JP2016102082A - 関節炎疾患の治療のための方法および医薬組成物 - Google Patents
関節炎疾患の治療のための方法および医薬組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016102082A JP2016102082A JP2014241067A JP2014241067A JP2016102082A JP 2016102082 A JP2016102082 A JP 2016102082A JP 2014241067 A JP2014241067 A JP 2014241067A JP 2014241067 A JP2014241067 A JP 2014241067A JP 2016102082 A JP2016102082 A JP 2016102082A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- administration
- gold
- iguratimod
- salt
- pharmaceutical composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
【課題】関節炎疾患の治療に有用な方法および関節炎疾患の治療に有用な医薬組成物を提供すること。【解決手段】イグラチモドまたはその塩および一種以上の金製剤を組み合せて使用する方法は、関節炎疾患の治療の方法として有用であり、これらを含有する医薬組成物は、関節炎疾患の治療に有用である。【選択図】なし
Description
本発明は、関節炎疾患の治療のためにイグラチモド(N−[7−[(メタンスルホニル)アミノ]−4−オキソ−6−フェノキシ−4H−1−ベンゾピラン−3−イル]ホルムアミド)またはその塩と金製剤を組み合わせて使用する方法に関する。また、関節炎疾患の治療に有用なイグラチモドまたはその塩と金製剤を含有する医薬組成物に関する。
関節リウマチなどに代表される膠原病によって引き起こされる慢性関節炎は、たとえば、軟骨および骨破壊の進行により、機能障害をもたらし、日常生活に大きな影響を与える。関節炎疾患の病因は、明らかにされていないが、自己抗原に対する過剰な免疫応答が引き金になっていると考えられている。
自己免疫疾患に効果を示す薬剤として、免疫抑制薬および免疫調節薬が知られている。
免疫抑制薬は、抗体の産生、サイトカインの産生およびリンパ球または滑膜細胞の増殖等を抑制することによって、過剰な自己免疫現象、ひいては関節炎などの症状を抑制する。免疫抑制薬として、メトトレキサート、レフルノミドおよびタクロリムスが市販されており、現在も薬剤の開発が行われている。さらに、ステロイド性抗炎症薬が強力な免疫抑制作用を有していることは周知の事実である。
一方、免疫調節薬は、正常の免疫能には影響せずに異常な免疫機能を抑制することによって、炎症または関節の破壊を抑制する。免疫調節薬として、金チオリンゴ酸ナトリウムおよびオーラノフィンなどの金製剤、サラゾスルファミジンならびにブシラミンが市販されている。
免疫抑制薬は、抗体の産生、サイトカインの産生およびリンパ球または滑膜細胞の増殖等を抑制することによって、過剰な自己免疫現象、ひいては関節炎などの症状を抑制する。免疫抑制薬として、メトトレキサート、レフルノミドおよびタクロリムスが市販されており、現在も薬剤の開発が行われている。さらに、ステロイド性抗炎症薬が強力な免疫抑制作用を有していることは周知の事実である。
一方、免疫調節薬は、正常の免疫能には影響せずに異常な免疫機能を抑制することによって、炎症または関節の破壊を抑制する。免疫調節薬として、金チオリンゴ酸ナトリウムおよびオーラノフィンなどの金製剤、サラゾスルファミジンならびにブシラミンが市販されている。
イグラチモドは、サイトカイン産生の抑制作用および免疫調節作用を示し(非特許文献1、2、3)、関節リウマチおよびその他の関節炎および自己免疫疾患の治療に有用であることが知られている(特許文献1)。
関節炎治療薬を組み合せて使用する方法が知られているが(非特許文献4)、関節炎治療薬の数は、限られており、満足できる治療効果が得られていない。
ケミカル・ファルマシューティカル・ビュレチン(Chem. Pharm. Bull.) 、第48巻、第131〜139頁(2000年)
ジャーナル・オブ・ファルマコビオダイナミクス(J. Pharmacobio-Dyn.)第15巻、第649〜655頁(1992年)
インターナショナル・ジャーナル・オブ・イムノテラピー(Int. J. Immunotherapy)、第9巻、第69〜78頁(1993年)
ザ・ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(N. Engl. J. Med.)、第334巻、第1287〜1291頁(1996年)
