JP2016092025A - 基板保持装置および方法ならびに基板検査装置 - Google Patents

基板保持装置および方法ならびに基板検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ハンドリングが可能な基板外周部の処理対象外領域が狭くても、反りやたわみを生じる基板の反りやたわみを矯正しつつ、基板を保持することができる装置および方法を提供すること。
【解決手段】 基板を保持する基板保持装置であって、
基板に設定された処理対象領域より大きな開口部を有する枠体と、
基板の処理対象領域より外側を少なくとも3点で支えるガイド部と、
基板の外縁を外側から内側に向けて少なくとも3方向から押さえることで位置決め保持する位置決め保持部とを備え、
ガイド部および位置決め保持部は、それぞれが基板の外縁を囲む様に配置されており、
位置決め保持部は、基板の外縁と接する部分が上端部及び下端部にかけて基板の内側に向けて傾斜している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板を処理(例えば、基板に成膜、露光、現像、エッチング、加工などを施したり、基板を検査したり、基板の位置決めすること)する際に、基板の保持をする基板保持装置に関する。特に、基板内側に設定された処理対象領域よりも外側である基板外周部しか接触や保持を許されていない基板の保持装置および保持方法ならびに当該装置を備えた基板検査装置に関する。
従来より、シリコンウエハの欠陥検査装置では、ウエハのエッジに設けられるテーパ部あるいは欠陥検査に影響しない範囲のエッジ部(つまり、基板外周部)を支えるウエハ載置台により保持している(例えば、特許文献1)。
また、半導体ウエハやガラス基板等の面上のキズ、汚れなどを検査する装置では、複数の固定規制部材と、それらに対向して配置された複数の可動規制部材と、基板外周部の下面を負圧吸引する吸着機構を用いて、基板を保持している(例えば、特許文献2)。
さらに、シリコンウエハの表裏面を検査する装置では、ウエハの外周部を、ガイドローラを備えたロボットハンドにて把持し、ウエハを鉛直状態にすることで自重たわみを防止する技術が提案されている(例えば、特許文献3)。
特開2010−8392号公報 特開2003−27155号公報 特開平11−219990号公報
しかし、従来技術の場合、平面基板の保持を前提としているため、反りやたわみが生じやすい基板については、所望のハンドリングができない。
例えば、特許文献1の技術では、反りやたわみが生じやすい基板を載置すると基板端部のいずれかが浮き上がってしまい、移動の際に基板がずれたり載置台から外れるおそれがある。
一方、特許文献2の技術では、反りやたわみが生じやすい基板を載置すると外周部のいずれかが浮き上がり、隙間が生じて吸着できない。若しくは、吸着のために広い範囲が必要となり、検査対象領域と干渉してしまう。
一方、特許文献3の技術では、基板の自重たわみを防ぐことはできても、最初から反りやたわみを生じている基板を矯正することまではできない。
そこで、本発明は、ハンドリングが可能な基板外周部の処理対象外領域が狭くても、反りやたわみを生じる基板の反りやたわみを矯正しつつ、基板を保持することができる装置および方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一観点に係る態様は、
基板を保持する基板保持装置であって、
前記基板に設定された処理対象領域より外側を少なくとも3点で支えるガイド部と、
前記基板の外縁を外側から内側に向けて少なくとも3方向から基板保持部材により押さえることで前記基板を保持する基板保持部とを備え、
前記ガイド部および前記基板保持部材は、それぞれが前記基板の外縁を囲む様に配置されており、
前記基板保持部材は、前記基板の外縁を鉛直方向に位置規制する位置規制部を有している、基板保持装置である。
また、本発明の他の一観点に係る態様は、
