JP2016097550A - 曲面状に成形された透明樹脂積層体、それを備えたディスプレイカバー及びそれを備えたモバイル端末 - Google Patents

曲面状に成形された透明樹脂積層体、それを備えたディスプレイカバー及びそれを備えたモバイル端末 Download PDF

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Abstract

【課題】外観、耐熱性及び耐湿性に優れ、かつ曲面状に成形された透明樹脂積層体を提供する。【解決手段】透明樹脂層4;並びに該透明樹脂層の両面に、順に形成された紫外線硬化型樹脂組成物層3、5、ポリエステル樹脂層2,6及びハードコート層1、7を有する曲面状に成形された透明樹脂積層体。透明樹脂層4が、ポリカーボネートフィルムであり、ポリエステル樹脂層2,6がポリエチレンテレフタレートフィルムである、透明樹脂積層体。【選択図】図1

Description

本発明は、曲面状に成形された透明樹脂積層体、それを備えたディスプレイカバー及びそれを備えたモバイル端末に関する。
従来から、液晶ディスプレイ等のカバーに使用される合成樹脂フィルム又はシートは、表面硬度、耐熱性、耐衝撃性及び剛性だけでなく、情報の表示並びに画像及び映像を観賞する目的のため、高透明性、表面平滑性及び平面性が重視されてきた。
本発明者らは、これまでに上記の特性を同時に全て満たす平面の合成樹脂フィルムを開発した(特許文献1)。
近年、液晶ディスプレイが使用されてきた分野では、有機ELディスプレイが使用され始めるとともに、これまでの液晶ディスプレイでは困難であった曲面のディスプレイが実用化され始めた。一方、液晶ディスプレイカバーの分野では、ハードコートされたプラスチック製のディスプレイカバーのみならずに、強化板ガラス製のディスプレイカバーが使用され始めている。
しかしながら、強化板ガラス製の曲面のディスプレイカバーは、加工コストが非常に高いという問題があり、実用化に至っていない。一方、ポリカーボネート等のプラスチック製のディスプレイカバーは、剛性が低いため、ディスプレイカバーが撓みやすく、外観、耐熱性及び耐湿性に劣るという欠点を有していた。
特開2012−183822号公報
本発明は、外観、耐熱性及び耐湿性に優れた、曲面状に成形された透明樹脂積層体を提供することを目的としている。
従来、ポリカーボネート等の熱可塑性プラスチックを熱成形し、撓みのない、外観、耐熱性及び耐湿性に優れた曲面状の成形品を得ることは困難であった。
そこで、本発明者らは、透明樹脂層の両面に、紫外線硬化型樹脂組成物層、ポリエステル樹脂層及びハードコート層を順に有した透明樹脂積層体に対して、透明樹脂層のガラス転移温度(T1)及びポリエステル樹脂層のガラス転移温度(T2)より高く、ポリエステル樹脂層の結晶融点(T3)より低い温度(MT)で加熱成形を行い、次いで、T1又はT2のどちらか低い方のガラス転移温度より高く、かつ上記加熱成形温度(MT)より低い温度(AT)で加熱処理(アニーリング)を行うことによって得られた曲面状に成形された透明樹脂積層体が、上記目的を達成できることを見出した。かかる知見に基づき、更に研究を行うことにより、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の透明樹脂積層体、それを含むディスプレイカバー及びそれを含むモバイル端末を提供するものである。
項1.
透明樹脂層;並びに
該透明樹脂層の両面に、順に形成された紫外線硬化型樹脂組成物層、ポリエステル樹脂層及びハードコート層を有する曲面状に成形された透明樹脂積層体。
項2.
前記透明樹脂層が、ポリカーボネートフィルムである、項1に記載の透明樹脂積層体。
項3.
前記ポリエステル樹脂層が、二軸延伸のポリエチレンテレフタレートフィルムである、項1又は2に記載の透明樹脂積層体。
項4.
下記の工程(1)及び(2)によって得られる項1〜3の何れか一項に記載の透明樹脂積層体:
工程(1):前記透明樹脂層のガラス転移温度(T1)及び前記ポリエステル樹脂層のガラス転移温度(T2)より高く、かつ前記ポリエステル樹脂層の結晶融点(T3)より低い温度(MT)で加熱成形する工程(加熱成形工程)、及び
工程(2):前記T1又はT2のどちらか低い方のガラス転移温度より高く、かつ工程(1)の加熱成形温度(MT)より低い温度(AT)で加熱処理する工程(加熱処理工程)。
項5.
項4に記載の透明樹脂積層体であって、
該工程(1)で得られた積層体の曲率半径(R2)と工程(2)で得られた積層体の曲率半径(R3)との比率が、1:1.1〜1:6.0である、透明樹脂積層体。
項6.
前記透明樹脂層の表面及び/又は前記ポリエステル樹脂層の表面に、印刷が施されている、項1〜5の何れか一項に記載の透明樹脂積層体。
項7.
85℃、相対湿度85%の高温高湿環境において、72時間曝露する試験の前後の曲率半径変化が15%以下である項1〜6の何れか一項に記載の透明樹脂積層体。
項8.
紫外線硬化型樹脂組成物層;並びに
該紫外線硬化型樹脂組成物層の両面に、ポリエステル樹脂層及びハードコート層を順に有する、曲面状に成形された透明樹脂積層体。
項9.
