JP2016108277A - 大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤 - Google Patents

大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤 Download PDF

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Abstract

【課題】生体に有用な成分の胃及び小腸での溶出を抑制することができ、また、大腸における崩壊時間のバラつきをも抑制することが可能な大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤を提供すること。【解決手段】生体に有用な成分を含む素錠の表面に、アンダーコート層と、大腸崩壊性基剤層と、第1の腸溶性基剤層と、第2の腸溶性基剤層とを、この順に被覆してなり、前記第1の腸溶性基剤層が、ゼインを含み、前記第2の腸溶性基剤層が、シェラックを含む大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤である。【選択図】なし

Description

本発明は、生体に有用な成分を大腸に送達することができる大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤に関する。
大腸内の環境は、健康と関わりが強く、大腸環境を改善することは、疾病予防や寿命の伸長等に有効であることが明らかになりつつある。
前記大腸環境の改善に有用な成分としては、例えば、腸内細菌によるポリアミンの生成を促進する成分が知られており、前記成分を含有する腸内のポリアミン濃度の増強剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)。前記ポリアミンの生成を促進することにより、腸内変異原活性の低下、腸内バリア機能の充実、アトピー性皮膚炎の軽減、寿命の伸長などの効果が得られる。また、大腸組織の疾病、例えば、炎症性腸疾患や大腸ガンに直接的に効果を発揮する薬剤や、更に大腸から吸収されて効果を発揮する薬剤の開発も進んでいる。
前記大腸環境の改善に有用な成分が有効に機能するためには、胃や小腸で分解乃至吸収されずに大腸に送達されることが求められる。
これまでに、大腸に有効成分を送達可能とする大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤として、素錠表面に、キトサン皮膜と、腸溶性コーティング皮膜とを有する大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
前記提案によれば、有効成分を大腸に送達することが可能であるものの、錠剤間における大腸での崩壊時間のバラつきなどの点で、更なる改善が求められている。
また、耐胃酸性及び腸液崩壊性のコーティングとして、複数の腸溶性基剤層を設ける技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、前記提案は、有効成分を小腸へ送達することを目的とするものであり、大腸へ有効成分を送達するものではない。
したがって、生体に有用な成分の胃及び小腸での溶出を抑制することができ、また、大腸における崩壊時間のバラつきをも抑制することが可能な大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤の速やかな提供が強く求められているのが現状である。
特開2012−102054号公報 特許第5386176号公報 特許第3634340号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、生体に有用な成分の胃及び小腸での溶出を抑制することができ、また、大腸における崩壊時間のバラつきをも抑制することが可能な大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 生体に有用な成分を含む素錠の表面に、アンダーコート層と、大腸崩壊性基剤層と、第1の腸溶性基剤層と、第2の腸溶性基剤層とを、この順に被覆してなり、
前記第1の腸溶性基剤層が、ゼインを含み、
前記第2の腸溶性基剤層が、シェラックを含むことを特徴とする大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤である。
<2> シェラックが、水性シェラックである前記<1>に記載の大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤である。
<3> アンダーコート層が、セルロース系ポリマーを含む前記<1>から<2>のいずれかに記載の大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤である。
<4> 大腸崩壊性基剤層が、キトサンを含む前記<1>から<3>のいずれかに記載の大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤である。
<5> 生体に有用な成分が、腸内細菌によるポリアミンの生成を促進する成分である前記<1>から<4>のいずれかに記載の大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、生体に有用な成分の胃及び小腸での溶出を抑制することができ、また、大腸における崩壊時間のバラつきをも抑制することが可能な大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤を提供することができる。
図1は、試験例1における水を垂らした際の配合例1の素錠の表面の様子の一例を示す図である。 図2は、試験例1におけるエタノールを垂らした際の配合例1の素錠の表面の様子の一例を示す図である。 図3は、試験例2の、配合例1の素錠の表面に、大腸崩壊性基剤層を被覆した錠剤の表面の様子の一例を示す図である。 図4は、試験例2の、配合例1の素錠の表面に、アンダーコート層と、大腸崩壊性基剤層とをこの順に被覆した錠剤の表面の様子の一例を示す図である。 図5は、試験例8における食事を説明する図である。 図6は、試験例8における糞便中のプトレッシン濃度を測定した結果を示すグラフである。
(大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤)
本発明の大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤は、生体に有用な成分を含む素錠の表面に、少なくとも、アンダーコート層と、大腸崩壊性基剤層と、第1の腸溶性基剤層と、第2の腸溶性基剤層とを、この順に被覆してなり、必要に応じて更にその他の層を含む。
<生体に有用な成分を含む素錠>
前記生体に有用な成分を含む素錠(以下、「素錠」と称することがある)は、生体に有用な成分を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。本発明における素錠とは、コーティングを施されていない状態のものを指す。
