JP2016104566A - プリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】プリンタにおいて一面に粘着剤層を有する印字媒体のバックフィードの際に、搬送ローラのフィード方向の上流側の内壁面に印字媒体が貼り付くのを防止する。【解決手段】プリンタの用紙収容部を開閉する開閉カバー部の開放端の裏側に装着されたインナーカバー部3bには、プラテンローラ10から離間する方向に向かって厚さが次第に狭くなる突出頭部3cが設けられている。この突出頭部3cにおいて、シート状のフィード時にラベル連続体Pの粘着剤層が対向する第1の面S1には、プラテンローラ10の外周一部に向き合うように第1の面S1から張り出す張出部3eが設けられており、その張出部3eの表面には第1のリブ部R1が設けられている。この第1のリブ部R1は、バックフィードの際に、シート状のラベル連続体Pをプラテンローラ10の外周から剥離する機能を備えている。【選択図】図5

Description

本発明は、プリンタに関し、例えば、文字、記号、図形またはバーコード等のような所望の情報をラベル連続体に印字するラベルプリンタに関するものである。
ラベルプリンタは、例えば、ロール状に巻かれたラベル連続体の一端をサーマルヘッドとプラテンローラとの間に挟み込んだ状態でプラテンローラを回転させることによりラベル連続体を搬送する際に、ラベルに所望の情報を印字するラベル印字用のプリンタである。
このラベルプリンタについては、例えば、特許文献1に記載があり、ラベル連続体の収容部を開閉する開閉カバー部の開放端部にプラテンローラを回転可能な状態で設けるとともに、ラベルプリンタ内部において開閉カバー部の閉止時のプラテンローラの対向位置にサーマルヘッドを設けたラベルプリンタが開示されている。
特開2008−62597号公報
ところで、ラベル連続体には、台紙が無く、一面に粘着剤層を有する連続状のラベル(台紙無しラベル)がある。この台紙無しラベルを用いる場合、台紙無しラベルの粘着剤層が剥き出しになるので、その粘着剤層が接触する部分に、非粘着素材を用いたり、非粘着処理を施したりすることで、台紙無しラベルが容易に貼り付かないようにしている。
しかし、台紙無しラベルを印字搬送方向とは逆の方向に搬送するバックフィードにおいては、台無しラベルがサーマルヘッドの位置からプラテンローラの外周に若干貼り付いた状態で印字搬送方向の上流側に搬送され、プラテンローラとカバー部との隙間に巻き込まれる結果、台紙無しラベルがカバー部の端部に貼り付きジャムが発生する場合がある。特に、サーマルヘッドとプラテンローラとの間に台紙無しラベルを長時間に渡って挟持させるとこのような貼り付きジャムが発生する。
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、プリンタにおいて一面に粘着剤層を有する印字媒体のバックフィードの際に、搬送ローラの印字搬送方向の上流側の内壁面に印字媒体が貼り付くのを防止することのできる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明のプリンタは、筐体内に設けられ、片面に粘着剤層を有する印字媒体を収容する印字媒体収容部と、前記印字媒体収容部を開閉可能に前記筐体に軸支された開閉カバー部と、前記開閉カバー部の開放端部に回転可能な状態で設けられ、前記印字媒体を搬送する搬送ローラと、前記筐体内において前記搬送ローラに対向するように設けられ、前記印字媒体に印字を施す印字ヘッド部と、を備え、前記開閉カバー部の開放端部には、前記搬送ローラから離間する方向に向かって厚さが狭くなる突出頭部が設けられており、前記突出頭部は、前記開閉カバー部の閉止時に、前記印字媒体収容部から前記搬送ローラに向かって搬送される前記印字媒体の粘着剤層に対向する第1の面と、前記開閉カバー部の閉止時に、前記印字媒体収容部に対向する第2の面と、前記突出頭部の先端部に設けられ、前記第1の面と前記第2の面とを接続する接続部と、前記第1の面において前記搬送ローラ側の端部に設けられ、前記搬送ローラに向き合うように前記第1の面に交差する方向に張り出した張出部と、前記張出部の表面から突出する第1の突部と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明のプリンタは、上記請求項1記載の発明において、前記突出頭部の前記第1の面に、該第1の面から突出する第2の突部を設け、前記第2の突部を前記搬送ローラの長手方向に対して交差する方向に延在させて前記第1の突部と連接させたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明のプリンタは、上記請求項2記載の発明において、前記第2の突部は、前記搬送ローラと前記接続部との間で終端しており、前記第1の面において、前記第2の突部の延長線上であって前記接続部側に、前記第1の面から突出する第3の突部を前記第2の突部とは離した状態で設けたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明のプリンタは、上記請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記接続部の表面に、その表面から突出する第4の突部を設けたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明のプリンタは、上記請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記第2の面に、その表面から突出する第5の突部を設けたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明のプリンタは、上記請