JP6358838B2 - 構造物用制振ダンパー - Google Patents

構造物用制振ダンパー Download PDF

Info

Publication number
JP6358838B2
JP6358838B2 JP2014082453A JP2014082453A JP6358838B2 JP 6358838 B2 JP6358838 B2 JP 6358838B2 JP 2014082453 A JP2014082453 A JP 2014082453A JP 2014082453 A JP2014082453 A JP 2014082453A JP 6358838 B2 JP6358838 B2 JP 6358838B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixed
cylindrical member
elastic
elastic body
coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014082453A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015203441A (ja
Inventor
合田 裕一
裕一 合田
田中 健司
健司 田中
貴宏 小泉
貴宏 小泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BBM Co Ltd
Original Assignee
BBM Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BBM Co Ltd filed Critical BBM Co Ltd
Priority to JP2014082453A priority Critical patent/JP6358838B2/ja
Publication of JP2015203441A publication Critical patent/JP2015203441A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6358838B2 publication Critical patent/JP6358838B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、建築物や橋梁等の構造物の地震時の振動を抑制する構造物用制振ダンパーに関し、特に地震の際の構造物の大きな変位に対して効率良く地震エネルギーを吸収することが可能な弾性体、一定以上の負荷で破断する剛性部材及び弾塑性コイルを利用した構造物用制振ダンパーに関する。
構造物用制振ダンパーとしてオイルダンパー、エアーダンパーや粘弾性ダンパー、弾性ゴムダンパーが知られている。
特許第2541073号公報 特許第2566833号公報
オイルダンパーやエアーダンパーは、温度依存性がなく、高速時のエネルギー吸収性に優れ、繰り返しの変形に強いという利点を有するが、低速時の性能が低く、密閉性が必要で、液漏れが発生しやすいという問題がある。また、オイルダンパーやエアーダンパーは,シリンダー内部を密閉するために,シリンダー先端の蓋に設けた穴の内周部とロッド外周部の間で,シール材等を用いて密閉しまた滑動可能としている。ダンパーの外部に露出したピストンロッドの外周部には,外気によって錆びが生じやすい。ロッドの外周部表面に錆びによって凸凹が生じた場合には,密閉および滑動の役割を担うシール材が,ロッド外周部の凸凹によって容易に削られて破損する。その結果,ダンパーの密閉性が失われる。この障害を取り除くために,従来のダンパーではロッド外周部の錆を,定期的に除去するメンテナンスが必要となるという問題を有する。
粘弾性ダンパー等の弾性体の変形による振動吸収機能を有する制振ダンパーは、構造が簡単でメンテナンスも容易であるという利点を有する。しかし、地震時に構造物には方向の異なる大きな変位が作用し、構造物の相対変位する2つの構造にそれぞれ一端を固定したシリンダー部材とピストン部材の軸方向の変位にぶれが生じ、その結果、装置の一部に荷重が集中して装置自体を破壊する恐れがある。
弾性体としてのゴムの弾性変形によるダンパーは、ゴムの組成を変えることにより性能を変化することができ、繰り返し変形に強いという利点を有するが、変形性能に限界があり、温度依存性があるという問題を有する。
本発明は、従来技術の持つ問題を解決する、構造が簡単で、製造が容易で効率良く地震エネルギー吸収を可能とする構造物用制振ダンパーを提供することを目的とする。
本発明の構造物用制振ダンパーは、前記課題を解決するために、地震時に相対変位する一方の構造体に固定される筒状部材と、他方の構造体に固定され、前記筒状部材の内部に伸び、前記筒状部材との間で相対変位可能に配置されるロッド部材と、前記ロッド部材の外周と前記筒状部材内周面に固定される弾性体と、前記弾性体の配置位置の一方の構造体側又は他方の構造体側に前記ロッド部材の外周面と前記筒状部材の内周面に固定され一定以上の負荷により破断する剛性部材と、一端を前記ロッド部材に他端を前記筒状部材に固定される弾塑性コイルと、を備えることを特徴とする。
