JP2016097792A - ラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニット - Google Patents

ラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニット Download PDF

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    • F16C35/04Rigid support of bearing units; Housings, e.g. caps, covers in the case of ball or roller bearings
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Abstract

【課題】異音の発生及び操舵力の変動の防止を、長期間に亙って図れる構造を実現する。【解決手段】副収納部12bの内周面の開口寄り部分に、係止溝28aを形成する為の加工を施す際に、この内周面の開口寄り部分のうちの円周方向1箇所位置にこの加工を施さない事により、当該部分に係止溝28aの底面よりも径方向内方に突出する、回り止め凸部32を設ける。止め輪29aを係止溝28aに係止した状態で、回り止め凸部32を、止め輪29aを構成する1対の係止腕部34、34同士の間部分に位置させる。【選択図】図4

Description

この発明は、自動車の操舵輪に舵角を付与する為のステアリング装置を構成するラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットの改良に関する。
ステアリングホイールから入力された回転運動を舵角付与の為の直線運動に変換する為の機構としてラックアンドピニオンを使用する、ラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットを備えたステアリング装置が、従来から広く知られている。又、ラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットは、小型且つ軽量に構成でき、しかも剛性が高く良好な操舵感を得られる為、実際に広く使用されている。
図5〜7は、この様なラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットを組み込んだステアリング装置の1例として、特許文献1に記載された構造を示している。このステアリング装置では、ステアリングホイール1の操作に伴って回転するステアリングシャフト2の動きを、自在継手3、3及び中間シャフト4を介して、ステアリングギヤユニット5の入力軸である、ピニオン軸6に伝達する。
前記ステアリングギヤユニット5は、このピニオン軸6の先半部に設けたピニオン歯7と、ラック軸8の外周面の径方向片側面(図6の上側面、図7の左側面)に設けたラック歯9とを噛合させて成る。これらピニオン軸6及びラック軸8は、それぞれの一部を、ケーシング10内に収納している。このケーシング10は、それぞれが筒状である、主収納部11及び副収納部12を備える。このうちの主収納部11は、両端が開口している。又、この副収納部12は、この主収納部11の一部側方に設けられていて、一端が開口している。これら主収納部11の中心軸と副収納部12の中心軸とは、互いに捩れの位置関係にある。前記ラック軸8は、このうちの主収納部11に、軸方向の変位を可能に挿通しており、両端部をこの主収納部11から突出させている。そして、この両端部に、それぞれ球面継手13、13を介して、タイロッド14、14の基端部を結合している。これら両タイロッド14、14の先端部は、それぞれ図示しないナックルアームの先端部に、枢軸により結合している。尚、前記ラック軸8は、前記ピニオン歯7と前記ラック歯9との噛合により、自身の中心軸回りで回転する事はない。
前記ピニオン軸6は、前記ピニオン歯7を形成した先半部を前記副収納部12内に、回転のみ可能に支持している。この為に、前記ピニオン軸6の先端部をこの副収納部12の奥端部に、ラジアルニードル軸受15により回転可能に支持している。又、前記ピニオン軸6の中間部を前記副収納部12の開口寄り部分に、単列の玉軸受16により回転可能に支持している。この玉軸受16を構成する内輪17と外輪18とのうちの内輪17は、前記ピニオン軸6の中間部に形成した内径側段差面19と、このピニオン軸6の中間部に係止した円すい状の止め輪20との間で挟持している。又、前記外輪18は、前記副収納部12の内周面中間部に形成した外径側段差面21と、この副収納部12の開口側端部の内側に螺着した抑えねじ筒22との間で挟持している。この構成により、前記ピニオン軸6の先半部を、ラジアル荷重及びスラスト荷重を支承可能に(軸方向の変位を阻止して回転可能に)前記副収納部12内に支持している。
