JP2016102318A - 舗装路面形成用組成物及び舗装路面の補修方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】轍、ポットホール、クラック等の凹部の補修に用いるための舗装面の形成用の材料として、優れた耐摩耗性及び適度な弾性を有し、べたつきが少ないため車両の通行等に支障がなく、元の舗装材(下地)に対する追従性に優れるため剥離が生じ難く、さらには、施工性(特に、流動性に優れ、施工手順が簡易であり、臭気がないこと)に優れた舗装路面形成用組成物を提供する。
【解決手段】セメント混和用ポリマーエマルション、セメント、及び細骨材を含み、細骨材の全量中の0.6mm以下の粒度を有する細骨材の割合が10〜100質量%であり、セメント混和用ポリマーエマルション100質量部当たりのセメントの量が30〜130質量部である舗装路面形成用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、舗装路面形成用組成物、及び、該組成物を用いた舗装路面の補修方法に関する。
従来、アスファルト舗装の路面に生じた轍、ポットホール、クラック等の凹部に打設して補修するための材料として、アスファルト系補修材(例えば、加熱アスファルト補修材、常温アスファルト補修材等)や、反応硬化型樹脂系補修材(例えば、MMA樹脂を含む補修材)や、セメント系補修材が知られている。
セメント系補修材の一例として、速硬性セメント、鉱物性微粉末、細骨材、高性能減水剤、繊維物質、及び水中不分離剤を含有してなるセメントモルタル用組成物であって、前記速硬性セメント100質量部に対して、前記鉱物性微粉末が10〜30質量部、前記細骨材が50〜150質量部、前記高性能減水剤が0.2〜0.3質量部、前記繊維物質が0.1〜1.0質量部、及び前記水中不分離剤が0.01〜1.0質量部で配合され、前記鉱物性微粉末の粉末度が、4000cm2/g以上であり、前記繊維物質の長さが3〜30mmであることを特徴とするセメントモルタル用組成物が知られている(特許文献1)。
一方、アスファルト舗装の下方に位置するコンクリート床版まで劣化している場合における補修方法において、コンクリート床版に形成させた窪みに充填させるためのポリマーセメントモルタルとして、急硬性セメント、セメント用ポリマー、細骨材及び水を含有し、単位ポリマー量が50〜150kg/m、水セメント比が26〜35%、ポリマーセメント比が10〜30%であるポリマーセメントモルタルが知られている(特許文献2)。
特開2009−234897号公報 特開2013−234489号公報
アスファルト舗装の路面に生じた轍等の凹部に打設して補修するための材料として、上述のとおり、アスファルト系補修材や、反応硬化型樹脂系補修材や、セメント系補修材が知られている。
アスファルト系補修材は、施工性に優れるものの、耐久性(特に、耐摩耗性)等の物性に問題がある。
反応硬化型樹脂系補修材は、耐久性に優れるものの、有機溶剤を含むため特有の臭気がある点、及び、施工が複雑であり、施工作業者に習熟が必要とされる点で、短所を有する。
従来のセメント系補修材は、施工性に優れるものの、例えばアスファルト舗装の凹部(補修対象部分)に充填したときに剥離等が生じ易いという問題がある。
本発明の目的は、轍、ポットホール、クラック等の凹部の補修に用いるための舗装面の形成用の材料として十分に大きな強度(特に、圧縮強度)、優れた耐摩耗性、及び適度な弾性を有し、べたつきが少ないため車両の通行等に支障がなく、元の舗装材(下地)に対する追従性に優れるため剥離が生じ難く、さらには、施工性(特に、流動性に優れ、施工手順が簡易であり、臭気がないこと)に優れた舗装路面形成用組成物を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、セメント、セメント混和用ポリマーエマルション、及び細骨材を含み、細骨材の全量中の0.6mm以下の粒度を有する細骨材の割合が特定の範囲内であり、セメント混和用ポリマーエマルション100質量部当たりのセメントの量が特定の範囲内である舗装路面形成用組成物によれば、上述の目的を達成しうることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、以下の[1]〜[4]を提供するものである。
[1] セメント混和用ポリマーエマルション、セメント、及び細骨材を含み、上記細骨材の全量中の0.6mm以下の粒度を有する細骨材の割合が10〜100質量%であり、上記セメント混和用ポリマーエマルション100質量部当たりの上記セメントの量が30〜130質量部であることを特徴とする舗装路面形成用組成物。