また、本発明の構造物用制振ダンパーは、前記弾塑性コイルの内径を前記筒状部材の外径より小さくし前記ロッド部材に巻きつくように配置し、一端を前記ロッド部材に配置した固定部に固定し、他端を前記筒状部材の開口部に固定した蓋部材に固定し、前記弾塑性コイルを前記筒状部材の外側に配置することを特徴とする。
また、本発明の構造物用制振ダンパーは、前記弾塑性コイルの内径を前記筒状部材の外径より大きくし前記筒状部材に巻きつくように配置し、一端を前記ロッド部材に配置した固定部に固定し、他端を前記筒状部材の端部外周に配置した固定部に固定することを特徴とする。
また、本発明の構造物用制振ダンパーは、前記弾性体を高減衰性ゴムとすることを特徴とする。
また、本発明の構造物用制振ダンパーは、前記筒状部材の前記弾性体を固定する部分の内径を他の部分の内径より大きくすることを特徴とする。
地震時に相対変位する一方の構造体に固定される筒状部材と、他方の構造体に固定され、前記筒状部材の内部に伸び、前記筒状部材との間で相対変位可能に配置されるロッド部材と、前記ロッド部材の外周と前記筒状部材内周面に固定される弾性体と、前記弾性体の配置位置の一方の構造体側又は他方の構造体側に前記ロッド部材の外周面と前記筒状部材の内周面に固定され一定以上の負荷により破断する剛性部材と、一端を前記ロッド部材に他端を前記筒状部材に固定される弾塑性コイルと、を備えことで、1本のロッド部材に複数の異なるダンパー機能を配置することができる。そして、異なるダンパー機能の其々が持つ欠点を他のダンパー機能が補填して効率良く地震エネルギーを吸収することが可能となる。
弾塑性コイの内径を前記筒状部材の外径より小さくし前記ロッド部材に巻きつくように配置し、一端を前記ロッド部材に配置した固定部に固定し、他端を前記筒状部材に配置した蓋部材に固定し、前記弾塑性コイルを前記筒状部材の外側に配置することで、筒状部材内の弾性ゴム体の配置スペースを十分確保することが可能となり、地震エネルギー吸収性能を向上することが可能となる。また、弾塑性コイルが剛性部材の破断後も塑性変形範囲内でねじりせん断応力が発生して塑性変形して地震エネルギーを吸収する。
弾塑性コイルの内径を前記筒状部材の外径より大きくし前記筒状部材に巻きつくように配置し、一端を前記筒状部材の前期ロッド部材に配置した固定部に固定し、他端を前記筒状部材の端部外周に配置した固定部に固定することで、弾塑性コイルを大型化することができ、弾塑性コイルの持つ静的強度性能(変位比例)、小変形時の強度(剛性)、塑性変形範囲内でのエネルギー吸収性能を小型の弾塑性コイルに比較してより発揮することが可能となり、且つ、筒状部材内の弾性体の配置スペースを十分確保することが可能となり、地震エネルギー吸収性能を向上することが可能となる。
弾性体を高減衰性ゴムとすることで、地震エネルギーの吸収性能を向上することが可能となる。
筒状部材の前記弾性体を固定する部分の内径を他の部分の内径より大きくすることで、弾性体の体積を大きくすることで弾性体の変形による地震エネルギー吸収性能を向上することが可能となる。
本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。
本発明の構造物用制振ダンパーの実施の形態を図により説明する。図1は、構造物用制振ダンパーの一実施形態を示す図である。
構造物用制振ダンパー1は、建築物や橋梁等の構造物の一方の構造体に連結される少なくとも一端が開口した筒状部材2と、他方の構造体に連結するロッド部材3を備えている。ロッド部材3は、筒状部材2の開口からその内部に伸び、筒状部材2に対して相対変位可能に配置される。
筒状部材2の断面形状はこの実施形態では円形としているが、矩形又は他の多角形であっても良い。筒状部材2の一方の端部に一方の構造体に連結するための筒状部材側取付部材4が固定される。ロッド部材3の端部には他方の構造体に連結するためのロッド部材側取付部材5が固定される。
ロッド部材3の外周部と筒状部材2の内壁面間に弾性体6が固定される。なお、本発明における弾性体とは、応力が負荷されると弾性変形し応力の負荷が解除されると元に戻る物体の総称とする。)弾性体6がゴム、高減衰性ゴムの場合、ロッド部材3の外周部と筒状部材2の内壁面との固定は、加硫一体成形により実施する。加硫一体成形による固定は、鋼材とゴムとの接着部の劣化が防止され、弾性体6の長寿命化を図ることが可能となる。
弾性体6は、地震時の相対変位により弾性変形して地震エネルギーを吸収する。弾性体6のダンパーとしての長所は、静的強度性能(変位比例)があること、ゴム組成で性能を変えやすいこと、繰り返し変形に強いことである。履歴は紡錘形である。一方、弾性体6のダンパーとしての短所は、変形性に限界があること、温度依存性があること、ハードニングがあること、エネルギー吸収性に限界があること、剛性があるため共振が防げないこと等である。
