JP2016094382A - カルボニル化プロセスにおけるヨウ化水素含量の減少 - Google Patents

カルボニル化プロセスにおけるヨウ化水素含量の減少 Download PDF

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Abstract

【課題】酢酸の製造方法、特に種々のプロセス流中のヨウ化水素含量を有効に減少させる方法の提供。【解決手段】複数のスクラバー溶媒、例えば酢酸を含む第1の吸収剤、並びにメタノール及び/又は酢酸メチルを含む第2の吸収剤を用いる吸収カラム109内で少なくとも1つのプロセス排気流107,125,137,136を処理する酢酸の製造方法。【選択図】図1

Description

[0001]本特許出願は、2014年11月14日出願の「カルボニル化プロセスにおけるヨウ化水素含量の減少」と題された米国仮特許出願62/079,961(その開示事項はその全部を参照として本明細書中に包含する)からの優先権を主張する。
[0002]本発明は、酢酸の製造方法、特に種々のプロセス流中のヨウ化水素含量を有効に減少させる、酢酸を製造する改良された方法に関する。
[0003]酢酸を合成するための広範囲に用いられて成功している商業的プロセスは、一酸化炭素によるメタノール、例えばメタノール(供給材料)組成物の接触カルボニル化を含む。触媒には、ロジウム及び/又はイリジウム、並びにハロゲン促進剤、通常はヨウ化メチルを含ませることができる。反応は、その中に触媒を溶解させた液体反応媒体を通して一酸化炭素を連続的にバブリングすることによって行う。反応媒体は、酢酸、酢酸メチル、水、ヨウ化メチル、及び触媒を含む。メタノールと一酸化炭素が反応媒体中で接触し、互いと反応して粗酢酸を形成する。メタノールをカルボニル化するための従来の商業的プロセスとしては、米国特許3,769,329、5,001,259、5,026,908、及び5,144,068(これらの全部を参照として本明細書中に包含する)に記載されているものが挙げられる。他の従来のメタノールカルボニル化プロセスとしては、Jones, J.H. (2002), "The Cativa Process for the Manufacture of Acetic Acid", Platinum Metals Review, 44 (3): 94-105(その全部を参照として本明細書中に包含する)において議論されているCativa(登録商標)プロセスが挙げられる。
[0004]カルボニル化反応においては、水、(残留)ヨウ化メチル、及びカルボニル不純物、例えばアセトアルデヒドのような反応副生成物が形成される。これらの副生成物は、通常は分離し、及び/又はシステム内で再循環する。ヨウ化水素は、反応媒体中に存在する可能性がある他の望ましくない成分である。反応系中にヨウ化水素が存在すると、それは腐食剤として機能し、これは反応及び分離区域全体において金属学的問題を引き起こす可能性があるので特に問題である。而して、カルボニル化プロセスにおいてヨウ化水素の形成を減少させる必要性が存在する。
[0005]米国特許出願公開2013/0116470においては、反応器;フラッシャー;及び蒸留カラムを含むプラント内において、メタノール、ジメチルエーテル、及び酢酸メチルからなる群から選択される少なくとも1つの構成成分を、ロジウム触媒、ヨウ化物塩、及びヨウ化メチルを含む触媒系中で、酢酸及び水の存在下において一酸化炭素と連続的に反応させる反応工程を含み;気化流の一部を熱交換器中に導入する酢酸の製造方法が開示されている。このプロセスは、反応熱を効率的に除去することによって、大型プラントにおいても省資源・省エネルギー設備内で高い純度を有する酢酸を製造することを達成している。
[0006]米国特許8,318,977においては、排気ガス流を受容し、スクラバー溶媒を用いてそれからヨウ化メチルを除去するように構成されており、異なる第1及び第2の抽出剤を供給することができる第1及び第2の抽出剤源に接続されている吸収塔を含むメタノールカルボニル化システムが開示されている。バルブを含む切り替えシステムによって、第1又は第2の抽出剤が吸収塔に交互に供給され、使用された溶媒及び吸収された材料はカルボニル化システムに戻されて異なる運転モードに適合される。
米国特許3,769,329 米国特許5,001,259 米国特許5,026,908 米国特許5,144,068 米国特許出願公開2013/0116470 米国特許8,318,977
Jones, J.H. (2002), "The Cativa Process for the Manufacture of Acetic Acid", Platinum Metals Review, 44 (3): 94-105
[0007]上記に記載のプロセスは粗酢酸生成物を精製するための基本的なプロセスを提供するが、これらのプロセスは粗生成物からのヨウ化水素の分離に具体的に対処していない。粗酢酸生成物からのヨウ化水素の分離及び除去を与える、酢酸を製造するための改良された方法に対する必要性が存在する。
[0008]本発明は、反応器内において、メタノール、ジメチルエーテル、及び酢酸メチルの少なくとも1つを、金属触媒、ヨウ化メチル、ヨウ化物塩、及び場合によっては酢酸、並びに限られた量の水を含む反応媒体中でカルボニル化して、酢酸を含む粗酢酸生成物を形成し、場合によっては反応器からヨウ化水素を含む反応器排気流を排気し、反応器排気流を吸収塔に送る工程を含む酢酸の製造方法に関する。この方法は、粗酢酸生成物を、熱を加えるか又は加えないでフラッシングして、酢酸及びヨウ化メチル(及び場合によってはヨウ化水素)を含む第1の蒸気流、並びに金属触媒及びハロゲン化物塩を含む第1の液体残渣流を形成し、場合によっては第1の蒸気流の少なくとも一部を凝縮して、ヨウ化水素を含むフラッシャー排気流を形成し、フラッシャー排気流を吸収塔に送る工程を更に含む。この方法は、軽質留分カラム内において、第1の蒸気流を分離して、ヨウ化メチル及びヨウ化水素を含む第2の蒸気流、精製された酢酸生成物を含む側流、並びに第2の液体残渣流を形成する工程を更に含む。第2の蒸気流は、デカンテーションしてヨウ化水素を含むデカンター排気流を形成することができ、第2の蒸気流の少なくとも一部はデカンター排気流を構成することができる。分離には更に、第2の蒸気流の少なくとも一部を凝縮して、ヨウ化水素を含む軽質留分排気流を形成し、軽質留分排気流を吸収塔に送ることを更に含ませることができる。この方法は、反応器排気流、フラッシャー排気流、及び第2の蒸気流の少なくとも1つの少なくとも一部を吸収塔に供給し;吸収塔供給流を、酢酸を含む第1の吸収剤と接触させてヨウ化メチルを吸収させて、第1の吸収剤及び吸収されたヨウ化メチルを含む第1の吸収器戻り流を形成し;第1の吸収器戻り流を軽質留分カラム及び/又は乾燥カラムに移送し;そして、吸収塔への第1の吸収剤の供給を停止する;工程を更に含む。この方法は、吸収塔供給流を、メタノール及び/又は酢酸メチルを含む第2の吸収剤と接触させて、ヨウ化メチル及びヨウ化水素を吸収させ、第2の吸収剤及び吸収されたヨウ化メチルを含む第2の吸収器戻り流を形成し;第2の吸収器戻り流を反応器に移送する;工程を更に含む。この方法には、第1の吸収剤及び/又は第2の吸収剤を、それぞれの接触の前に冷却する工程を更に含ませることができる。この方法には、第2の吸収器戻り流を、移送の前にメタノール又はその反応性誘導体と混合する工程を更に含ませることができる。一態様においては、吸収塔供給流は酢酸メチルを含み、第1及び第2の吸収剤によって吸収塔供給流から酢酸メチルが吸収される。一態様においては、この方法において、第1の吸収剤及び/又は第2の吸収剤を処理するためにストリッパーカラムを用いない。カルボニル化は、反応系を2〜25重量%のヨウ化物塩、1〜20重量%のヨウ化メチル、0.1〜30重量%の酢酸メチル、及び0.1〜10重量%の水の濃度に維持しながら行うことができる。第2の吸収器戻り流は、分離系列に戻さなくてもよい。吸収塔供給流と第2の吸収剤中のメタノール又は酢酸メチルとの接触によって、ヨウ化メチルを形成することができる。第2の吸収器戻り流の移送には、移行期間中に第2の吸収器戻り流を反応器に移送し;移行期間の後に、第2の吸収器戻り流を反応器に供給し続け;そして、第1の吸収剤の供給が終了した後に、第2の吸収器戻り流を反応器に移送する;工程を含ませることができる。第2の蒸気流は揮発性成分を更に含む。
