JP2016103886A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンバータとインバータを制御する割込み処理のタイミングが重なった場合でも、並列処理ができる高性能で高価格のマイコンを使用せずに割込み処理が重ならないようにして、コストを抑えることのできるモータ制御装置を提供する。【解決手段】コンバータ20と、インバータ30と、電源ゼロクロス検出部21と、母線電流検出部32と、コンバータ制御信号生成部42と、コンバータ駆動部46と、母線電流取得部51と、三相電流算出部52と、PWM信号生成部53と、インバータ駆動部59とからなる制御部40とを備え、制御部40は、次回のコンバータ制御信号を生成するタイミングを算出するコンバータ制御信号生成区間算出部43と、算出されたコンバータ制御信号生成するタイミングとPWM信号生成部53が実行されるタイミングとが重ならないようにPWMのキャリア周期を変更するキャリア周期変更部55とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、モータ制御装置に関し、特に、交流電源を直流電源に変換するコンバータと、直流電源からの直流電力を三相の交流電力に変換してモータへ供給するインバータとを制御するモータ制御装置に関する。
従来のモータ制御装置は、交流電源を整流する整流回路と、電源の力率を改善するとともに整流された電圧を昇圧する昇圧チョッパからなるコンバータと、直流電源から供給された直流電力を三相の交流電力に変換してモータへ供給するインバータと、このコンバータおよびインバータを制御する制御部とで構成され、位置センサレスモータを正弦波駆動方式によって駆動するモータ制御装置がある。
コンバータの昇圧チョッパの制御は、入力交流電圧のゼロクロスのタイミングで入力電流を取得し、取得した電流値を基に入力電流波形を入力電圧波形に近づける電流指令値を算出し、この電流指令値に基づいてコンバータのスイッチング素子をスイッチングする制御を行っている。
インバータの制御は、モータの母線電流を検出し、検出した母線電流から現在の三相の各相の電流値を算出し、算出した各相の電流値とモータの回転指令から、モータの回転数が指令回転数になるように各相の電圧指令値を算出して、この電圧指令値に基づいてインバータの制御を行っている。
このように、従来のモータ制御装置は、コンバータとインバータの両方の制御を行う必要があるため、2つのマイコンを用いてそれぞれの制御部としたり、あるいは、1つのマイコンによってコンバータとインバータの両方を制御したりすることが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−250298号公報
しかしながら、従来のモータ制御装置では、コンバータを制御する割り込み処理のタイミングと、インバータを制御する割込み処理のタイミングとが重なった場合、並列処理ができないマイコンでは2つの割込み処理を同時に処理することができない。
図7は、コンバータ制御の割込み処理よりインバータ制御の割込み処理の優先度を高く設定した場合の2つの処理タイミングが重なったときの一例を示す図である。図7(a)は電源電圧、(b)は三角波形のインバータ用PWMキャリア、(c)は母線電流取得処理タイミング、(d)は三相電流算出処理タイミング、(e)はPWM信号生成処理タイミング、(f)はコンバータ制御信号生成処理タイミングである。図7に示すように、インバータ制御に係る上記割込み処理のタイミング(c)〜(e)のいずれかとコンバータ制御(f)の割込み処理のタイミングが重なった場合、割込みの優先度の低いコンバータ制御処理は、割込みの優先度の高いインバータ制御処理が完了した後に実行される。従って、コンバータ制御処理は、図7(f)に示すように、電源電圧のゼロクロスのタイミングよりもD1分だけ遅れて実行されるため、コンバータのスイッチング素子をスイッチングするタイミングが遅れてしまい、力率の改善が十分に図れなくなる。その結果、従来のモータ制御装置では、電力効率の低下や入力電流高調波成分が増加するという問題が生じる。