<<生体に有用な成分>>
前記生体に有用な成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、腸内細菌によるポリアミンの生成を促進する成分(以下、「ポリアミン濃度増強剤」と称することがある)が好ましい。
前記生体に有用な成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−ポリアミン濃度増強剤−
前記ポリアミン濃度増強剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アルギニン、アラニン、セリン、プロリン、リシン、γ−アミノ酪酸、ヒドロキシプロリン、リンゴ酸、アスパラギン酸、イソロイシン、チロシン、バリン、ロイシン、アデニン、ウラシル、イノシン、フマル酸、ニコチン酸、及びヒポキサンチンからなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、アルギニンがより好ましい。
前記ポリアミン濃度増強剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリアミンとは、アミンを2個以上有する塩基性物質をいう。前記ポリアミンとしては、例えば、プトレッシン、スペルミジン、スペルミンなどが挙げられる。
前記腸内細菌とは、動物の腸内に存在する菌をいう。
前記腸内細菌としては、例えば、ファーミキューテス門、バクテロイデス門、プロテオバクテリア門、アクチノバクテリア門などが挙げられる。
前記生体に有用な成分は、市販品を用いることができる。
前記生体に有用な成分の前記素錠における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、20質量%〜60質量%などが挙げられる。
<<その他の成分>>
前記素錠におけるその他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、pH調整剤、添加剤などが挙げられる。
前記その他の成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−pH調整剤−
前記pH調整剤は、ポリアミン濃度増強剤としてアルギニン等のアミノ酸を用いた際にpHを調整するために用いられる。前記pH調整剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、クエン酸が好ましい。前記pH調整剤の前記素錠における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、使用するアミノ酸に相対して調整する必要がある。例えば、5質量%〜25質量%などが挙げられる。
−添加剤−
前記添加剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、糖、糖アルコール、高分子化合物、無機化合物、ワックス、炭素数10以上の有機酸の金属塩、水不溶性成分などが挙げられる。
前記添加剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記糖としては、例えば、蔗糖、乳糖などが挙げられる。
前記糖アルコールとしては、例えば、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、イソマルトなどが挙げられる。
前記高分子化合物としては、例えば、セルロース誘導体、デンプン類、合成高分子などが挙げられる。
前記セルロース誘導体としては、例えば、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが挙げられる。
前記デンプン類としては、例えば、コーンスターチ、バレイショデンプン、コメデンプン、コムギデンプンなどのほか、デンプングリコール酸ナトリウム等の誘導体などが挙げられる。
前記無機化合物としては、例えば、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、二酸化ケイ素、タルクなどが挙げられる。
前記ワックスとしては、例えば、硬化ナタネ油、硬化大豆油、硬化綿実油などが挙げられる。
前記炭素数10以上の有機酸の金属塩における炭素数10以上の有機酸としては、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、ベヘン酸などが挙げられる。
前記炭素数10以上の有機酸の金属塩における金属としては、例えば、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムなどが挙げられる。
前記水不溶性成分としては、20℃の水への溶解性が「1g/10,000mL以下」であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高分子化合物、無機化合物、ワックス、炭素数10以上の有機酸の金属塩などが挙げられる。前記水不溶性成分は、ある程度水を吸水し、膨潤する成分であってもよい。
前記水不溶性成分は、水に溶解しないので、濃度勾配による錠剤内から錠剤外への溶出の流れが増長されない。そのため、たとえ水不溶性成分が吸水して膨張したとしても、生体に有用な成分が錠剤外へ溶出することはなく、また、水不溶性成分の膨張も大腸崩壊性基剤層を破壊する前には飽和してしまうので、錠剤が崩壊してしまうことがない。
前記水不溶性成分である高分子化合物としては、例えば、結晶セルロースなどが挙げられる。
前記水不溶性成分である無機化合物としては、例えば、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、二酸化ケイ素などが挙げられる。
前記水不溶性成分であるワックスとしては、例えば、硬化ナタネ油、硬化大豆油、硬化綿実油などが挙げられる。
前記水不溶性成分である炭素数10以上の有機酸の金属塩における炭素数10以上の有機酸としては、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、ベヘン酸などが挙げられる。
前記炭素数10以上の有機酸の金属塩における金属としては、例えば、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムなどが挙げられる。
前記添加剤の前記素錠における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、10質量%〜99質量%などが挙げられる。
前記素錠におけるその他の成分は、市販品を用いることができる。
前記素錠の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円盤型、ペレット型、ラグビーボール型、三角型などが挙げられる。