[2] 上記セメント混和用ポリマーエマルション100質量部当たりの上記細骨材の量が、100〜2,000質量部である、上記[1]に記載の舗装路面形成用組成物。
[3] 上記[1]又は[2]に記載の舗装路面形成用組成物を調製するための、液状物と粉粒状物の組み合わせからなる舗装路面形成用資材であって、上記液状物が、上記セメント混和用ポリマーエマルションからなり、上記粉粒状物が、上記セメント及び上記細骨材を含むことを特徴とする舗装路面形成用資材。
[4] 上記[3]に記載の舗装路面形成用資材を用いた舗装路面の補修方法であって、上記液状物と上記粉粒状物を混合して、上記舗装路面形成用組成物を調製する組成物調製工程、及び、上記舗装路面形成用組成物を、舗装路面の補修を必要とする部分に充填する充填工程を含むことを特徴とする舗装路面の補修方法。
本発明の舗装路面形成用組成物(以下、本発明の組成物ともいう。)は、優れた耐摩耗性(耐久性)、及び適度な弾性を有するので、例えば、車道として用いられる舗装の路面に生じた轍等の凹部に打設して補修するための材料として、好適に用いることができる。
また、本発明の組成物は、べたつきが少ないため、車道と歩道のいずれであっても、車両の通行や歩行者の歩行に支障がない。
また、本発明の組成物は、元の舗装材(下地)に対する追従性(変形した場合の付着性;弾性)に優れるため、下地からの剥離が生じ難く、施工不良等の発生が少ない。
さらに、本発明の組成物は、流動性に優れ、施工手順が簡易であり、有機溶剤を含まないゆえに臭気がないため、良好な作業環境の中で、容易にかつ迅速に施工することができる。よって、施工後に、早期の交通開放も可能である。
本発明の舗装路面形成用組成物は、セメント混和用ポリマーエマルション、セメント、及び細骨材を含み、上記細骨材の全量中の0.6mm以下の粒度を有する細骨材の割合が10〜100質量%であり、上記セメント混和用ポリマーエマルション100質量部当たりの上記セメントの量が30〜130質量部であるものである。
本発明で使用されるセメント混和用ポリマーエマルションの例としては、アクリル系エマルション、酢酸ビニル系エマルション、ブタジエン系エマルション、天然ゴム系エマルション等が挙げられる。
アクリル系エマルションの例としては、(メタ)アクリル酸エステルを重合してなるポリマーを含むエマルションや、(メタ)アクリル酸エステルとブタジエンを共重合してなるポリマーを含むエマルション等が挙げられる。
酢酸ビニル系エマルションの例としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を含むエマルションや、ポリ酢酸ビニル(PVAC)を含むエマルション等が挙げられる。
ブタジエン系エマルションの例としては、スチレンとブタジエンを共重合してなるポリマーを含むエマルションや、アクリロニトリルとブタジエンを共重合してなるポリマーを含むエマルション等が挙げられる。
セメント混和用ポリマーエマルションに含まれるポリマーのガラス転移温度(Tg)は、元の舗装材(下地)に対する追従性を向上させる観点から、好ましくは0℃未満、より好ましくは、−10℃以下、特に好ましくは、−20℃以下である。
セメント混和用ポリマーエマルション中のポリマーの割合(固形分の割合)は、特に限定されないが、液分の量を少なくすることによる運搬の容易性や、ポリマーの量を少なくすることによる液状物としての取扱いの容易性等のバランスを良好にする観点から、好ましくは20〜70質量%、より好ましくは30〜60質量%、さらに好ましくは35〜55質量%、特に好ましくは40〜50質量%である。
本発明において、セメント混和用ポリマーエマルションは、他の材料との化学反応によって硬化するものではなく、後述するセメント、炭酸カルシウム粉末等の粉粒状物による脱水によって硬化するものである。特に、後述する超速硬セメント等の早期強度発現性に優れたセメントを用いることによって、セメント混和用ポリマーエマルションの脱水を促進し、当該セメント混和用ポリマーエマルションを含む組成物の硬化を、より速めることができる。
本発明で使用されるセメントとしては、特に限定されるものではなく、超速硬セメントや、超早強ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、普通ポルトランドセメント等のポルトランドセメントや、高炉セメント、フライアッシュセメント等の混合セメントや、エコセメント等が挙げられる。
