JP2016088823A - モルタル用水性樹脂分散体、モルタル組成物、及びモルタル硬化物 - Google Patents

モルタル用水性樹脂分散体、モルタル組成物、及びモルタル硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】補修材用モルタル、仕上げ材用モルタル、接着用モルタル等において、厚塗りダレ性が改善され、可使時間が長く、優れた接着性を発現できるモルタル用水性樹脂分散体を提供する。
【解決手段】水と、計算ガラス転移温度が−15℃以上+30℃以下であり、コア部とシェル部とを有する重合体粒子と、前記重合体粒子100質量部に対して0.1質量部以上6.0質量部以下のノニオン性界面活性剤(d)と、を含み、
前記重合体粒子が、ニトリル含有ビニル系単量体(a)と、反応性界面活性剤(b)と、ニトリル含有ビニル系単量体(a)及び反応性界面活性剤(b)のいずれか1種以上と共重合可能な重合性単量体(c)と、を重合して得られ、
ニトリル含有ビニル系単量体(a)が重合した成分は、前記重合体粒子のコア部のみに位置する、
モルタル用水性樹脂分散体。
【選択図】なし

Description

本発明は、モルタル用水性樹脂分散体、モルタル組成物、及びモルタル硬化物に関する。
コンクリート構造物やモルタル硬化物等の劣化部や欠損部の補修において、その補修部分への接着性の向上や補修後の耐久性の向上を目的に、モルタル補修材へ水性樹脂分散体を混入する方法が行われている。例えば、特許文献1には、モルタル流動性の経時安定化、低粘度化を目的として、反応性乳化剤や反応性界面活性剤を含む重合性単量体混合物を重合して得られる水性樹脂分散体、エマルジョンが提案されている。
特開平10−139514号公報
しかしながら、従来の水性分散体では、良好な厚塗りダレ性と、長い可使時間と、優れた接着性とを発現することができない。
そこで、本発明は、補修材用モルタル、仕上げ材用モルタル、接着用モルタル等において、厚塗りダレ性が改善され、可使時間が長く、優れた接着性を発現できるモルタル用水性樹脂分散体を提供することを目的とする。
本発明者は、上記従来技術の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、水と、ガラス転移温度が特定範囲であり、コア部とシェル部を有する重合体粒子と、特定範囲量の特定の界面活性剤と、を含み、前記重合体粒子が特定の単量体を重合して得られ、特定の成分は前記重合体粒子のコア部のみに位置する、水性樹脂分散体をモルタルに用いることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下のとおりである。
[1]水と、計算ガラス転移温度が−15℃以上+30℃以下であり、コア部とシェル部とを有する重合体粒子と、前記重合体粒子100質量部に対して0.1質量部以上6.0質量部以下のノニオン性界面活性剤(d)と、を含み、
前記重合体粒子が、ニトリル含有ビニル系単量体(a)と、反応性界面活性剤(b)と、ニトリル含有ビニル系単量体(a)及び反応性界面活性剤(b)のいずれか1種以上と共重合可能な重合性単量体(c)と、を重合して得られ、
ニトリル含有ビニル系単量体(a)が重合した成分は、前記重合体粒子のコア部のみに位置する、
モルタル用水性樹脂分散体。
[2]前記重合性単量体(c)の少なくとも1種が、アルコキシシラン基含有重合性単量体である、[1]に記載のモルタル用水性樹脂分散体。
[3][1]又は[2]に記載のモルタル用水性樹脂分散体と、セメントと、充填剤と、添加剤と、を含む、モルタル組成物。
[4][3]に記載のモルタル組成物を硬化して得られる、モルタル硬化物。
本発明のモルタル用水性樹脂分散体によれば、補修材用モルタル、仕上げ材用モルタル、接着用モルタル等において、厚塗りダレ性が良好であり、可使時間が長く、優れた接着性を発現できるモルタル用水性樹脂分散体が得られる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明はその要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
[モルタル用水性樹脂分散体]
本実施形態のモルタル用水性樹脂分散体は、水と、計算ガラス転移温度が−15℃以上+30℃以下であり、コア部とシェル部とを有する重合体粒子と、前記重合体粒子100質量部に対して0.1質量部以上6.0質量部以下のノニオン性界面活性剤(d)と、を含み、前記重合体粒子が、ニトリル含有ビニル系単量体(a)と、反応性界面活性剤(b)と、ニトリル含有ビニル系単量体(a)及び反応性界面活性剤(b)のいずれか1種以上と共重合可能な重合性単量体(c)と、を重合して得られ、ニトリル含有ビニル系単量体(a)が重合した成分は、前記重合体粒子のコア部のみに位置する。
本実施形態におけるモルタルとは、セメントと砂(細骨材)とを水で練り混ぜて作る建築材料である。また、本実施形態における水性樹脂分散体とは、樹脂が水中で分散状態を維持しているものである。水性樹脂分散体として、特に限定されないが、具体的には、アクリル系ラテックス、スチレン−ブタジエン系ラテックス、塩化ビニリデン系ラテックス、エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、シリコーンエマルジョン、ウレタンディスパージョン等が挙げられる。
