JP2016101821A - ステアリングロック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】汎用的かつ簡易的な設備であっても組立を容易に行うことができるステアリングロック装置を提供する。【解決手段】ステアリングロック装置1は、プランジャ31の駆動により回転軸44を中心に揺動して規制位置と許容位置とに切り替え移動可能であって、規制位置ではカムシャフト20のLOCK位置への回転を阻止し、許容位置ではカムシャフト20のLOCK位置への回転を許容するリンク40と、リンク40をカム部21及びプランジャ31の作動に連動させる連動機構とを備え、ハウジング10には、連動機構を組込み可能な開口部13dを有する収容部13が形成され、開口部13dを覆うカバー部30bをソレノイド30が備える。【選択図】図6

Description

本発明は、キーロック機構でキーシリンダをロックしてキーを抜けなくするステアリングロック装置に関するものである。
AT車のステアリングロック装置には、シフトレバーがパーキングレンジ「P」以外のリバースレンジ「R」、ニュートラルレンジ「N」又はドライブレンジ「D」等にセットされている場合に、キーロック機構でキーシリンダをロックしてキーを抜けなくするキーインターロック装置が備わるものがある。
このキーインターロック装置にソレノイドを用いるものは一般的であり、例えば、シフトレバーが「P」以外の位置のとき、ソレノイドが通電されることでプランジャが突出してステアリングロック装置のカムと嵌合し、キーを「LOCK」位置に回動できなくしている。また、通電が解除されるとスプリング力により元の没入位置に戻る(特許文献1参照)。
このソレノイドのプランジャが、キーシリンダ後部のカム部と嵌合するものがあるが、より効率的に駆動力を伝達するために、プランジャの直線運動を回転運動に変換するリンク機構を備えるものがある。
このリンク機構の回転軸は、ステアリングロックボディ等の部品にカシメや圧入等を行って固定されるが、専用設備が必要となり、組立工数も余計に必要になっていた。
特許第3838630号公報
本発明の課題は、汎用的かつ簡易的な設備であっても組立を容易に行うことができるステアリングロック装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、ハウジング(10)内に配置され、キーの回転操作に応じてLOCK位置、ACC位置、ON位置及びSTART位置へ回動するカム部(21)を有するカムシャフト(20)と、プランジャ(31)を進退可能に駆動するソレノイド(30)と、前記プランジャ(31)の駆動により回転軸(44)を中心に揺動して規制位置と許容位置とに切り替え移動可能であって、前記プランジャ(31)の規制位置では前記カムシャフト(20)のLOCK位置への回転を阻止し、前記プランジャ(31)の許容位置では前記カムシャフト(20)のLOCK位置への回転を許容する阻止部材(40)と、前記阻止部材(40)を前記カム部(21)及び前記プランジャ(31)の作動に連動させる連動機構と、を備え、前記ハウジング(10)には、前記連動機構を組込み可能な開口部(13d)を有する収容部(13)が形成され、前記開口部(13d)を覆うカバー部(30b)を前記ソレノイド(30)に設けた、ステアリングロック装置(1,2)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のステアリングロック装置において、シリンダインナ(72)及びシリンダアウタ(71)を有するシリンダ錠(70)と、前記シリンダインナの回動に応じてロック位置でステアリングシャフトの回動を阻止するロックシャフト(94)と、が前記ハウジング(10)内に収納されており、前記ロックシャフト(94)を前記ステアリングシャフト側に付勢するスプリング(92)と前記ロックシャフト(94)とを前記ハウジング(10)内に収納するために前記ハウジング(10)に設けられた第2の開口部(15a)を覆うリッド(91)が設けられており、前記ソレノイド(30)は、前記シリンダ錠(70)のキー挿抜方向に沿って前記プランジャ(31)が駆動するように配置されており、かつ、前記リッド(91)の一部又は全部を覆って固定されること、を特徴とするステアリングロック装置(1,2)である。
