JP2016103565A - 樹脂ばり除去装置および樹脂封止型半導体装置 - Google Patents

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【課題】金型の合わせ面が1つの水平面のみではなく垂直な領域がある樹脂封止型半導体装置において、成形時に生じる金型合わせ面に垂直な樹脂ばりを除去する。【解決手段】垂直方向に段差のある凹凸形状の金型合わせ面を有する樹脂封止型半導体装置のモールド成形金型の前記垂直方向の金型合わせ面に沿って発生する樹脂ばりを除去する樹脂ばり除去装置であって、前記金型合わせ面のうち水平方向の面と平行な面に沿って前記樹脂ばりが形成されている位置まで移動し前記樹脂ばりを除去するスクレーパを有する樹脂ばり除去部を備える。【選択図】 図9

Description

この発明は、モールド封止型半導体装置のモールド成形で生じたばりを除去する樹脂ばり除去装置に関するものである。
従来のモールド封止型半導体装置の樹脂カット装置としては、リードフレームをモールド金型で挟み込み、モールド樹脂をトランスファ成形により金型のキャビティ内に流動させ、上金型及び下金型およびリードフレームの隙間に樹脂の薄いばりが発生した場合に、例えば、プレス装置を用いて樹脂切断刃を有するダイとパンチのセットを用いて、抜き加工により、この薄いばりを重力方向に落とし込むものがある(例えば、実開平5-70899号
公報参照)。
また、リードフレームと基板を同時に成形する段差つき半導体装置の金型構成においては、金型の合わせ面に垂直な箇所があるため、垂直方向に薄いばりが発生する場合がある(例えば、特開2014-22444号公報参照)。このようなばりに対して、従来の垂直型ダイ・パンチのセットでは、この垂直方向の薄いばりは曲げることができるだけで、落とすことはできなかった。
特開2014-22444号公報 実開平5-70899号公報
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであって、モールド金型を用いて成形された半導体装置の樹脂ばりを効率よく除去することを目的としている。金型の合わせ面としては、加工上の寸法公差が必要であるが、水平方向のパーティングラインであれば、リードフレームに金型を食い込ませることで金型合わせ面の隙間をゼロにきわめて近づけることができる一方、垂直方向のパーティングラインについては、以下のような課題がある。
一般に、半導体装置の端子間の空間に関しては、上金型と下金型を近接させることはできるが、金型は通常、硬くて脆い材料を用いることが多く、金型同士が互いに加圧されると、割れを生ずることがある。この割れ防止のため、成形時には、通常は30μm程度の隙間を設けた薄い樹脂層を形成しておき、これを後工程である樹脂カット(レジンカット)の工程において、パンチとダイで打ち抜くことが多い。また、金型に段差があり金型合わせ面に垂直壁がある場合、この垂直面同士を接触させると同様に割れを生ずることがあるため、同じく数十μmの隙間を有して金型を設計する必要がある。さらに、完全に垂直にせず1°程度の抜き勾配をつける必要もあることから、20〜40μm程度の樹脂の薄い層が垂直方向に形成される。このようにして形成される垂直方向の薄い壁に対して、上下方向からアプローチするパンチとダイで除去した場合、従来は、隙間により生じた樹脂ばりを曲げることはできるが脱落させることはできなかった。
本発明における樹脂ばり除去装置は、簡便な装置により、上記のような樹脂ばりを効率よく除去することを目的としている。特に、垂直あるいは垂直に近いパーティングラインを有するモールド金型を用いて成形された半導体装置の樹脂ばりを、効率よく除去するこ
とを目的としている。
本発明による樹脂ばり除去装置は、
凹凸形状を有する金型合わせ面を備えた樹脂封止型半導体装置のモールド成形金型の凹凸面に沿って発生する樹脂ばりを除去するとともに、前記金型合わせ面と平行な面に沿って前記樹脂ばりが形成されている位置まで移動し前記樹脂ばりを除去する樹脂ばり除去部を備えたものである。