又、前記主収納部11の直径方向に関して前記副収納部12と反対側部分にシリンダ筒部23を設け、このシリンダ筒部23内に、押圧ローラ24を回転可能に支承した摺動ブロック25を嵌装している。そして、前記シリンダ筒部23の開口側端部の内側に螺着した蓋体26とこの押圧ブロック25との間にばね27を設けて、前記押圧ローラ24を前記ラック軸8に向け押圧している。そして、このラック軸8を前記ピニオン軸6に向け弾性的に押圧して、前記ピニオン歯7と前記ラック歯9との噛合部のバックラッシを解消している。又、これら両歯7、9同士の噛合部での動力伝達に伴って前記ラック軸8に加わる、前記ピニオン軸6から離れる方向の力に拘らず、前記噛合部の噛合状態を適正に維持できる様にしている。
左右の前輪に舵角を付与する際には、前記ステアリングホイール1の操作により前記ピニオン軸6を回転させると、前記ピニオン歯7と前記ラック歯9との噛合に基づいて、前記ラック軸8が軸方向に変位する。そして、このラック軸8の両端部に結合した、前記両タイロッド14、14を押し引きして、前記両前輪に所望の舵角を付与する。
上述の様な構成を有する従来構造の第1例のステアリングギヤユニット5の場合、前記ピニオン軸6を支持している玉軸受16に、前記抑えねじ筒22を利用して、予圧を付与している。これにより、操舵時に前記ピニオン軸6に加わる力に拘わらず、このピニオン軸6がラジアル方向(図7の左右方向)やスラスト方向(図7の上下方向)に変位する事を防止し、前記ピニオン歯7と前記ラック歯9との噛合部の噛合状態を安定させている。そして、この噛合部での歯打ち音の発生を抑えると共に、操舵力が変動するのを防止している。この様に、前記抑えねじ筒22を利用すれば、前記玉軸受16に対して必要とする予圧を付与し易くなり、前記玉軸受16が軸方向に変位する事を有効に防止できる。但し、抑えねじ筒22を利用する場合には、設置スペースが嵩む為、前記副収納部12の全長が長くなり易く、ステアリングギヤユニット5が大型化し易くなる。又、予圧調整の為の作業時間が長くなる等の問題を生じる。
特許文献2には、上述の様な抑えねじ筒に代え、欠円環状の止め輪を利用して、転がり軸受に予圧を付与する(転がり軸受の抜け止めを図る)構造が記載されている。図8は、前記特許文献2に記載された、従来構造の第2例のステアリングギヤユニット5aを示している。このステアリングギヤユニット5aの場合、ケーシング10aを構成する副収納部12aの内周面の開口寄り部分に、全周に亙り係止溝28を形成している。そして、この係止溝28に、欠円環状の止め輪29の外径寄り部分を係止した状態で、この止め輪29の内径寄り部分の軸方向片側面を、ピニオン軸6の中間部を回転可能に支持した玉軸受16を構成する外輪18の軸方向側面に押し付けている。
又、従来構造の第2例の場合には、前記係止溝28のうちの副収納部12aの開口側(図8の上側)の側面30を、径方向内側に向かう程この係止溝28の幅寸法が広がる方向に傾斜させている。又、前記止め輪29のうちで前記側面30と当接する部分に、テーパ面31を形成し、この止め輪29の外径寄り部分の断面形状を、径方向外側に向かう程軸方向に関する厚さ寸法が小さくなる方向に傾斜した、くさび状としている。この様な従来構造の第2例の場合、止め輪29の設置スペースが小さく済む為、ステアリングギヤユット5aを小型化し易くなる。又、止め輪29を組み付ける為の作業時間が短く済むと共に、予圧調整の必要もない。
上述の様な構成を有する従来構造の第2例の場合、異音が発生したり、操舵力が変動したりする事を抑える面からは更なる改良の余地がある。即ち、前記ステアリングギヤユニット5aの作動時に前記ピニオン軸6には、前記ピニオン歯7と前記ラック歯9との噛合部で発生する反力Fに基づき、前記ラック軸8から離れる方向の力が加わる。この力Fにより前記ピニオン軸6が弾性変形すると、図9に誇張して示す様に、前記ラジアルニードル軸受15と前記玉軸受16とが、径方向に関して前記ラック軸8側(図9の左側)部分で互いに近づき、同じく反ラック軸8側(図9の右側)部分で互いに離れる方向に変位する傾向となる。この結果、前記ピニオン歯7と前記ラック歯9との噛合部が適正位置からずれて、この噛合部で歯打ち音が発生したり、操舵力が変動したりする可能性がある。更に、前記玉軸受16の外輪18の軸方向側面が前記外径側段差面21と衝合して、衝突音が発生する可能性がある。