JP2016100391A - 電子部品搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】目的機器への搬送経路に電子部品を中継するために、供給盤から電子部品をピックアップする際に、電子部品のピックアップ予定位置への移動ズレによって生じる電子部品のピックアップミスを抑制する電子部品搬送装置を提供する。
【解決手段】電子部品搬送装置は、供給盤を保持するホルダのスライダによって、供給盤を盤面に平行に移動させ、各電子部品を予定位置に向けて移動させる。供給盤の移動ズレによる電子部品の実際位置をカメラで検出し、供給盤から電子部品をピックアップするピックアップ装置のアームを実際位置の電子部品に合わせて位置補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品を供給盤から搬送経路に供給して、目的機器に搬送する電子部品搬送装置に関する。
電子部品は、その製造及び出荷過程で電気特性等の観察、リードの曲げ等の処理、ランク別の分類又は収容容器の移載等の工程を経る。電子部品搬送装置は、電子部品を供給盤から搬送経路に供給して、これら工程を行う目的機器に搬送する。供給盤は、例えば、ウェハリングや格子状に仕切りを設けたトレイであり、電子部品をアレイ状に並べて保持している。一般的には、供給盤から搬送経路へ載せる1ルートが電子部品搬送装置内に形成され、供給盤の各電子部品をそのルートの入り口に順次移動させて、そのルートを通って搬送経路に移される。
ルートを形成するのは、先端に吸着ノズルが付設されたアームを放射状に配置した回転式のロータリーピックアップや、多軸アームのマニピュレータであり、これら機器が中継装置として、供給盤から電子部品をピックアップし、搬送経路へ移載する。中継機器が電子部品をピックアップする予定位置にアームの先端に付設された吸着ノズルを移動させ、電子部品をピックアップする。
電子部品をピックアップする予定位置には、供給盤を保持するホルダが供給盤を平面移動させて、ピックアップ対象の電子部品を位置させる。平面移動の機構は様々であるが、一例としては、XYステージであり、電子部品の並びに沿った一軸と、その一軸と直交する他軸の方向にレールとリードスクリューを配設し、リードスクリューの推進力で供給盤を保持したホルダをレールに沿って滑走させる。
予定位置への電子部品の移動ズレは、電子部品のピックアップミスを誘発し、最悪の場合、電子部品の中継途中での脱落によって電子部品搬送装置に不具合を生じさせてしまう。そのため、電子部品の中継途中での脱落が生じると、電子部品を順次整列搬送している搬送経路を全てストップさせ、脱落した電子部品を取り除かなくてはならない。従って、電子部品搬送装置には、監視員を配置しなくてはならず、そのための人件費も生じる。このように、予定位置への電子部品の移動ズレは、最悪の場合は装置の故障を招き、この最悪の事態を免れるためには生産効率の低下や労力の増加を許容せねばならなかった。
そこで、近年は、供給盤から電子部品をピックアップする予定位置への移動ズレを未然に検出し、移動ズレを解消するようにホルダを再移動させる技術も提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2012−119494号公報
供給盤が保持できる電子部品が多量であるほど、電子部品の生産コストの低減に寄与することはよく知られていることであり、近年は供給盤の大型化が進んでいる。例えば、供給盤がウェハリングの場合、そのウェハリングに貼り付けられるウェハは、直径300mmが実用化され、400mmや450mm口径の開発も進んでいる。
つまり、ホルダは、300〜450mmのウェハ上を高速移動する必要があり、その目的にかなうスライダは、最小移動単位が大きく設定されている。最小移動単位は、リードスクリューのネジ一回転当たりにナットが進む距離をリード長と呼ぶと、このリード長に対して、エンコーダが検出可能なモータの最小回転角度を乗じた値であり、スライダが移動可能な最小単位の距離である。ネジの巻き方を荒めにしてリード長を大きく取ることが高速移動には有効であり、ホルダが備えるスライダに多く採用されている。
しかしながら、スライダの最小移動単位が大きく設定されると、高速移動が可能となる反面、スライダの微小動作は原理的に困難となってしまう。そうすると、従来のように、ホルダの再移動によってピックアップ予定位置への移動ズレを解消しようとしても、移動ズレの精度の高い解消は困難となってしまう。
つまり、このまま供給盤の大型化が進むと、従来技術のままでは、ピックアップ予定位置へ電子部品を精度良く位置させる位置補正を精度良く達成することが困難となる虞がある。そうすると、アームと電子部品とを精度良く正対させづらくなり、ピックアップ時の電子部品の脱落に起因する各問題が再燃しかねない。
本発明は、上記のような問題点を解決するために提案されたもので、目的機器への搬送経路に電子部品を中継するために、供給盤から電子部品をピックアップする際に、電子部品のピックアップ予定位置への移動ズレによって生じる電子部品のピックアップミスを抑制する電子部品搬送装置を提供することを目的とする。
本発明に係る電子部品搬送装置は、供給盤にアレイ状に並ぶ電子部品を目的機器に搬送する電子部品搬送装置であって、前記供給盤を保持するホルダと、前記目的機器への搬送経路を有する搬送テーブルと、前記ホルダと前記搬送テーブルとの間に配置され、前記供給盤から前記搬送テーブルへ電子部品を中継するピックアップ装置と、を備え、前記ホルダは、前記供給盤を盤面と平行に移動させて、各電子部品を予定位置に向けて移動させる供給盤スライダを有し、前記ピックアップ装置は、前記供給盤の電子部品をピックアップするアームと、前記アームを前記ホルダと前記搬送テーブルとの間で往復させる往復運動手段と、前記予定位置へ向けて移動する電子部品の移動ズレによる実際位置を検出する検出手段と、前記検出手段の検出に基づき、電子部品をピックアップする前記アームの位置を補正する補正手段と、を備えること、を特徴とする。
前記補正手段は、前記供給盤を横切る方向に前記アームを移動させる第1の移動手段と、前記第1の移動手段が移動させる方向と直交する方向に前記アームを移動させる第2の移動手段と、を備えるようにしてもよい。
