JP2016106347A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】低電圧化が可能であり、発光効率がよく、発光色の変化を抑えた長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。【解決手段】光透過性電極1と光反射性電極2と一以上の発光層3を有する複数の発光ユニット4とを備えた有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。複数の発光ユニット4のうちの少なくとも二つの発光ユニット4は、赤色発光材料を含有する赤色発光層3Rを含む赤色含有発光ユニット4Rである。複数の赤色含有発光ユニット4Rのうちの少なくとも一つの赤色含有発光ユニット4Rは、青色発光材料を含有する青色発光層3Bを含む。青色発光層3Bを含む赤色含有発光ユニット4Rにおいては、青色発光層3Bの厚みが赤色発光層3Rの厚みよりも厚い。【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
従来、一対の電極の間に有機発光層が設けられた積層体を形成し、有機発光層において電子と正孔とを結合させて発光を生じさせる有機エレクトロルミネッセンス素子(以下「有機EL素子」ともいう)が知られている。また、複数の発光ユニットを有するマルチユニット構造の有機EL素子が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許第4408382号公報 特許第4797438号公報
有機EL素子においては、経時的に発光色が変化しにくいことが重要である。発光色が変化すると、目的とする発光を得ることができなくなり、発光不良となる可能性がある。発光色は、光の色や強度によって人間が感じる個々の光の特質であり、色度として数値化することができるものである。そのため、有機EL素子を長寿命化させるためには、色度ができるだけ変化しないように設計することが求められる。
しかしながら、有機EL素子では使用により発光色のずれが生じるものであり、複数の発光層を用いるものにおいては、発光層ごとに発光色のずれの度合が異なることとなって、色のバランスが崩れやすくなる。そのため、発光色の変化しにくい有機EL素子を作製することは容易ではない。
また、有機EL素子においては、発光効率を向上させること、低電圧で駆動させることが重要である。発光効率は、所定の電気エネルギーを与えた場合において取り出される光の割合であり、発光効率が高くなることによって、より少ない電気で所望の発光を得ることが可能になる。また、低電圧で駆動することによって、素子に負荷を与えにくくすることができ、より長寿命の素子を得ることが可能になる。
特許文献1には、マルチユニット構造において、単色発光ユニットの発光効率を低くした有機発光素子が開示されている。特許文献2には、マルチユニット構造において、緑色発光層のホスト材料の最高占有軌道のエネルギー順位を低くした有機電界発光素子が開示されている。しかしながら、これらの文献の方法によっても、色ズレの発生が十分に改善されているとはいい難く、さらなる発光特性の向上が求められている。また、これらの文献の方法では、発光色を所望の色にしようとした場合、駆動電圧が高くなるおそれがある。例えば、複数の発光層の色の混合により白色発光を作り出す場合、発光層の材料によっては電圧を高くしなければ発光が生じにくくなることがあり、高電圧化してしまう場合がある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、低電圧化が可能であり、発光効率がよく、発光色の変化を抑えた長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することを目的とするものである。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、光透過性電極と、前記光透過性電極と対をなす光反射性電極と、前記光透過性電極と前記光反射性電極との間に設けられ一以上の発光層を有する複数の発光ユニットと、を備えた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
複数の前記発光ユニットのうちの少なくとも二つの前記発光ユニットは、赤色発光材料を含有する赤色発光層を含む赤色含有発光ユニットであり、
複数の前記赤色含有発光ユニットのうちの少なくとも一つの前記赤色含有発光ユニットは、青色発光材料を含有する青色発光層を含み、
前記青色発光層を含む前記赤色含有発光ユニットにおいては、前記青色発光層の厚みが前記赤色発光層の厚みよりも厚いことを特徴とする。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子は、好ましくは、前記光反射性電極に最も近い前記発光ユニットである反射側発光ユニットは、複数の前記発光層を有し、
前記反射側発光ユニットにおいては、複数の前記発光層は、前記光反射性電極側から、発光材料の発する光の波長が短い順に配置されていることを特徴とする。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子は、好ましくは、前記光反射性電極に最も近い前記発光ユニットである反射側発光ユニットは、前記青色発光層を含むことを特徴とする。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子は、好ましい一態様では、複数の前記発光ユニットのうちの前記反射側発光ユニットのみが、前記青色発光層を含むことを特徴とする。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子は、好ましい一態様では、複数の前記発光ユニットのうちの全ての前記発光ユニットが、前記青色発光層を含むことを特徴とする。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子は、好ましい一態様では、前記青色発光層を含む前記赤色含有発光ユニットの少なくとも一つは、緑色発光材料を含有する緑色発光層を含む三色発光ユニットであり、
前記三色発光ユニットにおいて、前記緑色発光層は、前記赤色発光層よりも厚みが厚く、前記青色発光層よりも厚みが薄いことを特徴とする。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子は、好ましい一態様では、複数の前記発光ユニットのうちの全ての前記発光ユニットは、緑色発光材料を含有する緑色発光層と、前記赤色発光層と、前記青色発光層とを含む三色発光ユニットであり、
前記三色発光ユニットにおいて、前記緑色発光層は、前記赤色発光層よりも厚みが厚く、前記青色発光層よりも厚みが薄いことを特徴とする。
本発明によれば、低電圧化が可能になるとともに、発光効率がよく、発光色の変化を抑えた長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子を得ることができる。
