JP2014122128A - コンクリート被覆用弾性塗料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】伸び量を確保でき、接着強度も高く、かつ厚塗り可能なコンクリート被覆用弾性塗料組成物及びコンクリート被覆用弾性塗料の提供。
【解決手段】次の成分(A)〜(D)、
(A)ケイ酸カルシウム鉱物を主成分とするセメント、
(B)1000℃以下でか焼された粘土鉱物、
(C)硫酸塩、及び
(D)ガラス転移温度が−15〜−60℃のポリマーエマルションを含有するコンクリート被覆用弾性塗料組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、コンクリート構造物の表面を被覆してコンクリートを保護するために用いるコンクリート被覆用弾性塗料組成物及びコンクリート被覆用弾性塗料に関する。
鉄筋コンクリートの劣化因子として、水、炭酸ガス、塩化物、酸素などが知られている。鉄筋コンクリート内の鉄筋はコンクリートのアルカリ性(主にセメント水和物である水酸化カルシウムに起因)により表面に不動態酸化皮膜が形成され、それ以上の酸化が進まない状態となっている。不動態酸化皮膜は、通常pH10以上のアルカリ性雰囲気で安定である。
しかしながら、空気中の炭酸ガスにより水酸化カルシウムが中和されコンクリートが中性化すると、不動態酸化皮膜を保つことができなくなる。また、海水やその飛沫、海風、或いは道路に散布される凍結防止剤などにより塩化物イオンが供給されると、不動態酸化皮膜の破壊が進むことも知られている。そうした環境下にある鉄筋に、水と酸素が供給されると、鉄筋の腐食(錆)が進み、その体積膨張によりコンクリートがひび割れ、さらにそのひび割れを通じて劣化因子が追加供給され、腐食が進む、といった機構でコンクリートが劣化する。
こうしたコンクリートの劣化因子浸入を防ぐため、コンクリート保護工法が提案されている。コンクリート保護工法には、(1)コンクリートに含浸して表面付近を緻密にしたり撥水性を付与したりすることにより劣化因子浸入を防ぐ「表面改質材」、(2)コンクリート表面を塗装することにより劣化因子浸入を防ぐ「表面被覆材」の2種に大別される。
コンクリートは温度変化や湿度変化、荷重等の外力によりしばしばひび割れを生じる。ひび割れからの劣化因子の浸入を防ぐため、表面被覆材としてはある程度の動きには伸びて追従する弾性を有するものが使用される。また、より幅の広いひび割れにまで追従できるよう伸び量が大きい樹脂が好まれ、伸びたときに痩せて切れることのないよう、厚み(施工厚)の確保が重要となる。
さらに塗料自体の性質として剥がれることのないよう下地への接着性、接着耐久性が重要となる。しかしながら伸び量の多い樹脂(ガラス転移温度の低い樹脂)では引張り耐力が小さくなりがちであり、伸び量と接着強度のバランスが大事である。
伸び量を確保するためにガラス転移温度の低いポリマーエマルションを主材とし、接着強度を確保するためにセメントを混合したポリマーセメント系の塗料が多く用いられている(例えば特許文献1、2)。
目的・用途は異なるが同様な性能が求められる防水材について、伸び量を確保し得る量のガラス転移温度の低いポリマーエマルションを含みながら接着強度を確保するための手段としてアルミナセメントを用いたり(特許文献3)、アルミナセメントと石膏を用いたり(特許文献4)したものが提案されている。これらは水和の際に多量の水を消費するため、樹脂のフィルム化が促進され、その結果接着強度を高めることができるようになるものである。
特開2001−342048号公報 特開平11−171627号公報 特開2006−151703号公報 特開2010−18492号公報
しかしながら、特許文献1及び2のようなポリマーセメント系の塗料では、より大きな伸び量を得るにはガラス転移温度の低いポリマーエマルションが多量必要であり、結果的にポリマーエマルション由来の水によりセメントに対する水の割合が高くなり、接着強度が低くなってしまうという問題があった。また、特許文献3及び4のようなアルミナセメントを用いるものでは混練フレッシュ時(硬化前の状態)では流動性が高く、垂直面や天井面への塗付けでは厚みを確保するために、何度も重ね塗りを繰り返す必要があった。また、流動性を抑えるためにアルミナセメントの配合割合を高くすると、伸び量が確保できない虞がある。