前記第1の移動手段及び前記第2の移動手段の少なくとも一方は、前記アームを前記供給盤の平面に沿って平行にスライドさせるアームスライダであるようにしてもよい。
前記第1の移動手段及び前記第2の移動手段の少なくとも一方は、前記アームを其の基端を中心点として旋回させる旋回手段であるようにしてもよい。
前記第1の移動手段は、前記アームを前記ウェハの平面に沿って平行にスライドさせるアームスライダであり、前記第2の移動手段は、前記アームを其の基端中心点として旋回させる旋回手段であるようにしてもよい。
前記ホルダは、前記供給盤を垂直に保持し、前記搬送テーブルは、前記ピックアップ装置の上方で前記搬送経路を水平にして配置され、前記ピックアップ装置の前記第1の移動手段は、前記アームを高さ一定で移動させる前記アームスライダであり、前記ピックアップ装置の前記往復運動手段と前記第2の移動手段は、共通の前記旋回手段であり、前記旋回手段は、前記アームの迎角を変位する旋回移動をさせ、前記第2の移動手段として、ピックアップする電子部品に向けて前記アームの迎角を変位させ、前記往復運動手段として、迎角変位された位置から前記搬送テーブルに向く真上方向へ前記アームを旋回移動させるようにしてもよい。
前記検出手段は、前記予定位置と其の周囲を視野に捉えるカメラと、前記カメラの撮像データを解析して実際位置を検出する解析部と、を有し、前記解析部は、前記アームが前記搬送テーブルに向く真上方向に旋回移動した際の撮像データを解析するようにしてもよい。
前記アームは、先端に電子部品を保持する保持手段を有し、前記保持手段は、前記アームと軸を外して配置され、前記カメラは、前記保持手段の後端から前記往復運動手段による前記保持手段の移動軌跡を通して前記予定位置と其の周囲を視野に捉えるようにしてもよい。
前記補正手段は、前記第1の移動手段と前記第2の移動手段と前記供給盤スライダとを制御し、前記アームと前記供給盤の両方を移動させて、前記アームを前記実際位置に移動させるようにしてもよい。
前記アームは、先端に電子部品を保持する保持手段を有し、前記ピックアップ装置は、前記保持手段を軸方向に進退させる進退駆動手段を有し、前記進退駆動手段は、前記保持手段と連結する第1のロッドと、前記第1のロッドに向けて進出し、前記第1のロッドを軸方向に押し出す第2のロッドと、を有し、前記第1のロッドと前記第2のロッドの接触面は、それぞれ湾曲部を有するようにしてもよい。
前記アームは、先端に電子部品を保持する保持手段を有し、前記ピックアップ装置は、前記保持手段を軸方向に進退させる進退駆動手段を有し、前記ホルダは、電子部品をピックアップ装置側へ突き出す突き出しピンを有し、前記進退駆動手段は、ボイスコイルモータと、前記保持手段と前記ボイスコイルモータを介して連結された第1のロッドと、前記第1のロッドに向けて進出し、前記第1のロッドを軸方向に押し出す第2のロッドと、を有し、前記第2のロッドは、前記予定位置の電子部品と前記アームが真横に移動したときの前記保持手段との間の距離以上に進出し、前記ボイスコイルモータは、電子部品からの垂直抗力を受けると、前記ボイスコイルモータに対して前記保持手段を相対的に後退させるようにしてもよい。
前記アームは、先端に電子部品を保持する保持手段を有し、前記ピックアップ装置は、前記保持手段を軸方向に進退させる進退駆動手段を有し、前記進退駆動手段は、前記保持手段に接続された第1のロッドと、前記第1のロッドに向けて進出し、前記第1のロッドを軸方向に押し出す第2のロッドと、を有し、前記第2の移動手段が前記アームを旋回させた後の前記保持手段と電子部品との距離を算出する距離算出手段を更に備え、前記第2のロッドは、前記距離算出手段が算出した距離だけ進出するようにしてもよい。
前記ホルダは、電子部品をピックアップ装置側へ突き出す突き出しピンを有し、前記第2の移動手段が前記アームを旋回させた後の前記保持手段と電子部品との距離を算出する距離算出手段を更に備え、前記ホルダは、前記距離算出手段が算出した距離に基づき、前記突き出しピンを進出させるようにしてもよい。
前記補正手段は、前記供給盤スライダの最小移動単位の倍数分だけ、前記供給盤を移動させ、
前記供給盤スライダの最小移動単位に満たない距離分だけ、前記アームを移動させるようにしてもよい。
本発明によれば、供給盤から電子部品をピックアップする際に、電子部品のピックアップ予定位置への移動ズレが生じても電子部品のピックアップミスを精度良く抑制することができる。
第1の実施形態に係る電子部品搬送装置の全体構成を示す上面図である。 第1の実施形態に係る電子部品搬送装置の全体構成を示す正面図である。 第1の実施形態に係る電子部品搬送装置の全体構成を示す側面図である。 第1の実施形態に係るピックアップ装置の詳細構成を示す正面図である。 第1の実施形態に係るピックアップ装置の詳細構成を示す上面図である。 第1の実施形態に係るピックアップ装置の詳細構成を示す側面図である。 ピックアップ装置の従動ロッドとアームのロッドの接触面を示す拡大図である。 第1の実施形態に係るピックアップ装置の制御装置を示すブロック図である。 ホルダによる供給盤のスライドを示す模式図である。 アームが真上で停止した状態のピックアップ装置を示す側面図である。 実際位置の解析を示す模式図である。 アームの横方向へのスライドを示す遷移図である。 アームの迎角変位を示す遷移図である。 第1の実施形態に係るアームの電子部品への進出を示す模式図である。 第2の実施形態に係るピックアップ装置の制御装置を示すブロック図である。 第2の実施形態に係るアームの電子部品への進出を示す模式図である。 第3の実施形態に係るピックアップ装置の制御装置を示すブロック図である。 第3の実施形態に係るアームの電子部品への進出と突き上げピンの突き上げを示す模式図である。 第4の実施形態に係るホルダの詳細構成を示す斜視図である。 第4の実施形態に係る位置ズレ補正の分配を示す模式図である。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る電子部品搬送装置について図面を参照して詳細に説明する。図1乃至3に示す電子部品搬送装置1は、供給盤10の電子部品11を搬送経路31に供給して、搬送経路31上の目的機器2に搬送する。供給盤10は、供給対象の電子部品11をアレイ状に並べた盤面であり、例えばダイシング済みのチップが並ぶウェハリング、又は格子状に仕切られた各所に電子部品11を載置したトレイである。電子部品11は、電気製品に使用される部品であり、半導体素子が含まれ、半導体素子はトランジスタやLEDや集積回路、その他には抵抗やコンデンサ等である。
