JP2016094219A - 金属製キャップ - Google Patents

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英司 荒木
Eiji Araki
英司 荒木
健司 高木
Kenji Takagi
健司 高木
崇 河田
Takashi Kawada
崇 河田
智啓 田村
Tomohiro Tamura
智啓 田村
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Abstract

【課題】インサートプレートと天板部4との間に水などの異物が侵入することを確実に防止できるキャップを提供する。【解決手段】天板部4およびスカート部5を有する金属製のキャップ本体2の内部に、天板部4の内面と対向しかつ天板部4から離隔可能なインサートプレート3が配置され、キャップ本体2が冠着される容器の口部17に対向するインサートプレート3の内面に口部17に押し付けられて弾性変形することにより口部17を密封する樹脂製密封材11が設けられた金属製キャップであって、口部17に冠着させられたキャップ本体2によって樹脂製密封材11が口部17に押し付けられている状態でインサートプレート3の外周縁を越えてキャップ本体2の内面に押し付けられてシールする密封部15がインサートプレート3の外周部に設けられている。【選択図】図3

Description

この発明は、リシール機能のある金属製のキャップに関するものである。
キャップは容器の口部を密閉するためのものであるから、口部の開口端に密着するシール材を備えている。その一例が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された容器蓋は、いわゆる本体部分であるシェルと、そのシェルの天面壁に沿わせて配置されたパッキン部材とを備えている。このパッキン部材は、金属製の薄板基板の内面にパッキンを設けて構成されている。そのパッキン部材はシェルとは別体の部材であって、少なくとも天面壁に対して相対回転できるようになっている。そして、パッキン部材と天面壁との間に、両者の相対回転を円滑にするための滑動部材が設けられている。
特開2007−161313号公報
上記の特許文献1に記載された容器蓋を容器の口頸部に取り付けた状態では、パッキン部材が天面壁と口頸部の開口端との間に挟み込まれ、パッキンが弾性変形して口頸部の開口端に密着し、口頸部が液密状態もしくは気密状態に密閉される。この状態では、天面壁の内面とパッキン部材を構成している上記の薄板基板の上面(外面)とが密着する。しかしながら、天面壁と薄板基板とは金属などの剛性の高い材料によって構成されており、しかも平坦加工を特には施されたものではないから、天面壁と薄板基板との間に不可避的な隙間が生じる。このような事情は上記の滑動部材が設けられていても同様である。滑動部材は摩擦力を低下させる機能を有するものの、シール機能はないからである。
特許文献1に記載されているように、パッキン部材は通気孔(ベントスリット)を形成するために内側に向けて部分的に切り起こした内方変位部の上端に引っ掛かって蓋の内部に保持されるようになっている。すなわち、上記の容器蓋は部分的に開口している。その容器蓋で密閉した容器がレトルト処理などのために、ある程度圧力が高い高湿度の雰囲気に置かれると、通気孔から水分が容器蓋の内部に侵入し、さらにその水分がパッキン部材と天面壁との間に侵入してしまう。このようにして水分が侵入した隙間は、外部に向けて積極的に、もしくは広く開放されていないから、上記の隙間の内部が侵入した水分によって湿潤状態に保持され、カビや腐食などが発生する虞がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、キャップ本体とその内部に設けたシール用インサートプレートとの間に水分などの異物が侵入することを防止もしくは抑制することのできるキャップを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、天板部およびその天板部の周縁部から垂下する筒状のスカート部を有する金属製のキャップ本体の内部に、前記天板部の内面と対向しかつ前記天板部から離隔可能なシール用インサートプレートが配置され、前記キャップ本体が冠着される容器の口部に対向する前記インサートプレートの内面に該口部に押し付けられて弾性変形することにより前記口部を密封する樹脂製密封材が設けられた金属製キャップにおいて、前記口部に冠着させられた前記キャップ本体によって前記樹脂製密封材が前記口部に押し付けられている状態で前記インサートプレートの外周縁を越えて前記キャップ本体の内面に押し付けられてシールする密封部が前記インサートプレートの外周部に設けられていることを特徴とするものである。