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明において、前記開閉カバー部の前記突出頭部は、前記搬送ローラを保持する保持部を一体的に備えていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明のプリンタは、上記請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明において、前記筐体内において、前記開閉カバー部の閉止時の前記第1の面の向かい側に、前記印字媒体の搬送路を形成する搬送部材を設け、前記第1の面に対向する前記搬送部材の表面において、前記第1の突部に対向する位置に前記搬送部材の表面から突出する第6の突部を設けたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明のプリンタは、上記請求項1〜7のいずれか1項に記載の発明において、前記筐体内において、前記開閉カバー部の閉止時の前記第1の面の向かい側に、前記印字媒体の搬送路を形成する搬送部材を設けるとともに、前記印字媒体収容部内に前記印字媒体の幅方向の位置をガイドする一対のガイド部材を設け、前記一対のガイド部材の一方を前記印字媒体の幅方向に移動させた場合に、その移動を他方のガイド部材に伝達する歯車部材を、前記搬送部材に回転可能な状態で設けたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、プリンタにおいて一面に粘着剤層を有する印字媒体のバックフィードの際に、第1の突部により印字媒体を搬送ローラから剥離することができるので、搬送ローラのフィード方向の上流側の内壁面に印字媒体が貼り付くのを防止することが可能になる。
請求項2記載の発明によれば、印字搬送時において、動作状況により印字媒体が第1の面に接近したとしても、その粘着剤層の接触箇所を低減することができ、その粘着剤層が第1の面に接触した場合に生じる接触抵抗を低減することができるので、その接触に起因する印字乱れを抑制または防止することが可能になる。また、印字媒体の印字搬送時およびバックフィード時において、印字媒体の粘着剤層が第1の面に貼り付くのを抑制または防止することができるので、その貼り付きに起因するジャムの発生を抑制または防止することが可能になる。
請求項3記載の発明によれば、印字搬送時において、動作状況により印字媒体が第1の面に接近したとしても、その粘着剤層の接触箇所を第1の突部、第2の突部および第3の突部に限定することができ、その粘着剤層が第1の面に接触した場合に生じる接触抵抗を低減することができるので、その接触に起因する印字乱れを抑制または防止することが可能になる。また、印字媒体の印字搬送時およびバックフィード時において、印字媒体の粘着剤層が第1の面に貼り付くのを抑制または防止することができるので、その貼り付きに起因するジャムの発生を抑制または防止することが可能になる。さらに、第2の突部と第3の突部とを離間したことにより、印字媒体のバックフィード時において、印字媒体の粘着剤層が第2の突部および第3の突部に接触する面積をも低減することができるので、バックフィード時における印字媒体の搬送性をさらに向上させることが可能になる。
請求項4記載の発明によれば、印字媒体の粘着剤層が接続部側で接触する箇所を第4の突部に限定することができるので、印字搬送時において印字媒体の粘着剤層が接続部に接触する場合に生じる接触抵抗を低減することができるので、その接触に起因する印字乱れを抑制または防止することが可能になる。また、印字媒体の印字搬送時において、印字媒体の粘着剤層が接続部に貼り付くのを抑制または防止することができるので、その貼り付きに起因するジャムの発生を抑制または防止することが可能になる。
請求項5記載の発明によれば、印字媒体収容部内で印字媒体が転がった場合に、印字媒体の外周が第2の面側で接する箇所を低減することができるので、印字媒体が回転するときの摩擦抵抗を低減することが可能になる。
請求項6記載の発明によれば、搬送ローラを保持する部材を別に設ける場合に比べて、プリンタを小型化することが可能になる。
請求項7記載の発明によれば、第1の突部と第6の突部との接触により印字媒体に形成される突部跡の位置を同じにすることができるので、第1の突部と第6の突部との対向位置をずらした場合に比べて、印字媒体に残される突部跡のライン数を少なくすることが可能となる。
請求項8記載の発明によれば、歯車部材を筐体の底面に設ける場合に比べて、プリンタを小型化することが可能になる。
(a)は本発明の一実施の形態に係るプリンタの通常発行状態の全体斜視図、(b)は図1(a)のプリンタの剥離発行状態の全体斜視図である。 開閉カバー部の開放状態における図1のプリンタおよびラベル連続体の外観を示す全体斜視図である。 (a)は図1(a)の通常発行時のプリンタの概略構成図、(b)は図1(b)の剥離発行時のプリンタの概略構成図である。 開閉カバー部をギア側から見た斜視図である。 図4の開閉カバー部の突出頭部の拡大斜視図である。 図5の開閉カバー部の側面図である。 開閉カバー部を用紙収容部側から見た斜視図である。 開閉カバー部の要部および搬送板の斜視図である。 開閉カバー部の閉止時に開閉カバー部の突出頭部の第1の面に対向する搬送板の斜視図である。 開閉カバー部および搬送板を下方側から見た斜視図である。 開閉カバー部、搬送板および用紙ガイド機構部を下方側から見た斜視図である。 印字工程中の図1のプリンタを側面から見た概略構成図である。 図12のプリンタの要部拡大概略構成図である。 図12に続く印字工程中のプリンタを側面から見た概略構成図である。 図14に続く印字工程中のプリンタを側面から見た概略構成図である。 バックフィード工程中のプリンタを側面から見た概略構成図である。 発明者が検討したバックフィード工程中のプリンタを側面から見た要部拡大概略構成図である。 図16のプリンタの要部拡大概略構成図である。