[重合体粒子]
本実施形態に用いる重合体粒子は、コア部とシェル部を有する。本実施形態でいうコア部とシェル部を有するとは、粒子の最外層にある共重合体を含む部分をシェル部とし、その内側を構成するすべての共重合体を含む部分をコア部とし、コア部の共重合体とシェル部の共重合体での単量体組成が異なるものである。なお、コア部は、単量体組成が異なる共重合体を含む層が多数存在する多層構造であってもよい。
<ニトリル含有ビニル系単量体(a)>
本実施形態の重合体粒子は、厚塗りダレ性の観点から、ニトリル含有ビニル系単量体(a)とを重合して得られ、ニトリル含有ビニル系単量体(a)が重合した成分は、重合体粒子のコア部のみに位置する。本実施形態でいう重合体粒子のコア部のみに位置するとは、例えば、粒子最外層となるシェル部にはニトリル含有ビニル系単量体(a)が重合した成分を含まず、その内側を構成するコア部の共重合体のいずれか又は全ての共重合体がニトリル含有ビニル系単量体(a)を重合した成分であることを指す。
本実施形態におけるニトリル含有ビニル系単量体(a)として、具体的には、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等が挙げられ、好ましくはアクリロニトリルである。
重合体粒子の重合に用いられるニトリル基含有重合性単量体(a)は、接着性の観点から、上記の重合体粒子の重合に用いられる全単量体100質量%に対して、3.5質量%以上10.0質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5.0質量%以上8.0質量%以下である。3.5質量%以上であることで、接着強さの観点から好ましい。10.0質量%以下であることで、製造安定性の観点から好ましい。
<反応性界面活性剤(b)>
本実施形態における反応性界面活性剤(b)とは、親水基と親油基を有する界面活性剤の化学構造式の中にエチレン性2重結合を有する化合物をいう。反応性界面活性剤(b)としては、特に限定されないが、製造安定性の観点から、親水基がアニオン性である反応性界面活性剤であることが好ましい。
本実施形態における反応性界面活性剤(b)として、具体的には、ポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム塩等が挙げられ、好ましくはポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキルエーテル硫酸ナトリウムである。
重合体粒子の重合に用いられる反応性界面活性剤(b)は、厚塗りダレ性をより良好とする観点から、上記の重合体粒子の重合に用いられる全単量体100質量%に対して、0.1質量%以上2.0質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5質量%以上1.5質量%以下である。
<重合性単量体(c)>
本実施形態におけるニトリル含有ビニル系単量体(a)又は反応性界面活性剤(b)と共重合可能な重合性単量体(c)として、具体的には、(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシル基含有重合性単量体、カルボン酸基含有重合性単量体、アルコキシシラン基含有重合性単量体、これら以外の重合性単量体等が挙げられる。本実施形態において、重合性単量体(c)は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル酸エステルとして、具体的には、炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、1〜100のエチレンオキサイド基を有する(ポリ)オキシエチレンモノ(メタ)アクリレート、1〜100のプロピレンオキサイド基を有する(ポリ)オキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート、炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、エチレンオキサイド基の数が1〜100個の(ポリ)オキシエチレンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。
ヒドロキシル基含有重合性単量体として、具体的には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも好ましくは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートである。
カルボン酸基含有重合性単量体として、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