この発明においては、前記密封部は、前記樹脂製密封材と一体化されて前記樹脂製密封材の一部となっていてもよい。
また、この発明においては、前記スカート部に、該スカート部の一部を破断して内側に変位させることによりベントスリットが形成され、前記密封部は、前記ベントスリットよりも前記天板部側に配置され、前記スカート部の一部を破断して内側に変位させられた部分が、前記樹脂製密封材を押し上げて前記口部から離隔させる係合突起部を形成していてもよい。
この発明における前記密封部は、前記天板部と前記スカート部とを接続しているコーナー部に対向する位置に配置されていてもよい。
さらに、この発明においては、前記密封部は、前記インサートプレートの外周端面を被覆していてよい。
そして、この発明では、前記容器は、内圧が外気圧より低圧となる負圧容器であってよく、その場合、前記スカート部の下端部には、前記口部の外周部に係合しかつ易破断部によって前記スカート部に連結されているバンド部が設けられ、前記係合突起部は、前記キャップ本体を前記口部から取り外す際に前記易破断部の少なくとも一部が破断した後に前記樹脂製密封材を前記口部から離隔させる位置に設けられていてよい。
この発明によれば、口部を実質的に密封するインサートプレートがキャップ本体の天板部から離隔でき、両者の間に僅かながらも隙間が生じるとしても、キャップ本体を口部に冠着して口部を密封した状態では、密封部がスカート部の内面に押し付けられて、インサートプレートと天板部との間の隙間をその外部に対して封止する。したがって、キャップ本体を口部に冠着して密封した容器を、レトルト処理などの高湿度環境に置いたとしても、インサートプレートと天板部との間に水などの異物が侵入することを防止もしくは抑制することができる。
インサートプレートには口部に押し付けられて口部を密封する樹脂製密封材が設けられ、その樹脂製密封材の一部として上記の密封部を形成すれば、部品点数や製造工程を少なくして低コスト化を図ることができる。
また、ベントスリットよりも天板部側すなわち上側に上記の密封部を配置することにより、ベントスリットから進入する水分などの異物がインサートプレートと天板部との間に進入することを防止もしくは抑制することができる。同時に、ベントスリットを形成することに伴って生じている係合突起部が、樹脂製密封材を口部から押し上げて離隔させるので、既存の構成部分を有効に機能させ、構造の複雑化を回避もしくは抑制することができる。
さらに、前記密封部がコーナー部に対向して配置されていれば、キャップ本体を口部に冠着するいわゆるロールオンキャッピング加工の際にコーナー部が内側に押し込まれることにより、密封部がスカート部の内面に、より確実に密着し、密封性を向上させることができる。
密封部は、加圧されて弾性変形する部材であり、その密封部がインサートプレートの外周端面を被覆していることにより、金属製のインサートプレートの腐食を防止もしくは抑制することができる。
そして、いわゆる陰圧缶のキャップとして構成した場合、キャップ本体を口部から取り外す際に天板部が浮き上がってもインサートプレートが口部に吸着されたままとなって密封状態を維持でき、その後、易破断部の破断が生じ、次いで樹脂製密封材が口部から離れて開封される。すなわち、易破断部の破断に先行して開封されることがないので、いわゆるピルファープルーフ性を確実なものとすることができる。
この発明に係るキャップ本体とインサートプレートとを分離して断面で示す部分図である。 そのキャップ本体にインサートプレートを組み付けた状態を断面で示す部分図である。 そのキャップを口部に取り付けた状態を断面で示す部分図である。 この発明の他の具体例を示す部分断面図である。 この発明の他の具体例におけるキャップ本体にインサートプレートを組み付けた状態を断面で示す部分図である。 そのキャップによる密封状態を断面で示す部分図である。 そのキャップの開栓時の状態を断面で示す部分図である。 インサートプレートにより密封状態が維持されている間にブリッジ部が破断したことを示す部分断面図である。