基板を保持する基板保持方法であって、
前記基板の外縁を囲む様に配置された少なくとも3つのガイド部を用い、前記基板の外縁を前記ガイド部の内側面に沿わせながら、当該基板の外縁若しくは外縁下面部を当該ガイド部の下端部に近づけて接触させ、
当該基板の外縁を囲む様に配置された、前記基板の外縁と接する部分が上端部及び下端部にかけて前記基板の内側に向けて傾斜している部材により、前記基板の外縁の外側から内側に向けて少なくとも3方向から押さえる、基板保持方法である。
これらの態様によれば、基板の外縁に近づき押さえる際、基板保持部材の傾斜した上端部及び下端部が当該基板の外縁の反りやたわみを矯正するように近づき、基板を保持する。
また、本発明の他の一観点に係る態様は、
前記基板に設定された処理対象領域より大きな開口部を有する枠体を備え、前記ガイド部と前記基板保持部が当該枠体を介して連結された、上述の基板保持装置と、
前記基板に設定された検査対象部位に向けて照明光を照射する照明部と、
前記基板に設定された検査対象部位を撮像する撮像部と、
前記撮像部で撮像した画像に基づいて前記検査対象部位を検査する検査部とを備え、
前記照明部と前記撮像部は、前記検査対象部位を挟んで対向配置されている
ことを特徴とする、基板検査装置である。
この態様によれば、基板保持部が基板の外縁に近づき押さえる際、基板保持部の傾斜した上端部及び下端部が当該基板の外縁の反りやたわみを矯正するように近づく。そして、その状態で基板を保持し、所定の検査を行うことができる。
ハンドリングが可能な基板外周部の処理対象外領域が狭くても、反りやたわみを生じる基板の反りやたわみを矯正しつつ、基板を保持することができる。
本発明を具現化する形態の一例の全体構成を示す斜視図である。 本発明を具現化する形態の一例を示す断面図である。 本発明を具現化する形態の一例の要部を示す断面図である。 本発明を具現化する形態の別の一例を示す平面図である。 本発明を具現化する形態のさらに別の一例の全体構成を示す平面図である。 ガイド部の変形例を示す斜視図である。 本発明を具現化する別の形態の一例の全体構成を示す概略図である。
以下に、本発明を実施するための具体的な形態について、図を用いながら説明する。
なお、各図においては、直交座標系の3軸をX、Y、Zとし、XY平面を水平面、Z方向を鉛直方向とする。Z方向は、矢印の方向を上とし、その逆方向を下と表現する。
以下の説明では、所定の処理対象となる基板の一例として、円形のシリコンウエハを例示する(以下、単に基板Wと呼ぶ)。なお、基板Wの外縁の一部には、ノッチやオリエンテーションフラットと呼ばれる凹み部や平坦部がある。
図1は、本発明を具現化する形態の一例の全体構成を示す平面図である。
本発明に係る基板保持装置1は、枠体2と、ガイド部3と、基板保持部4とを備えて構成されている。この基板保持装置1は、人手や移載ロボットなどにより搬送されてきた基板Wを一定の姿勢を保った状態で保持するものである。さらに、この基板保持装置1は、処理中に基板Wを移動又は静止させても不意に位置ずれしたり脱落したりしないよう保持し続け、所定の処理が済めば保持を解除するものである。
枠体2は、基板Wを一定の姿勢を保った状態で保持するために、後述するガイド部3などを取り付けるための部材である。枠体2は、基板Wの外縁Weまたは基板Wに設定された処理対象領域Wpよりも外側を内縁とする開口部20が設けられており、基板Wに対して所定の処理を行うことができるよう構成されている。図1には、枠体2の上下面が概ね水平方向に配置されている様子が示されている。
ガイド部3は、基板保持装置1に基板Wを載置する際、基板Wの外縁Weが所定の範囲内に収まるように水平方向の位置を規制するとともに、基板Wの外縁Weの上下方向の位置を規制するものである。ガイド部3は、基板Wの処理対象領域Wpより外側を少なくとも3点で支える構成をしている。さらに、ガイド部3は、基板Wの外縁Weを囲む様に配置されて、枠体2に取り付けられている。図1には、ガイド部3が、基板Wの外縁Weを囲む様に4箇所配置されている様子が示されている。