本実施形態は、重合性単量体(c)のうち少なくとも1種が、アルコキシシラン基含有重合性単量体であることが好ましい。本実施形態におけるアルコキシシラン基含有重合性単量体として、具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。これらの中でも好ましくは、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランである。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合体粒子の重合に用いられるアルコキシシラン基含有重合性単量体は、重合安定性及び無機物との接着性の観点から、上記の重合体粒子の重合に用いられる全単量体100質量%に対して、0.05質量%以上5.0質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.1質量%以上2.0質量%以下である。0.05質量%以上であることで、接着強さがより良好となる。5.0質量%以下であることで、接着強さがより良好となる。
本実施形態における重合性単量体(c)は、上記した(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシル基含有重合性単量体、カルボン酸基含有重合性単量体、又はアルコキシシラン基含有重合性単量体以外の重合性単量体であっても、ニトリル含有ビニル系単量体(a)又は反応性界面活性剤(b)と重合可能なものであれば特に限定されない。具体的には、スチレン、ビニルトルエン等の芳香族単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、パーチサック酸ビニル等のビニルエステル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類;ブタジエン等のオレフィン類;(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸グリシジル、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、ジビニルベンゼン等の官能性単量体等が挙げられる。
<重合体粒子の計算ガラス転移温度>
本実施形態の重合体粒子は、計算ガラス転移温度が−15℃以上+35℃以下であり、−10℃以上+20℃以下が好ましく、−5℃以上+10℃以下がより好ましい。35℃以下であることで、接着性を良好なものとすることができる。−15℃以上であることで、接着性と可使時間の両立を可能とすることができる。
本実施形態において計算ガラス転移温度とは、単量体のホモ重合体のガラス転移温度と共重合比率より、次式によって決定されるものである。なお、重合性単量体(c)であるアルコキシシラン基含有重合性単量体は、架橋性があること、使用量が少ないことから計算ガラス転移温度の計算には含めない。また、反応性界面活性剤(b)も同様に計算には含めない。本実施形態の計算ガラス転移温度として、具体的には、重合体粒子に用いられるニトリル含有ビニル系単量体(a)、アルコキシシラン基含有重合性単量体以外の重合性単量体(c)等から算出する。また、TgやWの値は、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・
(Tg:単量体1、2・・・よりなる共重合体の計算ガラス転移温度(K);W1、W2・・・:単量体1、単量体2、・・・の共重合体中の質量分率(W1+W2+・・・=1);Tg1、Tg2・・・:単量体1、単量体2、・・・のホモ重合体のガラス転移温度(K))
上記の式に使用するホモ重合体のTg(K)は、例えば、ポリマーハンドブック(Jhon Willey & Sons)に記載されている。本実施形態に使用される数値を以下に例示する。カッコ内の値がホモ重合体のTgを示す。
ポリスチレン(373K)、ポリメタクリル酸メチル(373K)、ポリアクリル酸n−ブチル(228K)、ポリアクリル酸2−エチルヘキシル(218K)、ポリアクリル酸(360K)、ポリメタクリル酸(417K)、ポリアクリロニトリル(369K)、ポリアクリル酸2−ヒドロキシエチル(258K)、ポリメタクリル酸2−ヒドロキシエチル(328K)。
<ノニオン性界面活性剤(d)>
本実施形態のモルタル用水性樹脂分散体は、重合体粒子100質量部に対して、ノニオン性界面活性剤(d)を0.1質量部以上6.0質量部以下含み、その含有量は好ましくは1.0質量部以上5.0質量部以下であり、より好ましくは1.5質量部以上4.5質量部以下である。この範囲であると、セメントとの混和安定性に優れる傾向にあり、さらに厚塗りダレ性を改善できる傾向にある。
本実施形態におけるノニオン性界面活性剤(d)として、具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー等挙げられる。
<他の界面活性剤>
本実施形態のモルタル用水性樹脂分散体は、必要に応じて、反応性界面活性剤、又はノニオン系界面活性剤以外の界面活性剤をさらに含むことができる。具体的には、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、高分子界面活性剤等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤として、具体的には、ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシノニルフェニルエーテルスルホン酸塩、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコールエーテル硫酸塩等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤として、具体的には、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤として、具体的には、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイド等が挙げられる。