[0009]本発明はまた、反応器内において、メタノール、ジメチルエーテル、及び酢酸メチルの少なくとも1つを、金属触媒、ヨウ化メチル、ヨウ化物塩、及び場合によっては酢酸、並びに限られた量の水を含む反応媒体中でカルボニル化して、酢酸を含む粗酢酸生成物を形成し、場合によっては反応器からヨウ化水素を含む反応器排気流を排気し、反応器排気流を吸収塔に送る工程を含む、カルボニル化プロセスにおいて吸収塔を運転する方法にも関する。この方法は、粗酢酸生成物を、熱を加えるか又は加えないでフラッシングして、酢酸及びヨウ化メチル(及び場合によってはヨウ化水素)を含む第1の蒸気流、並びに金属触媒及びハロゲン化物塩を含む第1の液体残渣流を形成し、場合によっては第1の蒸気流の少なくとも一部を凝縮してヨウ化水素を含むフラッシャー排気流を形成し、フラッシャー排気流を吸収塔に送る工程を更に含む。この方法は、軽質留分カラム内において、第1の蒸気流を分離して、ヨウ化メチル及びヨウ化水素を含む第2の蒸気流、精製された酢酸生成物を含む側流、並びに第2の液体残渣流を形成する工程を更に含む。第2の蒸気流は、デカンテーションしてヨウ化水素を含むデカンター排気流を形成することができ、第2の蒸気流の少なくとも一部はデカンター排気流を構成することができる。分離には更に、第2の蒸気流の少なくとも一部を凝縮してヨウ化水素を含む軽質留分排気流を形成し、軽質留分排気流を吸収塔に送ることを更に含ませることができる。この方法には、反応器排気流、フラッシャー排気流、及び第2の蒸気流の少なくとも1つの少なくとも一部を吸収塔に供給して始動期間を開始し、そして始動期間中に、吸収塔供給流を、酢酸を含む第1の吸収剤と接触させて、ヨウ化メチルを吸収して、第1の吸収剤及び吸収されたヨウ化メチルを含む第1の吸収器戻り流を形成し;第1の吸収器戻り流を軽質留分カラム及び/又は乾燥カラムに移送し;吸収塔への第1の吸収剤の供給を停止することによって、切り替え期間中に始動運転から定常運転に移行させる;工程を更に含ませることができる。この方法は、メタノール及び/又は酢酸メチルを含む第2の吸収剤を吸収塔に供給し、ここで、切り替え期間の少なくとも一部の間に、酢酸、メタノール、及びヨウ化メチルを吸収塔に供給し;酢酸、メタノール、及びヨウ化メチルを含む混合吸収器戻り流を形成し;混合吸収器戻り流を吸収塔から反応器に移送し;切り替え期間の後に定常状態運転を開始し;定常状態運転中に、第2の蒸気流を第2の吸収剤と接触させて、ヨウ化メチル、ヨウ化水素を吸収し、第2の吸収剤及び吸収されたヨウ化メチルを含む第2の吸収器戻り流を形成する;工程を更に含む。この方法は、定常状態運転中に、第2の吸収器戻り流をメタノール又はその反応性誘導体と混合して混合流を形成し;そして、混合流を反応器に移送する;工程を更に含む。この方法には、第1の吸収剤及び/又は第2の吸収剤を、それぞれの接触の前に冷却する工程を更に含ませることができる。吸収塔への第1の吸収剤の供給の停止、及び吸収塔へ第2の吸収剤の供給は、実質的に同時に行うことができる。
[0010]本発明は、添付の非限定的な図面を考慮するとより良好に理解されるであろう。
[0011]図1は、本発明による酢酸製造プロセスの概要を示す。 [0012]図2は、本発明による吸収塔ユニット及び付随する構成部品の概要を示す。
序論:
[0013]従来のカルボニル化反応混合物はヨウ化水素を含み、これは水の存在下で解離して、反応区域及び分離区域内で腐食を引き起こす。
[0014]ここで驚くべきことに且つ予期しなかったことに、複数のスクラバー溶媒の(交互の)使用を用いる吸収塔の使用を用いて、任意の幾つかの酢酸製造プロセス流からヨウ化水素を効率的に分離することができることが見出された。吸収塔供給流として用いることができる代表的なプロセス流としては、反応器排気流、フラッシャー排気流、軽質留分蒸留物、及びこれらの誘導体が挙げられる。本明細書に記載する複数のスクラビング溶媒の特定の組み合わせによって、それぞれのプロセス流からヨウ化水素が効率的に分離され、その腐食効果が有利に減少する。その結果、反応及び分離区域全体の金属学的問題が最小になる。更に、驚くべきことに、本発明の特定の溶媒を用いることによって、更なるヨウ化メチルの形成を有益にもたらすことができ、次にこれを用いて反応区域(又は他の箇所)における触媒安定性を増加させることができることが見出された。理論には縛られないが、メタノール及び/又は酢酸メチルをスクラビング溶媒、例えば第2のスクラビング溶媒として用いると、メタノール及び/又は酢酸メチルを、種々の酢酸製造プロセス流中のヨウ化水素と反応させて更なるヨウ化メチルを形成することができる。本発明の方法は、ヨウ化水素の除去を向上し、ヨウ化メチルの形成を増加させ、及び全体的な触媒安定性を有益に向上させることによって、粗酢酸生成物の精製を向上させる。
[0015]本発明は、反応器内において、メタノール、ジメチルエーテル、及び酢酸メチルの少なくとも1つを、金属触媒、ヨウ化メチル、ヨウ化物塩、及び場合によっては酢酸、並びに水を含む反応媒体中でカルボニル化して粗酢酸生成物を形成する工程を含む酢酸の製造方法に関する。粗酢酸生成物は酢酸を含む。カルボニル化反応中において、反応器から排気流を排気することができる。反応器排気流は、ヨウ化水素、一酸化炭素、窒素、及び他の揮発性成分を含む可能性がある。粗酢酸生成物は、熱を加えるか又は加えないでフラッシングして、第1の蒸気流及び第1の液体残渣流を形成する。第1の蒸気流は、酢酸、ヨウ化水素、及び場合によってはヨウ化メチルを含む。第1の液体残渣流は、金属触媒及びハロゲン化物塩を含み、反応器に再循環することができる。フラッシングされた蒸気流(又はその一部)は、軽質留分カラム内において分離して、第2の蒸気流、側流、及び第2の液体残渣を形成する。第2の蒸気流は、ヨウ化水素、及び場合によってはヨウ化メチル、並びにアセトアルデヒドを含む。第2の蒸気流は、揮発性成分、例えば蒸気状酢酸、水、及び/又は酢酸メチルを更に含む可能性がある。側流は精製された酢酸生成物を含み、これは更なる精製工程にかけることができる。第2の残渣流は、酢酸、水、及び触媒を含み、反応器に再循環することができる。軽質留分カラム内における分離には、第2の蒸気流の少なくとも一部を凝縮して、ヨウ化水素を含む軽質留分排気流を形成することを更に含ませることができる。
[0016]本方法は、反応器排気流の少なくとも一部、フラッシャー排気流の少なくとも一部、及び/又は第2の蒸気流の少なくとも一部を吸収塔に供給する工程を更に含む。
[0017]一態様においては、反応器排気流の少なくとも一部を吸収カラムに供給することができる。反応器排気流の一部を反応器排気流から分離して、吸収器に供給することができる。反応器排気流の全体を吸収器に供給することができる。一態様においては、吸収器に供給される反応器排気流の部分は、反応器排気流を熱交換器に送り、例えば反応器排気流の少なくとも一部を凝縮して、これによって反応器排気蒸気流及び凝縮された反応器戻り流を生成させることによって形成する。反応器排気蒸気流はヨウ化水素を含む可能性があり、吸収塔に供給することができる。凝縮された反応器戻り流は、反応器に再循環することができる。
[0018]一態様においては、第1の蒸気流の少なくとも一部を吸収カラムに供給することができる。第1の蒸気流から第1の蒸気流の一部を分離して、吸収器に供給することができる。第1の蒸気流の全体を吸収器に供給することができる。一態様においては、吸収器に供給される第1の蒸気流の部分は、第1の蒸気流を熱交換器に送り、例えば第1の蒸気流の少なくとも一部を凝縮して、これによってフラッシャー排気蒸気流及び凝縮されたフラッシャー戻り流を生成させることによって形成する。フラッシャー排気蒸気流はヨウ化水素を含む可能性があり、吸収塔に供給することができる。凝縮されたフラッシャー戻り流は、フラッシャー又は反応器に再循環することができる。
