JP2016093975A - ナットの製造方法 - Google Patents

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Hiromitsu Suzuki
啓允 鈴木
英義 岸田
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英義 岸田
敏治 伊藤
Toshiharu Ito
敏治 伊藤
智靖 陶山
Tomoyasu Toyama
智靖 陶山
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Abstract

【課題】二部材からなりかつ両者の雌ネジ孔の仕様が異なるナットを、当該二部材に形成した雌ネジ孔どうしを互いに精度よく連通させつつ製造することが可能なナットの製造方法を提供する。
【解決手段】第二螺合部16の第二雌ネジ孔16dに対して成形用ネジ棒20の一部をなす対応形状雄ネジ部21Bを密着状態で螺合し、成形用ネジ棒の対応形状雄ネジ部とは別の一部をなすと共に対応形状雄ネジ部とは仕様が異なりかつ位相が一致する成形用雄ネジ部21Aから第二螺合部の外側に突出させるステップ、第二螺合部及び成形用雄ネジ部を成形型25、30内に位置させるステップ、成形型内に流動性を有する樹脂を注入して樹脂を硬化させるインサート成形により、成形型内で成形用雄ネジ部の外周面及び第二螺合部と一体化した第一螺合部を成形するステップ、及び成形型及び成形用ネジ棒を第一螺合部及び第二螺合部から分離するステップ、を有する。
【選択図】図6

Description

本発明はナットの製造方法に関する。
特許文献1のナットは二部材により構成してある。即ち、ナットを樹脂製の通常螺合部と金属製の非常時係合部とを互いに一体化することにより構成している。通常螺合部には、金属製のリードスクリューの雄ネジと同径でありかつ自身の山部(ネジ山)の幅(厚み)が雄ネジの谷部(溝部)のそれと同じである通常螺合雌ネジ孔が形成してある。非常時係合部には、リードスクリューの雄ネジ及び通常螺合雌ネジ孔より大径かつ自身の山部(ネジ山)の幅(厚み)が通常螺合雌ネジ孔のそれより小さい非常時係合雌ネジ孔が形成してある。そのため、通常使用時は通常螺合部の通常螺合雌ネジ孔(の山部)のみがリードスクリューの雄ネジ(の山部)と螺合し、非常時係合部の非常時係合雌ネジ孔(山部)はリードスクリューの雄ネジ溝(の山部)とは螺合しない。
特開2014−125046号公報
特許文献1は、予め通常螺合雌ネジ孔を形成した通常螺合部と、予め非常時係合雌ネジ孔を形成した非常時係合部と、を互いにセレーション嵌合して一体化している。
しかし、通常螺合部と非常時係合部とからなるナットをこのような方法で製造する場合は、通常螺合部と非常時係合部のセレーション嵌合部を極めて精度よく製造しないと、セレーション嵌合した際に通常螺合部の通常螺合雌ネジ孔と非常時係合部の非常時係合雌ネジ孔どうしの接続部に段差が生じてしまう(両者の回転方向の位相がずれてしまう)。仮に段差が生じると、ナットとリードスクリューの相対移動が不円滑になったり、相対移動できなくなるおそれがある。
しかしながら、通常螺合部と非常時係合部のセレーション嵌合部を極めて精度よく製造するのは決して容易ではない。
本発明は、二部材からなりかつ両者の雌ネジ孔の仕様が異なるナットを、当該二部材に形成した雌ネジ孔どうしを互いに精度よく連通させつつ製造することが可能なナットの製造方法を提供することを目的とする。