請求項3の発明は、請求項2に記載のステアリングロック装置において、前記ソレノイド(30)の前記カバー部(30b)には貫通部(30d)が形成されており、前記貫通部(30d)を貫通した前記連動機構の一部及び前記プランジャ(31)を覆うケース(14)を設けたこと、を特徴とするステアリングロック装置(1,2)である。
請求項4の発明は、請求項2又は請求項3に記載のステアリングロック装置において、前記ソレノイド(30)は、防犯ねじ(32)により前記ハウジング(10)に固定されること、を特徴とするステアリングロック装置(1,2)である。
本発明によれば、ステアリングロック装置は、汎用的かつ簡易的な設備であっても組立を容易に行うことができる。
本発明によるステアリングロック装置1の第1実施形態を示す斜視図である。 ステアリングロック装置1をキー挿入孔73側から見た図である。 ステアリングロック装置1をソレノイド30側から見た図である。 ステアリングロック装置1を図3中の矢印A−Aの位置で切断して示した断面図である。 ステアリングロック装置1のロック駆動機構90を分解して示した分解斜視図である。 ステアリングロック装置1のインターロック機構を分解して示した分解斜視図である。 図6に示した状態から、リンク40及びスライダ50等を組み付けた状態を示した分解斜視図である。 第2実施形態ステアリングロック装置1のインターロック機構を分解して示した分解斜視図である。 第2実施形態のステアリングロック装置2を第1実施形態の図4と同様な位置で切断して示した断面図である。 第3実施形態のステアリングロック装置3のインターロック機構を分解して示した分解斜視図である。 第3実施形態のステアリングロック装置3を第1実施形態の図4と同様な位置で切断して示した断面図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明によるステアリングロック装置1の第1実施形態を示す斜視図である。
図2は、ステアリングロック装置1をキー挿入孔73側から見た図である。
図3は、ステアリングロック装置1をソレノイド30側から見た図である。
図4は、ステアリングロック装置1を図3中の矢印A−Aの位置で切断して示した断面図である。
図5は、ステアリングロック装置1のロック駆動機構90を分解して示した分解斜視図である。
図6は、ステアリングロック装置1のインターロック機構を分解して示した分解斜視図である。
図7は、図6に示した状態から、リンク40及びスライダ50等を組み付けた状態を示した分解斜視図である。
なお、これらの各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
本実施形態のステアリングロック装置1は、不図示のステアリングシャフト(ステアリングホイール)の回動をロック及びアンロックするものである。また、本実施形態のステアリングロック装置1は、インターロック機構を備えている。すなわち、ステアリングロック装置1は、シフトレバーがパーキングレンジ「P」以外のリバースレンジ「R」、ニュートラルレンジ「N」又はドライブレンジ「D」等にセットされている場合には、シリンダ錠70内のシリンダインナ72と一体で回転するカムシャフト20の回転を規制して、キーを抜けなくする。
ステアリングロック装置1は、ハウジング10と、カムシャフト20と、ソレノイド30と、リンク40と、スライダ50と、第1スプリング61と、第2スプリング62と、シリンダ錠70と、イグニッションスイッチ80と、ロック駆動機構90とを備えている。本実施形態のステアリングロック装置1では、カムシャフト20と、ソレノイド30と、リンク40と、スライダ50と、第1スプリング61と、第2スプリング62とにより、インターロック機構の主要部が構成されている。また、このインターロック機構の主要部のうち、リンク40と、スライダ50と、第1スプリング61と、第2スプリング62とが、リンク40をカム部21及びプランジャ31の作動に連動させる連動機構となっている。
ハウジング10は、略矩形ボックス状に形成された第1ハウジング部10Aと、第1ハウジング部10Aに並んで配置された第2ハウジング部10Bと、第1ハウジング部10A及び第2ハウジング部10Bの側方に筒状に突出して延在する第3ハウジング部10Cとにより構成されている。
第1ハウジング部10Aの一端側(図1中の下端側)には、略半円形状に凹んだ形状に形成された取付部11が設けられている。この取付部11が、不図示のステアリングシャフトに対して取り付けられる。また、取付部11には、ロックシャフト挿通孔12が貫通して開口されている。