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。実施の形態中の用語について簡単に説明すると、以下のとおりである。フィードとは、ラベル連続体(印字媒体)を印字のために搬送する動作を言い、フィード方向(印字搬送方向)とは、ラベル連続体を印字のために搬送する方向、具体的にはラベル連続体を用紙供給部からサーマルヘッドに送る方向を言う。バックフィードとは、ラベル連続体の所望のラベルに所望の情報を印字した後、ラベル連続体をフィード方向とは逆方向に送り、後続の他のラベルを印字開始位置に戻す動作を言い、バックフィード方向とは、ラベル連続体をバックフィードのために搬送する方向、具体的にはラベル連続体をサーマルヘッド側から用紙供給部側に送る方向を言う。剥離発行とは、ラベル連続体として、複数枚のラベルが長尺帯状の台紙に所定間隔で仮着された連続状のラベル(台紙付きラベル)を用いた場合に、ラベルを1枚毎に台紙から剥がしてプリンタから発行する方式を言い、通常発行とは、ラベルを台紙から剥がすことなくプリンタから発行する方式を言う。台紙付きラベルにおいてラベルを台紙から剥がさないで発行する場合はもちろんのこと、ラベル連続体として、台紙が無く、片面の粘着剤層が剥き出しのまま搬送される連続状のラベル、または、台紙が無く、粘着剤層も無い連続状のシート(連続シート)等のような台紙無しラベルを使用する場合も通常発行が適用される。
図1(a)は本実施の形態に係るプリンタの通常発行状態の全体斜視図、図1(b)は図1(a)のプリンタの剥離発行状態の全体斜視図、図2は開閉カバー部の開放状態における図1のプリンタおよびラベル連続体の外観を示す全体斜視図である。
本実施の形態のプリンタ1は、図1に示すように、例えば、扁平な直方体形状に形成された携帯型のラベルプリンタであり、本体ケース2と、開閉カバー部3と、剥離ユニット4と、フロントカバー部(筐体)5とを備え、1台で通常発行と剥離発行との切り換えが可能な兼用型の構成を備えている。なお、プリンタ1は、発行口側を上に向けた状態(横置き)で使用することも可能であるが、プリンタ1の底面に設けられたベルトフック(図示せず)を作業者のベルトに引っかけたり、ショルダーベルト(図示せず)を装着して作業者の肩に掛けたりすることにより発行口側を横に向けた状態(縦置き)で使用することも可能である。
本体ケース2は、プリンタ1の外形の一部を形成する筐体であり、その内部には、図2に示すように、用紙収容部(印字媒体収容部)6が設けられている。用紙収容部6は、ロール状のラベル連続体Pを収容する領域であり、その内部には用紙ガイド機構部7の一対のガイド板7aが設置されている。用紙ガイド機構部7は、ラベル連続体Pをその幅に合わせて支持しガイドする機構部である。なお、本体ケース2の片側側面には、図1および図2に示すように、バッテリーカバー部8が開閉可能な状態で軸支されている。
ラベル連続体Pは、図2に示すように、例えば、台紙が無く、一面に粘着剤層を有し、他面に剥離剤層を有する連続状のラベル(台紙無しラベル)であり、ロール状に巻回された状態で用紙収容部6内に収容される。このラベル連続体Pの粘着剤側には、長手方向に沿って予め決められた間隔毎にラベルの位置を示す位置検出マーク(図示せず)が形成されている。また、ラベル連続体Pの表面(粘着剤層が形成された面の裏面、印字面)には、予め決められた温度領域に達すると特定の色(黒や赤等)に発色する感熱発色層が形成されている。
開閉カバー部3は、用紙収容部6の開閉カバーであり、開閉カバー部3の長手方向一端部(開放端部:本体ケース2の長手方向中央側)が本体ケース2に対して離間および接近する方向に移動可能な状態で、開閉カバー部3の長手方向他端部が本体ケース2の長手方向一端部の開閉支持軸により軸支されている。また、開閉カバー部3は、その長手方向他端部の開閉支持軸に配置されたトーションバネにより開方向(開閉カバー部3の開放端部が本体ケース2から離間する方向)に付勢されている。
開閉カバー部3の開放端部には、プラテンローラ(搬送ローラ)10が正逆方向に回動自在の状態で軸支されている。このプラテンローラ10は、ラベル連続体Pを搬送する搬送手段であり、ラベル連続体Pの幅方向(短方向)に沿って延在した状態で設置されている。プラテンローラ10は、ラベル連続体Pの粘着剤が貼り付かないように、例えば、シリコーンを含有させた樹脂やシリコーンゴムのような非粘着性の材料で形成されている。プラテンローラ10のプラテン軸10aの一端部には、ギア10bが接続されている。このギア10bは、開閉カバー部3の閉止時に本体ケース2内に設置された図示しないギア等に係合され、そのギア等を介してローラ駆動用のステッピングモータ(図示せず)等に機械的に接続される。
開閉カバー部3の開放端部側においてプラテンローラ10の近傍には剥離ピン11がプラテンローラ10に沿って設置されている。この剥離ピン11は、ラベル連続体として台紙付きラベルを使用する場合に、ラベルを台紙から剥離する剥離部材であり、その長手方向両端部側は開閉カバー部3に軸支されている。
開閉カバー部3の開放端部側においてラベル連続体Pが対向する面には、センサ12(12a,12b)が設置されている。センサ12は、例えば、ラベル連続体Pのラベルの位置(上記位置検出マーク)を検出するセンサである。センサ12は、例えば、反射型の光センサ等により構成されており、発光部12aと、受光部12bとを有している。