また、インバータ制御の割込み処理よりコンバータ制御の割込み処理の優先度を高く設定した場合は、図7とは逆にインバータ制御の割込み処理のタイミングが遅れて実行される。インバータ制御の割込み処理が遅れると、母線電流の取得タイミングが遅れ、三相の電流値が算出できなかったり、または、次回のキャリア期間におけるインバータ制御を行うPWM信号の生成処理ができなかったりする。その結果、従来のモータ制御装置では、適正なモータ制御ができなくなり、最悪の場合、脱調によるモータの回転停止という問題が生じる。
しかし、上記特許文献1では、コンバータ制御の割込み処理のタイミングとインバータ制御の割込み処理のタイミングが重なる場合については特に記載されていない。例えば、特許文献1において、並列処理ができる高性能のマイコンを使用すれば割込み処理の遅れは発生せず力率の低下やモータの回転停止という問題は起きないが、並列処理ができる高性能のマイコンを使用すれば装置のコストが上がってしまうという問題が生じる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コンバータ制御の割込み処理のタイミングとインバータ制御の割込み処理のタイミングとが重なる場合、割込み処理が重ならないようにする事により確実に割込み処理することで並列処理ができる高性能のマイコンを使用しない低コストのモータ制御装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決して、本発明の目的を達成するために、本発明にかかるモータ制御装置は、入力交流電源を整流する整流回路と入力交流電源の力率を改善するとともに整流された電圧を昇圧する昇圧チョッパからなるコンバータと、前記コンバータから供給された直流電力をPWM制御により三相交流電力に変換してモータへ供給するインバータと、前記入力交流電源のゼロクロス点を検出する電源ゼロクロス検出部と、前記コンバータと前記インバータとの間に接続されたシャント抵抗を用いて前記インバータの母線電流を検出する母線電流検出部と、前記電源ゼロクロス検出部によってゼロクロスが検出された時、前記コンバータ制御を行うコンバータ制御信号を生成するコンバータ制御信号生成手段と、前記コンバータ制御信号に基づいて前記コンバータの前記スイッチング素子をスイッチングさせるコンバータ駆動手段と、前記母線電流検出部で検出された母線電流を基に三相のPWM信号を生成するPWM信号生成手段と、生成された前記PWM信号に基づいてインバータを駆動するインバータ駆動手段と、PWMのキャリア信号を発生させるキャリア信号発生手段と、からなる制御部と、を備えたモータ制御装置であって、前記制御部は、コンバータ制御信号生成手段でコンバータ制御信号を生成する際、次回のコンバータ制御信号を生成するタイミングを算出するコンバータ制御信号生成区間算出手段と、PWMのキャリア信号の周期を変更するキャリア周期変更手段とをさらに備え、前記コンバータ制御信号生成区間算出手段で算出された前記次回のコンバータ制御信号を生成するタイミングと前記PWM信号生成手段で三相のPWM信号が生成するタイミングとが重なる場合、前記キャリア周期変更手段は、前記PWM信号生成手段で三相のPWM信号が生成するタイミングが前記次回のコンバータ制御信号を生成するタイミングに重ならないように前記PWMのキャリア信号の周期を変更することを特徴とする。
また、本発明にかかるモータ制御装置は、前記キャリア周期変更手段でキャリア周期が変更されたキャリア期間において、前キャリア期間で前記PWM信号生成手段によって生成されたPWM信号を用いて次回のキャリア期間のインバータ制御を行うことを特徴とする。
本発明のモータ制御装置によれば、コンバータ制御信号の生成処理とインバータ制御の中で三相のPWM信号の生成処理のタイミングが重なる場合、それぞれの生成処理を行う割込み処理が重ならないようにする事により確実に割込み処理を行うことができる。また、これにより並列処理ができる高性能で高価格のマイコンを用いずにモータを制御することができるという効果を奏する。