第1ハウジング部10Aには、開口部(第2の開口部)15aが図5中の上方に開口された収容部15が設けられている。この第1ハウジング部10A内の収容部15には、取付部11とは反対側(図5中の上側)からロック駆動機構90を構成するスプリング92と、ロックスライダ93と、ロックシャフト94とが開口部15aを通して収められ、リッド91により蓋がされている。
第2ハウジング部10Bには、リンク40の大部分と、スライダ50と、第1スプリング61と、第2スプリング62とが図6中の上方から納められるように開口した開口部13dを有する収容部13が設けられている。この第2ハウジング部10Bの収容部13には、図6中の上側から上述の連動機構、すなわち、リンク40と、スライダ50と、第1スプリング61と、第2スプリング62とが開口部13dを通して組み込まれている。
ケース14は、弾性変形可能な係止爪14aを備えており、第2ハウジング部10Bに設けられた係止部13bに係止爪14aが係合することにより、ハウジング10に対して取付けられる。
第3ハウジング部10C内には、カムシャフト20と、シリンダ錠70とが収められている。
カムシャフト20は、ハウジング10の第3ハウジング部10C内に配置されている。カムシャフト20は、不図示のキーの回転操作に応じてLOCK位置、ACC位置、ON位置及びSTART位置へ回動する。
カムシャフト20は、カム部21と、シリンダ係合部22と、スイッチ係合部23と、ロック駆動部24とを備えている。
カム部21は、円筒外径が小さい小径部と、小径部よりも円筒外径が大きい大径部とを有しており、大径部が後述のリンク40の阻止部43に係合可能となっている。
シリンダ係合部22は、シリンダインナ72の端部が係合するための凹形状である。シリンダ係合部22がシリンダインナ72と係合しているので、キーが回転させられると、その回転力がカムシャフト20に伝えられる。
スイッチ係合部23は、イグニッションスイッチ80と係合するための凸形状である。スイッチ係合部23がイグニッションスイッチ80と係合しているので、キーが回転させられると、その回転力がカムシャフト20を介してイグニッションスイッチ80に伝えられる。
ロック駆動部24には、ロック駆動機構90を駆動するためのカム形状が形成されており、キーがアンロック方向に回転させられると、ロック駆動部24が後述のロックスライダ93及びロックシャフト94をアンロック方向へ駆動する。
ソレノイド30は、ハウジング10の側面(図1では、上方)に、カムシャフト20の回転中心軸が延在する方向に沿う向き、すなわち、シリンダ錠70のキー挿抜方向に沿ってプランジャ31が動作するように配置されている。ソレノイド30は、プランジャ31を突出位置と引き込み位置に駆動する。
ソレノイド30には、収容部13の開口部13dを覆うカバー部30bがヨーク30aと一体となって形成されている。カバー部30bには、孔30cと、貫通部30dとが設けられている。
プランジャ31は、カムシャフト20の回転中心軸に沿った方向、すなわち、シリンダ錠70のキー挿抜方向に延在した棒状の部材であって、ソレノイド30への通電に応じて、上記回転中心軸に沿った方向において、突出位置と引き込み位置との間で進退移動を行う。プランジャ31のキー挿入孔73側の先端付近には、突起31aが両側に突出して設けられている。突起31aは、後述するリンク40の係合部42と係合している。
リンク(阻止部材)40は、回転軸44を中心に揺動するレバー部材であり、その一端に形成された係合部42がプランジャ31の突起31aと係合している。また、リンク40の他端には、カムシャフト20のカム部21と係合可能な阻止部43が突出して形成されている。リンク40は、後述のスライダ50に形成された中空部分50aを貫通して配置されており、回転軸44は、収容部13の溝部13cに保持されている。
このような構成により、リンク40は、プランジャ31の駆動により規制位置と許容位置とに切り替え移動可能となっている。リンク40は、プランジャ31の引き込み位置となる規制位置では、阻止部43がカム部21と係合して、カムシャフト20のLOCK位置への回転を阻止する。また、リンク40は、プランジャ31の突出位置となる許容位置では、阻止部43がカム部21から退避して、カムシャフト20のLOCK位置への回転を許容する。