有機エレクトロルミネッセンス素子の第1実施形態の層構成を示す概略断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の第2実施形態の層構成を示す概略断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の第3実施形態の層構成を示す概略断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の第4実施形態の層構成を示す概略断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の第5実施形態の層構成を示す概略断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の第6実施形態の層構成を示す概略断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の第7実施形態の層構成を示す概略断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の比較例1の層構成を示す概略断面図である。
図1〜図7は、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)の第1〜第7実施形態を示している。図1は第1実施形態である。図2は第2実施形態である。図3は第3実施形態である。図4は第4実施形態である。図5は第5実施形態である。図6は第6実施形態である。図7は第7実施形態である。有機EL素子の各実施形態の共通事項を中心にしながら各実施形態について説明する。
有機EL素子は、光透過性電極1と、光反射性電極2と、複数の発光ユニット4とを備えている。光反射性電極2は、光透過性電極1と対をなす電極である。発光ユニット4は、光透過性電極1と光反射性電極2との間に設けられている。発光ユニット4は、一以上の発光層3を有している。
発光ユニット4とは、陽極と陰極とで挟んで電圧を印加すれば発光する機能を有する積層構造のことである。以下、この積層構造を「有機EL層」と呼ぶことがある。発光ユニット4を複数有する有機EL素子の構造は、マルチユニット構造と呼ばれている。マルチユニット構造とは、一つの陽極と一つの陰極との間に、厚み方向に重なる複数の発光ユニット4が電気的に直列接続して配置された構造である。第1〜第7実施形態の有機EL素子は、マルチユニット構造を有する。なお、発光ユニット4が一つの有機EL素子はシングルユニット構造である。
第1〜第7実施形態においては、発光ユニット4の数は二つである。有機EL素子では、発光ユニット4の数は三つ以上であってもよいし、四つ以上であってもよい。発光ユニット4が複数となることで、発光色を調整して所望の色を作り出すことが容易になる。ただし、発光ユニット4の数が多すぎると、素子構成が複雑になるおそれがある。そのため、発光ユニット4の数は五つ以下が好ましく、四つ以下がより好ましく、三つ以下がさらに好ましく、二つが最も好ましい。
マルチユニット構造の有機EL素子においては、隣り合う発光ユニット4と発光ユニット4との間には、通常、中間層5が設けられる。中間層5は、隣接する各発光ユニット4に電荷を注入する機能を有する層である。中間層5を設けることにより、各発光ユニット4において良好に発光することが可能になる。中間層5は、電極的な機能を発揮し得るもので、電荷発生層とも呼ばれる。中間層5は、陽極側に電子を注入し、陰極側にホール(正孔)を注入する機能を有する。光透過性電極1側が陽極の場合、中間層5は、光透過性電極1側に隣接する発光ユニット4に電子を注入する機能を有する。光反射性電極2が陰極の場合、中間層5は、光反射性電極2側の発光ユニット4にホール(正孔)を注入する機能を有する。第1〜第7実施形態においては、二つの発光ユニット4の間に中間層5が一つ設けられている。発光ユニット4が三つ以上のときには、各発光ユニット4の間に中間層5が設けられていてよく、その場合、中間層5は全体として複数設けられることになる。
有機EL素子は基板7を備えているものであってよい。その場合、光透過性電極1から光反射性電極2までの積層体によって構成される発光積層体は、基板7の表面に形成される。基板7は発光積層体を支持する基材となる。第1〜第7実施形態においては、基板7の表面に光透過性電極1が形成されている。この場合、基板7は光透過性を有することが好ましい。それにより光を外部に取り出すことができる。基板7側から光を取り出す構造は、ボトムエミッション構造と呼ばれる。また、有機EL素子は、第1〜第7実施形態とは別の構造として、基板7の表面に光反射性電極2が形成されている構造であってもよい。この場合、図1〜図7において、図示された基板7を消去して、光反射性電極2の上方に基板7を描画すれば、第1〜第7実施形態の変形例として、これらの積層構造が描かれる。光反射性電極2側に基板7を設ける場合、基板7は透明でなくてもよい。光は基板7とは反対側から取り出される。基板7とは反対側から光を取り出す構造は、トップエミッション構造と呼ばれる。有機EL素子は、ボトムエミッション構造であっても、トップエミッション構造であってもよい。ただし、基板7の表面に光透過性電極1を設けるボトムエミッション構造の方が、照明用の発光装置として有利である。
光反射性電極2に最も近い発光ユニット4は、反射側発光ユニット4Aである。反射側発光ユニット4Aは、複数の発光層3を有することが好ましい。第1〜第7実施形態においては、反射側発光ユニット4Aは複数の発光層3を有している。
光透過性電極1に最も近い発光ユニット4は、透過側発光ユニット4Pである。透過側発光ユニット4Pは、複数の発光層3を有することが好ましい。第1〜第7実施形態においては、透過側発光ユニット4Pは複数の発光層3を有している。
なお、発光ユニット4が三つの場合、反射側発光ユニット4Aと透過側発光ユニット4Pとの間に、中間発光ユニットが設けられる。発光ユニット4が四つ以上の場合、反射側発光ユニット4Aと透過側発光ユニット4Pとの間に、複数の中間発光ユニットが設けられる。中間発光ユニットは、複数の発光ユニット4の一部を構成するものであり、以下に説明する発光ユニット4の条件を適宜満たすものであってよい。また、中間発光ユニット4は、単層の発光層3を有するものであってももちろんよい。
有機EL素子において、複数の発光層3は、少なくとも赤色発光層3Rと青色発光層3Bとを含んでいる。複数の発光層3は、赤色発光層3R、青色発光層3B、及び、緑色発光層3Gを含むことが好ましい。赤緑青(RGB)の三色の発光層3を備えることにより、種々の色を作り出すことができる。特に、これら色を混合することにより白色発光が可能である。有機EL素子では、白色発光により、面状の照明装置を形成することができる。赤色発光層3Rは赤色発光材料を含む発光層3である。青色発光層3Bは青色発光材料を含む発光層3である。緑色発光層3Gは緑色発光材料を含む発光層3である。
青色の発光材料とは、420nm以上500nm未満の波長領域に最も強度が大きいスペクトルを示す発光材料をいう。緑色の発光材料とは、500nm以上590nm未満の波長領域に最も強度が大きいスペクトルを示す発光材料をいう。赤色の発光材料とは、590nm以上700nm未満の波長領域に最も強度が大きいスペクトルを示す発光材料をいう。発光材料は、厳密には、例えば橙色など、赤緑青以外の発光色も存在し得るが、その場合であっても、本明細書では、発光色を三色で区分し、上記の波長領域の色の定義に入る限り、その色を呈するとみなす。
