半分の大きさである。また、側面14R、14Lには、ブロック12と同じ径の凹部44R、44Lが形成されている。
ブロック14は、ブロック12を、半ブロック分ずらせて積層した場合に発生する、両端部の半ブロック分の隙間に配置される。
本構成とすることにより、現場打ちコンクリートを打設しなくても、地震時の横荷重を負担できる、ブロック積の耐震壁10を構築することができる。また、鉄骨柱22を耐震壁10の端部に設けることで、隣の柱までの、柱梁架構の全範囲を耐震壁10で埋める必要がなくなり、任意の幅Lの耐震壁10を袖壁として構築することができる。
更に、鉄骨柱22は、図2に示すように、長さ方向に分割(例えば22A、22B、22Cの3分割)され、ボルト接合で必要長さに組み立てられる構成とされている。これにより、鉄骨柱22が重機を使用せずに運搬可能とされている。
この結果、鉄骨柱22を、ブロック12、14と共にエレベータにより搬入できる。また、溶接せずに組み立てることができるので、耐震壁10を施工中の既存建物の使用が可能となり、安価、且つ短期間に、耐震壁10を構築することができる。
次に、耐震壁10の構築方法について、図2を用いて説明する。
先ず、分割して運搬された鉄骨柱22が、所定の位置に組立てられる。また、縦鉄筋32、33を備えたプレート28が、梁20の上面に固定される。長尺の縦鉄筋32の長さは、例えば、耐震壁10の高さの半分程度の長さ(耐震壁10の高さによって定まる作業性を考慮した適切な長さ)とされている。
続いて、縦鉄筋32の所定の高さまで(目安としては1段目〜5段目程度まで)ブロック12、14が積み重ねられる。このとき、ブロック12、14は、縦筋挿通孔42及び凹部44R、44Lに縦鉄筋32、33を挿通させ、落とし込み方式で積み重ねられる。
次に、縦鉄筋32に継続筋32Sが継ぎ足され、ブロック12、14が、継ぎ足された接続筋32Sに縦筋挿通孔42、及び凹部44R、44Lを挿通させ、落とし込み方式で積み重ねられる。ブロック12、14は、接続筋32Sの上端に達する手前の高さまで、積み重ねられる。
続いて、縦鉄筋32、33が取付けられたプレート28が、梁18の下面に固定される。プレート28から下方へ延びた縦鉄筋32は、接続筋32Sと接合される。
縦鉄筋32と接続筋32Sが接合された後は、ブロック12は、落し込み方式を採用できないので、ブロック12は、案内路46を利用して、横方向へ移動させたり、縦鉄筋32の回りに90度回転させながら、積層される。案内路46により、ブロック12を、梁18に達する手前の高さまで、積み上げることができる。
最後に、柱16と耐震壁10との隙間52、鉄骨柱22と耐震壁10との隙間53、及びブロック12の縦筋挿通孔42、ブロック間の凹部44R、44L等の隙間等に、グラウト(図中ドッド部)54が充填される。なお、グラウト54は、各ブロック12、14を積み上げる度に充填しても良い。グラウトの硬化を待って耐震壁10が完成する。
なお、柱16と耐震壁10との隙間52、鉄骨柱22と耐震壁10との隙間53が大きい場合には、割裂防止筋50を用いて、せん断強度を確保するのが望ましい。
次に、耐震壁10を構成するブロック12、14間の圧縮力の伝達について、図5を用いて説明する。
図5に示すように、耐震壁10を構成するブロック12、14の上面34及び下面36には、両端部から中央部に向かって、若しくは一方の端部から他方の端部へ向かって、傾斜する傾斜平面が設けられている。この傾斜平面は、耐震壁10を正面視したとき、傾斜平面同士が上下に重ねられて波形に、横方向へ連続している。この波形は、ブロック12、14の厚さの間隔をあけて、上下方向に複数形成されている。
これにより、柱16を介して耐震壁10へ、矢印P1で示す水平力(横荷重)が作用したとき、ブロック12、14には、矢印P2、P3、P4…Pmで示す水平力が、傾斜面に沿って押下げ方向へ順次作用する。伝達された水平力は鉄骨柱22で受け止められ、既存の梁18、20に伝達される。水平力が逆方向の場合には、柱16へ伝達される。
これにより、耐震壁10の水平方向への移動が抑制される。つまり、横筋なしでブロック12、14を積み上げる構造であるにも関わらず、矢印P1で示す水平力に対抗することができる。即ち、現場打ちコンクリートで耐震壁を構築しなくても、地震時の横荷重を、ブロック12、14を積層して構築された耐震壁10に負担させることができる。
なお、本実施形態では、既存の柱16、既存の梁18、20の構面に耐震壁10を構築する構成について説明した。しかし、これに限定されることはなく、新築の柱、新築の梁で形成される柱梁架構の構面に構築してもよい。