スライダ(カム連動部材)50は、カムシャフト20のカム部21に対して接離する方向に直線駆動されるスライド部材であり、収容部13内に直線移動可能なように設けられている。スライダ50は、カム部21とリンク40とに連動して、カムシャフト20の回転に応じてリンク40を規制位置と許容位置とに遷移させる。具体的には、スライダ50は、カムシャフト20がLOCK位置からON位置側に回転することに応じて、スライダ50が当接していたカム部21の大径部が移動することに連動して、後述の第1スプリング61の付勢力によって移動し、リンク40を阻止位置に遷移させる。
また、スライダ50は、中空部分50aと、スプリング受部50b,50cと、斜面50dとを有している。
中空部分50aは、スライダの中央にカムシャフト20の延在方向に沿って貫通して開口されている。上述したように、中空部分50aには、リンク40が貫通して配置されている。
スプリング受部50bは、スライダ50の両側方に突出した張り出し部分のそれぞれに設けられており、図6の上方に向かって突出して略円柱形状に形成されている。これら2箇所のスプリング受部50bは、第1スプリング61にそれぞれ挿入されるようにして、第1スプリング61を保持している。
スプリング受部50cは、中空部分50a内の図6中における下側の部分に、図6中の上方に向けて突出して略円柱形状に形成されている。スプリング受部50cは、第2スプリング62に挿入されるようにして、第2スプリング62を保持している。
斜面50dは、スライダ50がカムシャフト20のカム部21と接触する部分に設けられている。斜面50dは、カムシャフト20がACC位置からLOCK位置側へ回転するときに、カム部21により力を受けてスライダ50をカムシャフト20から離れる向き(図6中の上向き)に移動させることができる向きに傾斜して形成されている。
第1スプリング61は、2つ設けられており、それぞれ一端がスライダ50のスプリング受部50bに取付けられ、他端がソレノイド30と一体となるソレノイド30のカバー部30bに取付けられたコイルスプリングである。第1スプリング61は、リンク40が規制位置となる方向、すなわち、阻止部43がカムシャフト20に近づく向き(図6中の下向き)に、スライダ50を付勢する。
第2スプリング62は、スライダ50の中空部分50a内に配置され、その一端がスライダ50のスプリング受部50cに取付けられ、他端がリンク40に取付けられたコイルスプリングである。第2スプリング62は、リンク40が許容位置となる方向、すなわち、阻止部43がカムシャフト20から離れる向き(図6中の上向き)に、リンク40を付勢する。
シリンダ錠70は、カムシャフト20と係合した状態でキーが回されることにより、キーの回転をカムシャフト20へ伝達可能なように構成されているキーシリンダであり、ハウジング10内に収められている。シリンダ錠70は、ハウジング10に固定されているシリンダアウタ71と、シリンダアウタ71内で回転可能なシリンダインナ72と、シリンダインナ72の端部に開口されたキー挿入孔73とを有している。
イグニッションスイッチ80は、ハウジング10の端部に取付けられており、カムシャフト20のスイッチ係合部23が係合している。カムシャフト20が回転させられると、その回転がイグニッションスイッチ80内へ伝えられる。
イグニッションスイッチ80には、イグニッションスイッチ80の外部に突出して設けられたコネクタ81が設けられており、イグニッションスイッチ80への電気的接続を行う不図示のコネクタが接続される。
ロック駆動機構90は、リッド91と、スプリング92と、ロックスライダ93と、ロックシャフト94とを備えており、ロックシャフト94がロックシャフト挿通孔12を通して突出及び退避することにより、不図示のステアリングシャフト(ステアリングホイール)の回動をロック及びアンロックする。ロックシャフト94は、ロックスライダ93と一体で移動可能に取り付けられており、これらロックシャフト94及びロックスライダ93は、スプリング92により、ロックシャフト94が突出するロック位置方向に付勢されている。また、ロックスライダ93は、中央に開口部93aが形成されており、この開口部93a内をカムシャフト20が貫通している。開口部93a内の形状はカムシャフト20のロック駆動部24と係合するようになっており、カムシャフト20の回転位置に応じて、ロックスライダ93及びロックシャフト94が進退移動を行う。
上述した本実施形態のステアリングロック装置1は、ロック駆動機構90と、連動機構と、ソレノイド30の組立を簡単に行うことができ、かつ、不正な分解に対する安全性も高いものとなっている。以下、この点について説明する。