関節炎疾患の治療に有用な方法および関節炎疾患の治療に有用な医薬組成物が望まれている。
このような状況下、本発明者らは鋭意研究を行った結果、イグラチモドまたはその塩および一種以上の金製剤を組み合せて使用する方法が、関節炎疾患の治療の方法として有用であること、これらを含有する医薬組成物が、関節炎疾患の治療に有用であることを見出し、本発明を完成した。
イグラチモドまたはその塩および一種以上の金製剤を組み合せて使用する方法は、関節炎疾患の治療の方法として有用であり、これらを含有する医薬組成物は、関節炎疾患の治療に有用である。
本発明の方法および医薬組成物は、高疾患活動性の関節炎疾患の治療に有用である。
本発明の方法および医薬組成物は、高疾患活動性の関節炎疾患の治療に有用である。
以下、本発明について詳述する。
イグラチモドは、自体公知の方法を組み合わせることにより製造されるが、たとえば、非特許文献1に記載の方法により製造することができる。
イグラチモドの塩としては、たとえば、ナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属との塩;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属との塩;アンモニウム塩;ならびにトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、1−エフェナミンおよびN,N'−ジベンジルエチレンジアミンなどの含窒素有機塩基との塩などが挙げられる。
上記した塩の中で、好ましい塩としては、薬理学的に許容される塩が挙げられる。
イグラチモドは、自体公知の方法を組み合わせることにより製造されるが、たとえば、非特許文献1に記載の方法により製造することができる。
イグラチモドの塩としては、たとえば、ナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属との塩;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属との塩;アンモニウム塩;ならびにトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、1−エフェナミンおよびN,N'−ジベンジルエチレンジアミンなどの含窒素有機塩基との塩などが挙げられる。
上記した塩の中で、好ましい塩としては、薬理学的に許容される塩が挙げられる。
本発明における関節炎疾患としては、関節リウマチ、若年性特発性関節炎および乾癬性関節炎などが挙げられ、より好ましくは、関節リウマチが挙げられる。
本発明における高疾患活動性の関節炎疾患としては、たとえば、DAS28による疾患活動性評価において、DAS28CRP>4.1を示す関節炎疾患が挙げられる。
本発明における高疾患活動性の関節炎疾患としては、たとえば、DAS28による疾患活動性評価において、DAS28CRP>4.1を示す関節炎疾患が挙げられる。
本発明に用いられる金製剤としては、たとえば、オーロチオグルコース、金チオリンゴ酸ナトリウムおよびオーラノフィンなどが挙げられ、より好ましくは、金チオリンゴ酸ナトリウムが挙げられる。
本発明の医薬組成物の投与経路は、特に限定されず、静脈内、経口、筋肉内、皮下、吸入、噴霧または他の投与経路により投与することができる。
イグラチモドまたはその塩は、経口投与することが好ましい。
イグラチモドまたはその塩の投与方法、投与量および投与回数は、患者の年齢、体重および症状に応じて適宜選択することができる。通常、成人に対しては、経口投与により、有効成分として1日、0.01〜1000mg/kgを1回から数回に分割して、または数日分を1回にまとめて投与すればよい。
金製剤は、経口または筋肉内投与することが好ましい。
金製剤の投与方法、投与量および投与回数は、患者の年齢、体重および症状に応じて適宜選択することができる。通常、成人に対しては、経口または非経口(たとえば、注射、点滴および直腸部位への投与など)投与により、有効成分として1日、0.01〜1000mg/kgを1回から数回に分割して、または数日分を1回にまとめて投与すればよい。
たとえば、成人に対するイグラチモドまたはその塩の有効投与量としては、イグラチモドとして1日、10〜200mg、好ましくは、25〜100mgを1回から数回に分割して投与すればよい。
たとえば、成人に対する金チオリンゴ酸ナトリウムの有効投与量としては、毎週または隔週に1回、10〜100mgを適宜増量して投与すればよい。
たとえば、成人に対するオーラノフィンの有効投与量としては、オーラノフィンとして1日、6mgを1回から数回に分割して投与すればよい。