この発明に係るキャップ1は、キャップ本体2の内部にシール用のインサートプレート3を組み付けて構成されている。図1はそのキャップ本体2とインサートプレート3との組み付け前の状態で示す部分断面図である。キャップ本体2は、アルミニウムやアルミ合金などの薄板金属板によって形成されており、その形状は従来知られているものとほぼ同様であり、天板部4とその周辺部から垂下している筒状のスカート部5とを有している。天板部4は、密封すべき容器口部の外径と同程度の外径の円板状の部分であり、図1に示す例では、中央部分が周辺部分に対して幾分窪んでいる。
図1にはロールオンキャッピング加工(以下、キャッピングと記す)を施す前のシェル(粗形材もしくは中間材)の形状でキャップ本体2を描いており、スカート部5は比較的ストレートな筒状をなしている。そのスカート部5のうち上側の部分には、ベントスリット6が形成されている。ベントスリット6はキャップ本体2の内外での通気を可能にする開口部であり、スカート部5の全周に亘って複数のベントスリット6が所定間隔ごとに形成されている。このベントスリット6は、スカート部5の一部を内側に切り起こして形成されており、その切り起こされた部分が係合突起部7となっている。
一方、スカート部5の下端部には、この発明におけるバンド部に相当するタンパーエビデンスバンド(以下、単にバンド部と記す)8が設けられている。このバンド部8は、スカート部5の下端部に、円周方向に向けて複数の切り込み(スリット)9を形成することによりスカート部5から分離できる部分として形成されたものであり、そのスリット9同士の間の細い部分すなわちバンド部8をスカート部5に繋いでいる部分(ブリッジ部)10がこの発明における易破断部となっている。
インサートプレート3は、上記の天板部4の内面形状とほぼ等しい形状の薄板であり、キャップ本体2と同様にアルミニウムあるいはアルミ合金などの金属薄板または後述する樹脂製密封材11よりも硬質の樹脂薄板である。そのインサートプレート3の外径は、上記の各係合突起部7の内周端を結んだ包絡線が描く円の直径と同等か若干小さい。
インサートプレート3の外周部には、樹脂製密封材(以下、ライナーと記す)11が設けられている。このライナー11は容器口部に押し付けられて弾性変形することにより、容器口部を隙間なく密封する封止材である。ライナー11は図1に断面形状を示してあるように、容器口部の上端部を嵌め込む凹部12を挟んで内周側に大リブ13が形成され、外周側に小リブ14が形成されている。大リブ13は、軸線方向の長さが長い円筒状の部分であり、また小リブ14と軸線方向の長さが大リブ13より短い円筒状の部分であり、これらのリブ13,14は容器口部の上端部を包み混むように当該上端部に密着するように構成されている。ライナー11には、更に、小リブ14からインサートプレート3の外周端よりも外周側に突出した密封部15が一体に形成されている。この密封部15はライナー11の全周に亘って形成されており、その外径はキャッピングによる加工を受ける前のキャップ本体2の内周面に接触する外径、あるいはそのキャップ本体2の内周面に接触しない外径のいずれであってもよい。また、密封部15の外形は、上記の各係合突起部7の内周端を結んだ包絡線が描く円の直径より大きい。したがって、インサートプレート3の外周端面は、密封部15によって被覆されている。後述するようにインサートプレート3はキャップ本体2の内部に嵌め込まれる。その嵌め込んだ状態では密封部15が、前記天板部4とスカート部5とを繋いでいるコーナー部16に対向するようになっている。なお、密封部15は上述したようにライナー11の一部として形成することができるので、その場合、ライナー11と共にモールド成形すればよく、こうすることにより製造工程や部品点数を削減することができる。また、密封部15の形状は適宜の形状とすることができる。
図2にインサートプレート3をキャップ本体2に組み付けた状態を部分断面図で示してある。このように組み付ける場合、インサートプレート3をキャップ本体2の下側からキャップ本体2の内部に挿入することになる。その場合、密封部15の外径が、係合突起部7の内径より大きいから、密封部15または係合突起部7を弾性変形させてインサートプレート3をキャップ本体2の内部に押し込む、あるいは、インサートプレート3をキャップ本体2の内部に挿入した後に、係合突起部7を成形する。係合突起部7と天板部4の内面との間に隙間が空いているから、その隙間にインサートプレート3の外周部あるいは密封部15が差し込まれた状態となる。その隙間の上下方向の寸法に対してインサートプレート3や密封部15の厚さが薄いから、その寸法差の範囲でインサートプレート3は上下動することができる。すなわち、インサートプレート3は天板部4から離隔することができ、また天板部4に対して相対的に回転することもできる。