前記素錠の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記素錠の製造方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができ、例えば、任意の成分を混合した粉体混合物を造粒し、顆粒として打錠する方法、任意の成分を混合した粉体混合物を直接打錠し、錠剤とする方法などが挙げられる。
前記混合に用いる装置としては、特に制限はなく、公知の装置を適宜選択することができ、例えば、透視型ミクロV型混合機(筒井理化学器械株式会社製)などが挙げられる。
前記混合の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記造粒に用いる装置としては、特に制限はなく、公知の装置を適宜選択することができ、例えば、湿式造粒機、乾式造粒機などが挙げられる。
前記湿式造粒機の具体例としては、攪拌造粒機(グラニュマイスト:フロイント産業株式会社製)、流動層造粒コーティング装置(フローコーター:フロイント産業株式会社製)、遠心転動造粒コーティング装置(CFグラニュレーター、グラニュレックス:フロイント産業株式会社製)、複合型造粒コーティング装置(スパイラフロー:フロイント産業株式会社製)などが挙げられる。
前記乾式造粒機の具体例としては、ローラーコンパクター(フロイント産業株式会社製)などが挙げられる。
前記造粒の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記打錠に用いる装置としては、特に制限はなく、公知の装置を適宜選択することができ、例えば、ロータリー打錠機(VIRGO、株式会社菊水製作所製)などが挙げられる。
前記打錠の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記錠剤の硬度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<アンダーコート層>
前記アンダーコート層は、アンダーコート基剤を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
前記アンダーコート層は、前記素錠の表面に、アンダーコート層用コーティング液を塗布したり、噴霧したりするなどにより、形成することができる。
前記アンダーコート層を設けることにより、前記素錠の表面が水分により溶解することを抑制することができる。
<<アンダーコート層用コーティング液>>
前記アンダーコート層用コーティング液は、アンダーコート基剤を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
−溶媒−
前記アンダーコート層用コーティング液の溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記素錠の表面を溶解しないように溶剤系を用いることが好ましい。
前記溶剤系の溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、エタノールが好ましい。
−アンダーコート基剤−
前記アンダーコート基剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、セルロース系ポリマーが好ましい。
−−セルロース系ポリマー−−
前記セルロース系ポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが挙げられる。これらの中でも、エタノールへの溶解性が高いという点で、ヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。
前記セルロース系ポリマーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アンダーコート基剤は、市販品を用いることができる。
前記アンダーコート基剤のアンダーコート層用コーティング液における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.5質量%〜20質量%などが挙げられるが、さらに好ましくは5質量%〜15質量%である。
−その他の成分−
前記アンダーコート層用コーティング液におけるその他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記その他の成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アンダーコート層コーティング液におけるその他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記アンダーコート層用コーティング液におけるその他の成分は、市販品を用いることができる。
前記アンダーコート層用コーティング液の調製方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。
前記アンダーコート層用コーティング液の粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<アンダーコート層の形成>>
前記素錠の表面にアンダーコート層を形成するために用いる装置としては、特に制限はなく、公知の装置を適宜選択することができ、例えば、全自動フィルムコーティング装置(ハイコーター:フロイント産業株式会社製)などが挙げられる。
前記アンダーコート層を形成する際の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<厚み>>
前記アンダーコート層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記素錠の質量に対して、1質量%〜10質量%に相当する厚みが好ましく、2質量%〜9質量%に相当する厚みがより好ましく、5質量%〜8質量%に相当する厚みが特に好ましい。
<大腸崩壊性基剤層>
前記大腸崩壊性基剤層は、大腸崩壊性基剤を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
前記大腸崩壊性基剤層は、アンダーコート層が形成された前記素錠の表面に、大腸崩壊性基剤層用コーティング液を塗布したり、噴霧したりするなどにより、形成することができる。
<<大腸崩壊性基剤層用コーティング液>>
前記大腸崩壊性基剤層用コーティング液は、大腸崩壊性基剤を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
−大腸崩壊性基剤−
前記大腸崩壊性基剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、キトサンが好ましい。
−−キトサン−−
前記キトサンの脱アセチル化度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機酸への溶解性やコーティング法への適性の点で、70モル%以上が好ましい。
前記キトサンの分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記大腸崩壊性基剤は、市販品を用いることができる。
