JP2010276119A - 軸継手のハブ及びその製造方法並びに成型装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造時間を短縮して製造コストの低減を図ることができる軸継手のハブを提供する。
【解決手段】駆動ハブ1のハブ本体4の外側面に第1及び第2半リング部5,6を一体に成形し、第1及び第2半リング部5,6の両端部に第1及び第2台座8,9を一体に成形する。前記第1及び第2半リング部5,6によって駆動軸を挿入する軸孔7を有する締結リング部Rを構成する。前記第1及び第2台座8,9に段付き孔11,12を成型装置により成形し、前記段付き孔12から挿入された締付ボルト14を、前記段付き孔11のナット係合凹部11aに係合されたナット13に螺合して、前記軸孔7に挿入された駆動軸を締結リング部Rによって締結する。前記第1及び第2台座8,9に前記段付き孔11,12を成型装置によって成形するので、後工程で、機械により前記締付ボルト14を螺合するための段付きネジを穿孔する必要がない。
【選択図】図3
【解決手段】駆動ハブ1のハブ本体4の外側面に第1及び第2半リング部5,6を一体に成形し、第1及び第2半リング部5,6の両端部に第1及び第2台座8,9を一体に成形する。前記第1及び第2半リング部5,6によって駆動軸を挿入する軸孔7を有する締結リング部Rを構成する。前記第1及び第2台座8,9に段付き孔11,12を成型装置により成形し、前記段付き孔12から挿入された締付ボルト14を、前記段付き孔11のナット係合凹部11aに係合されたナット13に螺合して、前記軸孔7に挿入された駆動軸を締結リング部Rによって締結する。前記第1及び第2台座8,9に前記段付き孔11,12を成型装置によって成形するので、後工程で、機械により前記締付ボルト14を螺合するための段付きネジを穿孔する必要がない。
【選択図】図3
Description
本発明は、駆動軸に一体回転可能に連結される駆動ハブと、従動軸に一体回転可能に連結される従動ハブとの間に駆動軸の回転運動を伝動する回転伝動手段を備えた軸継手のハブ及びその製造方法並びに成型装置に関するものである。
従来、撓み軸継手として、特許文献1に開示されたものが提案されている。この軸継手は、図12に示すフランジハブ61を二つ(一つのみ図示)組み合わせることによって、駆動軸と従動軸とを互いに連結するようになっている。駆動軸S1側のフランジハブ61は円筒状をなすボス部62と、該ボス部62の外周面に一体に形成されたフランジ部63とにより構成され、前記ボス部62には二箇所に割り溝64が形成され、一方の割り溝64と対応するように、ボス部62には段付き孔65が形成されるとともに、段付きネジ66が形成されている。又、前記フランジ部63には、駆動側のフランジハブ61の回転運動を、従動側のフランジハブに伝達するための伝動ボルト67を螺合するネジ孔68及び伝動ボルト69の頭部を収容するための収容孔70が形成されている。
前記ボス部62の軸孔62aに駆動軸S1の端部を挿入した後、前記段付き孔65に締付ボルト71を挿入し、該締付ボルト71の先端部を前記段付きネジ66に螺合する。この動作により、駆動軸S1に前記ボス部62を縮径して締め付け固定し、駆動軸S1とフランジハブ61を連結するようになっている。
しかし、特許文献1に開示された軸継手のフランジハブ61は、成型装置によりハブ原形を型成形した後、ボス部62に対して、前記割り溝64、段付き孔65及び段付きネジ66を後工程でそれぞれ機械加工しなければならず、フランジハブの製造作業の時間が長くなって、製造コストの低減を図ることができないという問題があった。
又、前記フランジ部63に前記伝動ボルト67を螺合するためのネジ孔68を後工程で機械加工しなければならず、この点からもフランジハブの製造作業の時間が長くなって、製造コストの低減を図ることができないという問題があった。
