JP2016094874A - 摺動構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミニウム合金製ロータ等の第1摺動部材と、そのロータ溝に収容されるアペックスシール等の第2摺動部材とを組み合わせた摺動構造において、耐摩耗性を向上させ、高い耐久信頼性を確保する。
【解決手段】アルミニウム合金製ロータ4の基材表面であって、ロータ4の溝部41に収容されたアペックスシール5との摺接面に、TiOよりなる皮膜を形成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車の内燃機関(ロータリピストンエンジン)等における、複数の摺動部材が組み合わされた摺動構造に関するものである。
従来より、例えばロータリピストンエンジンにおけるアペックスシールとアペックスシールを収めるロータ頂部に形成された溝部との組合せ、コンプレッサにおけるベーンとベーンを収めるロータ溝との組合せ、あるいは往復動式エンジンにおけるピストン溝とピストンリングの組合せ等において、双方の耐摩耗性を向上させる技術開発が進められてきた。
例えば、特許文献1には、Ti−6Al−4V合金製ロータを640℃〜800℃で酸化熱処理してTiO皮膜を形成し、鋳鉄製アペックスシールとの組合せにおいて双方の耐摩耗性を確保する技術が記載されている。また、特許文献2には、鋳鉄製ロータを熱処理してアペックスシールを収容する溝部の耐摩耗性を上げる技術が記載されている。
特開昭56−126623号公報 特開2004−162152号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものでは、高価なTi合金をロータとするとともに高温での熱処理が必要となりコスト面等において現実的ではない。
また、特許文献1に実施例として記載されている鋳鉄製アペックスシールは、ロータハウジングのトロコイド面を形成するCrめっき層との摺動もあるため、鋳鉄製アペックスシールの耐摩耗性を確保することが困難である。
この点、鋳鉄製アペックスシールについて、前記トロコイド面のCrめっき層と摺動する断面R状の頂部近傍をチル化して高硬度にすることが行われている。
そうすると、チル化処理により、前記トロコイド面のCrめっき層との摺動についてはアペックスシールの耐摩耗性は確保される一方、アペックスシールの鋳鉄組織からなる基部と、チル化処理されたチル部の両方が、ロータ溝と摺動することになり、基部とチル部両方に対するロータ溝の耐摩耗性を確保する必要性が生じる。
さらに近年、エンジンの軽量化が重要な課題となっており、特にロータリピストンエンジンでは主要構成部品であるロータを軽量化すれば、従来よりも大幅に回転数を高めることができ、エンジン性能(トルク/出力/燃費)を向上させることができる。従って、特許文献1,2に記載の、これまで量産されてきた鋳鉄製ロータに代えて、アルミニウム合金製ロータの実用化が求められている。
しかしながら、アルミニウム合金は鋳鉄に比べ硬度が低く、例えば鋳造材のAC4B材をT6処理した高硬度のものでも硬度(ビッカース硬さ)Hv130程度である。従って、ロータとして単にアルミニウム合金製の基材を採用すると、上述のごとく鋳鉄組織の基部(Hv400程度)とチル化処理されたチル部(Hv600程度)とを有するアペックスシールとの摺動により、ロータ溝の摩耗が進み、ガスシール性が悪化する懸念がある。このため、ロータ溝のより高い耐摩耗性を確保する必要がある。
以上より、本発明は、アルミニウム合金製ロータ等の第1摺動部材と、そのロータ溝に収容されるアペックスシール等の第2摺動部材とを組み合わせた摺動構造において、耐摩耗性を向上させ、高い耐久信頼性を確保することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、第1摺動部材の基材表面であって、第2摺動部材との摺接面に、TiOよりなる皮膜を形成した。
