JP2016089912A - 構造物の制振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】油圧ダンパの減衰力特性を地震の強さに応じて変化し、かつ環境温度の変化に拘らず、その特性を長期に亘って維持する。
【解決手段】油圧ダンパ1は、油圧室27に直列に高圧ガスを封入された予圧室29を有する。予圧室29は、オイルの温度変化による油圧室27の容積変化及びピストンロッド6による油圧室内の容積変化を吸収すると共に、油室27a内のスプリング40と予圧室29の付勢力をバランスする。ピストンバルブ37,37は、チェック弁機能の外にオリフィスを備えてもよく、地震規模に応じて異なる減衰力特性を有し、大きい減衰力特性は、150〜800[kN/(m/sec)]の範囲にある。
【選択図】図3

Description

本発明は、柱及び梁等の2個の構造部材の間に斜めに取付けて、地震に際して構造物の揺れを抑える制振装置に関する。
従来、構造物の制振装置として、油圧ダンパを用いたものはある(特許文献1参照)。上記油圧ダンパは、シリンダに形成された油圧室がピストンにより区画され、かつピストンロッドが油圧室の両端に設けられた壁面に挿通されている。上記油圧ダンパは、ピストンロッド側が一方の構造部材に、シリンダ側が他方の構造部材に対角線状に連結されてブレースダンパを構成し、前記ピストンを貫通して前記両油圧室を連通する流路に調圧弁を介在し、振動特性に応じた所定の減衰係数が実現される。特許文献1のものは、非線形バネを調圧弁と並列に配置し、上記減衰効果に加えて剛性による抵抗力を保持することを提案している。
また、車両用の緩衝器にあっては、ピストンの圧側、伸側の移動に伴う所定圧で解放されるチェックバルブと、上記区画された両油室を連通するオリフィスとを有する圧側及び伸側減衰力発生装置を備えるものがある(特許文献2)。該特許文献2のものは、シリンダチューブを2個のピストンにより第1室、中間室、第2室に区画し、上記2個のピストンにそれぞれ圧側及び伸側の第1減衰力発生装置及び第2減衰力発生装置を備え、シリンダチューブに対するピストンロッドの移動速度が小さいときには、圧側、伸側第1減衰力発生装置の減衰力が圧側、伸側第2減衰力発生装置のそれよりも大きくなるように、また移動速度が大きいときには、圧側、伸側第1減衰力発生装置の減衰力よりも圧側、伸側第2減衰力発生装置のそれが大きくなるように設定し、かつ上記第1室との間にフリーピストンを介在して、ガスが封入されたガス封入室を接続している。
特開平6−346625号公報 特開2007−71367号公報
建物の壁面内及び屋根裏等に設置される上記油圧ダンパは、気温や日射の影響を受けて、周囲温度が氷点下から50℃を越す状況になり、また春夏秋冬の年変化や昼間、夜間の日変化に曝される。上記周囲の温度変化は、油圧ダンパの油圧室に充填されているオイル(粘性流体)に影響し、該オイルが膨張、収縮を繰返す。
上記油圧ダンパは、ピストンロッドの移動が油圧室の容積変化を生じないように構成され、シリンダ及び両端壁面で形成される油圧室の容積は、一定になっている。そのため、上記温度変化によりオイルが膨張、収縮すると、油圧室のオイルの圧力が大きく変化して、ピストンロッドを摺動自在に嵌挿する壁面に装着されているシールに大きな油圧変化を作用して、オイルが油圧室外部に漏れたり、外部の空気が油圧室内に浸入したりして、油圧ダンパの機能を早期に劣化する虞がある。
小さな地震又はトラックの道路走行による建物の揺れは小さく、従って構造物、特に木造の建物の柱と梁との間に設けられる油圧ダンパは、伸び縮みする量が極めて小さく、該小さい作動量で大きな減衰力を発生する必要がある。また、大地震による建物の大きな揺れに対しては、上記大きな減衰力特性の油圧ダンパでは、該油圧ダンパと柱或いは梁との接合部分に大きな応力が作用して、該接合部分を破損してしまう虞がある。
上記特許文献1の油圧ダンパは、構造物の柱梁架構内に設置するものであるが、調圧弁が所定減衰係数からなるダッシュポットとしての特性を発揮するものであり、上述した小さな地震、大きな地震等の異なる状況に対応する特性を有するものではなく、かつ両油圧室の容積は一定となっている。
上記特許文献2の油圧ダンパは、ピストンの移動速度が小さい場合、速度が大きい場合に比して減衰力が大きい2段折れ特性を有し、かつ第1室がフリーピストンを介在してガス封入室に接続しているが、車両の緩衝器であって、構造物の制振装置ではない。従って、該油圧ダンパは、車軸と車体との間で車重を懸架する懸架装置を構成するものであって、油圧ダンパの長さは常に変化可能であって、例えガス封入室が接続されるとしても、それは車体を軟かく支持するためのものであり、上述した一定間隔からなる柱と梁との間に取付けられる制振用の油圧ダンパとはその機能が本質的に異なる。また、ピストンの速度に応じて減衰力が異なる特性を有するが、ピストン速度が小さい場合であっても、車体を軟かく支持するために上記地震に対する大きな減衰力特性とは、根本的に異なる。
そこで、本発明は、油圧ダンパの油圧室の容積を変化可能に構成すると共にその減衰力特性を地震の強さに対応して変化し、もって長期に亘ってその機能を維持することができる構造物の制振装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、シリンダ(5)内にオイルを充填した油圧室(27)を有し、該油圧室をピストン(10)により2個の油室(27a)(27b)に区画して、前記2個の油室の間でオイルを所定の減衰力特性で連通する油圧ダンパ(1)を備え、前記ピストン(10)に連結するピストンロッド(6)の端部を一方の構造部材(2)に連結すると共に、前記シリンダの端部(9)を他方の構造部材(3)に連結して、前記油圧ダンパ(1)を前記一方及び他方の構造部材の間に斜めに設置してなる構造物の制振装置(U)において、
前記シリンダ(5)に少なくとも軸方向に一体のエンド部材(19)と、前記シリンダに軸方向に移動自在なフロート部材(23)との間で前記油圧室(27)を形成し、
前記シリンダの端部の閉塞部(9)と前記フロート部材(23)との間に、前記油圧室(27)から前記フロート部材(23)に作用する油圧に対向する付勢力を有する予圧室(29)を形成し、