図1は、本実施形態にかかるモータ制御装置の構成ブロック図である。 図2は、コンバータに関する各部の信号波形図である。 図3は、インバータに関する各部の信号波形図である。 図4は、キャリア周期を変更してコンバータ制御処理とインバータ制御処理との処理するタイミングが重ならないようにする原理説明図である。 図5は、コンバータの制御処理動作を示すフローチャートである。 図6は、インバータの制御動作を示すフローチャートである。 図7は、コンバータ制御処理よりインバータ制御処理の割込みの優先度を高く設定した場合の2つの処理タイミングが重なったときの一例を示す図である。
以下に、本発明にかかるモータ制御装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本実施形態にかかるモータ制御装置の構成ブロック図であり、図2は、コンバータに関する各部の信号波形図であり、図3は、インバータに関する各部の信号波形図であり、図4は、キャリア周期を変更してコンバータ制御処理とインバータ制御処理との処理するタイミングが重ならないようにする原理説明図であり、図5は、コンバータの制御処理動作を示すフローチャートであり、図6は、インバータの制御動作を示すフローチャートである。本実施形態にかかるモータ制御装置10は、空気調和機などに用いられる冷媒回路において冷媒を圧縮する圧縮機のロータを駆動するモータMを制御するものとして説明するが、必ずしもこれに限定されない。
図1に示すように、モータ制御装置10は、交流電源ACを整流するとともに昇圧して直流電力に変換するコンバータ20と、コンバータ20から供給された直流電力をPWM制御により三相の交流電力に変換してモータMへ供給するインバータ30と、これらコンバータ20およびインバータ30を駆動制御する1つのマイコンからなる制御部40とで構成されている。
コンバータ20は、図1に示すように、交流電源ACをブリッジダイオード22で整流し、リアクタ(チョークコイル)23を介してスイッチング素子25によって短絡電流を流すことにより力率を改善するPFC(Power Factor Correction)コンバータである。このコンバータ20は、交流電源ACと、電源ゼロクロス検出部21と、交流電源を整流するブリッジダイオード22と、リアクタ(チョークコイル)23と、入力電流を検出するための入力電流検出部24と、制御部40からの駆動信号によりスイッチングを行うスイッチング素子(例えばIGBT;絶縁ゲート形トランジスタ)25と、出力電圧を平滑化する平滑コンデンサ26とを備えている。
コンバータ20の制御処理は、図1に示すように、制御部40のコンバータ制御処理部41で行われ、コンバータ制御処理部41は外部割込みポートであるINTポート44、AD変換部45、コンバータ制御信号生成部42、コンバータ駆動部46で構成される。このコンバータ制御処理部41の制御は、図2に示すように、交流電源ACのゼロクロスのタイミングを電源ゼロクロス検出部21で検出すると(図2(b)参照)、制御部40の外部割込みポートであるINTポート44を介してゼロクロスのタイミングで外部割込み処理が行われる。具体的には、制御部40のコンバータ制御信号生成部42において、入力電流検出部24で検出された入力電流値(図2(e)参照)をAD変換部45でデジタル値に変換して入力し、入力電圧波形(図2(a)参照)に近づけるように電流指令値を算出し、コンバータ20のスイッチング素子25をスイッチングさせるコンバータ駆動信号(図2(d)参照)をコンバータ駆動部46にて生成する。また、コンバータ制御信号生成部42では、算出した電流指令値に基づいてコンバータ20のスイッチング素子25をゼロクロスのタイミングからスイッチングを開始するまでをコンバータ制御処理の割込み期間とするコンバータ制御信号(図2(c)参照)を生成し、コンバータ駆動部46に出力する。これによって、電源力率を向上させると共に、入力電流高調波成分を抑制することができる。
インバータ30は、図1に示すように、コンバータ20の出力側に接続され、インバータ30に印加される直流電圧を検出するDC電圧検出部31と、インバータ30の母線電流をシャント抵抗で検出する母線電流検出部32と、半導体スイッチング素子(例えばIGBT;絶縁ゲート形トランジスタ)33a〜33fが3相(U相、V相、W相)ブリッジ接続されており、かつ、各々のトランジスタには並列にダイオード34a〜34fが接続されている。