目的機器2は、電子部品11の搬送目的を達成する機器であり、電子部品11を観察、処理、若しくは分類又は移載する機器である。観察機器としては、外観検査装置及び電気特性検査装置等が挙げられ、処理機器としては、姿勢補正装置及びレーザーマーキング装置等が挙げられ、分類又は移載の機器としては、チップの再貼着対象となるウェハリングを平行移動させるリングホルダ、電子部品11を再収容するトレイを平行移動させるXYステージ、電子部品11を再収容するポケットが形成されたテープを走行させるテーピングユニットが挙げられる。
目的機器2は、搬送経路上31に1又は複数配置される。例えば、電子部品11を出荷前に検査する場合、姿勢補正装置、外観検査装置、電気特性検査装置、及び検査結果に応じてランク別に用意された複数の分類機器が搬送経路31に沿って配置される。
この電子部品搬送装置1は、供給盤10を保持するホルダ4と、供給盤10の電子部品11を目的機器2へ搬送する搬送テーブル3と、電子部品11を保持するアーム51を回転させて供給盤10から搬送テーブル3へ電子部品11を中継するピックアップ装置5とを連接して備えている。ピックアップ装置5は、ホルダ4と搬送テーブル3との間に介在して配置される。特に図2に示すように、搬送テーブル3、ピックアップ装置5及びホルダ4は、搬送テーブル3の平面3aとホルダ4の供給盤10の盤面4aとアーム51の回転面5aが互いに直交させて配置される。
ホルダ4は、供給盤10を鉛直に保持する。このホルダ4は、供給盤10を盤面と平行に動かすスライダ41を有し、供給盤10の電子部品11を予定位置12に向けて順次位置させる。スライダ41は、例えばリードスクリューである。また、ホルダ4は、供給盤10がウェハリングの場合、特に図2に示すように、供給盤10の移動可能範囲の中心に突き上げピン42を有する。突き上げピン42は、電子部品11の並設面とは反対側から供給盤10に向けて延びている。この突き上げピン42は軸方向に進出可能となっている。スライダ41が各電子部品11を突き上げピン42に順次対面させ、突き上げピン42が対面の電子部品11を供給盤10の裏側から突き上げる。予定位置12は、ピックアップ対象の電子部品11が移動する予定の位置であり、供給盤10がウェハの場合、突き上げピン42との正対位置である。
ピックアップ装置5は、実際位置13の電子部品11にアーム51を向け、アーム51でピックアップし、搬送テーブル3に渡す。実際位置13は、ピックアップ対象の電子部品11が現存する位置であり、予定位置12から外れている。実際位置13は、ホルダ4のスライダ41が有する移動精度に起因して生じる。アーム51の先端には吸着ノズル52が付設される。吸着ノズル52は吸着によって電子部品11をピックアップする保持手段である。
この吸着ノズル52は、内部が中空で一端が開口しており、開口端をアーム51の先端から突出させる。吸着ノズル52の内部は真空ポンプやエジェクタ等の負圧発生装置の空気圧回路と連通している。空気圧回路の負圧発生により開口端に電子部品11が吸着し、真空破壊や大気解放によって電子部品11が離脱する。
ピックアップ装置5は、アーム51の基端を中心にしてアーム51を旋回させ、アーム51の迎角を変位させる。アーム51は、横に向くとホルダ4の供給盤10と対面し、電子部品11をピックアップ可能となる。アーム51は、真上に向くと直上の搬送テーブル3に正対し、電子部品11の引き渡しが可能となる。また、ピックアップ装置5は、アーム51の旋回に加えて、アーム51を旋回面との直交方向に高さ一定で平行移動させる。
このピックアップ装置5において、アーム51の旋回は、電子部品11の中継のほかに、実際位置13へ向けた縦方向のピックアップ準備に関与する。また、アーム51の平行移動は、実際位置13へ向けた横方向のピックアップ準備に関与する。ピックアップ準備は、アーム51と実際位置13の位置合わせであり、供給盤10の移動ズレをピックアップ装置5側で補い、アーム51を位置補正する工程である。ピックアップ装置5は、アーム51の旋回及び平行移動によって、アーム51を実際位置13と一直線に向かい合わせ、電子部品11をピックアップし、アーム51を真上に旋回させて電子部品11を搬送テーブル3に引き渡す。
搬送テーブル3は、水平に拡がる搬送経路31を有し、搬送経路31上の一又は複数の目的機器2に電子部品11を順次搬送する。この搬送テーブル3は、真上に向いたアーム51の先端より高い位置で水平に拡がる水平盤である。この搬送テーブル3は、一点を中心にして放射状に拡がる円盤又は星形等の形状を有する。この搬送テーブル3は、周方向に間欠的に所定角度ずつ回転する。搬送テーブル3の動力源は、ダイレクトドライブモータ33である。
搬送テーブル3の外周には、円周等配位置で、且つ搬送テーブル3の中心から同一距離に吸着ノズル32が付設されている。吸着ノズル32は、内部が中空で一端が開口しており、開口端を下向きに設置される。吸着ノズル32は、真上に向いたアーム51と一直線になるように配置され、下降及び吸着によりピックアップ装置5から電子部品11を引き取る。
ピックアップ装置5の更なる詳細構成は次の通りである。図4はピックアップ装置5の詳細構成を示す正面図、図5は、ピックアップ装置5の詳細構成を示す上面図である。図6は、ピックアップ装置5の詳細構成を示す側面図である。アーム51は3方向に移動する。第1方向は、縦方向のピックアップ準備及び搬送テーブル3への引渡しのためのアーム51の迎角変位である。第2方向は、横方向のピックアップ準備のための平行移動である。第3方向は、アーム51の軸方向の進退移動である。すなわち、ピックアップ装置5は、旋回装置53を有し、アーム51を其の基端を中心にして迎角変位させる。ピックアップ装置5は、スライダ54を有し、アーム51を其の軸と直交し、高さが一定の方向に平行にスライドさせる。更に、ピックアップ装置5は、進退駆動装置55を有し、アーム51を其の軸方向に進退させる。