すなわち、ここに開示する摺動構造は、アルミニウム合金製の基材を有する第1摺動部材と、該第1摺動部材に対して摺動する鋳鉄製の第2摺動部材とが組み合わされた構造であって、前記第1摺動部材は、前記基材の表面で前記第2摺動部材との摺接面にTiOよりなる皮膜を有してなり、前記第2摺動部材は、鋳鉄組織からなる基部と、前記鋳鉄組織がチル化処理されてなるチル部とを備えたことを特徴とする。
上述のごとく、アルミニウム合金は鋳鉄に比べて硬度が低いため、前記第2摺動部材が摺動することにより前記第1摺動部材が摩耗する。従って、本発明によれば、第1摺動部材における、第2摺動部材との摺接面に硬度の高いTiO皮膜を形成することにより、第2摺動部材の基部とチル部双方との摺動に対して、第1摺動部材の耐摩耗性を向上させることができ、耐久信頼性の高い摺動構造を得ることができる。
なお、前記皮膜の膜厚は、好ましくは5μm以上15μm以下であり、特に好ましくは5μm以上10μm以下である。また、前記皮膜の硬さは、好ましくはHv500以上Hv800以下であり、特に好ましくはHv600以上Hv800以下である。そして、好ましい態様では、前記皮膜の膜厚は5μm以上15μm以下であり且つ前記皮膜の硬さはHv500以上Hv800以下である。特に好ましい態様では、前記皮膜の膜厚は5μm以上10μm以下であり且つ前記皮膜の硬さはHv600以上Hv800以下である。これにより、第1摺動部材の優れた耐摩耗性を確保しつつ、相手攻撃性の高まりを抑えて双方のバランスに優れた摺動構造をもたらすことができ、摺動構造の耐久信頼性をより向上させることができる。
また、前記皮膜の気孔率は、好ましくは5.5%以上10%以下であり、より好ましくは6.0%以上9.5%以下、特に好ましくは6.4%以上9.2%以下である。これにより、TiO皮膜のオイル保持性が良好に保たれ、摺接面に対するオイル供給性が高まるため、前記摺動構造の耐摩耗性が効果的に向上する。
そして、前記皮膜の表面粗さは、好ましくはRa0.1μm以上Ra1.2μm以下であり、より好ましくはRa0.4μm以上Ra1.2μm以下、特に好ましくはRa0.4μm以上Ra1.0μm以下である。これにより、良好なオイル供給性を保ちつつ、前記第2摺動部材への相手攻撃性を効果的に抑制することができる。
なお、好ましい態様では、前記第2摺動部材のチル部が、第3摺動部材に対しても摺動する構成とすることができる。
本発明は、ロータリピストンエンジン、往復動式エンジン、コンプレッサ等における摺動部材が組み合わされてなる摺動構造に適用することができる。特に好ましくは、ロータリピストンエンジンの摺動構造、すなわちアペックスシールとアペックスシールを収めるロータ頂部の溝部との組合せに適用することができる。
従って、好ましい態様では、前記第1摺動部材は、頂部に溝部を有するロータリピストンエンジンのロータであり、前記第2摺動部材は、前記溝部に収容されたアペックスシールである。
また、前記第3摺動部材は、好ましくは前記ロータリピストンエンジンのロータハウジングである。
なお、第2摺動部材の基部及びチル部は、鋳鉄組織よりなる単一部材のうちの一部がチル化処理されてチル部を形成する構成であってもよく、また鋳鉄組織からなる部材とチル組織からなる別部材が一体的に接合された構成であってもよい。
以上述べたように、本発明によると、第1摺動部材における、第2摺動部材との摺接面に硬度の高いTiO皮膜を形成することにより、第2摺動部材の基部とチル部双方との摺動に対して、第1摺動部材の耐摩耗性を向上させることができ、耐久信頼性の高い摺動構造を得ることができる。また、前記TiO皮膜の膜厚を調節することにより、皮膜の硬さ、皮膜表面の気孔率及び/又は表面粗さを制御することができるため、第1摺動部材の耐摩耗性を向上させるとともに、第2摺動部材に対する第1摺動部材の相手攻撃性の高まりを抑えて、より耐久信頼性の高い摺動構造を得ることができる。
