JP2016099288A - 計測装置及び計測レンジ切換方法 - Google Patents

計測装置及び計測レンジ切換方法 Download PDF

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Abstract

【課題】入力信号にノイズが含まれていても適正に計測レンジが切換えられる計測レンジ切換方法を提供する。
【解決手段】構造物の振動を検出し、当該検出結果をアナログ信号の計測データとして出力する振動検出部10と、計測データに基づき計測レンジを判断して切換えるレンジ切換処理部20と、を備え、レンジ切換処理部は、アナログ信号の計測データを設定された計測レンジでデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換手段22aと、計測データの減衰特性を算出する減衰特性算出手段22bと、減衰特性に基づき計測レンジを判断する計測レンジ判断手段22cと、計測レンジ切換手段の判断結果に応じて計測レンジの切換えを行う計測レンジ切換手段22dと、を含むことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、計測レンジの自動切換が行える計測装置及び計測レンジ切換方法に関する。
構造物の状態診断のために、当該構造物の自由減衰振動を計測し、解析することが行われている。これは自由減衰振動が、加振力(振動発生原因)に依存せず、構造物の質量や剛性等の機械特性に大きく依存しているためである。
このような自由減衰振動を計測する計測装置は、計測データを多くのアプリケーションで利用できるように、広域の計測レンジを持っていることが望ましい。加えて、微少信号に対しても正確な解析が行えるように、高い分解能を持つことが望ましい。
分解能は、主にアナログ信号である計測データをデジタル信号に変換する際のアナログ/デジタル変換(A/D変換)により決まる。そこで、特許文献1は、アナログ信号をデジタル信号に変換する際に、A/D変換器における入力レンジを任意に設定するための入出力特性自動調整方法を提案している。
即ち、この入出力特性自動調整方法では、A/D変換器から順次出力される出力データをサンプリングし、このサンプリングしたデータに基づいて、アナログ入力信号の単位時刻あたりの変化量を算出する。そして、算出したアナログ入力信号の変化量から、一定期間内の出力データの全ビットが有効か否かを予測し、A/D変換器の計測レンジを調整している。
特開平1−174123号公報
しかしながら、特開平1−174123号公報にかかる入出力特性自動調整方法では、周囲環境や機器自身に起因した高周波数の電磁雑音等のノイズが含まれている入力信号に対しては正確にレンジ切換が行えない問題があった。
そこで、本発明の主目的は、入力信号にノイズが含まれていても適正に計測レンジが切換えられる計測装置及び計測レンジ切換方法を提供することである。
上記課題を解決するため、計測レンジの切換えが可能な計測装置にかかる発明は、構造物の振動を検出し、当該検出結果をアナログ信号の計測データとして出力する振動検出部と、計測データに基づき計測レンジを判断して切換えるレンジ切換処理部と、を備え、レンジ切換処理部は、アナログ信号の計測データを設定された計測レンジでデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換手段と、計測データの減衰特性を算出する減衰特性算出手段と、減衰特性に基づき計測レンジを判断する計測レンジ判断手段と、計測レンジ切換手段の判断結果に応じて計測レンジの切換えを行う計測レンジ切換手段と、を含むことを特徴とする。
また、計測レンジを自動設定する際の計測レンジ切換方法にかかる発明は、構造物の振動を検出してアナログ信号の計測データとして出力し、計測データの減衰特性を算出し、減衰特性に基づき計測レンジを判断し、判断した計測レンジでアナログ信号の計測データをデジタル信号に変換することを特徴とする。
本発明によれば、入力信号にノイズが含まれていても適正に計測レンジが切換えられるようになる。
本発明にかかる計測装置のブロック図である。 計測レンジ切換手順を示すフローチャートである。 アナログ信号の計測データを時間に対して示した振動曲線を示す図である。 実施例1の説明に適用される振動曲線及び減衰特性曲線を示す図である。 従来の計測手法と本実施形態にかかる計測手法との比較結果を示す図である。