旋回装置53は、アーム51の先端を持ち上げ、及びアーム51の先端を垂れ下げるように、アーム51の迎角を変位させる。旋回装置53は、アーム51の基端を回転可能に軸支するアクチュエータである。旋回装置53が回転モータの場合、モータ軸にアームの基端が固設される。旋回装置53の軸は、アーム51の軸と直交し、高さ一定で延設される(図5参照)。アーム51の可動範囲は、搬送テーブル3に向かう真上と供給盤10に正対する真横の90度の範囲に加えて、少なくとも、電子部品11が予定位置12から下方向に外れることを考慮して真横から吸着ノズル52が例えば数十μm程度下がる範囲とする。数十μmは、電子部品11が予定位置12から縦方向に外れ得る最大長である。
進退駆動装置55は、進出機構と後退機構に大別される。後退機構は例えば圧縮バネ551である。圧縮バネ551はアーム51を収縮方向に付勢する。ここで、アーム51は、基端プレート511と、基端プレート511に係合したフレーム512により成る。吸着ノズル52はフレーム512にボイスコイルモータ515を介して付設される。旋回装置53はアーム51の基端プレート511を軸支する。フレーム512は1本のロッド513を有し、ロッド513が基端プレート511の軸受けに挿通することで、基端プレート511と一体化する。圧縮バネ551は、ロッド513に端部を固定し、フレーム512を基端プレート511の方向に押し戻す。
進退駆動装置55の進出機構は、従動ロッド552と円筒カム554と回転モータ555を有する。従動ロッド552は、アーム51の背後からホルダ4の供給盤10に向けて真横に延び、アーム51のロッド513と端部同士で接触する。円筒カム554は、回転モータ555に接続され、円周方向に回転する。この円筒カム554は従動ロッド552を軸方向に運動させる。円筒カム554の周面は、中心からの距離が連続的に離れる。従動ロッド552は、この円筒カム554の周面を従動する。進退駆動装置55の進出機構は、回転モータ555を駆動させ、円筒カム554と従動ロッド552で回転運動を直線運動に変換し、従動ロッド552でアーム51のロッド513を押し出すことで、圧縮バネ551の付勢力に抗してアーム51を軸方向に進出させる。
図7に示すように、従動ロッド552とアーム51のロッド513の接触面は双方とも湾曲部553となっている。湾曲部553によって、従動ロッド552とアーム51とが一直線でなくとも、従動ロッド552は、アーム51の軸方向に推進力を付与する。すなわち、アーム51の迎角が真横以外であっても、進退駆動装置55は、アーム51を進出可能としている。
図6に戻り、スライダ54は、アーム51の軸と直交する方向、且つ高さ一定で、アーム51を平行移動させる。このスライダ54は、アーム51、旋回装置53及び進退駆動装置55を支持する共通のブラケット541と、ブラケット541を滑走させるレール542と、ブラケット541の滑走推進力を付与するリードスクリュー543を備えている。レール542とリードスクリュー543は、アーム51の軸と直交する方向、且つ高さ一定で配設されている。
更に、ピックアップ装置5は、供給盤10の予定位置12と其の周囲を撮像し、電子部品11の実際位置13を検出する。この検出結果に応じて実際位置13にアーム51を向け、実際位置13の電子部品11をピックアップし、搬送テーブル3に渡す。このピックアップ装置5は、図5に示すように、予定位置12を視野中心に収めたカメラ56を更に備える。カメラ56の画角は、予定位置12を視野中心とし、予定位置12から少なくとも数十μm離れた範囲がよい。数十μmは実際位置13が収まる範囲である。
カメラ56は、プリズム57を介して視野が供給盤10に向けられる。プリズム57は、アームの基端の背後にならないようにし、カメラ56の視野を吸着ノズル52の移動軌跡を通して、該移動軌跡の更に向こう側に存在する供給盤10の予定位置12へと導くように配置される。そのため、プリズム57は、基端プレート511の横に並べられる。また、アーム51のフレーム512は、ロッド513の一端にリング514を一体化させたアルファベットのbの字形状を有し、リング514が旋回装置53と反対側に膨出する。プリズム57は、基端プレート511の横、且つ吸着ノズル52の移動軌跡の内側に配置される。
図8に示すように、ピックアップ装置5は、カメラ56の撮像データが入力され、また旋回装置53、進退駆動装置55及びスライダ54を制御する制御装置58を備える。制御装置58は、所謂コンピュータであり、プログラムの処理によって解析部581と補正制御部582と中継制御部583とを備える。この制御装置58は、ピックアップ装置5を専用に制御する独立したコンピュータであってもよいし、電子部品搬送装置1を統合制御するコンピュータであってもよい。
解析部581は、撮像データの解析により、電子部品11の実際位置13を検出する。補正制御部582は、旋回装置53とスライダ54の制御により、アーム51を実際位置13に向けるピックアップ準備を行う。すなわち、スライダ54によりアーム51を横方向に平行移動させて実際位置13に向かわせ、旋回装置53により縦方向に迎角変位させて実際位置13に向かわせる。中継制御部583は、進退駆動装置55とアーム51の吸着ノズル52の制御により、アーム51を実際位置13の電子部品11へ向けて伸ばし、電子部品11をピックアップさせ、アーム51を実際位置13から真上に迎角を変位させ、電子部品11を搬送テーブル3側の吸着ノズル32に引き渡す。更に、中継制御部583は、ピックアップ時にボイスコイルモータ515を稼動させて吸着ノズル52の進出をコントロールする。
このピックアップ装置5の制御動作は次の通りである。まず、図9に示すように、ホルダ4のスライダ41は、供給盤10を平行移動させ、ピックアップ対象の電子部品11を予定位置12へ向かわせる。スライダ41の移動精度よっては、ピックアップ対象の電子部品11は予定位置12に移動できず、予定位置12から外れた実際位置13で静止する。