具体的には、ガイド部3は、略L字型の外形をしており、基板Wの外縁We又は外縁下面部を下方から支える部材と、鉛直上方に延びる部材とで構成されている。なお、この鉛直上方に延びる部材の上端部をガイド部の上端部31、基板Wの外縁We又は外縁下面部を下方から支える部材をガイド部の下端部34、これらガイド部の上端部31とガイド部の下端部34との間をガイド本体部32、ガイド本体部32の基板W側の側面をガイド部の内側面33と呼ぶ。なお、ガイド部の下端部34は、基板Wの内側に向いた状態で配置されている。
各ガイド部の内側面33と基板Wの外縁Weとは、それぞれ所定の間隔(いわゆるクリアランス)が設定されている。ガイド部の下端部34は、水平方向が、基板Wの外縁Weよりも基板Wの内側であって、基板Wの処理対象領域Wpよりも外側に配置されている。また、各ガイド部の下端部34は、その上面または基板Wの外縁Weと接する部分がそれぞれ上下方向にみて概ね同一な水平面(つまり、枠体2の上下面と平行な面)に配置されており、それ以上基板Wが下方に動かないよう、上下方向の位置を規制する機能を有している。
そのため、基板Wに反りやたわみが生じていても、基板Wの自重が加わることにより、ガイド部3は、4箇所配置されたガイド部3のうち少なくとも3点で、基板Wの処理対象領域Wpより外側を支えることができる。
図2は、本発明を具現化する形態の一例を示す断面図であり、図1にて図示した基板保持装置1の各部をy方向に見た断面図が示されている。
図3は、本発明を具現化する形態の一例の要部を示す断面図であり、本発明を構成する基板保持部4の1つと基板Wの外縁Weとの位置関係の詳細が示されている。
基板保持部4は、基板保持装置1に基板Wを載置した後、所定の処理を行うために、基板Wの外縁Weを予め規定しておいた位置で基板Wを保持するものである。さらに、基板保持部4は、位置規制部を有しており、この位置規制部は、基板Wの外縁Weを鉛直方向に位置規制するものである。
位置規制部は、略円筒状の形状をしつつ、鉛直方向の中ほどが基板Wの外側に向けて凹んだ形状の、基板保持部材40にて構成することができる。基板保持部材40は、基板Wの外縁Weと接する部分45が、当該基板保持部材の上端部41及び下端部42にかけて、基板Wの内側に向けて傾斜しており、中ほどが凹み部43となっている。また、基板保持部材40は、上端部41が基板Wの外縁Weと接する部分45よりもZ方向に高い位置に、下端部42が基板Wの外縁Weと接する部分45よりもZ方向に低い位置に配置されるような寸法および形状で配置されている。
これら基板保持部材40は、基板Wの外縁Weを囲む様に複数配置されている。さらに、基板保持部4は、直接基板Wの外縁Weと接する複数の基板保持部材40と、基板保持部材40を移動させる機構(詳細は後述する)を備えて構成されている。そして、基板保持部4は、これら複数の基板保持部材40により、基板Wの外縁Weを外側から内側に向けて少なくとも3方向から押さえることで基板Wを保持する構成をしている。
基板保持装置1において、これら基板保持部材40の凹み部43は、基板Wを保持したときに、基板Wの外縁Weが同一平面(図1〜3ではXY平面)に位置規制される様なZ方向の位置に配置しておくと共に、基板保持部材の上端部41及び下端部42は、基板Wを保持した際に、基板Wに設定された処理対象領域Wpの外側に配置されるような形状に設計し配置しておく。なお、ここで言う同一平面とは、基板Wに対して所定の処理を行うことができる程度の平坦性が確保された状態を意味する。
そうすることで、基板Wに反りやたわみが生じていても、基板保持部材40が基板Wの内側に移動することにより、基板Wの外縁Weが基板保持部材40の上端部41乃至下端部42の間を鉛直方向に規制されながら、凹み部43の中心に集まるように、位置規制される。そのため、基板保持部4では、基板Wの反りやたわみを矯正した状態で基板Wを保持することができる。