図1は、本発明を適用したロータリピストンエンジンを概略的に示す断面図である。 図2は、図1に示すアペックスシールの拡大図であり、(a)はロータ溝部に収容されたアペックスシールがロータ及びロータハウジングのトロコイド面に対し摺動する様子を説明するための図、(b)はアペックスシールの構成を示す図である。 図3は、プラズマ電解析出法によるTiO皮膜の形成方法を説明するための図である。 図4は、リグ摩耗試験に使用するディスク試験片の(a)平面図、及び(b)側面図である。 図5は、ロータ材であるAC4B材のディスク試験片表面に形成されたTiO皮膜表面のSEM像であり、TiO皮膜の膜厚は(a)5μm、(b)10μm、(c)50μmである。 図6は、ロータ材であるAC4B材のディスク試験片表面に形成されたTiO皮膜表面の表面粗さを測定したグラフ図であり、TiO皮膜の膜厚は(a)5μm、(b)10μm、(c)50μmである。 図7は、リグ摩耗試験に使用するピン試験片の(a)正面図、及び(b)側面図である。 図8は、リグ摩耗試験において、(a)はピン試験片をディスク試験片に対し摺動させる様子を説明するための図、(b)は摩耗試験後にピン試験片のR部に形成された摺動痕摩耗幅を示す図である。 図9は、リグ摩耗試験において、実施例及び比較例のディスク試験片に対し、(a)鋳鉄部、(b)チル部に相当するピン試験片を摺動させた場合の、ディスク摩耗減量を示すグラフ図である。 図10は、リグ摩耗試験において、実施例及び比較例のディスク試験片に対し、(a)鋳鉄部、(b)チル部に相当するピン試験片を摺動させた場合の、ピン摺動痕摩耗幅を示すグラフ図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
図1は本実施形態に係るロータリピストンエンジンの簡略図であり、ロータハウジング(第3摺動部材)1のトロコイド面2を、出力軸3を回転させるロータ(第1摺動部材)4の各頂部に装着されたアペックスシール(第2摺動部材)5の頂面が摺動するようになっている。このエンジンでは、吸気口6からオイルを含む燃料が空気と共に作動室7に吸入され、ロータ4の回転に伴って圧縮されつつ矢印8の方向に移動した燃料が点火プラグ9A,9Bにより着火されて膨張し、燃焼ガスの圧力によって出力軸3に回転を与えた後、排気口10から排気される、という一連の行程が繰り返されることになる。
ロータハウジング1は、トロコイド面2が形成された例えば鋼板製のライナーをアルミ合金に鋳ぐるむなどして製作される。そのトロコイド面2は、上述のごとく、アペックスシール5が押し付けられながら摺動するため、高い耐熱性、耐摩耗性、低摩擦性が要求される。このため、トロコイド面2にはCr含有メッキ皮膜が形成されている。
ロータ4は、回転軸心の方向から見て各辺の中央部が外側に膨出する略三角形状のブロック体からなり、アルミニウム合金製の基材を有する。
アルミニウム合金材としては、例えば、JIS規格に規定されるAC2B材、AC4B材、AC4D材、AC8A材等、又はAA(アメリカアルミニウム協会)規格に規定されるA390材等を用いることができる。また、特に好ましくは鋳造性に優れるAC4B材を使用することができる。
ロータ4の略三角形状の各頂部には、アペックスシール5を収容するための溝部41が設けられている。
図2(a)は、ロータ頂部の拡大図である。図2(a)に示すように、アペックスシール5は、スプリング(図示せず)を介してロータ頂部の溝部41に収容されている。