解析部581は、先行の電子部品11を搬送テーブル3に供給する間にカメラ56が出力した撮像データを解析して、実際位置13を検出する。図10に示すように、先行の電子部品11を搬送テーブル3に供給する間、アーム51は真上で停止する。アーム51の回動面に対して吸着ノズル52は平行にシフトして設置され、また吸着ノズル52の後端52aが旋回中心51aよりも外方に位置するため、アーム51が上向きになると、吸着ノズル52はアーム51の旋回中心51aよりも高い位置に離間し、プリズム57から電子部品11の予定位置12までの直線上が開放される。
そのため、アーム51が真上に向くと、カメラ56は、吸着ノズル52の移動軌跡を通して供給盤10の予定位置12を視野56a内に捕捉できる。解析部581は、このタイミングの撮像処理により得られた撮像データを解析対象とすることで、アーム51や吸着ノズル52に邪魔されることなく、予定位置12と実際位置13とのズレを検出可能となる。
解析部581は、図11に示すように、撮像データを2値化して、電子部品11の縁111を強調する。ホルダ4は、突き上げピン42の周囲若しくは背後に照明を配し、予定位置12と其の周囲を照らしており、電子部品11の縁111は区別容易となっている。電子部品11の縁111を強調すると、解析部581は、浮き上がった縁から電子部品11の重心112を算出する。そして、解析部581は、予定位置12である視野中心561の座標から電子部品11の重心112の座標を差分し、縦方向成分の移動ズレYと横方向成分の移動ズレXを各々算出する。
横方向成分の移動ズレXが算出されると、補正制御部582は、スライダ54を制御して、移動ズレXの解消を図る。図12に示すように、スライダ54は、補正制御部582の制御下で、アーム51を横方向に移動ズレX分の距離だけスライドさせ、アーム51と実際位置13に存在する電子部品11の横方向の位置合わせを行う。
図13に示すように、縦方向成分の移動ズレYが算出されると、補正制御部582は、セットアップ準備のための迎角θを算出する。まず、アーム51が真横に向き、進退駆動装置55の後退機構がアーム51を収縮させた状態において、吸着ノズル52の位置座標をN1(X,Y,Z1)とする。また、予定位置12にある電子部品11の突き上げ後の位置座標をN2(X,Y,Z2)とする。吸着ノズル52と電子部品11との離間距離L1は、位置座標N1と位置座標N2の差分であり、この離間距離L1はピックアップ装置5とホルダ4との配置関係により既知である。補正制御部582は、この離間距離L1を予め記憶している。
補正制御部582は、離間距離L1とアーム51の長さと縦方向成分の位置ズレYとから逆三角関数により迎角θを算出する。そして、図13に示すように、補正制御部582は、迎角θの算出の結果を受けて旋回装置53を制御する。旋回装置53は、補正制御部582の制御下で、真上に向くアーム51を、真横から迎角θ進んだ位置に迎角変位させ、アーム51と実際位置13に存在する電子部品11の縦方向の位置合わせを行う。
図14の(a)に示すように、アーム51が実際位置13の電子部品11と正対すると、中継制御部583は、進退駆動装置55を制御し、吸着ノズル52を電子部品11に近づける。進退駆動装置55は、アーム51の迎角に拠らず、アーム51を一定距離L2だけ進出させる。一定距離L2は、突き上げ後の電子部品11と吸着ノズル52との間に生じ得る最大距離である。幾何学上、迎角が大きいほど、電子部品11と吸着ノズル52との間は長距離化し、予定位置12の電子部品11と吸着ノズル52との距離が最小となる。換言すると、電子部品11の移動ズレが大きいほど、電子部品11と吸着ノズル52との間は長距離化する。
電子部品11と吸着ノズル52との間の進出距離L3と一定距離L2との乖離が大きいと、進出する吸着ノズル52が電子部品11に過大な荷重をかける虞がある。そこで、中継制御部583は、アーム51の進出中に、ボイスコイルモータ515を稼動させる。ボイスコイルモータ515は、電子部品11が吸着ノズル52に与える垂直抗力よりも若干弱い推力を発生させる。そのため、図14の(b)に示すように、ボイスコイルモータ515は、垂直抗力を受けて、吸着ノズル52を一定距離L2から進出距離L3を差分した距離L4だけ後退させる。この後退により、吸着ノズル52は進出距離L3を進むことになり電子部品11への過荷重は回避される。
電子部品11と吸着ノズル52が接触すると、中継制御部583は、吸着ノズル52を制御し、吸着ノズル52の内部に負圧を発生させる。電子部品11に接触した吸着ノズル52は、その電子部品11を保持させる。中継制御部583は、アーム51を真上に旋回させ、大気破壊又は真空破壊により電子部品11を保持を解く。搬送テーブル3は、アームの51真上への旋回タイミングに合わせて、外周に付設の吸着ノズル52をアーム51に正対させ、降下させ、負圧発生により電子部品11を保持させ、目的機器2へ向けて周方向に回転する。
以上のように、この電子部品搬送装置1は、供給盤10の移動ズレに伴う電子部品11の実際位置13を検出した結果、ピックアップ装置5のアーム51を位置補正し、実際位置13の電子部品11とアーム51とを位置合わせする。この電子部品搬送装置1によれば、供給盤10の最小移動単位よりも細かく移動ズレを補償でき、アーム51と電子部品11を精度良く正対させることができる。そのため、ピックアップ時の電子部品11の脱落を抑制し、電子部品搬送装置1の不具合発生を防止できる。
アーム51の位置補正は、供給盤10を横切る方向にアーム51を移動させる第1の移動手段と、第1の移動手段による移動方向と直交する方向にアーム51を移動させる第2の移動手段を備えればよい。すなわち、例えばアーム51を供給盤10の盤面に対して平面移動できればよい。第1の移動手段及び第2の移動手段は、リードスクリューによるスライド方式であっても、ラックアンドピニオンによるスライド方式であっても何れでもよい。
本実施形態では、第1の移動手段は、アーム51を供給盤10の平面に沿って平行にスライドさせるスライダ54とする一方、第2の移動手段は、アーム51を其の基端中心点として旋回させる旋回装置53としたが、両方の移動手段をスライダ54又は旋回装置53とすることもできる。