この発明の目的は、上記従来の技術に存在する問題点を解消して、製造時間を短縮して製造コストの低減を図ることができる軸継手のハブ及びその製造方法並びに成型装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、駆動軸に対し一体回転可能に連結される駆動ハブと、従動軸に対し一体回転可能に連結される従動ハブと、前記両ハブの間で回転を伝動する回転伝動手段とを備えた軸継手のハブであって、上記ハブは、ハブ本体と、該ハブ本体の外側面に一体に型成形され、かつ弾性変形されて駆動軸又は従動軸を締結可能な間欠部及び軸孔を有する締結リング部と、該締結リング部の間欠部の一端部に一体に型成形され、かつナットを回動不能に係合するナット係合凹部を有し、かつ締付ボルトを挿通する段付き孔を有する第1台座と、前記締結リング部の間欠部の他端部に一体に型成形され、かつ前記締付ボルトを挿通する段付き孔を有する第2台座とを備え、前記第1台座と第2台座との間には前記間欠部と対応して割り溝が型成形されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記ハブ本体の前記締結リングの外周面と対応する部位には、回転伝動手段を構成する部品としての複数の伝動ボルトをそれぞれ挿通するとともに、該ボルトに螺合されるナットを回動不能に係合するナット係合凹部を有する段付き孔が型成形され、ハブ本体の前記割り溝と対応する部位には、回転伝動手段を構成する部品としての伝動ボルトの頭部を収容する頭部収容凹部を有する段付き孔が型成形されていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記ハブ本体の内側面には、前記ナット係合凹部を有する前記段付き孔と対応して環状の座金部が隆起するように一体に型成形されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の軸継手のハブの製造方法であって、前記ハブ本体、締結リング部、間欠部、軸孔、第1台座、第2台座、割り溝、段付き孔及びナット係合凹部を同時に成型装置により型成形することを特徴とすることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4において、前記軸孔は、予め小径寸法に肉盗部として型成形され、後工程で機械加工により所望する径寸法に仕上げ加工されることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の軸継手のハブの製造方法に用いる成型装置であって、前記ハブ本体の片側の半分、締結リング部の片側の半分、第1台座、段付き孔及びナット係合凹部を型成形するための第1型と、前記ハブ本体の他側の半分、締結リング部の他側の半分、第2台座及び段付き孔を型成形するための第2型と、前記第1型と第2型との間にスライド可能に介在され、かつ前記間欠部及び割り溝を型成形するための割り溝成形型と、前記第1型及び第2型の前記割り溝成形型と反対側の側面に形成された型合わせ凹部に向かって接離可能に設けられ、かつ前記ハブ本体、軸孔、ハブ本体側の段付き孔、ナット係合凹部及び頭部収容凹部を型成形するための第3型とを備えていることを特徴とすることを要旨とする。
(作用)
請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明は、締結リングに連なる第1台座に、ナット係合凹部を有する段付き孔を成形し、第2台座に締付ボルトを挿通係止する段付き孔を成形したので、第1台座に締付ボルトを螺合する段付きネジを機械加工する必要がなく、製造を容易に行うことができる。又、第1及び第2台座の間の割り溝を型成形したので、後加工を不要にして、製造を容易に行うことができる。
請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明は、締結リングに連なる第1台座に、ナット係合凹部を有する段付き孔を成形し、第2台座に締付ボルトを挿通係止する段付き孔を成形したので、第1台座に締付ボルトを螺合する段付きネジを機械加工する必要がなく、製造を容易に行うことができる。又、第1及び第2台座の間の割り溝を型成形したので、後加工を不要にして、製造を容易に行うことができる。
請求項2記載の発明は、ハブ本体に対し、回転伝動手段を構成する部品としてのナットを係合するナット係合凹部を有する段付き孔が型成形され、伝動ボルトの頭部を収容する頭部収容凹部を有する段付き孔が型成形されているので、ナット係合凹部及び段付き孔の後加工を不要にして、製造を容易に行うことができる。