アペックスシール5は、ロータ回転時、前記スプリング、燃焼ガス圧、及び慣性力によりロータハウジング1のトロコイド面2に押し付けられるため、ロータ溝部41内で上下にスライドする。また、ロータ4の回転方向に押し付けられて傾くことから、ロータ4とアペックスシール5のエッジが強く押し付けられる。この結果、ロータ頂部の溝部41の例えば図2に示す位置A1,A2において、摩耗すると考えられる。
ここで、上述のごとく、ロータハウジング1のトロコイド面2にはCr含有めっき皮膜が形成されており、これに摺動するアペックスシール5の耐摩耗性も向上させる必要がある。従って、アペックスシール5の頂部(A3)近傍は、鋳鉄組織がチル化処理された構成となっている。すなわち、アペックスシール5は、図2(b)に示すように、鋳鉄組織からなる鋳鉄部51(基部)と、この鋳鉄組織がチル化処理されてなるチル部52とを備えた構成となっている。
これにより、例えば図2(a)のA2に示す、ロータ頂部のエッジには、アペックスシール5のチル部52が摺動する可能性があり、溝部41の耐摩耗性を向上させる必要がある。
そこで、本発明は、ロータ4のアルミニウム合金製基材の表面であってアペックスシール5との摺接面にTiOよりなる皮膜を有することを特徴とする。
TiO皮膜は、硬度がHv500程度以上であり、上述の鋳鉄及びチル化処理された鋳鉄の硬度と同程度である。従って、摺接面にTiO皮膜を形成することにより、ロータ溝部41とアペックスシール5を含む摺動構造の耐摩耗性を向上させることができる。
TiO皮膜は、図3に示すように、プラズマ電解析出法によりアルミニウム合金製基材の摺接面表面に形成する。
プラズマ電解析出法は、図3に示すように、電解槽11に入れられた電解質を含む電解液12に、アノード13に接続されたアルミニウム合金製基材14が浸漬されており、このアノード13と、アルミニウム合金製基材14から離間されて電解液12に浸漬されたカソード15との間に電圧を印加することにより行うことができる。電解液12には、電解質としてTiOの前駆体であるチタン(IV)塩16、具体的には例えばTiClやHTiF等のハロゲン化チタン若しくはTiOCl等のオキシハロゲン化チタン、又は電解槽11中にチタニル(TiO2+)を生じさせる硫酸チタニル、シュウ酸チタニル等のチタン(IV)化合物が含まれる。また、電解液12には、電解質として、これらチタン(IV)塩等に加え、さらに別の導電性塩が少なくとも1種が含まれ、具体的には例えば、硝酸塩、硫酸塩、過塩素酸塩等を含む。さらに、電解液12は、電解質に加え、例えばクエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩等の安定化剤、ヒドロキシルアミン等の促進剤、HPO等の緩衝剤等を含んでもよい。この電解液12中において両電極13,15間に電圧を印加して酸素プラズマ17を発生させ、アルミニウム合金製基材14の表面にTiO層18を電解析出させ、TiO皮膜を形成する。なお、電解液の温度は、好ましくは15℃〜35℃、より好ましくは20℃〜30℃、特に好ましくは23℃〜27℃である。
両電極13,15に印加する平均電圧は、好ましくは200〜1000V、特に好ましくは200〜600Vであり、直流電流又は直流パルス電流を使用することが好ましい。平均電流密度は、好ましくは0.02〜100mA/cm、特に好ましくは0.1〜10mA/cmである。直流パルス電流を使用する場合は、パルス幅1〜100ms、周波数10〜1,000Hzであることが好ましい。なお、TiO皮膜の膜厚は、平均電流密度又は電解処理時間等に依存して、これらのパラメータを制御することにより所望の膜厚とすることができる。
また、アルミニウム合金製基材14として、ロータ頂部のみ電解液に浸漬し、ロータ溝部41のアペックスシール5との摺接面表面にのみTiO皮膜を形成することが好ましい。