但し、本実施形態の電子部品搬送装置1は、供給盤10を垂直に保持し、搬送テーブル3を水平配置する。ピックアップ装置5は、アーム51を供給盤10に向けるように旋回し、電子部品11をピックアップし、アーム51を真上へ向けるように旋回し、電子部品11を搬送テーブル3へ引き渡す。実際位置13にアーム51を向けるために迎角を変位させる方式とすれば、電子部品11の中継のための往復運動手段と実際位置13にアーム51を向ける手段を旋回装置53で兼用できる。この電子部品搬送装置1によれば、ピックアップ装置5側で移動ズレを補正しても電子部品搬送装置1の生産コスト抑制が可能と成る。
しかも、縦方向の移動ズレを補正する手段としてピックアップ装置5のスライダ54やホルダ4のスライダ41を採用する場合、重力の影響によりリードスクリューやラックアンドピニオンの歯面間の遊びが無く、磨耗等の経年劣化が大きくなるため、縦方向の移動ズレを補正する精度が徐々に低下すると考えられる。しかし、本実施形態のように縦方向は旋回装置53で補正することで、推進方向と重力方向とが一致しないので旋回装置53の自重による磨耗等の発生は少なく、縦方向の移動ズレの補正精度を維持できる。
また、この電子部品搬送装置1は、予定位置12と其の周囲を視野56aに捉えるカメラ56を配置し、アーム51が搬送テーブル3に向く真上方向に旋回移動した際の撮像データから実際位置13を解析するようにした。特に、アーム51と其の先端の吸着ノズル52とは、軸を逸らして配置される。そのため、カメラ56は、吸着ノズル52の後端からアーム51の旋回による吸着ノズル52の移動軌跡を通して、予定位置12と其の周囲を視野56aに捉えることができる。これにより、カメラ56は実際位置13を正確に捉えることができ、移動ズレの補正精度が向上する。尚、本実施形態では、カメラ56が小型である場合には、プリズム57を廃し、カメラ56を吸着ノズル57の後端側に直接配置するようにしてもよい。
また、この電子部品搬送装置1は、進退駆動装置55の従動ロッド552とアーム51のロッド513の接触面は各々湾曲部553を有するようにした。これにより、アーム51が迎角を真横以外としても、アーム51のロッド513に軸方向の推力を与えることができ、真横以外の迎角を有するアーム51を電子部品11に向けて軸方向に進出させることができる。そのため、縦方向の移動ズレを迎角変位によって解消する方式であっても高精度のピックアップが可能となる。
ここで、迎角変位によりアーム51を電子部品11に向けると、アーム51の基端と供給盤10との距離は一定であるから、吸着ノズル52と電子部品11との距離が迎角に応じて変化してしまう。一方、吸着ノズル52の進出距離に正確を期さない場合、電子部品11に過大な荷重を与えてしまったり、電子部品11に吸着ノズル52が未達となってピックアップミスが生じてしまう虞がある。
そこで、この電子部品搬送装置1では、アーム51を迎角変位させた後の吸着ノズル52と電子部品11との間に生じ得る最大距離を進出させるようにした。更に、吸着ノズル52はボイスコイルモータ515を介してアーム51に付設した。これにより、過大な進出分は、ボイスコイルモータ515が吸着ノズル52を後退させることで吸収する。そのため、アーム51を迎角によらずに一定距離L2進出させることで、電子部品11への吸着ノズル52の未達を防ぎ、またボイスコイルモータ515による電子部品11への過荷重を抑制できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る電子部品搬送装置1について図面を参照して詳細に説明する。第1の実施形態と同一構成及び同一機能に関しては同一符号を付して詳細な説明を省略する。図15に示すように、第2の実施形態に係る電子部品搬送装置1は、ピックアップ装置5の制御装置58に進出距離算出部584を備える。
進出距離算出部584は、実際位置13に向けて迎角を変更した吸着ノズル52と、突き上げられた電子部品11との進出距離を算出する。真横に向いて収縮するアーム51と突き上げられた電子部品11との離間距離L1は、ホルダ4とピックアップ装置5の配置関係に依存して既知である。進出距離算出部584は、この離間距離L1と縦方向成分の移動ズレYとを用いてピタゴラスの定理により、進出距離L3を算出する。
図16に示すように、中継制御部583は、進退駆動装置55を制御して、迎角に応じて進出距離算出部584が算出した進出距離L3だけアーム51を進出させる。これにより、吸着ノズル51の先端は、電子部品11の移動ズレの程度に依らずに精度良く電子部品11の表面に位置する。従って、電子部品11に過荷重をかけたり、電子部品11のピックアップミスを生じることを抑制できる。尚、この電子部品搬送装置1では、ボイスコイルモータ515を排除してもよいし、ボイスコイルモータ515を兼用させて、移動精度に応じて電子部品11にかかる荷重をコントロールするようにしてもよい。
(第3の実施移形態)
第3の実施形態に係る電子部品搬送装置1について図面を参照して詳細に説明する。第2の実施形態と同一構成及び同一機能に関しては同一符号を付して詳細な説明を省略する。図17に示すように、第3の実施形態に係る電子部品搬送装置1において、制御装置58は突き上げ距離算出部585を備える。また、ホルダ4の突き上げピン42の移動を制御するピン駆動制御部586を備える。
図18に示すように、突き上げ距離算出部585は、一定距離を進出する吸着ノズル52に対して電子部品を接触させる突き上げ距離L6を算出する。前提として、アーム51の基端と供給盤10の表面との離間距離L7は、ホルダ4とピックアップ装置5の配置関係に依存して既知である。まず、突き上げ距離算出部585は、吸着ノズル52の進出距離とアーム51の長さと迎角θとによって、三角関数を利用して、供給盤10の表面へ吸着ノズル52が接近する接近距離L8を算出する。