インバータ30の制御処理は、図1に示すように、制御部40のインバータ制御処理部50で行われ、母線電流取得部51、三相電流算出部52、PWM信号生成部53、キャリア信号発生部54、キャリア周期変更部55、AD変換部57、AD変換部58、インバータ駆動部59で構成される。このインバータ制御処理部50によるインバータ30への制御は、図3(a)に示すように、例えば、インバータキャリアの山を基準に三相の各電圧指令値と比較動作を行う場合、インバータキャリアの谷と谷を1キャリア周期とし、キャリアの山はインバータキャリア周期の1/2(中央)となる。そして、図3の(b)、(c)、(d)に示すようにそのキャリア周期内における各相の電圧指令値を与え、図3の(e)のインバータ用PWMキャリアのレベルが電圧指令値を超えた時点で、上アームPWM信号(図3の(i)、(k)、(m)参照)をオンレベルで下アームPWM信号(図3(j)、(l)、(n)参照)はオフレベル(上アームのスイッチング素子がオンのとき下アームのスイッチング素子はオフとなり、上アームがオフのとき下アームはオンになる)にし、インバータ用PWMキャリアのレベルが電圧指令値以下になった時点で上アームPWM信号をオフレベル(下アームPWM信号はオンレベル)にする。このとき、上下のアームPWM信号は、インバータ用PWMキャリアの山のタイミングを中心として時間軸方向に対し左右対称なパターンになる(図3(i)、(j)、(k)、(l)、(m)、(n)参照)。
次に、インバータ制御処理部50の各構成の機能について説明する。インバータ制御処理部50の制御は、インバータ用PWMキャリア(図3(e)参照)によるインバータキャリア周期(図3(a)参照)に同期して実行される。母線電流取得処理は、インバータキャリア周期(図3(a)参照)の1キャリア周期中に母線電流を検出する4回のタイミング(T1〜T4)で母線電流検出部32にて母線電流を検出し、AD変換部58を介して母線電流取得部51で母線電流を取得する。この母線電流を取得するタイミング(T1〜T4)は、PWM信号生成部53で算出される三相の電圧指令値に基づいてタイマ割込みが行われる。この4回のタイミング(T1〜T4)で母線電流値Ib1、Ib2、Ib3、Ib4を取得する(図3(f)参照)。図3の(b)、(c)、(d)の各相の電圧指令値と図3の(e)のインバータ用PWMキャリアから母線電流を取得するタイミングT1、T4では、W相の上アームPWM信号がオフで下アームPWM信号がオンとなり、他の二相の上アームPWM信号がオンで下アームPWM信号がオフにより、タイミングT1、T4で取得した母線電流値Ib1、Ib4は、W相の相電流値Iwとなる。また、母線電流を取得するタイミングT2、T3では、W相とV相の上アームPWM信号がオフで下アームPWM信号がオンとなり、U相の上アームPWM信号がオンで下アームPWM信号がオフにより、タイミングT1、T4で取得した母線電流値Ib2、Ib3はU相Iuの電流値で電流の符号は負になる。三相電流算出部52は、三相電流算出処理(図3(g)参照)におけるPWM信号のキャリアの谷のタイミングでタイマ割込みが行われ、母線電流取得部51で取得された母線電流値Ib1、Ib2、Ib3、Ib4に基づいて、三相電流算出部52が二相の各々で電流値の平均値を算出し、算出された二相(U相、W相)の電流値(Iu、Iw)から残りの一相(V相)の電流値(Iv)をキルヒホッフの法則(Iu+Iv+Iw=0)により算出する。PWM信号生成部53は、算出された三相電流値Iu、Iv、Iwと、インバータ30のDC電圧検出部31で検出し、AD変換部57を介してデジタル値に変換されたDC電圧値とからモータの回転数が指令回転数になるように各相の電圧指令値を生成し(図3(b)、(c)、(d)参照)、この電圧指令値とキャリア信号発生部54からのキャリア信号とに基づいて各相のPWM信号を生成する(図3(i)、(j)、(k)、(l)、(m)、(n)参照)。PWM信号生成処理タイミング(図3(h)参照)は、PWMキャリアの山のタイミングでタイマ割込みによって行なわれる。インバータ駆動部59は、PWM信号生成部53で生成されたPWM信号に基づいて、インバータ30の半導体スイッチング素子33a〜33fを駆動させることで、モータMの通電相の切換えが行われ、モータMを回転制御することができる。