また、本実施形態では、柱16を挟んで、柱16の両側に耐震壁10を2カ所に構築する構成について説明した。しかし、これに限定されることはなく、柱16の片側にのみ耐震壁10を構築する構成(耐震壁10が1カ所のみの構成)であってもよい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る耐震壁構造について、図6、図7(A)、(B)を用いて説明する。第2実施形態に係る耐震壁構造は、柱梁架構の構面外に耐震壁60が構築される点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
ここに、図6は耐震壁60の正面図であり、図7(A)は図6のX1−X1線断面図であり、(B)は図6のY1−Y1線断面図である。
図7(A)、(B)に示すように、耐震壁60は、柱62からY軸方向へ設けられた壁70の両側に、壁70を挟んで構築されている。ここに、壁70は、例えば戸境壁であり、柱62の側の端面は、柱62と一体化されている。壁70は、既設であっても、新築であってもよい。
柱62と壁70が交差する角部には、H形鋼製の新設の鉄骨柱72が設けられている。鉄骨柱72は、側面を柱62及び壁70と接合するのが望ましい。
また、鉄骨柱72から距離Lだけ離れた位置には、鉄骨柱68が設けられている。耐震壁60は、鉄骨柱72と鉄骨柱68の間に構築されている。
耐震壁60は、第1実施形態で説明した耐震壁10と同様に、ブロック12、14を積層して構築されている。
壁70の上部及び下部には、増設の梁(上水平部材)64、及び増設の梁(下水平部材)66が構築されている。増設の梁64、66は、いずれも柱62に接合された既存の梁74、76に沿って設けられ、梁64、66の側面は既存の梁74、76と一体化されている。鉄骨柱72と鉄骨柱68の上下端部は、梁64、66に埋め込まれて固定されている。なお、鉄骨柱72、68と増設の梁64、66との接合は、端部にプレートを取り付け、アンカーボルトで接合する構成でもよい。
本構成によれば、ブロック12、14を積み上げた耐震壁60が、柱62に接合された壁70、増設の梁64、66、及び鉄骨柱68の間、又は新設の鉄骨柱72、増設の梁64、66、及び鉄骨柱68の間に構築される。これにより、既設の柱62、梁74、76で形成される柱梁架構の構面外に、補強用の耐震壁60を形成することができる。
これにより、例えば、柱梁架構の構面内に補強用袖壁を形成すれば、既存建物の外観が損なわれる場合等に、既存建物の外観を変更することなく、耐震壁60で既存の柱62を耐震補強することができる。
なお、本実施形態では、壁70と、壁70の両側面に鉄骨柱72を設けた構成について説明した。しかし、これに限定されることはなく、壁70がなくても、鉄骨柱72を柱62の側面に沿って設け、鉄骨柱72と鉄骨柱68の間に、耐震壁60を構築する構成でもよい。更に、鉄骨柱72を省略し、壁70と鉄骨柱68の間に、耐震壁60を構築する構成でもよい。
他の構成は、第1施形態と同じであり説明は省略する。
10、60 耐震壁(壁体)
12 ブロック
14 ブロック
16、62 柱
18、74 梁(既存の梁、上水平部材)
20、76 梁(既存の梁、下水平部材)
22、68 鉄骨柱(補強柱)
34、35 上面
36、37 下面
64 梁(新設梁、上水平部材)
66 梁(新設梁、下水平部材)
70 壁
72 鉄骨柱(新設補助柱)

Claims (3)

  1. 建物の柱と、
    前記柱の上部に設けられた上水平部材、及び下部に設けられた下水平部材と、
    前記柱と距離をあけて配置され、上端が前記上水平部材に接合され、下端が前記下水平部材に接合された補強柱と、
    前記柱、前記補強柱、前記上水平部材、及び前記下水平部材の間にブロックを積み上げて構築された壁体と、
    を有し、
    前記ブロックは、前記壁体を正面視したとき、前記ブロックの積み上げ面となる上面及び下面が、両端部から中央部に向かって傾斜する傾斜平面を備え、前記傾斜平面が上下に重ねられている
    耐震壁構造。
  2. 前記柱は既存の柱であり、
    前記上水平部材及び前記下水平部材は既存の梁であり、
    前記補強柱の上下端部は前記梁に接合され、
    前記壁体は、前記柱、前記梁、及び前記補強柱の間に前記ブロックを積み上げて構築されている
    請求項1に記載の耐震壁構造。
  3. 前記柱は既存の柱であり、
    前記上水平部材及び前記下水平部材は、前記柱に接合された既存の梁の梁側面に接合される新設梁であり、
    前記柱の柱側面には、前記柱側面に接合された壁、又は前記柱側面に接して設けられた新設補助柱の少なくとも1つが設けられ、
    前記補強柱の上下端部及び前記新設補助柱の上下端部は、前記新設梁と接合され、
    前記壁体は、前記壁、前記新設梁及び前記補強柱の間、又は前記新設補助柱、前記新設梁及び前記補強柱の間に、前記ブロックを積み上げて構築されている
    請求項1に記載の耐震壁構造。
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