項1〜8の何れか一項に記載の透明樹脂積層体を備えたディスプレイカバー。
項10.
項1〜8の何れか一項に記載の透明樹脂積層体を備えたモバイル端末。
本発明の透明樹脂積層体は、曲面状であり、かつ外観、耐熱性及び耐湿性に優れている。
本発明の曲面状に成形された透明樹脂積層体の断面図である。 本発明の曲面状に成形された透明樹脂積層体の断面図である。 平面状の透明樹脂積層体の製造に用いる設備の一例の概略図である。 平面状の透明樹脂積層体の製造に用いる設備の一例の概略図である。 工程(1)加熱成形工程で用いる型材の一例の概略図である。 応力をかけない状態の一例の概略図である。
本発明の透明樹脂積層体、それを含むディスプレイカバー及びそれを含むモバイル端末について、以下詳細に説明する。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートは、メタクリレート又はアクリレートのことを意味し、(メタ)アクリル酸は、メタクリル酸又はアクリル酸のことを意味する。
透明樹脂積層体
本発明の透明樹脂積層体は、透明樹脂層;並びに該透明樹脂層の両面に、順に形成された紫外線硬化型樹脂組成物層、ポリエステル樹脂層及びハードコート層を有し、かつ曲面状に成形されていることを特徴とする。
上記構成を有する本発明の透明樹脂積層体は、外観、耐熱性及び耐湿性において優れた特性を有する。
本発明の透明樹脂積層体の層構成は、具体的には、ハードコート層/ポリエステル樹脂層/紫外線硬化型樹脂組成物層/透明樹脂層/紫外線硬化型樹脂組成物層/ポリエステル樹脂層/ハードコート層となる。本発明の効果を奏する範囲で、これらの層構造に他の層を追加することもできる。本発明の透明樹脂積層体の一例を図1に示す。
本発明の透明樹脂積層体のもう一つの態様は、紫外線硬化型樹脂組成物層;並びに該紫外線硬化型樹脂組成物層の両面に、順に形成されたポリエステル樹脂層及びハードコート層を有し、かつ曲面状に成形されていることを特徴とする。
当該透明樹脂積層体の態様の層構成は、具体的には、ハードコート層/ポリエステル樹脂層/紫外線硬化型樹脂組成物層/ポリエステル樹脂層/ハードコート層となる。
本発明の効果を奏する範囲で、これらの層構造に他の層を追加することもできる。本発明の透明樹脂積層体の当該態様の一例を図2に示す。
以下、本発明の透明樹脂積層体の各構成について説明する。
<透明樹脂層>
透明樹脂層としては、本発明の効果が得られるものであれば特に限定なく、ある程度の剛性を有しているものが望ましい。そのような透明樹脂層としては、耐熱性、透明性、加工特性、市場での入手しやすさ等の点で、二軸延伸のポリエチレンテレフタレートフィルム及びポリカーボネートフィルムが好適である。そして、厚さの厚い積層体を得るためには、ポリカーボネートが好適である。
ポリエチレンテレフタレートフィルムの製造方法については特に限定せず、直接エステル化法又は溶融重縮合法のいずれにより製造されたものでも使用できる。分子量についても特に限定はされない。ポリエチレンテレフタレートフィルムには、本発明の効果が得られる範囲で他の樹脂が含まれていてもよい。
ポリカーボネートフィルムとしては、ビスフェノールAに代表される二価のフェノール系化合物から誘導される重合体を用いることができる。このポリカーボネートフィルムの製造方法については特に限定せず、ホスゲン法、エステル交換法又は固相重合法のいずれにより製造されたものでも使用できる。分子量についても特に限定はされない。ポリカーボネートフィルムには、本発明の効果が得られる範囲で他の樹脂が含まれていてもよい。
透明樹脂層の厚さは、好ましくは100μm以上、より好ましくは250〜1500μmである。また、透明樹脂層の2 mm厚さのシート状で測定した全光線透過率(JIS K7105)は、87%以上、さらに89〜95%であることが好ましい。
透明樹脂層には、一般的な熱安定剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤、着色剤、離型剤、滑剤、帯電防止剤等の各種添加剤を含有させてもよい。
<紫外線硬化型樹脂組成物層>
本発明の紫外線硬化型樹脂組成物層は透明樹脂層の両面に形成される。また、もう一つの態様としては、本発明の紫外線硬化型樹脂組成物層の両面にポリエステル樹脂層が形成される。
本発明で使用する紫外線硬化型樹脂組成物層としては、特に限定されない。例えば、光重合性プレポリマー及び/又は光重合性モノマーと所望により光重合開始剤等を含むものを挙げることができる。
上記光重合性プレポリマーには、ラジカル重合型とカチオン重合型があり、ラジカル重合型の光重合性プレポリマーとしては、例えば、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリオールアクリレート系等が挙げられる。ここで、ポリエステルアクリレート系プレポリマーは、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。エポキシアクリレート系プレポリマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂又はノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。ウレタンアクリレート系プレポリマーは、例えば、ポリエーテルポリオール又はポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。さらに、ポリオールアクリレート系プレポリマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。これらの光重合性プレポリマーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。一方、カチオン重合型の光重合性プレポリマーとしては、エポキシ系樹脂又はオキセタン系樹脂が通常使用される。このエポキシ系樹脂としては、例えば、ビスフェノール、ノボラック樹脂等の多価フェノール類にエピクロルヒドリン等でエポキシ化した化合物、直鎖状オレフィン化合物、環状オレフィン化合物を過酸化物等で酸化して得られた化合物等が挙げられる。