ロック駆動機構90は、スプリング92と、ロックスライダ93と、ロックシャフト94とを、第1ハウジング部10Aの収容部15内に収めた状態で、リッド91により蓋をする形で第1ハウジング部10Aの収容部15内に収められている。リッド91は、ピン95がピン孔91aに挿入されてハウジング10に対して固定されている。
ロック駆動機構90が組み付けられた後に、収容部13に連動機構(リンク40と、スライダ50と、第1スプリング61と、第2スプリング62)が納められた状態で、ソレノイド30は、防犯ねじであるワンウェイボルト32が孔30cを貫通して取付孔13aに締め付けられることにより、ハウジング10に対して固定されている。
ソレノイド30が取付けられたことにより、カバー部30bは、貫通部30dに対応する部分以外の開口部13dを覆っている。しかし、この状態ではまだ、貫通部30dをリンク40の一部が貫通して露出している。貫通部30dと、この貫通部30dから露出したリンク40の係合部42と、プランジャ31とは、ケース14により覆われて収容される。
また、ソレノイド30は、その一部がリッド91を覆うようにして配置されている。
ソレノイド30は、ワンウェイボルト32が孔30cを貫通して取付孔13aに締め付けられることにより、ハウジング10に対して固定されている。この構成により、ソレノイド30を取り外すことが困難になり、また、リッド91の取り外しも困難になり、不正な破壊行為等に対する安全性が高くなっている。防犯ねじとしてはワンウェイボルトを例示したが、これ以外にも、一度組付けが完了すると取外しが不可能になるものや、不正に取外そうとすると破損して取外せなくなるもの、専用工具を用いなければ取り外しが非常に困難となるもの等を用いることができる。また、ソレノイド30の一部がリッド91を覆っているので、ロック駆動機構90に対する不正な破壊行為等に対する安全性も高くなっている。
以上説明したように、第1実施形態によれば、圧入やカシメ等を行う必要がないため追加設備が不要となり、ソレノイド30の固定は、ネジ締めで行えるため治具はドライバーのみで済み、汎用かつ簡易的な設備で組立が可能となり、組立工数の削減、及び、コストダウンが可能である。
また、ソレノイド30をステアリングロック装置1のリッド91に被せて配置したため、ソレノイド30が邪魔となりリッド91への不正アタックが困難となる。よって、盗難防止性が向上する。
さらに、連動機構の一部とプランジャ31とを覆うケース14を設けたため、駆動部を保護し、装置内部への埃、水等の浸入を阻止できる。
さらにまた、ソレノイド30の固定に、ワンウェイボルトを用いたので、ソレノイド30を一度締付け固定すれば取り外しは困難となり、部品点数を変更することなく盗難防止性が向上する。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態ステアリングロック装置2のインターロック機構を分解して示した分解斜視図である。
図9は、第2実施形態のステアリングロック装置2を第1実施形態の図4と同様な位置で切断して示した断面図である。
第2実施形態のステアリングロック装置2は、第1スプリング261及び第2スプリング262の保持形態が異なる他は、第1実施形態のステアリングロック装置1と同様な形態をしている。よって、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
スライダ(カム連動部材)250は、第1実施形態のスライダ50と略同様な機能を有しているが、スプリング受部250bの形態が異なる点と、第1実施形態で設けられていたスプリング受部50cが設けられていない点が、第1実施形態のスライダ50と異なっている。
スプリング受部250bは、第1実施形態とは異なり、中空の有底円筒形状に形成されている。スプリング受部250bには、第1スプリング261が挿入されて保持される。
第1スプリング261は、スプリング受部250bによる保持のされ方が異なる他は、第1実施形態の第1スプリング61と同様な機能を有している。
第2スプリング262は、第1実施形態の第2スプリング62とは異なり、スライダ250には取付けられていない。第2スプリング262は、ハウジング10のスプリング受部13eと、リンク40との間に設けられているコイルスプリングである。第2スプリング262は、リンク40が許容位置となる方向、すなわち、阻止部43がカムシャフト20から離れる向き(図8中の上向き)に、リンク40を付勢する。この構成により、第1実施形態と比較して第2スプリング262がより組付けやすく、また第2スプリング262の一端が固定部材であるハウジング10に固定されるため、第2スプリング262が取付位置からずれたり外れたりする可能性が低くなる。