前記大腸崩壊性基剤の大腸崩壊性基剤層用コーティング液における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.1質量%〜20質量%などが挙げられる。
−溶媒−
前記大腸崩壊性基剤層用コーティング液の溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水などが挙げられる。
−その他の成分−
前記大腸崩壊性基剤層用コーティング液におけるその他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機酸、界面活性剤、可塑剤などが挙げられる。
前記その他の成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−有機酸−−
前記有機酸を前記キトサンと共存させることにより、前記キトサンを水に容易に溶解させることができる。
前記有機酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、常圧において十分な揮発性を有する点で、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリクロロ酢酸が好ましい。これらの中でも、経済性、取り扱い性、安全性の点で、酢酸がより好ましい。
前記有機酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機酸の使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、キトサンのアミノ基当たり0.8モル当量〜2.0モル当量が好ましい。前記有機酸の使用量が、0.8モル当量未満であると、キトサンの溶解性が低く、2.0モル当量を超えると、酸の除去が効率良く行えず、耐水性を示すキトサン皮膜を得ることが困難となることがある。
−−界面活性剤−−
前記界面活性剤としては、食品に使用可能なものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、レシチン、サポニンなどが挙げられる。これらの中でも、前記有機酸を効率良く除去することができる点で、グリセリン脂肪酸エステルが好ましい。
前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記界面活性剤の大腸崩壊性基剤層用コーティング液における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.1質量%〜20質量%などが挙げられる。
前記可塑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトールなどが挙げられる。
前記可塑剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記可塑剤の大腸崩壊性基剤層用コーティング液における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.1質量%〜20質量%などが挙げられる。
前記大腸崩壊性基剤層用コーティング液におけるその他の成分は、市販品を用いることができる。
前記大腸崩壊性基剤層用コーティング液の調製方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。
前記大腸崩壊性基剤層用コーティング液の粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記大腸崩壊性基剤層用コーティング液は、市販品を用いてもよい。前記市販品としては、例えば、キトコート(フロイント産業株式会社製)などが挙げられる。
また、前記大腸崩壊性基剤層用コーティング液は、特許第5386176号公報の記載に従って調製することもできる。
<<大腸崩壊性基剤層の形成>>
アンダーコート層が形成された前記素錠の表面に大腸崩壊性基剤層を形成するために用いる装置としては、特に制限はなく、上記アンダーコート層の形成の項目に記載したものと同様のものを用いることができる。
前記大腸崩壊性基剤層を形成するための条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<厚み>>
前記大腸崩壊性基剤層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アンダーコート層が形成された前記素錠の質量に対して、0.1質量%〜5質量%に相当する厚みが好ましく、0.5質量%〜3質量%に相当する厚みがより好ましく、0.8質量%〜2.5質量%に相当する厚みが特に好ましい。
<第1の腸溶性基剤層>
前記第1の腸溶性基剤層は、ゼインを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
前記第1の腸溶性基剤層は、アンダーコート層及び大腸崩壊性基剤層が形成された前記素錠の表面に、第1の腸溶性基剤層用コーティング液を塗布したり、噴霧したりするなどにより、形成することができる。
<<第1の腸溶性基剤層用コーティング液>>
前記第1の腸溶性基剤層用コーティング液は、ゼインを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
−ゼイン−
前記ゼインとしては、特に制限はなく、市販品を適宜選択して用いることができる。
前記市販品としては、例えば、小林ツェイン(小林香料株式会社製)などが挙げられる。
前記ゼインの第1の腸溶性基剤層用コーティング液における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1質量%〜20質量%などが挙げられる。
−溶媒−
前記第1の腸溶性基剤層用コーティング液の溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水とアルコールとの混合溶媒などが挙げられる。
−その他の成分−
前記第1の腸溶性基剤層用コーティング液におけるその他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤などが挙げられる。
前記その他の成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−界面活性剤−−
前記界面活性剤及びその含有量としては、上記大腸崩壊性基剤層用コーティング液におけるその他の成分の界面活性剤の項目に記載したものと同様のものが挙げられる。
前記第1の腸溶性基剤層用コーティング液におけるその他の成分は、市販品を用いることができる。
前記第1の腸溶性基剤層用コーティング液の調製方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。
前記第1の腸溶性基剤層用コーティング液の粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<第1の腸溶性基剤層の形成>>