剥離ユニット4は、剥離発行時にラベル連続体Pとして使用する台紙付きラベルの台紙からラベルを剥がして台紙とラベルとの搬送経路を分ける機能を備えており、その長手方向先端側のニップローラ4aを、プリンタ1の内部の通常発行位置と、プリンタ1の外部の剥離発行位置とに移動させることが可能な状態で設置されている。ニップローラ4aは、剥離発行時にプラテンローラ10に対向するように配置され、ニップローラ4aとプラテンローラ10との間に挿入された台紙をニップローラ4aとプラテンローラ10とで挟み込み搬送する部材である。ニップローラ4aは、プラテンローラ10の回転に追従して従動回転するようになっている。
フロントカバー部5は、本体ケース2の表面において開閉カバー部3の向かい側および本体ケース2の両側面近傍部分を覆うように本体ケース2に固定されたプリンタ1の筐体である。このフロントカバー部5には、表示部15と、操作ボタン16a,16bと、電源ボタン17と、カバーオープンボタン18と、一対の解除レバー部19,19と、カッタ20とが備えられている。
表示部15は、操作コマンドやメッセージ等を表示する画面であり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)により構成されている。操作ボタン16a,16bは、プリンタ1の動作や設定を操作するボタンであり、電源ボタン17は、プリンタ1の電源をオンオフするボタンである。カバーオープンボタン18は、開閉カバー部3を開くためのボタンである。解除レバー部19,19は、剥離ユニット4を通常発行位置に保持する部材であり、これらを互いに接近する方向に移動させることにより剥離ユニット4の保持状態を解除することが可能になっている。カッタ20は、通常発行後のラベル連続体Pを切断する部材であり、フロントカバー部5において開閉カバー部3の向かい側の先端部に、プリンタ1の短方向(プラテンローラ10の軸方向)の端から端に向かって延在形成されている。なお、開閉カバー部3とフロントカバー部5との間に発行口が形成されている。
次に、プリンタ1の内部構造について図3を参照して説明する。図3(a)は図1(a)の通常発行時のプリンタの概略構成図、図3(b)は図1(b)の剥離発行時のプリンタの概略構成図である。
本体ケース2の内部において用紙収容部6およびプラテンローラ10の向かい側には、ヘッドブラケット27と、サーマルヘッド(印字ヘッド部)28と、コイルバネ29と、剥離ユニット4と、搬送板(搬送部材)30と、バッテリー収容部(図示せず)とが隣接した状態で設置されている。
ヘッドブラケット27は、サーマルヘッド28を保持するとともに、閉止状態の開閉カバー部3を保持する部材であり、開閉カバー部3の閉止時にプラテンローラ10の向かい側に揺動自在の状態で設置されている。このヘッドブラケット27に形成された溝内に、プラテンローラ10のプラテン軸10aが嵌め込まれることにより、開閉カバー部3は、ヘッドブラケット27に保持されるようになっている。ヘッドブラケット27には、押圧部27aが一体形成されている。この押圧部27aは、カバーオープンボタン18に対向する位置(直下)に配置されており、カバーオープンボタン18を押すと押圧部27aも押されて揺動し、ヘッドブラケット27による開閉カバー部3の保持状態が解除されるようになっている。そして、この開閉カバー部3の保持状態が解除されると、開閉カバー部3は、その長手方向他端部側の開閉支持軸3aに配置されたトーションバネ31の付勢力により自動的に開くようになっている。
サーマルヘッド28は、例えば、文字、記号、図形またはバーコード等のような情報をラベル連続体Pに印字する印字手段であり、開閉カバー部3の閉止時にプラテンローラ10に対向するようにサーマルヘッド28の印字面を通紙ルートに向けた状態で回路基板32を介してヘッドブラケット27に実装されている。サーマルヘッド28の印字面には、通電により発熱する複数の発熱抵抗体(発熱素子)がラベル連続体Pの幅方向(短方向)に沿って並んで設置されている。なお、回路基板32は、サーマルヘッド28に印字信号を伝送する配線基板である。
コイルバネ29は、開閉カバー部3の閉止時にヘッドブラケット27およびサーマルヘッド28をプラテンローラ10側に付勢する部材であり、ヘッドブラケット27の背面側(回路基板32の実装面の裏面側)に設置されている。このコイルバネ29の付勢力によりヘッドブラケット27がプラテンローラ10側に押し付けられるので、ヘッドブラケット27の溝内に嵌り込んだプラテン軸10aも押さえられ、ヘッドブラケット27による開閉カバー部3の保持状態が維持されている。
搬送板30は、用紙収容部6内から送り出されたシート状のラベル連続体P(図2参照)をプラテンローラ10に向かって搬送するための通紙ルートを形成する部材である(搬送板30については後述する)。バッテリー収容部は、プリンタ1の駆動用のバッテリーを収容する構成部であり、上記したバッテリーカバー部8(図2参照)により開閉可能になっている。なお、バッテリーとしては、例えばリチウムイオン電池が使用される。
次に、開閉カバー部3の構造について図4〜図7を参照して説明する。図4は開閉カバー部をギア10b側から見た斜視図、図5は図4の開閉カバー部の突出頭部の拡大斜視図、図6は図5の開閉カバー部の側面図、図7は開閉カバー部を用紙収容部側から見た斜視図である。
開閉カバー部3の開放端部の裏側には、インナーカバー部3bがネジNにより着脱自在の状態で装着されている。このインナーカバー部3bには、開閉カバー部3の開放端部のプラテンローラ10から離間する方向に向かって突出する突出頭部3cが一体的に形成されている。この突出頭部3cは、その厚さが、プラテンローラ10から離間する方向に向かって次第に狭くなるように形成されている。この突出頭部3cのプラテンローラ10側においてプラテンローラ10の長手方向の両端側には保持部3dが一体的に形成されている。この保持部3dは、プラテン軸10aの外周一部を取り囲むように折れ曲がっている。この保持部3dにより、プラテン軸10a(すなわち、プラテンローラ10)が回転可能な状態で保持されている。このようにプラテン軸10a(プラテンローラ10)を保持する部材を突出頭部3cに一体的に形成したことにより、プラテン軸10a(プラテンローラ10)を保持する部材を別に設ける場合に比べて、部品点数を減らすことができるので、プリンタ1を小型化することができ、また、プリンタ1のコストを低減することができる。