本発明は、ハブの製造時間を短縮して製造コストの低減を図ることができる。
本発明を具体化した軸継手の一実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
図1に示す軸継手は、概略的に見て、アルミニウムやステンレス等により成形された駆動ハブ1と、同じくアルミニウムやステンレス等により成形された従動ハブ2と、前記駆動ハブ1及び従動ハブ2の間に介在された中間ハブ3と、該中間ハブ3と、前記駆動ハブ1及び従動ハブ2との間にそれぞれ介在された第1及び第2回転伝動手段M1,M2とにより構成されている。
図1に示す軸継手は、概略的に見て、アルミニウムやステンレス等により成形された駆動ハブ1と、同じくアルミニウムやステンレス等により成形された従動ハブ2と、前記駆動ハブ1及び従動ハブ2の間に介在された中間ハブ3と、該中間ハブ3と、前記駆動ハブ1及び従動ハブ2との間にそれぞれ介在された第1及び第2回転伝動手段M1,M2とにより構成されている。
図1,2及び図4に示すように、前記駆動ハブ1及び従動ハブ2は同様に構成されているので、前記駆動ハブ1についてのみ説明し、従動ハブ2の構成を同一の符号を付して説明を省略する。
図4に示すように、前記駆動ハブ1を構成するドーナツ板状のハブ本体4の外側面には、半円筒状の第1半リング部5と、第2半リング部6が一体に成形され、それらの両端部間には間欠部gが形成されている。前記第1半リング部5及び第2半リング部6によって、2つの間欠部gを有する円筒状の締結リング部Rが形成され、該締結リング部Rの内部が駆動軸S1(図5参照)を挿入する軸孔7となっている。前記第1半リング部5の間欠部g側の両端部には、第1台座8がそれぞれ一体に成形され、前記第2半リング部6の間欠部g側の両端部には、第2台座9がそれぞれ一体に成形されている。前記第1台座8と第2台座9の間には、前記間欠部gに連通する割り溝10が成形されている。前記第1台座8にはそれぞれ段付き孔11が成形され、前記第2台座9にはそれぞれ段付き孔12が成形されている。前記段付き孔11には六角形の角形ナット13を所定位置に回動不能に収容するための六角筒状のナット係合凹部11aが成形されている。そして、前記第2台座9の段付き孔12に挿入された締付ボルト14の先端部を前記ナット13に螺合することによって、前記第1台座8と第2台座9の間の前記割り溝10の間隔を小さくし、前記軸孔7の直径寸法を縮小して、駆動軸S1の外周面に第1及び第2半リング部5,6を締結し、駆動ハブ1に駆動軸S1を連結するようになっている。
図4,5に示すように、前記駆動ハブ1のハブ本体4には、前記軸孔7の軸線と平行方向に段付き孔15が前記第1及び第2半リング部5,6の頂部と対応するように2箇所に成形されている。各段付き孔15には、図5に示すように、前記第1回転伝動手段M1を構成する部品としてのナット16を所定位置において回動不能に係合するための六角筒状のナット係合凹部15aが成形されている。前記ハブ本体4の内側面には、前記段付き孔15と対応するように環状の座金部15bが一体に隆起するように成形されている。
図6に示すように、前記ハブ本体4には、二つの前記割り溝10と対応するように、かつ前記軸孔7の軸線と並行に段付き孔17が二箇所に成形されている。各段付き孔17の中間ハブ3側には、前記第1回転伝動手段M1を構成する部品としての伝動ボルト18の頭部を収容するための頭部収容凹部17aが成形されている。
次に、前記中間ハブ3及び第1回転伝動手段M1の構成について説明する。
図1,2及び図5に示すように、前記駆動ハブ1と中間ハブ3の間には、板ばねよりなるドーナッツ板状の伝動リング19(図4参照)が介在されている。この伝動リング19の中心部には前記軸孔7と対応するように貫通孔19aが形成され、外周寄りには前記ハブ本体4に形成された複数の段付き孔15,17と対応するように複数(この実施形態では四箇所)のボルト挿通孔19bが伝動リング19の周方向に等ピッチで形成されている。
図1,2及び図5に示すように、前記駆動ハブ1と中間ハブ3の間には、板ばねよりなるドーナッツ板状の伝動リング19(図4参照)が介在されている。この伝動リング19の中心部には前記軸孔7と対応するように貫通孔19aが形成され、外周寄りには前記ハブ本体4に形成された複数の段付き孔15,17と対応するように複数(この実施形態では四箇所)のボルト挿通孔19bが伝動リング19の周方向に等ピッチで形成されている。