並列処理ができない制御部を用いてコンバータとインバータを制御する場合、コンバータ制御処理とインバータ制御処理の処理タイミングが重なると、2つの割込み処理を同時に処理することができないことから、何れか一方の制御処理が遅れたり、またはできなかったりすることになる。これにより例えば、コンバータ制御処理が遅れると力率の改善が十分に図れずにモータの電力効率の低下や入力電流高調波成分が増加する。また、インバータの制御処理が遅れると制御処理ができない場合が生じ、適正なモータ制御ができなくなり、最悪の場合、回転停止という問題が生じる。
そこで、本実施形態にかかるモータ制御装置10は、電源周期と実際にコンバータ制御信号を生成処理するのにかかる時間とに基づいて、次回のコンバータ制御信号生成処理がされるタイミングを算出し、インバータ制御処理のPWM信号生成処理タイミングがコンバータ制御信号生成処理のタイミングに重ならないようにインバータ駆動のPWMキャリアの周期を可変させる構成を備えている。具体的には、図1に示すように、制御部40は、コンバータ制御信号を生成するタイミングである開始時刻と終了時刻を算出するコンバータ制御信号生成区間算出部43と、算出されたコンバータ制御信号を生成するタイミングとキャリア信号発生部54からのキャリア信号に基づいてキャリア周期を変更するキャリア周期変更部55とを備えていることで、コンバータ制御信号生成区間算出部43で算出された次回のコンバータ制御信号生成処理が実行されるタイミングにおいて、インバータ制御のPWM信号生成処理タイミングが重ならないように、1キャリア周期に限りキャリア周期変更部55でキャリア周期を変更する。
図4に示すように、キャリア周期を変更する場合は、本実施形態では例えば通常時のキャリア周波数が4KHzで動作しているとすると、キャリア周波数を下げる(キャリア周期を長くする)ことでインバータのPWM信号生成処理とコンバータ制御信号生成処理するタイミングとの重なりを防ぐ例を示している。図4(b)に示すインバータ駆動PWMキャリア三角波は、前半の第1〜4のキャリア周期のキャリア周波数が4KHzであるのに対し、第5のキャリア周期のキャリア周波数を1.1KHz程度まで下げることで1キャリア周期を長くしている。図4(b)のインバータ用PWMキャリアの三角波の高さは、キャリア周波数を設定する際のマイコンのカウンタ値を表しており、カウンタ値を変えることでキャリア周波数を可変し、キャリア周期が変わることを表している。なお、図4は、説明のための原理説明図であり、実際には、電源周波数50Hzの場合、電源周期20ミリ秒でゼロクロスの間隔は10ミリ秒となり、キャリア周波数が4KHzとするとキャリア周期は0.25ミリ秒となり、40キャリア周期の間隔でゼロクロスが現れることになる。
コンバータ制御信号生成区間算出部43は、次回のコンバータ制御信号生成処理するタイミング(区間)を算出する(図5のステップS100参照)。具体的な算出例としては、次の数式1と数式2に基づいて、図4に示す次回のコンバータ制御信号生成処理するタイミング即ち、コンバータ制御信号生成処理区間の開始時刻と終了時刻(図4(f)のコンバータ制御信号生成処理タイミングの立上り時刻と立下り時刻)とをそれぞれ算出する。
(コンバータ制御信号生成処理開始時刻Ts)=(直近の電源周期Tp)−(電源周期のばらつきTd)・・・数式1
(コンバータ制御信号生成処理終了時刻Te)=(コンバータ制御信号生成処理開始時刻Ts)+(コンバータ制御信号生成処理時間Tc)+(電源周期のばらつきTd)・・・数式2
上記数式1の“直近の電源周期Tp”とは、例えば、現時点から2周期前から5周期分前の電源周期をマイコンのタイマ(図示省略)を使って計測し、その平均をとったものである。電源周期のばらつきについては、供給される電源が不安定な場合を考慮したもので、安定していれば電源周期のばらつきを考慮する必要はなく、コンバータ制御信号生成処理開始時刻Tsは、次回のゼロクロス即ち、1/2の電源周期後となる。