また、突出頭部3cは、第1の面S1と、その裏側に位置する第2の面S2と、突出頭部3cの先端に位置する第3の面(接続部)S3とを有している。第1の面S1は、シート状のラベル連続体Pの通紙ルート(フィード時およびバックフィード時の搬送路)を形成する内壁面であり、開閉カバー部3の閉止時にシート状のラベル連続体Pの粘着剤層が対向する内壁面である。この第1の面S1には、上記したセンサ12a,12bが設けられている。また、この第1の面S1においてプラテンローラ10側の端部には張出部3eが突出頭部3cと一体的に形成されている。この張出部3eは、プラテンローラ10の長手方向の端から端に渡ってプラテンローラ10の外周一部に向き合うように第1の面S1に対して交差する方向に張り出した状態で形成されている。
第2の面S2は、開閉カバー部3の閉止時に用紙収容部6(すなわち、ロール状のラベル連続体Pの外周)に対向する内壁面であり、例えば、ロール状のラベル連続体Pの外周に合わせて湾曲状に形成されている。第3の面S3は、第1の面S1および第2の面S2に対して交差するように設けられ、第1の面S1と第2の面S2とを接続する内壁面である。この第3の面S3は、例えば、略平坦状に形成されている。ただし、第3の面S3の形状は、平坦状に限定されるものではなく、例えば、湾曲状に形成されていても良い。
このような突出頭部3cの表面(張出部3eの表面、第1の面S1、第2の面S2および第3の面S3)には、プラテンローラ10の長手方向に対して交差する方向に延在する複数のリブRが、プラテンローラ10の長手方向に沿って所定間隔毎に設けられている。各リブRは、第1のリブ部(第1の突部)R1、第2のリブ部(第2の突部)R2、第3のリブ部(第3の突部)R3、第4のリブ部(第4の突部)R4および第5のリブ部(第5の突部)R5を有している。
リブRの第1のリブ部R1は、開閉カバー部3の側面から見て張出部3eの表面から突出した状態で形成されている。この第1のリブ部R1は、第1の面S1に向かって見ると、プラテンローラ10の長手方向に対して交差する方向に延在しており、その延在方向においてプラテンローラ10側の端部は先端に向かって尖った状態で終端している一方、第1のリブ部R1の延在方向において第1の面S1側は第2のリブ部R2と連接されている。
第1のリブ部R1の幅方向(短方向)の両側には、上記した張出部3eが設けられている。この張出部3eは、後述するように、第1のリブ部R1のアスペクト比を低くするとともに、第1のリブ部R1の脚部の幅方向両側を保持することにより、第1のリブ部R1の機械的強度を高める補強機能を備えている。
リブRの第2のリブ部R2は、開閉カバー部3の側面から見て第1の面S1から突出した状態で形成されている。第2のリブ部R2は張出部3eの近傍に配置されている。この第2のリブ部R2も、第1の面S1に向かって見ると、プラテンローラ10の長手方向に対して交差する方向に延在しており、その延在方向の端部は、プラテンローラ10と第3の面S3との間で終端している。
リブRの第3のリブ部R3は、開閉カバー部3の側面から見て第1の面S1から突出した状態で形成されている。第3のリブ部R3も、第1の面S1に向かって見るとラベル連続体Pの搬送方向に沿って延在している。この第3のリブ部R3は、第2のリブ部R2の延長線上に形成されているが、第2のリブ部R2とは連接されておらず、第2のリブ部R2から離れた第3の面S3の近傍に配置されている。すなわち、第2のリブ部R2と第3のリブ部R3との間にはリブRの無い領域があり、開閉カバー部3の突出頭部3cの第1の面S1において、ラベル連続体Pの搬送方向に沿って延びるリブRは、プラテンローラ10と第3の面S3との間で分断されている。
リブRの第4のリブ部R4は、開閉カバー部3の側面から見て突出頭部3cの先端面の第3の面S3から突出した状態で形成されている。第4のリブ部R4も、第3の面S3に向かって見るとラベル連続体Pの搬送方向に沿って延在しており、その延在方向の一端は第1の面S1の第3のリブ部R3と連接され、他端は第2の面S2の第5のリブ部R5と連接されている。この第4のリブ部R4の突出長(突出高さ)は、第1のリブ部R1、第2のリブ部R2、第3のリブ部R3および第5のリブ部R5の突出長よりも長く(高く)形成されている。これにより、フィード時のシート状のラベル連続体Pは、プラテンローラ10と第3の面S3との間において、プラテンローラ10と第4のリブ部R4との2接点(2箇所)で支持された状態で搬送される。
リブRの第5のリブ部R5は、開閉カバー部3の側面から見て第2の面S2から突出した状態で形成されている。第5のリブ部R5の突出長(突出高さ)は、第1のリブ部R1、第2のリブ部R2、第3のリブ部R3の突出長(突出高さ)よりも低い。第5のリブ部R5は、第2の面S2に向かって見てロール状のラベル連続体Pの回転方向に沿って延在している。この第5のリブ部R5を設けたことにより、ロール状のラベル連続体Pが用紙収容部6内で転がった場合に、ロール状のラベル連続体Pの外周が第2の面S2側で接触する箇所をほぼ第5のリブ部R5に低減することができるので、ロール状のラベル連続体Pが回転するときの摩擦抵抗を低減することができる。
次に、プリンタ1の搬送板30の構造について図8〜図11を参照して説明する。図8は開閉カバー部の要部および搬送板の斜視図、図9は開閉カバー部の閉止時に開閉カバー部の突出頭部の第1の面に対向する搬送板の斜視図、図10は開閉カバー部および搬送板を下方側から見た斜視図、図11は開閉カバー部、搬送板および用紙ガイド機構部を下方側から見た斜視図である。なお、図8においては、搬送板30と突出頭部3cとの対向関係を示すために搬送板30を透かして見せている。