有機EL素子では、複数の発光ユニット4のうちの少なくとも二つの発光ユニット4は、赤色発光材料を含有する赤色発光層3Rを含む赤色含有発光ユニット4Rである。これら複数の赤色含有発光ユニット4Rのうちの少なくとも一つの赤色含有発光ユニット4Rは、青色発光材料を含有する青色発光層3Bを含んでいる。そして、青色発光層3Bを含む赤色含有発光ユニット4Rにおいては、青色発光層3Bの厚みが赤色発光層3Rの厚みよりも厚い。
有機EL素子においては、赤色発光層3Rを複数の発光ユニット4に分けて配置させている。そのため、各発光ユニット4内においては赤色発光層3Rの厚みを薄くすることが可能である。ここで、複数の発光層3を有する有機EL素子においては、二以上の発光層3が直接積層する構造が形成され得る。その場合、短波長の発光材料の発光層3と長波長の発光材料の発光層3とが隣接すると、短波長の層のエネルギーが長波長の層に吸収されてしまい、短波長の発光が相対的に弱くなるとともに長波長の発光が強くなりすぎる現象(過剰発光)が生じ得る。発光材料の波長の高低は相対的なものである。三色の発光のうち、より長波長の発光となるのは、赤色の発光材料である。三色の発光のうち、より短波長の発光となるのは、青色の発光材料である。そのため、三色の発光層3を単に積層しただけでは、赤色が強くなりすぎるとともに、青色や緑色が弱くなるおそれがある。そこで、赤色発光層3Rを複数の発光ユニット4に分けて配置している。すると、全体として得たい赤色を複数の赤色発光層3Rで合わせて形成することができ、各赤色発光層3Rの厚みを薄くすることができる。そして、赤色発光層3Rの厚みを青色発光層3Bよりも薄くすることによって、青色の層のエネルギーが赤色の層に吸収されるといった現象を抑制することができる。そのため、青色光をより多く取り出すことができ、色調整を容易に行うことができるとともに、発光効率を向上することができる。また、短波長発光の発光層3のエネルギー吸収が抑制されるため、より低電圧での駆動が可能になる。
また、赤色発光層3Rを複数の発光ユニット4に分散させると、発光ユニット4ごとの経時的な色の変化、いわゆる色ズレを抑制することができる。上記のように赤色発光層3Rは他の発光層3のエネルギーを吸収し得る。すると、赤色発光層3Rの厚みが厚いと、発光のバランスがくずれやすくなり、発光ユニット間の色ズレの程度の差が大きくなって、全体としての色ズレが大きくなる可能性がある。しかしながら、赤色発光層3Rを複数の発光ユニット4に分散させることによって、発光ユニット4間の経時的な色ズレの差を抑制することができるため、全体としての発光の色ズレを抑えることができ、長寿命な有機EL素子を得ることができる。
第1〜第7実施形態では、二つの発光ユニット4を有するものであるため、その二つの発光ユニット4の両方が赤色発光層3Rを有している。三以上の発光ユニット4を有する場合には、そのうちの少なくとも二つが赤色発光層3Rを含むものであればよい。あるいは、複数の発光ユニット4の全ての発光ユニット4が赤色発光層3Rを含んでいてもよい。
赤色発光層3Rを含む発光ユニット4は、赤色含有発光ユニット4Rである。第1〜第7実施形態では、青色発光層3Bを有する赤色含有発光ユニット4Rを備えている。この赤色含有発光ユニット4Rにおいては、青色発光層3Bの厚みが赤色発光層3Rの厚みよりも厚くなっている。そのため、青色発光層3Bのエネルギーが赤色発光層3Rに吸収されるのを抑制することができる。
第1〜第3実施形態では、青色発光層3Bを有する赤色含有発光ユニット4Rは、反射側と透過側の両方の発光ユニット4で構成されている。そして、両方の発光ユニット4において、青色発光層3Bの厚みが赤色発光層3Rの厚みよりも厚くなっている。第4及び第6実施形態では、青色発光層3Bを有する赤色含有発光ユニット4Rは、反射側発光ユニット4Aで構成されている。そして、反射側発光ユニット4Aにおいて、青色発光層3Bの厚みが赤色発光層3Rの厚みよりも厚くなっている。第5及び第7実施形態では、青色発光層3Bを有する赤色含有発光ユニット4Rは、透過側発光ユニット4Pで構成されている。そして、透過側発光ユニット4Pにおいて、青色発光層3Bの厚みが赤色発光層3Rの厚みよりも厚くなっている。
反射側発光ユニット4Aにおいては、複数の発光層3は、光反射性電極2側から、発光材料の発する光の波長が短い順に配置されていることが好ましい。第1〜第7実施形態では、このような色順で発光層3が配置されている。具体的には、三色の発光層3を有する場合、光反射性電極2側から、青色発光層3B、緑色発光層3G、赤色発光層3Rの順で配置されることが好ましい。第1、第3及び第4実施形態の反射側発光ユニット4Aが、この色順となっている。また、青と赤の発光層3を有する場合、光反射性電極2側から、青色発光層3B、赤色発光層3Rの順で配置されることが好ましい。第2及び第6実施形態の反射側発光ユニット4Aが、この色順となっている。また、緑と赤の発光層3を有する場合、光反射性電極2側から、緑色発光層3G、赤色発光層3Rの順で配置されることが好ましい。第5及び第7実施形態の反射側発光ユニット4Aが、この色順となっている。なお、他の実施形態となるが、発光ユニット4が三つ以上となって、反射側発光ユニット4Aが緑と青の発光層3を含み、赤の発光層3を含まないような場合には、光反射性電極2側から青色発光層3B、緑色発光層3Gの順で配置されることが好ましい。
反射側発光ユニット4Aは、光反射性電極2で構成される反射層に近い発光ユニット4であるため、反射層で反射して外部側に向かう光と直接外部側に向かう光とによる干渉の影響を受けやすい。通常、有機EL層の膜厚と光の波長とは近い範囲であるので、干渉の影響により光の取り出し量が増減するため、より光の取り出しやすい配置にする方が有利である。そのため、複数の発光層3が、光反射性電極2側から、発光材料の発する光の波長が短い順に配置されていると、波長が短く干渉による影響が受けやすい層が、より反射層側に配置されることになる。発光層3の厚み方向の位置は発光層3と電極との間の層(電荷輸送層6)の厚みよって調節可能である。したがって、干渉を有効に利用することができ、光取り出し効率を高める設計が容易になるのである。
透過側発光ユニット4Pにおいては、複数の発光層3は、光反射性電極2側から、発光材料の発する光の波長が短い順に配置されていることが好ましい。第1〜第7実施形態では、このような色順で発光層3が配置されている。透過側においては、反射側ほどではないが、発光層3の配置によって、光の取り出し性が増減し得る。そのため、反射側で示した理由と同様の理由により、光反射性電極2側から、発光材料の発する光の波長が短い順に複数の発光層3を配置することがより好ましいのである。
なお、発光ユニット4が三つ以上となって中間発光ユニットが設けられる場合においても、同様の理由で、複数の発光層3は、光反射性電極2側から、発光材料の発する光の波長が短い順に配置されていることが好ましい。