この様な異音(前記歯打ち音及びこの衝突音)の発生や操舵力の変動を抑える為には、前記止め輪29の不連続部を、この止め輪29のうちで前記ラック軸8側に位置させる、換言すれば、この不連続部を、この止め輪29のうちで反ラック軸8側に位置させない様にする事が効果がある。即ち、前記噛合部で発生する反力Fに基づいて前記ピニオン軸6が弾性変形し、前記ラジアルニードル軸受15と前記玉軸受16とが、反ラック軸8側の部分で互いに離れる方向に変位する傾向になると、前記止め輪29のうちで反ラック軸8側の部分が軸方向に強く押される(軸方向に大きな力が加わる)。ここで、欠円環状の止め輪29は、前記不連続部及びその近傍で剛性が低くなる為、この不連続部が反ラック軸8側に存在すると、前記止め輪29が変形し、前記玉軸受16が軸方向に大きく変位する可能性がある。従って、剛性が低い前記不連続部を、前記ラック軸8側に位置させる、換言すれば、前記止め輪29のうちで剛性が高い、不連続部と径方向反対側に位置する部分を、反ラック軸8側に位置させる事が好ましい。
但し、前記従来構造の第2例の場合、組み付け時に、前記止め輪29の不連続部を、この止め輪29のうちで前記ラック軸8側に位置させたとしても、前記噛合部で発生する反力Fに基づく軸方向の力が前記止め輪29に繰り返し加わると、この止め輪29が回転し、この止め輪29の不連続部が反ラック軸8側に移動する可能性がある。
特許文献3には、止め輪のテーパ面の外周縁部に、軸方向に突出した突起を形成すると共に、係止溝のうちこのテーパ面と対向する側面に環状凹溝を設け、前記止め輪の外径寄り部分をこの係止溝に係止した状態で、前記突起をこの環状凹溝内に配置する事で、前記止め輪が縮径する事を防止する構造が記載されている。但し、この様な特許文献3に記載された構造の場合も、前記止め輪に軸方向の力が繰り返し加わると、この止め輪が回転してしまう可能性がある。
特開2012−51406号公報 特開2010−195278号公報 特開2010−38254号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、異音の発生及び操舵力の変動の防止を、長期間に亙って図れる、ラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットの構造を実現すべく発明したものである。
本発明のラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットは、ケーシングと、ラック軸と、ピニオン軸と、転がり軸受と、止め輪とを備える。
このうちのケーシングは、両端が開口した筒状の主収納部、及び、この主収納部に対し捩れの位置に設けられて一端が開口した筒状の副収納部を有する。
前記ラック軸は、外周面の径方向片側面にラック歯を有し、前記ケーシングの主収納部の内側に軸方向の変位を可能に配置されている。
前記ピニオン軸は、軸方向先半部に形成されたピニオン歯を前記ラック歯に噛合させると共に、軸方向基端部を前記ケーシングの副収納部の開口部を通じて外部に突出させた状態で、この副収納部内に回転可能に支持されている。
前記転がり軸受は、内輪と、外輪と、複数個の転動体とを備え、このうちの内輪は、外周面に内輪軌道を有し、外輪は、内周面に外輪軌道を有する。又、前記各転動体は、これら内輪軌道と外輪軌道との間にそれぞれ転動可能に設けられている。そして、前記副収納部の内側に前記ピニオン軸を回転可能に支持する為、このピニオン軸のうちで前記ピニオン歯が形成された部分よりも軸方向基端側部分に前記内輪を外嵌固定すると共に、前記副収納部の内周面に形成された段差面に前記外輪の軸方向片側面を当接させた状態で、この副収納部にこの外輪を内嵌支持している。
前記止め輪は、欠円環状であり、前記副収納部の内周面の開口寄り部分に形成された係止溝にその外径寄り部分を係止した状態で、内径寄り部分の軸方向片側面を前記外輪の軸方向他側面に押し付けている。
特に、本発明のラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットに於いては、前記副収納部の内周面の開口寄り部分に、前記係止溝の底面よりも径方向内方に突出する、回り止め凸部を設けている。そして、前記止め輪を前記係止溝に係止した状態で、この回り止め凸部を、この止め輪のうち前記不連続部を挟んで設けられた円周方向両端部同士の間部分に位置させている。
上述の様な本発明のラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットを実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、前記回り止め凸部を、前記係止溝を形成する為の加工(削り加工)を施す際に、前記副収納部の内周面の開口寄り部分のうちの円周方向1箇所位置にこの加工を施さない事により設ける。