アンダーコート層及び大腸崩壊性基剤層が形成された前記素錠の表面に第1の腸溶性基剤層を形成するために用いる装置としては、特に制限はなく、上記アンダーコート層の形成の項目に記載したものと同様のものを用いることができる。
前記第1の腸溶性基剤層を形成するための条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<厚み>>
前記第1の腸溶性基剤層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アンダーコート層及び大腸崩壊性基剤層が形成された前記素錠の質量に対して、0.5質量%〜15質量%に相当する厚みが好ましく、1質量%〜5質量%に相当する厚みがより好ましく、2質量%〜4質量%に相当する厚みが特に好ましい。
<第2の腸溶性基剤層>
前記第2の腸溶性基剤層は、シェラック(「セラック」と称することもある)を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
前記第2の腸溶性基剤層は、アンダーコート層、大腸崩壊性基剤層、及び第1の腸溶性基剤層が形成された前記素錠の表面に、第2の腸溶性基剤層用コーティング液を塗布したり、噴霧したりするなどにより、形成することができる。
<<第2の腸溶性基剤層用コーティング液>>
前記第2の腸溶性基剤層用コーティング液は、シェラックを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
−シェラック−
前記シェラックは、アルコール性シェラックであってもよいし、水性シェラックであってもよいが、大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤を高温、高湿下で長期間保管した場合においても、胃及び小腸での崩壊を抑制し、大腸での崩壊時間のバラつきを抑制することができる点で、水性シェラックが好ましい。
前記アルコール性シェラックとは、エタノールなどのアルコールに溶解させて用いるシェラックをいう。
前記水性シェラックとは、シェラックに、塩基性アミノ酸及び/又は塩基性リン酸塩を含有させ、水に溶解又は分散させたものをいう。
前記シェラックは、市販品を用いることができる。
例えば、PEARL−N5(株式会社岐阜セラツク製造所製)などが挙げられ、これをアルコールに溶解してアルコール性シェラックとして用いることができる。
前記水性シェラックの市販品としては、例えば、AQshelax(フロイント産業株式会社製)などが挙げられる。
また、前記水性シェラックは、特許第3634340号公報の記載を参考に調製してもよい。
前記シェラックの第2の腸溶性基剤層用コーティング液における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、5質量%〜20質量%などが挙げられる。
−溶媒−
前記第2の腸溶性基剤層用コーティング液の溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水とアルコールとの混合溶媒などが挙げられる。
−その他の成分−
前記第2の腸溶性基剤層用コーティング液におけるその他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、可塑剤などが挙げられる。
前記その他の成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−界面活性剤−−
前記界面活性剤及びその含有量としては、上記大腸崩壊性基剤層用コーティング液におけるその他の成分の界面活性剤の項目に記載したものと同様のものが挙げられる。
−−可塑剤−−
前記可塑剤及びその含有量としては、上記大腸崩壊性基剤層用コーティング液におけるその他の成分の可塑剤の項目に記載したものと同様のものが挙げられる。
前記第2の腸溶性基剤層用コーティング液におけるその他の成分は、市販品を用いることができる。
前記第2の腸溶性基剤層用コーティング液の調製方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。
前記第2の腸溶性基剤層用コーティング液の粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<第2の腸溶性基剤層の形成>>
アンダーコート層、大腸崩壊性基剤層、及び第1の腸溶性基剤層が形成された前記素錠の表面に第2の腸溶性基剤層を形成するために用いる装置としては、特に制限はなく、上記アンダーコート層の形成の項目に記載したものと同様のものを用いることができる。
前記第2の腸溶性基剤層を形成するための条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<厚み>>
前記第2の腸溶性基剤層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アンダーコート層、大腸崩壊性基剤層、及び第1の腸溶性基剤層が形成された前記素錠の質量に対して、0.3質量%〜15質量%に相当する厚みが好ましく、0.5質量%〜5質量%に相当する厚みがより好ましく、1.5質量%〜3質量%に相当する厚みが特に好ましい。
<その他の層>
前記その他の層としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、蜜蝋、カルナウバロウなどを基剤とする被覆層などが挙げられる。
前記被覆層は、例えば、前記第2の腸溶性基剤層の表面に、蜜蝋、カルナウバロウなどを含有する被覆液を、塗布したり、噴霧したりするなどして、形成することができる。
前記被覆液の調製は、例えば、エタノールなどの有機溶媒に蜜蝋、カルナウバロウなどを溶解して行うことができる。
アンダーコート層、大腸崩壊性基剤層、第1の腸溶性基剤層、及び第2の腸溶性基剤層が形成された前記素錠の表面に被覆層を形成するために用いる装置としては、特に制限はなく、上記アンダーコート層の形成の項目に記載したものと同様のものを用いることができる。
前記被覆層を形成するための条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明の大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤は、有効成分の胃や小腸での分解や吸収を抑制し、大腸まで送達することができる。また、本発明の大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤は、大腸での崩壊性に優れるため、大腸内で崩壊せずに体外へ排出されることがほとんどない。
以下、本発明の試験例を説明するが、本発明は、これらの試験例に何ら限定されるものではない。
(試験例1:アンダーコート層の検討−1)
<素錠の製造>
生体に有用な成分を含む素錠として、下記表1に記載の処方の素錠を以下のようにして製造した。
−混合−
透視型ミクロV型混合機(筒井理化学器械株式会社製)を用い、L−アルギニン、クエン酸、結晶セルロース、及び微粒二酸化ケイ素を10分間混合した(回転数:30回転/分間)。次いで、ステアリン酸カルシウムを加え、3分間混合した(回転数:30回転/分間)。