前記ピストン(10)部分に、前記2個の油室の一方(27a)から他方の油室(27b)へのオイルの流れを規制する第1のピストンバルブ(37)と、前記他方の油室(27b)から一方の油室(27a)へのオイルの流れを規制する第2のピストンバルブ(37)とを設け、
前記第1及び第2のピストンバルブ(37,37)は、それぞれ前記規制される流れと反対方向のオイルの流れに対して、前記シリンダ(5)に対する前記ピストン(10)の移動速度が低い状態では前記オイルの流れに対する抵抗力が大きく、前記ピストン(10)の移動速度が速い状態では前記オイルの流れに対する抵抗力が小さい減衰力特性を有する、
ことを特徴とする構造物の制振装置にある。
例えば図4〜図12を参照して、前記油圧ダンパ(1)は、前記第1及び第2のピストンバルブ(37,37)(37,37)がそれぞれ前記規制される流れと反対方向のオイルの流れに対して、前記シリンダ(5)に対する前記ピストン(10)の移動速度(V)が所定値(P)以下の状態では閉じ位置にあって前記オイルの流れを制限し、移動速度に対する荷重変化が150〜800[kN/(m/sec)]の急勾配からなり、前記ピストンの移動速度(V)が前記所定値(P)より速い状態では開かれて前記オイルの流れを許容し、移動速度に対する荷重変化が小さい緩勾配からなる減衰力特性を有する。
例えば図6を参照して、前記ピストン(10)に、前記2個の油室(27a,27b)を連通するオリフィス(61)を設け、
前記オリフィスは、前記シリンダの内径断面積(A)に対する該オリフィスの流通面積(a)の比である開口面積比率(z)が0.004〜0.040であり、かつ前記油圧ダンパ(1)は、前記所定値(P)以下の状態で前記移動速度に対する荷重変化が150〜600[kN/(m/sec)]である。
例えば図3を参照して、前記油圧ダンパ(1)は、前記ピストンロッド(6)が前記ピストン(10)から前記2個の油室の内の一方の油室(27a)のみを貫通して延びてなる。
前記油圧ダンパ(1)は、前記エンド部材(19)と前記ピストン(10)との間に縮設されて前記一方の油室(27a)にスプリング(40)が配置されてなる。
前記予圧室は、所定圧の不活性ガスが封入されているガス室(29)からなる。
前記シリンダ(5)の一端部をキャップ部材(7)で閉塞し、該キャップ部材に前記ピストンロッド(6)の付着物を掻落とすスクレーパ(30)を設け、
前記キャップ部材(7)と前記エンド部材(19)との間隔を、前記油圧ダンパ(1)のストローク以上の長さを有する余裕空隙(31)とした。
例えば図4,図6を参照して、前記第1及び第2のピストンバルブ(37,37)(37,37)は、前記ピストン(10)の両側面(10a,10b)に形成され、前記油圧ダンパ(1)の中心軸線を中心とした円周からなる環状の突起(45)と、該突起に外周部が当接するように付勢された可撓性のバルブ座板(50)と、前記ピストン(10)の両側面を前記突起の外径側と内径側とでそれぞれ連通する油路(47)(49)と、を有し、
前記ピストン(10)の移動速度が前記所定値(P)以下の場合、前記バルブ座板(50)が前記環状の突起とその全周において実質的に当接し、前記油路のオイルの流れを制限し、
前記ピストンの移動速度が前記所定値(P)を越えると、前記バルブ座板(50)が付勢力に抗して撓んで前記環状の突起(45)からその全周において離れ、前記油路のオイルの流れを一気に許容してなる。
例えば図6を参照して、前記バルブ座板(50)は、複数板からなり、該複数板のバルブ座板の少なくとも1枚(50a)に、外径側から切込まれた少なくとも1個の溝(61a)が形成され、該溝が前記環状の突起(45)の内径側と外径側とを連通して前記オリフィス(61)を形成してなる。
例えば図7を参照して、前記環状の突起(45)と前記ピストン(10’)の前記ピストンロッド(6)を嵌挿するボス部(44)との間における前記ピストン(10’)の両側面(10’a,10’b)にそれぞれ油圧空間(46,46)を有し、
前記両油圧空間に、それぞれ他端が前記突起(45)の外径側に連通する前記油路(47)(49)の一端を連通し、
前記ピストンの両側面(10’a,10’b)における前記突起(45)の突出高さ(H)を前記ボス部(44)の突出高さ(h)に比して高く構成して(H>h)、前記バルブ座板(50)が、前記突起(45)に所定予荷重にて当接してなる。
前記ボス部(44)と前記バルブ座板(50)との間に、所定枚数の間座(55)を介在して前記バルブ座板(50)が前記ピストンの両側面(10’a,10’b)に取付けられてなる。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これにより特許請求の範囲に記載の構成に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、油圧ダンパが油圧室に直列して予圧室を備え、油圧室のオイルが温度変化により膨張又は収縮しても、フロート部材が予圧室の付勢力に抗して又は順じて移動するので、オイルの膨張又は収縮に応じて油圧室の容積を変化して、油圧室からのオイルの漏れ又は油圧室への空気の吸込みを防止して、油圧ダンパの性能を長期に亘って維持することができる。
また、ピストン部分に第1及び第2のピストンバルブを設け、地震が弱い等で、ピストンの移動速度が低い場合、油圧ダンパは、オイルの流れに対する抵抗力が大きく減衰力特性の大きい剛体に近い状態となり、構造部材の間に斜めに取付けられた上記油圧ダンパが構造物の揺れを有効に抑えることができ、また、地震が強い等で、ピストンの移動速度が速い場合、油圧ダンパは両油室の間のオイルの流れに対する抵抗力が小さく、減衰力特性の小さい制振状態となり、構造物の揺れを制振し、油圧ダンパの取付け部分の破損を防止すると共に構造物の揺れを有効に吸収することができる。
これらが相俟って、油圧ダンパを用いた制振装置は、地震の規模に対応して構造物の揺れを抑え又は制振し、かつ油圧ダンパは、環境温度の変化に拘りなくその性能を維持して、構造物の地震による被害を長期に亘って低減することができる。