中でも、早期の交通開放の観点から、超速硬セメント、超早強ポルトランドセメント、及び早強ポルトランドセメントが好ましく、超速硬セメント及び超早強ポルトランドセメントが、より好ましく、超速硬セメントが特に好ましい。
セメント混和用ポリマーエマルション100質量部当たりの上記セメントの量は、好ましくは30〜130質量部、より好ましくは40〜130質量部、特に好ましくは50〜120質量部である。該量が30質量部以上であると、圧縮強度、耐摩耗性、及び、べたつきの少なさを、より優れたものとすることができる。該量が130質量部以下であると、弾性が大きくなり、元の舗装材(下地)に対する追従性を、より優れたものとすることができる。
本発明において、セメント以外に、他の粉末材料を用いることができる。
他の粉末材料の好ましい例としては、炭酸カルシウム粉末等が挙げられる。他の粉末材料として、炭酸カルシウム粉末を用いることによって、同量のセメントを用いた場合と同程度の流動性を確保しつつ、強度の過度な増大を抑制することができる。
他の粉末材料を用いる場合、セメントと他の粉末材料の合計量中の他の粉末材料の割合は、圧縮強度、及び、べたつきの少なさの観点から、好ましくは80質量%以下である。
他の粉末材料(例えば、炭酸カルシウム粉末)のブレーン比表面積は、クラックの生じ難さ、及び、流動性(フロー値;コテの作業性及びコテへの混練物の付き難さ)の観点から、好ましくは2,000〜26,000cm/g、より好ましくは2,300〜18,000cm/g、さらに好ましくは2,500〜10,000cm/g、特に好ましくは2,500〜4,000cm/gである。
本発明において、細骨材としては、細骨材の全量中の0.6mm以下の粒度を有する細骨材の割合が10〜100質量%のものが使用される。該割合が10質量%未満であると、本発明の組成物の硬化体(舗装路面形成体)の耐摩耗性が劣り、また、本発明の組成物の調製時に骨材分離が生じ易くなる。
該割合は、耐摩耗性、圧縮強度等のバランスを良好にする観点から、好ましくは20〜100質量%、より好ましくは25〜100質量%、特に好ましくは30〜100質量%である。
本明細書中、細骨材の粒度とは、ふるいの目開き寸法に対応する大きさを意味する。例えば、0.6mm以下の粒度とは、目開きが0.6mmのふるいを通過することを意味する。
本発明で用いる細骨材の粒度の上限値は、圧縮強度、摩耗減量等の観点から、好ましくは2mm、より好ましくは1.5mmである。
本発明で用いる細骨材の粒度の下限値は、圧縮強度、表面クラックの防止等の観点から、好ましくは0.15mmである。
細骨材の種類としては、シリカサンド(珪砂)、川砂、山砂、陸砂、海砂、砕砂等が挙げられる。中でも、耐摩耗性、及び、他の材料との混合によるプレミックス品の調製の容易性の観点から、シリカサンド(珪砂)が好ましい。
セメント混和用ポリマーエマルション100質量部当たりの細骨材の量は、好ましくは100〜2,000質量部、より好ましくは150〜1,900質量部、さらに好ましくは200〜1,800質量部、特に好ましくは250〜1,700質量部である。該量が100質量部以上であると、圧縮強度及び耐摩耗性を、より優れたものとすることができる。該量が2,000質量部以下であると、流動性(フロー値)及び圧縮強度を、より優れたものとすることができる。
本発明において、セメント混和用ポリマーエマルションに含まれる水のみでは、水量が不足する場合には、本発明の組成物に、水を追加して配合することができる。
追加する水の量は、該量が大き過ぎると、セメント混和用ポリマーエマルション中の水との合計量が大き過ぎる場合があることから、粉末の全量(セメントと他の粉末材料の合計量)100質量部当たりの量として、好ましくは100質量部以下である。
本発明の組成物中の水の量(セメント混和用ポリマーエマルションに含まれる水と、追加される水の合計量)は、粉末の全量(セメントと他の粉末材料の合計量)100質量部当たりの量として、好ましくは10〜200質量部、より好ましくは20〜180質量部、特に好ましくは25〜160質量部である。
該量が10質量部以上であると、流動性(フロー値)が向上する。該量が200質量部以下であると、硬化に要する時間を適切なもの(過度な遅延のないもの)とすることができ、また、クラックが生じ難くなる。
本発明の組成物の好ましい物性は、以下のとおりである。