基板保持部4において、基板保持部材40を移動させる機構としては、次のような構成例示できる。つまり、位置決め基準側往復動機構50と、位置決め押込み側往復機構55とを備えた構成である。これらの位置決め基準側往復動機構50と位置決め押込み側往復機構55とは、基板Wを挟んで対向する位置にそれぞれ配置され、枠体2にそれぞれ取り付けられている。円形の基板Wを保持する形態においては、少なくとも2つの基板保持部材40を移動させる位置決め基準側往復動機構50と、基板保持部材40を移動させる位置決め押込み側往復機構55とを、1組備えていれば良い。
位置決め基準側往復動機構50は、少なくとも2つの基板保持部材40を待機位置51(実線で図示)と基準位置52(破線で図示)とに移動させるものである。より具体的には、位置決め基準側往復動機構50は、空気圧や油圧などで往復動作するアクチュエータや、外部機器から制御可能な回転モータとボールネジを用いたものやリニアモータ(いわゆる電動アクチュエータ)などが例示できる。
なお、待機位置51とは、少なくとも2つある基板保持部材の上端部41が、それぞれ基板Wの外縁Weよりも外側となる位置のことである。一方、基準位置52とは、基板Wを保持する際に、少なくとも2つある基板保持部材40と基板Wと接する部分が、それぞれ当該基板の位置決め基準位置となる位置のことである。
これら待機位置51と基準位置52とは、メカストッパ54の位置調整により設定したり、エンコーダに基づく位置決め停止位置として設定したりすることができる。
位置決め押込み側往復機構55は、基板保持部材40を待機位置56(実線で図示)と基板押込位置57(破線で図示)とに移動させるものである。なお、待機位置56とは、基板保持部材の上端部41が基板Wの外縁Weよりも外側となる位置のことである。一方、基板押込位置57とは、基板Wを保持する際に基板保持部材40と基板Wと接する部分が、当該基板Wの外縁Weよりも内側となる位置のことである。
これら待機位置56と基板押込位置57とは、メカストッパの位置調整により設定したり、エンコーダに基づく位置決め停止位置として設定したりすることができる。
この様な構成をしているため、基板保持部4は、基板保持部材40を待機位置51,56に移動させることで円形の基板Wを載置したり取り出したりできる状態にし、基板保持部材40を基準位置52、基板押込位置57に移動させることで基板Wの外縁Weを予め規定しておいた位置で保持する状態にする(つまり、切替動作をする)ことができる。
[変形例]
図4は、本発明を具現化する形態の別の一例を示す平面図である。
図4には、外縁が円形状の基板Wを保持する基板保持装置1Aの一例が示されている。
基板保持装置1Aは、上述の基板保持装置1の変形例であり、6つのガイド部3Aを備えて構成されている。これらガイド部3Aは、3ヶ所配置された基板保持部材40の両側近傍に2つ1組で合計3組が配置されている。この様な構成をしているため、基板保持装置1Aは、薄くて変形しやすい基板Wを保持する際、基板Wの外縁Weが大きく垂れ下がることを防ぎ、確実に基板保持部材40にて基板Wの外縁Weを挟み込み、基板Wを保持することができる。
[矩形基板への適用例]
図5は、本発明を具現化する形態のさらに別の一例の全体構成を示す平面図である。
図5には、外縁が矩形状の基板Wrを保持する基板保持装置1Bの一例が示されている。
基板保持装置1Bは、枠体2Bと、ガイド部3Bと、基板保持部4Bとを備えて構成されている。この基板保持装置1Bは、上述の円形基板Wを保持する基板保持装置1とは異なり、矩形状の基板Wrを保持するものである。矩形状の基板Wrは、方向識別のためのオリフラWfcと呼ばれるコーナーカットが施されており、それを挟む辺の長辺側を基板の第1基準辺Wr1,短辺側を基板の第2基準辺Wr2と呼ぶ。