本発明の実施形態を説明する。図1は、本実施形態にかかる計測レンジの自動設定が可能な計測装置2のブロック図である。
この計測装置2は、振動検出部10、レンジ切換処理部20、電源30を備える。
レンジ切換処理部20は、アナログフィルタ21、マイクロコンピュータ(MPU)22、出力部23、複数のレギュレータ24(24a〜24c)を含んでいる。
振動検出部10は、接着材、永久磁石、機械的接合法等の固着部材により振動計測対象である構造物に固定される。そして、当該構造物の振動を計測し、アナログ信号の計測データを出力する。
なお、振動検出部10としては、微小振動が高感度で計測できる圧電素子の利用が好ましい。
アナログフィルタ21は、振動検出部10からの計測データに含まれるノイズ成分を除去する。このノイズ成分として、低周波数域で発生し易い環境振動等の高周波成分が例示できる。
なお、アナログフィルタ21は、必要に応じて設けることが可能である。アナログフィルタ21を設けた構成であっても、ノイズ除去されていない生の計測データが必要になる場合には、計測データが当該アナログフィルタ21をバイパスしてMPU22に入力するようにパス切り替えを行うことも可能である。
MPU22は、アナログ/デジタル変換手段(A/D変換手段)22a、減衰特性算出手段22b、計測レンジ判断手段22c、計測レンジ切換手段22dを備える。
A/D変換手段22aは、アナログの計測データをデジタル信号に変換する。
減衰特性算出手段22b、計測データを用いて当該計測データの減衰特性を算出する。
計測レンジ判断手段22cは、減衰特性に基づき計測レンジを判断する。
計測レンジ切換手段22dは、計測レンジ切換手段の判断結果に応じて計測レンジの切換えを行う。
このような、MPU22は、内蔵のメモリ容量が少ない汎用品により構成してもよいが、高速演算処理が可能なデジタルシグナルプロセッサにより構成してもよい。
出力部23は、MPU22でデジタル信号に変換された計測データを外部機器(サーバ等)に出力する。このとき出力方法は、無線であるか有線であるかを問わず、また無線の場合にも電磁波であるか赤外線の用に光であるかは問わない。図1においては、無線出力する場合を例示している。
レギュレータ24は、MPU22に電力を供給する。このとき、各レギュレータ24の供給電圧は異なる。そして、この供給電圧により計測レンジが決まる。そこで、本実施形態では、計測レンジの切換えは、レギュレータ24を選択することにより行う。
例えば、レギュレータ24aは、第1電圧5[V]を供給し、そのときの分解能は0.020[V]となる。レギュレータ24bは、第2電圧3.3[V]を供給し、そのときの分解能は0.013[V]となる。レギュレータ24cは、第3電圧1.8[V]を供給し、そのときの分解能は0.007[V]となる。
なお、本実施形態では、複数のレギュレータ24によりMPU22に供給される電圧を変えて計測レンジを変える構成を例に説明するが、このような構成に限定するものではない。
計測装置2を橋梁等の商用電源が利用できない環境下で用いる場合には、電源30として蓄電池を用いることができる。
次に、このような構成の計測装置2で行う計測レンジの自動判断切換方法を説明する。なお、説明の都合から、振動計測対象とする構造物を道路橋とし、計測する振動を車両通行に伴い道路橋に発生した振動とする。車両通行に伴い道路橋に生ずる振動は、時間の経過に従い減衰する減衰振動である。
図2は、計測レンジの自動判断切換方法を示すフローチャートである。
ステップS1: MPU22の計測レンジ切換手段22dは、計測レンジを最大レンジに自己設定して振動計測を開始する。このことは、計測レンジの切換処理がレギュレータ24を選択する処理(供給電圧を選択する処理)に対応している場合は、最大の供給電圧を供給するレギュレータ24を選択することに対応する。なお、最大レンジに設定する理由は、計測する振動の最大振幅値が未知であるにもかかわらず、当該最大振幅値を検出する必要があるためである。
そして、振動検出部10からの計測データは、アナログフィルタ21を通過することで、当該計測データに含まれる環境振動等によるノイズ成分が除去されて、MPU22のA/D変換手段22aに入力する。
A/D変換手段22aは、現在設定されているレギュレータ24に対応した計測レンジで、アナログ信号の計測データをデジタル信号に変換する。即ち、アナログ信号は計測レンジに対応した分解能でデジタル信号に変換されて、出力部23から外部機器に出力されることになる。
