JP2016099045A - グロープラグおよびその製造方法 - Google Patents

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章弘 大森
Akihiro Omori
章弘 大森
裕介 弓田
Yusuke Yumita
裕介 弓田
洋輔 笹川
Yosuke Sasagawa
洋輔 笹川
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Abstract

【課題】グロープラグを効率的に製造する。【解決手段】先端側から後端側へ軸線方向に延びた中軸と、中軸の後端側が挿入された端子と、を備えるグロープラグを製造する、グロープラグの製造方法は、中軸の後端側をせん断加工により切断することによって、せん断加工によって切断された端面を有する柱状の後端軸部を、中軸に形成する切断工程と;後端軸部より軸線方向に直交する径方向へと隆起した隆起部を、中軸において後端軸部の先端側に隣接する部位に形成する成形工程と;せん断加工によって形成された端面の外縁を後端軸部に残した状態で、中軸における端面から隆起部の少なくとも一部までを、端子に挿入する挿入工程とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、グロープラグおよびその製造方法に関する。
グロープラグの構造としては、先端側にヒータ素子を接続した中軸を、主体金具の軸孔に設け、中軸の後端側に端子を挿入した構造が知られている。特許文献1には、面取り加工およびローレット加工が施された中軸の後端側に対して、端子を挿入したグロープラグの構造について記載されている。
特開2013−234780号公報
特許文献1のグロープラグでは、面取り加工によって中軸の後端側が細くなるため、グロープラグの製造途中に中軸の後端側が変形しやすいという課題があった。中軸に他の部材(例えば、ヒータ)を組み付ける際に、中軸の後端側における端面を基準面として利用する場合、中軸の後端側における変形は、組み付け誤差を増大させる要因となる。また、特許文献1のグロープラグでは、金型を用いて中軸に鍛造加工を施す際に、中軸の後端側における面取りされた端面をピンで押すことによって金型から中軸を取り出す場合、面取りされた端面の大きさに合わせてピンを細くする必要があるため、ピンの耐久性が低下するという課題があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、先端側から後端側へ軸線方向に延びた中軸と;前記中軸の前記後端側が挿入された端子と;を備えるグロープラグを製造する、グロープラグの製造方法が提供される。この製造方法は、前記中軸の前記後端側をせん断加工により切断することによって、前記せん断加工によって切断された端面を有する柱状の後端軸部を、前記中軸に形成する切断工程と;前記後端軸部より前記軸線方向に直交する径方向へと隆起した隆起部を、前記中軸において前記後端軸部の前記先端側に隣接する部位に形成する成形工程と;前記せん断加工によって形成された前記端面の外縁を前記後端軸部に残した状態で、前記中軸における前記端面から前記隆起部の少なくとも一部までを、前記端子に挿入する挿入工程とを備える。この形態によれば、せん断加工によって形成された端面の外縁を後端軸部に残した状態で挿入工程まで行うため、中軸の後端側が細くなることによる中軸の後端側における変形を抑制できる。したがって、中軸に他の部材を組み付ける際に、中軸の後端側における端面を基準面として利用する場合、組み付け誤差を抑制できる。また、金型を用いて中軸に鍛造加工を施す際に、中軸の後端側における端面をピンで押すことによって金型から中軸を取り出す場合、中軸の後端側を面取りする場合と比較してピンを太くできるため、ピンの耐久性を向上させることができる。また、せん断加工によって形成された端面の外縁に変形やバリが発生した場合であっても、後端軸部の先端側に隣接する部位に径方向へと隆起した隆起部が形成されているため、中軸を端子へと挿入する際に、隆起部が端子の内側面に接触することによって、端面の外縁が端子の内側面に接触することを防止できる。したがって、端子の内側面における損傷を防止でき、また、中軸を端子へと円滑に挿入できる。これらのことから、この形態によれば、グロープラグを効率的に製造できる。
(2)上記形態におけるグロープラグの製造方法において、前記成形工程は、転造加工によって前記隆起部を前記中軸に形成する工程であってもよい。この形態によれば、隆起部を容易に形成できる。
(3)上記形態におけるグロープラグの製造方法において、前記挿入工程は、前記せん断加工によって前記外縁に形成されたバリを前記後端軸部に残した状態で、前記中軸における前記端面から前記隆起部の少なくとも一部までを、前記端子に挿入する工程であってもよい。この形態によれば、中軸を端子へと挿入する際に、後端軸部に残されたバリが端子の内側面に接触することを隆起部によって防止できる。したがって、端子の内側面における損傷を防止でき、また、中軸を端子へと円滑に挿入できる。