従って、本発明の課題は、伸び量を確保でき、接着強度も高く、かつ厚塗り可能なコンクリート被覆用弾性塗料組成物及びコンクリート被覆用弾性塗料を提供することにある。
そこで本発明者は、前記課題を解決すべく種々検討した結果、ガラス転移温度が低いポリマーエマルション及びケイ酸カルシウム鉱物を主成分とするセメントに加えて、1000℃以下でか焼された粘土鉱物及び硫酸塩を組み合わせて配合することにより、伸び量が十分に確保でき、接着強度が十分に高くなり、かつ垂直面や天井面においても厚塗りが可能になる弾性塗料が得られることを見出した。また、これに消石灰を配合すれば、より短期に高い接着強度が得られ、セルロース類を配合すれば、ローラー施工或いは鏝塗り工法においてもさらに厚塗りが可能になることも見出した。
すなわち、本発明は、以下の〔1〕〜〔6〕を提供するものである。
〔1〕次の成分(A)〜(D)、
(A)ケイ酸カルシウム鉱物を主成分とするセメント、
(B)1000℃以下でか焼された粘土鉱物、
(C)硫酸塩、及び
(D)ガラス転移温度が−15〜−60℃のポリマーエマルションを含有するコンクリート被覆用弾性塗料組成物。
〔2〕(B)1000℃以下でか焼された粘土鉱物が、メタカオリンである〔1〕記載のコンクリート被覆用弾性塗料組成物。
〔3〕さらに(E)消石灰を含有する〔1〕又は〔2〕記載のコンクリート被覆用弾性塗料組成物。
〔4〕(D)ガラス転移温度が−15〜−60℃のポリマーエマルションの樹脂成分が、オールアクリル樹脂、アクリルスチレン樹脂及びエチレン酢酸ビニル樹脂から選ばれる1種以上である〔1〕〜〔3〕の何れかに記載のコンクリート被覆用弾性塗料組成物。
〔5〕さらに(F)水溶性セルロースエーテル、スターチエーテル及びセルロース繊維微粉から選ばれる1種以上のセルロース類を含有する〔1〕〜〔4〕の何れかに記載のコンクリート被覆用弾性塗料組成物。
〔6〕〔1〕〜〔5〕の何れかに記載のコンクリート被覆用弾性塗料組成物及び細骨材を含有するコンクリート被覆用弾性塗料。
本発明のコンクリート被覆用弾性塗料を用いれば、十分な伸び量が得られ、高い接着強度が得られ、かつ厚塗りが可能であることから、被覆施工したコンクリートのひび割れが防止でき、かつひび割れが生じたとしても表面から剥がれることがなく、長期間コンクリートの劣化を防止し、コンクリートを保護できる。また、消石灰の配合により、エトリンガイトの生成速度が上がり、より短期に高い接着強度を発現することができる。さらにセルロース類を加えることにより、ローラー施工においてもさらに厚く施工することが可能となり、また、鏝への粘着を適度に抑制しながら下地への食付きは確保することができるようになり、より容易に鏝左官にて厚塗り施工することが可能となった。
本発明のコンクリート被覆用弾性塗料組成物は、(A)ケイ酸カルシウム鉱物を主成分とするセメント、(B)1000℃以下でか焼された粘土鉱物、(C)硫酸塩、及び(D)ガラス転移温度が−15〜−60℃のポリマーエマルションを含有することを特徴とする。
本発明に用いられる(A)ケイ酸カルシウム鉱物を主成分とするセメント(以下、単に「セメント」ということがある。)としては、各種ポルトランドセメント、フライアッシュ・高炉スラグ・シリカフュームなどが混和された混合セメント、エコセメントなどが使用可能である。セメントとしてアルミナを主成分とするセメントのみを用いた場合には、十分な厚塗り性が確保できず、伸び量も十分でない。ここでケイ酸カルシウム鉱物を主成分とするとは、含まれるセメントクリンカ粉砕物中においてケイ酸カルシウム鉱物(C3S、C2S)を50質量%以上含むことをいい、好ましくは60質量%以上含むことをいい、より好ましくは70質量%以上含むことをいう。
本発明のコンクリート被覆用弾性塗料組成物には、セメント以外の水硬性粉体も含まれ、当該水硬性粉体中のセメントの含有率は、20〜90質量%が好ましく、より好ましくは30〜80質量%、さらに好ましくは55〜75質量%である。ここで、水硬性粉体とは、水和反応により生成する水和物の生成の原料となる粉末状の物質をいい、セメントの他、ポゾラン物質、潜在水硬性物質、消石灰、生石灰、硫酸塩、(B)1000℃以下でか焼された粘土鉱物等が含まれる。