また、光重合性モノマーとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレートが挙げられる。これらの光重合性モノマーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、前記光重合性プレポリマーと併用してもよい。
これら紫外線硬化型樹脂組成物の光重合開始剤としては、ラジカル重合型の光重合性プレポリマー又は光重合性モノマーに対しては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロプル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4'−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメチルアミン安息香酸エステル等が挙げられる。また、カチオン重合型の光重合性プレポリマーに対する光重合開始剤としては、例えば、芳香族スルホニウムイオン、芳香族オキソスルホニウムイオン、芳香族ヨードニウムイオン等のオニウムと、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロアルセネート等の陰イオンとからなる化合物が挙げられる。これらは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その配合量は、前記光重合性プレポリマー及び/又は光重合性モノマー100重量部に対して、通常0.2〜10重量部の範囲で選ばれる。
また、紫外線硬化型樹脂組成物層には、シリカ、アルミナ、水和アルミナ等の各種フィラー、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、レベリング剤、消泡剤、着色顔料などを添加してもよい。
紫外線硬化型樹脂組成物層の厚さは、好ましくは5〜300μmであり、より好ましくは10〜70μmである。ここで、紫外線硬化型樹脂組成物層の厚さは一層の厚さを意味する。
<ポリエステル樹脂層>
本発明のポリエステル樹脂層は、透明樹脂層の両面に紫外線硬化型樹脂組成物層を介して積層される。もう一つの態様としては、本発明のポリエステル樹脂層は、紫外線硬化型樹脂組成物層とハードコート層の間に形成される。
ポリエステル樹脂層としては、本発明の効果が得られるものであれば特に限定なく、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。光学ディスプレイの前面板、タッチパネル等のような用途には、透明性、加工特性、市場での入手しやすさ等の点でポリエチレンテレフタレートフィルムを使用することが好ましい。また、ポリエステル樹脂フィルムとしては、二軸延伸されたものが好ましく、二軸延伸のポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
ポリエチレンテレフタレートフィルムの製造方法については特に限定せず、直接エステル化法又は溶融重縮合法のいずれにより製造されたものでも使用できる。分子量についても特に限定はされない。ポリエチレンテレフタレートフィルムには、本発明の効果が得られる範囲で他の樹脂が含まれていてもよい。
ポリエステル樹脂層の厚さは、好ましくは50μm以上、より好ましくは100〜250μmである。ここで、ポリエステル樹脂層の厚さは一枚のフィルムの厚さを意味する。
また、ポリエステル樹脂層には、一般的な熱安定剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤、着色剤、離型剤、滑剤、帯電防止剤等の各種添加剤を含有させてもよい。
<ハードコート層>
本発明のハードコート層は、ポリエステル樹脂層の紫外線硬化型樹脂組成物層と接する面の反対側の表面に形成される。
本発明におけるハードコートの目的には、一般的なハードコートの目的である表面の耐傷つき性の向上のみならず、静電気による埃の付着防止、指紋の付着低減又は指紋の拭き取り性向上、表面反射を和らげる防眩性向上等、一般的にハードコートにより表面改質されているようなものを例示することができる。
本発明におけるハードコート層としては、一般に無機系ハードコート層、有機系ハードコート層、有機無機系ハードコート層、シリコーン系ハードコート層等を使用することができる。
無機系ハードコート層は、例えば、SiO2、Al2O3、TiO2、ZrO2等から構成され、これらをポリエチレンテレフタレートフィルムに真空蒸着、スパッタリング等することにより層が形成される。
有機系ハードコート層としては、メラミン系、アルキッド系、ウレタン系及びアクリル系樹脂の塗料を加熱硬化処理するタイプ、多官能アクリル系樹脂塗料を紫外線硬化させるタイプ等が挙げられる。