前記中間ハブ3には、前記二つの段付き孔15と対応するように、収容凹部20が二箇所に形成されている。そして、前記両段付き孔15のナット係合凹部15aにナット16を係合するとともに、前記ハブ本体4の内側面に前記伝動リング19を接触させ、二つのボルト挿通孔19bに伝動ボルト21をそれぞれ挿入し、両ボルト21を前記段付き孔15に貫通してナット16に螺合することにより、駆動ハブ1のハブ本体4に伝動リング19が連結されている(図5参照)。前記伝動リング19と前記伝動ボルト21の頭部との間には座金22が介在されている。
図4及び図6に示すように、前記中間ハブ3には、二つの前記段付き孔17と対応するように二箇所に段付き孔23が形成されている。両段付き孔23の前記伝動リング19と反対側には、ナット24を所定位置において回動不能に係合するための六角筒状のナット係合凹部23aが成形され、前記伝動リング19側には前記段付き孔23と対応するように環状の座金部23bが一体に隆起成形されている。そして、前記伝動リング19のボルト挿通孔19bから前記伝動ボルト18を貫通して、前記段付き孔23のナット係合凹部23aに係合されたナット24に該ボルト18を螺合することにより、前記伝動リング19と前記中間ハブ3とを連結している。なお、前記伝動ボルト18の頭部と、伝動リング19との間にも座金22が介在されている。
次に、前記中間ハブ3と前記従動ハブ2との間に介在された第2回転伝動手段M2について説明する。
前記中間ハブ3には、図5に示すように、二つの前記収容凹部20と対応するように、伝動ボルト21Aを挿入するための段付き孔25が成形されている。両段付き孔25の前記収容凹部20側には、ナット16Aを所定位置において回動可能に係合するための六角筒状のナット係合凹部25aが成形されている。そして、前記中間ハブ3と従動ハブ2の間に介在された伝動リング19のボルト挿通孔19bから前記伝動ボルト21Aを前記段付き孔25に挿入し、該伝動ボルト21Aを前記ナット16Aに螺合することによって、中間ハブ3と伝動リング19とを連結している。なお、前記伝動ボルト21Aの頭部は、従動ハブ2のハブ本体4に形成された頭部収容凹部17aに収容されている。
前記中間ハブ3には、図5に示すように、二つの前記収容凹部20と対応するように、伝動ボルト21Aを挿入するための段付き孔25が成形されている。両段付き孔25の前記収容凹部20側には、ナット16Aを所定位置において回動可能に係合するための六角筒状のナット係合凹部25aが成形されている。そして、前記中間ハブ3と従動ハブ2の間に介在された伝動リング19のボルト挿通孔19bから前記伝動ボルト21Aを前記段付き孔25に挿入し、該伝動ボルト21Aを前記ナット16Aに螺合することによって、中間ハブ3と伝動リング19とを連結している。なお、前記伝動ボルト21Aの頭部は、従動ハブ2のハブ本体4に形成された頭部収容凹部17aに収容されている。
前記中間ハブ3には、図6に示すように、二つの前記段付き孔23と対応するように、伝動ボルト18Aの頭部を収容するための収容凹部26が二箇所に成形されている。そして、中間ハブ3と従動ハブ2の間に介在された伝動リング19に形成されたボルト挿通孔19bから前記伝動ボルト18Aを、前記従動ハブ2のハブ本体4に形成された段付き孔15に挿入し、ナット係合凹部15aに係合されたナット24Aに該ボルト18Aを螺合することによって、伝動リング19と従動ハブ2とを連結している。
以上、説明したように、前記中間ハブ3と従動ハブ2との間に介在された第2回転伝動手段M2の構成は、前述した第1回転伝動手段M1の構成とほぼ同様である。異なる点は、第2回転伝動手段M2の構成部品及び従動ハブ2が、駆動ハブ1及び第1回転伝動手段M1の各構成部品の軸継手の軸線を中心とした円周方向の配列位相と90°相違している点である。
次に、図7〜図10を中心に、前記駆動ハブ1を成形するための成型装置について説明する。