そして、離間距離L7から接近距離L8を差分することで、突き上げ距離L6が算出できる。ピン駆動制御部586は、突き上げピン42を制御して、迎角に応じて突き上げ距離算出部585が算出した突き上げ距離L6だけ突き上げピン42を進出させる。これにより、突き上げられた電子部品11は、電子部品11の移動ズレの程度に依らずに精度良く吸着ノズル52の先端に位置する。従って、電子部品11に過荷重をかけたり、電子部品11のピックアップミスを生じることを抑制できる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係る電子部品搬送装置1について図面を参照して詳細に説明する。第1乃至第3の実施形態と同一構成及び同一機能に関しては同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図19は、ホルダ4の詳細構成を示す構成図である。ホルダ4は、ウェハリングである供給盤10が挿入されるリング挿入部43を筐体の設置面に対する垂直面に有する。スライダ41は、リング挿入部43を供給盤10の盤面に沿って可動にする。突き上げピン42は、定点設置されてリング挿入部43の裏側から表側へ向けて延びる。
供給盤10を平行移動させるスライダ41は、リング挿入部43を固定する支持板411と、当該支持盤411が滑走するレール412を有する。支持板411の中心には、供給盤10全体を包含する穴が設けられている。レール412は、支持板411の背面に設けられている。レール412は2種類存在し、横方向及び縦方向に延びている。支持板411がレール412に沿って摺動すると、支持板411に固定されたリング挿入部43は、供給盤10の盤面に沿って平行面上を2次元移動する。
この電子部品搬送装置1において、補正制御部582は、電子部品搬送装置1の全体を統合制御するコンピュータであり、ピックアップ装置5のアーム51を旋回させる旋回装置53と平行移動させるスライダ54と、ホルダ4のスライダ41を制御して、アーム51を実際位置に向ける。すなわち、アーム51と実際位置13とのズレをピックアップ装置5とホルダ4で分配して解消する。
この補正制御部582は、図20に示すように、横方向成分の移動ズレXをホルダ4のスライダ41が有する最小移動単位Pxで除算する。ホルダ4のスライダ41は、補正制御部582の除算による商Sxに相当するピッチ数だけリング挿入部43を横に移動させる。ピックアップ装置5のスライダ54は、剰余Jxに相当する距離だけアーム51を平行移動させる。
また、補正制御部582は、縦方向成分の移動ズレYをホルダ4のスライダ41が有する最小移動単位Pyで除算する。ホルダ4のスライダ41は、商Syに相当するピッチ数だけリング挿入部43を縦に移動させる。更に、補正制御部582は、剰余Jyをパラメータとして逆三角関数により迎角を算出し、ピックアップ装置5の旋回装置53によって、算出した迎角分だけアーム51を旋回移動させる。
このように、供給盤10の送りに伴う移動ズレは、アーム51の移動のみならず、ホルダ4のスライダ41を兼用して解消するようにしてもよい。実際位置13とアーム51を正対させるように、供給盤10とアーム51の双方が互いに向けて移動するため、移動ズレの解消処理が高速化され、電子部品11の搬送速度を向上させることができる。
(他の実施形態)
以上のように本発明の各実施形態を説明したが、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。そして、これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 電子部品搬送装置
10 供給盤
11 電子部品
12 予定位置
13 実際位置
2 目的装置
3 搬送テーブル
31 搬送経路
32 吸着ノズル
33 ダイレクトドライブモータ
4 ホルダ
41 スライダ
411 支持板
412 レール
42 突き上げピン
43 リング挿入部
5 ピックアップ装置
51 アーム
51a 旋回中心
511 基端プレート
512 フレーム
513 ロッド
514 リング
515 ボイスコイルモータ
52 吸着ノズル
52a 吸着ノズルの後端
53 旋回装置
54 スライダ
541 ブラケット
542 レール
543 リードスクリュー
55 進退駆動装置
551 圧縮バネ
552 従動ロッド
553 湾曲部
554 円筒カム
555 回転モータ
56 カメラ
56a 視野
57 プリズム
58 制御装置
581 解析部
582 補正制御部
583 中継制御部
584 進出距離算出部
585 突き上げ距離算出部
586 ピン駆動制御部
本発明に係る電子部品搬送装置は、供給盤にアレイ状に並ぶ電子部品を目的機器に搬送する電子部品搬送装置であって、前記供給盤を保持するホルダと、前記目的機器への搬送経路を有する搬送テーブルと、前記ホルダと前記搬送テーブルとの間に配置され、前記供給盤から前記搬送テーブルへ電子部品を中継するピックアップ装置と、を備え、前記ホルダは、前記供給盤を盤面と平行に移動させて、各電子部品を予定位置に向けて移動させる供給盤スライダを有し、前記ピックアップ装置は、前記供給盤の電子部品をピックアップするアームと、前記アームを前記ホルダと前記搬送テーブルとの間で往復させる往復運動手段と、前記予定位置へ向けて移動する電子部品の移動ズレによる実際位置を検出する検出手段と、前記検出手段の検出に基づき、電子部品をピックアップする前記アームの位置を、平面移動した電子部品の実際位置に合わせて補正する補正手段と、を備え、前記補正手段は、前記供給盤を横切る方向に前記アームを移動させる第1の移動手段と、前記第1の移動手段が移動させる方向と直交する方向に前記アームを移動させる第2の移動手段と、を備え、前記第1の移動手段及び前記第2の移動手段の少なくとも一方は、前記アームを其の基端を中心点として旋回させる旋回手段であることを特徴とする。

Claims (14)

  1. 供給盤にアレイ状に並ぶ電子部品を目的機器に搬送する電子部品搬送装置であって、
    前記供給盤を保持するホルダと、
    前記目的機器への搬送経路を有する搬送テーブルと、
    前記ホルダと前記搬送テーブルとの間に配置され、前記供給盤から前記搬送テーブルへ電子部品を中継するピックアップ装置と、
    を備え、
    前記ホルダは、
    前記供給盤を盤面と平行に移動させて、各電子部品を予定位置に向けて移動させる供給盤スライダを有し、
    前記ピックアップ装置は、
    前記供給盤の電子部品をピックアップするアームと、
    前記アームを前記ホルダと前記搬送テーブルとの間で往復させる往復運動手段と、
    前記予定位置へ向けて移動する電子部品の移動ズレによる実際位置を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出に基づき、電子部品をピックアップする前記アームの位置を補正する補正手段と、