[0019]一態様においては、第2の蒸気流の少なくとも一部を吸収カラムに供給することができる。第2の蒸気流から第2の蒸気流の一部を分離して吸収器に供給する。第2の蒸気流の全体を吸収器に供給する。一態様においては、吸収器に供給される第2の蒸気流の部分は、第2の蒸気流を熱交換器に送り、例えば第2の蒸気流の少なくとも一部を凝縮して、これによって軽質留分排気蒸気流及び凝縮された軽質留分戻り流を生成させることによって形成する。軽質留分排気蒸気流はヨウ化水素を含む可能性があり、吸収塔に供給することができる。凝縮された軽質留分戻り流は、軽質留分カラム、フラッシャー、又は反応器に再循環することができる。
[0020]一態様においては、第2の蒸気流の少なくとも一部をデカンテーションしてデカンター排気流を形成することができる。デカンター排気流はヨウ化水素を含む可能性があり、吸収塔に供給することができる。
[0021]どの流れを吸収カラムに送るかに関係なく、本方法は、吸収塔供給流を第1の吸収剤と接触させる工程を更に含む。好ましくは第1の吸収剤によって、吸収塔供給流からヨウ化メチルを吸収させて、第1の吸収剤及び吸収されたヨウ化メチルを含む第1の抽出物を形成する。第1の吸収剤には、酢酸、水、又はこれらの組み合わせを含ませることができる。
[0022]本方法は、第1の抽出物の全部又は一部を軽質留分カラム及び/又は乾燥カラムに移送し、吸収塔への第1の吸収剤の供給を停止する工程を更に含む。例えば、下記において議論するように、バルブシステムを用いて、吸収カラムへの第1の吸収剤の流れを停止することができる。
[0023]一態様においては、本方法は、吸収塔供給流を第2の吸収剤と接触させる工程を更に含む。第2の吸収剤によってヨウ化メチル及びヨウ化水素を吸収することができ、したがって、第2の吸収剤及び吸収されたヨウ化メチルを含む第2の抽出物が形成される。第2の吸収剤には、メタノール及び/又は酢酸メチルを含ませることができる。一態様においては、第2の吸収剤は実質的にメタノールからなる。本方法には、第2の抽出物の全部又は一部を反応器に移送する工程を更に含ませることができる。第2の抽出物を反応器に移送することは、第1の吸収剤の供給を停止した後に行うことができる。一態様においては、吸収塔供給流を第2の吸収剤中のメタノール又は酢酸メチルと接触させることによってヨウ化メチルが有益に形成され、これを用いて反応器における触媒安定性を増加させることができる。一態様においては、第2の抽出物は、反応器に移送する前にメタノール又はその反応性誘導体と混合する。第2の抽出物は反応器に戻し、更なる処理のために分離系列には戻さない。吸収剤流を反応器に送ることによって、別のストリッパーカラム、或いは相当な能力を使う軽質留分又は乾燥カラム内における処理の必要がない。このように、分離区域に対する負担が有益に減少する。
[0024]本方法には、第2の吸収剤を吸収塔供給流と接触させる前に、第1の吸収剤及び/又は第2の吸収剤を冷却する工程を更に含ませることができる。
[0025]一態様においては、吸収塔供給流は酢酸メチルを含み、第1及び第2の吸収剤が吸収塔供給流から酢酸メチルを吸収する。吸収塔供給流中の酢酸メチルは、反応器排気流、フラッシャー排気流、及び第2の蒸気流の1以上によって与えることができる。
[0026]有利なことに、本明細書において記載するように2つのスクラビング溶媒を用いることによって、第1の吸収剤及び/又は第2の吸収剤の処理の必要性が排除される。その代わりに、これらの流れは、プロセスの既存の構成要素、例えば反応器、軽質留分カラム、又は乾燥カラムに送られる。
[0027]一態様においては、吸収塔は、第1の吸収剤及び第2の吸収剤を交互に用いる。幾つかの場合においては、第1の吸収剤の使用の停止と、第2の吸収剤の使用の開始との間に移行期間が存在し、逆も成り立つ。幾つかの場合においては、移行期間は、20分間未満、例えば15分間未満、10分間未満、5分間未満、又は3分間未満であってよい。一態様においては、反応器を始動する前に運転していた精製システムに酢酸を送ることができるので、ユニット始動中においては酢酸を吸収剤として用いる。理論には縛られないが、反応器を運転する前にメタノールを用いると、メタノールをその後に処理する箇所がないと考えられる。酢酸を用いる始動期間は、数時間、例えば15時間未満、10時間未満、又は5時間未満継続させる。一態様においては、第2の吸収器戻り流の移送は、移行期間中に、第2の抽出物を反応器に移送し;そして移行期間の後に、第2の吸収器戻り流を反応器に供給し続ける;工程を含む。これらの場合において、第2の吸収剤、例えばメタノールへの移行が行われたら、吸収剤流を反応器に供給し続けて、メタノールを反応物質として消費し、MeIを反応器に戻す。
[0028]幾つかの場合においては、本方法は反応システムを始動する方法に関する。例えば、吸収塔への供給によって始動期間を開始することができ、始動期間中においては、本明細書において議論するように、吸収塔供給流を第1の吸収剤と接触させ、第1の抽出物を軽質留分カラム及び/又は乾燥カラムに移送する。始動から定常運転への移行は、第1の吸収剤の吸収塔への供給を停止することによって(切り替え期間中に)開始することができる。第2の吸収剤を吸収塔に供給することができる。切り替え期間の少なくとも一部の間に、酢酸、メタノール、及びヨウ化メチルを吸収塔に供給して、これによって酢酸、メタノール、及びヨウ化メチルを含む混合吸収器戻り流を形成することができる。混合吸収器戻り流は、吸収塔から反応器に移送することができる。定常状態運転は、切り替え期間の後に開始することができる。定常状態運転中において、本明細書において議論するように、第2の蒸気流を第2の吸収剤と接触させることができる。定常状態運転中において、第2の吸収器戻り流をメタノール又はその反応性誘導体と混合して混合流を形成することができ、混合流は反応器に移送することができる。一態様においては、吸収塔への第1の吸収剤の供給の停止、及び吸収塔へ第2の吸収剤を供給することは、実質的に同時に、例えば1分間未満の内、5分間未満の内、又は20分間未満の内に行う。
酢酸製造システム:
[0029]代表的な酢酸製造プロセスを下記に記載する。明確にするために、実際の実施の全ての特徴は本明細書には記載していない。プロセスの記載は単に例示であり、発明の範囲を限定することは意図しない。
[0030]メタノールの酢酸生成物へのカルボニル化反応は、メタノール供給流を、カルボニル化生成物を形成するのに好適な温度及び圧力の条件において、金属触媒、例えばロジウム触媒、ハロゲン含有触媒促進剤、例えばヨウ化メチル、更なる可溶性ハロゲン化物塩、例えばヨウ化リチウムのようなヨウ化物塩、及び場合によっては酢酸メチル及び/又は水を含む酢酸溶媒反応媒体を通してバブリングさせている気体状一酸化炭素と接触させることによって行うことができる。
[0031]触媒は、ロジウムのような第VIII族金属触媒、及びハロゲン含有触媒促進剤であってよい。特に有用なプロセスは、米国特許5,001,259において例示されている酢酸へのメタノールの低水ロジウム触媒カルボニル化である。他の金属触媒、例えばイリジウムベースの触媒も意図される。一般に、触媒系の金属成分、例えばロジウム成分は、ロジウムと、配位化合物の少なくとも一つのリガンドを与えるハロゲン成分との配位化合物の形態で存在すると考えられる。ロジウムとハロゲンとの配位に加えて、一酸化炭素がロジウムと配位するとも考えられる。触媒系のロジウム成分は、ロジウム金属、酸化物、酢酸塩、ヨウ化物、炭酸塩、水酸化物、塩化物等のようなロジウム塩、或いは反応雰囲気中でロジウムの配位化合物を形成する他の化合物の形態のロジウムを反応区域中に導入することによって与えることができる。金属触媒、例えばロジウム触媒は、幾つかの態様においては200〜2000ppmの量で存在する。