ステップS2: MPU22の減衰特性算出手段22bは、振動曲線から最大振幅値Amaxを検出し、その時の時刻を基準時間とする。図3は、アナログ信号の計測データを時間に対して示した振動曲線K1である。また、同図には後述する減衰特性曲線(包絡線)K2を太線で示している。
なお、振動計測は、少なくとも最大振幅値Amaxを確実に計測でき、かつ、減衰特性曲線K2が導出できるように所定時間(特性導出時間)継続する。この特性導出時間は、例えば数十m秒であり、予め経験値としてMPU22に記憶しておく。
ステップS2,S3: 次に、減衰特性算出手段22bは、振動曲線K1の時間微分を行い、その微分値の符号が変化する点を抽出する。この微分値の符号が変化する点は、振動曲線K1の変曲点に対応している。
ステップS4: そして、減衰特性算出手段22bは、
A(t)=Amax×EXP(−σ×t) …(1)
の式1に従い、変曲点の値をA(t)として減衰率σを算出する。なお、tは、時刻である。以下、この包絡線を減衰特性曲線K2と記載し、その値を振幅値A(t)と記載する。
振幅値A(t)を連ねた線は、振動曲線K1の減衰特性曲線K2をなす。変曲点が、計測データに周囲環境や機器自身に起因した高周波数の電磁雑音等のノイズによる確率はゼロではない。しかし、これら高周波ノイズの周波数は、減衰振動の低周波数より大きいため、ノイズによる確率は非常に小さい。従って、ノイズが、減衰特性曲線K2の形状に与える影響は小さい。よって、後述するように、本実施形態においては、計測レンジの切換を減衰特性曲線K2に基づき行うが、減衰特性曲線K2にノイズが影響されないことから、計測レンジの切換は適正に行えるようになる。
なお、変曲点がノイズにより生じている確率は小さいが、より小さくするために、減衰率σを複数回導出し、これらの平均値を用いることも可能である。
さらに、予め計測したい振動の周期の概算値を算出し、例えばその周期の3倍程度の計測時刻範囲を用いるならば、ノイズの影響が少ない正確な減衰率が導出できる。ここで、計測したい振動の周期とは、振動計測対象の共振周波数の逆数、又は、道路橋の軸方向の曲げ振動の共振周波数の逆数とする。
ステップS5: 次に、計測レンジ判断手段22cは、減衰特性曲線K2を用いて基準時間から所定時間が経過したときの振幅値A(t)を予測する。
即ち、計測レンジ判断手段22cは、振幅値A(t)が予め設定されたレンジ切換条件Vrより小さくなるか否かを予測判断する。このレンジ切換条件Vrは、例えば最大振幅値Amaxの30%のように、経験値としてMPU22に予め設定されている。これにより複数の計測レンジを減衰状態に応じて順次切り換えることが可能になる。なお、計測レンジが複数存在する場合には、レンジ切換条件Vrも複数設けることは、言うまでもない。
ところで、上記説明では、レンジ切換条件は、予め設定された最大振幅値に対する減少率であったが、減少幅であってもよい。即ち、上記説明では、計測レンジの切換を最大振幅値Amaxの30%以下になったときのタイミングで行った。しかし、本実施形態はかかる構成に限定されず、減少幅(数値範囲)のレンジ切換条件Vrでもよい。
例えば、レンジ切換条件Vrを100%〜81%、80%〜30%、29%〜5%のように設定する。そして、予想した振幅値A(t)が、最大振幅値Amaxに対し100%〜81%のレンジ切換条件Vrに含まれる場合には、現状の計測レンジを維持する。また、予想した振幅値A(t)が、最大振幅値Amaxに対し80%〜30%であれば1つ下(狭域)又は1つ上(広域)の計測レンジに切り換える。さらに、予想した振幅値A(t)が、最大振幅値Amaxに対し29%〜5%であれば2つ下(又は上)の計測レンジに切り換える。これにより、より適切な計測レンジの切換が可能になる。
ステップS6: 振幅値A(t)がレンジ切換条件Vrより小さくなる場合(A(t)≦Vr)は、計測レンジを現在の計測レンジより1つ下(狭域)の計測レンジに設定する。計測レンジの切替えは、MPU22の計測レンジ切換手段22dがレギュレータ24を選択することにより行われる。
例えば、現在MPU2に接続されているレギュレータ24が第2電圧3.3[V]を供給するレギュレータ24bの場合には、第3電圧1.8[V]を供給するレギュレータ24cを選択することになる。
ステップS7: 一方、振幅値A(t)がレンジ切換条件Vrより小さくない場合(A(t)>Vr)は、現在の計測レンジを維持する。
