JP2005026565A - 基板位置決め装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス基板の反りや撓みを矯正できて基準位置に位置決めすること。
【解決手段】側面6の全周に亘って位置矯正用のV字形状の溝7を形成したローラ5をガラス基板2の端面に押し付ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)などのフラットパネルディスプレイに用いられるガラス基板の反りや撓みを矯正して基準位置に位置決めする基板位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラス基板を位置決めする技術としては、例えば特許文献1がある。この特許文献1は、ガラス基板の位置決め時に、ガラス基板の端面を基準ローラの外枠を押し付けて位置決めした状態でガラス基板をホルダに吸着保持する際に、ガラス基板の下降と共に基準ローラを軸方向に変位させている。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−114644号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、LCD製造工程のガラス基板は、その基板面上に回路パータン等が形成されることにより反りや撓みが生じる。これら反りや撓みの量は、ガラス基板の端面部程大きくなる。
【0005】
特許文献1では、反りや撓みの生じたガラス基板の端面を基準ローラを押し付け基準位置決めするため、ガラス基板の反りや撓みを矯正することはできず、基準位置決め精度が低下する。
【0006】
そこで本発明は、ガラス基板の反りや撓みを矯正できて高精度に位置決めできる基板位置決め装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基板の端面と対向する面に内部に入る程狭まる位置矯正用の溝が形成された位置決め部材と、位置決め部材を基板の端面に対して押し付ける押し付け機構とを具備した基板位置決め装置である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0009】
図1は基板位置決め装置の一部断面構成図である。押し付け機構1は、LCDのガラス基板2の端面の方向(押し付け方向P)に移動可能である。この押し付け機構1の先端部には、回転支持用の軸3がねじ込みにより垂直方向に取り付けられている。この軸3には、位置決め部材としてボールベアリング4を介して耐摩耗性樹脂からなるローラ5が回転可能に取り付けられている。
【0010】
このローラ5は、側面6の全周に亘って位置矯正用の溝7が形成されている。この位置矯正用の溝7は、内部に入る程狭まる形状で、例えばV字形状に形成されている。すなわち、位置矯正用の溝7は、テーパ状の各傾斜面7a、7bを有し、これら傾斜面7a、7bの開口角θを例えば30°〜80°の範囲で、好ましくは50°〜70°に形成している。又、位置矯正用の溝7の開口の幅Wは、ガラス基板2に生じる反りや撓み量よりも大きくなっている。ガラス基板の最大反り量が5mmの場合には、開口の幅Wを11〜12mmとする。そして、溝7のV字底部がガラス基板3の端面を基準の高さに規制する位置決め部位になる。すなわち、傾斜面7aと7bの交点がガラス基板7の中心に一致し、この交点むよりガラス基板3の厚さtの2分の1の高さがガラス基板7の表面の基準高さとなるようにローラ5の高さを調整する。このローラ5は、例えばエンジニアリングプラスチック等の耐摩耗性樹脂からなる。
【0011】
このような基板位置決め装置を用いてガラス基板2を基準位置に位置決めする方法について説明する。
【0012】
図2に示すようにガラス基板2の各コーナ部にそれぞれローラ(位置決め部材)5を2個つづ、計8個設ける。これらローラ5は、図1に示すようにそれぞれガラス基板2の端面に対して押し付け方向Pに押し付け力を加えるように各押し付け機構1を設けて位置決め装置として構成される。これにより、各ローラ5は、ガラス基板2の全方向(X方向、Y方向)から各押し付け機構1により押し付けられる。
【0013】
これらローラ5は、各押し付け機構1によりガラス基板2の端面に向けて移動して押し付け力が加えられると、図1に示すように各ローラ5の溝7内部にガラス基板2の端部が入る。
【0014】
このとき、ガラス基板2の端部に反りや撓みが生じていると、ガラス基板2の端面は、ローラ5の溝7の傾斜面7a又は7bに当接して列方向とは逆方向に力が作用し、溝7の傾斜面7a又は7bを滑りながら溝7のV字底部の位置決め部位に導かれる。この場合、各傾斜面7a、7bの開口角θを例えば70°以下に形成することにより、ガラス基板2の端面には、常に反り方向と逆方向に力が作用し、ガラス基板2の端面は、溝7の傾斜面7a又は7bに沿って溝7のV字底部へと移動する。
【0015】
又、ローラ5は、軸3に対して回転可能であるので、ガラス基板2がアライメントされ、θ方向に回転する際に、ローラ5がガラス基板2の端面上を転動し、ガラス基板2との擦れがなくなる。
【0016】
このようにして位置矯正用の溝7にガラス基板2の端面が入り込むことにより、ガラス基板2反りや撓みが矯正される。溝7のV字底部の高さ位置に対してガラス基板2の表面高さが基準位置に設定されるようにローラ5の高さを調整すれば、ガラス基板2を載置保持する基板ホルダ(ステージ)やガラス基板2をエアーで一定の高さに浮上させる検査ステージに対してガラス基板2の全面を水平に位置決めすることができる。
【0017】
このように上記一実施の形態によれば、側面6の全周に亘って位置矯正用のV字形状の溝7を形成したローラ5をガラス基板2の端面に押し付ける基板位置決め装置を用いるので、ガラス基板2に生じている反りや撓みを水平方向に矯正して反りのあるガラス基板2でも高精度に位置決めできる。
【0018】
又、ガラス基板2に対して全方向(X方向、Y方向)から各ローラ5を押し付けるので、ガラス基板2の端面全周に生じる反りや撓みを矯正できる。
【0019】
このような基板位置決め装置を用いてのガラス基板2の基準位置に対する位置決めは、ガラス基板2をエアーや静電等により浮上させて搬送する浮上基盤搬送装置や、ガラス基板2を一定の高さに浮上させて検査する検査ステージなどに適用できる。
【0020】
又、ガラス基板2をホルダ上に載置してガラス基板2を検査するときに、ガラス基板2を水平に保持するときにも適用できる。
【0021】
基板位置決め装置は、ガラス基板2の対向する搬送方向と平行な2つの側面に沿って複数配置してもよい。
【0022】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0023】
例えば、上記各実施の形態では、位置決め部材としてローラ5を用いた基板整列ピンに適用したが、矩形状のブロックに位置矯正用の溝を設けてもよい。又、位置矯正用の溝7は、図3に示すようにU字形状の曲面11に形成してもよい。このようなU字形状の曲面11であっても、ガラス基板2の端面は、溝7の曲面11に当接し、押し付け機構1による押し付けにより曲面11を滑りながらU字底部の位置決め部位12に導かれる。これにより、ガラス基板2に生じている反りや撓みが水平方向に矯正されて基準位置に位置決めされる。
【0024】
又、位置決め部材は、図4に示すように一対のローラ22、23をガラス基板2の基準面に対して略平行に上下に配置してもよい。
【0025】
このような位置決め部材あれば、押し付け機構1により各ローラ22、23がガラス基板2の端面に対して略垂直方向に押し付け力が加えられると、反りや撓みの生じたガラス基板2の端面がローラ22又は23に当接する。
【0026】
このときガラス基板2の端面が当接したローラ22又は23は、回転しながらガラス基板2の端面を各ローラ22、23の間に導く。
【0027】
これによって、ガラス基板2の反りや撓みが平面状に矯正され、ガラス基板2は、基準位置上に対して水平に位置決めされる。
【0028】
又、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、ガラス基板の反りや撓みを矯正できて基準位置に位置決めできる基板位置決め装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる基板位置決め装置の一実施の形態を示す構成図。
【図2】本発明に係わる基板位置決め装置を用いた基板整列方法を示す図。
【図3】同基板位置決め装置におけるローラの位置矯正用の溝の変形例を示す図。
【図4】本発明に係わる基板位置決め装置の他の実施の形態を示す構成図。
【符号の説明】
1:押し付け機構、2:ガラス基板、3:軸、4:ボールベアリング、5:ローラ、6:側面、7:位置矯正用の溝、7a,7b:傾斜面、11:U字形状の曲面、12:U字底部の位置決め部位、20:位置決め部位、21:溝、22,23:ローラ。