開閉カバー部3の閉止時において開閉カバー部3の突出頭部3cの第1の面S1の向かい側には、搬送板30が着脱自在の状態でネジ止めされている。この搬送板30において、突出頭部3cの第1の面S1に対向する面には、プラテンローラ10の長手方向に対して交差する方向に延在する複数のリブ(第6の突部)Rbが、プラテンローラ10の長手方向に沿って所定の間隔毎に設けられている。この搬送板30の各リブRbは、搬送板30の向かい側の突出頭部3cの第1の面S1に形成された各リブRの真向かいに設けられている。これにより、ラベル連続体Pに対するリブR,Rbの接触位置を同じにすることができるので、リブR,Rbの接触によりラベル連続体Pに形成されるリブ跡の位置を同じにすることができる。このため、リブRとリブRbとの対向位置をずらした場合に比べて、ラベル連続体Pに残されるリブ跡のライン数を少なくすることができる。
搬送板30の下辺部(本体ケース2内の底面側)の幅方向(プラテンローラ10の長手方向)のほぼ中央には、搬送板30の下辺部から本体ケース2内の底面に向かって部分的に延在する支持片30aが形成されている。この支持片30aの先端の底面には、図10および図11に示すように、ピニオンギア(歯車部材)7bが本体ケース2内の底面に沿って回転可能な状態で軸支されている。一方、図11に示すように、一対のガイド板7a,7aの各々の底部には、互いの方向に向かって帯状に延在する一対のラック部7c,7cが設けられている。この一対のラック部7c,7cは、その各々の長辺に形成された複数の凹凸を上記したピニオンギア7bの凹凸に係合させた状態で、ピニオンギア7bを挟むように配置されている。これにより、一方のガイド板7aをロール状のラベル連続体Pの幅方向の一方向に移動させると、他方のガイド板7aが、ピニオンギア7bとラック部7cとの作用により、上記一方向とは逆方向に移動するようになっている。このように、搬送板30の下部の支持片30aにピニオンギア7bを設けたことにより、本体ケース2内の底面にピニオンギア7bを設ける場合に比べて、プリンタ1の小型化することができる。
次に、プリンタ1の印字方法の一例について図12〜図18を参照して説明する。図12は印字工程中の図1のプリンタを側面から見た概略構成図、図13は図12のプリンタの要部拡大概略構成図である。なお、図12〜図18においては、プリンタ1を縦置きで使用する場合を例示している。
ここでは、図12に示すように、用紙収容部6からシート状に送り出されたラベル連続体Pを開閉カバー部3の突出頭部3cの先端の第4のリブ部R4を介してサーマルヘッド28とプラテンローラ10との間に挟み込む。この場合、シート状のラベル連続体Pの粘着剤層は、剥き出しの状態で開閉カバー部3の第1の面S1およびプラテンローラ10を向いている。この状態でプラテンローラ10を回転させることによりシート状のラベル連続体Pをフィード方向に搬送する。この際、センサ12により検出されたタイミング信号に基づいて印字タイミングを図り、サーマルヘッド28に送信された印字信号に基づきサーマルヘッド28の発熱抵抗体の発熱走査によりラベル連続体Pのサーマルラベルに所望の情報を印字する。この場合、開閉カバー部3の突出頭部3cの先端が突き出していることにより、用紙収容部6から突出頭部3cの先端の第4のリブ部R4を経由して、フィード方向下流に位置するサーマルヘッド28およびプラテンローラ10の間に送られるシート状のラベル連続体Pをロール状のラベル連続体Pの径の大小にかかわらずロール状のラベル連続体Pから良好に剥がすことができる。
また、図12および図13に示すように、用紙収容部6からシート状に送り出されたラベル連続体Pの粘着剤層は、開閉カバー部3の突出頭部3cの先端(第3の面S3)の第4のリブ部R4に接触した状態で送られる。すなわち、第4のリブ部R4を設けたことにより、ラベル連続体Pの粘着剤層が第3の面S3側で接触する箇所を第4のリブ部R4に限定することができる。このため、フィード時においてシート状のラベル連続体Pの粘着剤層が第3の面S3に接触する場合に生じる接触抵抗を低減することができるので、その接触に起因する印字乱れを抑制または防止することができる。また、フィード時において、シート状のラベル連続体Pの粘着剤層が第3の面S3に貼り付くのを抑制または防止することができるので、その貼り付きに起因するジャムの発生を抑制または防止することができる。さらに、シート状のラベル連続体Pをスムーズに搬送することができ、ラベル連続体Pを搬送するための動力を低減することができるので、プリンタ1のバッテリーの消耗を低減することができる。
また、第4のリブ部R4の突出長(突出高さ)を、開閉カバー部3の突出頭部3cの第1の面S1の第1のリブ部R1、第2のリブ部R2および第3のリブ部R3の突出長よりも長く(高く)したことにより、シート状のラベル連続体Pは、第4のリブ部R4とプラテンローラ10との2接点(2部分)で支持される。このため、通常、フィード時においてシート状のラベル連続体Pの粘着剤層は第1の面S1側に接触しないが、仮に動作状況によりシート状のラベル連続体Pの粘着剤層が第1の面S1に接近したとしても、その粘着剤層の接触箇所を第1のリブ部R1、第2のリブ部R2および第3のリブ部R3に限定することができる。このため、フィード時において、シート状のラベル連続体Pの粘着剤層が第1の面S1に貼り付くのを抑制または防止することができるので、その貼り付きに起因するジャムの発生を抑制または防止することができる。さらに、シート状のラベル連続体Pをスムーズに搬送することができ、ラベル連続体Pを搬送するための動力を低減することができるので、プリンタ1のバッテリーの消耗を低減することができる。