油圧ダンパの減衰力特性は、ピストンの移動速度が所定値以下の場合、移動速度に対する抵抗荷重変化が150〜800[kN/(m/sec)]からなる急勾配となり、上記移動速度が所定値以上の場合、移動速度に対する抵抗荷重変化の小さい緩勾配となるので、弱い地震、道路等からの小さいエネルギに対して構造物の揺れを抑えて、建物の居住性等の構造物の品質を維持すると共に、強い地震等による大きなエネルギに対して該エネルギを吸収して、建物等の構造物の破壊を有効に防止して耐震性を向上することができる。上記急勾配が150[kN/(m/sec)]以下であると、上記小さい振動エネルギに対して有効に構造物の揺れを抑えることができない。
請求項2に係る本発明によると、ピストンに、2個の油室を連通するオリフィスを設け、かつ該オリフィスは、開口面積比率が0.004〜0.040の範囲の極小流通面積からなり、かつ前記油圧ダンパは、前記所定値以下の状態で150〜600[kN/(m/sec)]の上記急勾配からなる減衰力特性を安定して保持することができる。600[kN/(m/sec)]以上であると、油室に残圧を発生して振動エネルギを有効に吸収することができない。
請求項3に係る本発明によると、油圧ダンパは、ピストンロッドが一方の油圧のみに貫通して延びているので、油圧ダンパの構造が簡単となり、信頼性の高い油圧ダンパを用いた構造物の制振装置を提供することができる。また、ピストンロッドが一方の油室のみにあるので、ピストンのストロークにより油圧室の容積が変化するが、該容積変化は、上記予圧室により吸収される。
請求項4に係る本発明によると、油圧ダンパは、一方の油室にスプリングを配置したので、両油室からピストンに作用するピストンロッドの断面積に基づく圧力差を上記スプリングでバランスすると共に、予圧室からの付勢力と上記スプリングの付勢力がバランスして、油圧室のストローク中心付近に保持される。これにより、油圧ダンパの自然状態における長さが一定となって、油圧ダンパの構造物への取付けが容易となり、かつ構造物の制振装置としての性能が安定し、さらに例え地震等により構造物が塑性領域まで変形したとしても、上記油圧ダンパの中立位置への復元力により構造物を元の状態に戻すことができる。
請求項5に係る本発明によると、予圧室が不活性ガスを封入したガス室からなるので、油圧室に対向する付勢力を、ガス室のガス圧を調整することにより容易に得ることができる。
請求項6に係る本発明によると、油圧ダンパのストローク以上の長さを有する余裕空隙を設けたので、エンド部材に摺接されるピストンロッド部分は、スクレーパで塵埃、錆、水等の付着物が除去された状態になり、油圧ダンパのストロークによりエンド部材のシールが傷付けられたり、油圧室の内部に付着物が浸入することを防止することができる。
請求項7に係る本発明によると、第1及び第2のピストンバルブは、突起、バルブ座板、皿バネ及び油路からなる簡単な構成で足りる。また、周長の長い環状の突起の全周からバルブ座板の外周部が離れることにより、オイルの流路面積を確保して、上記急勾配と緩勾配とに一気に切換えることができ、上記所望の減衰力特性を容易かつ確実に得ることができる。
請求項8に係る本発明によると、複数枚からなるバルブ座板に溝を形成することにより、小流通面積からなるオリフィスを高い自由度で容易に形成することができ、上記開口面積比の範囲内において建物の特性に応じたオリフィスを備えた油圧ダンパを容易に提供することができる。
請求項9に係る本発明によると、バルブ座板に予荷重を作用して、第1及び第2のピストンバルブの減衰力特性の切換えを前記所定値にて適正に行う事ができる。
請求項10に係る本発明によると、間座の枚数又は板厚を調節することにより、上記バルブ座板の予荷重を容易に調整することができ、建物等の構造物の強度、構造、振動特性等に応じて油圧ダンパを適正に調整することができる。
本発明に係る制振装置を建物に適用した実施の形態を示す正面図。 その油圧ダンパを示す正面図。 その断面図。 ピストンバルブを示すピストン部分の拡大図で、(a)は、(b)のa−a断面図、(b)は側面図。 ピストンバルブのバルブ座板が撓んだ状態を示す断面図。 一部変更したピストンバルブからなる実施の形態を示し、(a)は正面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のc−c断面図。 一部変更したピストンバルブを示す断面図。 油圧ダンパの減衰力特性を示す図。 油圧ダンパの減衰力特性を示す図。 油圧ダンパの減衰力特性を示す図。 油圧ダンパの減衰力特性を示す図。 油圧ダンパの減衰力特性を示す図。
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。油圧ダンパ1を有する制振装置Uは、図1に示すように、建築物の柱2と梁3との間に斜めに設置して用いられる。本制振装置Uは、軸組工法、2×4工法等の木造住宅に用いて好適であるが、これに限らず、軽量鉄骨構造、重量鉄骨構造等の建築物、その他タワー、橋梁等のあらゆる構造物に適用可能であり、また新築に限らず、既存構造物の耐震補強にも適用可能である。また、制振装置Uは、油圧ダンパ1を直接構造部材間に連結したものに限らず、ブレース構造の一部に本油圧ダンパを介在してもよい。
上記油圧ダンパ1は、図2及び図3に示すように、シリンダ5及びピストンロッド6を有する。シリンダ5の一端はキャップ部材7により閉塞されており、かつ他端は連結部材9により閉塞されている。ピストンロッド6は、一端が小径部6aとなっており、該小径部6aにピストン10が嵌合している。ピストンロッド6の他端にはボス部11が一体に固定されている。該ボス部11にはボルト12を介して取付け金具13が回動自在に連結している。前記シリンダ5の他端連結部材9にはボス部15が一体に固定されており、該ボス部15にはボルト16を介して他方の取付け金具17が回動自在に連結されている。
前記シリンダ5内の一方側には環状のエンド部材19が嵌合されており、該エンド部材19は、スナップリング20によりシリンダ5に対して軸方向位置が一体となるように規定されている。該エンド部材19の外周面にはOリング21が装着されており、またピストンロッド6が貫通する内周面にもOリング22が装着されており、該エンド部材19は、その軸方向の前後の空間を油密状に区画している。前記シリンダ5内の他方側にはフロート部材23が軸方向に移動自在に嵌合しており、該フロート部材23の外周面にはスライドリング25及びシールリング26が軸方向に並んで装着されている。該フロート部材23は、その軸方向前後の空間を油密状かつ気密状に区画している。