ステップS8: このような手順によりレンジ切換処理が終了し、次に計測を継続するか否かを判定(計測継続判定処理)する。計測継続判定は、振幅値A(t)が計測継続判断閾値Ctより小さくなると(A(t)≦Ct)、計測を終了すると判断する。なお、計測継続判断閾値Ctは、予めMPUに設定された経験値で、例えば、最大振幅値Amaxの5%が例示できる。
なお、上記説明では、減衰特性曲線K2の導出は、計測中の計測データに基づき行った。しかし、複数回の計測を行って得られた計測データを加算平均化処理して得られるデータ(以下、平均計測データ)を用いることも可能である。この加算平均化処理により高周波振動成分や電磁雑音成分が、除去(抑圧)されるため、より正確な減衰特性曲線K2を導出することができる。
また、減衰率σを振動曲線の変曲点を用いて算出したが、構造物の機械特性(構造や材質に由来して決定する質量、剛性、粘性等)を考慮したシミュレーションを行って求めても良く、また理論計算により求めても良い。
また、例えば自己回帰モデル(Autoregressive model、以下ARモデル)を用いて、計測データの振幅値Aを用いてARモデルのパラメータを算出し、これにより減衰率σを設定しても良い。
ARモデルのパラメータの算出は、逐次的に実施することが可能であり、振幅値Aを入力する毎にパラメータを更新できる利点がある。
<実施例1>
次に、本発明の実施例1を説明する。本実施例1では、コンクリートの道路橋を計測対象の構造物として、当該道路橋の振動を振動検出部10により計測する。
このとき、振動検出部10は、増幅回路を内蔵する圧電素子から構成され、感度が20[mV/(m/s)]を持っていた。また、MPU22は、処理ビット数が8ビットのアナログ−デジタル変換手段を含み、最大クロック数が25MHzの市販品を用いた。また、レギュレータ24aは第1電圧5[V]を供給し、そのときの分解能は0.020[V]、レギュレータ24bは第2電圧3.3[V]を供給し、そのときの分解能は0.013[V]、レギュレータ24cは第3電圧1.8[V]を供給し、そのときの分解能は0.007[V]であった。
そして、振動検出部10を幅3000[mm]、長さ20000[mm]、厚さ4000[mm]のコンクリート床板の裏面に固定し、床板の上面を車両が通過した際の計測データを取得した。
このような条件で、計測レンジを最大5.0[V]に設定し(レギュレータ24aを選択)、サンプリング周波数1kHzで測定した。この計測レンジは、加速度に換算すると250[m/s]まで計測できる。
解析においては、コンクリート床板の軸方向の一次曲げ振動に着目した。有限要素法による簡易的なモデルを用いた計算では、この軸方向の一次曲げ振動の周期は、30[ms]程度である。
そこで、減衰特性曲線K2を導出するための特性導出時間を100[ms]に設定した。
図4は、このような設定条件の下で計測した計測データを示した図である。横軸は計測時刻、縦軸は計測データを示している。
計測データは、時刻が350[ms]で最大振幅値Amaxを示した。即ち、基準時間は、350[ms]であった。そして、計測データは、この基準時間の経過後は減衰した。
そこで、基準時間から特性導出時間(100[ms])の間の計測データを用いて、減衰特性曲線K2を算出した。この減衰特性曲線K2を第1減衰特性曲線K2_1と記載する。
この第1減衰特性曲線K2_1から時刻540[ms]の振幅値A(t)は、1.1[V]と予測できた。
現在MPU22には、第1電圧5[V]のレギュレータ24aが接続されている。従って、予測された電圧値(1.1[V])は、給電電圧5[V]に対して22%(=1.1/5*100)となる。給電電圧が計測レンジに比例する構成であるので、予測された計測データは最大振幅値(Amax)の30%以下である。
これにより計測時間が時刻540[ms]に達すると、現在の給電電圧より低い電圧のレギュレータ24が選択されて、計測レンジの切換えが行われた。即ち、第1電圧5[V]のレギュレータ24aから第2電圧3.3[V]のレギュレータ24bに切換えられた。
そして、計測レンジの切換後に検出した最大振幅値を検出し、このときの基準時間から特性導出時間(100[ms])の間の計測データを用いて減衰特性曲線K2_2が算出された。
この減衰特性曲線K2_2を用いて計測開始から時刻750[ms]の振幅値A(t)は、0.2[V]と予想された。
この予測された振幅は、第2電圧3.3[V]の6%(=0.2/3.3*100)に相当する。そこで、MPU22は、現在の給電電圧より低い電圧のレギュレータ24cに切換えることで、計測レンジを切換える。即ち、第2電圧3.3[V]のレギュレータ24bから第3電圧1.5[V]のレギュレータ24cに切換える。