基板保持装置1Bにおいて、枠体2B,ガイド部3B,基板保持部4Bは、それぞれ上述した基板保持装置1における枠体2,ガイド部3,基板保持部4と概ね機能が同様であるため、同様部分については説明を省略し、異なる部分について詳細を述べる。
枠体2Bは、基板Wrの外縁または基板Wrに設定された処理対象領域Wpよりも外側を内縁とする開口部20Bが設けられている。
ガイド部3Bは、基板Wrの第1基準片Wr1側を2ヶ所、第2基準片Wr2側を1ヶ所、第1基準片Wr1と対向する辺側、第2基準片Wr2と対向する辺側にそれぞれ1ヶ所を支えるよう配置されている。
基板保持部4Bは、基板Wrの第1基準片Wr1側の2ヶ所、第2基準片Wr2側の1ヶ所、第1基準片Wr1と対向する辺側、第2基準片Wr2と対向する辺側のそれぞれ1ヶ所を、基板Wrの外側から内側に向けて押さえる構成をしている。
基板保持部4Bには、基板Wrの第1基準片Wr1側に配置された位置決め基準側往復動機構50、第1基準片Wr1と対向する辺側に配置された位置決め押込み側往復機構55、基板Wrの第2基準片Wr2側に配置された位置決め基準側往復動機構50B、第2基準片Wr2と対向する辺側に配置された位置決め押込み側往復機構55Bが備えられている。
この様な構成をしているため、基板保持部4Bは、基板保持部材40を待機位置51,56に移動させることで矩形状の基板Wrを載置したり取り出したりできる状態にし、基板保持部材40を基準位置52、基板押込位置57に移動させることで基板Wrの外縁Weを予め規定しておいた位置で保持する状態にする(つまり、切替動作をする)ことができる。
なお上述では、矩形状の基板Wrを保持するために、基板保持部材40をX方向またはY方向に独立して移動させる、位置決め基準側往復動機構50,50Bと、位置決め押込み側往復機構55,55Bを備えた構成を示した。しかし、矩形状の基板Wrを保持するための形態は、この様な構成に限定されず、基板保持部材40を基板Wrの対角方向(つまり、XY合成方向)に移動させるように配置した、位置決め基準側往復動機構と、位置決め押込み側往復機構とを備えた構成であっても良い。
[ガイド部の形状]
図6は、ガイド部の変形例を示す斜視図である。
図6(a)〜(n)には、図1〜5に示した形態に用いられるガイド部3に代替え可能な変形例として、種々の形状をしたガイド部3a〜3nがそれぞれ例示されている。
より具体的には、ガイド部3aについて、ガイド本体部32aは、ガイド部の下端部34a側から上方(つまり、ガイド部の上端部31a側)にかけて、ガイド部の内側面33aが基板Wの外側に傾斜した形状をしている。また、ガイド部3b〜3fについても同様であり、本願ではこのようなガイド部3a〜3fの形状を総じて「外開きのL字型の外形」と呼ぶ。なお、ガイド部の下端部34a〜34fの基板の外縁Weと接触する部分が、基板の内側に向けて、水平方向に突き出た形状をしている。
さらに、このようなガイド部3a〜3fの形状に限らず、ガイド部3g〜3nに示す様に、ガイド部の下端部34g〜34nの基板の外縁Weと接触する部分が、基板の内側に向けて下方に傾斜しつつ突出した形状をしていても良く、これらも含めて「外開きのL字型の外形」と呼ぶ。このとき、ガイド部の下端部の下方に傾斜させる寸法は、基板保持部4,4Bで基板W,Wrを把持する際に、基板保持部材の上端部41と下端部42との間に納まるようにしておく。この様にガイド部の下端部の基板の外縁Weと接触する部分が下方に傾斜していると、パーティクルの堆積を防ぐことができるので好ましい。
本願発明を実施する上で、ガイド部が「外開きのL字型の外形」をしていることが好ましい。この様な形状をしていることで、基板Wを移載する際、始めは基板の外縁Weとガイド部の上端部31とのクリアランスが広い状態であるが、ガイド部の内側面33に沿わせながら基板Wをガイド部の下端部34に近づけるにつれてクリアランスが狭くなっていく。そして、基板の外縁Weをガイド部の下端部34に接触させたときには、クリアランスをゼロ又は極めて少ない状態にすることができる。そのため、複数の基板保持部材40により基板の外縁Weを保持する際に、基板Wの位置ずれを無くす又は位置ずれ量を極めて少なくすることができる。