簡便な構成により、モールド金型を用いて成形された半導体装置の垂直方向パーティングラインに沿って生じた樹脂ばりを効率よく除去することができる樹脂ばり除去装置を提供することが可能となる。
本発明の前提となる段差パーティングラインを有する樹脂モールド半導体装置の要部の構成を説明する斜視図である。 図1の断面AAを示す図である。 モールド樹脂で成形後の半導体装置のモールド金型を説明するための断面図である。 樹脂封止後の半導体装置の一例を示す模式図である。 図4のパーティングラインの詳細構造を説明するための図である。 パーティングラインが一平面で形成されている一般的な場合の樹脂ばりの除去方法について説明するための図である。 パーティングラインが一平面で形成されている一般的な場合の樹脂ばりを説明するための図である。 樹脂封止型半導体装置の一般的な製作工程を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る樹脂ばり除去装置の一例を示す平面図である。 本発明の実施の形態1に係る樹脂ばり除去装置、及び樹脂封止型半導体装置の全体を示す側面図である。 図10のE部拡大図である。 図10に示す樹脂ばり除去装置のスクレーパが樹脂封止型半導体装置の位置まで移動した状態を示す図である。 図11のF部拡大図であって、スクレーパが配置される領域および樹脂ばりが存在する領域を説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る樹脂ばり除去装置のスクレーパの一例を示す図である。 図11の一部拡大図で本発明に係る樹脂ばり除去装置のスクレーパ形状の一例を説明するための図である。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1について、以下、図を用いて説明する。まず、本発明の前提となる半導体装置及びそのモールド金型等について図1〜図8を用いて説明する。図1は、段差パーティングライン(パーティングラインが一平面で形成されておらず、二つ以上の平面域に跨って形成されるパーティングラインを段差パーティングラインと呼ぶ。図1中に記号PLで指示した箇所参照。以下同様)を有するモールド金型の要部の構成を説明する斜視図である。図1(b)は図1(a)の一部拡大図である。図1において、図2はこの図1(b)の断面AAを示す図である。基板1とリードフレーム2を、上金型3と下金型4で同時に挟み込んでいる。この時、基板の外側の領域(図2中の領域P参照)で、型閉め力の大半が接触箇所に集中して発生しないよう、上金型と下金型の間に隙間を設けて、両方の金型が接しないようにしておく必要がある。
しかしながら、このような隙間があるとその隙間に樹脂が入り込む場合がある。例えば、熱硬化型のエポキシ系の成分を主体としてシリカなどのフィラーを配合して構成されるモールド樹脂の場合には、10μm程度の隙間であってもその隙間に樹脂が入り込むことが知られている。これに対して熱可塑性の樹脂の場合には、100μm程度の隙間であっても樹脂は入り込まないことが知られている。一般的に、このような背景の下で半導体装置用のトランスファ成形金型の設計がなされる。
図3にモールド樹脂5で成形後の半導体装置のモールド金型の断面図を示している。図のように基板1とリードフレーム2の間の空間にモールド金型の隙間に沿って樹脂の壁ができることになる。これを樹脂ばり6と呼ぶ。
図4に封止後の半導体装置の模式図、図5に図4のパーティングラインの詳細構造を説明するための図を示す。図4(a)、図5は外観の全体図、図4(b)、図4(c)は図4(a)の断面BB、および断面CCをそれぞれ示している。図4(a)に示すように、パーティングライン7(図5の凹凸状の線を参照)に沿って平面形状の樹脂ばり6が形成される。具体的には、図に示すように1箇の基板に対して3つの平面に相当する形で形成