次いで、図14は図12に続く印字工程中のプリンタを側面から見た概略構成図、図15は図14に続く印字工程中のプリンタを側面から見た概略構成図である。ここでは、図14に示すように、ラベル連続体Pの印字後のラベル部分をプリンタ1の発行口から外部に排出した後、図15に示すように、そのラベル部分を指で摘んでカッタ20のエッジを用いて切り離す。
次いで、図16はバックフィード工程中のプリンタを側面から見た概略構成図、図17は発明者が検討したバックフィード工程中のプリンタを側面から見た要部拡大概略構成図、図18は図16のプリンタの要部拡大概略構成図である。
ここでは、図16に示すように、シート状のラベル連続体Pをバックフィードすることにより、ラベル連続体Pの後続のラベル部分を印字位置(サーマルヘッド28側)に戻す。
このバックフィード工程において、図17に示すように、開閉カバー部3の突出頭部3cの第1の面S1においてプラテンローラ10側の端部に第1のリブ部が無いと、サーマルヘッド28の位置からプラテンローラ10の外周に若干貼り付いた状態で突出頭部3c側に送られたシート状のラベル連続体Pが、プラテンローラ10と突出頭部3cとの隙間(破線Aで示す箇所)に巻き込まれ、プラテンローラ10側の突出頭部3cの端部に貼り付いてジャムが発生する場合がある。特に、サーマルヘッド28とプラテンローラ10との間に台紙無しラベルを長時間に渡って挟持させるとこのような貼り付きジャムが発生する。これに対して、本実施の形態においては、図18に示すように、サーマルヘッド28の位置からプラテンローラ10の外周に若干貼り付いた状態で突出頭部3c側に送られたシート状のラベル連続体Pを第1のリブ部R1によりプラテンローラ10の外周から剥離することができる。この場合、図17の破線Aで示す箇所よりもバックフィード方向の上流側(フィード方向の下流側)でシート状のラベル連続体Pをプラテンローラ10の外周から剥離することができる。このため、シート状のラベル連続体Pが、プラテンローラ10と突出頭部3cとの隙間に巻き込まれることも、突出頭部3cにおいてプラテンローラ10側の端部に貼り付くことも防止することができるので、バックフィード時にジャムが発生することを防止することができる。
このラベル剥離機能の観点から第1のリブ部R1の高さおよびプラテンローラ10側の先端形状が設定されている。ここで、張出部3eを設けないで、第1のリブ部R1のみを設ける場合、上記ラベル剥離機能を達成するため第1のリブ部R1の高さが高くなり、第1のリブ部R1のアスペクト比が高くなる結果、第1のリブ部R1の機械的強度が低下して第1のリブ部R1が変形してしまう場合がある。これに対して、本実施の形態においては張出部3eを設けることにより、第1のリブ部R1の高さを、張出部3eが無い場合に比べて低くする(アスペクト比を低くする)ことができるので、第1のリブ部R1自体の機械的強度を高めることができる。また、第1のリブ部R1の脚部において幅方向の両側に第1のリブ部R1を挟み込むように張出部3eを設けたことにより、第1のリブ部R1の機械的強度を高めることができる。すなわち、張出部3eは、第1のリブ部R1の補強部材としての機能を備えている。これらにより、第1のリブ部R1の変形を防止することができる。
また、バックフィード工程においては、図18に示すように、シート状のラベル連続体Pが突出頭部3cの第1の面S1に接近する方向に撓むが、第1の面S1に第1のリブ部R1、第2のリブ部R2および第3のリブ部R3を設けたことにより、シート状のラベル連続体Pの粘着剤層の接触箇所を第1のリブ部R1、第2のリブ部R2および第3のリブ部R3に限定することができる。このため、バックフィード工程においても、シート状のラベル連続体Pの粘着剤層が第1の面S1に貼り付くのを抑制または防止することができるので、その貼り付きに起因するジャムの発生を抑制または防止することができる。また、バックフィード時においても、シート状のラベル連続体Pをスムーズに搬送することができ、ラベル連続体Pを搬送するための動力を低減できるので、プリンタ1のバッテリーの消耗を低減することができる。特に、本実施の形態においては、各リブRにおいて第2のリブ部R2と第3のリブ部R3とを分断したことにより、バックフィード工程において、シート状のラベル連続体Pの粘着剤層が第2のリブ部R2および第3のリブ部R3に接触する面積をも低減することができる。このため、バックフィード工程におけるラベル連続体Pの搬送性をさらに向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
例えば、前記実施の形態においては、通常発行と剥離発行との両方に使用可能な兼用型のプリンタに適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、通常発行のみ使用可能なプリンタに適用することもできる。
また、前記実施の形態においては、印字媒体として、台紙が無く、一面に粘着剤層を有する連続状のラベル(台紙無しラベル)を用いた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、複数枚のラベルを長尺帯状の台紙に仮着したラベル連続体(台紙付きラベル)、粘着剤層を有しない連続状のシート(連続シート)あるいは紙類に限らずサーマルヘッドにより印字可能なフィルム等を印字媒体として使用することもできる。台紙付きラベル、連続シートまたはフィルムは位置検出マークを設けることができる。
1 プリンタ
2 本体ケース
3 開閉カバー部
3b インナーカバー部
3c 突出頭部
3d 保持部
3e 張出部
6 用紙収容部
7 用紙ガイド機構部
7a ガイド板
7b ピニオンギア
7c ラック部
10 プラテンローラ
10a プラテン軸