[保持動作の説明]
上述の基板保持装置にて基板を保持させる際の動作フローについて詳細を説明する。
予め基板保持部4は、基板保持部材40を待機位置51,56へ移動させておく。
そして、処理対象となる基板の外縁Weを、ガイド部3の内面側に沿わせながら、当該基板の外縁若しくは外縁下面部を、ガイド部の下端部に近づけて接触させる。
その後、当該基板の外縁を囲む様に配置された、複数の基板保持部材40を、それぞれ基板の外縁Weの外側から内側に向けて押さえる。この時、外縁が円弧状の基板Wであれば、複数の基板保持部材40は、少なくとも3方向から基板Wを押さえる。一方、外縁が矩形状の基板Wであれば、複数の基板保持部材40は、少なくとも第1基準辺側の2ヶ所、第2基準辺側の1ヶ所、前記第1基準辺の対辺側の1ヶ所および前記第2基準辺の対辺側の1ヶ所を押さえる。
[他の形状の基板への適用]
上述では、外縁が円弧状の基板W、外縁が矩形状の基板Wrの場合について、それぞれ、枠体2,2B、ガイド部3,3A,3B、基板保持部4,4Bの具体例を示した。しかし、本発明を適用する上では、処理対象となる基板の形状はこれらに限定されず、他の形状(例えば、三角形、六角形、八角形、楕円形など)であっても良い。そして、それら基板の外縁形状に合わせて、枠体,ガイド部,基板保持部などの形状、配置及び個数などを決定すれば良く、少なくとも基板の処理対象領域より外側を3点で支えるガイド部を配置し、少なくとも3方向から基板保持部材40で基板を外側から内側に向けて押さえる基板保持部を備えた構成としておく。
なお、上述では、処理対象領域より大きな開口部を有する枠体2,2Bを備えた構成を例示し、これら枠体2,2Bにガイド部3,3A,3Bと基板保持部4,4Bが連結された構成を示した。この様な構成であれば、基板の下面に設定された処理対象領域に、所定の処理を行うことができる。しかし、基板の下面からの処理が不要で、基板上面からのみの処理が行われる場合であれば、開口部を有する枠体とする必要はなく、単なるプレート材などにより、ガイド部3,3A,3Bと基板保持部4,4Bとを連結しても良い。
[検査装置への適用例]
図7は、本発明を具現化する別の形態の一例の全体構成を示す概略図である。
図7には、本発明に係る基板検査装置90の全体構成が示されており、基板検査装置90は、上述の基板保持装置1と、照明部91と、撮像部92と、検査部93が備えられている。この基板検査装置90は、検査対象となる基板Wi(以下、単に「基板Wi」と呼ぶ)を移動又は静止させる際に、不意に位置ずれしたり脱落したりすることなく、しかも基板Wiの反りやたわみを矯正した状態で検査対象領域Wq(上述の処理対象領域の一類型)の外側を保持し、所定の検査を行うものである。
照明部91は、基板Wiに設定された検査対象部位95に向けて照明光94を照射するものである。照明部91は、例えばLED照明やハロゲン照明などを光源とし、可視光線、赤外光線または紫外光線などを照射するものである。
撮像部92は、基板Wiに設定された検査対象部位95を撮像するのである。撮像部92は、例えばCCDやCMOSなどのエリアセンサ又はラインセンサなどを撮像素子として組み込まれたもので、撮像した画像に対応する映像信号やデータを外部機器に出力するものである。
検査部93は、撮像部で撮像した画像に基づいて前記検査対象部位を検査するのである。検査部93は、例えば画像処理ユニットと呼ばれる機器(ハードウェア)とその実行プログラム(ソフトウェア)により構成され、撮像部92から出力された映像信号やデータを入力し、所定の画像処理を実行して、異物の検出や計数、パターン欠陥の検出などを行うものである。