される(図4(b)に示す2個と図4(c)に示す1個の計3個)。図4(c)のt2は、図3に示したモールド樹脂5で成形後の半導体装置のモールド金型の断面図において、基板1とリードフレーム2間の空間でモールド金型の隙間に沿ってできた樹脂ばり6と同様に、モールド金型の隙間に沿ってできた樹脂ばりの厚さを示す。この樹脂ばり6は、図4(a)ではブロック状に見えているが、図4(b)に示したように、中は中空であり(図4の領域Q参照)、薄い壁のような状態となっている(図4(b)および図4(c)の符号6で示した部分参照。図中に示した樹脂ばりの厚さt1、t2の値は、いずれも20μm〜40μmである)。
ここで、図6、図7を用いて、パーティングラインが一平面で形成されている一般的な場合の樹脂ばり6の除去方法について説明する。このようにリードフレームが通常の半導体装置のパーティングラインとリードフレームの関係にある場合には、金型の合わせ面(図5の符号S参照)に数十μmの薄いばりが発生する。この図6に示すように、通常の段差のない金型であれば、薄いばりは水平方向に形成されているために、垂直方向に稼働するパンチ8とダイ9の組み合わせを用いて除去可能である。すなわち、図6(a)に示したように、上金型3と下金型4でリードフレーム2が上下から保持され、この状態で左側のリードフレームが図6(b)の符号5で示したように樹脂モールドされると、図6(b)に示したように、上金型3と下金型4の中央に隙間がある場合には、この部分に樹脂ばり6が形成される。この樹脂ばり6を除去するために、図7に示すようにパンチ8とダイ9をセットで用いる。つまり、図7(a)に示すように、上記樹脂ばり6を、ベース板17で支持されたダイ9でリードフレーム2を保持しつつ、矢印方向にパンチ8を移動させて、先に説明した厚み20〜40μm程度の樹脂ばり6を下方に設置されている図示しない集塵部10に脱落させることで除去する(図7(b)参照)。
この一連の動作を樹脂ばり除去(レジンカットに同じ)という。この樹脂ばり除去を行う樹脂ばり除去装置は、通常プレス装置と同様の機能を有するものであり、上下に移動する一対の金型と、搬送用の構成等を同時に備えることを特徴とする。
このような樹脂ばりは、後に、図8でモールド工程として説明するICチップを樹脂で封止する工程に引き続くいずれかの工程(リード成形工程以降の工程)において使用する装置の搬送把持部品や位置決めのためのガイドに接したり、またはこれらに当たった時に欠けて、それら装置内に落下した場合には、異物として、その該当する工程内の装置に下記のような悪影響を及ぼすことが多く、このような異物の除去が必要である。
ここで、樹脂封止型半導体装置の一般的な製作工程について、図8を用いて概観する。ダイボンド工程においては、リードフレーム上にICチップを搭載して半田付けを行う。次に、ワイヤボンド工程では、ICチップと電極をアルミワイヤで接続する。次に、モールド工程では、ICチップをモールド樹脂で封止する(この工程で発生する樹脂ばりの除去が、本発明の目的である)。次に、リードフレーム成形工程でリードフレームを所望の形状に曲げ変形させる。その後、この樹脂封止型半導体装置の電気特性試験工程により、所定の特性仕様を満足していることを確認し、半導体装置の放熱対策とためのフィン組立工程を経て、最終製品にこの樹脂封止型半導体装置を組み込む(製品組立工程)。
上述の工程のうち、特にリードフレーム成形工程中において、上述の樹脂ばりが落下すると、樹脂ばりをかみこんだ状態で、金型でリードフレームを塑性変形させることになり、リードフレームが曲がったり、リードフレームに圧痕がついたりする。リードフレームが予期しない形状に変形した場合、その後の製品組立工程で、例えばスルーホール基板にリードフレームを挿入して、リードフレームに、はんだ付けをしようとしても、本来の位置にリードフレームの先端が存在せず、スルーホールにリードフレームが入らずにリードフレームが予期しない形状に変形曲してしまい不良となるなど、不具合の原因となる。