[0032]触媒系のハロゲン含有触媒促進剤は、有機ハロゲン化物を含むハロゲン化合物から構成される。而して、アルキル、アリール、及び置換アルキル又はアリールハロゲン化物を用いることができる。好ましくは、ハロゲン含有触媒促進剤はアルキルハロゲン化物の形態で存在する。更により好ましくは、ハロゲン含有触媒促進剤は、アルキル基がカルボニル化する供給アルコールのアルキル基に対応しているアルキルハロゲン化物の形態で存在する。而して、メタノールの酢酸へのカルボニル化において、ハロゲン化物促進剤としては、ハロゲン化メチル、より好ましくはヨウ化メチルが挙げられる。
[0033]一般に、重要なのはヨウ化物と会合するカチオンではなく、触媒系中のヨウ化物イオンの濃度であり、ヨウ化物の所定のモル濃度においては、カチオンの性質はヨウ化物濃度の効果ほどは重要ではないと認識される。塩がヨウ化物の所望のレベルを与えるのに十分に反応媒体中に可溶であるならば、任意の金属ヨウ化物塩、又は任意の有機カチオンの任意のヨウ化物塩、或いはアミン若しくはホスフィン化合物をベースとするもののような他のカチオン(場合によっては、第3級又は第4級カチオン)を反応媒体中に保持することができる。ヨウ化物が金属塩である場合には、好ましくはこれは、"Handbook of Chemistry and Physics", CRC Press刊, Cleveland, Ohio, 2002-03(83版)に示されているような周期律表第IA族及び第IIA族の金属からなる群の元素のヨウ化物塩である。特に、アルカリ金属ヨウ化物が有用であり、ヨウ化リチウムが特に好適である。低水カルボニル化プロセスにおいては、ヨウ化水素として存在するヨウ化物イオンに加えて更なるヨウ化物イオンを、概して、全ヨウ化物イオン濃度が2〜20重量%であり、酢酸メチルが概して0.5〜30重量%の量で存在し、ヨウ化メチルが概して5〜20重量%の量で存在するような量で触媒溶液中に存在させる。
[0034]幾つかの態様においては、反応媒体中に、所望のカルボン酸とアルコール、望ましくはカルボニル化において用いるアルコールとのエステル、並びにヨウ化水素として存在するヨウ化物イオンの他に更なるヨウ化物イオンを保持することによって、低い水濃度においても所望の反応速度が得られる。所望のエステルは酢酸メチルである。米国特許5,001,259に記載されているように、低い水濃度下においては、酢酸メチル及びヨウ化リチウムは、比較的高い濃度のこれらの成分のそれぞれが存在している場合にのみ速度促進剤として機能し、これらの成分の両方が同時に存在している場合に促進がより高いことが分かっている。ヨウ化物イオン含量の絶対濃度は単に例として与えるものであり、限定としては解釈しない。
[0035]用いる液体反応媒体としては、触媒系と相溶性の任意の溶媒を挙げることができ、純粋なアルコール、或いはアルコール供給材料及び/又は所望のカルボン酸及び/又はこれら二つの化合物のエステルの混合物を挙げることができる。低水カルボニル化プロセスのために好ましい溶媒及び液体反応媒体は、所望のカルボン酸生成物を含む。而して、酢酸へのメタノールのカルボニル化においては、好ましい溶媒系は酢酸を含む。
[0036]水を反応媒体中に含ませるが、望ましくは十分な反応速度を達成するために低い濃度で含ませる。従来は、例えば米国特許3,769,329において、ロジウム触媒カルボニル化反応においては、水を加えると反応速度に対して有益な効果を及ぼすと教示されていた。而して、幾つかの商業的な運転は、通常は少なくとも14重量%の水濃度において運転されている。しかしながら、幾つかの態様においては、14重量%より低く、例えば10重量%より低く、1重量%より低く、又は0.1重量%より低い水濃度を用いることができる。範囲に関しては、反応媒体には、反応媒体の全重量を基準として0.1重量%〜14重量%、例えば0.2重量%〜10重量%、又は0.25重量%〜5重量%の水を含ませることができる。
[0037]一態様においては、カルボニル化は、反応系を2〜25重量%のヨウ化物塩、1〜20重量%のヨウ化メチル、0.1〜30重量%の酢酸メチル、及び0.1〜10重量%の水の濃度に維持しながら行う。
[0038]カルボニル化のための通常の反応温度は150〜250℃であり、180〜225℃の温度範囲が好ましい範囲である。反応器内の一酸化炭素分圧は広範囲に変化させることができるが、通常は2〜30気圧、例えば3〜10気圧である。副生成物の分圧及び含まれている液体の蒸気圧のために、全反応器圧力は15〜40気圧の範囲になる。
[0039]代表的な反応及び酢酸回収システム100を図1に示す。示されるように、メタノール含有供給流101及び一酸化炭素含有供給流102を液相カルボニル化反応器104に送って、そこでカルボニル化反応を行う。
[0040]カルボニル化反応器104は、好ましくは撹拌容器、或いは撹拌装置を有するか又は有しないバブルカラムタイプの容器のいずれかであり、これらの中で反応液又はスラリー内容物を好ましくは自動的に所定のレベルに維持し、これを好ましくは通常運転中において実質的に一定に維持する。反応媒体中における好適な濃度を維持するために必要な場合には、カルボニル化反応器104中に、新しいメタノール、一酸化炭素、及び十分な水を連続的に導入する。
[0041]通常のカルボニル化プロセスにおいては、一酸化炭素をカルボニル化反応器中の望ましくは撹拌装置の下方の分配プレートを通して連続的に導入して、内容物を撹拌するために用いることができる。気体供給流は、好ましくは、この撹拌手段によって反応液体を通して十分に分散される。望ましくは気体状パージ流106を反応器104から排気して、気体状副生成物の蓄積を阻止し、所定の全反応器圧力において設定一酸化炭素分圧を維持する。反応器の温度は制御することができ、一酸化炭素供給流は、所望の全反応器圧力を維持するのに十分な速度で導入する。液体反応媒体を含む流れ113が反応器104から排出される。気体状パージ流106の少なくとも一部を熱交換器103に送って、そこで気体状パージ流106の少なくとも一部を凝縮して、凝縮された反応器戻り流105及び反応器排気流107を形成する。気体状パージ流106の少なくとも一部、例えば反応器排気流107は、吸収塔109に送る。凝縮された反応器戻り流105は反応器104に再循環する。
[0042]粗酢酸生成物は分離区域108内で精製して酢酸を回収し、触媒溶液、ヨウ化メチル、酢酸メチル、及び他の系成分をプロセス内で再循環することができる。而して、フラッシャー112からの流れ110のような再循環触媒溶液、並びに場合によっては再循環流114、116、118、及び120の1以上も、反応器104中に導入する。勿論、1以上の再循環流を、反応器中に導入する前に混合することができる。分離システムはまた、好ましくは、カルボニル化反応器内及びシステム全体にわたる水及び酢酸の含量を制御し、PRCの除去を促進する。
[0043]反応媒体を、カルボニル化反応器104から、その中の一定のレベルを維持するのに十分な速度で引き抜き、流れ113を通してフラッシャー112に供給する。フラッシャー112においては、粗生成物をフラッシュ分離工程で分離して、酢酸を含む蒸気生成物流122、及び触媒含有溶液(主として、ロジウム及びヨウ化物塩を、より少量の酢酸メチル、ヨウ化メチル、及び水と共に含む酢酸)を含む揮発性がより低い流れ110(これは好ましくは上記で議論したように反応器に再循環する)を得る。
[0044]蒸気生成物流122はまた、ヨウ化メチル、酢酸メチル、ヨウ化水素、水、PRCも含む。反応器から排出されてフラッシャーに導入される溶解ガスは、一酸化炭素の一部を含み、またメタン、水素、及び二酸化炭素のような気体状副生成物も含む可能性がある。かかる溶解ガスは、塔頂流の一部としてフラッシャーから排出される。蒸気生成物流122の少なくとも一部を、ライン122’を通して熱交換器121に送って、ここでライン122’の内容物を凝縮して、凝縮されたフラッシャー戻り流123及びフラッシャー排気蒸気流125を形成する。蒸気生成物流122の少なくとも一部、例えばフラッシャー排気蒸気流125は吸収塔109に送る。凝縮されたフラッシャー戻り流123は反応器104に再循環する。