そして、照明部91と、撮像部92とは、基板Wiの検査対象部位を挟んで対向配置されており、基板Wiに規定された検査対象領域Wqの内側の検査対象部位95に照明光94を照射し、検査対象部位95を通過した光96で撮像することができる。このとき、枠体2の開口部20の内縁は、基板Wiに規定された検査対象領域Wqの外側となるようにしておく。そのため、照明光および検査対象部位95を通過した光が枠体2と干渉しないので、基板検査装置90は、基板Wiに規定された検査対象領域Wqの全域を検査することができる。
なお、本発明に係る基板検査装置は、上述の構成に限らず、次のような形態であっても良い。
1)基板保持装置を装置フレームに固定配置し、基板Wiを保持した状態で、照明部91と撮像部92とを移動させる。
2)照明部91と撮像部92とを装置フレームに固定配置し、基板Wiを保持した基板保持装置を移動させる。
3)照明部を、基板保持装置の枠体の開口部全面から照明光が照射される構成とし、基板保持装置と共に装置フレームに固定配置し、撮像部92を移動させる。
なお、上述の各部を移動させる手段としては、外部機器から制御可能な回転モータとボールネジを組み合わせたものやリニアモータなどが例示できる。
この様な構成をしているため、本発明に係る基板検査装置は、検査対象領域全域に亘って透過照明光による全面検査が行う際に、検査対象領域の外側を基板保持部材にて保持し、従来の検査装置では対応できなかった反りやたわみのある基板であっても、反りやたわみを矯正した状態で検査が可能となる。
1 基板保持装置(円形基板用)
2 枠体
3 ガイド部
4 基板保持部
1A 基板保持装置(円形基板用)
3A ガイド部
1B 基板保持装置(矩形基板用)
2B 枠体
3B ガイド部
4B 基板保持部
20 開口部
21 フレーム部
30 ガイド本体部
31 ガイド部の上端部
33 ガイド部の内側面
34 ガイド部の下端部
35 ガイド部が基板の外縁と接する部分
40 基板保持部材
41 基板保持部材の上端部
42 基板保持部材の下端部
43 基板保持部材の内側面
45 基板保持部材が基板の外縁と接する部分
50 位置決め基準側往復動機構
51 待機位置
52 基準位置
53 矢印(往復動作の方向)
55 位置決め押込み側往復機構
56 待機位置
57 基板押込位置
58 矢印(往復動作の方向)
90 基板検査装置
91 照明部
92 撮像部
93 検査部
94 照明光(透過照明光)
95 検査対象部位
96 検査対象部位を通過した光
W 基板(処理対象、円形)
We 基板の外縁
Wp 処理対象領域
Wr 基板(処理対象、矩形)
Wfc オリフラ
Wr1 基板の第1基準辺
Wr2 基板の第2基準辺
Wi 基板(検査対象)
Wq 検査対象領域

Claims (9)

  1. 基板を保持する基板保持装置であって、
    前記基板に設定された処理対象領域より外側を少なくとも3点で支えるガイド部と、
    前記基板の外縁を外側から内側に向けて少なくとも3方向から基板保持部材により押さえることで前記基板を保持する基板保持部とを備え、
    前記ガイド部および前記基板保持部材は、それぞれが前記基板の外縁を囲む様に配置されており、
    前記基板保持部材は、前記基板の外縁を鉛直方向に位置規制する位置規制部を有している、基板保持装置。
  2. 保持対象となる前記基板の外縁が円弧状であって、
    前記基板保持部は、
    前記基板保持部材により前記基板の外縁のいずれか3ヶ所を外側から内側に向けて押さえ、
    前記基板の外縁を押さえる3ヶ所のうち2ヶ所を、当該基板の外縁よりも外側となる待機位置 ないし 当該基板と接する部分が当該基板の位置決め基準位置 に往復動作させる位置決め基準側往復動機構と、
    前記基板の外縁を押さえる3ヶ所のうち前記2ヶ所以外の他の1ヶ所を、当該基板の外縁よりも外側となる待機位置 ないし 当該基板と接する部分が当該基板の外縁よりも内側となる基板押込位置 に往復動作させる位置決め押込み側往復機構と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の基板保持装置。
  3. 保持対象となる前記基板の外縁が矩形状であって、