Claims (6)

  1. 基板の端面と対向する面に内部に入る程狭まる位置矯正用の溝が形成された位置決め部材と、
    前記位置決め部材を前記基板の端面に対して押し付ける押し付け機構と、
    を具備したことを特徴とする基板位置決め装置。
  2. 前記位置決め部材は、耐摩耗性樹脂で形成されたローラをボールベアリングを介して回転可能に設け、前記ローラの側面全周に亘って前記位置矯正用の溝を形成したことを特徴とする請求項1記載の基板位置決め装置。
  3. 前記位置決め部材は、矩形状のブロックに形成され、前記基板の端面と対向する前記ブロックの一平面に前記位置矯正用の溝を形成したことを特徴とする請求項1記載の基板位置決め装置。
  4. 前記位置矯正用の溝は、前記基板の端面に当接することにより前記基板の端面を滑りながら位置決め部位に導くテーパ状の傾斜面を有することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項記載の基板位置決め装置。
  5. 前記位置矯正用の溝は、前記基板の端面に支持することにより前記基板の端面を滑りながら位置決め部位に導く曲面状の傾斜面を有することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項記載の基板位置決め装置。
  6. 前記位置決め部材は、一対のローラを前記ガラス基板の基準平面に対して上下に平行に配置したことを特徴とする請求項1記載の基板位置決め装置。
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JP2016092025A (ja) * 2014-10-29 2016-05-23 東レエンジニアリング株式会社 基板保持装置および方法ならびに基板検査装置

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