第2実施形態のステアリングロック装置2の動作は、第1実施形態のステアリングロック装置1と同様であるので、詳細な説明は省略する。
(第3実施形態)
図10は、第3実施形態のステアリングロック装置3のインターロック機構を分解して示した分解斜視図である。
図11は、第3実施形態のステアリングロック装置3を第1実施形態の図4と同様な位置で切断して示した断面図である。
第3実施形態のステアリングロック装置3は、第1実施形態において第1スプリング61及び第2スプリング62の2種類、合計3つのコイルスプリングを設けていたものを、1つのリーフスプリング360により構成した形態である。第3実施形態のステアリングロック装置3は、リーフスプリング360に関する部分の他は、第1実施形態のステアリングロック装置1と同様である。よって、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
リンク340は、第1実施形態のリンク40と略同様な部材であり、軸孔341と、係合部342と、阻止部343とを備えている。ただし、リンク340を回転可能に支持する回転軸344には、リーフスプリング360が同軸で設けられている点が、第1実施形態のリンク40と異なっている。
スライダ350は、第1実施形態のスライダ50と略同様な部材である。ただし、第3実施形態のスライダ350には、第1実施形態のスライダ50に設けられているスプリングを保持するための形状が設けられていない。
リーフスプリング360は、第1実施形態の第1スプリング61及び第2スプリング62の機能を併せ持つように構成された板ばね部材である。リーフスプリング360は、図10中の上方に延在した腕部分に軸孔360aが開口されており、この軸孔360aに回転軸344が貫通させられることにより、支持されている。
また、リーフスプリング360は、第1脚361と、第2脚362とを備えている。
第1脚361は、イグニッションスイッチ80側に向かって突出して延在している。第1脚361は、弾性変形して付勢力を生じ、スライダ350をカムシャフト20側へ向かって付勢している。第1脚361は、第1実施形態の第1スプリング61に相当する機能を持っている。
第2脚362は、根元部分を折り返すことにより、第1脚361よりもソレノイド30側に配置され、イグニッションスイッチ80側に向かって突出して延在している。第2脚362は、弾性変形して付勢力を生じ、リンク340を図11中の反時計回り方向に付勢している。第2脚362は、第1実施形態の第2スプリング62に相当する機能を持っている。
第3実施形態のステアリングロック装置3の動作は、第1実施形態のステアリングロック装置1の動作と同様なので、詳細な説明は省略する。
以上説明した第3実施形態によれば、第1実施形態の第1スプリング61及び第2スプリング62の機能を1つの部材に備えたリーフスプリング360により構成した。これにより、第3実施形態では、コイルスプリングで3個必要だったスプリングが1個で済むため、部品点数の削減によるコストの削減が可能となる。
また、第3実施形態では、リンク340の回転軸344と共用して同軸にリーフスプリング360を取付けることができ、また、事前にリンク340とスライダ350とリーフスプリング360と回転軸344とを組付けて、サブASSY化しておくことができるため、組付工数を低減することができる。
第3実施形態のステアリングロック装置3の動作は、第1実施形態のステアリングロック装置1と同様であるので、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、第2実施形態や第3実施形態のように連動機構の形態が異なっていても、第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
各実施形態において、プランジャの引き込み位置では阻止部材であるリンクが規制位置となり、プランジャの突出位置では阻止部材であるリンクが許容位置となる例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、プランジャの引き込み位置では阻止部材であるリンクが許容位置となり、プランジャの突出位置では阻止部材であるリンクが規制位置となるような構成としてもよい。この阻止部材の構成は、実施形態の例に限らず、適宜変更が可能である。