又、上述の様な本発明を実施する場合に好ましくは、請求項3に記載した発明の様に、前記回り止め凸部を、前記副収納部の内周面の開口寄り部分のうちで前記ラック軸側の部分に設ける。
上述した様な本発明のラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットによれば、異音の発生及び操舵力の変動の防止を、長期間に亙って図れる構造を実現できる。
即ち、本発明の場合には、係止溝の円周方向1箇所位置に、この係止溝の底面よりも径方向内方に突出する状態で設けた回り止め凸部を、止め輪の円周方向両端部同士の間部分に位置させている為、この止め輪が前記係止溝内で回転する事を阻止できる。この為、ピニオン歯とラック歯との噛合部で発生する反力に基づく軸方向の力を、前記止め輪の剛性が高い部分(不連続部の径方向反対側に位置する部分)で、支承し続ける事ができる。この結果、転がり軸受の軸方向変位を長期間に亙り抑えられ、前記異音の発生及び操舵力の変動の防止を、長期間に亙り図る事ができる。
又、請求項2に記載した発明によれば、前記ラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットの製造コストの増大を抑える事ができる。
本発明の実施の形態の1例を示す、要部拡大断面図。 図1の上方から見た状態を示す端面図。 図1のA部拡大図。 図1のB−B断面図。 ラックアンドピニオン式のステアリングギヤユニットを組み込んだ自動車用操舵装置の1例を示す部分切断側面図。 図5のC−C断面図。 使用状態に即してピニオン軸の基端部を上方に向けた状態で示す、図6のD−D断面図。 従来構造の第2例のステアリングギヤユニットを示す、図6のD−D断面に相当する図。 ピニオン歯とラック歯との噛合部で発生する反力が及ぼす影響を説明する為の模式図。
図1〜4は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本例を含めて、本発明のラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットの特徴は、異音の発生及び操舵力の変動の防止を、長期間に亙って図れる構造を実現する点にある。本例のステアリングギヤユニット5bは、ピニオン軸6の先半部に設けたピニオン歯7と、ラック軸8の外周面の径方向片側面(図1の左側面)に設けたラック歯9とを噛合させて成る。これらピニオン軸6及びラック軸8は、それぞれの一部を、ケーシング10b内に収納している。このケーシング10bは、それぞれが筒状である、主収納部11及び副収納部12bを備える。このうちの主収納部11は、両端が開口している。又、この副収納部12bは、この主収納部11の一部側方に設けられていて、一端が開口している。これら主収納部11の中心軸と副収納部12bの中心軸とは、互いに捩れの位置関係にある。前記ラック軸8は、このうちの主収納部11に、軸方向の変位を可能に挿通しており、両端部をこの主収納部11から突出させている。そして、この両端部に、それぞれ球面継手13、13を介して、タイロッド14、14(図6参照)の基端部を結合している。尚、前記ラック軸8は、前記ピニオン歯7と前記ラック歯9との噛合により、自身の中心軸回りで回転する事はない。
前記ピニオン軸6は、前記ピニオン歯7を形成した先半部を前記副収納部12b内に、回転のみ可能に支持している。この為に、前記ピニオン軸6の先端部をこの副収納部12bの奥端部に、ラジアルニードル軸受15により回転可能に支持している。又、前記ピニオン軸6の中間部を前記副収納部12bの開口寄り部分に、単列の玉軸受16により回転可能に支持している。この玉軸受16を構成する内輪17と外輪18とのうちの内輪17は、前記ピニオン軸6の中間部に形成した内径側段差面19と、このピニオン軸6の中間部に係止した部分円すい状の止め輪20との間で挟持している。又、前記外輪18は、前記副収納部12bの内周面中間部に形成した外径側段差面21と、この副収納部12bの内周面の開口寄り部分に係止した、欠円環状の止め輪29aとの間で挟持している。