前記シリンダ5内におけるエンド部材19とフロート部材23との間の空間には所定粘度のオイルが充填されて、油圧室27を構成している。なお、オイルとは、所定粘度を有する液体を意味し、一般的にはオイルとなるが、狭義のオイルに限定するものではない。前記シリンダ5内におけるフロート部材23と連結部材9との間の空間には所定圧力の窒素ガス等の不活性ガスが封入されて、ガス室(予圧室)29を構成している。シリンダ一端の前記キャップ部材7は、ピストンロッド6を摺動自在に挿通して該ピストンロッドを支持するガイド孔7aを有し、該ガイド孔7aにはピストンロッド6と摺接して該ピストンロッド6に付着した塵埃等を掻取るスクレーパ30が装着されている。シリンダ5内におけるエンド部材19とキャップ部材7との間の空間は空気が出入自在に入る空気室(余裕空隙)31となっている。該空気室31の軸方向間隔は、油圧ダンパ1のストロークより長い。
上記エンド部材19の油圧室27側に隣接してバネ受け金具32が配置されており、前記ピストンロッド6の小径部6aに嵌合してバネ受けリング部材33が配置されている。ピストンロッド6の小径部6aの先端にはワッシャ35を介してナット36が螺合されており、バネ受けリング部材33を小径部段差部6bに当接し、かつピストン10の両側に第1及び第2のピストンバルブ37,37を介在して該ピストン10を挟むようにして、上記ナット36により、バネ受けリング部材33、ピストン10及び両ピストンバルブ37,37がピストンロッド6に対して位置決めされている。該ピストン10により、前記油圧室27は、ロッド側油室27aと非ロッド側油室27bに区画されている。ロッド側油室27a内において、上記バネ受け金具32とバネ受けリング部材33との間にコイルスプリング40が縮設されている。
上記ピストン10は、図4に詳示するように、両側面10a,10bにピストンロッド6を中心とした環状で凸状の突起45,45が形成されており、該突起45と上記ピストンロッド小径部6aを嵌挿したボス部44との間に、環状の油圧空間46,46が形成されている。なお、上記突起45とボス部44とはピストン両側面10a,10bに対して同じ突出高さ、即ち面一となっている。ピストン10には、一方の側面10aの油圧空間46と他方の側面10bにおける上記突起45の外径側とを連通する複数(3個)の縮み側油路47…と、他方の側面10bの油圧空間46と一方の側面10aにおける上記突起45の外径側とを連通する複数(3個)の伸び側油路49とが形成されており、これら両油路47,49は、同形状及び同数からなり、円周方向に長い矩形状断面からなる。
上記第1及び第2のピストンバルブ37,37は、環状の板バネからなり、その外周部分が上記環状の突起45に当接するバルブ座板50と、該バルブ座板50を上記環状の突起45に所定付勢力で圧接する皿バネ51とを有する。上記ピストン10の左右の第1及び第2のピストンバルブ37,37は、ピストン10のそれぞれ一方の動きに対して、両油室27a,27bの油路47又は49を通るオイルの移動を規制するチェック弁として機能し、またピストンのそれぞれ他方の動きに対して、両油室27a,27bの油路47又は49を通るオイルの流れを所定特性に制御する。即ち、前記第1及び第2のピストンバルブ37,37は、図8に示すように、それぞれ前記規制される流れと反対方向のオイルの流れに対して、所定値P以下の前記ピストン10の移動速度Vの場合、該移動速度変化に対して前記ピストンを移動する荷重F変化が大きく(S部分)、前記所定値Pより前記ピストン10の移動速度Vが大きい場合、該移動速度変化に対して前記ピストンを移動する荷重F変化が小さい(T部分)減衰力特性を有する。なお、上記所定値Pは、図8にあっては実質的に点で表示されており、該点のように狭い領域で上記急勾配(S部分)と緩勾配(T部分)に切換えられることが好ましいが、図8に鎖線で示すように、ある程度の範囲で滑らかに切換わるものでもよく、上記所定値(変曲点)は、このものも含む概念である。本実施の形態にあっては、第1及び第2のピストンバルブ37,37の各バルブ座板50が2板、皿バネ51が3枚からなるが、これは、上記特性に応じて、その数及びその径方向寸法、板厚は適宜設定される。また、ピストン10の外周面には、所定の油密特性を有すると共にシリンダ5内周面に対して摺接する圧力リング53が装着されている。
本実施の形態は以上のような構成からなるので、油圧ダンパ1は、住宅の柱2と梁3にそれぞれに取付け金具13及び17をビス等により取付けることにより、柱2と梁3との間に斜めに設置される。周囲温度の変化が、油圧室27内のオイルの温度に影響して、該オイルが膨張又は収縮する。すると、シリンダ5に摺動自在に支持されてフリーピストンを構成するフロート部材23は、上記オイルの膨張又は収縮による油圧室27の容積変化に応じて、ガス室29内の高圧ガスの付勢力に抗して又は順じて移動する。これにより、周囲温度により油圧室のオイルが体積変化しても、高圧ガスの弾性圧縮により上記フロート部材23が移動して吸収され、エンド部材19のOリング21,22及びフロート部材23のスライドリング25及びシールリング26に過度の圧力を作用することなく、上記各リングからオイルの漏れ及び空気等の吸込みを生じることを防止できる。
油圧室27のロッド側油室27aにピストンロッド6がシリンダ5の外部に突出するように延び、非ロッド側油室27bには上記ピストンロッド6が延びていないので、ピストン10の両側には、上記ピストンロッド6の断面積分の油圧差を生じる。従って、ピストン10に対する両油室27a,27bの面積差によりピストン10は、ピストンロッド6側に移動する方向に偏倚する力が作用するが、本実施の形態にあっては、ロッド側油室27aに配置されたスプリング40の付勢力がピストン10に作用し、該ピストン10は、該スプリング付勢力と上記面積差による偏倚力がバランスした位置である、スプリング40の全圧縮位置とフロート部材23との中間位置に保持される。
上記スプリング40の付勢力に基づく油圧室27内の油圧がフロート部材23に作用するが、ガス室29内には高圧ガスが封入されており、上記フロート部材23は、油圧室27側の油圧とガス室29側のガス圧とがバランスして所定位置に保持されている。