イグラチモドまたはその塩および金製剤の投与時期は、同一であってもよいし、1つの投与スケジュール中で異なっていてもよい。
イグラチモドまたはその塩および金製剤の投与回数は、同一であってもよいし、1つの投与スケジュール中で異なっていてもよい。
イグラチモドまたはその塩は、経口投与することが好ましい。
イグラチモドまたはその塩の投与方法、投与量および投与回数は、患者の年齢、体重および症状に応じて適宜選択することができる。通常、成人に対しては、経口投与により、有効成分として1日、0.01〜1000mg/kgを1回から数回に分割して、または数日分を1回にまとめて投与すればよい。
金製剤は、経口または筋肉内投与することが好ましい。
金製剤の投与方法、投与量および投与回数は、患者の年齢、体重および症状に応じて適宜選択することができる。通常、成人に対しては、経口または非経口(たとえば、注射、点滴および直腸部位への投与など)投与により、有効成分として1日、0.01〜1000mg/kgを1回から数回に分割して、または数日分を1回にまとめて投与すればよい。
たとえば、成人に対するイグラチモドまたはその塩の有効投与量としては、イグラチモドとして1日、10〜200mg、好ましくは、25〜100mgを1回から数回に分割して投与すればよい。
たとえば、成人に対する金チオリンゴ酸ナトリウムの有効投与量としては、毎週または隔週に1回、10〜100mgを適宜増量して投与すればよい。
たとえば、成人に対するオーラノフィンの有効投与量としては、オーラノフィンとして1日、6mgを1回から数回に分割して投与すればよい。
イグラチモドまたはその塩および金製剤の投与時期は、同一であってもよいし、1つの投与スケジュール中で異なっていてもよい。
イグラチモドまたはその塩および金製剤の投与回数は、同一であってもよいし、1つの投与スケジュール中で異なっていてもよい。
本発明においてイグラチモドまたはその塩を有効成分として含む製剤と、一種以上の金製剤を有効成分として含む製剤とを患者に対して投与する場合、投与経路、投与時期および投与回数は、上記したとおりである。
また、イグラチモドまたはその塩および金製剤の各有効成分を別個に製剤化したものを纏めてキットとしておき、これらを同時または別個に時間差を置いて投与することもできる。投与経路、投与時期および投与回数は、上記したとおりである。
本発明の方法、医薬組成物またはキットは、一種以上の金製剤の投与によって効果が得られない患者に投与または適用することができる。
本発明の方法、医薬組成物またはキットは、イグラチモドまたはその塩の投与によって効果が得られない患者に投与または適用することができる。
本発明の方法、医薬組成物またはキットは、イグラチモドまたはその塩の投与によって効果が得られない患者に投与または適用することができる。
本発明のイグラチモドまたはその塩および一種以上の金製剤を組み合わせて使用する方法は、関節疾患の治療の方法として有用である。
また、イグラチモドまたはその塩および金製剤を含有する医薬組成物は、関節炎疾患の治療に有用である。
本発明のイグラチモドまたはその塩および一種以上の金製剤を組み合わせて使用する方法は、高疾患活動性の関節疾患の治療の方法として有用である。
また、イグラチモドまたはその塩および金製剤を含有する医薬組成物は、高疾患活動性の関節炎疾患の治療に有用である。
また、イグラチモドまたはその塩および金製剤を含有する医薬組成物は、関節炎疾患の治療に有用である。
本発明のイグラチモドまたはその塩および一種以上の金製剤を組み合わせて使用する方法は、高疾患活動性の関節疾患の治療の方法として有用である。
また、イグラチモドまたはその塩および金製剤を含有する医薬組成物は、高疾患活動性の関節炎疾患の治療に有用である。
本発明の医薬組成物または製剤は、一種以上の医薬的に許容可能な添加剤を含有していてもよく、たとえば、通常、製剤化に使用される賦形剤、希釈剤および基剤などを適宜混合してもよい。
賦形剤としては、たとえば、エリスリトール、マンニトール、キシリトールおよびソルビトールなどの糖アルコール類;白糖、粉糖、乳糖およびブドウ糖などの糖類;α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテルβ−シクロデキストリンナトリウムなどのシクロデキストリン類;結晶セルロースおよび微結晶セルロースなどのセルロース類;ならびにトウモロコシデンプン、バレイショデンプンおよびアルファー化デンプンなどのでんぷん類が挙げられる。
希釈剤としては、たとえば、水、エチルアルコール、マクロゴール、プロピレングリコール、クエン酸、酢酸、リン酸、乳酸、乳酸ナトリウム、硫酸および水酸化ナトリウムなどが挙げられる。