従って、本発明によれば、ロータ溝部41のアペックスシール5との摺接面に硬度の高いTiO皮膜を形成することにより、アペックスシールの鋳鉄部51とチル部52両者との摺動に対して、ロータ4の耐摩耗性を向上させることができ、耐久信頼性の高い摺動構造を得ることができる。
なお、TiO皮膜の膜厚は、好ましくは5μm以上15μm以下であり、特に好ましくは5μm以上10μm以下である。また、前記皮膜の硬さは、好ましくはHv500以上Hv800以下であり、特に好ましくはHv600以上Hv800以下である。そして、好ましい態様では、前記TiO皮膜の膜厚は5μm以上15μm以下であり且つ前記皮膜の硬さはHv500以上Hv800以下である。また、特に好ましい態様では、前記皮膜の膜厚は5μm以上10μm以下であり且つ前記皮膜の硬さはHv600以上Hv800以下である。これにより、ロータ4の優れた耐摩耗性を確保しつつ、相手攻撃性の向上を抑えて双方のバランスに優れた摺動構造をもたらすことができ、摺動構造の耐久信頼性をより向上させることができる。
また、前記皮膜の気孔率は、好ましくは5.5%以上10%以下であり、より好ましくは6.0%以上9.5%以下、特に好ましくは6.4%以上9.2%以下である。これにより、TiO皮膜のオイル保持性が良好に保たれ、摺接面に対するオイル供給性が高まるため、前記摺動構造の耐摩耗性が効果的に向上する。
そして、前記皮膜の表面粗さは、好ましくはRa0.1μm以上Ra1.2μm以下であり、より好ましくはRa0.4μm以上Ra1.2μm以下、特に好ましくはRa0.4μm以上Ra1.0μm以下である。これにより、良好なオイル供給性を保ちつつ、アペックスシール5への相手攻撃性を効果的に抑制することができる。
次に、具体的に実施した実施例について説明する。
ロータ材の仕様を検討の上、試験片を試作し、ロータとアペックスシールの摺動を模擬したリグ摩耗試験を行い、耐久信頼性を評価した。
表1に、具体的に実施した実施例及び比較例について示す。
[ロータ材]
表1に示すように、アルミニウム合金製ロータ材に相当するディスク試験片のディスク材を、実施例1〜3及び比較例1,3では、鋳造性に優れるAC4B材を使用し、比較例2では、耐摩耗性に優れる高Si合金のA390材を使用した。両アルミニウム合金の化学成分および硬度を表2に示す。Si含有量の多いA390材は、Si晶出物の量が多いため硬度が高い。
[ディスク試験片の作製]
次に、図4に示すように、ロータ材の試験片としてディスク試験片20を作成した。
上述の両ロータ材を砂型のディスク試験片鋳型を用いて重力鋳造した後、T6熱処理を行った。T6熱処理条件は、溶体化処理として500℃で6時間保持した後水冷し、その後、時効処理として160℃で6時間保持した後空冷した。その後、これらを機械加工し、直径20aが60mm(両端カット部の径20bが57mm)、厚さ20cが5mmのディスク試験片20を作製した。
[ディスク試験片の表面処理]
図3に示すプラズマ電解析出法により、実施例1〜3のAC4B材のディスク試験片20の表面にTiOよりなる金属酸化物層を形成した。
電解質として、20.0g/LのHTiF(60%)及び4.0g/LのHPOを含む電解質水溶液に、ディスク試験片を浸漬した。pHはアンモニア水を用いて3.0に調整した。平均電圧290V、平均電流密度8.6mA/cm、パルス幅25ms、周波数30Hzの直流パルス電流を用いて、25℃の電解質溶液で所定時間電解処理を行った。
TiO皮膜の膜厚は、電解処理時間により調節した。実施例1,2,3において、電解処理時間は各々1.5分、3分、15分であり、TiO皮膜の膜厚は各々5μm、10μm、50μmであった。
図5は、各々のTiO皮膜表面のSEM像である。図5に示すように、TiO皮膜の表面は気孔を有しており、これによりオイル保持性が高くなっている。また、図6は、各々のTiO皮膜表面の表面粗さRaを求めたものである。
表3に、TiO皮膜表面の気孔率、硬度及び表面粗さを示す。