本発明のナットの製造方法は、第一雌ネジ孔を有する第一螺合部と、上記第一雌ネジ孔とは仕様が異なりかつ位相が一致する第二雌ネジ孔を有する第二螺合部と、を備えるナットの製造方法において、上記第二螺合部の上記第二雌ネジ孔に対して成形用ネジ棒の一部をなす対応形状雄ネジ部を密着状態で螺合し、上記成形用ネジ棒の上記対応形状雄ネジ部とは別の一部をなすと共に上記対応形状雄ネジ部とは仕様が異なりかつ位相が一致する成形用雄ネジ部から上記第二螺合部の外側に突出させるステップ、上記第二螺合部及び上記成形用雄ネジ部を成形型内に位置させるステップ、上記成形型内に流動性を有する樹脂を注入して該樹脂を硬化させるインサート成形により、該成形型内で上記成形用雄ネジ部の外周面及び上記第二螺合部と一体化した上記第一螺合部を成形するステップ、及び上記成形型及び上記成形用ネジ棒を上記第一螺合部及び上記第二螺合部から分離するステップ、を有することを特徴としている。
上記成形用雄ネジ部が上記対応形状雄ネジ部より小径であってもよい。
上記第二螺合部が金属製であってもよい。
本発明は、既に第二雌ネジ孔を形成してある第二螺合部に成形用ネジ棒の一部(対応形状雄ネジ部)を螺合した状態でインサート成形を行い、成形用ネジ棒の成形用雄ネジ部の外周面及び第二螺合部と一体化した第一螺合部を樹脂により成形する。そのため、第一螺合部と第二螺合部に形成した雌ネジ孔(第一雌ネジ孔第二雌ネジ孔)どうしを互いに精度よく連通させながら(両者の回転方向の位相を合わせながら)ナットを製造するのが容易である。
本発明の一実施形態の送りネジ機構の斜視図である。 リードスクリューとナットのリードスクリューの中心軸線に沿う拡大断面図である。 非常時係合部の単品図であり、(a)は斜視図、(b)は側面図である。 互いに螺合させた成形用ネジ棒と非常時係合部を第一成形型にセットした状態を示す断面図である。 図4のV部の拡大図である。 互いに螺合させた成形用ネジ棒と非常時係合部に対してさらに第二成形型をセットしインサート成形を行う様子を示す図4と同様の断面図である。 通常螺合部が硬化した後に第二成形型を分離したときの図4と同様の断面図である。 完成状態のナットを表す図であり、(a)は斜視図、(b)は側面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。なお以下の説明中の各方向は図中の矢印方向を基準としている。
本実施形態の送りネジ機構10は、リードスクリュー11と、ナット13と、ウォーム18と、を具備するものである。
前後方向に直線的に延びる金属製のリードスクリュー11は外周面に螺旋状の雄ネジ12が形成された長尺のロッド状部材である。リードスクリュー11の前後両端部は図示を省略した支持部材を介して固定部材(図示略)に対して固定してある。
図2に示すようにリードスクリュー11の外周面に形成した雄ネジ12は、共に螺旋状の山部12-1と該山部12-1の間の谷部12-2とを有している。山部12-1は、リードスクリュー11の中心軸線11aに対して所定の角度で正逆に傾斜する一対のフランク面L1を両側面(前後面)に有する台形断面の突条であり、谷部12-2は、軸方向に隣接する一対の山部12-1によって挟まれる台形断面の凹溝である。雄ネジ12の断面形状(山部12-1及び谷部12-2の断面形状)とネジピッチ(中心軸線11aに沿う方向で隣接する2つの山部12-1の間隔。本実施形態では1.5mmであるが別の大きさでもよい)は、リードスクリュー11の全体に亘って均一である。本実施形態の山部12−1の外径(山部12−1の頂部の径)は8.0mmである。
ナット13は、互いに同軸をなす筒状部材である通常螺合部14及び非常時係合部16からなる一体物である。
樹脂製の通常螺合部14(第一螺合部)は、外周面の前端部を除く部分に形成したウォームギヤ部14aと、内部の後端部を除く部分に形成した通常螺合雌ネジ孔14b(第一雌ネジ孔)と、内部の後端部に形成した通常螺合雌ネジ孔14bと同軸をなす接続孔14cと、を有する。