ここで説明しているキャップ1はロールオンキャッピングによって容器口部に冠着されるタイプのキャップであり、そのキャッピングの際に前述したコーナー部16が内側に加圧されて変形させられる。図3にはそのキャッピングによってキャップ1を容器口部(以下、単に口部と記す)17に冠着した状態を部分断面図として示してある。口部17の開口端にはカール部18が形成され、また円筒部には雄ねじ部19が形成され、その雄ねじ部19の下側の部分に帯状の凸部(凸条部)20が形成されている。この口部17に被せられたキャップ本体2は口部17に向けて軸心方向に押圧され、したがって天板部4にインサートプレート3が接触するとともにライナー11が口部17の開口端に密着し、ここを密封する。
その状態でコーナー部16が図示しないプッシャーブロックによって内側に変形させられる。そのコーナー部16の変形に合わせて密封部15が変形し、カール部18との間に密封部15が挟み込まれる。この状態は、口部17の開口端に押し付けられて変形したライナー11および密封部15が弾性変形し、密封部15がインサートプレート3の外周端を越えてキャップ本体2の内面(係合突起部7より上方のスカート部5の内面)に押し付けられた状態である。その密封部15はインサートプレート3の全周に亘って形成されているから、インサートプレート3と天板部4との間の隙間は、外部に対して、密封部15によって気密状態もしくは液密状態に封止される。
なお、キャッピングにおいては、スカート部5の外周側をネジ加工用のディスクもしくはロール(図示せず)が螺旋状に旋回してスカート部5を口部17における雄ねじ部19に押し付け、ネジ加工が施される。また、前述したバンド部8の下端部が、口部17に形成されている凸条部20の下側の部分に係合するように成形される。すなわち、バンド部8が凸条部20に係合させられる。このようにして口部17をキャップ1によって密封した容器に容器底部側から内容物を充填し、容器底部を底蓋により密封し、その容器をレトルト処理に供した場合、高湿度で圧力が外気圧より幾分高い雰囲気に置かれることになる。そのため、前述したベントスリット6などからキャップ1の内側に水分などの異物が侵入することがある。しかしながら、この発明に係る上記のキャップ1では、インサートプレート3と天板部4との間が密封部15によって閉じられているから、インサートプレート3と天板部4との間の隙間に水などの異物が侵入することを防止もしくは抑制することができる。
上述したこの発明に係るキャップ1の開栓トルクは、インサートプレート3を備えていることにより小さいトルクでよい。すなわち、口部17に冠着されているキャップ1は口部17との間に前述した密封部15を挟み込んでいるが、キャップ本体2とインサートプレート3あるいは密封部15とは相対回転が可能であり、かつキャップ本体2と密封部15との接触面積および接触圧は、ライナー11が口部17に接触している面積や圧力より小さい。そのため、キャップ1を開栓方向に回転させる際の摩擦力が小さく、小さいトルクで開栓することができる。キャップ1を僅かに開栓方向に回転させると、ネジの作用によってキャップ本体2が口部17から離隔する方向に浮き上がり、その結果、密封部15を挟み付ける荷重やインサートプレート3との接触圧が急激に低下し、したがって更に小さいトルクでキャップ本体2を回転させることができる。なお、このような開栓の過程で前述したブリッジ部10が破断し、キャップ1を口部17から離脱させ、容器を開栓することができる。
つぎにこの発明に係るキャップの他の例を説明する。この発明に係るキャップは、キャップ本体2の内部に組み付けたインサートプレート3とキャップ本体2における天板部4との間を、インサートプレート3に設けた密封部15によって液密状態もしくは気密状態に封止することができるように構成されていればよい。その密封部15は、インサートプレート3に設けられているライナー11が口部17に押し付けられて口部17を密封した状態で、インサートプレート3の外周端を越えてスカート部5に密着するように構成されていればよい。したがって、密封部15はスカート部5に予め接触していてライナー11が口部17に押し付けられた際に接触荷重が増大するように構成されていてもよく、あるいはライナー11が口部17に押し付けられることによりライナー11と共に弾性変形してスカート部5の内面に押し付けられるように構成されていてもよい。また、この発明に係るキャップを取り付ける容器は、金属缶やガラス瓶などの容器であってよく、金属缶の場合、内圧が大気圧より高い陽圧缶や内圧が大気圧より低い陰圧缶のいずれであってもよい。