各実施形態において、連動機構には、コイルスプリングが複数設けられている例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、複数のコイルスプリングの代わりに、第1スプリングと第2スプリングの両方の機能を備えたリーフスプリングを連動機構に設けてもよい。また、連動機構の構成は、実施形態の例に限らず、適宜変更が可能である。
なお、各実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
1,2,3 ステアリングロック装置
10 ハウジング
10A 第1ハウジング部
10B 第2ハウジング部
10C 第3ハウジング部
11 取付部
12 ロックシャフト挿通孔
13 収容部
13a 取付孔
13b 係止部
13c 溝部
13d 開口部
13e スプリング受部
14 ケース
14a 係止爪
15 収容部
15a 開口部
20 カムシャフト
21 カム部
22 シリンダ係合部
23 スイッチ係合部
24 ロック駆動部
30 ソレノイド
30a ヨーク
30b カバー部
30c 孔
30d 貫通部
31 プランジャ
31a 突起
32 ワンウェイボルト
40 リンク
42 係合部
43 阻止部
44 回転軸
50 スライダ
50a 中空部分
50b スプリング受部
50c スプリング受部
50d 斜面
61 第1スプリング
62 第2スプリング
70 シリンダ錠
71 シリンダアウタ
72 シリンダインナ
73 キー挿入孔
80 イグニッションスイッチ
81 コネクタ
90 ロック駆動機構
91 リッド
91a ピン孔
92 スプリング
93 ロックスライダ
93a 開口部
94 ロックシャフト
95 ピン
250 スライダ
250b スプリング受部
261 第1スプリング
262 第2スプリング
340 リンク
341 軸孔
342 係合部
343 阻止部
344 回転軸
350 スライダ
360 リーフスプリング
360a 軸孔
361 第1脚
362 第2脚

Claims (4)

  1. ハウジング内に配置され、キーの回転操作に応じてLOCK位置、ACC位置、ON位置及びSTART位置へ回動するカム部を有するカムシャフトと、
    プランジャを進退可能に駆動するソレノイドと、
    前記プランジャの駆動により回転軸を中心に揺動して規制位置と許容位置とに切り替え移動可能であって、前記プランジャの規制位置では前記カムシャフトのLOCK位置への回転を阻止し、前記プランジャの許容位置では前記カムシャフトのLOCK位置への回転を許容する阻止部材と、
    前記阻止部材を前記カム部及び前記プランジャの作動に連動させる連動機構と、
    を備え、
    前記ハウジングには、前記連動機構を組込み可能な開口部を有する収容部が形成され、前記開口部を覆うカバー部を前記ソレノイドに設けた、ステアリングロック装置。
  2. 請求項1に記載のステアリングロック装置において、
    シリンダインナ及びシリンダアウタを有するシリンダ錠と、前記シリンダインナの回動に応じてロック位置でステアリングシャフトの回動を阻止するロックシャフトと、が前記ハウジング内に収納されており、
    前記ロックシャフトを前記ステアリングシャフト側に付勢するスプリングと前記ロックシャフトとを前記ハウジング内に収納するために前記ハウジングに設けられた第2の開口部を覆うリッドが設けられており、
    前記ソレノイドは、前記シリンダ錠のキー挿抜方向に沿って前記プランジャが駆動するように配置されており、かつ、前記リッドの一部又は全部を覆って固定されること、
    を特徴とするステアリングロック装置。
  3. 請求項2に記載のステアリングロック装置において、
    前記ソレノイドの前記カバー部には貫通部が形成されており、前記貫通部を貫通した前記連動機構の一部及び前記プランジャを覆うケースを設けたこと、
    を特徴とするステアリングロック装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載のステアリングロック装置において、
    前記ソレノイドは、防犯ねじにより前記ハウジングに固定されること、
    を特徴とするステアリングロック装置。
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