即ち、この副収納部12bの内周面の開口寄り部分に係止溝28aを、前記ラック軸8側(図1〜4の右側)である円周方向1箇所位置を除いて、円周方向に形成している。更に、本例の場合、前記副収納部12bの内周面の開口寄り部分のうち、前記ラック軸8側である円周方向1箇所位置に、円周方向両側に隣接する部分(前記係止溝28aの底面)よりも径方向内方に突出した、略三角形状の回り止め凸部32を設けている。本例の場合、この回り止め凸部32を、前記副収納部12bの内周面の開口寄り部分を、切削、研削等の削り加工(例えばコンタリング加工)を施して前記係止溝28aを形成する際に、前記副収納部12bの内周面の開口寄り部分のうち前記ラック軸8側部分に前記削り加工を施さない事により、当該部分を径方向内方に突出させる事で造っている。即ち、先ず、加工装置の先端部に取り付けたエンドミル等の工具36の先端部を、前記副収納部12bの内周面の開口寄り部分のうち、前記ラック軸8側部分から円周方向片側(図4の上側)に外れた部分に押し付ける。そして、前記工具36により、図4に矢印αで示す様に、前記副収納部12bの内周面に沿って、この内周面の開口寄り部分のうち、前記ラック軸8側部分から円周方向他側(図4の下側)に外れた部分まで前記削り加工を施した後、前記工具36を前記副収納部12bの内周面から退避させる。尚、この削り加工を施さない角度範囲θは、前記副収納部12bの内周面の開口寄り部分の中心を通り、後述するシリンダ部23の中心軸と平行な仮想直線βを中心とする±10〜20度(図示の例の場合には±10度程度)の範囲(θ=20〜40度)とする。
又、前記止め輪29aは、ばね鋼、ステンレスばね鋼等の弾性材製の金属板を打ち抜き成形により、略C字形の欠円環状に形成されており、組み付け状態で直径を広げる方向の弾力を有する。そして、前記止め輪29aの不連続部33を挟んで対向する部分には、径方向内方に向けて突出した1対の係止腕部34、34が設けられている。これら両係止腕部34、34の略中央部には、前記止め輪29aを前記係止溝28aに係止する際に、この止め輪29aを縮径させる為の縮径用工具(図示省略)の先端部を係合させる、係止孔35、35がそれぞれ形成されている。
本例の場合、前記両係止腕部34、34同士の間部分に前記回り止め凸部32を位置させた状態で、前記係止溝28aに前記止め輪29aの外径寄り部分を係止している。そして、この止め輪29aの内径寄り部分の軸方向片側面(図1、3の下側面)を、前記外輪18の軸方向他側面(図1、3の上側面)に押し付けている。
又、本例の場合、前記係止溝28aのうちで、前記副収納部12bの開口側(図1、3の上側)の側面30aを、径方向内側に向かう程前記係止溝28aの幅寸法が広がる方向に傾斜させている。又、前記止め輪29aのうちで前記側面30aと当接する部分に、テーパ面31aを形成し、この止め輪29aの外径寄り部分の断面形状を、径方向外側に向かう程軸方向に関する厚さ寸法が小さくなる方向に傾斜した、くさび状としている。これにより、前記係止溝28aに前記止め輪29aを係止した状態で、直径を拡げる方向の弾力に基づく軸方向分力により、前記外輪18の軸方向他側面を押圧し、前記玉軸受16に予圧を付与している。
又、前記主収納部11の直径方向に関して前記副収納部12bと反対側部分にシリンダ筒部23を設け、このシリンダ筒部23内に、押圧ローラ24を回転可能に支承した摺動ブロック25(図7参照)を嵌装している。そして、前記シリンダ筒部23の開口側端部の内側に螺着した蓋体26とこの押圧ブロック25との間にばね27(図7参照)を設けて、前記押圧ローラ24を前記ラック軸8に向け押圧している。そして、このラック軸8を前記ピニオン軸6に向け弾性的に押圧している。
上述の様な構成を有する本例の場合には、異音の発生及び操舵力の変動の防止を、長期間に亙って図れる、ステアリングギヤユニット5bを実現する事ができる。
即ち、本例の場合には、前記止め輪29aを前記係止溝28aに係止した状態で、前記副収納部12bの内周面の開口寄り部分の円周方向1箇所位置に径方向内方に突出する状態で設けた、前記回り止め凸部32を、前記止め輪29aを構成する1対の係止腕部34、34同士の間部分に位置させている。これにより、この止め輪29aが前記係止溝28a内で回転する事を阻止している。この為、前記ステアリングギヤユニット5bの作動時に、前記ピニオン歯7と前記ラック歯9との噛合部で発生する反力に基づいて、前記止め輪29aのうちで反ラック軸8側部分に加わる軸方向の力を、この止め輪29aのうちで剛性が高い、前記不連続部33の径方向反対側に位置する部分(図4に斜格子で示す部分)で、支承し続ける事ができる。従って、前記玉軸受16が軸方向に大きく変位するのを長期間に亙り抑える事ができ、前記異音の発生及び操舵力の変動の防止を、長期間に亙り図る事ができる。
又、本例の場合、前記回り止め凸部32を、前記副収納部12bの内周面の開口寄り部分のうちの円周方向1箇所位置に、前記係止溝28aを形成する為の削り加工を施さず、当該部分を径方向内方に突出させる事により形成している。この様な加工は、例えば、前記加工装置を用いて前記係止溝28aを形成する際に、加工プログラム中で、前記削り加工を施す範囲を指定するだけで実現できる。この為、前記ステアリングギヤユニット5bの製造コストが徒に増大する事はない(前記止め輪29aが前記係止溝28a内で回転するのを阻止できる構造を安価に実現できる)。