このように、発光ユニット4においては、いずれの位置においても、複数の発光層3は、光反射性電極2側から、発光材料の発する光の波長が短い順に配置されていることが好ましいのである。第1〜第7実施形態では、このような色順で発光層3が配置されている。具体的には、三色の発光層3を有する場合、光反射性電極2側から、青色発光層3B、緑色発光層3G、赤色発光層3Rの順で配置されることが好ましい。第1実施形態の両方の発光ユニット4、第2及び第5実施形態の透過側発光ユニット4P、並びに、第3及び第4実施形態の反射側発光ユニット4Aが、この色順となっている。また、青と赤の発光層3を有する場合、光反射性電極2側から、青色発光層3B、赤色発光層3Rの順で配置されることが好ましい。第2及び第6実施形態の反射側発光ユニット4A、並びに、第3及び第7実施形態の透過側発光ユニット4Pが、この色順となっている。また、緑と赤の発光層3を有する場合、光反射性電極2側から、緑色発光層3G、赤色発光層3Rの順で配置されることが好ましい。第4及び第6実施形態の透過側発光ユニット4P、並びに、第5及び第7実施形態の反射側発光ユニット4Aが、この色順となっている。なお、他の実施形態となるが、発光ユニット4が三つ以上となって、発光ユニット4が緑と青の発光層3を含み、赤の発光層3を含まないような場合には、光反射性電極2側から青色発光層3B、緑色発光層3Gの順で配置されることが好ましい。
反射側発光ユニット4Aは、青色発光層3Bを含むことが好ましい。第1、第2、第3、第4及び第6実施形態では、反射側発光ユニット4Aは青色発光層3Bを有している。反射側発光ユニット4Aは、上記のように、干渉を受けやすく、より光の取り出しやすい配置にする方が有利である。そのため、反射側発光ユニット4Aに青色発光層3Bを設けると、波長が短く干渉による影響が受けやすい青色の層が、より反射層側に配置されることになる。したがって、干渉を有利に利用することができ、光取り出し効率を高める設計が容易になるのである。
複数の発光ユニット4のうちの反射側発光ユニット4Aのみが、青色発光層3Bを含むことが好ましい一態様である。第4及び第6実施形態では、反射側発光ユニット4Aは青色発光層3Bを有しており、透過側発光ユニット4Pは青色発光層3Bを有していない。青色発光材料の発光には他の発光色に比べて高いエネルギーを要する場合がある。この場合、青色発光層3Bは抵抗値が他の色の発光層3より高いといってもよい。青色発光層3Bが複数の発光ユニット4に配置されていると、発光ユニット4ごとに青色発光材料を発光させることになるため、抵抗が上がって駆動電圧が高くなるおそれがある。そこで、青色発光層3Bを反射側発光ユニット4Aのみに形成することによって、青色発光層3Bの数が少なくなって駆動電圧が高くなることを抑制することができる。また、青色発光層3Bが反射側発光ユニット4Aに形成されると、上記のように、干渉を利用して光取り出し効率を高めやすくすることができる。
複数の発光ユニット4のうちの全ての発光ユニット4が、青色発光層3Bを含むことが好ましい一態様である。第1、第2及び第3実施形態では、反射側発光ユニット4A及び透過側発光ユニット4Pの両方が青色発光層3Bを有しており、全ての発光ユニット4が青色発光層3Bを有している。青色発光材料は経時的な発光色の変化が大きい場合がある。そのため、青色発光層3Bを有する発光ユニット4は色ズレが生じやすく、その色ズレの程度が大きくなりやすい。青色発光層3Bが含まれる発光ユニット4と、青色発光層3Bが含まれない発光ユニット4とが存在すると、発光ユニット4ごとに経時的な色ズレの程度が異なることとなり、全体としての色ズレが大きくなるおそれがある。そこで、青色発光層3Bを全ての発光ユニット4に設けることによって、青色発光層3Bに起因する色ズレの程度の差が発光ユニット4間で少なくなって全体の色ズレを抑制することができるので、有機EL素子を長寿命化することができる。
青色発光層3Bを含む赤色含有発光ユニット4Rの少なくとも一つは、緑色発光層3Gを含む三色発光ユニット4Tであってよい。第1〜第5実施形態では、三色発光ユニット4Tを有している。三色発光ユニット4Tは、要するに、赤色発光層3R、緑色発光層3G及び青色発光層3Bを有する発光ユニット4である。三色発光ユニット4Tを形成することによって、一つの発光ユニット4を三色で構成して発光ユニット4内で色調整を行うことができるため、色ズレを抑制できやすくするとともに、全体の色の調整を行いやすくすることができる。第1実施形態では、両方の発光ユニット4が三色発光ユニット4Tである。第2及び第5実施形態では、透過側発光ユニット4Pが三色発光ユニット4Tである。第3及び第4実施形態では、反射側発光ユニット4Aが三色発光ユニット4Tである。
複数の発光ユニット4のうちの全ての発光ユニット4が、三色発光ユニット4Tであることが好ましい一態様である。第1実施形態では、反射側発光ユニット4Aと透過側発光ユニット4Pとの両方に三色発光ユニット4Tが形成されており、全ての発光ユニット4が三色発光ユニット4Tを有している。全ての発光ユニット4を三色発光ユニット4Tで構成することによって、各発光ユニット4を三色で構成して発光ユニット4内で色調整を行うことができるため、発光ユニット4間の色ズレの差が小さくなりやすくなる。また、全体の色の調整を行いやすくすることができる。そして、全ての発光ユニット4が三色発光ユニット4Tであると、発光ユニット4ごとの経時的な色の変化の差が小さくなり、全体としての色ズレを抑制することができる。そのため、色ズレを抑制できる長寿命の有機EL素子を得ることができる。
三色発光ユニット4Tにおいては、緑色発光層3Gは、赤色発光層3Rよりも厚みが厚く、青色発光層3Bよりも厚みが薄いことが好ましい。上記のように、短波長の発光材料の層は、長波長の発光材料の層にエネルギーが吸収されやすく、長波長の発光材料の層の厚みが、短波長の発光材料の層の厚みよりも厚いと、長波長の光が過剰発光するおそれがあり、色バランスがくずれやすくなるおそれがある。また、エネルギー吸収が多くなると、発光効率が低下するとともに、駆動電圧が高くなるおそれがある。そのため、緑色発光層3Gの厚みが赤色発光層3Rの厚みよりも大きくなることによってエネルギー吸収を抑制することができ、色ズレを抑制し、発光効率を向上させ、駆動電圧を低下させることができる。また、緑色発光層3Gの厚みが青色発光層3Bの厚みよりも小さくなることによってエネルギー吸収を抑制することができ、色ズレを抑制し、発光効率を向上させ、駆動電圧を低下させることができる。第1〜第5実施形態における三色発光ユニット4Tでは、緑色発光層3Gの厚みは、赤色発光層3Rの厚みよりも厚く、青色発光層3Bの厚みよりも薄くなっている。
第4〜第7実施形態では、赤色発光層3Rと緑色発光層3Gとを含み青色発光層3Bを含まない発光ユニット4が形成されている。第4及び第6実施形態では、赤色発光層3Rと緑色発光層3Gとの発光ユニット4は、透過側発光ユニット4Pである。第5及び第7実施形態では、赤色発光層3Rと緑色発光層3Gとの発光ユニット4は、反射側発光ユニット4Aである。赤色発光層3Rと緑色発光層3Gとの発光ユニット4においては、緑色発光層3Gは、赤色発光層3Rよりも厚みが厚く、青色発光層3Bよりも厚みが薄いことが好ましい。それにより、緑色発光層3Gのエネルギーが赤色発光層3Rに吸収されることを抑制することができる。