この成型装置は、概略的に見て、図7に示すように、前記駆動ハブ1のハブ本体4の半分(図4の左側)、第1半リング部5、第1台座8及び段付き孔11を成形するための第1型31と、前記ハブ本体4の他の半分(図4の右側)、第2半リング部6、第2台座9及び段付き孔12を成形するための第2型32とを備えている。又、この成型装置は、前記割り溝10を成形するための割り溝成形型33と、ハブ本体4の伝動リング19側の外面、軸孔7(実際には図11に示すように軸孔7を形成するための小径の肉盗孔7a)及び段付き孔17等を成形するための第3型34とを備えている。次に、上記各型31〜34を順次説明する。
この成型装置は、概略的に見て、図7に示すように、前記駆動ハブ1のハブ本体4の半分(図4の左側)、第1半リング部5、第1台座8及び段付き孔11を成形するための第1型31と、前記ハブ本体4の他の半分(図4の右側)、第2半リング部6、第2台座9及び段付き孔12を成形するための第2型32とを備えている。又、この成型装置は、前記割り溝10を成形するための割り溝成形型33と、ハブ本体4の伝動リング19側の外面、軸孔7(実際には図11に示すように軸孔7を形成するための小径の肉盗孔7a)及び段付き孔17等を成形するための第3型34とを備えている。次に、上記各型31〜34を順次説明する。
図7に示すように、前記第1型31及び第2型32は、ほぼ同様に構成されているので、第1型31について以下に説明する。この第1型31の型合わせ面31a側には、前記ハブ本体4の外周面の一部を成形するための第1成形面35、ハブ本体4の第1半リング部5側の外側面を成形するための第2成形面36、第1半リング部5の外周面及び第1台座8の背面を成形するための第3成形面37、前記第1半リング部5及び第1台座8の軸方向の端面を成形するための第4成形面38が形成されている。前記第3成形面37には、前記段付き孔11及びナット係合凹部11a(図3参照)を成形するための六角柱状の成形凸部39及び円柱状の成形凸部40が一体に形成されている。
前記第1型31には、図8に示すように、前記第2成形面36及び第3成形面37に開口するように、かつ水平方向に指向するように円筒状の収容孔41が形成され、該収容孔41には円柱状のロッド42が第1型31に取り付けたシリンダ43によって水平方向の往復動可能に支持されている。前記ロッド42の先端部には前記ハブ本体4に形成された段付き孔15(ナット係合凹部15a)を成形するための六角ナット44及び円柱状の成形ピン45が連結されている。
前記第1型31の型合わせ面31aには、図7に示すように、前記第4成形面38に連なる収容凹所46が形成され、該収容凹所46には前記割り溝10を成形するための平板状の前記割り溝成形型33が第1型31に取り付けられたシリンダ47によって水平方向の往復動可能に収容されている。
次に、前記第2型32について説明する。この第2型32は、前述したように前記第1型31と同様に構成されているが、一部相違する構成がある。この相違点は、図9に示すように、前記成形凸部39と対応する成形凸部39aが六角柱状ではなく、前記第2台座9の段付き孔12を成形するために円柱状になっている点である。前記割り溝成形型33の上半分は、図8及び図9に示すように、第2型32に形成された収容凹所46に収容されるようになっている。
次に、前記第3型34の構成について説明する。
図7に示すように、前記第3型34の成形面34aの中心部には、前記ハブ本体4及び締結リング部Rに形成された軸孔7よりも小径の肉盗部7a(図11参照)を成形するための成形ピン51が水平方向に連結されている。前記成形ピン51には前記割り溝成形型33の一部を進入させるための凹部51aが形成されている。前記第3型34の成形面34aには、前記成形ピン51の左右両側方に位置するように、前記段付き孔17(ナット係合凹部17a)を成形するための円柱状の成形凸部52及び成形ピン53が直列に取り付けられている。前記成形面34aには、前記段付き孔15と対応する座金部15bを成形するための成形凹部54が2箇所に形成されている。