    前記基板保持部は、
    前記基板保持部材により少なくとも、前記基板の第1基準辺側の2ヶ所、当該基板の第2基準辺側の1ヶ所、前記第1基準辺の対辺側の1ヶ所および前記第2基準辺の対辺側の1ヶ所を、前記基板の外縁の外側から内側に向けて押さえ、
    前記基板の外縁を押さえる前記第1基準辺側の2ヶ所および前記第2基準辺側の1ヶ所を、当該基板と接する部分が当該基板の外縁よりも外側となる待機位置 または 当該基板と接する部分が当該基板の外縁と接する基準位置に、往復動作させる位置決め基準側往復動機構と、
    前記基板の外縁を押さえる前記第1基準辺の対辺側の1ヶ所および前記第2基準辺の対辺側の1ヶ所を、当該基板と接する部分が当該基板の外縁よりも外側となる待機位置ないし当該基板と接する部分が当該基板の外縁よりも内側となる基板押込位置を往復動作させる位置決め押込み側往復機構と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の基板保持装置。
  4. 前記ガイド部は、外開きのL字型の外形をしており、
    前記基板の外縁若しくは外縁下面部を支える下端部と、
    前記下端部側から上端部側にかけて内側面が前記基板の外側に傾斜したガイド本体部と
    を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の基板保持装置。
  5. 前記ガイド本体部の外側に傾斜した角度が5度〜60度に設定されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の基板保持装置。
  6. 前記基板に設定された処理対象領域より大きな開口部を有する枠体を備え、前記ガイド部と前記基板保持部が当該枠体を介して連結された、請求項1〜5のいずれかに記載の基板保持装置と、
    前記基板に設定された検査対象部位に向けて照明光を照射する照明部と、
    前記基板に設定された検査対象部位を撮像する撮像部と、
    前記撮像部で撮像した画像に基づいて前記検査対象部位を検査する検査部とを備え、
    前記照明部と前記撮像部は、前記検査対象部位を挟んで対向配置されている
    ことを特徴とする、基板検査装置。
  7. 基板を保持する基板保持方法であって、
    前記基板の外縁を囲む様に配置された少なくとも3つのガイド部を用い、前記基板の外縁を前記ガイド部の内側面に沿わせながら、当該基板の外縁若しくは外縁下面部を当該ガイド部の下端部に近づけて接触させ、
    当該基板の外縁を囲む様に配置された、前記基板の外縁と接する部分が上端部及び下端部にかけて前記基板の内側に向けて傾斜している部材により、前記基板の外縁の外側から内側に向けて少なくとも3方向から押さえる、基板保持方法。
  8. 外縁が円弧状の基板を保持する基板保持方法であって、
    前記基板の外縁を前記ガイド部の内側面に沿わせながら、当該基板の外縁若しくは外縁下面部を当該ガイド部の下端部に近づけて接触させ、
    当該基板の外縁の少なくとも3ヶ所を、前記基板の外縁の外側から内側に向けて、前記基板の外縁と接する部分が上端部及び下端部にかけて前記基板の内側に向けて傾斜している部材により押さえる、基板保持方法。
  9. 外縁が矩形状の基板を保持する基板保持方法であって、
    前記基板の外縁を前記ガイド部の内側面に沿わせながら、当該基板の外縁若しくは外縁下面部を当該ガイド部の下端部に近づけて接触させ、
    少なくとも、第1基準辺側の2ヶ所、第2基準辺側の1ヶ所、前記第1基準辺の対辺側の1ヶ所および前記第2基準辺の対辺側の1ヶ所を、前記基板の外縁の外側から内側に向けて、前記基板の外縁と接する部分が上端部及び下端部にかけて前記基板の内側に向けて傾斜している部材により押さえる、基板保持方法。
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