有機無機系ハードコート層としては、例えば、シリカ超微粒子の表面に光重合反応性官能基が導入されたものが紫外線硬化性ハードコート材の有機成分中に均一に分散されたもの、紫外線照射により紫外線硬化性ハードコート成分と無機超微粒子の感光性基とが重合反応を起こし、化学結合で介されたシリカ超微粒子が有機マトリックス中に均一分散した網目状の架橋塗膜が形成されたもの等が挙げられる。
シリコーン系ハードコート層としては、例えば、カーボンファンクショナルアルコキシシラン、アルキルトリアルコキシシラン、テトラアルコキシシラン等の部分加水分解物、それらにコロイダルシリカを配合したものを重縮合させることが挙げられる。
また、ハードコート層には、シリカ、アルミナ、水和アルミナ等の各種フィラー、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、レベリング剤、消泡剤、着色顔料等を添加してもよい。
さらに、これらのハードコート皮膜上に、反射防止膜を有する事も可能である。ウェットコーティングによる低屈折率層を得る方法としては、ハードコート皮膜より屈折率の低いフッ素を含有する材料を用いる方法、屈折率の低い金属微粒子を含有する材料を用いる方法等がある。この反射防止膜は、ハードコート皮膜上で無くても可能であるが、ポリエステル樹脂層上に低屈折率層を得た場合、耐擦傷性の低下を伴い易い為、ハードコート皮膜上に低屈折率層を有することが望ましい。
防眩性を付与するためのハードコート層としては、主に表面の微細な凹凸により、光を散乱させ反射を抑える方法、透明な無機系のコーティング層又は有機系のコーティング層の薄膜を1層以上表面に形成することにより、光の干渉を利用し反射を抑える方法等が挙げられる。
表面に微細な凹凸を形成する方法としては、有機系ハードコート剤と無機微粒子を併用し表面に微細な凹凸を作る方法、2種類以上の有機系のハードコート剤の溶解性の違いを利用し、相分離により微細に凹凸を作る方法、表面に微細な凹凸のある型の凹凸面をハードコート剤で写し取る、転写等の方法が挙げられる。
表面に凹凸のある防眩性処理は、ノングレア又はマットに大別され、前者は主に透明な液晶ディスプレーの全面板等に利用され、Haze値(ヘイズ値)で1%〜30%のものを言う。後者は、建材等に多く利用され、Haze値で20%〜80%付近のものを言う。
薄膜による防眩性処理としては、無機系コーティングにより真空蒸着、スパッタリング等で薄膜を製膜する方法、ウェットコーティングにより、ハードコート層上にハードコート皮膜より屈折率の低い薄膜を製膜する方法等がある。
本発明では、紫外線を照射して硬化するタイプの耐擦傷性有機ハードコート皮膜を用いることにより、高い生産性のもとで、安定的な製造が可能となる。
紫外線を照射して硬化するタイプの耐擦傷性有機ハードコート皮膜は、モノマー、オリゴマー、光重合開始剤、光増感剤、レベリング剤、帯電防止剤、防曇剤、紫外線吸収剤等を含む有機溶剤溶液を基材にコーティングし、乾燥後、紫外線を照射して硬化させることにより得られる。モノマー、オリゴマーを構成する樹脂の種類によって、エポキシ樹脂又はオキセタン樹脂を用いるカチオン重合系、不飽和ポリエステル又は(メタ)アクリレート類を用いるラジカル重合系がある。ラジカル重合系の中では、硬度、硬化速度、密着性、可撓性等をコントロールするための多くの品種を有している、(メタ)アクリレート系が好適である。
(メタ)アクリレート系のハードコート剤に使用されるモノマーとしては、アルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の二官能(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の三官能以上の(メタ)アクリレートを適宜組み合わせて使用することができる。また、(メタ)アクリレート系のハードコート剤に使用されるオリゴマーとしては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレートポリエステルアクリレート等を配合することができる。
光重合開始剤としては、ベンゾインエチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等を挙げることができる。
ハードコート層の厚さは、2〜50μm程度、特に3〜30μm程度であることが好ましく、これにより硬さと耐久性の両方が満足できる。ここで、ハードコート層の厚さは一層の厚さを意味する。
本発明の透明樹脂積層体は、光学用途向けの電子機器(液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、タッチパネル等)の前面板として使用される。
本発明の透明樹脂積層体の厚さは、その用途に応じて適宜決定されるが、その全体厚さは通常0.4〜1.5 mm、好ましくは0.5〜1.0 mmである。
<印刷が施されている層>
本発明の透明樹脂積層体は、透明樹脂層の表面及び/又はポリエステル樹脂層の表面に、あらかじめ印刷が施されていてもよい。これによって、曲面状に成形された積層体に後で印刷を施す必要がなくなるだけでなく、成形されたディスプレイカバーの両面が滑らかな面になることから、意匠性も確保できる。この様に表面が滑らかであることから、透明樹脂積層体の表面にさらに透明導電膜を形成することも容易となり、タッチパネル用の表面材料として好適である。