(4)上記形態におけるグロープラグの製造方法において、前記後端軸部の直径は、2.8mm以下であってもよい。この形態によれば、中軸に対する面取り加工による細径化の影響が比較的に大きなグロープラグを効率的に製造できる。
(5)上記形態におけるグロープラグの製造方法において、前記挿入工程は、表面にめっきが施された前記端子に対して前記中軸を挿入する工程であってもよい。この形態によれば、中軸を端子へと挿入する際に、中軸の端面との接触によって端子のめっきが剥がれることを防止できる。その結果、めっきが剥がれた部分から端子が腐蝕することを防止できる。
本発明の一形態によれば、先端側から後端側へ軸線方向に延びた中軸と;前記中軸の前記後端側が挿入された端子と;を備えるグロープラグが提供される。このグロープラグにおいて、前記中軸は、外縁にバリが形成された端面を前記後端側に有する柱状を成し、前記端子に挿入された後端軸部と;前記後端軸部に隣接する部位に形成され、前記後端軸部より前記軸線方向に直交する径方向へと隆起し、少なくとも部分的に前記端子に挿入された隆起部とを有する。この形態によれば、グロープラグの製造効率を向上させることができる。その結果、グロープラグの製造コストを低減できる。
本発明は、グロープラグおよびその製造方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、上述のグロープラグを備える内燃機関、上述のグロープラグに用いられる中軸、上述のグロープラグを製造する製造装置などの形態で実現できる。
グロープラグの構成を示す説明図である。 グロープラグの後端側を示す拡大断面図である。 中軸を示す説明図である。 中軸の後端側を示す拡大図である。 中軸を後端側から見た説明図である。 グロープラグの製造方法を示す工程図である。
A.実施形態
A1.グロープラグの構成
図1は、グロープラグ10の構成を示す説明図である。グロープラグ10は、ディーゼルエンジンを始めとする内燃機関(図示しない)の始動時における着火を補助する熱源として機能する加熱装置である。
図1には、グロープラグ10の軸線ALを通る断面で切断したグロープラグ10の断面形状が図示されている。本実施形態の説明では、グロープラグ10における図1の紙面下側を「先端側」といい、図1の紙面上側を「後端側」という。
図1には、XYZ軸が図示されている。図1のXYZ軸は、互いに直交する3つの空間軸として、X軸、Y軸およびZ軸を有する。X軸に沿ったX軸方向のうち、+X軸方向は、紙面手前から紙面奥に向かう正の方向であり、−X軸方向は、負の方向である。Y軸に沿ったY軸方向のうち、+Y軸方向は、紙面右側から紙面左側に向かう正の方向であり、−Y軸方向は、負の方向である。本実施形態では、Z軸は、グロープラグ10の軸線ALに沿った軸である。Z軸に沿ったZ軸方向(軸線方向)のうち、+Z軸方向は、先端側から後端側に向かう正の方向であり、−Z軸方向は、後端側から先端側に向かう負の方向である。図1のXYZ軸は、他の図におけるXYZ軸に対応する。
グロープラグ10は、端子100と、中軸200と、主体金具500と、リング600と、外筒700と、ヒータ素子800とを備える。本実施形態では、グロープラグ10の軸線ALは、端子100、中軸200、主体金具500およびヒータ素子800などの各部材の軸線でもある。
グロープラグ10の端子100は、グロープラグ10に電力を供給するケーブル(図示しない)と接続可能に構成された導体である。本実施形態では、端子100は、金属製(例えば、炭素鋼)である。本実施形態では、端子100の表面には、めっき(例えば、錫(Sn)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)など)が施されている。端子100の詳細については後述する。
グロープラグ10の中軸200は、先端側(−Z軸方向)から後端側(+Z軸方向)へ軸線方向に延びた棒状を成す導体である。本実施形態では、中軸200は、金属製(例えば、ステンレス鋼など)である。中軸200の後端側は、端子100に挿入されている。中軸200の先端側は、リング600に圧入されている。中軸200の詳細については後述する。
グロープラグ10の主体金具500は、軸線ALを中心に延びた筒状を成す導体である。本実施形態では、主体金具500は、金属製(例えば、炭素鋼)である。本実施形態では、主体金具500の表面には、めっき(例えば、クロム(Cr)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、亜鉛−ニッケル合金など)が施されている。主体金具500は、軸孔510と、工具係合部520と、雄ねじ部540とを有する。