気孔率は、図5に示すSEM像において、気孔の面積率を求めたものであり、実施例1〜3において4〜10%程度である。これにより、膜厚が薄いほど気孔率が高いことが判る。また、硬さは約Hv500〜Hv800の範囲である。また、表面粗さは、Ra0.7〜Ra1.6程度であり、膜厚が厚くなるほど表面粗さが大きくなることが判る。なお、表面粗さは、基材の粗さを小さくし、膜厚を薄くすることによりRa0.4程度まで低減することができる。
また、表1に示す比較例3では、表面処理として一般的な陽極酸化処理(Al皮膜形成、膜厚5μm)を行った。なお、本比較例については、気孔が小さ過ぎるため、気孔率は計測できなかった。
なお、表1に示す比較例1では、ロータ材として実施例1〜3と同じAC4B材を使用しているが、表面処理を行わなかった。また、表1に示す比較例2では、ロータ材として耐摩耗性に優れる上述のA390材を使用し、比較例1と同様に表面処理を行わなかった。
[アペックスシール材]
アペックスシール材として、表4の成分からなる鋳鉄材料を使用した。
アペックスシールの鋳放し組織はベイナイトであるが、上述のごとく、ロータハウジング1と摺動する部位を電子ビームにて再溶融し、炭化物を晶出させたチル組織としている。従って、アペックスシールは、ベイナイトの鋳鉄部と、チル組織のチル部の2層の金属組織で構成されている。なお、鋳鉄部及びチル部の硬さは各々Hv410及びHv637である。
[ピン試験片の作製]
リグ摩耗試験に用いるピン試験片21の形状を図7に示す。
アペックスシールは、上述のごとく、ロータ溝部41内で鋳鉄部51とチル部52の両方の組織が摺動するため、ピン試験片21として、鋳鉄部とチル部に相当する2種類の組織のR部22を有するピン試験片21を作製した。
具体的には、上述の鋳鉄材料から図7に示すピン試験片を採取した。鋳鉄部に相当するピン試験片21は、採取後そのままリグ摩耗試験に使用し、チル部に相当するピン試験片21は、採取後R部22を電子ビームにて再溶融し、炭化物を晶出させてチル組織として、ピン試験片21として使用した。
[リグ摩耗試験条件]
摺動特性を、ピンオンディスク型摩擦摩耗試験機(高千穂精機社製、デュアルマイクロテスター μ―100N)により評価した。図8に示すように、ロータ材としてのディスク試験片20に、アペックスシール材としてのピン試験片21のR部22を押し当てて往復摺動させた。
試験条件は、試験荷重85N、試験温度150℃、ストローク40mm、滑潤油量10mL/分、油温90℃、周波数2.5Hz、試験時間60分であった。なお、潤滑油として、通常のエンジン油に比べ潤滑性の劣る無添加タービンオイル#32(JX日鉱日石エネルギー社製)を使用した。
ロータ材の摩耗量は、試験前後のディスク試験片20の重量減少量(ディスク摩耗減量(mg))を測定することにより評価した。また、ロータ材の相手攻撃性として、ピン試験片21のR部22の摺動痕の幅23(ピン摺動痕摩耗幅(mm))を測定することにより評価した。
[リグ摩耗試験結果]
表5、図9及び図10に、リグ摩耗試験の試験結果を示す。
<ロータ材の耐摩耗性について>
表5及び図9(a)に示すように、アペックスシール5の鋳鉄部51に相当するピン試験片21の摺動に対するディスク摩耗減量は、鋳鉄部51に対するロータ材の耐摩耗性を示している。
ディスク摩耗減量は、比較例1の表面処理を行っていないAC4B材では8.40mg、比較例2のAC4B材よりも耐摩耗性の優れるA390材では表面処理なしの仕様で3.95mgとなった。
一方、実施例1〜3のTiO皮膜を形成したAC4B材では、ディスク摩耗減量は0.15〜0.34mgとなり、全ての膜厚(5〜50μm)で比較例2のA390材よりも優れた耐摩耗性を示した。これにより、比較例1,2の表面処理なしのAC4B材及びA390材に比べ、AC4B材の表面にTiO皮膜を形成したものでは、ロータ材の耐摩耗性が大幅に向上することが判った。