基剤としては、たとえば、白色ワセリン、ポリエチレン、パラフィン、グリセリン、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコンおよびベントナイトなどが挙げられる。
その他の添加剤としては、たとえば、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポピドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースおよび部分α化デンプンなどの崩壊剤;ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースナトリウムおよびメチルセルロースなどの結合剤;ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸およびショ糖脂肪酸エステルなどの滑沢剤;アスパルテーム、サッカリン、ステビア、ソーマチンおよびアセスルファムカリウムなどの矯味剤;二酸化チタン、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄、食用赤色102号、食用黄色4号および食用黄色5号などの着色剤;ラウリル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ポリソルベートおよびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などの界面活性剤;ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、エチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシメチルセルロースフタレート、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマーLDおよびメタクリル酸コポリマーSなどのコーティング剤;クエン酸トリエチル、マクロゴール、トリアセチンおよびプロピレングリコールなどの可塑剤;クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウムおよびリン酸ナトリウムなどのpH調整剤および緩衝剤;ピロ亜硫酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸、チオグリコール酸およびチオ乳酸などの安定化剤;塩化ナトリウム、ブドウ糖、マンニトールまたはグリセリンなどの等張化剤;カルボキシメチルセルロースナトリウム、プロピレングリコール、安息香酸ナトリウム、安息香酸ベンジル、ウレタン、エタノールアミン、グリセリンなどの溶解補助剤;グルコン酸カルシウム、クロロブタノール、ブドウ糖、ベンジルアルコールなどの無痛化剤;および局所麻酔剤などの液体製剤化用の医薬品添加物が挙げられる。
これらの添加剤は、いずれか一種以上を組み合わせて用いてもよい。配合量は、特に限定されず、それぞれの目的に応じ、その効果が充分に発現されるよう適宜配合すればよい。
これらは、常法にしたがって、錠剤、カプセル剤、散剤、シロップ剤、顆粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、液剤、粉体製剤、坐剤、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、貼付剤、軟膏剤または注射剤などの形態で経口または非経口で投与することができる。
賦形剤としては、たとえば、エリスリトール、マンニトール、キシリトールおよびソルビトールなどの糖アルコール類;白糖、粉糖、乳糖およびブドウ糖などの糖類;α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテルβ−シクロデキストリンナトリウムなどのシクロデキストリン類;結晶セルロースおよび微結晶セルロースなどのセルロース類;ならびにトウモロコシデンプン、バレイショデンプンおよびアルファー化デンプンなどのでんぷん類が挙げられる。
希釈剤としては、たとえば、水、エチルアルコール、マクロゴール、プロピレングリコール、クエン酸、酢酸、リン酸、乳酸、乳酸ナトリウム、硫酸および水酸化ナトリウムなどが挙げられる。
基剤としては、たとえば、白色ワセリン、ポリエチレン、パラフィン、グリセリン、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコンおよびベントナイトなどが挙げられる。
その他の添加剤としては、たとえば、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポピドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースおよび部分α化デンプンなどの崩壊剤;ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースナトリウムおよびメチルセルロースなどの結合剤;ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸およびショ糖脂肪酸エステルなどの滑沢剤;アスパルテーム、サッカリン、ステビア、ソーマチンおよびアセスルファムカリウムなどの矯味剤;二酸化チタン、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄、食用赤色102号、食用黄色4号および食用黄色5号などの着色剤;ラウリル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ポリソルベートおよびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などの界面活性剤;ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、エチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシメチルセルロースフタレート、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマーLDおよびメタクリル酸コポリマーSなどのコーティング剤;クエン酸トリエチル、マクロゴール、トリアセチンおよびプロピレングリコールなどの可塑剤;クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウムおよびリン酸ナトリウムなどのpH調整剤および緩衝剤;ピロ亜硫酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸、チオグリコール酸およびチオ乳酸などの安定化剤;塩化ナトリウム、ブドウ糖、マンニトールまたはグリセリンなどの等張化剤;カルボキシメチルセルロースナトリウム、プロピレングリコール、安息香酸ナトリウム、安息香酸ベンジル、ウレタン、エタノールアミン、グリセリンなどの溶解補助剤;グルコン酸カルシウム、クロロブタノール、ブドウ糖、ベンジルアルコールなどの無痛化剤;および局所麻酔剤などの液体製剤化用の医薬品添加物が挙げられる。
これらの添加剤は、いずれか一種以上を組み合わせて用いてもよい。配合量は、特に限定されず、それぞれの目的に応じ、その効果が充分に発現されるよう適宜配合すればよい。
これらは、常法にしたがって、錠剤、カプセル剤、散剤、シロップ剤、顆粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、液剤、粉体製剤、坐剤、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、貼付剤、軟膏剤または注射剤などの形態で経口または非経口で投与することができる。
次に、本発明について試験例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
試験例1(関節リウマチ患者におけるイグラチモドおよび金チオリンゴ酸ナトリウムの併用効果)
被験物質として、イグラチモド(以下、IGUと称する。)および金チオリンゴ酸ナトリウム(以下、GSTと称する。)を選択し、被験製剤として、それぞれコルベット錠およびシオゾール注を用いた。
18歳以上の男女で、関節リウマチを有すると診断された患者を対象とした。ただし、妊婦又は妊娠している可能性がある婦人、重篤な肝障害のある患者、消化性潰瘍のある患者、イグラチモドに対し過敏症の既往歴のある患者およびワルファリンを投与中の患者のいずれかに該当する患者は除外した。
IGUが投与された対象患者のうち、IGU以外の抗関節リウマチ薬を投与していない高疾患活動性(DAS28CRP> 4.1)を示す患者22名をIGU投与群とし、IGU投与開始3ヶ月以上前よりGSTが投与されていたにもかかわらず症状の改善傾向が見られず、高疾患活動性(DAS28CRP> 4.1)を示す患者19名をIGUおよびGSTの併用投与群とした。
投薬方法は、IGUとして1回25mgを1日1回朝食後に4週間経口投与し、それ以降、1回25 mgを1日2回(朝食後、夕食後)に増量した。併用投与群には、前記のIGUの投薬とともに、GSTとして10mg〜100mgを、毎週または隔週に1回筋肉内注射した。
投薬前および投薬開始から4週間経過毎に、観察、検査および判定を行った。
被験物質として、イグラチモド(以下、IGUと称する。)および金チオリンゴ酸ナトリウム(以下、GSTと称する。)を選択し、被験製剤として、それぞれコルベット錠およびシオゾール注を用いた。