本発明に用いられる(B)1000℃以下でか焼された粘土鉱物(以下、「B成分」ということがある。)は、粘土鉱物を1000℃以下でか焼することにより脱水・非晶質化したものであり、500〜1000℃でか焼された粘土鉱物が好ましい。カオリン粘土を500〜1000℃でか焼して得られるメタカオリンが知られ、特に好ましい。1000℃超に加熱すると再び結晶化してムライト等の鉱物となり、セメントとの反応性が著しく低下するため好ましくない。B成分は、反応性の点で、平均粒子径10μm以下のものを用いるのが好ましい。
B成分の含有量は、混練時の液体量の低減、接着強度、厚塗り性向上効果の点から、水硬性粉体中に1〜50質量%が好ましく、2〜40質量%がより好ましく、5〜30質量%がさらに好ましい。
本発明に使用される(C)硫酸塩としては、各種(無水、半水、二水)石膏(硫酸カルシウム);硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸リチウムなどのアルカリ金属硫酸塩;硫酸マグネシウム;硫酸アルミニウム;ミョウバン類などが挙げられる。このうち、石膏はより安価で好ましい。また石膏に加え、アルカリ金属硫酸塩、カリミョウバン及びカリ焼ミョウバンから選ばれる1種以上を併用すると反応性が高まり、より短期に接着強度を発現するためさらに好ましい。
(C)硫酸塩の含有量は、異常膨張防止、粘着強度及び厚塗り性向上効果の点から、B成分100質量部に対し2〜150質量部が好ましく、5〜150質量部がより好ましく、70〜120質量部がさらに好ましい。
本発明に用いられる(D)ガラス転移温度が−15〜−60℃のポリマーエマルションは、そのフィルムのガラス転移温度を除いて成分、乳化方式、重合方法、濃度等について特に限定するものではないが、アクリル・アクリロニトリル樹脂を含むオールアクリル樹脂、アクリル・スチレン樹脂及びエチレン・酢酸ビニル樹脂から選ばれる1種以上を含んでいるものが好ましい。尚、オールアクリル樹脂とは、(メタ)アクリル酸又はその誘導体のみの重合により製造される樹脂をいう。ポリマーエマルションは通常消泡剤を含んで提供されることが多いが、エマルションには含まずに別に消泡剤を配合してもよい。また、接着強度の点から、固形分濃度としては20質量%以上のものが好ましい。ガラス転移温度は−15℃より高いと塗膜の伸び性能、ひいては追従性が低下する。−60℃よりも低いと、接着強度が著しく低下する。
(E)ガラス転移温度が−15〜−60℃のポリマーエマルションの含有量は、接着強度、塗膜の伸び性能、追従性の確保の点から、水硬性粉体100質量部に対し、固形分として30〜200質量部が好ましく、40〜180質量部がより好ましく、50〜150質量部がさらに好ましい。固形分の一部を粉末ポリマーディスパージョンで補填してもよい。その場合、粉末ポリマーディスパージョンとポリマーエマルションの固形分を合わせたガラス転移温度が−15〜−60℃となる必要がある。
(E)ガラス転移温度が−15〜−60℃のポリマーエマルションには、通常、消泡剤が含まれているので、本発明のコンクリート被覆用弾性塗料組成物には、消泡剤を添加する必要がないが、必要に応じて消泡剤を別に添加することもできる。消泡剤としては、モルタルやコンクリートに使用できるものなら何れのものでもよく、例えば鉱物油系、エステル系、ポリエーテル系、シリコーン系、高級アルコール系の消泡剤が挙げられる。また、用いる消泡剤としては、粉末状、液状或いは液状のものをシリカパウダー等の粉末担体に含浸させたものでもよい。消泡剤の含有量は、劣化因子遮断性能や接着強度の点から、水硬性粉体100質量部に対し、0.01〜5質量部が好ましく、0.02〜1質量部がより好ましい。
本発明のコンクリート被覆用弾性塗料組成物には、より短期に高い接着強度を得る目的で、(E)消石灰を含有させることができる。用いる消石灰の平均粒子径は、高い接着強度を得る点から、20μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましい。(E)消石灰の含有量は、粘着強度発現効果及び可使時間の確保の点から、水硬性粉体中に0.1〜10質量%が好ましく、0.3〜8質量%がより好ましく、0.5〜5質量%がさらに好ましい。