−打錠−
ロータリー打錠機(VIRGO、株式会社菊水製作所製)を用い(操作条件:30回転/分間)、素錠(重量:250mg/錠、剤形:8mmφ−10R、硬度:90N)を製造した。
なお、前記素錠の硬度は、シュロイニゲル錠剤硬度計 8M型(フロイント産業株式会社製)で測定した。
<素錠の表面の様子>
水、又はエタノールを前記配合例1の素錠の表面に垂らした際の様子を図1及び図2に示す。
図1は、水を垂らした際の配合例1の素錠の表面の様子を示し、図2は、エタノールを垂らした際の配合例1の素錠の表面の様子を示す。
図1及び図2の結果から、水を垂らした場合には、配合例1の素錠の表面の溶解が生じたが、エタノールを垂らした場合には、溶解は生じなかった。また、配合例2の素錠及び配合例3の素錠も同様の結果となった。
また、前記配合例1から配合例3の素錠において、L−アルギニン、及びクエン酸を配合しなかったプラセボ錠では、水を垂らした場合に、表面の溶解は生じなかった。
そのため、水を垂らした場合に生じた素錠の表面の溶解には、アルギニンやクエン酸といった吸湿性の高い成分が影響していると考えられた。
以上の結果から、生体に有用な成分を含む素錠を用いる本発明の大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤では、前記素錠の表面に直接大腸崩壊性基剤層を形成すると、前記素錠の表面に凹凸が生じ、大腸崩壊性基剤層や腸溶性基剤層の形成に支障が生じると考えられることから、生体に有用な成分を含む素錠と、大腸崩壊性基剤層との間に、アンダーコート層が必要であると考えられた。
(試験例2:アンダーコート層の検討−2)
<素錠の製造>
前記試験例1と同様にして、前記表1に記載の処方の素錠を製造した。
<アンダーコート層の形成>
前記素錠の表面を、下記処方のアンダーコート層用コーティング液を用いてコーティングし、前記素錠の質量に対して、2質量%に相当する厚みのアンダーコート層を形成した。
前記コーティングには、コーティング装置として、ハイコーターLabo(HC−Labo)(フロイント産業株式会社製)を用い、下記アンダーコート層用コーティング液の仕込み量は、300gとした。
−アンダーコート層用コーティング液−
・ ヒドロキシプロピルセルロース ・・・ 10質量%
(セルニーSL、日本曹達株式会社製)
・ エタノール ・・・ 90質量%
(トレーサブル99 1級、日本アルコール産業株式会社製)
<大腸崩壊性基剤層の形成>
前記アンダーコート層を形成した素錠、又は前記アンダーコート層を形成していない素錠の表面を、下記処方の大腸崩壊性基剤層用コーティング液を用いてコーティングし、前記アンダーコート層を形成した素錠、又は前記アンダーコート層を形成していない素錠の質量に対して、3質量%に相当する厚みの大腸崩壊性基剤層を形成した。
前記コーティングは、コーティング液を下記大腸崩壊性基剤層用コーティング液とした以外は、前記アンダーコート層の形成と同様にして行った。
−大腸崩壊性基剤層用コーティング液−
・ キトコート(フロイント産業株式会社製) ・・・ 100質量%
なお、前記キトコートは、キトサン、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、酢酸、及び水を含む。
<錠剤の表面の様子>
配合例1の素錠の表面に、直接大腸崩壊性基剤層を被覆した錠剤の表面の様子を図3に示し、配合例1の素錠の表面に、アンダーコート層と、大腸崩壊性基剤層とをこの順に被覆した錠剤の表面の様子を図4に示す。
図3及び図4の結果から、アンダーコート層を形成しなかった錠剤では、錠剤表面に穴があいていたが、溶媒がエタノールであるアンダーコート層用コーティング液を用いてアンダーコート層を形成した錠剤では、錠剤の表面状態が良好となることが示された。また、配合例2の素錠及び配合例3の素錠も同様の結果となった。
(試験例3:腸溶性基剤層の検討−1)
<素錠の製造>
前記試験例1と同様にして、前記表1に記載の配合例1の素錠を製造した。
<アンダーコート層の形成>
前記試験例2のアンダーコート層の形成と同様にして、前記素錠の質量に対して、2質量%に相当する厚みのアンダーコート層を形成した。
<大腸崩壊性基剤層の形成>
大腸崩壊性基剤層の厚みを、(1)前記アンダーコート層を形成していない素錠の質量に対して、3質量%に相当する厚み、(2)前記アンダーコート層を形成した素錠の質量に対して、3質量%に相当する厚み、又は(3)前記アンダーコート層を形成した素錠の質量に対して、2.5質量%に相当する厚みとした以外は、前記試験例2の大腸崩壊性基剤層の形成と同様にして、大腸崩壊性基剤層を形成した。
<腸溶性基剤層の形成>
前記大腸崩壊性基剤層を形成した錠剤の表面を、下記処方の腸溶性基剤層用コーティング溶液−1を用いてコーティングした。
前記腸溶性基剤層の厚みは、(1)前記アンダーコート層を形成せず、大腸崩壊性基剤層を形成した錠剤の質量に対して、11質量%に相当する厚み、(2)前記アンダーコート層を形成し、大腸崩壊性基剤層(厚み:3質量%)を形成した錠剤の質量に対して、11質量%に相当する厚み、又は(3)前記アンダーコート層を形成し、大腸崩壊性基剤層(厚み:2.5質量%)を形成した錠剤の質量に対して、10質量%に相当する厚みとした。
前記コーティングは、コーティング液を下記腸溶性基剤層用コーティング溶液−1とした以外は、前記試験例2のアンダーコート層の形成と同様にして行った。
−腸溶性基剤層用コーティング溶液−1−
・ ゼイン ・・・ 8質量%
(小林ツェイン、小林香料株式会社製)
・ グリセリン脂肪酸エステル ・・・ 0.8質量%
(マイバセット 9−45K、Kerry社製)
・ エタノール ・・・ 72.96質量%
(トレーサブル99 1級、日本アルコール産業株式会社製)
・ 水 ・・・ 18.24質量%
(精製水、正起薬品工業株式会社製)
<崩壊試験−1>
各錠剤について、日本薬局方崩壊試験法に準じて試験を行った。
具体的には、崩壊試験第1液へ2時間浸漬し(ディスク無し)、次いで崩壊試験第2液へ2時間浸漬し(ディスク有り)、各錠剤の第1液及び第2液に対する耐性を調べた。
前記崩壊試験の装置には、DT110(フロイント産業株式会社製)を用いた。
結果を表2に示す。
表2の結果から、素錠の表面に、アンダーコート層と、大腸崩壊性基剤層と、腸溶性基剤層とを、この順に被覆することにより、崩壊試験第1液(胃を想定)、及び崩壊試験第2液(小腸を想定)に対する耐性を有する錠剤が得られることが確認された。
一方、アンダーコート層を有さない錠剤では、崩壊する錠剤もあれば、崩壊しない錠剤もあり、バラつきが見られた。
(試験例4:腸溶性基剤層の検討−2)
<素錠の製造>
前記試験例1と同様にして、前記表1に記載の配合例1の素錠を製造した。
<アンダーコート層の形成>
前記試験例2のアンダーコート層の形成と同様にして、前記素錠の質量に対して、2質量%に相当する厚みのアンダーコート層を形成した。