この結果、計測開始から時刻750[ms]以降において、分解能は0.007[V]となり、振幅値が0.01[V]の計測データが計測できるようになる。この0.01[V]の振幅値は、0.5[m/s]の加速度に対応しおり、これにより高精度な解析が可能となった。
また、比較のため上述の計測条件下、従来の手法についてもデータ分析を試みた。そして、時刻750[ms]以降の微少振動が正確に取得できているか否を調べた。この結果を図5に示す。
図5より、微少振動(加速度0.5[m/s])は、本実施形態にかかる計測手法では検出できたが、従来の計測手法では検出できなかったことがわかる。このことは、本実施形態にかかる計測手法の有効性を示している。
<実施例2>
次に、本発明の実施例2を説明する。本実施例2では、本番の計測に先立ち減衰特性曲線K2を導出して、当該減衰特性曲線K2に基づき計測レンジの切換を行った。
即ち、本番の計測に先立ち、複数回の計測を行い、そのときに得られた計測データの平均値を平均計測データとした。そして、この平均計測データを用いて減衰特性曲線K2を導出した。平均か処理により、高周波のノイズ成分が抑圧されるため、減衰特性曲線K2も真値に近い曲線となる。従って、正確な計測レンジの切換が行える。
計測レンジが最大レンジになるように、レギュレータ24選択する。そして、この計測レンジで計測を5回行い、加算平均して平均計測データを取得した。減衰特性曲線K2は、式1に従い平均計測データから算出した。
この減衰特性曲線K2では、振幅値Aは、最大振幅値Amaxの基準時間から200[ms]後に1.0[V]に減衰し、さらに400[ms]後に0.2[V]に減衰した。
そこで、レギュレータ24aを200[ms]後にレギュレータ24bに切換えて第2電圧3.3[V]が供給されるようにした。また、400[ms]後にレギュレータ24bに切換えて第3電圧1.8[V]が供給されるようにした。
この結果、時刻800[ms]以降において、分解能は0.007[V]となり、振幅値が0.01[V]の計測データが計測できるようになった。なお、0.01[V]の振幅値は0.5[m/s]の加速度に対応するので、高精度な解析が可能であることを示すことができた。
<実施例3>
次に、計測対象となる構造物の減衰率を既知の定数として与えて減衰特性曲線K2を導出した実施例3を説明する。
コンクリート床板を構造物とした場合、その軸方向の一次曲げ振動における減衰率σは、一般的に0.2から0.4の間をとる。
そこで、減衰率を0.3として減衰特性曲線K2を導出した。この減衰特性曲線K2を用いて基準時間から200[ms]の振幅値A(t)は1.0[V]、さらに400[ms]の振幅値A(t)は0.2[V]と予測できた。
そこで、この予測に基づきレギュレータ24aを200[ms]にレギュレータ24bに切り換えて第2電圧3.3[V]が供給されるようにした。また、400[ms]にレギュレータ24cに切り換えて第3電圧1.8[V]が供給されるようにした。
この結果、800[ms]以降において、分解能が0.007[V]となり、振幅値が0.01[V]の計測データが計測できるようになった。なお、0.01[V]の振幅値は0.5[m/s]の加速度に対応するので、高精度な解析が可能であることを示すことができた。
<実施例4>
次に、予め取得した計測データに対してFastFourieVrransform(FFT)処理を行って、構造物の固有振動数を導出した場合を説明する。計測データは、この固有振動数を中心周波数とするバンドパスフィルタを通過させることにより、高周波ノイズ等の不要な周波数成分が除去される。そして、不要成分が除去された計測データを用いて減衰特性曲線K2を導出し、この減衰特性曲線K2を用いて計測レンジを切換えた。
計測データに対してFFT処理した結果、構造物(コンクリート床板)の固有振動数は30Hzと見積もることができた。なお、有限要素法を用いて、このコンクリート床板の軸方向の一次曲げ振動の固有振動数は32Hzであった。そこで、通過帯域が20Hzから40Hzのバンドパスフィルタを用いて、計測データから不要成分を除去した。
このようにして得られた計測データを用いて、特性導出時間を100[ms]として減衰特性曲線K2を導出した。この減衰特性曲線K2から200[ms]の振幅値は0.9[V]と予測され、400[ms]の振幅値は0.1[V]と予測された。