そしてその後、上述にように、電気特性試験工程を設けることが通常であるが、電気特性試験工程において、樹脂ばりは非導電性であるため、テストが通常通り行えないという不具合が生じる可能性がある。このような場合には、製品が電気特性的には正常であっても不良品と判定されるリスクがある。このように半導体装置の製造者にとって、金型公差上、必然的に発生する薄いばりは問題が多い。
なお、パンチ8により切断された樹脂ばり6は、不要物として集塵部に輸送し回収され、その後の電気特性試験工程以降の工程に悪影響を与えない状態にできる。これに対して、図3に典型例として示したような樹脂ばりが垂直方向の場合、このような垂直方向の動作では、樹脂ばりの除去はできず、単に、樹脂ばりの側面を擦って、その表面が剥がれるだけであり、樹脂ばり自体は、より脱落しやすくなる状態になっていた。
次に、本実施の形態による樹脂ばり除去装置の全体を示す図を図9に示す。図9はこの装置の平面図である。実際の樹脂ばりの除去は、この樹脂ばり除去装置と樹脂ばりの除去の対象である半導体装置を共通の設置部であるベース板17に取付けて行う(図10参照)。半導体装置の段差部に対して、上記ベース板17平面に平行な面内方向(例えば、図1中のXY平面と平行な面上のY軸方向)に動作するスクレーパ15を設けている。詳しくは、半導体装置である樹脂成型品11をワークガイド12内に設置し、半導体装置に生じた垂直方向の樹脂ばり6に対して、基板1あるいはリードフレーム2の平面と平行な面内方向に移動するスクレーパ15を用いて、この樹脂ばりを除去する。このスクレーパ15の平行移動はガイドレール14およびシリンダ13をベース板17上に設けることによって実現する。そして、このスクレーパ15を含む除去装置全体が、ベース板17上に設置されている。なお、下方に除去した樹脂ばりを回収するための集塵部10等が備えられている(図10参照)。
ここで、スクレーパ15の材質としては、通常、樹脂ばりの材料よりも硬さの柔らかいものを選択する。ただし、この材質が金属の場合、半導体装置の位置決め公差や装置の製造公差によっては半導体装置に深く食い込んでこの半導体装置に傷がついてしまったり、リードフレームと擦れて傷がつくこともあるので、注意が必要である。ただし非導電性であると異物の付着が発生する可能性が大きいため、カーボン繊維や金属粉末などの導電性の材料を混ぜた材料とする。異物を除去する必要がなくなって(異物除去工程が省けて)生産性が増すからである。
次に、図11、図12、図13を用いて、上述の垂直方向に形成された樹脂ばりの除去時の動作を説明する。スクレーパ15の動作量はシリンダ13のストッパーの位置の設定により決定する。なお、樹脂ばりの除去時のスクレーパ15の移動方向は図11(図10のE部拡大図)の矢印方向(左方向)である。ここで樹脂成型品の垂直方向の樹脂ばり11a(図11参照)が存在する領域は、図13(図11のF部拡大図)の一点鎖線で囲んだR領域であり、リードフレームの面はパーティングラインと同じ高さにあり、スクレーパ15は、垂直方向の樹脂ばり11aがリードフレームのある面の(Z軸方向の)高さよりも下側、すなわち、図13のリードフレーム2の下方側のエリアである点線領域H(なお、点線領域Gは上方側のエリア)に設置することが好ましい。その理由はスクレーパとリードフレームの干渉を避けようとすると、スクレーパの動作量をリードフレームの端部よりも外側まで移動させる必要が生じ、移動距離、移動時間ともその分余分になるからである(図11〜図13参照)。
そこで、図12に示すように、シリンダ13を動作させ、スクレーパ15を図11の矢印方向に樹脂成型品の表面にまで移動させて押し込むことで樹脂ばり6を除去する。スクレーパ15の厚み(Z方向のサイズ)はモールド金型の段差量以内で、段差量とほぼ等しい寸法としておくことで、効果的に垂直方向の樹脂ばりを除去できる。またスクレーパ15の表面を平坦にしておけば、リードフレーム2に接して樹脂成型品を保持できるため、さらに好ましい。
以上のようにすれば、従来の平坦なパーティングラインのみの樹脂封止型半導体装置用の樹脂ばり除去装置では除去できなかった、パーティングラインに垂直な樹脂ばりを、本装置のごとく金型合わせ面に沿う方向(Y軸方向)に移動する樹脂ばり除去部を備えたことで、除去できるようになった。