このように、一の発光ユニット4においては、赤色発光層3R、緑色発光層3G、青色発光層3B、の順に厚みが大きくなることが好ましいのである。それにより、短波長側の層のエネルギーが長波長側の層に吸収されるのを抑制することができる。発光ユニット4が三つ以上の場合においても同様である。発光層3が二つの場合も同様である。なお、厚みの大小関係は、同じ発光ユニット4内における関係であり、他の発光ユニット4内の発光層3との関係において大小関係が異なっていてもよい。エネルギー吸収は直接接した発光層3同士で強く生じるからである。
発光層3は、発光ドーパント(発光材料)と、発光ドーパントを受け入れる媒質となるホストとによって構成され得る。発光ドーパントは、リン光の発光材料、及び、ケイ光(蛍光)の発光材料などによって構成される。青色発光材料はリン光発光材料であることが好ましい。それにより、低電圧駆動が可能になる。また、赤色発光材料はリン光発光材料であることが好ましい。また、緑色発光材料はリン光発光材料であることが好ましい。通常、リン光発光材料よりも、ケイ光発光材料の方が発光に多くのエネルギーを要する。そのため、リン光発光材料を用いることが好ましいのである。リン光発光材料を用いることにより、光取り出し効率を高めることができるとともに、低電圧化が容易になる。複数の発光層3に含まれる発光材料の全てがリン光発光材料であることがさらに好ましい。いわゆるオールリン光の有機EL素子である。それにより、低電圧駆動の有機EL素子を構成することができる。なお、発光材料(ドーパント)としては、いわゆるリン光及びケイ光にカテゴリー分けされるもの以外のドーパントを用いてもよい。例えば、近年、リン光のエネルギーレベルからケイ光のエネルギーレベルに遷移して発光する発光材料が開発されているが、そのような発光材料を用いてもよい。
青色発光材料として、460nm以上500nm未満の波長領域に最も強度が大きいスペクトルを示す発光材料を用いることが好ましい。それにより、高い効率の白色の発光が得やすくなる。赤緑青の三つの色の混合により作り出される色は、例えば色度座標によってチャート化することができる。例えば、色のチャートは、色座標u’v’によって表される色度図となる。複数の色を用いる場合、各色の波長と強度とにより導出されたポイントとして色が規定され得る。このポイントが色度図の白色領域に入ると白色発光を行うことが可能である。色度図においては、赤緑の波長の位置よりも青の波長の位置が白色領域に入るためには重要である。そこで、460nm以上の青色発光材料を用いた場合には、同じ発光エネルギーに対しより高い輝度が得られるため、より高い効率の白色の発光を得やすくすることができる。もちろん、400nm以上460nm未満の波長領域に最も強度が大きいスペクトルを示す青色発光材料を用いても、赤緑の調整や、青色の発光スペクトルの調整により白色を作り出すことは可能であるので、このような青色発光材料を用いてもよい。また、460nm未満の青色発光材料を用いた場合、作り出す白色の色温度領域が広がる効果を得やすくなるため、白色の発光の自由度を大きくすることが可能になる。
赤緑青の三色の混合により作り出される発光色は、各発光材料の発光スペクトルの積分値に依存する。発光スペクトルの積分値が所望の比率になることにより、発光色の白色化が容易に行われる。発光強度の比率としては、赤色発光スペクトルの積分値:緑色発光スペクトルの積分値:青色発光スペクトルの積分値の比が2:1:1程度となることが好ましい。それにより、より容易に白色の発光を実現することができる。460nm以上500nm未満の波長領域に最も強度が大きいスペクトルを示す青色発光材料を用いる場合、前記の積分値の比率をより容易に達成することができる。また、460nm未満の青色発光材料を用いた場合には、白色の発光を得るために、青発光強度が全体(100%)に対して25%未満になってもよい。ここで、赤色発光スペクトルの積分値の比率が高いということは、赤色発光層3Rの合計厚みを他の発光層3よりも比較的厚くすることが求められるということである。しかしながら、前記したように、赤色発光層3Rの厚みが厚いと、エネルギー吸収が起きやすくなる。そこで、発光色を白色にするためには、赤色発光層3Rを分割して複数の発光ユニット4に配置することが好ましいのである。なお、各色の発光スペクトルの積分値は、各色の発光強度とほぼ等しいと考えてよい。
発光ユニット4における発光層3の配置の好ましい関係について整理する。一つの発光ユニット4内においては、発光層3の配置は、青色発光層3B、緑色発光層3G、赤色発光層3R、の順に光反射性電極2側から配置されることが好ましい。この関係は、発光層3が二つの場合も同様である。すなわち、発光層3が二つの場合、光反射性電極2側から、緑色発光層3G−赤色発光層3Rの順の関係、青色発光層3B−赤色発光層3Rの順の関係、及び、青色発光層3B−緑色発光層3Gの関係、で表すことができる。図1〜図7から分かるように、第1〜第7実施形態でもこの関係が満たされている。
発光ユニット4における発光層3の厚みの好ましい関係について整理する。一の発光ユニット4内においては、発光層3の厚みは、赤色発光層3R、緑色発光層3G、青色発光層3B、の順に発光層3の厚みが大きくなることが好ましい。この関係は、赤色発光層3Rの厚みをTとし、緑色発光層3Gの厚みをTとし、青色発光層3Bの厚みをTとすると、T<T<Tで表すことができる。この関係は、発光層3が二つの場合も同様である。すなわち、発光層3が二つの場合、T<Tの関係、T<Tの関係、及び、T<Tの関係、で表すことができる。図1〜図7から分かるように、第1〜第7実施形態でもこの関係が満たされている。
一つの発光ユニット4が複数の発光層3を有する場合、上記のように厚みの薄い発光層3と厚みの厚い発光層3が形成され得る。このとき、例えば、厚みの薄い層の厚みは、厚みの厚い層の4/5以下にすることができる。このように厚みを設定することにより、上記の効果が得やすくなる。好ましくは、厚みの薄い層の厚みは、厚みの厚い層の3/4以下にすることができる。より好ましくは、厚みの薄い層の厚みは、厚みの厚い層の2/3以下にすることができる。さらに好ましくは、厚みの薄い層の厚みは、厚みの厚い層の1/2以下にすることができる。例えば、赤色発光層3Rと青色発光層3Bとの積層構造の場合、赤色発光層3Rの厚みを10nm以下にし、青色発光層3Bの厚みを20nm以上にすることができる。また、例えば、赤色発光層3Rと緑色発光層3Gとの積層構造の場合、赤色発光層3Rの厚みを10nm以下にし、緑色発光層3Gの厚みを20nm以上にすることができる。ただし、特定の色の発光層3の厚みが薄くなりすぎると、所望の発光を得られなくなるおそれがある。そのため、好ましくは、厚みの薄い層の厚みは、厚みの厚い層の1/4以上にすることができる。より好ましくは、厚みの薄い層の厚みは、厚みの厚い層の1/3以上にすることができる。また、発光を得やすくするため、厚みの薄い層の厚みは、厚みの厚い層の1/2以上にしたり、2/3以上にしたりしてももちろんよい。三色の積層構造の場合、各発光層3の厚みは、好ましくは、上記の厚みの比率に従い全体的な色を考慮して適宜調整され得る。例えば、赤色発光層3Rの厚みを10nm以下にし、緑色発光層3Gの厚みを10nmより大きく20nmより小さい厚みにし、青色発光層3Bの厚みを20nm以上にすることができる。