[0045]フラッシャー112からの塔頂流は、蒸気生成物流122として軽質留分カラム124に送り、ここで蒸留によって、低沸点の塔頂蒸気流126、好ましくは側流128によって取り出される精製された酢酸生成物、及び高沸点の残渣流116を得る。側流128によって取り出される酢酸は、好ましくは、水から酢酸を選択的に分離するために、乾燥カラム130などにおいて更なる精製にかける。塔頂蒸気流126の少なくとも一部は、ライン126を通して熱交換器127に送って、ここでライン126の内容物を凝縮して、凝縮された軽質留分戻り流129及び軽質留分排気蒸気流137を形成する。塔頂蒸気流126の少なくとも一部、例えば軽質留分排気蒸気流137は、吸収塔109に送る。凝縮された軽質留分戻り流129は、反応器104に再循環するか、又は場合によっては軽質留分カラム124に戻す(図示せず)。
[0046]代表的な吸収塔及び付随の部品を図2に示す。
[0047]流れ107、125、136、及び137の1以上を吸収器システム200に送る。吸収器システム200は、下記において記載するように、吸収器システム200をスクラバー溶媒源に選択的に接続し、使用された抽出物をカルボニル化システムにおける所望の位置に戻すために、複数のバルブ及びポンプを有する切り替えシステム202を含む。必要な場合には、反応器104を吸収器システム200に直接排気することができることも留意されたい。
[0048]吸収器システム200は吸収塔209を含み、これにライン204を通して排気ガス及びライン206を通してスクラバー溶媒を供給する。ライン204は、図1に示すように1以上の排気流を表す。好ましくは、スクラバー溶媒は、吸収塔209に供給する前に冷却器208によって冷却する。吸収塔209においては、溶媒を排気ガスに対して対向流で流して、戻りライン210を通して塔から排出してカルボニル化ユニットに戻す前に、ヨウ化メチル、ヨウ化水素、及び更なる関連する成分を吸収する。スクラビングされた排気ガスは、ライン212を通して塔から排出して、更に処理することができる。或いは、所望の場合には第2段階水スクラビング装置を吸収塔209内に与えることができる。好ましくは、ヨウ化メチルの90%超を排気ガスから取り出す。スクラバー流体は、一般に塔内で使用する前に約5℃〜約25℃の温度に冷却し、但しスクラバー溶媒として酢酸を用いる場合には、溶媒の温度は好ましくは凍結を阻止するために17℃以上に維持する。
[0049]切り替えシステム202は、バルブ214、216、218、220、222のような複数のバルブ、及び必要な場合には戻りライン228、230、232、234内の圧力を上昇させるために1以上のポンプ224、226を含む。供給バルブ220、222は、吸収塔209の運転モードに応じて、スクラバー溶媒(供給タンクからのメタノール又は生成物酢酸であってよい)を選択するために用いる。
[0050]図1のカルボニル化システムの定常状態運転においては、バルブ222を閉止し、メタノールを、供給タンクから開放されているバルブ220を通してライン236を通して冷却器208に供給し、そこでメタノールを冷却する。冷却器からメタノールを吸収塔209に供給し、そこで排気ガスと対向流で流して、ライン210を通してカラムから排出する前にそれからヨウ化メチル及び他の揮発性成分を吸収する。用いた溶媒は、吸収されたヨウ化メチルと共に、ポンプ224、226を用いて、ライン230を通して反応器又は供給タンクにポンプで戻す。この運転モードにおいては、バルブ216、218を閉止し、バルブ214を開放する。
[0051]システムの始動又は停止中においては、スクラビング溶媒として酢酸を用いて吸収塔209を運転することが望ましい可能性がある。この運転モードにおいては、バルブ222を開放し、バルブ220を閉止する。所望の場合には、酸は生成物酸又はタンクから供給することができる。酸は、ライン236を通って冷却器208に流し、そこで冷却し、ライン206を通して吸収塔209に供給して、上述したようにライン204を通して供給される排気ガスをスクラビングする。酸は、ライン210を通して吸収塔209から排出して、ポンプ224、226を用いてライン228、232を通してカルボニル化システムにポンプで戻す。この吸収塔209の運転モードにおいては、バルブ214、218を閉止し、バルブ216を開放して、使用された酢酸が、軽質留分カラム、乾燥カラム、又はストリッピングのための精製システムの他の箇所に戻されるようにする。
[0052]メタノールから酢酸のように1つの溶媒から他のものへ切り替えている間には、非効率さがもたらされるために、スクラビング流体をメタノール供給システム又は軽質留分カラムに戻すことは一般に望ましくない。このために、切り替えは約5〜約20分間で行うことができ、この時間の間には、用いられたスクラバー溶媒は触媒貯留槽に供給する。切り替えモードにおいては、バルブ214、216を閉止し、バルブ218を開放する。而して、システムは一般に、(a)ヨウ化メチル及び場合によっては更なる揮発性成分を含むカルボニル化ユニットからの排気ガスを吸収塔に供給し;(b)実質的に酢酸からなる第1の吸収剤を吸収塔に供給し;(c)排気ガスを第1の吸収剤と接触させて、それによってヨウ化メチル及び場合によっては更なる揮発性成分をガスから取り出し、ヨウ化メチル及び場合によっては更なる揮発性成分を第1の吸収剤中に吸収させ;(d)第1の吸収剤、及び吸収されたヨウ化メチル、並びに場合によっては更なる吸収された揮発性成分を含む吸収器戻り流を、軽質留分カラム、乾燥カラム、又は精製システムにおける他の箇所に供給し;(e)第1の吸収剤の吸収塔への供給を停止し;(f)実質的にメタノールからなる第2の吸収剤を吸収塔に供給し;(g)排気ガスを第2の吸収剤と接触させて、それによってヨウ化メチル及び場合によっては更なる揮発性成分をガスから取り出し、ヨウ化メチル及び場合によっては更なる揮発性成分を第2の吸収剤中に吸収させ;(h)第1の吸収剤、第2の吸収剤、吸収されたヨウ化メチル、及び場合によっては更なる吸着された揮発性成分を含む吸収器戻り流を、吸収塔から反応器に供給し;そして(i)移行期間の後に、第2の吸収剤、及び吸収されたヨウ化メチル、並びに場合によっては更なる吸収された揮発性成分を含む吸収器戻り流を、反応器に供給し続ける;ことによって運転する。吸収塔への供給流は、バルブ220、220の操作によって選択される。
[0053]デカンターの運転に戻り、米国特許6,143,930及び6,339,171において、軽質留分カラムから排出される低沸点の塔頂蒸気流中においては、カラムから排出される高沸点の残渣流中におけるよりも高い濃度のPRC、特にアセトアルデヒド含量が一般に存在することが開示されている。而して、幾つかの場合においては、PRCを含む低沸点の塔頂蒸気流126を、PRS132内で更なる処理にかけて、存在するPRCの量を減少及び/又はPRCを除去する。したがって、示されるように低沸点の塔頂蒸気流126は凝縮して、塔頂流受容器デカンター134によって示される塔頂相分離ユニットに送る。PRCに加えて、低沸点の塔頂蒸気流126は、通常はヨウ化メチル、酢酸メチル、酢酸、及び水を含む。
[0054]プロセス内の条件は、望ましくは、低沸点の塔頂蒸気流126がデカンター134内に入ったら軽質相及び重質相に分離されるように維持する。一般に、低沸点の塔頂蒸気流126は、凝縮性のヨウ化メチル、酢酸メチル、アセトアルデヒド及び他のカルボニル成分、並びに水を凝縮して2つの相に分離するのに十分な温度に冷却する。流れ126の一部は、一酸化炭素、二酸化炭素、ヨウ化水素、水素などのような非凝縮性の気体を含む可能性があり、これは吸収塔109に送ることができる。