本発明のコンクリート被覆用弾性塗料組成物には、厚塗り性向上効果、鏝塗り性を向上させる目的でセルロース類を含有させることができる。セルロース類としては、水溶性セルロースエーテル、スターチエーテル、セルロース繊維微粉等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。水溶性セルロースエーテルとしては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース並びにこれらの誘導体及びグリオキサール等の添加により表面処理したもの等が挙げられる。スターチエーテルとしては、メチルスターチ、エチルスターチ、ヒドロキシエチルスターチ、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシエチルメチルスターチ、ヒドロキシプロピルメチルスターチ、ヒドロキシプロピルエチルスターチ並びにこれらの誘導体及びグリオキサール等の添加により表面処理したもの等が挙げられる。セルロース繊維微粉は、セルロース繊維を微粉化したものである。
セルロース類のうち、水溶性セルロースエーテルの含有量は、厚塗り性向上効果、ローラーへの過剰付着防止の点から、水硬性粉体100質量部に対し0.05〜1質量部が好ましく、0.1〜0.6質量部がより好ましい。スターチエーテルの含有量は、鏝への粘着抑制効果の点から、水硬性粉体100質量部に対し0.05〜1質量部が好ましく、0.1〜0.8質量部がより好ましい。セルロース繊維微粉の含有量は、鏝への粘着抑制効果の点から、水硬性粉体100質量部に対し0.05〜2質量部が好ましく、0.1〜1質量部がより好ましい。
本発明の本コンクリート被覆用弾性塗料組成物は、前記成分の他に、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリカフューム等の各種ポゾラン、膨張材等の混和材などの水硬性粉体;減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、収縮低減剤、硬化促進剤、硬化遅延剤、増粘剤、保水剤、防錆剤、防凍剤、防水剤、撥水剤、有機繊維、鉱物繊維、上記以外の粉末ポリマーディスパージョンなどの混和剤を含有することができる。
本発明のコンクリート被覆用弾性塗料組成物は、これに細骨材を加えて、コンクリート被覆用弾性塗料とすることができる。
細骨材は特に制限されないが、珪砂、川砂、山砂、砕砂、石灰石砂、徐冷スラグ骨材、水砕スラグ骨材、電気炉スラグ骨材、及びこれらを粉砕して得られる微粉等が使用可能である。用いる細骨材としては、JIS A 1102「骨材のふるい分け試験方法」に準じて1.2mmふるいを用いてふるい分け試験を行ったときに、残量率が1%未満であることが好ましく、0.6mmふるいを用いてふるい分け試験を行ったときに、残量率が1%未満であることがより好ましい。
また、細骨材の量は、水硬性粉体100質量部に対し、0〜250質量部が好ましく、20〜200質量部がより好ましく、50〜160質量部がさらに好ましい。
コンクリート被覆用弾性塗料における水の使用量は、流動性、厚塗り性確保の点から、水硬性粉体100質量部に対し、50〜150質量部が好ましく、55〜100質量部がより好ましく、60〜95質量部がさらに好ましい。ここで水分としては、ポリマーエマルション中の水分、他の混和材や混和剤に含まれる水分(但し、水溶液、水が分散媒のエマルションや懸濁液のものに限る。)、又は別途添加される水が挙げられる。
本発明のコンクリート被覆用弾性塗料は、コンクリート構造物表面に塗布することにより使用される。塗布手段としてはウールローラーやマチックスローラー等のローラー、鏝、吹付け、刷毛等が挙げられる。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
(使用材料)
セメント: 太平洋セメント社製普通ポルトランドセメント (ケイ酸カルシウム鉱物を70質量%以上含有)
太平洋セメント社製白色ポルトランドセメント(ホワイトセメント) (ケイ酸カルシウム鉱物を70質量%以上含有)
メタカオリン: BASF社製MetaMax、50%通過径(平均粒径)1.2μm
カオリン: カオリン粘土粉末(BASF社製ASP-NC2、平均粒径1μm、強熱減量14質量%)
II型無水石膏: セントラル硝子社製フッ酸石膏をボールミルでブレーン比表面積7000cm2/gに調整
無水硫酸ナトリウム: 1級試薬
カリミョウバン: 1級試薬
消泡剤:Lamberti社製Defomex AP188(ポリエーテル系消泡剤)
アクリルスチレンエマルション: 太平洋マテリアル社製RF弾性コート混和材、ガラス転移温度−20℃、固形分55%