各発光層3の厚みは、所望の発光を得るためには、1nm以上であることが好ましく、5nm以上であることが好ましく、7nm以上であることがより好ましい。また、各発光層3の厚みは、発光効率などの観点から、100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることが好ましく、40nm以下であることがより好ましい。一の青色発光層3Bの厚みは20nm以上であることが好ましい。それにより、光取り出し性がよく、低電圧駆動可能で、色ズレを抑制した素子を得やすくすることができる。また、一の赤色発光層3Rの厚みは20nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましい。それにより、光取り出し性がよく、低電圧駆動可能で、色ズレを抑制した素子を得やすくすることができる。有機EL素子では複数の赤色発光層3Rが設けられるが、これらの赤色発光層3Rは分離して異なる発光ユニット4に配置されるため、赤色の強度は合算になる。そのため、赤色発光層3Rの厚みを薄くしても、所望の発光色(特に白色)を得ることが可能である。
なお、このような発光層3の厚みの関係は、一つの発光ユニット4内においての関係であってよい。例えば、一の発光ユニット4内の赤色発光層3Rの厚みが、他の発光ユニット4内の青色発光層3B又は緑色発光層3Gの厚みよりも厚くなってもよい。エネルギー吸収は隣接する発光層3同士において強く生じるからである。また、一般的に、発光層3の位置や厚みにより光学干渉の影響が異なるため、発光層3の厚みは発光ユニット4ごとに設計されればよいからである。
有機EL素子では、同色の発光層3が、異なる発光ユニット4に配置され得る。一の発光ユニット4と他の発光ユニット4とにおいて、同色の発光層3が配置される場合、同じ発光材料が用いられることが好ましい。それにより、材料の数を減らすことができ、また、積層プロセスもより簡単にすることができるため、より安価で容易に製造をすることができる。上記の有機EL素子では、複数の赤色発光層3Rが複数の発光ユニット4に分けて配置されるので、少なくとも赤色発光材料が同じ材料となることが好ましい。緑色発光材料を用いた緑色発光層3Gが複数の発光ユニット4に設けられる場合、同様に、同じ緑色発光材料が用いられることが好ましい。青色発光材料を用いた青色発光層3Bが複数の発光ユニット4に設けられる場合、同様に、同じ青色発光材料が用いられることが好ましい。二色以上の同色の発光層3が複数の発光ユニット4に分けて配置される場合は、その一部の色が同じ材料となるのであってよい。好ましくは、同色となった全ての発光層3において、同色の発光層3が同じ発光材料であることが好ましい。また、発光材料(ドーパント)だけでなくホストも同じになることがさらに好ましい。例えば、第1実施形態では、両方の発光ユニット4に赤緑青の三色の発光層3が設けられており、両方の発光ユニット4における、赤色発光層3R、緑色発光層3G、青色発光層3Bのそれぞれが同じ材料で形成されることが好ましい。また、例えば、第6実施形態では、両方の発光ユニット4に赤色発光層3Rが設けられており、両方の発光ユニット4における赤色発光層3Rが同じ材料で形成されることが好ましい。他の実施形態でも同様である。また、他の色の発光層3も同様である。なお、同色の発光層3が異なる発光ユニット4に存在する場合、同色の発光層3の厚みは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。一般的に、発光層3の位置や厚みにより光学干渉の影響が異なるため、発光層3の厚みは発光ユニット4ごとに設計されればよいからである。
発光ユニット4内の発光層3以外の部分には、有機EL素子を駆動可能にさせる適宜の層が形成され得る。例えば、電荷輸送層6である。第1〜第7実施形態では、電荷輸送層6が図示されている。電荷輸送層6は、ホール又は電子を注入したり輸送したりする層であってよい。電荷輸送層6は、電子輸送層6Aと正孔輸送層6Bとによって主に構成される。発光ユニット4内においては、発光層3の陽極側(本例では光透過性電極1側)には正孔輸送層6Bが配置され、発光層3の陰極側(本例では光反射性電極2側)には電子輸送層6Aが配置されることが好ましい。なお、発光層3と電極とが直接接したり、発光層3と中間層5とが直接接したりしても、所望の発光を得られるのであれば、電荷輸送層6は、適宜の箇所でなくてもよい。また、電荷輸送層6は、正孔注入層又は電子注入層などの適宜の層を備えるものであってもよい。正孔注入層は正孔輸送層6Bの陽極側に形成することができる。電子注入層は電子輸送層6Aの陰極側に形成することができる。
光透過性電極1及び光反射性電極2は一対をなす電極である。これらの電極のうち、一方が陽極で、他方が陰極を構成する。それにより、有機EL素子が駆動可能になる。第1〜第7実施形態では、光透過性電極1で陽極を構成し、光反射性電極2で陰極を構成することができる。その場合、光取り出し性の高い素子を形成しやすくすることができる。もちろん、光透過性電極1で陰極を構成し、光反射性電極2で陽極を構成するようにしてもよい。
基板7と光透過性電極1との間には、光取り出し層が設けられてもよい。光取り出し層は、基板7での全反射を抑え、外部に光をより多く取り出す機能を有する層である。光取り出し層は、基板7と有機EL層との間の屈折率差を低減する構造であってよい。屈折率差の低減により全反射を抑制して光を取り出すことができる。また、光取り出し層は、光散乱構造であってもよい。光を散乱させることにより光の方向を変更させて全反射を抑制して光を取り出すことができる。光取り出し層は、例えば、低屈折率層と高屈折率層との積層構造により形成することができる。あるいは、光取り出し層は、例えば、二つの層の界面の凹凸構造により形成することができる。あるいは、光取り出し層は、例えば、光散乱粒子を分散した層により形成することができる。
基板7の光透過性電極1とは反対側(素子外部側)の表面には、光取り出し構造が設けられてもよい。光取り出し構造は、光散乱構造で構成することができる。例えば、光散乱粒子の層を設けたり、基板7の表面に微細な凹凸構造を設けたりすることにより、光取り出し構造を形成することができる。
以下、上記で説明した有機EL素子に用いる材料、及び、有機EL素子の製造について説明する。
基板7としては、有機EL素子を形成するのに適した適宜の基板材料を用いることができる。例えば、ガラス基板、樹脂基板などを用いることができる。ガラス基板を用いれば、光取り出し性が高く強度のある透明基板を簡単に得ることができる。
電極(陽極及び陰極)は適宜の導電性材料を用いることにより、光透過性電極1又は光反射性電極2として形成することができる。
陽極としては、仕事関数の大きい金属、合金、電気伝導性化合物、あるいはこれらの混合物からなる電極材料を用いることが好ましい。陽極から光を取り出す場合、透明導電膜により陽極を構成することができる。陽極の構成としては、例えば、金属薄膜、透明金属酸化物膜、有機導電膜などを例示できる。陽極の材料としては、例えば、金などの金属、CuI、ITO(インジウム−スズ酸化物)、SnO、ZnO、IZO(インジウム−亜鉛酸化物)等、PEDOT、ポリアニリン等の導電性高分子及び任意のアクセプタ等でドープした導電性高分子、カーボンナノチューブなどの導電性光透過性材料などを用いることができる。ITOなどを用いれば導電性の高い透明電極を形成することができる。