これにより、油圧ダンパ1は、外力を加えていない自然状態にあっては、予め設定された所定長さにあり、該所定長さの油圧ダンパ1が、前述したように柱2と梁3との間に取付けられる。この状態では、ピストン10が油圧室27のストローク可能範囲の略々中央に位置している。
地震により建物に揺れを生じる場合、油圧ダンパ1は、伸縮してストローク範囲の略々中央に位置するピストン10が図2の左右方向に移動する力を受ける。ピストン10が油圧室27を右方向(縮み方向)に移動しようとする場合、非ロッド側油室27bのオイルが縮み側油路47を通って左油圧空間46に流れて、第1のピストンバルブ37のバルブ座板50を撓ましてロッド側油室27aに流れる方向の力が作用し、反対に、ピストン10が油圧室27を左方向(伸び方向)に移動しようとする場合、ロッド側油室27aのオイルが伸び側油路49を通って右油圧空間46に流れて、第2のピストンバルブ37のバルブ座板50を撓まして非ロッド側油室27bに流れる方向の力が作用する。この際、ピストン10の縮み側移動では、第2のピストンバルブ37のバルブ座板50が環状の突起45に当接して、非ロッド側油室27bから右油圧空間46及び伸び側油路49を通ってロッド側油室27aに流れるオイルの流れが阻止され、ピストン10の伸び側移動では、第1のピストンバルブ37のバルブ座板50が環状の突起45に当接して、ロッド側油室27aから左油圧空間46及び縮み側油路47を通って非ロッド側油室27bに流れるオイルの流れが阻止される。
地震が弱く建物の揺れが小さい場合、油圧ダンパ1に作用する伸縮方向の力も小さくかつ弱い。この場合、ピストン10が油圧室27内で移動しようとする力も弱く、その速度も遅い。油圧ダンパ1が収縮する方向、即ちピストン10が非ロッド側油室27bに向って移動する場合、非ロッド側油室27b内のオイルが縮み側油路47を通って左油圧空間46に流れようとするが、ピストン10を移動する力も弱くかつ遅いので、左油圧空間46に作用する油圧上昇も小さい。従って、第1のピストンバルブ37は、皿バネ51の付勢力によりバルブ座板50が環状の突起45に略々当接した閉じ位置に保持される。同様に、油圧ダンパ1が伸長する方向、即ちピストン10がロッド側油室27aに向って移動する場合、ロッド側油室27aのオイルが伸び側油路49を通って右油圧空間46に流れようとするが、該右油圧空間46の油圧も小さく、第2のピストンバルブ37は、バルブ座板50が環状の突起45に略々当接した閉じ位置に保持される。
従って、地震の規模が比較的小さく、建物に作用するエネルギが小さい場合、油圧ダンパ1は、その収縮及び伸長の両方向において非ロッド側油室27b及びロッド側油室27aに流れようとするオイルの流れが制限された減衰力特性の大きい状態にあり、油圧ダンパ1の伸縮移動は、大きな抵抗力を受ける。即ち、ピストン10の移動速度が遅い場合、図8のS部分に示すように、両油室27a,27bのオイルの流通量は、バルブ座板50と環状の突起45の隙間等から僅かな量であり、大きな荷重(抵抗力)が作用し、油圧ダンパ1は、ピストン速度Vに対する荷重Fの勾配が大きな剛体に近い状態となる。これにより、地震規模が小さい場合又は道路を車両が通過する振動の場合等、振動エネルギが小さく、建物の揺れが比較的小さい場合、油圧ダンパ1からなる制振装置Uは、建物に対して剛体に近い頬杖、ブレースとして機能し、建物の揺れを抑えると共に、建物の強度を向上する。この際、油圧ダンパ1の柱2及び梁3の取付け部分(金具)13,17に集中荷重が作用するとしても、振動エネルギは比較的小さいので、該取付け部分が破損することはない。また、両油室27a,27bの間を流れるオイルは、バルブ座板50と環状の突起45との隙間等の狭い通路を大きな抵抗を受けながら流れるので、熱に変換され、ヒステリシスとなって建物の揺れエネルギを有効に吸収する。このように、比較的高い頻度で発生する小さな振動エネルギに対しては、建物は、上記減衰力特性の高い油圧ダンパにより建物の揺れは抑えられ、建物の居住性等の構造物の品質を向上することができる。
地震規模が大きく、建物の揺れが大きい場合、油圧ダンパ1に作用する伸縮方向の力も大きくなると共に、そのストロークも大きくなりかつ速度も速くなる。この状態では、ピストン10は大きなストロークでかつ速く移動し、ピストン10が右方向に移動する場合、非ロッド側油室27bから、縮み側油路47を通って左油圧空間46に流れ込むオイル油圧が高くなり、第1のピストンバルブ37のバルブ座板50は、図5に示すように、該座板自体のバネ力及びバックアップとしての皿バネ51の付勢力に抗してその外周部分が環状の突起45から離れる方向に撓む。同様に、ピストン10が左方向に移動する場合、ロッド側油室27aから、伸び側油路49を通って右油圧空間46に流れ込むオイルの油圧が高くなり、第2のピストンバルブ37のバルブ座板50は、環状の突起45から離れる方向に撓む。
これにより、第1及び第2のピストンバルブ37,37は、図5に示すように、バルブ座板50と環状の突起45との間に流路C,Dが形成され、該流路C,Dを通って両油室27a,27bにオイルが流れることにより、図8のT部分に示すように、速度Vに対する荷重Fの勾配が低い減衰力特性の低い状態となり、油圧ダンパ1は、低い抵抗力により伸縮する。従って、大きな地震に際しては、油圧ダンパ1が、比較的低い減衰力特性により建物の揺れを制振し、地震エネルギを吸収する。この際、図5に示すように、バルブ座板50の外径部は、環状の突起45とその全周において離れ、該周長の長い環状の突起45との間に比較的広い面積からなる上記流路C,Dが一気に形成される。これにより、図8に示すように、油圧ダンパの減衰力特性は、所定値(変曲点)Pにおいて急勾配(S)から緩勾配(T)に瞬時に切換えられる。
この状態では、油圧ダンパ1は、伸縮しつつ制振するので、取付け金具13,17付近に過度に大きな集中荷重が作用することがなく、該取付け部分又は該取付け部分の柱2及び梁3が破壊されることを減少する。また、地震エネルギは、上部流路C,Dを絞られつつ流れる比較的大量のオイルの流れにより熱に変換されて吸収される。また、上記地震により建物が塑性変形領域まで変形したとしても、地震が終わった状態で、油圧ダンパ1は、スプリング40及びガス室29のガス圧がバランスすると共にピストンロッド6の面積差による両油室27a,27bの初期位置に戻るように付勢されており、上記塑性変形まで変形した建物も、上記油圧ダンパ1のストローク中央位置への付勢により元の状態(初期姿勢)に戻される。これにより、頻度は少ないが、大きな地震が発生した場合、建物は、本制振装置Uにより有効に制振され、建物の破壊を防止して耐震性を向上することができる。