[0055]デカンター134内の凝縮された軽質相は、一般に、水、酢酸、及びPRC、並びに一定量のヨウ化メチル及び酢酸メチルを含む。デカンター134内の凝縮された重質相は、一般に、ヨウ化メチル、酢酸メチル、及びPRCを含む。デカンター134内の凝縮された重質液相は、流れ118によって反応器104に直接か又は間接的のいずれかで好都合に再循環することができる。例えば、この凝縮された重質液相の一部を反応器に再循環し、スリップ流(図示せず)、一般に少量、例えば重質液相の5〜40体積%、又は5〜20体積%をPRSに送ることができる。この重質液相のスリップ流は個々に処理することができ、或いは、カルボニル不純物の更なる蒸留及び抽出を行うために凝縮された軽質液相流138と混合することができる。
[0056]軽質相流131の具体的な組成は広く変化する可能性があり、幾つかの好ましい組成を下表1に与える。一態様においては、ヨウ化水素は、軽質留分塔頂流中に0.01重量%〜1重量%、例えば0.02重量%〜1重量%、又は0.04重量%〜0.07重量%の範囲の量で存在する。
Figure 2016094382
[0057]図1に示すように、軽質相は流れ131によってデカンター134から排出される。軽質相流131の第1の部分、例えばアリコート部分は、還流流140として軽質留分カラム124の頂部に再循環する。軽質相流131の第2の部分、例えばアリコート部分は、下記において議論するように且つ流れ142によって示されるようにPRS132に送る。軽質相流131の第3の部分、例えばアリコート部分は、反応器104内において更なる水が所望であるか又は必要な場合には、場合によっては再循環流114によって示されるように反応器104に再循環することができる。好ましい形態においては、反応器へ流れ114を再循環すると、酢酸の再循環が望ましくなく引き起こされ、反応器104に対する負荷が不必要に増加するので、反応器内の水のレベルは流れ114を反応器104に再循環しないで所望のレベルに維持する。而して、デカンター134から反応器104への再循環は、重質相流118による。
[0058]軽質留分カラム124はまた、好ましくは主として酢酸及び水を含む残渣又は塔底流116も形成する。軽質留分塔底流116は通常は若干の残留触媒を含むので、軽質留分塔底流116の全部又は一部を反応器104に再循環することが有益である可能性がある。場合によっては、軽質留分塔底流116は、図1に示されるように、フラッシャー112からの触媒相110と混合して、一緒に反応器104に戻すことができる。
[0059]上記に示すように、塔頂相に加えて、軽質留分カラム124はまた、好ましくは主として酢酸及び水を含む酢酸側流128も形成する。効率的な生成物の分離を維持するためには、通常運転中において側流128の組成が大きく変化又は変動しないことが重要である。
[0060]場合によっては、分離を向上させるために、側流128の一部を、軽質留分カラム、好ましくは側流128を軽質留分カラムから取り出す位置よりも低い位置に再循環することができる。
[0061]側流128は酢酸に加えて水を含むので、軽質留分カラム124からの側流128は好ましくは乾燥カラム130に送って、そこで酢酸及び水を互いから分離する。示されるように、乾燥カラム130は、酢酸側流128を、主として水を含む塔頂流144、及び主として酢酸を含む塔底流146に分離する。塔頂流144は、好ましくは相分離ユニット、例えばデカンター148内で冷却及び凝縮させて、軽質相及び重質相を形成する。示されるように、軽質相の一部は流れ150及び152によって示されるように還流し、軽質相の残りは流れ120によって示されるように反応器104に戻す。通常は水及びヨウ化メチルを含むエマルジョンである重質相は、好ましくは、流れ122によって示されるように、場合によっては流れ120と混合した後にその全部を反応器104に戻す。乾燥カラム塔頂流の軽質相に関する代表的な組成を下表2に与える。一態様においては、ヨウ化水素は、乾燥カラム塔頂流中に0.01重量%〜1重量%、例えば0.05重量%〜1重量%、又は0.01重量%〜0.5重量%の範囲の量で存在する。
Figure 2016094382
[0062]乾燥カラム塔底流146は、好ましくは酢酸を含むか又は実質的に酢酸からなる。好ましい態様においては、乾燥カラム塔底流146は、90重量%より多く、例えば95重量%より多く、又は98重量%より多い量の酢酸を含む。場合によっては、乾燥カラム塔底流146は、商業的使用のために貯蔵又は輸送する前に、例えばイオン交換樹脂に通すことによって更に処理することができる。
PRC除去システム(PRS):
[0063]幾つかの場合においては、軽質留分蒸留カラムの低沸点塔頂蒸気流から、より好ましくは軽質留分蒸留カラム124からの低沸点塔頂蒸気流126の凝縮された液相から、PRC、主としてアセトアルデヒドのようなアルデヒドを除去することが有利である可能性がある。PRS132からの流れの1以上を、直接か又は間接的にシステムに戻す、例えば再循環することができる。幾つかの場合においては、反応器104又は反応器104への再循環ラインにPRS132からの戻り流を送らない。PRSは、好ましくはPRCを減少及び/又は除去するために少なくとも1つの蒸留カラム及び少なくとも1つの抽出カラムを含む。米国特許公開2011/0288333(参照として本明細書中に包含する)においては、本方法と共に用いることができる種々のPRSの態様が記載されている。
[0064]図1に示すPRSには単一の抽出段階を含ませることができ、或いは例えば米国特許7,223,886に記載されているように複数の抽出段階を含ませることができ、場合によっては多段対向流抽出を含む。種々の態様によれば、例えば(i)PRS蒸留カラム、及び/又は(ii)PRS抽出段階のいずれか又は両方から誘導される1以上の流れ(流れ154として集合的に示されている)を、システム、例えば酢酸製造システムに関する分離システムの(i)軽質留分除去カラム及び/又は(ii)乾燥カラムのいずれか又は両方に戻すことができる。例えば、PRSカラムからの塔底流の第1の部分、例えばアリコート部分を、更なる処理のために軽質留分カラム124に送ることができ、或いはPRSカラムからの塔底流の第2の部分、例えばアリコート部分を、更なる処理のために乾燥カラム130、好ましくは乾燥カラム130の上部部分に送ることができる。他の例として、特にヨウ化メチルを含むPRS抽出ユニットからのラフィネートを、システム、例えば軽質留分カラム又は乾燥カラムに戻すことができ、或いはラフィネートをデカンター134に直接加えることができ、及び/又は反応器104に戻すことができる。
[0065]本明細書及び特許請求の範囲の目的のためには、軽質留分除去カラム及び乾燥カラムの塔頂流及び塔頂デカンターは、軽質留分カラム及び乾燥カラムの一部とみなされる。
[0066]上記に示したように、低沸点の塔頂蒸気流126のいずれの相も、続いて処理してPRCを除去することができる。
[0067]本明細書の目的のためには、「アリコート部分」という用語は、(i)それがそれから誘導される親流と同じ組成を有する親流の一部;及び(ii)それがそれから誘導される親流と同じ組成を有する親流の一部、及びそれと混合した1以上の更なる流れを含む流れ;の両方を指すことを理解すべきである。而して、PRS蒸留塔底流のアリコート部分を含む戻り流を軽質留分カラムに送ることには、PRS蒸留塔底流の一部を軽質留分カラムに直接送ること、並びに(i)PRS蒸留塔底流の一部、及び(ii)軽質留分カラム中に導入する前にそれと混合する1以上の更なる流れを含む誘導流を送ることが包含される。「アリコート部分」は、例えば蒸留工程又は相分離工程において形成される流れ(これらは、それらがそれから誘導される親流と組成的に同じではなく、かかる流れからも誘導されない)を包含しない。
[0068]本開示の利益を享受する当業者であれば、所望の結果を達成するようにPRS蒸留カラムを設計及び運転することができる。したがって、このプロセスの実施は、特定の蒸留カラムの具体的な特徴、又は全段数、供給点、還流比、供給温度、還流温度、カラム温度プロファイルなどのようなその運転特性に必ずしも限定されない。