18歳以上の男女で、関節リウマチを有すると診断された患者を対象とした。ただし、妊婦又は妊娠している可能性がある婦人、重篤な肝障害のある患者、消化性潰瘍のある患者、イグラチモドに対し過敏症の既往歴のある患者およびワルファリンを投与中の患者のいずれかに該当する患者は除外した。
IGUが投与された対象患者のうち、IGU以外の抗関節リウマチ薬を投与していない高疾患活動性(DAS28CRP> 4.1)を示す患者22名をIGU投与群とし、IGU投与開始3ヶ月以上前よりGSTが投与されていたにもかかわらず症状の改善傾向が見られず、高疾患活動性(DAS28CRP> 4.1)を示す患者19名をIGUおよびGSTの併用投与群とした。
投薬方法は、IGUとして1回25mgを1日1回朝食後に4週間経口投与し、それ以降、1回25 mgを1日2回(朝食後、夕食後)に増量した。併用投与群には、前記のIGUの投薬とともに、GSTとして10mg〜100mgを、毎週または隔週に1回筋肉内注射した。
投薬前および投薬開始から4週間経過毎に、観察、検査および判定を行った。
観察項目を以下に示す。
・28関節の評価(圧痛関節数,腫脹関節数)
(観察する関節(左右):肩関節、肘関節、手関節、近位指関節、中手指関節および膝関節の計28関節)
・急性期反応物質(CRP)
・患者による全般評価(VAS)
・担当医師による全般評価(VAS)
・28関節の評価(圧痛関節数,腫脹関節数)
(観察する関節(左右):肩関節、肘関節、手関節、近位指関節、中手指関節および膝関節の計28関節)
・急性期反応物質(CRP)
・患者による全般評価(VAS)
・担当医師による全般評価(VAS)
DAS28による有効性判定を行った。判定方法を以下(1)〜(4)に示す。
(1)DAS28算出
圧痛関節数(A)、腫脹関節数(B)、CRP:mg/dL(C)、および、患者による全般評価(VAS):mm(D)より式1の計算式によって算出した。なお、式中、lnは自然対数を表す。
(式1)
(2)DAS28評価
各判定時のDAS28は、DAS≦2.7、2.7<DAS≦4.1およびDAS>4.1に分類した。
(3)DAS28改善度
DAS28改善度として、投薬開始前のDAS28から各判定時のDAS28の差を算出し、差>1.2、0.6<差≦1.2および差≦0.6に分類した。
(4)DAS28による有効性判定
各判定時の(2)DAS28評価と(3)DAS28改善度から、EULAR改善基準に基づいて、表1に示すとおり、有効性を3段階で判定した(Ann Rheum Dis.、第66巻、第3号、第407〜409頁(2007年3月))。
(1)DAS28算出
圧痛関節数(A)、腫脹関節数(B)、CRP:mg/dL(C)、および、患者による全般評価(VAS):mm(D)より式1の計算式によって算出した。なお、式中、lnは自然対数を表す。
(式1)
(2)DAS28評価
各判定時のDAS28は、DAS≦2.7、2.7<DAS≦4.1およびDAS>4.1に分類した。
(3)DAS28改善度
DAS28改善度として、投薬開始前のDAS28から各判定時のDAS28の差を算出し、差>1.2、0.6<差≦1.2および差≦0.6に分類した。
(4)DAS28による有効性判定
各判定時の(2)DAS28評価と(3)DAS28改善度から、EULAR改善基準に基づいて、表1に示すとおり、有効性を3段階で判定した(Ann Rheum Dis.、第66巻、第3号、第407〜409頁(2007年3月))。
投薬開始から24週目における結果を表2に示す。
なお、表中の「改善率」は、式2の計算式で算出した値を示す。
(式2)
改善率=(有効患者数+やや有効患者数)/対象患者数×100
なお、表中の「改善率」は、式2の計算式で算出した値を示す。
(式2)
改善率=(有効患者数+やや有効患者数)/対象患者数×100
IGUおよびGSTの併用投与群は、IGU投与群と比較して、優れた改善率を示した。
なお、IGU投与開始2週間前からGSTを投与されていた患者1名、および、IGU投与開始と同時にGSTを投与開始された患者2名について、本試験の併用投与群と同様に、有効性を判定したところ、3名ともに有効であった。
なお、IGU投与開始2週間前からGSTを投与されていた患者1名、および、IGU投与開始と同時にGSTを投与開始された患者2名について、本試験の併用投与群と同様に、有効性を判定したところ、3名ともに有効であった。
試験例2(アジュバント誘発関節炎ラットにおけるイグラチモドおよび金チオリンゴ酸ナトリウムの併用効果)
被験物質として、IGUおよびGSTを選択する。
ルイス(Lewis)系雄性ラットの左後肢足蹠に結核菌死菌の流動パラフィン懸濁液(0.6mg/0.1mL)を皮内注射し、アジュバント関節炎を誘発する。両後肢の足容積は関節炎誘発前より経日的にプレチスモメーターを用いて測定する。被験物質は0.5%メチルセルロース水溶液に懸濁もしくは溶解して投与液とし、アジュバント注射直後から21日間、1日1回、IGUは経口投与、GSTは皮下投与する。併用投与の場合は、両被験物質を時間を空けずに投与する。