該表面とは、透明樹脂層の表裏のどちらの面でもよく、また、透明樹脂層と積層される側の面であれば、表裏面いずれのポリエステル樹脂層であってもよい。
透明樹脂層の表面及び/又はポリエステル樹脂層の表面に印刷を施す方法としては、特に制限はなく、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、等の公知の印刷方法が挙げられる。中でも、透明樹脂層の表面及び/又はポリエステル樹脂層の表面への印刷適性、及び印刷の精度の点で、グラビア印刷、又はスクリーン印刷が好ましい。
ディスプレイカバー
本発明の透明樹脂積層体は、フィルム、シート、又はプレートとして曲面状に成形されており、該透明樹脂積層体は、高透明性、高表面硬度及び剛性に優れ、かつ外観、耐熱性及び耐湿性が優れている。そのため、本発明の透明樹脂積層体の用途は、特に制限されるものではないが、特に携帯電話、タブレット端末等の液晶ディスプレイカバー(液晶保護シート、液晶保護フィルム)に使用できる。
ディスプレイカバー以外にも、例えば、建材、内装部品等の透明シート、成形(真空・圧空成形、熱プレス成形等)用シート、着色プレート、透明プレート、自動車内装材、家電製品部材、OA機器部材等の用途に使用できる。
モバイル端末
本発明におけるモバイル端末としては、携帯電話、スマートフォン、携帯ゲーム機、タブレット型モバイルディスプレイ、ノートブックコンピュータ等の携帯端末;腕等の体の一部、メガネ、衣類等の身に着けるものに装着して使用するウエアラブル携帯端末が挙げられる。
曲面状に成形された透明樹脂積層体の製造方法
本発明の透明樹脂積層体の製造方法は、工程(A):平面状の透明樹脂積層体を得る工程、及び工程(B):該工程(A)で得られた平面状の透明樹脂積層体を曲面状に成形する工程を含んでいる。
工程(A):平面状の透明樹脂積層体を得る工程
平面状の透明樹脂積層体は、特開2012−183822号公報に記載の方法に従い製造できる。具体的には、下記の実施態様1及び2を例示することができる。
平面状の透明樹脂積層体の製造方法の実施態様1は、以下の工程(A1-1)〜(A1-3)を含むことを特徴とする:
工程(A1-1):透明樹脂フィルムの両面に紫外線硬化型樹脂組成物を塗布する工程、
工程(A1-2):片面にハードコート層を有するポリエステル樹脂フィルムのハードコート層を有さない面を、工程(A1-1)で得られた透明樹脂フィルムの紫外線硬化型樹脂組成物の表面に積層する工程、及び
工程(A1-3):工程(A1-2)で得られた積層体中の紫外線硬化型樹脂組成物を乾燥させた後に、紫外線を照射し硬化させる工程。
<工程(A1-1)>
透明樹脂フィルム上に紫外線硬化型樹脂組成物を塗布する方法としては、次のようなものが例示される。例えば、2本の金属もしくはゴムロールに塗料を供給しロールの間隙に板を通すことにより塗工するロールコート法が挙げられる。これは、板、フィルム形状のものを塗装する場合に好適である。塗装する品物の中央に塗料を滴下し回転させることにより塗料を品物の表面に広げ塗工するスピンコート法が挙げられる。これは、円に近い形状のものを均一な膜厚で塗装する場合に好適である。塗料を霧状にして塗装品の表面に塗装するスプレイコート法が挙げられる。これは、三次元形状の成形品を塗装するのに適している。塗料の液の中に塗装する品物を浸漬し緩やかに引き上げることにより塗工するディップコート法が挙げられる。これにより、板状、曲面、三次元形状等表裏を一度に塗装することが出来る。塗料を塗装する品物の上に流し塗装するフローコート法が挙げられる。これは、板状、曲面等の両面もしくは片面を塗装することが出来る。
<工程(A1-2)>
片面にハードコート層を有するポリエステル樹脂フィルムのハードコート層を有さない面を、工程(A1-1)で得られた透明樹脂フィルムの紫外線硬化型樹脂組成物の表面に積層する方法としては、例えば、2本の金属もしくはゴムロールの間隙に板を通すことにより、それぞれのフィルムを圧着し加工するロール式ラミネート加工が挙げられる。
また、ポリエステル樹脂フィルムにハードコート層を積層する方法としては、上記工程(A1-1)の項目に記載の方法が挙げられる。
<工程(A1-3)>
工程(A1-2)で得られた積層体中の紫外線硬化型樹脂組成物の乾燥は、例えば、50〜80℃の雰囲気下に1〜10分間置くことにより行うことができる。
乾燥後の紫外線硬化型樹脂組成物に照射する紫外線としては、例えば、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト、メタルハライドランプ等を光源とするものが挙げられる。照射する紫外線の積算光量としては、紫外線硬化型樹脂組成物を硬化できる量であればよく、通常300〜1500 mJ/cm2である。
平面状の透明樹脂積層体の製造方法の実施態様2は、以下の工程(A2-1)〜(A2-3)を含むことを特徴とする:
(A2-1):片面にハードコート層を有するポリエステル樹脂フィルムのハードコート層を有さない面に紫外線硬化型樹脂組成物を塗布する工程、
(A2-2):片面にハードコート層を有するポリエステル樹脂フィルムのハードコート層を有さない面を、工程(A2-1)で得られたポリエステル樹脂フィルムの紫外線硬化型樹脂組成物の表面に積層する工程、及び
(A2-3):工程(A2-2)で得られた積層体中の紫外線硬化型樹脂組成物を乾燥させた後に、紫外線を照射し硬化させる工程。
各工程の操作は、基本的に上記と同様である。