金属製の非常時係合部16(第二螺合部)は、ウォームギヤ部14aの歯先とほぼ同じ外径サイズの円環状部であるフランジ部16aと、フランジ部16aから前方へ延びる円筒状の接続部16bと、フランジ部16aから後方へ延びる円筒状の後方延長部16cと、を備えている。さらに非常時係合部16の内部にはその全長に亘って軸方向(前後方向)に延びかつ仕様(径及び山部16d−1の肉厚(前後幅))が通常螺合雌ネジ孔14bとは異なる非常時係合雌ネジ孔16d(第二雌ネジ孔)が形成してある。
通常螺合部14と非常時係合部16は、接続部16bが接続孔14cに対して嵌合しかつ接続孔14cと非常時係合雌ネジ孔16dが互いに同軸をなす態様で互いに固定状態で一体化してある。
通常螺合部14と非常時係合部16を一体化することにより構成したナット13の雌ネジ孔(通常螺合雌ネジ孔14b、非常時係合雌ネジ孔16d)にはリードスクリュー11が貫通状態で挿入してある(通常螺合雌ネジ孔14bと螺合している)。またナット13のウォームギヤ部14aには、その軸線が中心軸線11aに対して直交するウォーム18が噛合している。さらにウォーム18は図示を省略したモータと接続しており、モータの出力(回転力)を受けると自身の軸線まわりに回転する。さらに、ナット13、ウォーム18、及びモータは、リードスクリュー11に対して中心軸線11a方向に相対スライド可能なスライド部材(図示略)に支持してある。但し、ナット13とウォーム18はスライド部材に対して各々の軸線まわりに回転可能である。
通常螺合部14の通常螺合雌ネジ孔14bは、雄ネジ12の谷部12-2に対応する(略同一断面形状である)台形断面の突条からなる山部14b−1と、山部12-1に対応する(略同一断面形状である)台形断面の凹溝からなる谷部14b−2と、を内周面に螺旋状に形成したネジ孔であり、そのピッチは1.5mmである(但し、1.5mmには限定されない)。山部14b−1は、雄ネジ12側のフランク面L1と傾斜角が共通する一対のフランク面L2を両側面(前後面)に有しており、リードスクリュー11(雄ネジ12)を通常螺合雌ネジ孔14bに螺合するとフランク面L1に対してフランク面L2が摺動可能に当接する。この螺合関係によって、リードスクリュー11の中心軸線11aとナット13(通常螺合部14)の中心軸が一致する。従って、上記モータが回転してモータの回転力がウォーム18を介してウォームギヤ部14aに伝わると、ナット13が雄ネジ12と通常螺合雌ネジ孔14bの螺合関係に従ってリードスクリュー11に沿って直線移動するので、スライド部材(ウォーム18、モータ)がリードスクリュー11に沿って直線移動する。通常螺合部14は、ビビリ振動や異音を発生することなく、リードスクリュー11に対して円滑に前後動を行う。
非常時係合部16の非常時係合雌ネジ孔16dは、通常螺合雌ネジ孔14bと同様に、台形断面の突条からなる山部16d−1と台形断面の凹溝からなる谷部16d−2を内周面に螺旋状に形成したネジ孔であり、そのピッチは1.5mmである(但し、1.5mmには限定されない)。但し、その内径サイズは通常螺合雌ネジ孔14bよりも大きく設定してある。図2のD1は山部14b−1の歯先位置を基準とした通常螺合雌ネジ孔14bの内径サイズを示し、同図のD2は山部16d−1の歯先位置を基準とした非常時係合雌ネジ孔16dの内径サイズを示しており、D2>D1の関係になっている。ただし、D1、D2はともに山部12−1の外径より小さい。図2では歯先基準で示しているが、谷部14b−2の歯底位置と谷部16d−2の歯底位置を基準とした場合も、通常螺合雌ネジ孔14bより非常時係合雌ネジ孔16dの方が大きい内径サイズになっている。