高分子界面活性剤として、具体的には、(変性)ポリビニルアルコール等が挙げられる。
上記した種々の界面活性剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよく、厚塗りダレ性の改善の観点から、重合体粒子100質量部に対して、1.0質量部以下を含むことが好ましい。
界面活性剤の使用方法は、特に限定されず、乳化重合時に全量使用しても、乳化重合後にさらに必要量を添加等してもよい。
<その他の成分>
本実施形態のモルタル用水性樹脂分散体は、上記した成分以外にも、その効果の範囲内において、水性樹脂分散体等に添加配合される他の成分をさらに含んでもよい。このような他の成分として、具体的には、増粘剤、成膜助剤、凍結防止剤、消泡剤、染料、防腐剤等が挙げられる。これらの他の成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
増粘剤として、具体的には、ポリビニルアルコール(部分鹸化ポリ酢酸ビニル等を含む)、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の高分子分散安定剤;ポリエーテル系、ポリカルボン酸系増粘剤等が挙げられる。
成膜助剤として、具体的には、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、2,2,4−トリメチル−1,3−ブタンジオールイソブチレート、グルタル酸ジイソプロピル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル等が挙げられる。
凍結防止剤として、具体的には、プロピレングリコール、エチレングルコール等が挙げられる。
<重合体粒子の平均粒子径>
本実施形態の重合体粒子の平均粒子径は、特に限定されないが、好ましくは180nm以上280nm以下であり、より好ましくは190nm以上260nm以下である。180nm以上であることで、厚塗りダレ性がより良好となる。280nm以下であることで、接着性がより良好となる。平均粒子径は、後述する実施例に記載の方法によって測定することができる。
<水性樹脂分散体の固形分含有量>
本実施形態のモルタル用水性樹脂分散体の固形分含有量は、特に限定されないが、好ましくは30質量%以上65質量%以下である。30質量%以上であることで、貯蔵安定性がより良好となる。65質量%以下であることで、製造安定性がより良好となる。
[水性樹脂分散体の製造方法]
本実施形態の水性樹脂分散体は、水中にて、ニトリル含有ビニル系単量体(a)と、反応性界面活性剤(b)と、ニトリル含有ビニル系単量体(a)又は反応性界面活性剤(b)と共重合可能な重合性単量体(c)とを、重合させることで得られる。
本実施形態の重合方法としては、特に限定されないが、乳化重合が好ましく、ラジカル乳化重合がより好ましい。
乳化重合の反応条件等について、特に限定されないが、好ましい方法としては、水中にて、乳化剤及び重合開始剤等の存在下で、pHを4以下に調整し、60℃以上90℃以下で重合性単量体を乳化重合する方法等が挙げられる。
重合に際しては、コア部及びシェル部を形成させるために供給する単量体組成物の組成を重合過程で逐次変化させる方法が利用できる。
乳化重合の重合方法として、具体的には、単量体を一括して仕込む単量体一括仕込み法;単量体を連続的に滴下する単量体滴下法;単量体と水と乳化剤とを予め混合乳化しておき、これらを滴下するプレエマルジョン法;これらを組み合わせた方法等が挙げられる。重合開始剤の使用方法については、特に限定されるものではない。
重合開始剤として、具体的には、ラジカル開始剤等が挙げられる。ラジカル重合開始剤は、ラジカル重合を起こさせることができれば特に限定されないが、熱又は還元性物質等によってラジカルを生成して重合性単量体の付加重合を起こさせるもの等が挙げられる。具体的には、水溶性又は油溶性の過硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物等が挙げられる。さらに具体的には、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ハイドロクロライド、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等が挙げられる。これらの中でも、水溶性であるものが好ましい。なお、重合速度の促進や低温での反応を一層望む場合には、重亜硫酸ナトリウム、塩化第一鉄、アスコルビン酸、ホルムアルデヒドスルホキシレート塩等の還元剤を、ラジカル重合開始剤と組み合わせて用いることが好ましい。
乳化重合に際して、必要に応じて分子量調整剤を使用することができる。分子量調整剤として、具体的には、ドデシルメルカプタン、ブチルメルカプタン等が挙げられる。分子量調整剤の使用割合は、特に限定されないが、単量体総量の2質量%以下であることが好ましい。