主体金具500の軸孔510は、軸線ALを中心に延びた貫通孔である。軸孔510の内径は、中軸200の外径よりも大きい。軸孔510の内側には、中軸200が軸線AL上に保持される。軸孔510と中軸200との間には、軸孔510と中軸200とを電気的に絶縁する空隙が形成される。本実施形態では、軸孔510の後端側には、中軸200の後端側が挿入された端子100が、円筒状を成す絶縁部材300と、環状を成す絶縁部材400とを介して保持されている。主体金具500の工具係合部520は、グロープラグ10の取り付けおよび取り外しに用いられる工具(図示しない)と係合可能に構成されている。主体金具500の雄ねじ部540は、内燃機関(図示しない)に形成された雌ねじに固定可能に構成されている。本実施形態では、雄ねじ部540は、工具係合部520より先端側に位置する。
グロープラグ10のリング600は、環状を成す導体である。本実施形態では、リング600は、金属製(例えば、ステンレス鋼)である。リング600の後端側には、中軸200が圧入されている。リング600の先端側には、ヒータ素子800が圧入されている。
グロープラグ10の外筒700は、軸線ALを中心に延びた筒状を成す。外筒700には、外筒700の先端側および後端側からヒータ素子800が突出する状態で、ヒータ素子800が圧入されている。外筒700の後端側は、主体金具500の先端側に溶接されている。
グロープラグ10のヒータ素子800は、通電によって発熱する発熱素子(発熱装置)である。本実施形態では、ヒータ素子800は、セラミック組成物から成るセラミックヒータである。本実施形態では、ヒータ素子800は、絶縁性セラミック材料から成る基体810と、導電性セラミック材料から成る発熱抵抗体830とを有する。基体810には、発熱抵抗体830が埋め込まれている。基体810の側面に露出した発熱抵抗体830の一端は、リング600に接触し、リング600、中軸200および端子100を介してグロープラグ10の外部へと電気的に接続される。基体810の側面に露出した発熱抵抗体830の他端は、外筒700に接触し、外筒700および主体金具500を介してグロープラグ10の外部へと電気的に接続される。
図2は、グロープラグ10の後端側を示す拡大断面図である。グロープラグ10の端子100は、軸穴150を有する。端子100の軸穴150は、端子100の先端側から後端側へ向けて軸線ALを中心に形成された穴である。軸穴150には、中軸200の後端側が挿入される。
本実施形態では、グロープラグ10の端子100は、軸穴150の他、軸部110と、基部120と、筒部130と、筒部140とを有する。本実施形態では、端子100における軸穴150を含む各部の表面に、めっきが施されている。
端子100の軸部110は、基部120から後端側に突出した柱状を成す部位である。端子100の基部120は、軸部110より先端側に位置し、軸部110より太い柱状を成す部位である。端子100の筒部130は、基部120より先端側に位置し、内側に軸穴150が形成された筒状を成す部位である。本実施形態では、軸穴150に中軸200を挿入した状態で筒部130を外側から内側に圧縮するかしめ固定によって、端子100は、中軸200に固定されている。端子100の筒部140は、筒部130より先端側に位置し、筒部130より細い筒状を成す部位である。筒部140の内側には、軸穴150が形成されている。本実施形態では、筒部140は、外周面の後端側において絶縁部材300と嵌まり合い、外周面の先端側において絶縁部材400と嵌まり合う。
図3は、中軸200を示す説明図である。図4は、中軸200の後端側を示す拡大図である。グロープラグ10の中軸200は、後端軸部210と、軸部220とを有する。
中軸200の後端軸部210は、端面211を後端側に有する柱状を成す部位である。端面211は、中軸200の元となる素材の後端側をせん断加工により切断することによって形成された面である。
本実施形態では、+Y軸方向から−Y軸方向へと中軸200をせん断加工することによって、端面211の+Y軸方向側にはせん断加工によるダレ216が形成され、端面211の−Y軸方向側にはせん断加工によるバリ218が形成されている。端面211のダレ216は、端面211の外縁のうちせん断加工によって−Y軸方向へと引き込まれた部位である。端面211のバリ218は、端面211の外縁のうち後端軸部210の側面212より外側に突出した部位である。本実施形態では、後端軸部210の側面212は、中軸200の元となる素材に由来する面である。
中軸200の軸部220は、後端軸部210の先端側に隣接する柱状の部位である。軸部220は、隆起部222と陥没部224とを有する。軸部220の隆起部222は、軸線方向(Z軸方向)に直交する径方向へと後端軸部210の側面212より隆起した部位である。軸部220の陥没部224は、後端軸部210の側面212より径方向へと陥没した部位である。