フロー値(流動性)は、本発明の組成物のコテによる施工作業の容易性、及び、補修の対象である凹部への充填性の観点から、「JASS 15 M−103」に準拠して測定した値として、好ましくは80mm以上、より好ましくは90mm以上、特に好ましくは100mm以上である。
圧縮強度は、車両の通行に対する耐久性の観点からは、好ましくは0.1N/mm以上、より好ましくは0.5N/mm以上、特に好ましくは1.0N/mm以上である。
圧縮強度は、下地に対する追従性の観点からは、好ましくは20N/mm以下、より好ましくは15N/mm以下、さらに好ましくは10N/mm以下、特に好ましくは8N/mm以下である。
ここで、圧縮強度の値は、「JIS A 1108」に準拠して測定した値である。
摩耗減量(車両の通行等に対する耐摩耗性)は、「JIS K 7204」に準拠して、荷重1,000gf、1,000回転の後の時点で測定した値として、好ましくは1.0g以下、より好ましくは0.8g以下、特に好ましくは0.6g以下である。
本発明の組成物は、液状物と粉粒状物の組み合わせ(具体的には、液状物と粉粒状物を混合せずに、別々に調製したもの)からなる舗装路面形成用資材(以下、本発明の資材ともいう。)を用いて、調製することができる。
この場合、液状物として、上述のセメント混和用ポリマーエマルションからなるものを準備し、かつ、粉粒状物(粉体及び粒体)として、セメント、細骨材、及び必要に応じて配合可能な他の粉粒状の材料(例えば、炭酸カルシウム粉末)からなるものを準備し、これらの液状物と粉粒状物を別々の収容手段(例えば、コンテナー)に収容することによって、舗装路面形成用資材を調製することができる。
また、粉粒状物を収容手段に収容する形態は、粉粒状物を構成するすべての材料を、一つの収容手段に収容する形態(すべての粉粒状物を含むプレミックス品)でもよいし、あるいは、粉粒状物を構成する複数の種類の材料を、二つ以上の収容手段に分けて収容する形態(例えば、セメント及び他の粉末材料からなるプレミックス品である粉体と、細骨材からなる粒体とを分けて、二つの収容手段に収容したり、あるいは、3種類以上の材料を、種類毎に分けて、三つ以上の収容手段に収容する形態)でもよい。
上述の本発明の資材を用いることによって、舗装路面の補修を必要とする部分(例えば、轍、ポットホール、クラック等の凹部)を容易にかつ迅速に補修することができる。
具体的には、本発明の資材を用いた舗装路面の補修方法は、本発明の資材を構成する液状物と粉粒状物を、施工現場またはその近傍の場所で混合して、本発明の組成物(舗装路面形成用組成物)を調製する組成物調製工程、及び、この舗装路面形成用組成物を、舗装路面の補修を必要とする部分(轍、ポットホール、クラック等の凹部や、段差や、高架ジョイントの擦り付け等)に充填する充填工程を含む。
以下、実施例によって本発明を説明する。本発明は、以下の実施例によって限定されるものではない
[使用材料]
以下に示す材料を使用した。
(a)セメント混和用ポリマーエマルション:アクリル系エマルション(アクリル酸エステルを重合してなるポリマー;固形分であるポリマーの含有率:46質量%;ガラス転移温度(Tg):−52℃)
(b)セメント:超速硬セメント(太平洋セメント社製)
(c)細骨材:シリカサンド(粒径:0.15〜1.5mm)
(d)セメント以外の粉末:炭酸カルシウム粉末(ブレーン比表面積:3,000cm/g)
なお、表1中、セメント混和用ポリマーエマルションは、「ポリマーエマルション」と略記している。炭酸カルシウム粉末は、「炭酸カルシウム」と略記している。
[実施例1〜12、比較例1〜4]
表1に示す配合量(質量部)の各材料を混練して、本発明の組成物(実施例1〜12)、及び本発明に該当しない組成物(比較例1〜4)を調製した。
なお、実施例1〜3及び比較例1は、シリカサンドの量が500質量部である場合において、シリカサンドの粒度分布を変えて実験したものである。
実施例4〜6及び比較例2は、シリカサンドの量が1000質量部である場合において、シリカサンドの粒度分布を変えて実験したものである。
実施例7〜9及び比較例3〜4は、粉末の量(セメントと炭酸カルシウム粉末の合計量)が300質量部である場合において、セメントと炭酸カルシウム粉末の配合割合を変えて実験したものである。
実施例10〜12は、シリカサンドの量を変えて実験したものである。
表1中、「シリカサンドの粒径」の欄において、「0.15〜0.6mm(質量%)」は、粒径が0.15mmを超え、0.6mm以下のシリカサンドの割合(目開き0.6mmのふるいを通過し、かつ、目開き0.15mmのふるいを通過しないシリカサンドの割合)を表す。また、「0.6〜1.5mm(質量%)」は、粒径が0.6mmを超え、1.5mm以下のシリカサンドの割合(目開き1.5mmのふるいを通過し、かつ、目開き0.6mmのふるいを通過しないシリカサンドの割合)を表す。