図7に示すように、前記第3型34の成形面34aの中心部には、前記ハブ本体4及び締結リング部Rに形成された軸孔7よりも小径の肉盗部7a(図11参照)を成形するための成形ピン51が水平方向に連結されている。前記成形ピン51には前記割り溝成形型33の一部を進入させるための凹部51aが形成されている。前記第3型34の成形面34aには、前記成形ピン51の左右両側方に位置するように、前記段付き孔17(ナット係合凹部17a)を成形するための円柱状の成形凸部52及び成形ピン53が直列に取り付けられている。前記成形面34aには、前記段付き孔15と対応する座金部15bを成形するための成形凹部54が2箇所に形成されている。
図8に示すように、第3型34の背面には、該第3型34を水平方向に往復動させるためのシリンダ55が図示しないブラケットによって所定位置に配設されている。
図7に示すように、前記第1型31及び第2型32の側面には、前記第3型34を水平方向に移動させて、該第3型34を型合わせ位置に進入させるための型合わせ凹部48がそれぞれ形成されている。
図7に示すように、前記第1型31及び第2型32の側面には、前記第3型34を水平方向に移動させて、該第3型34を型合わせ位置に進入させるための型合わせ凹部48がそれぞれ形成されている。
図8〜図10は、前記第1及び第2型31,32、割り溝成形型33、第3型34がそれぞれ型合わせ位置に保持された状態を示す。この状態において、成型装置の内部には前記駆動ハブ1の成形用キャビティKが形成される。そして、例えば第2型32に形成された図示しない溶湯注入口からアルミニウムなどの溶湯を駆動ハブ1の成形用キャビティKに注入して、駆動ハブ1の成形を行う。
上記成型装置により成形された駆動ハブ1は、図11に示すように、所望する前記軸孔7の直径寸法よりも小さい直径寸法の肉盗部7aが成形される。そして、後工程で、前記肉盗部7aに該肉盗部7aよりも大径寸法のドリルを用いて前記軸孔7を機械加工し、駆動ハブ1の製造を完了する。
次に、前記のように構成された軸継手について、その動作を説明する。
図5に示す軸継手の使用状態において、図示しないモータによって前記駆動軸S1が回転されると、この回転運動は、前記駆動ハブ1を介して第1回転伝動手段M1側の2本の伝動ボルト21に伝達される。そして、該ボルト21から前記伝動リング19を介して図6に示す2本の伝動ボルト18に伝達されるとともに、前記中間ハブ3に伝達される。この中間ハブ3に伝達された回転運動は、図5に示す第2回転伝動手段M2側の伝動ボルト21Aを介して、伝動リング19に伝達されるとともに、該伝動リング19から図6に示す2本の伝動ボルト18Aを介して従動ハブ2に伝達される。そして、この従動ハブ2に伝達された回転運動は、従動軸S2に伝達される。
図5に示す軸継手の使用状態において、図示しないモータによって前記駆動軸S1が回転されると、この回転運動は、前記駆動ハブ1を介して第1回転伝動手段M1側の2本の伝動ボルト21に伝達される。そして、該ボルト21から前記伝動リング19を介して図6に示す2本の伝動ボルト18に伝達されるとともに、前記中間ハブ3に伝達される。この中間ハブ3に伝達された回転運動は、図5に示す第2回転伝動手段M2側の伝動ボルト21Aを介して、伝動リング19に伝達されるとともに、該伝動リング19から図6に示す2本の伝動ボルト18Aを介して従動ハブ2に伝達される。そして、この従動ハブ2に伝達された回転運動は、従動軸S2に伝達される。
上述した駆動軸S1から従動軸S2への回転運動の伝達動作中において、前記伝動リング19の弾性力によって、軸継手に撓みが生じ、図5に示す駆動軸S1の中心軸線O1と、従動軸S2の中心軸線O2とが同一直線上にない状態においても、回転運動が円滑に伝達される。
次に、前記のように構成された軸継手の効果を以下に説明する。
(1)前記実施形態においては、図3及び図4に示すように、前記駆動ハブ1の第1台座8及び第2台座9に対し、ナット係合凹部11aを有する段付き孔11及び段付き孔12を成型装置によって駆動ハブ1の成形工程において同時に成形するようにした。又、前記段付き孔11のナット係合凹部11aにナット13を係合し、前記段付き孔12から段付き孔11に挿入された締付ボルト14を前記ナット13に螺合するようにした。このため、第1台座8及び第2台座9に後工程で、締付ボルト14を螺合するための段付きねじ及び段付き孔を機械加工により形成する必要がなく、駆動ハブ1の製造を容易に行い、製造コストを低減することができる。