制御部40は、次回のコンバータ制御信号生成処理を実行するタイミングを算出した後(ステップS100)、コンバータ制御信号生成部42およびコンバータ駆動部46によるコンバータ駆動信号の生成処理を行う(ステップS101)。なお、ステップS100とステップS101の処理の順番を逆にしてもよい。
そして、キャリア周期変更部55では、インバータ制御のPWM信号生成処理する時刻Tn(図4(e)のようにキャリア周期の中間点)で、次回のキャリア周期にコンバータ制御信号を生成処理するタイミングが入るか否かを判定する(図6のステップS200参照)。具体的な判定例としては、次の数式3を満たすか否かで判定する。
(PWM信号生成処理時刻Tn)+(通常時のキャリア周期Tf×3/2)≧(コンバータ制御信号生成処理開始時刻Ts)・・・数式3
即ち、次回のキャリア周期の終了時刻は、PWM信号生成処理時刻Tnに通常時のキャリア周期の1.5倍の時間を足した時刻となる。
そして、コンバータ制御信号を生成処理するタイミングが次回のキャリア周期に入っていると判定された場合は(ステップS200でYes)、コンバータ制御信号生成処理するタイミングがインバータ制御のPWM信号生成処理するタイミングと重なるか否か判定する(ステップS201)。即ち、コンバータ制御信号生成処理区間がPWM信号生成処理の割込みタイミングである次回のインバータ用PWMキャリアの山の部分に係るか否かで判定し、その判定例としては、次の数式4を満たすか否かで判定する。
(コンバータ制御信号生成処理開始時刻Ts)≦(PWM信号生成処理時刻Tn)+(通常時のキャリア周期Tf)≦(コンバータ制御信号生成処理終了時刻Te)・・・数式4
コンバータ制御信号生成処理するタイミングがインバータ制御のPWM信号生成処理するタイミングと重なる場合(ステップS201でYes)、キャリア周期変更部55においてコンバータ制御信号生成処理するタイミングとインバータを制御するPWM信号生成処理が重ならないようにキャリア周期を可変させる(ステップS202)。そして、母線電流取得部51における母線電流取得処理(ステップS203)、および三相電流算出部52における三相電流算出処理(ステップS204)について1キャリア区間の割込みを禁止し、前キャリアの三相電流値を用いて、PWM信号生成部53において三相PWM信号を生成する(ステップS205)。なお、前キャリアの三相電流値を用いて、PWM信号生成部53において三相PWM信号を生成するとしているが、前キャリアの三相PWM信号をそのまま用いてもよい。
このように、コンバータ制御信号生成処理するタイミングとインバータ制御のPWM信号生成処理が重ならないようにキャリア周期を可変して、インバータ制御のPWM信号生成の割込み処理する前に、コンバータ制御信号生成処理終了時刻Teがくるように設定すればよい。具体的な算出例としては、次の数式5を用いて算出することができる。
(可変時のキャリア周期Tv/2)=(コンバータ制御信号生成処理終了時刻Te)−(PWM信号生成処理時刻Tn)+(通常時のキャリア周期Tf/2)・・・数式5
ステップS201において、コンバータ制御信号生成処理するタイミングがインバータを制御するPWM信号生成処理するタイミングと重ならない場合(ステップS201でNo)、キャリア周期の変更は行なわず(ステップS202)にステップS203に進む。
また、図6のステップS200において、コンバータ制御信号生成処理するタイミングが次回のキャリア周期に入っていないと判定された場合は(ステップS200でNo)、通常のキャリア周期で(ステップS206)、母線電流取得51における母線電流取得処理(ステップS207)、および、三相電流算出部52における三相電流算出処理(ステップS208)についてもその区間における割込みをそれぞれ許可し、PWM信号生成部53において三相PWM信号を生成する(ステップS205)。