上記油圧ダンパ1は、シリンダ5からピストンロッド6が突出する側に空気室(余裕空隙)31が設けられており、該空気室31部分のピストンロッド6は、キャップ部材7のスクレーパ30により塵埃、錆、水等が除去されたクリーンな状態にある。従って、上記地震により油圧ダンパ1が伸縮して、ピストンロッド6がエンド部材19の貫通孔を摺接しても、該摺接部分は、上記クリーンな状態にある部分であり、上記摺接に際してピストンロッドに付着した塵埃等がエンド部材19のシール(Oリング)22を傷付けたり、また該塵埃、水等が油圧室27内に浸入することを防止できる。
図8に示すように、チェック弁である第1及び第2のピストンバルブ37,37が閉じ位置にある場合、ピストン10及びピストンバルブ37,37の漏れ(オイルリーク)に起因する急勾配(S部分)で荷重Fが増加し、高い減衰力特性を有する。該急勾配(S部分)からなる減衰力特性は、500〜800[kN/(m/sec)]である。該減衰力特性は、剛体に近い状態であり、急激な揺れに対する大きな減衰力が作用する初期剛性が得られて好ましい。
上記オイルリークによる減衰力特性は、バルブ座板50と環状の突起45との密着精度及びピストン10とシリンダ5との嵌合精度等との機械的精度に影響され、高い精度で上記減衰力特性を安定することが難しい。また、地震等の建物の揺れによる油圧ダンパ1の伸縮は、圧縮側、伸長側に比較的速い周期で切換わり、前記所定値(変曲点)Pまでは、減衰力は作動量に比例して略々直線的に上昇し(急勾配S部分)、リリーフ圧(P)に達してからは、略々一定の減衰力(緩勾配T部分)に保持される。油圧ダンパ1は、前記圧縮側又は伸長側に切換わる時点で瞬間的に作動を停止するが、上記オイルリークを最小限に設定すると、油室27a,27bに残圧が生じる。この結果、上記油圧ダンパ1が逆方向に作動開始しても、上記残圧が解消するまでは、ピストン10の作動方向に抵抗する力は発生せず、減衰力の発生に遅れを生じる。該減衰力の立ち上り遅れは、ヒステリシス面積にも影響を与え、エネルギ吸収量は小さくなる。
そして、鋭意研究した結果、チェック弁であるピストンバルブが閉じ位置にある場合(急勾配部分S)における移動速度に対する荷重変化(勾配)が、150〜600[kN/(m/sec)]にある場合、上述した効果が得られる知見を得た。即ち、上記勾配が150[kN/(m/sec)]以下であると、小さな地震等による建物の揺れエネルギを吸収して、建物の揺れを有効に抑えることができず、上記勾配が600[kN/(m/sec)]以上であると、上記残圧が生じて、有効に振動エネルギを吸収することができない。
図6に沿って一部変更した実施の形態について説明する。なお、本実施の形態は、第1及び第2のピストンバルブに、チェック弁機能の外にオリフィスを付加した点で相違しているが、他の部分では先の実施の形態と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
第1及び第2のピストンバルブ37,37は、複数枚のバルブ座板50及び皿バネ51と環状の突起45とからなるチェック弁60を有する。第1及び第2のピストンバルブのいずれか一方、例えば第2のピストンバルブ37は、複数のバルブ座板50の内の上記突起45に接する1枚(50a)に、その外径側から油圧空間46に接する位置まで延びる1個の溝61aからなるオリフィス(バイパス)61が形成されている。該オリフィス(バイパス)61は、バルブ座板50の板厚t(例えば0.15mm)と上記溝61aの幅W(例えば0.5mm)からなる流通面積a(=t×W)を有し、一方の油室27aと、油圧空間46及び油路49を介して他方の油室27bとを連通している。シリンダ5の内径半径をrとした内径断面積A(=πr≒ピストン面積)に対する上記流通面積aの割合である開口面積比率z(=a/A)が0.004〜0.040の範囲に設定されている。該オリフィス61の開口面積比率zは、上記実施の形態にあっては、第1及び第2のピストンバルブの一方37aのみに、かつ複数のバルブ座板50の1枚(50a)のみに、更に該バルブ座板の全周の1箇所のみに形成された小幅の溝61aからなる極小の流通面積からなり、前記特許文献2に示す車両用の緩衝器の油圧ダンパにおけるオリフィスに比して大幅に小さい値であり、このような極小の流通面積からなるオリフィス61により、油圧ダンパ1は上述した急勾配Sからなる減衰力特性150〜600[kN/(m/sec)]を安定して得ることができる。
なお、上記溝61aからなるオリフィス61は、1枚のバルブ座板50aに限らず、例えば第1のピストンバルブ37のバルブ座板50にも設ける等、複数個の溝により形成してもよい。また、オリフィスは、上述したようなバルブ座板に形成すると、高い自由度で極小流通面積が得られて好ましいが、2個の油室を連通するオリフィスであれば、他の構成でもよい。
例えば、バルブ座板50に溝61aを形成せず、オリフィスを備えていない第1及び第2のピストンバルブ37,37において、チェック弁の密着精度及びピストンの嵌合精度が比較的高い場合、前記急勾配Sでの減衰力特性(等価剛性)は、600〜800[kN/(m/sec)]になる。該減衰力特性の範囲では、等価剛性が大きく、大変形領域では大きな制振効果を有するが、加速度(衝撃)吸収性が小さく、微小変形領域では、減衰定数が小さくなる傾向になる。なお、上記オリフィスを備えていないものでも、チェック弁の密着精度及びピストンの嵌合精度によっては、600[kN/(m/sec)]以下の減衰力特性、即ち150〜800[kN/(m/sec)]の減衰力特性を得ることができる。
例えば、第1及び第2のピストンバルブ37,37の1枚のバルブ座板50aにそれぞれ溝61aを形成して、2個の溝からなるオリフィス61は、流通面積aが0.15[mm]となる。この場合の急勾配Sでの減衰力特性(等価剛性)は、350〜600[kN/(m/sec)]となり、該減衰力特性の範囲では、等価剛性も比較的大きく、かつ加速度(衝撃)吸収性もあり、大変形〜微小変形の大きな揺れ領域に対して、バランスよく制振効果を期待できる。