弾性体6を高減衰性ゴムとすることにより、地震エネルギーの吸収性能を向上することが可能となる。図5に示されるように、弾性体6を配置する筒状部材2の内壁部を削り薄肉部2aとしその内径Kを、筒状部材2の他の部分の内径kより大きくし、弾性体6の体積を増加することにより地震エネルギーの吸収性能を向上することが可能となる。
図4により剛性部材7について説明する。放射状に伸びる複数の剛性部材7の一端がロッド部材3の外周部に固定手段8を介して固定され、他端が筒状部材2に固定手段9を介して固定される。剛性部材7は、樹脂又はアルミ等の金属で形成され、耐力性能の上限が設定されている。つまり、一定以下の負荷に対しては剛性部材7が抵抗し、一定以上の負荷に対しては剛性部材7が破断する。図1に示される実施形態では、剛性部材6は筒状部材2の弾性体6の配置位置の後方(他方の構造体側を後方という。)に配置されているが、剛性部材7を筒状部材2の弾性体6の配置位置の前方(一方の構造体側を前方という。)に配置しても良い。
剛性部材7のダンパーとしての長所は、静的強度性能(変位比例)があり、小変形時の強度(剛性)を得やすく、温度依存性がなく、塑性変形範囲内でのエネルギー吸収性能が大きいことである。履歴は線形又は矩形でストロークに制約があるが、逆に剛性部材7を破断させることにより耐力性能の上限を設定することが可能となる。剛性部材7のダンパーとしての短所は、繰り返しの大変形により折損し、剛性があるため共振を防げないことである。
図1に示される実施形態では、内径が筒状部材2の外径より小さい小型の弾塑性コイル10がロッド部材3に巻きつくように配置される。 小型の弾塑性コイル10の一端はロッド部材3に配置した固定部11に固定され、他端は筒状部材2の開口部に固定されたた蓋部材12に固定される。小型の弾塑性コイル10を図1に示すように筒状部材2の外側に配置することで、筒状部材2内に配置される弾性ゴム体6の配置スペースを十分に確保することが可能となる。弾塑性コイル10は、塑性変形しやすいばね材料で形成されたコイル状ばねで、圧縮または引張変位に対して大きなねじりせん断応力が発生して塑性変形しやすいように設計されている。
弾塑性コイル10の長所は、静的強度性能(変位比例)があり、小変形時の強度(剛性)を得やすく、温度依存性がなく、塑性変形範囲内でのエネルギー吸収性能が大きいことである。履歴は線形または矩形で、繰り返しの大変形によっても折損しにくい。弾塑性コイルの短所は、剛性があるために共振を防げないことである。
図2に示される実施形態では、内径が筒状部材2の外径より大きい大型の弾塑性コイル13が筒状部材2の外周に巻きつくように配置される。大型の弾塑性コイル13の一端はロッド部材3に配置した固定部14に固定され、他端は筒状部材2の前方端部外周に配置した固定部15に固定される。大型の弾塑性コイル13を図2に示すように筒状部材2の外周部に配置することで、筒状部材2内に配置される弾性ゴム体6の配置スペースを十分に確保することが可能となる。
大型の弾塑性コイル13の長所、短所は小型の弾塑性コイル10と同様であるが、大型にすることで塑性変形範囲が小型の弾塑性コイル10より大きくなり、大きな地震エネルギーに対しても対応可能となる。
図3に示される実施形態では、先端が閉じた筒状部材2内に相対変位可能なロッド部材3の先端に流通路17を形成した弁体16を固定し、弁体16の後部に弾性ゴム体6を図1、図2の実施形態と同様に配置して、弁体16で区画された密封空間A、Bに気体又は液体の流体を封入し、ロッド部材3と筒状部材2の相対変位に伴い、弁体16が移動し、密封空間A、B内の封入流体が流通路17を通して移動し、その際流体が流通路を通過する流体移動抵抗により地震エネルギーを吸収する流体圧ダンパーとしている。
筒状部材2の閉じた前方と弁体16間の空間Aと、弁体16と弾性体6間の空間Bは、弾性ゴム体6により密封状態にする。筒状部材2内の弾性ゴム体6と弁体16との間に、外周部が筒状部材2の内周面に固定され、その内周部がロッド部材3の外周面に密着摺動自在としたリング状隔壁部材18が配置される。リング状隔壁部材18は、弾性体6の弾性変形による密封空間A+密封空間Bの体積変化を防止する機能を有する。密封空間の体積を一定にすることで流体圧ダンパーの地震エネルギーの吸収効率を一定に保持することが可能となる。
筒状部材2とロッド部材3の相対変位により筒状部材2内の弁体16の位置が変化し、空間A、Bに封入された流体は流通路17を通して移動する。その際の流体移動抵抗により地震エネルギーを吸収する。流体圧ダンパーの長所は、動的強度性能(速度比例)があり、ストロークを大きくでき、温度依存性が少なく、繰り返しの変形に強く、高速時のエネルギー吸収性が大きいことである。封入流体を液体とするとエネルギー吸収性能を拡大することが可能となる。履歴は丸形で、剛性がないので共振しない。流体圧ダンパーの短所は、低速度時(小変形時)の性能が低く、密封性を必要とし、封入流体が液体の場合、液漏れが生じやすいことである。