なお本実施形態では谷部14b−2の歯底位置を基準とした通常螺合雌ネジ孔14bの内径サイズは8.3mmであり、谷部16d−2の歯底位置を基準とした非常時係合雌ネジ孔16dの内径サイズは8.7mmである。山部16d−1は、雄ネジ12のフランク面L1や通常螺合雌ネジ孔14b(山部14b−1)のフランク面L2と傾斜角が共通する一対のフランク面L3を両側面(前後面)に有している。しかし、雄ネジ12に対して螺合する通常螺合雌ネジ孔14bよりも非常時係合雌ネジ孔16d内径サイズを大きく設定してあり、さらに山部16d−1の肉厚(前後幅)は山部14b−1の肉厚より小さい。そのため通常時は非常時係合雌ネジ孔16dは雄ネジ12に対して螺合せず(接触せず)、フランク面L1に対してフランク面L3が離間する。
非常時係合部16は、上記スライド部材に対してスライド方向への通常使用状態を超える過大荷重が作用したときに、リードスクリュー11に対するナット13の移動を規制する補強用のストッパとして機能する。前述の通り、通常状態では非常時係合雌ネジ孔16dがリードスクリュー11の雄ネジ12に対して螺合接触していない。しかしスライド部材に対して上記過大荷重が瞬間的に加わった場合には、通常螺合部14の通常螺合雌ネジ孔14bにおける山部14b−1が撓んでリードスクリュー11とナット13の軸方向の相対的な位置関係が変化する。この位置変化が所定以上に大きくなると、非常時係合部16の非常時係合雌ネジ孔16d(フランク面L3)がリードスクリュー11の雄ネジ12(フランク面L1)に係合し、この係合によってリードスクリュー11に対する非常時係合部16(ナット13)の軸方向移動が規制される。非常時係合部16は通常螺合部14よりも硬質(剛性が高い)の材質(金属)により構成してあるので、過大荷重に起因するナット13のスライドを規制するストッパとして確実に機能する。
続いて、以上説明した機能を発揮可能なナット13の製造方法について説明する。
まず既に非常時係合雌ネジ孔16dが形成してある非常時係合部16を用意する。
さらに図4−図7に示す成形用ネジ棒20を用意する。
成形用ネジ棒20は金属製の直線状部材である。成形用ネジ棒20の外周面の前後両端部を除く部分には1.5mmのピッチ(通常螺合雌ネジ孔14b及び非常時係合雌ネジ孔16dと同ピッチであれば1.5mmには限定されない)。で連続する単一の雄ネジ21が形成してある。この雄ネジ21は、前部を構成する成形用雄ネジ部21Aと、後部を構成する(回転方向の位相が成形用雄ネジ部21Aと一致している)対応形状雄ネジ部21Bとからなるものである。成形用雄ネジ部21Aは通常螺合雌ネジ孔14bと対応する形状(山部の外径が8.3mm)の雄ネジ部である。即ち、成形用雄ネジ部21Aは谷部14b−2に対応する形状の山部21A−1と、山部14b−1に対応する形状の谷部21A−2と、を具備している。対応形状雄ネジ部21Bは非常時係合雌ネジ孔16d(山部16d−1、谷部16d−2)に対応する形状(略同一断面形状である)であり(成形用雄ネジ部21Aより大径であり)、その山部の外径は8.7mmである。即ち、対応形状雄ネジ部21Bは谷部16d−2に対応する形状の山部21B−1と、山部16d−1に対応する形状の谷部21B−2と、を具備している。さらに山部21A−1はその外径が山部21B−1より小さいだけでなく、その肉厚(前後幅)も山部21B−1より小さい(図5中の仮想線参照)。