上記溝61aが合計4個からなるオリフィス61は、流通面積aが0.30[mm]となり、この場合の急勾配Sでの減衰力特性(等価剛性)は、150〜350[kN/(m/sec)]となる。該減衰力特性の範囲では、加速度(衝撃)吸収性が高くなり、微小変形領域において有効に機能し、例えばトラックの道路走行に起因する生活振動等に対して大きな制振効果が期待できる。
なお、溝61aの数は、2個、4個に限らず、1個、3個又はそれ以上でもよく、減衰力特性が150〜800[kN/(m/sec)]の範囲となる間で、適宜設定することができる。
従って、上記勾配Sでの減衰力特性は、150〜800[kN/(m/sec)]の範囲で上述した構造物の制振装置として有効に機能し、オリフィスを備えた状態にあって、150〜600[kN/(m/sec)]において、残圧による応答遅れを生じることがなく、構造物の制振装置として好ましく、更に300〜600[kN/(m/sec)]の範囲において、等価剛性と加速度(衝撃)吸収性のバランスのとれた大きな範囲で制振効果が期待できる。
図7に沿って、ピストンバルブ37,37を一部変更した実施の形態について説明する。なお、先の実施の形態と同様な部分は、同一符号を付して説明を省略する。ピストン10’は、ピストンロッド小径部6aを嵌挿するボス部44と環状の突起45を有する。ピストンの両側面10’a,10’bにおける上記突起45の突出高さHが、ボス部44の突出高さhに比して高く構成される。第1及び第2のピストンバルブ37,37は、ピストン10’の両側面において、ワッシャ35、バネ受けリング部材33等を介して、ピストンロッド段差部6bとの間でナット36を締付けることにより取付けられる。なお、上記ピストンバルブ37,37は、オリフィスを有さないものでも、図6に示すようにオリフィスを有するものでもよい。
バルブ座板50及び皿バネ51は、上記ナット36の締付けにより、その中心部分がボス部44に接触するように、かつバルブ座板50の外周部が上記突起45に当接するように押さえられる。上記突起45とボス部44の突出高さ(H>h)の差により、板バネからなるバルブ座板50は、撓んでその外周部が突起45に接触する方向の所定予荷重が付与される。
これにより、ピストン10’の移動速度が所定値以下で、油圧空間46に所定油圧が作用しないと、上記バルブ座板50は、上記所定予荷重により閉塞位置に保持される。従って、油圧ダンパ1の減衰力特性は、急勾配部分(S)の勾配が急になり、所定値Pが高くなる。これにより、弱い地震等に対しては、油圧ダンパ1は剛体に近くなり、建物の揺れを抑えることができ、かつピストン移動速度Vが所定値P以上となる所定規模以上の強い地震に対しては、一気に緩勾配Tに切換わって、建物を制振してその破壊を抑えることができる。
図7に示すように、ボス部44とバルブ座板50との間に、所定枚数(本実施の形態では1枚)の間座55を介在して、第1及び第2のピストンバルブ37,37が取付けられる。該間座55の枚数又は板厚を調節することにより、上記バルブ座板50に作用する所定予荷重を調整することができる。これにより、構造部材の材質(木造か軽量鉄骨か)、建物の強度、規模、振動特性等に対応して上記予荷重が調整され、適正な油圧ダンパ1を選択することにより、容易に建物に対応した油圧ダンパを適用することが可能となる。
図9〜図12は、オリフィス(バイパス)を有するピストンバルブを備えた油圧ダンパの減衰力特性を示す。なお、シリンダの内径断面積Aは、1661.90[mm]であり、横軸はピストンの移動速度[m/sec]、縦軸は荷重[kN]である。図9,図10は、オリフィス(バイパス)の流通面積aが0.30[mm]であり、図9は油圧ダンパの縮み側の移動、図10は、伸び側の移動を示す。図11,図12は、オリフィス(バイパス)の流通面積aが0.15[mm]であり、図11が、油圧ダンパの縮み側の移動、図12は伸び側の移動を示す。
なお、前記ピストンバルブの構造は、環状の突起45及びバルブ座板50からなるものに限らず、付勢された弁構造からなるもの等、上述した減衰力特性を備えるものであれば、他の構造でもよい。また、ガス室(予圧室)29は、窒素ガス等を封入したものに限らず、バネ定数の高いバネを収納したものでもよく、油圧室27の油圧に対向してフロート部材23の動きを吸収し得る付勢力を有するものであればよい。また、上記実施の形態は、ピストンロッド6は、ロッド側油室27aのみに貫通しているが、非ロッド側油室27bにも貫通してフロート部材23に支持されるものでもよい。この場合、スプリング40は、必ずしも必要としない。
1 油圧ダンパ
2 構造部材(柱)
3 構造部材(梁)
5 シリンダ
6 ピストンロッド
7 キャップ部材
9 シリンダの端部(連結部材)
10,10’ ピストン
10a,10’a 側面
10b,10’b 側面
19 エンド部材
23 フロート部材
27 油圧室
27a 一方の油室(ロッド側油室)
27b 他方の油室(非ロッド側油室)
29 予圧室(ガス室)
30 スクレーパ
31 余裕空隙(空気室)
37,37,37 第1のピストンバルブ
37,37,37 第2のピストンバルブ
40 スプリング
44 ボス部
45 突起
46 油圧空間
47,49 (縮み側)油路、(伸び側)油路
50 バルブ座板
51 皿バネ
55 間座
60 チェック弁
61 オリフィス(バイパス)
61a 溝
z 開口面積比率

本発明は、柱及び梁等の構造部材に取付けて、地震に際して構造物の揺れを抑える制振装置に関する。
本発明は、シリンダ(5)内にオイルを充填した油圧室(27)を有し、該油圧室をピストン(10)により2個の油室(27a)(27b)に区画して、前記2個の油室の間でオイルを所定の減衰力特性で連通する油圧ダンパ(1)を備え、前記油圧ダンパ(1)を構造部材に設置してなる構造物の制振装置(U)において、
前記シリンダ(5)に少なくとも軸方向に一体のエンド部材(19)と、前記シリンダに軸方向に移動自在なフロート部材(23)との間で前記油圧室(27)を形成し、