<大腸崩壊性基剤層の形成>
大腸崩壊性基剤層の厚みを、前記アンダーコート層を形成した素錠の質量に対して、2.5質量%に相当する厚みとした以外は、前記試験例2の大腸崩壊性基剤層の形成と同様にして、大腸崩壊性基剤層を形成した。
<腸溶性基剤層の形成>
腸溶性基剤層の厚みを、前記アンダーコート層を形成し、大腸崩壊性基剤層(厚み:2.5質量%)を形成した錠剤の質量に対して、10質量%に相当する厚みとした以外は、前記試験例3の腸溶性基剤層の形成と同様にして、腸溶性基剤層を形成した。
<崩壊試験−2>
前記錠剤について、日本薬局方崩壊試験法に準じて試験を行った。
具体的には、崩壊試験第1液へ2時間浸漬し(ディスク無し)、次いで崩壊試験第2液へ2時間浸漬し(ディスク有り)、次いで大腸想定液へ浸漬し(ディスク有り)、錠剤が崩壊する時間を調べた。
前記大腸想定液には、pH3.5の酢酸緩衝液(Michaelisの緩衝液)を使用した。
前記崩壊試験の装置には、DT110(フロイント産業株式会社製)を用いた。
結果を表3に示す。
表3の結果から、素錠の表面に、アンダーコート層と、大腸崩壊性基剤層と、腸溶性基剤層とを、この順に被覆することにより、崩壊試験第1液、及び崩壊試験第2液に対する耐性を有する錠剤が得られるものの、大腸想定液での崩壊時間に大きなバラつきが生じてしまうことが判明した。
また、大腸想定液において、崩壊時間が3時間以上となってしまうと、消化器において錠剤の崩壊が起こらず、そのまま排出されてしまう可能性が高くなると考えられる。
(試験例5:腸溶性基剤層の検討−3)
<素錠の製造>
前記試験例1と同様にして、前記表1に記載の配合例1の素錠を製造した。
<アンダーコート層の形成>
前記試験例2のアンダーコート層の形成と同様にして、前記素錠の質量に対して、2質量%に相当する厚みのアンダーコート層を形成した。
<大腸崩壊性基剤層の形成>
大腸崩壊性基剤層の厚みを、前記アンダーコート層を形成した素錠の質量に対して、2.5質量%に相当する厚みとした以外は、前記試験例2の大腸崩壊性基剤層の形成と同様にして、大腸崩壊性基剤層を形成した。
<第1の腸溶性基剤層の形成>
<<錠剤5A>>
第1の腸溶性基剤層の厚みを、前記アンダーコート層を形成し、大腸崩壊性基剤層(厚み:2.5質量%)を形成した錠剤の質量に対して、1.2質量%に相当する厚みとした以外は、前記試験例3の腸溶性基剤層の形成と同様にして、第1の腸溶性基剤層を形成した。
<<錠剤5B>>
前記大腸崩壊性基剤層を形成した錠剤の表面を、下記処方の腸溶性基剤層用コーティング溶液−2を用いてコーティングした。
前記第1の腸溶性基剤層の厚みは、前記アンダーコート層を形成し、大腸崩壊性基剤層(厚み:2.5質量%)を形成した錠剤の質量に対して、1.0質量%に相当する厚みとした。
前記コーティングは、コーティング液を下記腸溶性基剤層用コーティング溶液−2とした以外は、前記試験例2のアンダーコート層の形成と同様にして行った。
−腸溶性基剤層用コーティング溶液−2−
・ シェラック ・・・ 9.95質量%
(PEARL−N5、株式会社岐阜セラツク製造所製、エタノールで溶解する。)
・ グリセリン脂肪酸エステル ・・・ 0.50質量%
(マイバセット 9−45K、Kerry社製)
・ エタノール ・・・ 82.92質量%
(トレーサブル99 1級、日本アルコール産業株式会社製)
・ 水 ・・・ 6.63質量%
(精製水、正起薬品工業株式会社製)
<第2の腸溶性基剤層の形成>
<<錠剤5A>>
前記第1の腸溶性基剤層を形成した錠剤5Aの表面を、前記腸溶性基剤層用コーティング溶液−2を用いてコーティングした。
前記第2の腸溶性基剤層の厚みは、前記アンダーコート層、大腸崩壊性基剤層、及び第1の腸溶性基剤層を形成した錠剤の質量に対して、0.8質量%に相当する厚みとした。
前記コーティングは、コーティング液を前記腸溶性基剤層用コーティング溶液−2とした以外は、前記試験例2のアンダーコート層の形成と同様にして行った。
<<錠剤5B>>
前記第1の腸溶性基剤層を形成した錠剤5Bの表面を、前記腸溶性基剤層用コーティング溶液−1を用いてコーティングした。
前記第2の腸溶性基剤層の厚みは、前記アンダーコート層、大腸崩壊性基剤層、及び第1の腸溶性基剤層を形成した錠剤の質量に対して、1.2質量%に相当する厚みとした。
前記コーティングは、コーティング液を前記腸溶性基剤層用コーティング溶液−1とした以外は、前記試験例2のアンダーコート層の形成と同様にして行った。
<崩壊試験−1>
前記錠剤5A及び5Bについて、前記試験例3の崩壊試験−1と同様にして、崩壊試験を行った。結果を表4に示す。
表4の結果から、第1の腸溶性基剤層がゼインを含み、第2の腸溶性基剤層がシェラックを含む構成とすることにより、崩壊試験第1液、及び崩壊試験第2液に対する耐性を有する錠剤が得られることが確認された。
一方、第1の腸溶性基剤層がシェラックを含み、第2の腸溶性基剤層がゼインを含む構成とした場合には、崩壊する錠剤もあれば、崩壊しない錠剤もあり、崩壊試験第1液、及び崩壊試験第2液に対する耐性にバラつきが見られた。
<アルギニン残存量>
前記崩壊試験後の錠剤5Aについて、食品添加物公定書に準じて、アルギニン残存量を調べた。
具体的には、前記崩壊試験後の錠剤5Aをギ酸で溶解させ、酢酸、指示薬(クリスタルバイオレット)を加え、試験液とした。0.1mol/Lの過塩素酸(酢酸溶媒)(和光純薬工業株式会社製)で滴定し、呈色反応によって終点を決定した。使用液量から、アルギニン量を換算した。
その結果、崩壊試験後の前記錠剤5Aにおけるアルギニン残存量は、95%程度で良好であった。
(試験例6:腸溶性基剤層の検討−4)
前記試験例5で製造した錠剤5Aについて、製造時(以下、「イニシャル」と称することがある)、及び1ヶ月保管後の崩壊性を調べた。
前記保管は、前記錠剤5Aをシリカゲル入りのプラスチックボトルに充填し、35℃、相対湿度75%(恒湿塩:NaCl)の環境下で保管した。
前記崩壊性の試験は、前記試験例4の崩壊性試験−2と同様にして行った。
結果を表5に示す。表5中、数値は、崩壊した錠剤の割合を示す。
表5の結果から、イニシャルでは、第1の腸溶性基剤層がゼインを含み、第2の腸溶性基剤層がシェラックを含む構成とした錠剤5Aは、試験例4の錠剤と比較して、大腸想定液での崩壊時間のバラつきを抑制できることが示された。即ち、生体に有用な成分を含む素錠の表面に、アンダーコート層と、大腸崩壊性基剤層と、ゼインを含む第1の腸溶性基剤層と、シェラックを含む第2の腸溶性基剤層とを、この順に被覆することにより、生体に有用な成分を高い確率で大腸まで送達することができ、大腸における崩壊時間のバラつきをも抑制することができることが示された。
ただし、1ヶ月保管後では、大腸想定液での崩壊に4時間以上を要する錠剤の割合が増加した。
(試験例7:腸溶性基剤層の検討−5)
<素錠の製造>
前記試験例1と同様にして、前記表1に記載の配合例1の素錠を製造した。
<アンダーコート層の形成>
アンダーコート層の厚みを、前記素錠の質量に対して、7質量%に相当する厚みとした以外は、前記試験例2のアンダーコート層の形成と同様にして、アンダーコート層を形成した。