続いて図4に示すように成形用ネジ棒20の雄ネジ21に対して非常時係合部16の非常時係合雌ネジ孔16dを螺合させ、非常時係合部16(接続部16b)の前端面を山部21B−1の前端部と略同じ前後位置に位置させる(山部21B−1の一部を接続部16bより僅かに前方に位置させる。図5参照)。前述したように、対応形状雄ネジ部21Bは非常時係合雌ネジ孔16dに対応する形状であるため、非常時係合雌ネジ孔16dの山部16d−1と谷部16d−2の内面に対して対応形状雄ネジ部21Bの谷部21B−2と山部21B−1の内面が、それぞれ水密状態(後述する熱可塑性樹脂材料が流入不能な状態)で密着する。なお前述のように、山部21A−1はその外径が山部21B−1より小さいだけでなくその肉厚(前後幅)も山部21B−1より小さいので、仮に成形用ネジ棒20の山部21A−1の外周側に非常時係合部16を位置させると、山部21A−1と非常時係合雌ネジ孔16d(谷部16d−2)の内面との間には隙間(G)が形成される(図5中の仮想線参照)。
次に、図4に示すように一体化した非常時係合部16と成形用ネジ棒20を金属製の第一成形型25(成形型)にセットする。
第一成形型25は前後方向に延びる中心軸25Xを中心とする回転対称物である。第一成形型25は中心軸25Xを中心とする回転対称形状をなす成形用凹部26を備えている。成形用凹部26は、その前部をなす大径部26aと、その後部をなしかつ大径部26aより小径の小径部26bと、を有している。大径部26aの内周面はフランジ部16aの外周面と対応する形状である。さらに第一成形型25の後端壁には中心軸25Xを中心とする円形形状をなしかつ小径部26bと連通する貫通孔25aが穿設してある。貫通孔25aの内径は成形用ネジ棒20の後端部の外径より僅かに大きい。図4に示すように非常時係合部16及び成形用ネジ棒20は、成形用ネジ棒20の後端部が貫通孔25a内に位置しかつ非常時係合部16が成形用凹部26内に位置する態様で第一成形型25にセットする。するとフランジ部16aの外周面が大径部26aの内周面に対して水密状態(後述する熱可塑性樹脂材料が流入不能な状態)で密着する。
続いて、成形用ネジ棒20の前部(第一成形型25より前方に位置する部位)に対して外周側から金属製の第二成形型30(成形型)をセットする。
第二成形型30は前後方向に延びる中心軸30Xを中心とする略回転対称物である。第二成形型30の前端部には断面円形をなす非円形貫通孔30aが形成してある。この非円形貫通孔30aは、成形用ネジ棒20の前端部に対応する形状の円形部30a−1と、円形部30a−1の外周部の一部から外周側に凹む樹脂注入部30a−2と、を有する貫通孔である。さらに第二成形型30は中心軸30Xを中心とする略回転対称形状をなしかつ非円形貫通孔30aと連通する成形用凹部31を備えている。成形用凹部31の内周面は、通常螺合部14の後端部を除いた外周部に対応する形状をなす成形面31aと、通常螺合部14の後端部の外周面に対応する形状(円筒面)をなす対応形状面31bと、により構成してある。
成形用ネジ棒20の前部に対して第二成形型30をセットする際は、第一成形型25の前端面に対して第二成形型30の後端面を水密状態(後述する熱可塑性樹脂材料が流入不能な状態)で密着させながら(対応形状面31bを通常螺合部14の後端部の外周面に水密状態で密着させながら)、この状態で第一成形型25と第二成形型30の位置関係を固定手段(図示略)によって固定する。
続いて第二成形型30の樹脂注入部30a−2と成形用ネジ棒20の前端部の間に形成した隙間から成形用凹部31(成形面31a)と成形用ネジ棒20との間の空間に対して流動性を有する熱可塑性樹脂材料を高温かつ高圧で射出し、当該空間を熱可塑性樹脂材料で満たす(インサート成形を行う)。そして図示を省略した冷却手段によって第一成形型25及び第二成形型30を冷却し、当該空間内の熱可塑性樹脂材料を非常時係合部16及び成形用ネジ棒20(の外周面)と一体化した状態で硬化させる。