表1中、「ポリマーエマルション」の配合量である「100質量部」は、固形分と、液分である水の合計量(固形分の量:46質量部)を表す。
表1中、「追加の水」の配合量は、「ポリマーエマルション」に含まれる水以外の、追加で配合された水の量を表す。
調製した各組成物(実施例1〜14、比較例1〜2)について、以下の物性を以下のように評価した。
(1)フロー値
「JASS 15 M−103」に準拠して、組成物のフロー値(単位:mm)を測定した。
(2)骨材分離
組成物の調製直後に、目視によって、骨材の分離の有無を調べた。具体的には、骨材の分離によって、組成物の表面にペースト分や樹脂が浮き上がっていたり、ブリーディングが発生しているか否かを調べた。表1中、骨材の分離が認められなかったものを「○」、骨材の分離が認められたものを「×」として評価した。
(3)圧縮強度
「JIS A 1108」に準拠して、組成物の硬化体の圧縮強度を測定した。
(4)摩耗減量
「JIS K 7204」(摩耗輪によるプラスチックの摩耗試験方法)に準拠して、テーバー式摩耗試験機を用いて、摩耗によって削られていく試験体(組成物の硬化体)の質量の減少量を測定した。この際に使用した摩耗輪は、「GC−150H」であった。また、荷重は1,000gfに定めた。測定の時点は、摩耗輪が1,000回転した後の時点であった。
(5)表面クラック
アスファルト舗装体に10mmの厚みになるように組成物を塗り付けた場合における初期クラックの発生の有無を、目視によって調べた。表1中、初期クラックの発生が認められなかったものを「○」、初期クラックの発生が認められたものを「×」として評価した。
(6)タック
組成物の硬化体の表面のべたつき(タック)を、触手によって評価した。べたつきが認められなかったものを「○」、べたつきがわずかに認められたものを「△」、べたつきが大きな程度で認められたものを「×」として評価した。
(7)弾性
厚み1mmのプラスチック板(下地)に、2mmの厚みになるように組成物を塗り付けて硬化させた後、プラスチック板(下地)を90度(直角)に折り曲げたときに、組成物の硬化体がプラスチック板(下地)から剥離せずに追従するか否かを、目視によって調べた。表1中、剥離が認められなかったものを「○」、剥離が認められたものを「×」として評価した。
以上の結果を表1に示す。
Figure 2016102318
表1から、本発明の組成物(実施例1〜12)は、流動性(フロー値)、組成物の均一性(骨材分離がないこと)、機械的強度(圧縮強度)、耐久性(摩耗減量)、外観(表面クラック)、組成物の表面の性状(タック;べたつき)、及び、下地に対する追従性(弾性)のすべてにおいて、優れていることがわかる。
一方、本発明に該当しない組成物は、組成物の均一性(骨材分離がないこと)及び耐久性(摩耗減量)に劣る(比較例1〜2)、または、弾性に劣る(比較例3〜4)ことがわかる。

Claims (4)

  1. セメント混和用ポリマーエマルション、セメント、及び細骨材を含み、上記細骨材の全量中の0.6mm以下の粒度を有する細骨材の割合が10〜100質量%であり、上記セメント混和用ポリマーエマルション100質量部当たりの上記セメントの量が30〜130質量部であることを特徴とする舗装路面形成用組成物。
  2. 上記セメント混和用ポリマーエマルション100質量部当たりの上記細骨材の量が、100〜2,000質量部である請求項1に記載の舗装路面形成用組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の舗装路面形成用組成物を調製するための、液状物と粉粒状物の組み合わせからなる舗装路面形成用資材であって、上記液状物が、上記セメント混和用ポリマーエマルションからなり、上記粉粒状物が、上記セメント及び上記細骨材を含むことを特徴とする舗装路面形成用資材。
  4. 請求項3に記載の舗装路面形成用資材を用いた舗装路面の補修方法であって、上記液状物と上記粉粒状物を混合して、上記舗装路面形成用組成物を調製する組成物調製工程、及び、上記舗装路面形成用組成物を、舗装路面の補修を必要とする部分に充填する充填工程を含むことを特徴とする舗装路面の補修方法。
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