単剤投与群の場合、IGUの投与量は1mg/kg、3mg/kgまたは10mg/kg、GSTの投与量は1mg/kg、2.5mg/kgまたは5mg/kgとする。また、併用投与群の場合、IGUの投与量は1mg/kgまたは3mg/kg、および、GSTの投与量は1mg/kg、2.5mg/kgまたは5mg/kgを、時間を空けずに投与する。
無処置の正常群および関節炎を誘発後、被験物質を投与しない対照群には、0.5%メチルセルロース水溶液を体重100g当り1mLの割合で経口投与する。
最終投与翌日(関節炎誘発後21日目)に各群の左後肢の足容積を測定し、ついで、末梢血を採取し、網状赤血球数を測定する。
腫脹率および抑制率は、以下の式3および式4で求める。
(式3)
腫脹率(%)=[(関節炎誘発後21日目の左後肢の足容積/関節炎誘発前の左後肢の足容積)−1]×100
(式4)
抑制率(%)=100−(被験物質投与群の腫脹率/対照群の腫脹率)×100
被験物質として、IGUおよびGSTを選択する。
ルイス(Lewis)系雄性ラットの左後肢足蹠に結核菌死菌の流動パラフィン懸濁液(0.6mg/0.1mL)を皮内注射し、アジュバント関節炎を誘発する。両後肢の足容積は関節炎誘発前より経日的にプレチスモメーターを用いて測定する。被験物質は0.5%メチルセルロース水溶液に懸濁もしくは溶解して投与液とし、アジュバント注射直後から21日間、1日1回、IGUは経口投与、GSTは皮下投与する。併用投与の場合は、両被験物質を時間を空けずに投与する。
単剤投与群の場合、IGUの投与量は1mg/kg、3mg/kgまたは10mg/kg、GSTの投与量は1mg/kg、2.5mg/kgまたは5mg/kgとする。また、併用投与群の場合、IGUの投与量は1mg/kgまたは3mg/kg、および、GSTの投与量は1mg/kg、2.5mg/kgまたは5mg/kgを、時間を空けずに投与する。
無処置の正常群および関節炎を誘発後、被験物質を投与しない対照群には、0.5%メチルセルロース水溶液を体重100g当り1mLの割合で経口投与する。
最終投与翌日(関節炎誘発後21日目)に各群の左後肢の足容積を測定し、ついで、末梢血を採取し、網状赤血球数を測定する。
腫脹率および抑制率は、以下の式3および式4で求める。
(式3)
腫脹率(%)=[(関節炎誘発後21日目の左後肢の足容積/関節炎誘発前の左後肢の足容積)−1]×100
(式4)
抑制率(%)=100−(被験物質投与群の腫脹率/対照群の腫脹率)×100
イグラチモドまたはその塩および一種以上の金製剤を組み合せて使用する方法は、関節炎疾患の治療の方法として有用であり、これらを含有する医薬組成物は、関節炎疾患の治療に有用である。
Claims (15)
- イグラチモドまたはその塩および一種以上の金製剤を関節炎疾患の治療のために組み合わせて使用する方法。
- 金製剤が、金チオリンゴ酸ナトリウムである請求項1に記載の方法。
- 関節炎疾患が、関節リウマチである請求項1または2に記載の方法。
- 一種以上の金製剤の投与によって効果が得られない患者に適用するための、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- イグラチモドまたはその塩の投与によって効果が得られない患者に適用するための、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- イグラチモドまたはその塩および一種以上の金製剤を含有する関節炎疾患を治療するための医薬組成物。
- 金製剤が、金チオリンゴ酸ナトリウムである請求項6に記載の医薬組成物。
- 関節炎疾患が、関節リウマチである請求項6または7に記載の医薬組成物。
- 一種以上の金製剤の投与によって効果が得られない患者に投与するための、請求項6〜8のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- イグラチモドまたはその塩の投与によって効果が得られない患者に投与するための、請求項6〜8のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- イグラチモドまたはその塩を有効成分として含む製剤と、一種以上の金製剤を有効成分として含む製剤とからなる関節炎疾患の治療用キット。
- 金製剤が、金チオリンゴ酸ナトリウムである請求項11に記載のキット。
- 関節炎疾患が、関節リウマチである請求項11または12に記載のキット。
- 一種以上の金製剤の投与によって効果が得られない患者に適用するための、請求項11〜13のいずれか一項に記載のキット。