(1)前記実施形態においては、図3及び図4に示すように、前記駆動ハブ1の第1台座8及び第2台座9に対し、ナット係合凹部11aを有する段付き孔11及び段付き孔12を成型装置によって駆動ハブ1の成形工程において同時に成形するようにした。又、前記段付き孔11のナット係合凹部11aにナット13を係合し、前記段付き孔12から段付き孔11に挿入された締付ボルト14を前記ナット13に螺合するようにした。このため、第1台座8及び第2台座9に後工程で、締付ボルト14を螺合するための段付きねじ及び段付き孔を機械加工により形成する必要がなく、駆動ハブ1の製造を容易に行い、製造コストを低減することができる。
(2)前記実施形態においては、成型装置の前記割り溝成形型33によって、駆動ハブ1の割り溝10を、駆動ハブ1の成形工程において同時に成形するようにしたので、この点からも駆動ハブ1の製造を容易に行い、製造コストを低減することができる。
(3)前記実施形態においては、前記ハブ本体4に形成された段付き孔15及び段付き孔17を、成型装置の六角ナット44、成形ピン45、成形凸部52、成形ピン53によって、駆動ハブ1の成形動作と同時に成形するようにした。このため、駆動ハブ1の製造を容易に行い、製造コストを低減することができる。
(4)前記実施形態においては、駆動ハブ1と中間ハブ3及び中間ハブ3と従動ハブ2との間に、弾性材料よりなる伝動リング19を備えた第1及び第2回転伝動手段M1,M2を介在したので、撓み軸継手としての許容撓み量を大きく設定することができる。
(変更例)
・前記実施形態では、前記第1半リング部5及び第2半リング部6によって前記締結リング部Rを形成するようにしたが、これに代えて、一対の前記第1及び第2台座8,9を一箇所のみに形成して、第1半リング部5及び第2半リング部6の2つの間欠部gを一箇所のみにしてもよい。
(変更例)
・前記実施形態では、前記第1半リング部5及び第2半リング部6によって前記締結リング部Rを形成するようにしたが、これに代えて、一対の前記第1及び第2台座8,9を一箇所のみに形成して、第1半リング部5及び第2半リング部6の2つの間欠部gを一箇所のみにしてもよい。
・図4に示す駆動ハブ1と従動ハブ2を接触させ、段付き孔15及び段付き孔17を利用して、回転伝動手段としてのボルトとナットにより駆動ハブ1と従動ハブ2を撓み不能に連結した軸継手としてもよい。
・図7に示す成型装置の第3型34の成形ピン51の径を大きくして、締結リング部Rの内側の軸孔7を、成形ピン51により所望する直径寸法に成形するようにしてもよい。この場合には、軸孔7の機械による仕上げ加工が不要となり、さらに製造コストを低減することができる。
g…間欠部、R…締結リング部、S1…駆動軸、S2…従動軸、1…駆動ハブ、2…従動ハブ、4…ハブ本体、7…軸孔、7a…肉盗部、8…第1台座、9…第2台座、10…割り溝、11,12,15,17,23,25…段付き孔、11a,15a,23a,25a…ナット係合凹部、13,16,24,24A…ナット、14…締付ボルト、15b…座金部、17a…頭部収容凹部、18,18A,21,21A…伝動ボルト、18,18A,21…ボルト、31…第1型、32…第2型、33…割り溝成形型、34…第3型、48…型合わせ凹部。
Claims (6)
- 駆動軸に対し一体回転可能に連結される駆動ハブと、従動軸に対し一体回転可能に連結される従動ハブと、前記両ハブの間で回転を伝動する回転伝動手段とを備えた軸継手のハブであって、
上記ハブは、ハブ本体と、該ハブ本体の外側面に一体に型成形され、かつ弾性変形されて駆動軸又は従動軸を締結可能な間欠部及び軸孔を有する締結リング部と、該締結リング部の間欠部の一端部に一体に型成形され、かつナットを回動不能に係合するナット係合凹部を有し、かつ締付ボルトを挿通する段付き孔を有する第1台座と、前記締結リング部の間欠部の他端部に一体に型成形され、かつ前記締付ボルトを挿通する段付き孔を有する第2台座とを備え、前記第1台座と第2台座との間には前記間欠部と対応して割り溝が型成形されていることを特徴とする軸継手のハブ。 - 請求項1において、前記ハブ本体の前記締結リングの外周面と対応する部位には、回転伝動手段を構成する部品としての複数の伝動ボルトをそれぞれ挿通するとともに、該ボルトに螺合されるナットを回動不能に係合するナット係合凹部を有する段付き孔が型成形され、ハブ本体の前記割り溝と対応する部位には、回転伝動手段を構成する部品としての伝動ボルトの頭部を収容する頭部収容凹部を有する段付き孔が型成形されていることを特徴とする軸継手のハブ。