尚、前記回り止め凸部32の形状(軸方向から見た形状)は、図示の例の様な略三角形状に限らず、例えば、略矩形状や半円形状等とする事もできる。特に、回り止め凸部を例えば略矩形状にして周方向両端部の径方向内方への突出量を確保すれば、ピニオン歯とラック歯との噛合部で発生する反力に基づいて、止め輪に軸方向の力が加わり、この止め輪がその側面に案内されて縮径する傾向となった場合にも、この止め輪が縮径するのを防止できる。
又、本発明を実施する場合に、回り止め凸部の形成方法は、上述の様な方法に限らない。具体的には、例えば、副収納部の開口寄り部分に径方向に貫通する状態で形成した通孔に、ピンを、その先端部がこの副収納部の内周面に突出する状態で圧入する事で設ける事ができる。但し、この場合には、前記回り止め凸部を設けない場合と比較して、製造コストが或る程度増大する。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 自在継手
4 中間シャフト
5、5a、5b ステアリングギヤユニット
6 ピニオン軸
7 ピニオン歯
8 ラック軸
9 ラック歯
10、10a、10b ケーシング
11 主収納部
12、12a、12b 副収納部
13 球面継手
14 タイロッド
15 ラジアルニードル軸受
16 玉軸受
17 内輪
18 外輪
19 内径側段差面
20 止め輪
21 外径側段差面
22 抑えねじ筒
23 シリンダ筒部
24 押圧ローラ
25 摺動ブロック
26 蓋体
27 ばね
28、28a 係止溝
29、29a 止め輪
30、30a 側面
31、31a テーパ面
32 回り止め凸部
33 不連続部
34 係止腕部
35 係止孔
36 工具

Claims (3)

  1. 両端が開口した筒状の主収納部及びこの主収納部に対し捩れの位置に設けられて一端が開口した筒状の副収納部を有するケーシングと、
    外周面の径方向片側面にラック歯を有し、このケーシングの主収納部の内側に軸方向の変位を可能に配置されたラック軸と、
    軸方向先半部に形成されたピニオン歯を前記ラック歯に噛合させると共に、軸方向基端部を前記ケーシングの副収納部の開口部を通じて外部に突出させた状態で、この副収納部内に回転自在に支持されたピニオン軸と、
    外周面に内輪軌道を有する内輪と、内周面に外輪軌道を有する外輪と、これら内輪軌道と外輪軌道との間に転動可能に設けられた複数個の転動体とを備えたもので、前記副収納部の内側に前記ピニオン軸を回転可能に支持する為、このピニオン軸のうちで前記ピニオン歯が形成された部分よりも軸方向基端側部分に前記内輪を外嵌固定すると共に、前記副収納部の内周面に形成された段差面に前記外輪の軸方向片側面を当接させた状態で、この副収納部にこの外輪を内嵌支持した、転がり軸受と、
    この副収納部の内周面の開口寄り部分に形成された係止溝にその外径寄り部分を係止した状態で、内径寄り部分の軸方向片側面を前記外輪の軸方向他側面に押し付けている、欠円環状の止め輪と
    を備えるラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットに於いて、
    前記副収納部の内周面の開口寄り部分に、前記係止溝の底面よりも径方向内方に突出する、回り止め凸部を設け、
    前記止め輪を前記係止溝に係止した状態で、この回り止め凸部を、この止め輪のうち不連続部を挟んで対向する部分に設けられた円周方向両端部同士の間部分に位置させている事を特徴とするラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニット。
  2. 前記回り止め凸部が、前記係止溝を形成する為の加工を施す際に、前記副収納部の内周面の開口寄り部分のうちの円周方向1箇所位置にこの加工を施さない事により設けられたものである、請求項1に記載のラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニット。
  3. 前記回り止め凸部が、前記副収納部の内周面の開口寄り部分のうちで前記ラック軸側の部分に設けられている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載のラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニット。
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