そして熱可塑性樹脂材料が硬化して成形用凹部31(成形面31a)と成形用ネジ棒20との間の空間において通常螺合部14となったら、上記固定手段による第一成形型25と第二成形型30の固定関係を解除した上で、第二成形型30を前方から見たときに反時計方向に回転させながら前方へ移動させることにより、第二成形型30を成形用ネジ棒20及び通常螺合部14から前方へ分離する(図7参照)。
さらに第一成形型25を前方から見たときに時計方向に回転させながら後方へ移動させることにより、第一成形型25を成形用ネジ棒20及び通常螺合部14から後方へ分離する。すると図8に示すナット13の完成品が得られる。
以上説明したように本実施形態では、既に非常時係合雌ネジ孔16dを形成してある非常時係合部16に成形用ネジ棒20の一部(対応形状雄ネジ部21B)を螺合した状態で樹脂材料を用いたインサート成形を行い、成形用ネジ棒20及び非常時係合部16と一体化した通常螺合部14を樹脂により成形している。そのため、通常螺合部14に形成した通常螺合雌ネジ孔14b(の谷部14b−2)と非常時係合部16に形成した非常時係合雌ネジ孔16d(の谷部16d−2)どうしを互いに精度よく連通(山部14b−1と山部16d−1を連続)させながら(両者の回転方向の位相を合わせながら)ナット13を容易に製造できる。
以上、上記実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明は様々な変更を施しながら実施可能である。
例えば、インサート成形により通常螺合部14を成形する際は、非常時係合雌ネジ孔16dの前端部(通常螺合雌ネジ孔14b側の端部)にのみ対応形状雄ネジ部21Bを螺合させればよく、非常時係合雌ネジ孔16dの後部には対応形状雄ネジ部21Bを螺合させなくてもよい。
通常螺合雌ネジ孔14bは通常螺合部14の(略)全体に形成する必要はなく、例えば通常螺合部14の後部(非常時係合部16側の部分)のある程度の範囲に非常時係合雌ネジ孔16dを形成し、通常螺合部14の後部より前方に位置する部分に通常螺合雌ネジ孔14bを形成してもよい。
また通常螺合部14に形成する通常螺合雌ネジ孔14bと非常時係合部16に形成する非常時係合雌ネジ孔16dの仕様を上記実施形態とは異なる態様で変えても良い。例えば、通常螺合雌ネジ孔14bと非常時係合雌ネジ孔16dの内径は同一径であってもよい。ただし、この場合も非常時係合雌ネジ孔16dの山部16d−1の肉厚(前後幅)を通常螺合雌ネジ孔14bの山部14b−1の肉厚より小さくすることにより、通常状態においてはリードスクリュー11(雄ネジ12)に対して通常螺合部14の通常螺合雌ネジ孔14bのみが螺合する(非常時係合雌ネジ孔16dは螺合しない)ようにする必要がある。
通常螺合部14と非常時係合部16を上記とは別の材料によって成形してもよい。但し、通常螺合部14を構成する材料は樹脂材である必要があり、さらに非常時係合部16を構成する材料は通常螺合部14を構成する材料より硬質である必要がある。
通常螺合部14の外周面に、ウォームギヤ部14aとは別の形状(別の機能を有する部位)を形成してもよい。
上記スライド部材に対してナット13を回転規制した上で固定し、上記固定部材に対して前後動を規制したリードスクリュー11を中心軸線11a回りに回転させることにより、ナット13(スライド部材)をリードスクリュー11に対して進退させてもよい。また、ナット13を固定部材に対して固定(回転も規制)した上で、ナット13に螺合した(上記固定部材に対してスライド自在な)リードスクリュー11をその軸線まわりに回転させることにより、リードスクリュー11をナット13に対して中心軸線11a方向にスライドさせてもよい。さらにナット13を固定部材に対して前後動を規制した上でナット13を回転させることにより、上記固定部材に対してスライド自在かつ中心軸線11a回りに回転規制されたリードスクリュー11を中心軸線11a方向に進退させてもよい。