そこで、レギュレータ24aを200[ms]後にレギュレータ24bに切換えて、第2電圧3.3[V]が供給されるようにした。また、400[ms]後にレギュレータ24cに切換え、第3電圧1.8[V]が供給されるようにした。
この結果、800[ms]以降において、分解能が0.007[V]となり、振幅値が0.01[V]の計測データが計測できるようになった。なお、0.01[V]の振幅値は0.5[m/s]の加速度に対応するので、高精度な解析が可能であることを示すことができた。
以上、実施形態(及び実施例)を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態(及び実施例)に限定されものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
2 計測装置
10 振動検出部
20 レンジ切換処理部
21 アナログフィルタ
22 マイクロコンピュータ(MPU)
22a アナログ/デジタル変換手段
22b 減衰特性算出手段
22c 計測レンジ判断手段
22d 計測レンジ切換手段
23 出力部
24(24a〜24c) レギュレータ
30 電源

Claims (10)

  1. 計測レンジの切換えが可能な計測装置であって、
    構造物の振動を検出し、当該検出結果をアナログ信号の計測データとして出力する振動検出部と、
    前記計測データに基づき前記計測レンジを判断して切換えるレンジ切換処理部と、を備え、
    前記レンジ切換処理部は、
    アナログ信号の前記計測データを設定された計測レンジでデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換手段と、
    前記計測データの減衰特性を算出する減衰特性算出手段と、
    前記減衰特性に基づき前記計測レンジを判断する計測レンジ判断手段と、
    前記計測レンジ切換手段の判断結果に応じて前記計測レンジの切換えを行う計測レンジ切換手段と、を含むことを特徴とする計測装置。
  2. 請求項1に記載の計測装置であって、
    前記減衰特性算出手段は、前記計測データの包絡線を求め、これを減衰特性曲線とすることを特徴とする計測装置。
  3. 請求項1に記載の計測装置であって、
    前記減衰特性算出手段は、複数回の計測により得られた前記計測データを加算平均化処理してなる平均計測データの包絡線を減衰特性曲線として算出することを特徴とする計測装置。
  4. 請求項1に記載の計測装置であって、
    前記減衰特性算出手段は、予め取得設定された前記構造物の減衰率を用いて前記計測データの包絡線を算出し、これを減衰特性曲線として算出することを特徴とする計測装置。
  5. 請求項1に記載の計測装置であって、
    前記減衰特性算出手段は、自己回帰モデルを用いて減衰率を算出し、該減衰率を用いて前記減衰特性曲線を導出することを特徴とする計測装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の計測装置であって、
    前記計測レンジ判断手段は、前記減衰率特性に基づき所定時間後の振幅値が、予め設定したレンジ切換条件を満たすときレンジ切換を行うことを特徴とする計測装置。
  7. 請求項6に記載の計測装置であって、
    前記レンジ切換条件は、予め設定された最大振幅値に対する減少率又は、減少幅であることを特徴とする計測装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の計測装置であって、
    前記計測レンジ切換手段は、前記アナログ/デジタル変換手段に供給される電圧を変えることによりレンジ切換を行うことを特徴とする計測装置。
  9. 計測レンジを自動設定する際の計測レンジ切換方法であって、
    構造物の振動を検出してアナログ信号の計測データとして出力し、
    前記計測データの減衰特性を算出し、
    前記減衰特性に基づき前記計測レンジを判断し、
    判断した前記計測レンジでアナログ信号の前記計測データをデジタル信号に変換することを特徴とする計測レンジ切換方法。
  10. 請求項9に記載の計測レンジ切換方法であって、
    前記計測データの包絡線を求め、これを減衰特性曲線とすることを特徴とする計測レンジ切換方法。
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