アクリル・アクリロニトリルエマルション: アイカ工業社製ウルトラゾールCMX−45、ガラス転移温度−41℃、固形分45%
エチレン酢酸ビニルエマルション: 住化ケムテックス社製スミカフレックスS−201HQ、ガラス転移温度−21℃、固形分56%
粉末アクリルスチレンディスパージョン: アクゾ・ノーベル社製FLEX8300、ガラス転移温度−18℃
消石灰:市販消石灰(JIS R 9001特号適合品、50%通過径(平均粒径)6μm)
水溶性セルロースエーテル:SAMSUNG社製MECELLOSE PMC−40H(ヒドロキシポロピルメチルセルロース)
スターチエーテル: BASF社製Starvis SE25F
セルロース繊維微粉: 日本製紙ケミカル社製KCフロックW−50GK
アルミナセメント: AGCセラミックス社製アルミナセメント1号
炭酸リチウム: 無水炭酸リチウム、1級試薬
石灰石微粉: 埼玉県秩父産石灰石微粉、ブレーン比表面積1500cm2/g、0.6mmふるい全量通過
水:上水道水
(混練方法)
ハンドミキサ(1100rpm、φ10cmディスク型羽根)で2分間混練
(施工性の評価)
垂直のコンクリート面に塗布。ウールローラー、鏝にてそれぞれダレなしで塗付けられる厚さで施工し、硬化後に膜厚計で塗り厚を測定した。ウールローラー施工の場合1回の塗り厚が0.8mm以上を以って、鏝施工の場合1.5mm以上を以って合格とした。
(接着強度の評価)
JIS A 5304に規定される舗装用コンクリート平板N300に厚さ2mmで塗付け(1回で2mm厚に達しない場合は硬化を待って複数回施工)、施工7日後、28日後に建研式接着力試験機で測定した。28日強度で1.2N/mm2以上を以って合格とした。
(塗膜追従性(伸び性能)の評価)
NEXCO試験方法417〜ひび割れ追従性試験方法により、モルタル板に厚さ2mmで塗付け(1回で2mm厚に達しない場合は硬化を待って複数回施工)、施工28日後に測定。塗膜の切断が生じたときの伸びが2mm以上を以って合格とした。
表1、表2、表3及び表4に示す組成の材料を用いて、上記の方法に従って施工性、接着強度及び伸び性能を評価した。結果も表1、表2、表3及び表4に示す。
Figure 2014122128
Figure 2014122128
Figure 2014122128
Figure 2014122128
表1、表2、表3及び表4から(A)ケイ酸カルシウム鉱物を主成分とするセメント、(C)硫酸塩、及び(D)ガラス転移温度が−15〜−60℃のポリマーエマルションに加えて、(B)1000℃以下でか焼された粘土鉱物を配合した本発明塗料組成物は、1回の塗り厚が厚く、28日の接着強度が高く、かつ塗膜追従性も優れていることがわかる。一方、B成分に代えて、カオリンを配合した場合(比較例1、6)には、十分な接着強度が得られず、アルミナセメントを配合した場合は、1回の塗り付け可能厚さが薄いため、所要の伸び性能を得るための塗り厚を確保するために塗布回数がより多くする必要があり、施工性が悪い。

Claims (6)

  1. 次の成分(A)〜(D)、
    (A)ケイ酸カルシウム鉱物を主成分とするセメント、
    (B)1000℃以下でか焼された粘土鉱物、
    (C)硫酸塩、及び
    (D)ガラス転移温度が−15〜−60℃のポリマーエマルションを含有するコンクリート被覆用弾性塗料組成物。
  2. (B)1000℃以下でか焼された粘土鉱物が、メタカオリンである請求項1記載のコンクリート被覆用弾性塗料組成物。
  3. さらに(E)消石灰を含有する請求項1又は2記載のコンクリート被覆用弾性塗料組成物。
  4. (D)ガラス転移温度が−15〜−60℃のポリマーエマルションの樹脂成分が、オールアクリル樹脂、アクリルスチレン樹脂及びエチレン酢酸ビニル樹脂から選ばれる1種以上である請求項1〜3の何れかに記載のコンクリート被覆用弾性塗料組成物。
  5. さらに(F)水溶性セルロースエーテル、スターチエーテル及びセルロース繊維微粉から選ばれる1種以上のセルロース類を含有する請求項1〜4の何れかに記載のコンクリート被覆用弾性塗料組成物。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載のコンクリート被覆用弾性塗料組成物及び細骨材を含有するコンクリート被覆用弾性塗料。
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