- 請求項2において、前記ハブ本体の内側面には、前記ナット係合凹部を有する前記段付き孔と対応して環状の座金部が隆起するように一体に型成形されていることを特徴とする軸継手のハブ。
- 請求項1に記載の軸継手のハブの製造方法であって、前記ハブ本体、締結リング部、間欠部、軸孔、第1台座、第2台座、割り溝、段付き孔及びナット係合凹部を同時に成型装置により型成形することを特徴とする軸継手のハブの製造方法。
- 請求項4において、前記軸孔は、予め小径寸法に肉盗部として型成形され、後工程で機械加工により所望する径寸法に仕上げ加工されることを特徴とする軸継手のハブの製造方法。
- 請求項1に記載の軸継手のハブの製造方法に用いる成型装置であって、
前記ハブ本体の片側の半分、締結リング部の片側の半分、第1台座、段付き孔及びナット係合凹部を型成形するための第1型と、
前記ハブ本体の他側の半分、締結リング部の他側の半分、第2台座及び段付き孔を型成形するための第2型と、
前記第1型と第2型との間にスライド可能に介在され、かつ前記間欠部及び割り溝を型成形するための割り溝成形型と、
前記第1型及び第2型の前記割り溝成形型と反対側の側面に形成された型合わせ凹部に向かって接離可能に設けられ、かつ前記ハブ本体、軸孔、ハブ本体側の段付き孔、ナット係合凹部及び頭部収容凹部を型成形するための第3型と
を備えていることを特徴とする軸継手のハブの成型装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009129508A JP2010276119A (ja) | 2009-05-28 | 2009-05-28 | 軸継手のハブ及びその製造方法並びに成型装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009129508A JP2010276119A (ja) | 2009-05-28 | 2009-05-28 | 軸継手のハブ及びその製造方法並びに成型装置 |
Publications (1)
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JP2010276119A true JP2010276119A (ja) | 2010-12-09 |
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ID=43423261
Family Applications (1)
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JP2009129508A Pending JP2010276119A (ja) | 2009-05-28 | 2009-05-28 | 軸継手のハブ及びその製造方法並びに成型装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010276119A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102425613A (zh) * | 2011-12-13 | 2012-04-25 | 重庆潍柴发动机厂 | 哈呋式齿轮紧固装置 |
CN107322843A (zh) * | 2017-08-31 | 2017-11-07 | 重庆鲜王机械制造有限公司 | 一种简易联轴器制造设备 |
KR20200115913A (ko) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 주식회사 나라코퍼레이션 | 보스 확대형 디스크 커플링 |
-
2009
- 2009-05-28 JP JP2009129508A patent/JP2010276119A/ja active Pending
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