なお、図10について、ここで補足説明する。図10は、本実施の形態による樹脂ばり除去装置の側面を示している。リードフレーム2よりも重力方向側(リードフレームの下側)にスクレーパ15が配置されている。そして樹脂成型品の下には集塵経路としての集塵フード18と集塵ダクト19が設置され、たとえば空気を吸引することで、樹脂ばりを効率的に集塵部10に輸送できる。このことにより樹脂ばりが樹脂成型品に付着して上述のモールド工程よりも後工程に輸送されることを防止でき、その後のリードフレーム先端の曲がりや樹脂ばりの打ち込み、電気特性試験工程での予期せぬ絶縁による不具合などを防止できる。
図9に示す本実施の形態による樹脂ばり除去装置を用いて樹脂ばりを除去した半導体装置であれば、金型の垂直分割面にも樹脂ばりが存在せず、安全にモールド工程の後工程のリードフレーム成形工程にてリードフレームの成形であるリードフレームの曲げ処理が適切に行われ、不良品が減るという効果がある。すなわち、リードフレームの成形不具合という不良が減るため、リードフレームの半導体装置上での取り付け位置精度が向上する。また端子のコンタクト不良の可能性が減る。また製造装置内に樹脂ばりが脱落して堆積すると、可動部であれば摩耗や破損の原因ともなるのでメンテナンス性を改善にもつながる。
ここで上述のリードフレームの厚みは、たとえば0.2mm〜1mm程度のものを用いることができる。基板を用いる場合には、基板の厚みは1.6mmが通常であるが、1mm程度のものも使用可能である。樹脂封止部の平面部分に相当する部分のサイズは、たとえば10mm×5mm程度以上で、同様に、本実施の形態が対象とした製品のサイズは110mm×70mm程度でも同様の効果を発揮する。リードフレームと基板の高さの差はたとえば3mm程度である。基板の露出部は、たとえば幅2mm、長さ4mm程度であれば、モールド樹脂成型時に基板を問題なく保持できる。この基板の露出部を設けない場合、モールド成形中に基板が移動してしまい、配線が切れるなどの不具合が生じることがあるが、本実施の形態のように多段金型とし、基板を金型でクランプすることで、半導体装置に内蔵される基板の位置精度を確保できる。たとえば、位置の移動量を水平方向で0.5mm以内、高さ方向でほぼゼロにでき、結果として半導体装置の信頼性を高めることができる。そのうえで、手作業などに頼らずとも垂直方向の樹脂ばりを除去することができる。
実施の形態2.
図14に本実施の形態2によるスクレーパの詳細図を示す。図9に示すように、スクレーパへの(図示せぬ)空気供給部から空気継手16を介してスクレーパの内部に設けられた空気流路15aに空気を供給する。さらに、静電気による帯電を防止するため、図示せぬイオナイザーを経由して空気を供給するようにする。これにより、モールド樹脂が帯電して内蔵する半導体素子などの耐電圧を超える電圧の帯電により放電が起きることによる半導体素子の破壊、およびごみ等が樹脂成型体の表面に付着する不具合等を防止できる。また、スクレーパの中の空気流路を経由して空気排出孔(空気吹き付け部)15cからワークに向けて空気を吹き付けることができる。ここでは、スクレーパ15の内部に設けられた空気流路15aを経由して外部の空気供給部から供給された空気を空気排出孔(空気吹き付け部)15cからワークに向けて空気を吹き付ける一連の構成要素をまとめて、エアノズル部と呼ぶ。
この時、空気排出孔15cは、垂直方向の樹脂ばりが存在する箇所に向けて吹き付けるように方向づけて孔を形成することで、より効果的に樹脂ばりを除去できる。