次に、図3に基づいて、本発明の透明樹脂積層体の製造方法の実施形態1を説明する。
まず、透明樹脂フィルム100の両面にロールコーター200を使用して紫外線硬化型樹脂組成物を塗布する。次に、塗布された紫外線硬化型樹脂組成物の上にPETフィルム300を両面に積層した後、両面から紫外線ランプ400により紫外線を照射し紫外線硬化型樹脂組成物を硬化させる。最後に、製造した透明樹脂積層体の上に保護フィルム500を積層し、切断装置600により積層体端部の切断除去を行う。
図4に基づいて、本発明の透明樹脂積層体の製造方法の実施形態2を説明する。まず、PETフィルム700の片面にロールコーター800を使用して紫外線硬化型樹脂組成物を塗布する。次に、塗布された紫外線硬化型樹脂組成物の上にPETフィルム900を積層した後、両面から紫外線ランプ1000により紫外線を照射し紫外線硬化型樹脂組成物を硬化させる。最後に、製造した透明樹脂積層体の上に保護フィルム1100を積層し、切断装置1200により積層体端部の切断除去を行う。
工程(B):曲面状に成形された透明樹脂積層体を得る工程
工程(B)は、下記の工程(1)及び工程(2)の工程を含んでいる。
工程(1):加熱成形工程
本発明の加熱成形工程(1)は、透明樹脂層のガラス転移温度をT1、ポリエステル樹脂層のガラス転移温度をT2、及びポリエステル樹脂層の結晶融点をT3としたとき、T1及びT2より高く、T3より低い温度(MT)で加熱成形を行う工程である。これにより、良好な外観の成形積層体を得ることができる。
各層の具体的な材料を例示して、加熱成形工程における加熱温度について、更に詳しく説明する。
透明樹脂層としてポリカーボネートフィルムを使用し、ポリエステル樹脂層として二軸延伸のポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した場合、T1は約150℃、T2は約80℃、及びT3は約240℃であることから、工程(1)における加熱成形温度(MT)としては、150℃より高く、240℃より低い温度が挙げられる。この様な加熱温度で加熱成形を行うことにより、良好な成形積層体を得ることができる。
特に、成形時の外観を維持し、成形性を高めるためには、加熱成形温度(MT)としては、好ましくは160℃〜200℃の範囲であり、より好ましくは、170℃〜190℃の範囲である。
以上のように、工程(1)における加熱成形温度(MT)としては、下記式:
T1又はT2<MT<T3
の関係で表すことができる。
加熱成形工程(1)における加熱時間は、特に制限はなく、例えば、2分〜60分であり、好ましくは3分〜30分であり、より好ましくは5分〜20分である。
曲面状に成形する方法としては、平面状の透明樹脂積層体を曲面状に成形できれば特に制限はなく、例えば、図5に示すような一対の型材で、平面状の透明樹脂積層体を挟み込み、前記型材により押圧し、前記積層体が所定の曲率半径で湾曲した状態で、前記積層体を加熱する工程が挙げられる。
型材としては、特に制限はなく、例えば、木材を使った木型、合成樹脂を使った樹脂型、アルミニウム、鉄等の金属を使った金型が挙げられる。図5には、鉄板を曲率92mmに曲げ加工し、積層体に接触する表面に厚さ約0.5mmのネル布を粘着フィルムで貼り付けた金型を例示している。
押圧力としては、所定の曲率半径にできる力であればよく、例えば、図5に例示した上金型への押圧力は12kgである。
該加熱成形工程(1)の後、後述する加熱処理工程(2)の前に、加熱処理成形工程(1)によって得られた積層体を冷却する工程を含んでいてもよい。
工程(2):加熱処理工程
本発明における加熱処理工程(2)は、上記工程(1)によって加熱成形された成形積層体を、T1又はT2のどちらか低い方のガラス転移温度より高く、かつ工程(1)の加熱成形温度(MT)より低い温度(AT)で加熱処理を行う工程(アニーリング工程ともいう)である。
該加熱処理工程は、工程(1)によって加熱成形された成形積層体を、応力をかけない状態で保持しながら加熱処理することが好ましい。
本明細書において、「応力をかけない状態で保持」とは、例えば、図6に示すように、曲面状の積層体の湾曲端片部が下端部となるように、積層体を立設する(立てた状態にする)ことを意味する。
各層の具体的な材料を例示して、本発明における加熱処理温度について、更に詳しく説明する。
透明樹脂層としてポリカーボネートフィルムを使用し、ポリエステル樹脂層として二軸延伸のポリエチレンテレフタレート樹脂を使用した場合、T1は約150℃、T2は約80℃であり、仮に上記加熱成形温度(MT)が190℃であるとしたとき、加熱処理温度(AT)としては、80℃より高く、190℃より低い温度が挙げられる。この様な加熱温度で加熱処理を行うことにより、外観、耐熱性及び耐湿性に優れた成形積層体を得ることができる。
さらに、成形品の形状安定性を高めるためには、加熱処理温度(AT)としては、好ましくは100℃〜170℃の範囲であり、より好ましくは120℃〜150℃の範囲である。
以上のように、工程(2)における加熱処理温度(AT)としては、下記式:
T1又はT2<AT<MT
の関係で表すことができる。
加熱処理工程における加熱時間は、特に制限はなく、例えば、10分〜2時間であり、好ましくは15分〜1.5時間であり、より好ましくは20分〜1時間である。
該加熱処理工程(2)の後に、該加熱処理工程によって得られた積層体を冷却する工程を含んでいてもよい。