本実施形態では、隆起部222は、中軸200の元となる素材に対する転造加工によって陥没部224とともに形成された部位である。他の実施形態では、隆起部222は、中軸200の元となる素材に対する溶接加工によって形成された部位であってもよい。
本実施形態では、軸部220は、隆起部222および陥没部224による綾目ローレットが形成された部位であり、隆起部222は、綾目ローレットの山に相当し、陥没部224は、綾目ローレットの谷に相当する。軸部220に形成される構造は、綾目ローレットに限らず、斜めローレットであってもよいし、平目ローレットであってもよいし、雄ねじであってもよい。
本実施形態では、軸部220のうち後端側の一部が端子100の内側に位置する。言い換えると、軸部220に形成されている隆起部222の複数の群のうち後端側の群が端子100に挿入される。他の実施形態では、軸部220の全体が端子100の内側に位置してもよい。
図5は、中軸200を後端側から見た説明図である。図5には、バリ218に相当する部分にハッチングが施されている。軸部220の隆起部222における直径Dbは、後端軸部210の側面212における直径Daより大きい。後端側から見た後端軸部210の最大幅Wmaxは、バリ218が存在する部分である。本実施形態では、Z軸方向から見た場合、後端軸部210のバリ218は、軸部220における隆起部222より内側に位置し、軸部220の隆起部222における直径Dbは、後端軸部210の最大幅Wmaxより大きい。
本実施形態では、直径Daは、2.8mm(ミリメートル)以下である。本実施形態では、直径Daは約2.70mmであり、直径Dbは約2.95mmであり、最大幅Wmaxは約2.73mmである。
本実施形態では、図3に示すように、中軸200は、後端軸部210および軸部220に加え、軸部230と、軸部240と、軸部250と、突出部260と、先端部270とを有する。
中軸200の軸部230は、軸部220の先端側に隣接する柱状の部位である。軸部230は、後端軸部210の側面212と同様に、中軸200の元となる素材に由来する外周面を有する。
中軸200の軸部240は、軸部230の先端側に隣接する柱状の部位である。軸部240は、後端側から先端側へと交互に形成された複数の縮径部242および複数の大径部247を有する。軸部240の縮径部242は、中軸200の元となる素材を転造加工によって縮径した部位である。軸部240の大径部247は、後端軸部210の側面212と同様に、中軸200の元となる素材に由来する外周面を有する部位である。大径部247の直径は、縮径部242より大きい。軸部240に複数の縮径部242を形成することによって、中軸200の軸振れが矯正される。
中軸200の軸部250は、軸部240の先端側に隣接する柱状の部位である。軸部250は、後端軸部210の側面212と同様に、中軸200の元となる素材に由来する外周面を有する。
中軸200の突出部260は、軸部250の先端側に位置し、軸部250より径方向に突出した部位である。突出部260は、リング600における後端側の端部に接触する。本実施形態では、突出部260は、中軸200の元となる素材に対する鍛造加工によって形成された部位である。
中軸200の先端部270は、突出部260の先端側に位置し、突出部260より小さな直径を有する柱状の部位である。先端部270は、リング600の後端側に圧入される。本実施形態では、先端部270は、突出部260と共に、中軸200の元となる素材に対する鍛造加工によって形成された部位である。
図6は、グロープラグ10の製造方法を示す工程図である。グロープラグ10を製造する際、製造者は、中軸200を切断する切断工程を行う(工程P112)。切断工程(工程P112)において、製造者は、中軸200の後端側をせん断加工により切断することによって、せん断加工によって切断された端面211を有する柱状の後端軸部210を、中軸200に形成する。切断工程(工程P112)において、端面211にバリ218が形成されてもよいが、バリ218は形成されないことが好ましい。本実施形態では、中軸200の元となる素材は、コイル材である。
切断工程(工程P112)を行った後、製造者は、中軸200に隆起部222を形成する成形工程を行う(工程P114)。成形工程(工程P114)において、製造者は、後端軸部210より径方向へと隆起した隆起部222を、後端軸部210の先端側に隣接する軸部220に形成する。本実施形態では、製造者は、転造加工によって隆起部222を中軸200に形成する。本実施形態では、製造者は、転造加工によって軸部220に綾目ローレットを形成することによって隆起部222を形成する。転造加工によって軸部220に形成される構造は、綾目ローレットに限らず、斜めローレットであってもよいし、平目ローレットであってもよいし、雄ねじであってもよい。