- イグラチモドまたはその塩の投与によって効果が得られない患者に適用するための、請求項11〜13のいずれか一項に記載のキット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014241067A JP2016102082A (ja) | 2014-11-28 | 2014-11-28 | 関節炎疾患の治療のための方法および医薬組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014241067A JP2016102082A (ja) | 2014-11-28 | 2014-11-28 | 関節炎疾患の治療のための方法および医薬組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016102082A true JP2016102082A (ja) | 2016-06-02 |
Family
ID=56088379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014241067A Pending JP2016102082A (ja) | 2014-11-28 | 2014-11-28 | 関節炎疾患の治療のための方法および医薬組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016102082A (ja) |
-
2014
- 2014-11-28 JP JP2014241067A patent/JP2016102082A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2022037132A (ja) | 筋萎縮性側索硬化症患者の下位集団の治療のためのマシチニブの使用 | |
JP6088429B2 (ja) | 関節リウマチなどの自己免疫疾患の治療の改善方法 | |
WO2012104402A1 (en) | Treatment of severe persitent asthma with masitinib | |
JPWO2013118773A1 (ja) | 特発性炎症性筋疾患の予防又は治療剤 | |
JP2003176240A (ja) | ニコチン性アセチルコリン受容体作用薬により関節の潤滑を高める方法 | |
JP6509729B2 (ja) | 慢性腎臓病の進行抑制又は改善剤 | |
AU2015382376A1 (en) | Cenicriviroc for the treatment of fibrosis | |
RU2322238C2 (ru) | Лечение ревматоидного артрита | |
JP2016102082A (ja) | 関節炎疾患の治療のための方法および医薬組成物 | |
JP6051315B2 (ja) | 乾癬を処置するためのピドチモドの使用 | |
US20200315233A1 (en) | Methods and compositions for treatment of hypercalciuria and nephrolithiasis | |
WO2016006621A1 (ja) | Pgd2拮抗剤を含有するアレルギー性疾患に伴う症状の治療用医薬 | |
EP3664786B1 (en) | Method for treating schnitzler's syndrome | |
JP2621460B2 (ja) | 利尿または降圧剤 | |
JP6935930B2 (ja) | 生薬成分を含む肺高血圧症の予防又は治療剤 | |
JP4853837B2 (ja) | 過敏性腸症候群治療剤 | |
CA1336959C (en) | Uricosuric composition | |
JP6959049B2 (ja) | 新規低アルブミン血症改善薬 | |
KR20030087074A (ko) | 아릴에텐술폰아미드 유도체의 신규 용도 | |
JP2621382B2 (ja) | 尿酸排泄剤 | |
CN115397404A (zh) | 用于治疗covid-19的cxcl8抑制剂 | |
JP2000290198A (ja) | 鼻腔抵抗上昇等の抑制剤 | |
JPH1045603A (ja) | スルファチドを有効成分とするTNF−α産生抑制剤 | |
KR20030072404A (ko) | 만성 심부전 치료용 의약 조성물 | |
KR20060120204A (ko) | 삼출성 중이염의 예방 및/또는 치료제 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20161221 |