また、TiO皮膜の膜厚が薄いほどディスク摩耗減量は少なく、ロータ材の耐摩耗性が向上することが判った。これは、膜厚が薄いほど気孔率が高いため、オイルの保持性が高かったためと考えられる。
また、比較例3のAl皮膜を形成したAC4B材のディスク摩耗減量は2.9mgであり、比較例2のA390材よりも耐摩耗性は優れるものの、TiO皮膜の耐摩耗性には及ばないことが判った。Al皮膜はTiO皮膜に比べ、硬度が低いこと、微細な気孔を有しているものの、比較的大きな気孔が分散したTiO皮膜の方がオイルの保持性が高かった可能性が考えられる。
表5及び図9(b)に示すように、アペックスシール5のチル部52に相当するピン試験片21の摺動に対するディスク摩耗減量は、チル部52に対するロータ材の耐摩耗性を示している。
ディスク摩耗減量は、比較例1の表面処理なしのAC4B材では4.80mg、比較例2のA390材では1.05mgとなった。
一方、実施例1〜3のTiO皮膜を形成したAC4B材のディスク摩耗減量は、0.9〜1.25mgであり、実施例1,2の薄膜(5μm)と中間膜(10μm)では比較例2のA390材よりも優れた耐摩耗性を示した。
また、鋳鉄部の場合と同様に、TiO皮膜の膜厚が薄いほどディスク摩耗減量は少なく、ロータ材の耐摩耗性が向上することが判った。
また、比較例3のAl皮膜のディスク摩耗減量は2.40mgであり、比較例2のA390材よりも耐摩耗性が劣る結果となった。
以上より、TiO皮膜を形成したAC4B材のロータ4は、アペックスシール5の鋳鉄部51とチル部52の両方に対して、A390材やAl皮膜よりも優れた耐摩耗性を示すことが判った。
[ロータ材の相手攻撃性について]
上述のごとく、ロータ材の表面にTiO皮膜を形成することにより、ロータ材の耐摩耗性を効果的に向上させることができる。しかし、これによりロータ4の硬度が高くなっていることから、相手攻撃性が高まり、相手材であるアペックスシール5を摩耗させる可能性が考えられる。そこで、上記実施例1〜3及び比較例1〜3において、ロータ材の相手攻撃性を評価した。すなわち、前述のディスク試験片の相手材であるピン試験片の摺動痕摩耗幅により、ロータ材の相手攻撃性を評価した。表5と図10にリグ摩耗試験の試験結果を示す。
表5及び図10(a)に示すように、比較例1の表面処理なしのAC4B材、比較例2のA390材、及び比較例3のAl皮膜を形成したAC4B材に対する、鋳鉄部のピン試験片の摺動痕摩耗幅は、各々0.39mm、0.75mm、及び0.39mmであった。
これに対し、実施例1〜3に示すTiO皮膜を形成したAC4B材に対する、鋳鉄部のピン試験片の摺動痕摩耗幅は、0.34〜0.60mmであり、全ての膜厚(5〜50μm)で比較例2のA390材よりも相手攻撃性が小さい結果となった。しかし、比較例1,3に比べて、実施例1は相手攻撃性が小さいものの、実施例2,3は相手攻撃性が大きい結果となった。これは、TiO皮膜を形成したAC4B材の硬度が高いことが影響していると考えられる。
しかしながら、比較例1,3では、ロータ材の耐摩耗性が実施例1〜3に比べ大きく劣ることから、耐摩耗性と相手攻撃性とのバランス面を考慮すると、実施例1〜3のTiO皮膜を形成したAC4B材が優れていると言える。
なお、TiO皮膜の膜厚が薄いほどピン摺動痕摩耗幅が小さくなっており、これはTiO皮膜の膜厚が薄いほど表面粗さが小さくなるため、相手材への研削作用が小さかったためと考えられる。
また、表5及び図10(b)に示すように、比較例1の表面処理なしのAC4B材、比較例2のA390材、及び比較例3のAl皮膜を形成したAC4B材に対する、チル部のピン試験片の摺動痕摩耗幅は、各々0.18mm、0.50mm、及び0.18mmであった。