本実施形態では、製造者は、切断工程(工程P112)を行った後であって、成形工程(工程P114)を行う前に、鍛造加工によって突出部260および先端部270を中軸200に成形するとともに、転造加工によって軸部240を中軸200に成形する。他の実施形態では、中軸200の各部を成形する順序は、入れ替わってもよい。本実施形態では、製造者は、金型を用いて中軸200に鍛造加工を施す際に、中軸200の端面211をピンで押すことによって金型から中軸200を取り出す。
成形工程(工程P114)を経て中軸200が完成した後、製造者は、ヒータ素子800の先端側をリング600の後端側から挿入することによって、ヒータ素子800をリング600に圧入する(工程P172)。その後、製造者は、ヒータ素子800の先端側を外筒700の後端側から挿入することによって、ヒータ素子800を外筒700に圧入する(工程P174)。
ヒータ素子800を外筒700に圧入した後(工程P174)、製造者は、ヒータ素子800が圧入されたリング600の後端側に中軸200の先端部270を圧入する(工程P176)。本実施形態では、ヒータ素子800が圧入されたリング600に中軸200を圧入する際、製造者は、中軸200の端面211を基準面として利用する。本実施形態では、製造者は、中軸200とリング600とを溶接する(工程P178)。本実施形態では、リング600から延びた中軸200の長さを基準として中軸200とリング600との溶接位置を調整する。他の実施形態では、製造者は、中軸200とリング600とを溶接しなくてもよい。
中軸200の先端側にリング600を介してヒータ素子800を連結した後(工程P178)、製造者は、中軸200の後端側を主体金具500の先端側から挿入する(工程P182)。その後、製造者は、主体金具500に外筒700を溶接する(工程P184)。
主体金具500に外筒700を溶接した後(工程P184)、製造者は、中軸200を端子100に挿入する挿入工程を行う(工程P186)。本実施形態では、挿入工程(工程P186)に先立って、端子100の表面には、めっきが施されている。挿入工程(工程P186)において、製造者は、せん断加工によって形成された端面211の外縁(例えば、ダレ216およびバリ218など)を後端軸部210に残した状態で、中軸200における端面211から隆起部222の少なくとも一部までを、端子100の軸穴150に挿入する。本実施形態では、製造者は、端子100の筒部140に絶縁部材300および絶縁部材400を装着した後、主体金具500における軸孔510の後端側から突出している中軸200の後端側を、端子100の軸穴150に挿入しながら、絶縁部材300および絶縁部材400を装着した端子100の筒部140を、主体金具500の軸孔510に挿入する。
挿入工程(工程P186)を行った後、製造者は、端子100を中軸200に固定するためにかしめ固定を行う(工程P188)。かしめ固定(工程P188)において、製造者は、筒部130のうち内側の軸穴150に軸部220が存在する部位を外側から内側に圧縮することによって、端子100を中軸200に固定する。これらの工程を経て、グロープラグ10が完成する。
以上説明した実施形態によれば、せん断加工によって形成された端面211の外縁を後端軸部210に残した状態で挿入工程(工程P186)まで行うため、中軸200の後端側が細くなることによる中軸200の後端側における変形を抑制できる。したがって、中軸200に他の部材を組み付ける際に、中軸200の後端側における端面211を基準面として利用する場合、組み付け誤差を抑制できる。また、金型を用いて中軸200に鍛造加工を施す際に、中軸200の後端側における端面211をピンで押すことによって金型から中軸200を取り出す場合、中軸200の後端側を面取りする場合と比較してピンを太くできるため、ピンの耐久性を向上させることができる。また、せん断加工によって形成された端面211の外縁に変形やバリ218が発生した場合であっても、後端軸部210の先端側に隣接する軸部220に径方向へと隆起した隆起部222が形成されているため、中軸200を端子100へと挿入する際に、隆起部222が端子100の内側面に接触することによって、端面211の外縁(例えば、後端軸部210に残されたバリ218)が端子100の内側面に接触することを防止できる。したがって、端子100の内側面における損傷を防止でき、また、中軸200を端子100へと円滑に挿入できる。これらのことから、この形態によれば、グロープラグ10を効率的に製造できる。言い換えると、グロープラグ10の製造効率を向上させることができる。その結果、グロープラグ10の製造コストを低減できる。