    を備えること、
    を特徴とする電子部品搬送装置。
  2. 前記補正手段は、
    前記供給盤を横切る方向に前記アームを移動させる第1の移動手段と、
    前記第1の移動手段が移動させる方向と直交する方向に前記アームを移動させる第2の移動手段と、
    を備えること、
    を特徴とする請求項1記載の電子部品搬送装置。
  3. 前記第1の移動手段及び前記第2の移動手段の少なくとも一方は、前記アームを前記供給盤の平面に沿って平行にスライドさせるアームスライダであること、
    を特徴とする請求項2記載の電子部品搬送装置。
  4. 前記第1の移動手段及び前記第2の移動手段の少なくとも一方は、前記アームを其の基端を中心点として旋回させる旋回手段であること、
    を特徴とする請求項2記載の電子部品搬送装置。
  5. 前記第1の移動手段は、前記アームを前記ウェハの平面に沿って平行にスライドさせるアームスライダであり、
    前記第2の移動手段は、前記アームを其の基端中心点として旋回させる旋回手段であること、
    を特徴とする請求項2記載の電子部品搬送装置。
  6. 前記ホルダは、前記供給盤を垂直に保持し、
    前記搬送テーブルは、前記ピックアップ装置の上方で前記搬送経路を水平にして配置され、
    前記ピックアップ装置の前記第1の移動手段は、前記アームを高さ一定で移動させる前記アームスライダであり、
    前記ピックアップ装置の前記往復運動手段と前記第2の移動手段は、共通の前記旋回手段であり、
    前記旋回手段は、
    前記アームの迎角を変位する旋回移動をさせ、
    前記第2の移動手段として、ピックアップする電子部品に向けて前記アームの迎角を変位させ、
    前記往復運動手段として、迎角変位された位置から前記搬送テーブルに向く真上方向へ前記アームを旋回移動させること、
    を特徴とする請求項5記載の電子部品搬送装置。
  7. 前記検出手段は、
    前記予定位置と其の周囲を視野に捉えるカメラと、
    前記カメラの撮像データを解析して実際位置を検出する解析部と、
    を有し、
    前記解析部は、前記アームが前記搬送テーブルに向く真上方向に旋回移動した際の撮像データを解析すること、
    を特徴とする請求項6記載の電子部品搬送装置。
  8. 前記アームは、先端に電子部品を保持する保持手段を有し、
    前記保持手段は、前記アームと軸を外して配置され、
    前記カメラは、前記保持手段の後端から前記往復運動手段による前記保持手段の移動軌跡を通して前記予定位置と其の周囲を視野に捉えること、
    を特徴とする請求項7記載の電子部品搬送装置。
  9. 前記補正手段は、
    前記第1の移動手段と前記第2の移動手段と前記供給盤スライダとを制御し、前記アームと前記供給盤の両方を移動させて、前記アームを前記実際位置に移動させること、
    を特徴とする請求項2記載の電子部品搬送装置。
  10. 前記アームは、先端に電子部品を保持する保持手段を有し、
    前記ピックアップ装置は、前記保持手段を軸方向に進退させる進退駆動手段を有し、
    前記進退駆動手段は、
    前記保持手段と連結する第1のロッドと、
    前記第1のロッドに向けて進出し、前記第1のロッドを軸方向に押し出す第2のロッドと、
    を有し、
    前記第1のロッドと前記第2のロッドの接触面は、それぞれ湾曲部を有すること、
    を特徴とする請求項4乃至9の何れかに記載の電子部品搬送装置。
  11. 前記アームは、先端に電子部品を保持する保持手段を有し、
    前記ピックアップ装置は、前記保持手段を軸方向に進退させる進退駆動手段を有し、
    前記ホルダは、電子部品をピックアップ装置側へ突き出す突き出しピンを有し、
    前記進退駆動手段は、
    ボイスコイルモータと、
    前記保持手段と前記ボイスコイルモータを介して連結された第1のロッドと、
    前記第1のロッドに向けて進出し、前記第1のロッドを軸方向に押し出す第2のロッドと、
    を有し、
    前記第2のロッドは、前記予定位置の電子部品と前記アームが真横に移動したときの前記保持手段との間の距離以上に進出し、
    前記ボイスコイルモータは、電子部品からの垂直抗力を受けると、前記ボイスコイルモータに対して前記保持手段を相対的に後退させること、
    を特徴とする請求項4乃至9の何れかに記載の電子部品搬送装置。
  12. 前記アームは、先端に電子部品を保持する保持手段を有し、
    前記ピックアップ装置は、前記保持手段を軸方向に進退させる進退駆動手段を有し、
    前記進退駆動手段は、
    前記保持手段に接続された第1のロッドと、
    前記第1のロッドに向けて進出し、前記第1のロッドを軸方向に押し出す第2のロッドと、
    を有し、
    前記第2の移動手段が前記アームを旋回させた後の前記保持手段と電子部品との距離を算出する距離算出手段を更に備え、
    前記第2のロッドは、前記距離算出手段が算出した距離だけ進出すること、
    を特徴とする請求項4乃至9の何れかに記載の電子部品搬送装置。
  13. 前記ホルダは、電子部品をピックアップ装置側へ突き出す突き出しピンを有し、
    前記第2の移動手段が前記アームを旋回させた後の前記保持手段と電子部品との距離を算出する距離算出手段を更に備え、
    前記ホルダは、前記距離算出手段が算出した距離に基づき、前記突き出しピンを進出させること、
    を特徴とする請求項4乃至9の何れかに記載の電子部品搬送装置。
  14. 前記補正手段は、
    前記供給盤スライダの最小移動単位の倍数分だけ、前記供給盤を移動させ、
    前記供給盤スライダの最小移動単位に満たない距離分だけ、前記アームを移動させること、
    を特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載の電子部品搬送装置。
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