これに対し、実施例1〜3に示すTiO皮膜を形成したAC4B材に対する、チル部のピン試験片の摺動痕摩耗幅は、0.34〜0.44mmで、上述の鋳鉄部と同様に、比較例2のA390材よりも相手攻撃性が小さい。しかし、比較例1,3に比べると、実施例1〜3全てにおいて相手攻撃性が大きい結果となった。
しかしながら、鋳鉄部の場合と同様に、比較例1,3では、ロータ材の耐摩耗性が実施例1〜3に比べ大きく劣ることから、耐摩耗性と相手攻撃性とのバランス面を考慮すると、実施例1〜3のTiO皮膜を形成したAC4B材が優れていると言える。
以上の試験結果から、TiO皮膜は、チル部と鋳鉄部の両方でA390材やAl皮膜よりも優れた相手攻撃性を示すこと、一般的なAl陽極酸化皮膜に比べ相手攻撃性はやや劣位にあるが、耐摩耗性と相手攻撃性とのバランスに優れることがわかる。
本発明は、第1摺動部材における、第2摺動部材との摺接面に硬度の高いTiO皮膜を形成することにより、第2摺動部材の基部とチル部双方との摺動に対して、第1摺動部材の耐摩耗性を向上させることができ、耐久信頼性の高い摺動構造を得ることができるので、極めて有用である。また、前記TiO皮膜の膜厚を調節することにより、皮膜の硬さ、皮膜表面の気孔率及び/又は表面粗さを制御することができるため、第1摺動部材の耐摩耗性を向上させるとともに、第2摺動部材に対する第1摺動部材の相手攻撃性の高まりを抑えて、より耐久信頼性の高い摺動構造を得ることができるので、極めて有用である。
1 ロータハウジング(第3摺動部材)
4 ロータ(第1摺動部材)
41 溝部
5 アペックスシール(第2摺動部材)
51 鋳鉄部(基部)
52 チル部

Claims (7)

  1. アルミニウム合金製の基材を有する第1摺動部材と、該第1摺動部材に対して摺動する鋳鉄製の第2摺動部材とが組み合わされた摺動構造であって、
    前記第1摺動部材は、前記基材の表面で前記第2摺動部材との摺接面にTiOよりなる皮膜を有してなり、
    前記第2摺動部材は、鋳鉄組織からなる基部と、前記鋳鉄組織がチル化処理されてなるチル部とを備えた
    ことを特徴とする摺動構造。
  2. 請求項1において、
    前記皮膜の気孔率が5.5%以上10%以下であることを特徴とする摺動構造。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記皮膜の表面粗さがRa0.4μm以上Ra1.2μm以下であることを特徴とする摺動構造。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    前記皮膜の膜厚が5μm以上15μm以下であり、
    前記皮膜の硬さがHv500以上Hv800以下である
    ことを特徴とする摺動構造。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
    前記第2摺動部材のチル部は、第3摺動部材に対しても摺動することを特徴とする摺動構造。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
    前記第1摺動部材は、頂部に溝部を有するロータリピストンエンジンのロータであり、
    前記第2摺動部材は、前記溝部に収容されたアペックスシールである
    ことを特徴とする摺動構造。
  7. 請求項5において、
    前記第1摺動部材は、頂部に溝部を有するロータリピストンエンジンのロータであり、
    前記第2摺動部材は、前記溝部に収容されたアペックスシールであり、
    前記第3摺動部材は、前記ロータリピストンエンジンのロータハウジングである
    ことを特徴とする摺動構造。
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