図3に示される実施形態では、図1に示される内径が筒状部材2の外径より小さい小型の弾塑性コイル10がロッド部材3に巻きつくように配置する。図2に示される内径が筒状部材2の外径より大きい大型の弾塑性コイル13を筒状部材2の外周に巻きつくように配置しても良い。
図6により、本発明の構造物用制振ダンパー1の一実施形態の作用について説明する。ロッド部材3と筒状部材2が矢印方向に相対変位する。剛性部材7は、耐力性能の上限が設定されおり、一定値以下の負荷に対しては剛性部材7が抵抗するが、一定値以上の負荷に対しては剛性部材7が破断してそのエネルギーを吸収する。図6では、一定以上の負荷により剛性部材7が破断した状態を示す。図6において剛性部材7は弾性体6の後方に配置されているが、弾性体6の前方に配置しても良い。
筒状部材2とロッド部材3が矢印方向に相対変位すると小型の弾塑性コイル10には圧縮力が負荷される。弾塑性コイル10は、一定値以下の変位に対しては剛性を呈して抵抗する。一定値以上の圧縮変位に対して、弾塑性コイル10にはねじれせん断力が発生し塑性変形する。ロッド部材3が図6の矢印逆方向に相対変位すると、弾塑性コイルには引張力が負荷される。弾塑性コイル10は一定値以下の変位に対して剛性を呈して抵抗する。一定値以上の引張変位に対して、弾塑性コイル10にはねじれせん断力が発生し塑性変形する。弾塑性コイル10は、塑性変形範囲内でのエネルギー吸収性能が大きく効率良く地震エネルギーを吸収することが可能となる。弾塑性コイル10の塑性変形範囲は、剛性部材7の耐力性能の上限以上で、剛性部材7が破断した後も塑性変形を継続して地震エネルギーを吸収する。
図6に示される実施形態で図2に示される大型の弾塑性コイル13を用いても良い。大型の弾塑性コイル13を用いることにより、小型の弾塑性コイル10に比較し塑性変形範囲が大きく、大きな地震エネルギーに対しても対応可能となる。
筒状部材2とロッド部材3の相対変位に伴い、弾性体6が図6に示すように弾性変形する。弾性体6の弾性変形により地震エネルギーを減衰する。弾性体6を高減衰性ゴムとすることにより、地震エネルギーの減衰性能を向上することが可能となる。
以上のように、図6に示される実施形態では、弾性体6、小型の弾塑性コイル10又は大型の弾塑性コイル13、剛性部材7という3つの異なるダンパー機能を直列に配置することで、異なるダンパー機能の其々が持つ欠点を他のダンパー機能が補填して効率良く地震エネルギーを吸収することが可能となる。
図7により、本発明の構造物用制振ダンパー1の他の実施形態の作用について説明する。筒状部材2の密封空間A、B内に空気等の気体又は油等の液体を封入する。封入される流体が気体の場合、気体が圧力の変化に対して体積が変化する圧縮性流体であるのに対して、液体の場合は非圧縮性流体である点で相違し、その作用に若干の差異が生じるがこのでは気体、液体の総称として流体として表現して説明する。
筒状部材2とロッド部材3が図7の矢印方向に相対変位する。弁体16も矢印方向に移動し、その結果、空間Bの体積が減少して流体が圧縮されて空間Bの圧力が空間Aの圧力よりも高くなる。空間B内の流体は流通路17を通して空間Aに流入する。流体が流通路17を通過する際の流体移動抵抗により地震エネルギーを吸収する。流通路17の口径、形状、数は、流体移動抵抗による地震エネルギーの吸収効率等を考慮して設定する。筒状部材2とロッド3が図7の矢印と逆方向に相対変位する場合は、流体の移動は空間Aから空間Bとなる。
筒状部材2とロッド部材3が図7に示す矢印方向に相対変位すると小型の弾塑性コイル10には引張力が負荷される。弾塑性コイル10は、一定値以下の変位に対しては剛性を呈して抵抗する。一定値以上の引張変位に対して、弾塑性コイル10にはねじれせん断力が発生し塑性変形する。弾塑性コイル10は、塑性変形範囲内でのエネルギー吸収性能が大きく効率良く地震エネルギーを吸収することが可能となる。図7に示す実施形態の小型の弾塑性コイル10に代えて図2に示す大型の弾塑性コイル13を用いても良い。大型の弾塑性コイル13を用いることにより、小型の弾塑性コイル10に比較し塑性変形範囲が大きく、大きな地震エネルギーに対しても対応可能となる。
筒状部材2とロッド部材3の相対変位に伴い、弾性体6が図7に示すように弾性変形する。弾性体6の弾性変形により地震エネルギーを減衰する。弾性体6を高減衰性ゴムとすることにより、地震エネルギーの減衰性能を向上することが可能となる。
以上のように、図7に示される実施形態では、流体圧、弾性体6、小型の弾塑性コイル10又は大型の13という異なるダンパー機能を直列に配置することで、異なるダンパー機能の其々が持つ欠点を他のダンパー機能が補填して効率良く地震エネルギーを吸収することが可能となる。
1:構造物用制振ダンパー、2:筒状部材、3:ロッド部材、4:筒状部材側取付部材、5:ロッド部材側取付部材、6:弾性体、7:剛性部材、8:固定部、9:固定部、10:小型の弾塑性コイル、11:固定部、12:蓋部材、13:大型の弾塑性コイル、14:固定部、15:固定部、16:弁体、17:流通路、18:リング状隔壁部材