[0069]本発明を詳細に記載したが、発明の精神及び範囲内の修正は当業者に容易に明らかになるであろう。上記の議論、当該技術における関連する知識、並びに背景及び詳細な説明に関連して上記で議論した参照文献(これらの開示事項は全て参照として本明細書中に包含する)を考慮すると。更に、下記及び/又は添付の特許請求の範囲において示されている本発明の複数の形態並びに種々の態様及び種々の特徴の複数の部分を、完全か又は部分的に結合又は交換することができることを理解すべきである。当業者に認められるように、種々の態様の上記の記載においては他の態様を示すこれらの態様を他の態様と適当に組み合わせることができる。更に、当業者であれば、上記の記載は例示のみの目的であり、本発明を限定することは意図しないことを認識するであろう。
[0069]本発明を詳細に記載したが、発明の精神及び範囲内の修正は当業者に容易に明らかになるであろう。上記の議論、当該技術における関連する知識、並びに背景及び詳細な説明に関連して上記で議論した参照文献(これらの開示事項は全て参照として本明細書中に包含する)を考慮すると。更に、下記及び/又は添付の特許請求の範囲において示されている本発明の複数の形態並びに種々の態様及び種々の特徴の複数の部分を、完全か又は部分的に結合又は交換することができることを理解すべきである。当業者に認められるように、種々の態様の上記の記載においては他の態様を示すこれらの態様を他の態様と適当に組み合わせることができる。更に、当業者であれば、上記の記載は例示のみの目的であり、本発明を限定することは意図しないことを認識するであろう。
本発明の具体的態様は以下のとおりである。
[1] 酢酸の製造方法であって、
反応器内において、メタノール、ジメチルエーテル、及び酢酸メチルの少なくとも1つを、金属触媒、ヨウ化メチル、ヨウ化物塩、及び場合によっては酢酸、並びに限られた量の水を含む反応媒体中でカルボニル化して、酢酸を含む粗酢酸生成物を形成し、場合によっては反応器からヨウ化水素を含む反応器排気流を排気し;
粗酢酸生成物を、熱を加えるか又は加えないでフラッシングして、酢酸及びヨウ化メチルを含む第1の蒸気流、並びに金属触媒及びハロゲン化物塩を含む第1の液体残渣流を形成し、場合によっては第1の蒸気流の一部を凝縮して、凝縮されたフラッシャー戻り流、及びヨウ化水素を含むフラッシャー排気流を形成し;
軽質留分カラム内において、フラッシングされた蒸気流を分離して、ヨウ化メチル及びヨウ化水素を含む第2の蒸気流、精製された酢酸生成物を含む側流、並びに第2の液体残渣流を形成し;
反応器排気流、フラッシャー排気流、及び第2の蒸気流の少なくとも1つの少なくとも一部を含む吸収塔供給流を吸収塔に供給し;
吸収塔供給流を、酢酸を含む第1の吸収剤と接触させて、ヨウ化メチルを吸収させ、第1の吸収剤及び吸収されたヨウ化メチルを含む第1の抽出物を形成し;
第1の抽出物を、直接か又は間接的に軽質留分カラム及び/又は乾燥カラムに移送し;
吸収塔への第1の吸収剤の供給を停止し;
吸収塔供給流を、メタノール及び/又は酢酸メチルを含む第2の吸収剤と接触させて、ヨウ化メチル及びヨウ化水素を吸収させ、第2の吸収剤及び吸収されたヨウ化メチルを含む第2の抽出物を形成し;
第2の抽出物を、直接か又は間接的に反応器に移送する;
ことを含む酢酸の製造方法。
[2] 第2の吸収剤が実質的にメタノールからなる、[1]に記載の方法。
[3] 第1の吸収剤を、接触前に冷却する工程を更に含む、[1]に記載の方法。
[4] 第2の吸収剤を、接触前に冷却する工程を更に含む、[1]に記載の方法。
[5] 第2の吸収器戻り流を、移送前に、メタノール又はその反応性誘導体と混合することを更に含む、[1]に記載の方法。
[6] 吸収塔供給流が酢酸メチルを含み、第1及び第2の吸収剤が吸収塔供給流から酢酸メチルを吸収する、[1]に記載の方法。
[7] 第1の吸収剤及び/又は第2の吸収剤を処理するためのストリッパーカラムを用いない、[1]に記載の方法。
[8] カルボニル化を、反応系を2〜25重量%のヨウ化物塩、1〜20重量%のヨウ化メチル、0.1〜30重量%の酢酸メチル、及び0.1〜10重量%の水の濃度に維持しながら行う、[1]に記載の方法。
[9] 第2の吸収器戻り流を分離区域に戻さない、[1]に記載の方法。
[10] 吸収塔供給流を第2の吸収剤中のメタノール又は酢酸メチルと接触させることによってヨウ化メチルを形成する、[1]に記載の方法。
[11] 第2の吸収器戻り流を移送することが、
移行期間中に、第2の吸収器戻り流を反応器に移送し;
移行期間の後に、第2の吸収器戻り流を反応器に供給し続ける;
ことを含む、[1]に記載の方法。
[12] 第2の吸収器戻り流を移送することが、
第1の吸収剤の供給が終了した後に、第2の吸収器戻り流を反応器に移送する;
ことを含む、[1]に記載の方法。
[13] 第2の蒸気流が揮発性成分を更に含む、[1]に記載の方法。
[14] フラッシングが、第1の蒸気流の少なくとも一部を凝縮して、凝縮されたフラッシャー戻り流、及びヨウ化水素を含むフラッシャー排気蒸気流を形成し、そしてフラッシャー排気蒸気流を吸収塔に送ることを含む、[1]に記載の方法。
[15] カルボニル化が、ヨウ化水素を含む反応器排気流を排気し、反応器排気流の少なくとも一部を吸収塔に送ることを含む、[1]に記載の方法。
[16] カルボニル化が、反応器排気流の少なくとも一部を凝縮して、凝縮された反応器戻り流、及びヨウ化水素を含む反応器排気蒸気流を形成し、そして反応器排気蒸気流を吸収塔に送ることを含む、[1]に記載の方法。
[17] 第2の蒸気流をデカンテーションしてヨウ化水素を含むデカンター排気流を形成し、第2の蒸気流の少なくとも一部がデカンター排気流を構成する、[1]に記載の方法。
[18] 分離が、第2の蒸気流の少なくとも一部を凝縮して、凝縮された軽質留分戻り流、及びヨウ化水素を含む軽質留分排気蒸気流を形成し、そして軽質留分排気蒸気流を吸収塔に送ることを更に含む、[1]に記載の方法。
[19] カルボニル化プロセスにおいて吸収塔を運転する方法であって、
反応器内において、メタノール、ジメチルエーテル、及び酢酸メチルの少なくとも1つを、金属触媒、ヨウ化メチル、ヨウ化物塩、及び場合によっては酢酸、並びに限られた量の水を含む反応媒体中でカルボニル化して、酢酸を含む粗酢酸生成物を形成し、場合によっては反応器からヨウ化水素を含む反応器排気流を排気し;
粗酢酸生成物を、熱を加えるか又は加えないでフラッシングして、酢酸及びヨウ化メチルを含む第1の蒸気流、並びに金属触媒及びハロゲン化物塩を含む第1の液体残渣流を形成し、場合によっては第1の蒸気流の少なくとも一部を凝縮して、凝縮されたフラッシャー戻り流、及びヨウ化水素を含むフラッシャー排気流を形成し;
軽質留分カラム内において、フラッシングされた蒸気流を分離して、ヨウ化メチル及びヨウ化水素を含む第2の蒸気流、精製された酢酸生成物を含む側流、並びに第2の液体残渣流を形成し;
反応器排気流、フラッシャー排気流、及び第2の蒸気流の少なくとも1つの少なくとも一部を吸収塔に供給して始動期間を開始し;
始動期間中に、吸収塔供給流を、酢酸を含む第1の吸収剤と接触させて、ヨウ化メチルを吸収して、第1の吸収剤及び吸収されたヨウ化メチルを含む第1の吸収器戻り流を形成し;
第1の吸収器戻り流を軽質留分カラム及び/又は乾燥カラムに移送し;
吸収塔への第1の吸収剤の供給を停止することによって、切り替え期間中に始動運転から定常運転に移行させ;
メタノール及び/又は酢酸メチルを含む第2の吸収剤を吸収塔に供給し;
ここで、切り替え期間の少なくとも一部の間に、酢酸、メタノール、及びヨウ化メチルを吸収塔に供給し;
酢酸、メタノール、及びヨウ化メチルを含む混合吸収器戻り流を形成し;
混合吸収器戻り流を吸収塔から反応器に移送し;
切り替え期間の後に定常状態運転を開始し;
定常状態運転中に、第2の蒸気流を、メタノール及び/又は酢酸メチルを含む第2の吸収剤と接触させて、ヨウ化メチル及びヨウ化水素を吸収し、第2の吸収剤及び吸収されたヨウ化メチルを含む第2の吸収器戻り流を形成し;
定常状態運転中に、第2の吸収器戻り流をメタノール又はその反応性誘導体と混合して混合流を形成し;そして
混合流を反応器に移送する;
ことを含む、前記方法。
[20] 第2の吸収剤が実質的にメタノールからなる、[19]に記載の方法。