図4ないし図8に示す例は、ライナー11が口部17に押し付けられることにより、密封部15が弾性変形してスカート部5の内面に接触し、かつ陰圧缶を密封するように構成したキャップ1の例である。なお、以下の説明では、前述した図1ないし図3に示す構成と同一の部分については図4ないし図8に図1ないし図3と同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。これら図4ないし図8に示す例では、インサートプレート3の外径は、各係合突起部7の内周端を結んだ包絡線が描く円の直径より大きい。これは、係合突起部7がインサートプレート3を押し上げる場合の力の作用線が、インサートプレート3に掛かるようにするためである。また、ライナー11における小リブ14の外周側の部分が、インサートプレート3の半径方向で外側に膨らんでいる。このように膨らんだ部分がこの発明における密封部15を形成しており、インサートプレート3の外周端面がこの密封部15によって被覆されている。インサートプレート3の外周部は、コーナー部16に倣って下向きに湾曲しており、これと同様に密封部15の外面が湾曲し、インサートプレート3の上面(外面)の延長面に密封部15の外面がほぼ面一に一致している。したがって、キャッピングを施す前の状態(図5)や図7に示す開栓時には、密封部15はキャップ本体2の内面あるいはスカート部5の内面から離れている。
図4および図6はキャッピングによって口部17を密閉した状態を示しており、キャップ本体2が口部17に向けて軸心方向に押し下げられることにより、ライナー11が口部17の上端部に押し付けられてカール部18の上端部を包み込むように弾性変形するとともに密着し、口部17が気密状態もしくは液密状態に密封される。これと同時に、ライナー11の外周側の部分として形成されている密封部15が外周側に加圧される。また、コーナー部16が前述したように内側に変形するように絞り込まれ、その内面がインサートプレート3の外面に密着する。このような密封部15の外周側への加圧と、コーナー部16もしくはスカート部5の内周側への変形とによって、密封部15が係合突起部7より上方のスカート部5の内面に密着し、インサートプレート3と天板部4との間の隙間が封止される。なおこの場合、インサートプレート3の外周端面はライナー11の一部である密封部15によって被覆されているから、インサートプレート3の外周端面の外径が係合突起部7の内径より大きいとしても、両者の間に密封部15が介在して、インサートプレート3の外周端面の外径が係合突起部7の内径より大きいとしても、これら外周端面と上端部とが接触もしくは係合することはない。
口部17に被せられたキャップ本体2には前述したようにキャッピングが施され、スカート部5の外周面がネジ成形され、またバンド部8の下端部が凸条部20に下側から係合するように絞り成形される。こうしてキャップ1が取り付けられた容器に所定の内容物を熱間充填した後にレトルト処理を行った場合、キャップ1にベントスリット6が形成されていることにより、高湿度の空気あるいは水分がキャップ1の内部に侵入する。しかしながら、キャップ本体2とインサートプレート3とが別体になっているとしても、インサートプレート3と天板部4との間の隙間が、密封部15によって閉じられているので、インサートプレート3と天板部4との間に水などの異物が侵入することはない。また、口部17はライナー11によって閉じられているから、容器の内部に水などの異物が侵入することはない。そして、レトルト処理後に熱間充填された内容物の温度が室温程度の常温に低下すると、容器の内圧は大気圧より低圧すなわち陰圧になる。
キャップ1を開栓方向(一般的には左回り方向)に回転させると、キャップ1は口部17にネジによって嵌合しているから、キャップ1は口部17から離れるように次第に浮き上がる。その場合、開栓方向に回転させるキャップ本体2は、口部17に直接密着しているインサートプレート3とは別体であってインサートプレート3に対して回転可能であり、しかもライナー11の一部である密封部15との接触面積はわずかであるから、開栓初期に必要な開栓トルクは小さいトルクとなる。そして、キャップ本体2のうち密封部15に接触している箇所は、図4ないし図8に示すように、下側で広がるテーパ状になっているから、キャップ本体2が開栓方向に回されて口部17に対して僅かに持ち上がると、密封部15とキャップ本体2との接触圧力が急激に低下し、キャップ本体2を回転させることに要するトルクが更に小さいトルクとなる。