また、陰極としては、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物からなる電極材料を用いることが好ましい。陰極の材料としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属等、およびこれらと他の金属との合金、などを挙げることができる。陰極の材料の具体例としては、例えば、アルミニウム、銀、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金を例として挙げることができる。さらに金属等の導電材料を1層以上積層して用いてもよい。例えば、アルカリ金属/Alの積層、アルカリ土類金属/Alの積層、アルカリ土類金属/Agの積層、マグネシウム−銀合金/Agの積層などが例として挙げられる。アルミニウム、銀などを用いれば反射性の高い電極を構成することができる。
発光層3は、ドーパント化合物(発光ドーパント)であるゲスト材料と、ドーパント化合物を含有させるホスト材料とを含んで形成される。
リン光の発光層3のホストとしては、CBP、CzTT、TCTA、mCP、CDBPなどを用いることができる。リン光緑色の発光ドーパントとしては、Ir(ppy)、Ir(ppy)(acac)、Ir(mppy)などを用いることができる。リン光赤色の発光ドーパントとしては、BtpIr(acac)、BtIr(acac)、PtOEPなどを用いることができる。リン光青色の発光ドーパントとしては、FIr(pic)などを用いることができる。リン光発光ドーパントのドープ濃度は1〜40質量%にすることができる。
蛍光の発光層3のホストとしては、Alq、ADN、BDAF、TBADNなどを用いることができる。蛍光緑色の発光ドーパントとしては、C545T、DMQA、coumarin6、rubreneなどを用いることができる。蛍光青色の発光ドーパントとしては、TBP、BCzVBi、peryleneなどを用いることができる。蛍光赤色の発光ドーパントとしては、DCJTBなどを用いることができる。また、蛍光の発光層3には、電荷移動補助ドーパントを用いることも好ましく、例えば、NPD、TPD、Spiro−TADなどを用いることができる。発光ドーパントと電荷移動補助ドーパントとを合わせた合計のドープ濃度は1〜30質量%にすることができる。
中間層5としては、BCP:Li、ITO、NPD:MoO、Liq:Alなどを用いることができる。例えば、中間層5を、BCP:Liからなる第1層を陽極側に、ITOからなる第2層を陰極側に配置した二層構成のものにすることができる。また、中間層5は金属薄膜により構成してもよい。金属薄膜は光を透過し得る。例えば、Ag、Alなどにより、中間層5を形成することができる。
正孔注入層としては、CuPc、MTDATA、TiOPC、HAT−CN6などを用いることができる。また、正孔注入層に、アクセプターをドープした正孔輸送有機材料を用いてもよい。アクセプターとしては、MoO、V、F4TCNQなどが例示される。
正孔輸送層6Bとしては、TPD、NPD、TPAC、DTASi、トリアリールアミン系化合物などを用いることができる。
電子輸送層6Aとしては、BCP、TAZ、BAlq、Alq、OXD7、PBDなどを用いることができる。
電子注入層としては、LiF、LiO、MgO、LiCOなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属のフッ化物や酸化物、炭酸化物の他に、有機物層にリチウム、ナトリウム、セシウム、カルシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属をドープした層を用いることができる。
なお、上記の材料中、CBPは、4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフェニルを表している。また、Alqは、トリス(8−オキソキノリン)アルミニウム(III)を表している。また、TBADNは、2−t−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセンを表している。また、Ir(ppy)は、ファクトリス(2−フェニルピリジン)イリジウムを表している。また、BtpIr(acac)は、ビス−(3−(2−(2−ピリジル)ベンゾチエニル)モノ−アセチルアセトネート)イリジウム(III))を表している。また、C545Tは、クマリンC545Tのことであり、10−2−(ベンゾチアゾリル)−2,3,6,7−テトラヒドロ−1,1,7,7−テトラメチル−1H,5H,11H−(1)ベンゾピロピラノ(6,7,−8−ij)キノリジン−11−オンを表している。また、TBPは、1−tert−ブチル−ペリレンを表している。また、NPDは、4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニルを表している。また、BCPは、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナンスロリンを表している。また、CuPcは、銅フタロシアニンを表している。また、TPDは、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミンを表している。
そして、上記のような材料を適宜の順序で適宜の方法により順に成膜して積層することにより、図1〜図7に示す層構成の有機EL素子を製造することができる。積層は、通常、基板7側から行うことができる。
各電極の膜厚は、例えば、10〜300nm程度にすることができる。光透過性電極1と光反射性電極2との間の厚みは、例えば、10〜1000nm程度にすることができ、好ましくは、50〜500nm程度にすることができる。
成膜方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、真空蒸着法やスパッタリング法、塗布法などを挙げることができる。
ここで、安定な面発光を得るために、各層の面内での厚みが均一に近づくように成膜することが好ましい。例えば、真空蒸着法においては、蒸発源角度、基板−蒸発源間の距離(高さ)や、基板回転中心−蒸発源間の距離(オフセット)などを適宜調整することにより、厚みのバラツキを小さくすることができ、所望の膜厚条件となった層を得ることができる。
実施例1〜7として、第1〜第7実施形態に示される層構成の有機EL素子を作製した。各発光ユニット4内における複数の発光層3の配置は、光反射性電極2側から、青色発光層3B、緑色発光層3G、赤色発光層3Rの順となっている。発光層3の膜厚の関係は、T<T<Tを満たすようにした。また、同色の発光層3については同じ材料(ドーパント及びホスト)を用いて発光層3を形成した。ドーパントは赤緑青の全てにおいてリン光発光材料を用いた。各実施例においては、各色においてその色の発光層3の合計厚みが実施例同士で同じになる層構成を基準とした上で、全体の発光色がほぼ等しくなるように、各実施例において発光層3の厚みを適宜調整した。例えば、実施例1〜7で赤色発光層3Rの合計厚みを基準として合わせた上で、発光色の調整から、実施例ごとに適宜に厚みを増減させた。青色、緑色の発光層3の厚みも同様である。赤、緑、青の発光強度の比率は2:1:1とした。有機EL素子の全体の発光色は白色とした。