リードスクリュー11やナット13のネジのピッチや径は上記のものには限定されず、上記のものとは異なる大きさであってもよい。
第一螺合部14の第一雌ネジ孔14bの径を第二螺合部16の第二雌ネジ孔16dの径より大きくしたり(成形用雄ネジ部21Aの径を対応形状雄ネジ部21Bの径より大きくしたり)、第一雌ネジ孔14bの山部14b−1の前後幅を第二雌ネジ孔16dの山部16d−1の前後幅より小さく(成形用雄ネジ部21Aの谷部21A−2の前後幅を対応形状雄ネジ部21Bの谷部21B−2の前後幅より小さく)してもよい。
10 送りネジ機構
11 リードスクリュー
11a 中心軸線
12 雄ネジ
12−1 山部
12−2 谷部
13 ナット
14 通常螺合部(第一螺合部)
14a ウォームギヤ部
14b 通常螺合雌ネジ孔(第一雌ネジ孔)
14b−1 山部
14b−2 谷部
14c 接続孔
16 非常時係合部(第二螺合部)
16a フランジ部
16b 接続部
16c 後方延長部
16d 非常時係合雌ネジ孔(第二雌ネジ孔)
16d−1 山部
16d−2 谷部
18 ウォーム
20 成形用ネジ棒
21 雄ネジ
21A 成形用雄ネジ部
21A−1 山部
21A−2 谷部
21B 対応形状雄ネジ部
21B−1 山部
21B−2 谷部
25 第一成形型(成形型)
25a 貫通孔
25X 中心軸
26 成形用凹部
26a 大径部
26b 小径部
30 第二成形型(成形型)
30a 非円形偏芯貫通孔
30a−1 円形部
30a−2 樹脂注入部
30X 中心軸
31 成形用凹部
31a 成形面
31b 対応形状面
L1 L2 L3 フランク面

Claims (3)

  1. 第一雌ネジ孔を有する第一螺合部と、
    上記第一雌ネジ孔とは仕様が異なりかつ位相が一致する第二雌ネジ孔を有する第二螺合部と、
    を備えるナットの製造方法において、
    上記第二螺合部の上記第二雌ネジ孔に対して成形用ネジ棒の一部をなす対応形状雄ネジ部を密着状態で螺合し、上記成形用ネジ棒の上記対応形状雄ネジ部とは別の一部をなすと共に上記対応形状雄ネジ部とは仕様が異なりかつ位相が一致する成形用雄ネジ部から上記第二螺合部の外側に突出させるステップ、
    上記第二螺合部及び上記成形用雄ネジ部を成形型内に位置させるステップ、
    上記成形型内に流動性を有する樹脂を注入して該樹脂を硬化させるインサート成形により、該成形型内で上記成形用雄ネジ部の外周面及び上記第二螺合部と一体化した上記第一螺合部を成形するステップ、及び
    上記成形型及び上記成形用ネジ棒を上記第一螺合部及び上記第二螺合部から分離するステップ、
    を有することを特徴とするナットの製造方法。
  2. 請求項1記載のナットの製造方法において、
    上記成形用雄ネジ部が上記対応形状雄ネジ部より小径であるナットの製造方法。
  3. 請求項1または2記載のナットの製造方法において、
    上記第二螺合部が金属製であるナットの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS62151614A (ja) * 1985-09-17 1987-07-06 株式会社ブリヂストン 締付ナツト及びその製造方法
JP2014125046A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Shiroki Corp シートスライド装置

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