本発明の曲面状の透明樹脂積層体の製造方法では、上記加熱成形工程(1)及び加熱処理工程(2)の2段階の工程を含むことにより、曲面状の成形品の寸法安定性を実用可能なレベルに高めることができる。
一般に、熱可塑性プラスチックシート又はフィルムの熱成形は、加熱する温度を適正に選定することは重要である。通常は、熱可塑性プラスチックシート又はフィルムを、そのガラス転移温度以上の温度に加熱した後に成形する。したがって、曲面状の成形体を得る場合、その曲率半径は、成形後の成形品の曲率半径とほぼ同一とするのが一般的である。また、成形時には、上記の通り、ガラス転移温度以上に加熱するのが一般的であるが、ガラス転移温度以下の加熱温度で成形を行う方法、例えば、超高圧成形法等もあるが、いずれの場合にも、成形品の曲率は、成形中の曲率とほぼ同一であり、また、成形後に成形品の加熱処理する工程(アニーリング工程)も、その工程の前後の曲率には大きな変化がないことが一般的である。
これに対して、本願発明の製造方法では、下記のような特徴を有する。具体的には、加熱成形工程(1)の一対の型材により設定された積層体の曲率半径をR1、該加熱成形工程(1)後に、上記型材から積層体を取り除き、次いで冷却工程をした後の積層体の曲率半径をR2、及び加熱処理工程(2)の後の積層体の曲率半径をR3とした時、上記R1、R2及びR3の関係は、下記式:
R1<R2<R3
で表される関係が成り立つ特徴を有する。
したがって、加熱成形工程(1)及び加熱処理工程(2)の加熱温度及び加熱時間を種々変更することで、所定の曲率半径を有する透明樹脂積層体を製造することができる。例えば、該工程(1)で得られた積層体の曲率半径(R2)と工程(2)で得られた積層体の曲率半径(R3)との比率は、特に限定はないが、例えば、1:1.1〜1:6.0の範囲を挙げることができる。中でも、好ましくは、1:1.1〜1:4.0の範囲であり、より好ましくは1:1.1〜1:2.0の範囲である。
以下、本発明を更に詳しく説明するため実施例を挙げる。しかし、本発明はこれら実施例等になんら限定されるものではない。
[工程(A)]
製造例1
最表層のハードコート層1・7・8・12に使用する塗料として、ウレタンアクリレートオリゴマー、UV-7640B(日本合成工業株式会社製 固形分100%)100質量部に、重合開始剤としてヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤(チバガイギー社製 商品名イルガキュア-184)を3質量部、希釈溶媒としてメチルエチルケトン及びプロピレングリコールモノメチルエーテルを添加し均一に撹拌、混合することで固形分30%の樹脂組成物Aを得た。
製造例2
中間層である紫外線硬化型樹脂組成物層3・5・10に使用するアクリレートオリゴマーとして、UN-901T(根上工業株式会社製 固形分80%)75質量部、UN-333(根上工業株式会社製 固形分100%)10質量部、及びA-200(新中村化学工業株式会社製 固形分100%)15質量部に、重合開始剤としてヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤(チバガイギー社製 製品名 イルガキュア-184)を3質量部添加し、均一に撹拌、混合することで固形分84.2%の樹脂組成物Bを得た。
製造例3
ポリエステル樹脂層2・6・9・11 である厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製 製品名 A4300)の片面に上記樹脂組成物Aをロールコーターにて4μmの膜厚となるように塗装し、加熱、紫外線照射後、硬質被膜を片面に有するPETフィルムを得た(以下、ここで得られたフィルムを「片面塗装済みPETフィルム」と記載することもある。)。
製造例4
透明樹脂層4である厚さ650μmのポリカーボネートフィルム(帝人化成株式会社製 パンライトフィルム2151)の両面に、樹脂組成物Bをロールコーターで乾燥後の厚さがそれぞれ15μmとなるように塗装した。次に、製造例3で得た2枚の片面塗装済みPETフィルムの未塗装面と樹脂組成物Bとをそれぞれ貼り合せ、乾燥炉中で80℃で2分加熱した後、高圧水銀灯を用いて積算光量が1000mJ/cm2となるように紫外線を照射し、樹脂組成物Bを硬化させ、合計約1 mmの板厚の積層体を得た。
[工程(B)]
実施例1
(1)製造例4で得た積層体を、図5に示す一対の型材により、曲率半径93mmに保持した状態で、150℃で15分間加熱成形した。その後、室温下で0.5時間冷却し、上記器具から該積層体を外した。その後、積層体を図6のように立てた状態(応力をかけない状態)で1時間保持した。
(2)得られた成形積層体を、図6のように応力をかけない状態で保持し、120℃で30分間加熱処理(アニーリング)した。その後、室温下で積層体に応力をかけない状態で1時間保持して、本発明の透明樹脂積層体1を得た。
実施例2
加熱成形工程(1)の温度を160℃に代えた以外は、実施例1と同様の方法で、本発明の透明樹脂積層体2を得た。
実施例3
加熱成形工程(1)の温度を180℃に代えた以外は、実施例1と同様の方法で、本発明の透明樹脂積層体3を得た。
実施例4
加熱成形工程(1)の温度を190℃に代えた以外は、実施例1と同様の方法で、本発明の透明樹脂積層体4を得た。
実施例5
加熱成形工程(1)の温度を200℃に代えた以外は、実施例1と同様の方法で、本発明の透明樹脂積層体5を得た。
比較例1