上記図5および図6のフローチャートで説明した処理は、各キャリア単位で繰り返し行われるもので、キャリア周期変更部55によりインバータ制御のPWM信号生成処理とコンバータ制御処理が重なると判定されたキャリア周期においてのみキャリア周波数を変更し、変更した後の次回のキャリア周期では、キャリア周波数を元の4KHzに戻して制御処理が行われる。
以上述べたように、本実施形態におけるモータ制御装置は、モータMの回転制御中に、コンバータ制御信号生成処理とインバータ制御のPWM信号生成処理の割込み処理するタイミングが重なる場合に、インバータを制御するPWMのキャリア周期を可変することで、割込み処理が重ならないようにする事により確実に割込み処理するができるため、並列処理ができないマイコンでも制御処理が可能となる。また、並列処理ができる高性能のマイコンを使用する必要がないことから、コストアップに繋がらないモータ制御装置を提供することができる。
10 モータ制御装置
20 コンバータ
21 電源ゼロクロス検出部
22 ブリッジダイオード
23 リアクタ(チョークコイル)
24 入力電流検出部
25 スイッチング素子
26 平滑コンデンサ
30 インバータ
31 DC電圧検出部
32 母線電流検出部
33a〜33f 半導体スイッチング素子(トランジスタ)
34a〜34f ダイオード
40 制御部
41 コンバータ制御処理部
42 コンバータ制御信号生成部
43 コンバータ制御信号生成区間算出部
44 INTポート(外部割込みポート)
45 AD変換部
46 コンバータ駆動部
50 インバータ制御処理部
51 母線電流取得部
52 三相電流算出部
53 PWM信号生成部
54 キャリア信号発生部
55 キャリア周期変更部
57 AD変換部
58 AD変換部
59 インバータ駆動部
AC 入力交流電源
M モータ

Claims (2)

  1. 入力交流電源を整流する整流回路と入力交流電源の力率を改善するとともに整流された電圧を昇圧する昇圧チョッパからなるコンバータと、
    前記コンバータから供給された直流電力をPWM制御により三相交流電力に変換してモータへ供給するインバータと、
    前記入力交流電源のゼロクロス点を検出する電源ゼロクロス検出部と、
    前記コンバータと前記インバータとの間に接続されたシャント抵抗を用いて前記インバータの母線電流を検出する母線電流検出部と、
    前記電源ゼロクロス検出部によってゼロクロスが検出された時、前記コンバータ制御を行うコンバータ制御信号を生成するコンバータ制御信号生成手段と、前記コンバータ制御信号に基づいて前記コンバータの前記スイッチング素子をスイッチングさせるコンバータ駆動手段と、前記母線電流検出部で検出された母線電流を基に三相のPWM信号を生成するPWM信号生成手段と、生成された前記PWM信号に基づいてインバータを駆動するインバータ駆動手段と、PWMのキャリア信号を発生させるキャリア信号発生手段と、からなる制御部と、
    を備えたモータ制御装置であって、
    前記制御部は、コンバータ制御信号生成手段でコンバータ制御信号を生成する際、次回のコンバータ制御信号を生成するタイミングを算出するコンバータ制御信号生成区間算出手段と、PWMのキャリア信号の周期を変更するキャリア周期変更手段とをさらに備え、
    前記コンバータ制御信号生成区間算出手段で算出された前記次回のコンバータ制御信号を生成するタイミングと前記PWM信号生成手段で三相のPWM信号が生成するタイミングとが重なる場合、
    前記キャリア周期変更手段は、前記PWM信号生成手段で三相のPWM信号が生成するタイミングが前記次回のコンバータ制御信号を生成するタイミングに重ならないように前記PWMのキャリア信号の周期を変更することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記キャリア周期変更手段でキャリア周期が変更されたキャリア期間において、前キャリア期間で前記PWM信号生成手段によって生成されたPWM信号を用いて次回のキャリア期間のインバータ制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
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