また、転造加工によって隆起部222を中軸200に形成するため(工程P114)、隆起部222を容易に形成できる。
また、後端軸部210の直径Daが2.8mm以下であるため、中軸200に対する面取り加工による細径化の影響が比較的に大きなグロープラグ10を効率的に製造できる。
また、表面にめっきが施された端子100に対して中軸200を挿入する挿入工程(工程P186)において、中軸200を端子100へと挿入する際に、中軸200の端面211との接触によって端子100のめっきが剥がれることを防止できる。その結果、めっきが剥がれた部分から端子100が腐蝕することを防止できる。
B.他の実施形態
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
本発明は、絶縁性セラミック材料から成る基体810に導電性セラミック材料から成る発熱抵抗体830が埋め込まれたヒータ素子(いわゆるセラミックヒータ)を備えるグロープラグ(いわゆるセラミックグロープラグ)に限らず、他のヒータ素子を備えるグロープラグに適用できる。例えば、本発明は、導電材料で形成された発熱コイルがシース管の内側に配置されたヒータ素子(いわゆるシースヒータ)を備えるグロープラグ(いわゆるメタルグロープラグ)に適用できる。
中軸200の端面211には、ダレ216およびバリ218の少なくとも一方が形成されていなくてもよい。中軸200の後端軸部210の側面212における直径Daは、2.8mm以下に限らず、2.8mmよりおおきくてもよい。端子100の表面には、めっきが施されていなくてもよい。
10…グロープラグ
100…端子
110…軸部
120…基部
130…筒部
140…筒部
150…軸穴
200…中軸
210…後端軸部
211…端面
212…側面
216…ダレ
218…バリ
220…軸部
222…隆起部
224…陥没部
230…軸部
240…軸部
242…縮径部
247…大径部
250…軸部
260…突出部
270…先端部
300…絶縁部材
400…絶縁部材
500…主体金具
510…軸孔
520…工具係合部
540…雄ねじ部
600…リング
700…外筒
800…ヒータ素子
810…基体
830…発熱抵抗体

Claims (7)

  1. 先端側から後端側へ軸線方向に延びた中軸と、
    前記中軸の前記後端側が挿入された端子と、を備えるグロープラグを製造する、グロープラグの製造方法であって、
    前記中軸の前記後端側をせん断加工により切断することによって、前記せん断加工によって切断された端面を有する柱状の後端軸部を、前記中軸に形成する切断工程と、
    前記後端軸部より前記軸線方向に直交する径方向へと隆起した隆起部を、前記中軸において前記後端軸部の前記先端側に隣接する部位に形成する成形工程と、
    前記せん断加工によって形成された前記端面の外縁を前記後端軸部に残した状態で、前記中軸における前記端面から前記隆起部の少なくとも一部までを、前記端子に挿入する挿入工程と
    を備えることを特徴とする、グロープラグの製造方法。
  2. 前記成形工程は、転造加工によって前記隆起部を前記中軸に形成する工程である、請求項1に記載のグロープラグの製造方法。
  3. 前記挿入工程は、前記せん断加工によって前記外縁に形成されたバリを前記後端軸部に残した状態で、前記中軸における前記端面から前記隆起部の少なくとも一部までを、前記端子に挿入する工程である、請求項1または請求項2に記載のグロープラグの製造方法。
  4. 前記後端軸部の直径は、2.8mm以下である、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のグロープラグの製造方法。
  5. 前記挿入工程は、表面にめっきが施された前記端子に対して前記中軸を挿入する工程である、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のグロープラグの製造方法。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のグロープラグの製造方法によって製造されたグロープラグ。
  7. 先端側から後端側へ軸線方向に延びた中軸と、
    前記中軸の前記後端側が挿入された端子と、を備えるグロープラグであって、
    前記中軸は、
    外縁にバリが形成された端面を前記後端側に有する柱状を成し、前記端子に挿入された後端軸部と、
    前記後端軸部の前記先端側に隣接する部位に形成され、前記後端軸部より前記軸線方向に直交する径方向へと隆起し、少なくとも部分的に前記端子に挿入された隆起部と
    を有する、ことを特徴とするグロープラグ。
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