加熱成形工程(1)の温度を90℃に代えた以外は、実施例1と同様の方法で比較積層体1を得た。
比較例2
加熱成形工程(1)の温度を120℃に代えた以外は、実施例1と同様の方法で比較積層体2を得た。
比較例3
加熱成形工程(1)の温度を140℃に代えた以外は、実施例1と同様の方法で比較積層体3を得た。
比較例4
加熱成形工程(1)の温度を220℃に代えた以外は、実施例1の加熱成形工程(1)と同様の方法で比較積層体4を得た。なお、次の工程(2)は行わなかった。
比較例5
加熱成形工程(1)の温度を250℃に代えた以外は、実施例1の加熱成形工程(1)と同様の方法で比較積層体5を得た。なお、次の工程(2)は行わなかった。
比較例6
加熱処理工程(2)の温度を60℃に代えた以外は、比較例2と同様の方法で比較積層体6を得た。
実施例6
加熱処理工程(2)の温度を100℃に代えた以外は、実施例4と同様の方法で、本発明の透明樹脂積層体6を得た。
実施例7
加熱処理工程(2)の温度を170℃に代えた以外は、実施例4と同様の方法で、本発明の透明樹脂積層体7を得た。
比較例7
加熱処理工程(2)を行わなかったこと以外は、実施例4と同様の方法で比較積層体7を得た。
比較例8
加熱処理工程(2)の温度を200℃に代えた以外は、実施例4と同様の方法で比較積層体8を得た。
上記実施例1〜7、及び比較例1〜8で得られた積層体について、以下の試験を行った。その結果を表1及び表2に示した。
[試験方法]
<外観>
外観上の欠陥、すなわち、凹凸等の表面異常、透視像のひずみ、着色等の発生の有無を目視にて検査した。
○=外観に変化なし
×=外観上に欠陥有り
<曝露試験の前後の曲率半径変化(耐熱性及び耐湿性試験)>
曲面状に成形された樹脂積層体を85℃、相対湿度85%の高温高湿環境において、24時間曝露した後、成形積層体の曲率半径を測定し、該曝露試験の前の曲率半径と比較して、下記計算式に基づき、耐熱性及び耐湿性試験を評価した。
式:曝露試験の前後の曲率半径変化(%)=[(曝露試験後の曲率半径−曝露試験前の曲率半径)×100]−100
○=合格(曲率の変化が15%以下)
×=不合格(曲率の変化が15%を超える)
Figure 2016097550
Figure 2016097550
[評価結果]
本発明の曲面状に成形された透明樹脂積層体は、外観が良好で、しかも、実使用における形状変化も非常に少なく、耐熱性及び耐湿性に優れている。したがって、本発明の曲面状に成形された透明樹脂積層体は、曲面ディスプレイカバー及びそれを含むモバイル端末に好適な材料であった。一方、比較例の積層体は、所望の形状とならないこと、外観の不具合があること、及び実使用における形状変化が大きいため、曲面ディスプレイカバーに使用することは困難である。
1 ハードコート層
2 ポリエステル樹脂層
3 紫外線硬化型樹脂組成物層
4 透明樹脂層
5 紫外線硬化型樹脂組成物層
6 ポリエステル樹脂層
7 ハードコート層
8 ハードコート層
9 ポリエステル樹脂層
10 紫外線硬化型樹脂組成物層
11 ポリエステル樹脂層
12 ハードコート層
13 上金型
14 積層体
15 下金型
100 透明樹脂フィルム
200 ロールコーター
300 ポリエステル樹脂フィルム
400 紫外線ランプ
500 保護フィルム
600 切断装置
700 ポリエステル樹脂フィルム
800 ロールコーター
900 ポリエステル樹脂フィルム
1000 紫外線ランプ
1100 保護フィルム
1200 切断装置

Claims (9)

  1. 透明樹脂層;並びに
    該透明樹脂層の両面に、順に形成された紫外線硬化型樹脂組成物層、ポリエステル樹脂層及びハードコート層を有する曲面状に成形された透明樹脂積層体。
  2. 前記透明樹脂層が、ポリカーボネートフィルムである、請求項1に記載の透明樹脂積層体。
  3. 前記ポリエステル樹脂層が、二軸延伸のポリエチレンテレフタレートフィルムである、請求項1又は2に記載の透明樹脂積層体。
  4. 下記の工程(1)及び(2)によって得られる請求項1〜3の何れか一項に記載の透明樹脂積層体:
    工程(1):前記透明樹脂層のガラス転移温度(T1)及び前記ポリエステル樹脂層のガラス転移温度(T2)より高く、かつ前記ポリエステル樹脂層の結晶融点(T3)より低い温度(MT)で加熱成形する工程(加熱成形工程)、及び
    工程(2):前記T1又はT2のどちらか低い方のガラス転移温度より高く、かつ工程(1)の加熱成形温度(MT)より低い温度(AT)で加熱処理する工程(加熱処理工程)。
  5. 請求項4に記載の透明樹脂積層体であって、
    該工程(1)で得られた積層体の曲率半径(R2)と工程(2)で得られた積層体の曲率半径(R3)との比率が、1:1.1〜1:6.0である、透明樹脂積層体。
  6. 前記透明樹脂層の表面及び/又は前記ポリエステル樹脂層の表面に、印刷が施されている、請求項1〜5の何れか一項に記載の透明樹脂積層体。
  7. 85℃、相対湿度85%の高温高湿環境において、72時間曝露する試験の前後の曲率半径変化が15%以下である請求項1〜6の何れか一項に記載の透明樹脂積層体。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の透明樹脂積層体を備えたディスプレイカバー。
  9. 請求項1〜7の何れか一項に記載の透明樹脂積層体を備えたモバイル端末。
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