<大腸崩壊性基剤層の形成>
大腸崩壊性基剤層の厚みを、前記アンダーコート層を形成した素錠の質量に対して、2質量%に相当する厚みとした以外は、前記試験例2の大腸崩壊性基剤層の形成と同様にして、大腸崩壊性基剤層を形成した。
<第1の腸溶性基剤層の形成>
第1の腸溶性基剤層の厚みを、前記アンダーコート層を形成し、大腸崩壊性基剤層(厚み:2質量%)を形成した錠剤の質量に対して、3質量%に相当する厚みとした以外は、前記試験例5の錠剤5Aの第1の腸溶性基剤層の形成と同様にして、第1の腸溶性基剤層を形成した。
<第2の腸溶性基剤層の形成>
前記第1の腸溶性基剤層を形成した錠剤の表面を、下記処方の腸溶性基剤層用コーティング溶液−3を用いてコーティングした。
前記第2の腸溶性基剤層の厚みは、前記アンダーコート、大腸崩壊性基剤層、及び第1の腸溶性基剤層を形成した錠剤の質量に対して、2質量%に相当する厚みとした。
前記コーティングは、コーティング液を下記腸溶性基剤層用コーティング溶液−3とした以外は、前記試験例2のアンダーコート層の形成と同様にして行った。
−腸溶性基剤層用コーティング溶液−3−
・ AQshelax ・・・ 96.6質量%
(水性シェラック、フロイント産業株式会社製)
・ ショ糖脂肪酸エステル ・・・ 1.9質量%
(DKエステル F−70 HLB8、第一工業製薬株式会社製)
・ ソルビトール ・・・ 1.5質量%
(FP−50M、物産フードサイエンス株式会社製)
<崩壊性試験>
前記錠剤について、製造時、及び1ヶ月保管後に、前記試験例4の崩壊性試験−2と同様にして、崩壊性試験を行った。
なお、前記1ヶ月保管の条件は、前記試験例6と同様とした。
結果を表6に示す。表6中、数値は、崩壊した錠剤の割合を示す。
表6の結果から、水で溶解するシェラックを用いた本試験例の錠剤では、1ヶ月保管後であっても、大腸想定液での崩壊遅延が見られなかった。また、前記配合例1の素錠に代えて、前記配合例2の素錠又は前記配合例3の素錠を用いた場合にも、同様の崩壊性を示す結果が得られた。
したがって、アルコール性シェラックではなく、水で溶解する水性シェラックを用いることにより、より優れた崩壊性能を有する大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤が得られることが示された。
(試験例8:大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤服用試験)
前記試験例7と同様にして、前記表1に記載の配合例1の素錠の表面に、アンダーコート層と、大腸崩壊性基剤層と、第1の腸溶性基剤層と、第2の腸溶性基剤層とを、この順に被覆してなる大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤(以下、「アルギニン含有錠剤」と称することがある)を製造し、該錠剤の服用試験を以下のようにして行った。
<試験方法>
−被験者−
健常成人10名(26歳〜45歳、男性8名、女性2名)が被験者として参加した。なお、糞便中にヒジキが確認されなかった1名を除いたため、データは9名分となった。
−試験スケジュール−
食事由来のポリアミン及びアルギニンを考慮して、糞便提出1日前の食事は、全ての被験者が同一の食事(以下、「統一食」と称することがある)を摂取した。具体的には、朝食をブリ大根セット(株式会社ファンデリー製)、ごはん、味噌汁とし、昼食をカニクリームコロッケセット(株式会社ファンデリー製、メニューにヒジキあり)、ごはん、味噌汁、シュークリームとし、夕食を牛すき焼きセット(株式会社ファンデリー製)、ごはん、味噌汁とし、水の摂取量は、2L未満とした(図5参照)。
(1) アルギニン含有錠剤服用前
糞便提出1日前に前記統一食を摂取し、次の日に、採便シートを用いて糞便を回収し、直ちに冷凍保存した。なお、複数回の排便があった場合は、その都度同様にして糞便を回収し、冷凍保存した。
(2) アルギニン含有錠剤服用後
前記(1)において、統一食を摂取した1週間後に、同じ統一食を摂取し、また、毎食後、前記アルギニン含有錠剤を2錠服用した。次の日に、前記(1)と同様にして糞便を回収し、冷凍保存した。
−ポリアミンの測定−
前記統一食の昼食には、殆ど消化されず糞便に排出されるヒジキが含まれる。そこで、ヒジキを含む糞便(原材料が同じ糞便)を対象として、解析を行った。
前記ポリアミンの測定は、前記糞便を9倍量の生理的リン酸緩衝液で撹拌後、遠心分離(12000×g、10分間、4℃)した上清を調製し、N−ヒドロキシスクシニミジル−6−アミノキノイルカルバミン酸(N−hydroxysuccinimidyl−6−aminoquinoyl carbamate)にて蛍光標識し、Acquity ultra performance LC (UPLC) system(Waters製)にて定量する方法(Scientific Reports 2014 Apr 1;4:4548参照)で実施した。
前記ポリアミンを測定した結果を図6に示す。
図6中、縦軸は、糞便中のプトレッシン濃度を示し、横軸は、各被験者を示す。また、各被験者の項目における左側は、前記(1)アルギニン含有錠剤服用前の結果を示し、右側は、前記(2)アルギニン含有錠剤服用後の結果を示す。
10名中1名の糞便からはヒジキが確認されなかったためデータから除外した。糞便中のプトレッシン濃度は1名に変動がなかったが、9名中8名で上昇し、アルギニン含有錠剤の服用により、腸内プトレッシン濃度が上昇傾向を示す結果が得られた(p=0.078)。

Claims (5)

  1. 生体に有用な成分を含む素錠の表面に、アンダーコート層と、大腸崩壊性基剤層と、第1の腸溶性基剤層と、第2の腸溶性基剤層とを、この順に被覆してなり、
    前記第1の腸溶性基剤層が、ゼインを含み、
    前記第2の腸溶性基剤層が、シェラックを含むことを特徴とする大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤。
  2. シェラックが、水性シェラックである請求項1に記載の大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤。
  3. アンダーコート層が、セルロース系ポリマーを含む請求項1から2のいずれかに記載の大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤。
  4. 大腸崩壊性基剤層が、キトサンを含む請求項1から3のいずれかに記載の大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤。
  5. 生体に有用な成分が、腸内細菌によるポリアミンの生成を促進する成分である請求項1から4のいずれかに記載の大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤。
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