比較例1として、図8に示す層構成の有機EL素子を作製した。この有機EL素子は、透過側発光ユニット4Pが赤色発光層3Rのみを有し、反射側発光ユニット4Aが緑色発光層3Gと青色発光層3Bとを有するとともに赤色発光層3Rを有していない。そのため、赤色発光層3Rは分散して配置されていない。
表1に、各実施例及び比較例の構成、及び、評価の結果を示す。発光ユニット4の色構成では、発光層3の色を、赤(R)、緑(G)、青(B)で表し、左側を光透過性電極1側にして示し、右側を光反射性電極2側にして示した。評価は、外部量子効率比、電圧、電力効率比、輝度寿命比、経時色度変化寿命比で行った。評価においては、比較例1の値を基準とした相対値として示した。LT70は発光の輝度が劣化して初期に比べて輝度が70%になったときの時間を示す。
ここで、経時色度変化寿命比は、色度が好ましい色度変化の許容範囲量を超えたときの時間の比である。具体的には、経時色度変化寿命は、色度座標CIE1976(u’v’)に基づき、初期色度を(u’,v’)とし、連続点灯により劣化した色度を(u’,v’)としたときに、次の式、の関係が満たされる時間で示される。
Du’v’ = {(Δu’)+(Δv’)}^(1/2) > 0.007
この式において、Δu’=u’−u’であり、Δv=v’−v’である。また、「^」は乗数の記号であり、例えば「^n」はn乗を示す。なお、照明用途としては、色度変化Du’v’が0.007以下であることが好ましい。
表1に示すように、実施例1〜7の有機EL素子は、比較例1の有機EL素子に比べて、外部量子効率比が高く、電力効率比が高く、輝度寿命比が大きく、経時色度変化寿命比が大きかった。なお、実施例1〜7の有機EL素子は、電圧(ΔV)が高くなる傾向があるもののその上昇量は少なく、電圧上昇に比して発光特性を大幅に改善しており、同様の発光性を基準として考えれば、比較例1よりも低電圧駆動であると言える。また、素子設計により電圧上昇幅は縮小され得ると考えられる。
Figure 2016106347
次に、実施例1〜7に示される層構成について、発光ユニット4ごとのシングルユニット構造の有機EL素子を作製し、各発光ユニット4の輝度寿命及び電圧について試験した。各色の発光層3の強度比は、合計量で、赤:緑:青=1:0.5:0.5とした。なお、マルチ電圧については、二つの発光ユニット4の合計量として判断した。発光ユニット4の輝度寿命は、70%劣化時間で判断した。
表2に結果を示す。
Figure 2016106347
表2より、三色発光ユニット4Tを二つ設けた実施例1の有機EL素子が、ユニット間の輝度寿命の差が小さいことが分かる。そのため、実施例1では、全体の色ズレが抑制され、色ズレが少ない長寿命の素子を構成できることが確認できる。また、実施例2においても、比較的、輝度寿命の差を抑制でき、色ズレが少ない素子を構成することができる。また、実施例6では、ユニット間の輝度寿命の差が見られるものの、全体の色ズレが許容範囲内であれば低電圧駆動が可能な素子を構成することができる。ここで、表1で示されるように、実施例6の素子は、他の素子に比べて高効率(電力効率比)で、輝度寿命が大きい。そのため、青色発光材料を含む発光ユニットの寿命を可能な限り長くする構成を採用することにより、低電圧駆動で色度変化を抑制した長寿命の有機EL素子を形成することが可能である。また、実施例6の素子は、発光層の数が比較的少ないため、シンプルな構造で形成できるという利点がある。
1 光透過性電極
2 光反射性電極
3 発光層
3R 赤色発光層
3G 緑色発光層
3B 青色発光層
4 発光ユニット
4A 反射側発光ユニット
4P 透過側発光ユニット
4R 赤色含有発光ユニット
4T 三色発光ユニット
5 中間層
6 電荷輸送層
6A 電子輸送層
6B 正孔輸送層
7 基板

Claims (7)

  1. 光透過性電極と、前記光透過性電極と対をなす光反射性電極と、前記光透過性電極と前記光反射性電極との間に設けられ一以上の発光層を有する複数の発光ユニットと、を備えた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    複数の前記発光ユニットのうちの少なくとも二つの前記発光ユニットは、赤色発光材料を含有する赤色発光層を含む赤色含有発光ユニットであり、
    複数の前記赤色含有発光ユニットのうちの少なくとも一つの前記赤色含有発光ユニットは、青色発光材料を含有する青色発光層を含み、
    前記青色発光層を含む前記赤色含有発光ユニットにおいては、前記青色発光層の厚みが前記赤色発光層の厚みよりも厚いことを特徴とする、有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 前記光反射性電極に最も近い前記発光ユニットである反射側発光ユニットは、複数の前記発光層を有し、
    前記反射側発光ユニットにおいては、複数の前記発光層は、前記光反射性電極側から、発光材料の発する光の波長が短い順に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記光反射性電極に最も近い前記発光ユニットである反射側発光ユニットは、前記青色発光層を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 複数の前記発光ユニットのうちの前記反射側発光ユニットのみが、前記青色発光層を含むことを特徴とする、請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 複数の前記発光ユニットのうちの全ての前記発光ユニットが、前記青色発光層を含むことを特徴とする、請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 前記青色発光層を含む前記赤色含有発光ユニットの少なくとも一つは、緑色発光材料を含有する緑色発光層を含む三色発光ユニットであり、
    前記三色発光ユニットにおいて、前記緑色発光層は、前記赤色発光層よりも厚みが厚く、前記青色発光層よりも厚みが薄いことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 複数の前記発光ユニットのうちの全ての前記発光ユニットは、緑色発光材料を含有する緑色発光層と、前記赤色発光層と、前記青色発光層とを含む三色発光ユニットであり、
    前記三色発光ユニットにおいて、前記緑色発光層は、前記赤色発光層よりも厚みが厚く、前記青色発光層よりも厚みが薄いことを特徴とする、請求項1、2、3、5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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