Claims (5)

  1. 地震時に相対変位する一方の構造体に固定される筒状部材と、
    他方の構造体に固定され、前記筒状部材の内部に伸び、前記筒状部材との間で相対変位可能に配置されるロッド部材と、
    前記ロッド部材の外周と前記筒状部材内周面に固定される弾性体と、
    前記弾性体の配置位置の一方の構造体側又は他方の構造体側に前記ロッド部材の外周面と前記筒状部材の内周面に固定され一定以上の負荷により破断する剛性部材と、
    一端を前記ロッド部材に他端を前記筒状部材に固定される弾塑性コイルと、
    を備えることを特徴とする構造物用制振ダンパー。
  2. 前記弾塑性コイルの内径を前記筒状部材の外径より小さくし前記ロッド部材に巻きつくように配置し、一端を前記ロッド部材に配置した固定部に固定し、他端を前記筒状部材の開口部に固定した蓋部材に固定し、前記弾塑性コイルを前記筒状部材の外側に配置することを特徴とする請求項1に記載の構造物用制振ダンパー。
  3. 前記弾塑性コイルの内径を前記筒状部材の外径より大きくし前記筒状部材に巻きつくように配置し、一端を前記ロッド部材に配置した固定部に固定し、他端を前記筒状部材の端部外周に配置した固定部に固定することを特徴とする請求項1に記載の構造物用制振ダンパー。
  4. 前記弾性体を高減衰性ゴムとすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の構造物用制振ダンパー。
  5. 前記筒状部材の前記弾性体を固定する部分の内径を他の部分の内径より大きくすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の構造物用制振ダンパー。
JP2014082453A 2014-04-14 2014-04-14 構造物用制振ダンパー Active JP6358838B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014082453A JP6358838B2 (ja) 2014-04-14 2014-04-14 構造物用制振ダンパー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014082453A JP6358838B2 (ja) 2014-04-14 2014-04-14 構造物用制振ダンパー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015203441A JP2015203441A (ja) 2015-11-16
JP6358838B2 true JP6358838B2 (ja) 2018-07-18