[21] 第1の吸収剤及び/又は第2の吸収剤を、接触前に冷却する工程を更に含む、[19]に記載の方法。
[22] 吸収塔への第1の吸収剤の供給の停止、及び吸収塔へ第2の吸収剤を供給することを、実質的に同時に行う、[19]に記載の方法。

Claims (22)

  1. 酢酸の製造方法であって、
    反応器内において、メタノール、ジメチルエーテル、及び酢酸メチルの少なくとも1つを、金属触媒、ヨウ化メチル、ヨウ化物塩、及び場合によっては酢酸、並びに限られた量の水を含む反応媒体中でカルボニル化して、酢酸を含む粗酢酸生成物を形成し、場合によっては反応器からヨウ化水素を含む反応器排気流を排気し;
    粗酢酸生成物を、熱を加えるか又は加えないでフラッシングして、酢酸及びヨウ化メチルを含む第1の蒸気流、並びに金属触媒及びハロゲン化物塩を含む第1の液体残渣流を形成し、場合によっては第1の蒸気流の一部を凝縮して、凝縮されたフラッシャー戻り流、及びヨウ化水素を含むフラッシャー排気流を形成し;
    軽質留分カラム内において、フラッシングされた蒸気流を分離して、ヨウ化メチル及びヨウ化水素を含む第2の蒸気流、精製された酢酸生成物を含む側流、並びに第2の液体残渣流を形成し;
    反応器排気流、フラッシャー排気流、及び第2の蒸気流の少なくとも1つの少なくとも一部を含む吸収塔供給流を吸収塔に供給し;
    吸収塔供給流を、酢酸を含む第1の吸収剤と接触させて、ヨウ化メチルを吸収させ、第1の吸収剤及び吸収されたヨウ化メチルを含む第1の抽出物を形成し;
    第1の抽出物を、直接か又は間接的に軽質留分カラム及び/又は乾燥カラムに移送し;
    吸収塔への第1の吸収剤の供給を停止し;
    吸収塔供給流を、メタノール及び/又は酢酸メチルを含む第2の吸収剤と接触させて、ヨウ化メチル及びヨウ化水素を吸収させ、第2の吸収剤及び吸収されたヨウ化メチルを含む第2の抽出物を形成し;
    第2の抽出物を、直接か又は間接的に反応器に移送する;
    ことを含む酢酸の製造方法。
  2. 第2の吸収剤が実質的にメタノールからなる、請求項1に記載の方法。
  3. 第1の吸収剤を、接触前に冷却する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
  4. 第2の吸収剤を、接触前に冷却する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
  5. 第2の吸収器戻り流を、移送前に、メタノール又はその反応性誘導体と混合することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  6. 吸収塔供給流が酢酸メチルを含み、第1及び第2の吸収剤が吸収塔供給流から酢酸メチルを吸収する、請求項1に記載の方法。
  7. 第1の吸収剤及び/又は第2の吸収剤を処理するためのストリッパーカラムを用いない、請求項1に記載の方法。
  8. カルボニル化を、反応系を2〜25重量%のヨウ化物塩、1〜20重量%のヨウ化メチル、0.1〜30重量%の酢酸メチル、及び0.1〜10重量%の水の濃度に維持しながら行う、請求項1に記載の方法。
  9. 第2の吸収器戻り流を分離区域に戻さない、請求項1に記載の方法。
  10. 吸収塔供給流を第2の吸収剤中のメタノール又は酢酸メチルと接触させることによってヨウ化メチルを形成する、請求項1に記載の方法。
  11. 第2の吸収器戻り流を移送することが、
    移行期間中に、第2の吸収器戻り流を反応器に移送し;
    移行期間の後に、第2の吸収器戻り流を反応器に供給し続ける;
    ことを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 第2の吸収器戻り流を移送することが、
    第1の吸収剤の供給が終了した後に、第2の吸収器戻り流を反応器に移送する;
    ことを含む、請求項1に記載の方法。
  13. 第2の蒸気流が揮発性成分を更に含む、請求項1に記載の方法。
  14. フラッシングが、第1の蒸気流の少なくとも一部を凝縮して、凝縮されたフラッシャー戻り流、及びヨウ化水素を含むフラッシャー排気蒸気流を形成し、そしてフラッシャー排気蒸気流を吸収塔に送ることを含む、請求項1に記載の方法。
  15. カルボニル化が、ヨウ化水素を含む反応器排気流を排気し、反応器排気流の少なくとも一部を吸収塔に送ることを含む、請求項1に記載の方法。
  16. カルボニル化が、反応器排気流の少なくとも一部を凝縮して、凝縮された反応器戻り流、及びヨウ化水素を含む反応器排気蒸気流を形成し、そして反応器排気蒸気流を吸収塔に送ることを含む、請求項1に記載の方法。
  17. 第2の蒸気流をデカンテーションしてヨウ化水素を含むデカンター排気流を形成し、第2の蒸気流の少なくとも一部がデカンター排気流を構成する、請求項1に記載の方法。
  18. 分離が、第2の蒸気流の少なくとも一部を凝縮して、凝縮された軽質留分戻り流、及びヨウ化水素を含む軽質留分排気蒸気流を形成し、そして軽質留分排気蒸気流を吸収塔に送ることを更に含む、請求項1に記載の方法。
  19. カルボニル化プロセスにおいて吸収塔を運転する方法であって、
    反応器内において、メタノール、ジメチルエーテル、及び酢酸メチルの少なくとも1つを、金属触媒、ヨウ化メチル、ヨウ化物塩、及び場合によっては酢酸、並びに限られた量の水を含む反応媒体中でカルボニル化して、酢酸を含む粗酢酸生成物を形成し、場合によっては反応器からヨウ化水素を含む反応器排気流を排気し;
    粗酢酸生成物を、熱を加えるか又は加えないでフラッシングして、酢酸及びヨウ化メチルを含む第1の蒸気流、並びに金属触媒及びハロゲン化物塩を含む第1の液体残渣流を形成し、場合によっては第1の蒸気流の少なくとも一部を凝縮して、凝縮されたフラッシャー戻り流、及びヨウ化水素を含むフラッシャー排気流を形成し;
    軽質留分カラム内において、フラッシングされた蒸気流を分離して、ヨウ化メチル及びヨウ化水素を含む第2の蒸気流、精製された酢酸生成物を含む側流、並びに第2の液体残渣流を形成し;
    反応器排気流、フラッシャー排気流、及び第2の蒸気流の少なくとも1つの少なくとも一部を吸収塔に供給して始動期間を開始し;
    始動期間中に、吸収塔供給流を、酢酸を含む第1の吸収剤と接触させて、ヨウ化メチルを吸収して、第1の吸収剤及び吸収されたヨウ化メチルを含む第1の吸収器戻り流を形成し;
    第1の吸収器戻り流を軽質留分カラム及び/又は乾燥カラムに移送し;
    吸収塔への第1の吸収剤の供給を停止することによって、切り替え期間中に始動運転から定常運転に移行させ;
    メタノール及び/又は酢酸メチルを含む第2の吸収剤を吸収塔に供給し;
    ここで、切り替え期間の少なくとも一部の間に、酢酸、メタノール、及びヨウ化メチルを吸収塔に供給し;
    酢酸、メタノール、及びヨウ化メチルを含む混合吸収器戻り流を形成し;
    混合吸収器戻り流を吸収塔から反応器に移送し;
    切り替え期間の後に定常状態運転を開始し;
    定常状態運転中に、第2の蒸気流を、メタノール及び/又は酢酸メチルを含む第2の吸収剤と接触させて、ヨウ化メチル及びヨウ化水素を吸収し、第2の吸収剤及び吸収されたヨウ化メチルを含む第2の吸収器戻り流を形成し;
    定常状態運転中に、第2の吸収器戻り流をメタノール又はその反応性誘導体と混合して混合流を形成し;そして
    混合流を反応器に移送する;
    ことを含む、前記方法。
  20. 第2の吸収剤が実質的にメタノールからなる、請求項19に記載の方法。
  21. 第1の吸収剤及び/又は第2の吸収剤を、接触前に冷却する工程を更に含む、請求項19に記載の方法。
  22. 吸収塔への第1の吸収剤の供給の停止、及び吸収塔へ第2の吸収剤を供給することを、実質的に同時に行う、請求項19に記載の方法。
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