前記シリンダの端部の閉塞部(9)と前記フロート部材(23)との間に、前記油圧室(27)から前記フロート部材(23)に作用する油圧に対向する付勢力を有する予圧室(29)を形成し、
前記ピストン(10)部分に、前記2個の油室の一方(27a)から他方の油室(27b)へのオイルの流れを規制する第1のピストンバルブ(37)と、前記他方の油室(27b)から一方の油室(27a)へのオイルの流れを規制する第2のピストンバルブ(37)とを設け、
前記第1及び第2のピストンバルブ(37,37)は、それぞれ前記規制される流れと反対方向のオイルの流れに対して、前記シリンダ(5)に対する前記ピストン(10)の移動速度が低い状態では前記オイルの流れに対する抵抗力が大きく、前記ピストン(10)の移動速度が速い状態では前記オイルの流れに対する抵抗力が小さい減衰力特性を有する、
ことを特徴とする構造物の制振装置にある。
また、ピストン部分に第1及び第2のピストンバルブを設け、地震が弱い等で、ピストンの移動速度が低い場合、油圧ダンパは、オイルの流れに対する抵抗力が大きく減衰力特性の大きい剛体に近い状態となり、構造部材に取付けられた上記油圧ダンパが構造物の揺れを有効に抑えることができ、また、地震が強い等で、ピストンの移動速度が速い場合、油圧ダンパは両油室の間のオイルの流れに対する抵抗力が小さく、減衰力特性の小さい制振状態となり、構造物の揺れを制振し、油圧ダンパの取付け部分の破損を防止すると共に構造物の揺れを有効に吸収することができる。

Claims (10)

  1. シリンダ内にオイルを充填した油圧室を有し、該油圧室を1個のピストンにより2個の油室に区画して、前記2個の油室の間でオイルを所定の減衰力特性で連通する油圧ダンパを備え、前記ピストンに連結するピストンロッドの端部を一方の構造部材に連結すると共に、前記シリンダの端部を他方の構造部材に連結して、前記油圧ダンパを前記一方及び他方の構造部材の間に斜めに設置してなる構造物の制振装置において、
    前記シリンダに少なくとも軸方向に一体のエンド部材と、前記シリンダに軸方向に移動自在なフロート部材との間で前記油圧室を形成し、
    前記シリンダの端部の閉塞部と前記フロート部材との間に、前記油圧室から前記フロート部材に作用する油圧に対向する付勢力を有する予圧室を形成し、
    前記ピストン部分に、前記2個の油室の一方から他方の油室へのオイルの流れを規制する第1のピストンバルブと、前記他方の油室から一方の油室へのオイルの流れを規制する第2のピストンバルブとを設け、
    前記油圧ダンパは、前記第1及び第2のピストンバルブがそれぞれ前記規制される流れと反対方向のオイルの流れに対して、前記シリンダに対する前記ピストンの移動速度が所定値以下の状態では閉じ位置にあって前記オイルの流れを制限し、移動速度に対する荷重変化が150〜800[kN/(m/sec)]の急勾配からなり、前記ピストンの移動速度が前記所定値より速い状態では開かれて前記オイルの流れを許容し、移動速度に対する荷重変化が小さい緩勾配からなる減衰力特性を有する、
    ことを特徴とする構造物の制振装置。
  2. 前記ピストンに、前記2個の油室を連通するオリフィスを設け、
    前記オリフィスは、前記シリンダの内径断面積に対する該オリフィスの流通面積の比である開口面積比率が0.004〜0.040であり、かつ前記油圧ダンパは、前記所定値以下の状態で前記移動速度に対する荷重変化が150〜600[kN/(m/sec)]である、
    請求項1記載の構造物の制振装置。
  3. 前記油圧ダンパは、前記ピストンロッドが前記ピストンから前記2個の油室の内の一方の油室のみを貫通して延びてなる、
    請求項2記載の構造物の制振装置。
  4. 前記油圧ダンパは、前記エンド部材と前記ピストンとの間に縮設されて前記一方の油室にスプリングが配置されてなる、
    請求項3記載の構造物の制振装置。
  5. 前記予圧室は、所定圧の不活性ガスが封入されているガス室からなる、
    請求項2ないし4のいずれか1項記載の構造物の制振装置。
  6. 前記シリンダの一端部をキャップ部材で閉塞し、該キャップ部材に前記ピストンロッドの付着物を掻落とすスクレーパを設け、
    前記キャップ部材と前記エンド部材との間隔を、前記油圧ダンパのストローク以上の長さを有する余裕空隙とした、
    請求項2ないし5のいずれか1項記載の構造物の制振装置。
  7. 前記第1及び第2のピストンバルブは、前記ピストンの両側面に形成され、前記油圧ダンパの中心軸線を中心とした円周からなる環状の突起と、該突起に外周部が当接するように付勢された可撓性のバルブ座板と、前記ピストンの両側面を前記突起の外径側と内径側とでそれぞれ連通する油路と、を有し、
    前記ピストンの移動速度が前記所定値以下の場合、前記バルブ座板が前記環状の突起とその全周において実質的に当接し、前記油路のオイルの流れを制限し、
    前記ピストンの移動速度が前記所定値を越えると、前記バルブ座板が付勢力に抗して撓んで前記環状の突起からその全周において離れ、前記油路のオイルの流れを一気に許容してなる、
    請求項2ないし6のいずれか1項記載の構造物の制振装置。
  8. 前記バルブ座板は、複数板からなり、該複数板のバルブ座板の少なくとも1枚に、外径側から切込まれた少なくとも1個の溝が形成され、該溝が前記環状の突起の内径側と外径側とを連通して前記オリフィスを形成してなる、
    請求項7記載の構造物の制振装置。
  9. 前記環状の突起と前記ピストンの前記ピストンロッドを嵌挿するボス部との間における前記ピストンの両側面にそれぞれ油圧空間を有し、
    前記両油圧空間に、それぞれ他端が前記突起の外径側に連通する前記油路の一端を連通し、
    前記ピストンの両側面における前記突起の突出高さを前記ボス部の突出高さに比して高く構成して、前記バルブ座板が、前記突起に所定予荷重にて当接してなる、
    請求項7又は8記載の構造物の制振装置。
  10. 前記ボス部と前記バルブ座板との間に、所定枚数の間座を介在して前記バルブ座板が前記ピストンの両側面に取付けられてなる、
    請求項9記載の構造物の制振装置。

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