Family

ID=54597014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014082453A Active JP6358838B2 (ja) 2014-04-14 2014-04-14 構造物用制振ダンパー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6358838B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018146002A (ja) * 2017-03-03 2018-09-20 Kyb株式会社 摩擦ダンパ
KR101923554B1 (ko) * 2018-03-19 2018-11-29 조영철 면진 기능을 갖는 궤도 구조
KR102112926B1 (ko) * 2018-09-11 2020-05-19 조영철 면진 기능을 갖는 궤도 구조

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4895084U (ja) * 1972-02-17 1973-11-13
JPS5056892U (ja) * 1973-09-25 1975-05-28
JPH041753U (ja) * 1990-04-17 1992-01-08
JPH09133169A (ja) * 1995-11-06 1997-05-20 Bridgestone Corp 粘弾性ダンパ
JPH11294532A (ja) * 1998-04-03 1999-10-29 Kayaba Ind Co Ltd 減衰装置
JP4288370B2 (ja) * 2006-04-07 2009-07-01 独立行政法人建築研究所 ダンパー装置
JP4922059B2 (ja) * 2007-05-09 2012-04-25 大和ハウス工業株式会社 ハイブリッド制震機構
JP2011042974A (ja) * 2009-08-21 2011-03-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 振動制御装置、振動制御装置を備えた構造物、耐震装置及び耐震装置を備えた構造物
JP5438790B2 (ja) * 2012-02-28 2014-03-12 大和ハウス工業株式会社 制震パネル
JP6046986B2 (ja) * 2012-11-09 2016-12-21 国立研究開発法人建築研究所 構造物用制振ダンパー
JP6289888B2 (ja) * 2013-12-09 2018-03-07 株式会社ビービーエム 構造物用制振ダンパー

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015203441A (ja) 2015-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6046986B2 (ja) 構造物用制振ダンパー
JP6289888B2 (ja) 構造物用制振ダンパー
JP5620596B1 (ja) 構造物の制振装置
KR101653475B1 (ko) 댐퍼
WO2013065505A1 (ja) 密封装置及びこの密封装置を備える緩衝器
JP6358838B2 (ja) 構造物用制振ダンパー
JP2015068428A (ja) シリンダ装置及びその製造方法
KR20170045255A (ko) 구조물용 진동 감쇠 장치
JP5886721B2 (ja) 構造物用制振ダンパー
JP4865478B2 (ja) 液圧式ダンパを備えている弾性軸受
JP6471994B2 (ja) 構造物用制振ダンパー
JP2006226009A (ja) 落橋防止装置
EP2369199A2 (en) Progressive damping device for furniture
JP5246495B2 (ja) 液圧緩衝器
TWI632307B (zh) Gas-assisted hydraulic damper
CN106286673A (zh) 一种多工况匹配自适应逆势安全结构
US10746251B2 (en) Load damping assembly with gapping feature
JP6567267B2 (ja) 構造物の制振装置
JP2017078434A (ja) 構造物用制振ダンパー
JP6618760B2 (ja) 構造物用制振ダンパーを用いたゴム支承装置又は免震支承装置の性能増強構造
JP2010255850A (ja) ダンパー装置
KR101556333B1 (ko) 내진보강용 유체댐퍼
JP4579760B2 (ja) 免震構造
JP6985952B2 (ja) 緩衝器
KR20100012460A (ko) 대용적 수격방지기

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180606

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180619

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6358838

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250