図7および図8は、キャップ本体2が口部17から持ち上がった状態を示している。ここで説明している例では、容器が陰圧缶であるから、インサートプレート3には容器内部に引っ張られるような力が作用するため、インサートプレート3はキャップ本体2と共に持ち上がらずに、口部17の開口端に吸着されたままの状態に残り、容器は密封状態に維持される。キャップ本体2がネジの作用で持ち上がると、その一部となっている前述した係合突起部7の上端部が密封部15あるいはこれと一体の小リブ14の下端部に当接する。一方、バンド部8は凸条部20に係合しているから、キャップ本体2が上記のように持ち上がることによりブリッジ部10に引っ張り荷重が作用する。その結果、係合突起部7がインサートプレート3を押し上げてライナー11を口部17から離脱させる前に、すなわち実質的な開栓が生じる前に、ブリッジ部10が破断する。このように、陰圧缶に使用すれば、ブリッジ部10が破断するまで、インサートプレート3が口部17を密封し続けるので、ピルファープルーフ性を確実なものとすることができる。なお、この例では、インサートプレート3の外径が、各係合突起部7の内周端を結んだ包絡線が描く円の直径より大きいため、密封部15の係合突起部7と係合する箇所までインサートプレート3で覆われることとなる。その結果、開栓時に係合突起部7と密封部15とが係合する際に、インサートプレート3に負圧が作用していても、密封部15が過度に変形してキャップ本体から脱落するようなことがない。
1…キャップ、 2…キャップ本体、 3…インサートプレート、 4…天板部、 5…スカート部、 6…ベントスリット、 7…係合突起部、 8…タンパーエビデンスバンド(バンド部)、 9…切り込み(スリット)、 10…ブリッジ部、 11…樹脂製密封材(ライナー)、 15…密封部、 16…コーナー部、 17…容器口部(口部)、 20…凸部(凸条部)。

Claims (6)

  1. 天板部およびその天板部の周縁部から垂下する筒状のスカート部を有する金属製のキャップ本体の内部に、前記天板部の内面と対向しかつ前記天板部から離隔可能なシール用インサートプレートが配置され、前記キャップ本体が冠着される容器の口部に対向する前記インサートプレートの内面に該口部に押し付けられて弾性変形することにより前記口部を密封する樹脂製密封材が設けられた金属製キャップにおいて、
    前記口部に冠着させられた前記キャップ本体によって前記樹脂製密封材が前記口部に押し付けられている状態で前記インサートプレートの外周縁を越えて前記キャップ本体の内面に押し付けられてシールする密封部が前記インサートプレートの外周部に設けられていることを特徴とする金属製キャップ。
  2. 前記密封部は、前記樹脂製密封材と一体化されて前記樹脂製密封材の一部となっていることを特徴とする請求項1に記載の金属製キャップ。
  3. 前記スカート部に、該スカート部の一部を破断して内側に変位させることによりベントスリットが形成され、
    前記密封部は、前記ベントスリットよりも前記天板部側に配置され、
    前記スカート部の一部を破断して内側に変位させられた部分が、前記樹脂製密封材を押し上げて前記口部から離隔させる係合突起部を形成している
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の金属製キャップ。
  4. 前記密封部は、前記天板部と前記スカート部とを接続しているコーナー部に対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の金属製キャップ。
  5. 前記密封部は、前記インサートプレートの外周端面を被覆していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の金属製キャップ。
  6. 前記容器は、内圧が外気圧より低圧となる負圧容器であり、
    前記スカート部の下端部には、前記口部の外周部に係合しかつ易破断部によって前記スカート部に連結されているバンド部が設けられ、
    前記係合突起部は、前記キャップ本体を前記口部から取り外す際に前記易破断部の少なくとも一部が破断した後に前記樹脂製密封材を前記口部から離隔させる位置に設けられている
    ことを特徴とする請求項3に記載の金属製キャップ。
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