27 ヘッドブラケット
28 サーマルヘッド
29 コイルバネ
30 搬送板
30a 支持片
P ラベル連続体
S1 第1の面
S2 第2の面
S3 第3の面
R リブ
R1 第1のリブ部
R2 第2のリブ部
R3 第3のリブ部
R4 第4のリブ部
R5 第5のリブ部
Rb リブ
N ネジ

Claims (9)

  1. 筐体内に設けられ、片面に粘着剤層を有する印字媒体を収容する印字媒体収容部と、
    前記筐体に開閉可能な開閉カバー部と、
    前記開閉カバー部に回転可能な状態で設けられ、前記印字媒体を搬送する搬送ローラと、
    前記筐体内において前記搬送ローラに対向するように設けられ、前記印字媒体に印字を施す印字ヘッド部と、
    を備え、
    前記印字媒体収容部から前記搬送ローラに向かって搬送される前記印字媒体の粘着剤層に対向する第1の面と、
    前記第1の面に設けられ、前記搬送ローラの外周一部に向き合うように張り出した状態で形成された張出部と、
    前記張出部の表面から突出する第1の突部と、
    前記第1の面から突出する第2の突部と、
    前記第2の突部の延長線上であって、かつ、前記第1の面から突出する第3の突部と、
    を備え、
    前記第2の突部は、前記搬送ローラの長手方向に対して交差する方向に延在し、前記第1の突部と連接し、
    前記第3の突部は、前記第2の突部とは離れている、
    ことを特徴とするプリンタ。
  2. 筐体と、
    前記筐体内に設けられ、かつ、片面に粘着剤層を有する印字媒体を収容する印字媒体収容部と、
    開閉可能な開閉カバー部と、
    前記開閉カバー部に設けられた搬送ローラと、
    前記印字媒体収容部から前記搬送ローラに向かって搬送される前記印字媒体の粘着剤層が設けられた面に対向する第1の面と、
    前記第1の面から突出し、かつ、前記搬送ローラの長手方向に対して交差する方向に延在する第2の突部と、
    前記第1の面における前記搬送ローラ側に設けられ、前記搬送ローラの長手方向に対して交差する方向に延在し、かつ、前記第2の突部と連接する第1の突部と、
    前記第1の面から突出し、前記第2の突部の延在方向の延長線上に位置し、かつ、前記第2の突部と離間し、前記搬送ローラから離れた側に設けられている第3の突部と、
    を備えることを特徴とするプリンタ。
  3. 前記開閉カバー部には、前記搬送ローラから離間する方向に向かって厚さが狭くなる突出頭部が設けられており、
    前記突出頭部は、前記開閉カバー部の閉止時に、前記印字媒体収容部から前記搬送ローラに向かって搬送される前記印字媒体の粘着剤層に対向する第1の面と、
    前記開閉カバー部の閉止時に、前記印字媒体収容部に対向する第2の面と、
    前記突出頭部の先端部に設けられ、前記第1の面と前記第2の面とを接続する接続部と、を備え、
    前記第2の突部は、前記搬送ローラと前記接続部との間で終端しており、前記第1の面において、前記第2の突部の延長線上であって前記接続部側に、前記第1の面から突出する第3の突部を前記第2の突部とは離した状態で設けたことを特徴とする請求項1または2記載のプリンタ。
  4. 前記接続部の表面から突出する第4の突部をさらに備えたことを特徴とする請求項3記載のプリンタ。
  5. 前記第2の面から突出する第5の突部をさらに備えたことを特徴とする請求項3または4記載のプリンタ。
  6. 前記突出頭部は、前記搬送ローラを保持する保持部を有することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のプリンタ。
  7. 前記第1の面に設けられ、前記搬送ローラの外周一部に向き合うように張り出した状態で形成された張出部と、
    前記張出部の表面から突出する第1の突部と、
    前記筐体内において、前記開閉カバー部の閉止時の前記第1の面の向かい側に、前記印字媒体の搬送路を形成する搬送部材と、を設け、
    前記第1の面に対向する前記搬送部材の表面において、前記第1の突部に対向する位置に前記搬送部材の表面から突出する第6の突部を設けたことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載のプリンタ。
  8. 筐体内に設けられ、片面に粘着剤層を有する印字媒体を収容する印字媒体収容部と、
    前記筐体に開閉可能な開閉カバー部と、
    前記開閉カバー部に回転可能な状態で設けられ、前記印字媒体を搬送する搬送ローラと、
    前記筐体内において前記搬送ローラに対向するように設けられ、前記印字媒体に印字を施す印字ヘッド部と、
    前記印字媒体収容部から前記搬送ローラに向かって搬送される前記印字媒体の粘着剤層に対向する第1の面と、
    前記搬送ローラの長手方向に沿って形成され、かつ、前記搬送ローラの外周一部に向き合うように前記第1の面に対して交差する方向に張り出した張出部と、
    前記長手方向に対して交差する方向に延在し、かつ、前記張出部の表面から突出する第1の突部と、
    を備えることを特徴とするプリンタ。
  9. 前記筐体内において、前記開閉カバー部の閉止時の前記第1の面の向かい側に、前記印字媒体の搬送路を形成する搬送部材を設けるとともに、前記印字媒体収容部内に前記印字媒体の幅方向の位置をガイドする一対のガイド部材を設け、
    前記一対のガイド部材の一方を前記印字媒体の幅方向に移動させた場合に、その移動を他方のガイド部材に伝達する歯車部材を、前記搬送部材に回転可能な状態で設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のプリンタ。
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