図4のごとく3面に垂直方向の樹脂ばりが形成されている場合は空気排出孔を3方向にあけることでより効果が増す。例えば、スクレーパにより樹脂ばりが樹脂封止型半導体装置に付着している部分の根本が折られたとしても、その一部分だけ材料の弾性範囲内で踏みとどまり、付着した状態になるなどの不具合が考えられる。このような不具合は、樹脂ばりが非常に薄くて、しなることが可能な場合に特に生じやすいと考えられる。このような場合、スクレーパ動作を複数回繰り返せば、樹脂ばりは除去可能であるが、除去に要する時間が増大する。そこで上記エアノズル部により空気を吹き付ければ、樹脂ばりを支えている部分の樹脂の断面積は微小であるため容易に破断させることができ、樹脂ばりの除去性能が増す。また、図10に示した集塵部で吸引しておくことで、樹脂ばりは図示しない集塵箱へ容易に輸送可能である。このように、空気を吹き付ける手段である空気排出孔(空気吹き付け部)を備えたことで効果的に樹脂ばりを集塵部に輸送できる。
また、図15に示すように、モールド封止型半導体装置の側面はモールド成形時に金型との剥離性を良くするために一般的に抜け勾配と呼ばれる1〜5°程度の角度θ1を形成しており、樹脂ばりも勾配面に沿って存在する。従って、効果的にスクレーパを樹脂ばりに接触させるために、樹脂封止型半導体装置の側面と同程度の角度θ2をスクレーパの先端に形成しておくことが好ましい。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 基板、2 リードフレーム、3 上金型、4 下金型、5 モールド樹脂、6 樹脂ばり、7 パーティングライン、8 パンチ、9 ダイ、10 集塵部、11 樹脂成型品、12 ワークガイド、13 シリンダ、14 ガイドレール、15 スクレーパ、15a 空気流路、15b 空気継手取付部、15c 空気排出孔、16 空気継手、17 ベース板、18 集塵フード、19 集塵ダクト、P 基板の外側の領域、Q 中空の領域、R 樹脂ばりが存在する領域、S 金型合わせ面。

Claims (8)

  1. 凹凸形状を有する金型合わせ面を備えた樹脂封止型半導体装置のモールド成形金型の凹凸面に沿って発生する樹脂ばりを除去するとともに、前記金型合わせ面と平行な面に沿って前記樹脂ばりが形成されている位置まで移動し前記樹脂ばりを除去する樹脂ばり除去部を備えたことを特徴とする樹脂ばり除去装置。
  2. 前記樹脂ばりが形成されている位置に空気を吹き付けて前記樹脂封止型半導体装置の外部に樹脂ばりを移動させるエアノズル部を内部に備えたことを特徴とする請求項1に記載の樹脂ばり除去装置。
  3. 前記樹脂ばり除去部の樹脂ばりに対向する部分は導電性を有し、かつ硬さが前記樹脂ばりよりも柔らかいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の樹脂ばり除去装置。
  4. 前記樹脂ばり除去部の前記樹脂ばりと対向する先端部分の形状は前記樹脂封止型半導体装置の側面と同程度の角度勾配を持つことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の樹脂ばり除去装置。
  5. 前記金型合わせ面のうち前記凹凸面に沿って形成された樹脂ばりに空気を吹き付けるための空気排出孔を有する樹脂ばり除去部を備えたことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の樹脂ばり除去装置。
  6. エアノズル部に空気を供給する空気供給部の空気供給経路に、静電気によるモールド成形のモールド樹脂の帯電を防止するイオナイザーを備えたことを特徴とする請求項2または請求項5に記載の樹脂ばり除去装置。
  7. 前記樹脂封止型半導体装置のリードフレームの面に対して、前記樹脂封止型半導体装置の基板をモールド樹脂成型時に重力方向に保持する保持部と、
    前記樹脂ばり除去部よりも重力方向下側に前記樹脂ばり除去部により除去された樹脂ばりを集める集塵部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の樹脂ばり除去装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の樹脂ばり除去装置を用いて樹脂ばりを除去した樹脂封止型半導体装置。
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