本実施形態においては、長期の分散安定性を一層向上させる観点から、上記重合後のpHを5以上10以下の範囲に制御することが好ましい。制御する方法として、具体的には、アンモニア、ジメチルアミノエタノール等のアミン類等のような塩基性有機化合物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属塩等のような塩基性無機化合物等といった塩基性物質を、重合後に用いることにより調整することができる。
乳化重合が終了した後に用いられうる成膜時の硬化用触媒として、具体的には、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫、ラウリン酸錫、オクチル酸鉄、オクチル酸鉛、テトラブチルチタネート等の有機酸の金属塩;n−ヘキシルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン等のアミン化合物を添加することができる。なお、これらの硬化用触媒が水溶性でない場合には、その使用に際して、乳化剤と水を用いてエマルジョン化しておくことが好ましい。
[モルタル組成物]
本実施形態のモルタル組成物は、上記した本実施形態のモルタル用水性樹脂分散体と、セメントと、充填剤と、添加剤と、を含む。そのため、優れた厚塗りダレ性、可使時間及び接着性を発現することができる。
本実施形態のモルタル組成物に用いられるセメントとして、具体的には、JIS R5210(ポルトランドセメント)、R5211(高炉セメント)、R5212(シリカセメント)、R5213(フライアッシュセメント)等に規定されている、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント等が挙げられる。また、「セメントの常識」(社団法人セメント協会、1994年3月発行)に記載されている、特殊セメント、白色ポルトランドセメント、セメント系固化材、アルミナセメント、超速硬セメント、コロイドセメント、湯井セメント、地熱井セメント、膨張セメント、その他特殊セメント等の種々のセメントも挙げられる。
本実施形態のモルタル組成物に用いられる充填剤として、具体的には、セメントモルタルに用いられる砂、珪砂、寒水砂、天然及び人工軽量骨材等;無機又は有機の顔料等が挙げられる。無機顔料として、具体的には、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、チタン、アルミニウム、アンチモン、鉛等の各種金属酸化物;水酸化物、硫化物、炭酸塩、硫酸塩又は珪酸化合物等が挙げられる。さらに具体的には、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、石膏、バライト粉、アルミナホワイト、サチンホワイト等が挙げられる。有機顔料として、具体的には、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の固体高分子微粉末等が挙げられる。
本実施形態のモルタル組成物に用いられる添加剤として、具体的には、減水剤及び流動化剤(ポリカルボン酸系、メラミンスルホン酸系、ナフタリンスルホン酸系、リグニンスルホン酸系等)、収縮低減剤(グリコールエーテル系、ポリエーテル系等)、耐寒剤(塩化カルシウム、珪酸塩等)、防水剤(ステアリン酸、シリコン系等)、防錆剤(リン酸塩、亜硝酸塩等)、粘度調整剤(メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール等)、凝結調整剤(リン酸塩等)、膨張剤(エトリンガイト系、石灰系等)、着色剤(酸化鉄、酸化クロム等)、消泡剤(シリコン系、鉱油系等)、補強材(鋼繊維、ガラス繊維、合成繊維等)、界面活性剤(アニオン、ノニオン、カチオン系等)、増粘剤、レベリング剤、成膜助剤、溶剤、可塑剤、分散剤、耐水化剤、潤滑剤等が挙げられる。
[モルタル硬化物]
本実施形態のモルタル硬化物は、上記した本実施形態のモルタル組成物を硬化して得られ、優れた接着性を発現することができる。硬化の手段として、具体的には、木枠等で作られた枠に耐硫酸モルタル組成物を投入する等が挙げられる。また、養生条件として、具体的には、室温での養生、加温下での養生、蒸気中での養生、水中での養生、これらの組み合わせによる養生等が挙げられる。
以下、具体的な実施例及び比較例を挙げて本実施形態を詳細に説明するが、本実施形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例及び比較例によって何ら限定されるものでない。なお、特に断りがない限り、実施例及び比較例中の「部」及び「%」は、質量基準に基づくものである。
[試験方法]
(1)計算ガラス転移温度
計算ガラス転移温度は、単量体のホモ重合体のガラス転移温度及び共重合比率に基づき、次式によって算出した。なお、アルコキシシラン基含有重合性単量体(d)は、計算ガラス転移温度の計算には含めなかった。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・
(Tg:単量体1、2・・・よりなる共重合体の計算ガラス転移温度(K);W1、W2・・・:単量体1、単量体2、・・・の共重合体中の質量分率(W1+W2+・・・=1);Tg1、Tg2・・・:単量体1、単量体2、・・・のホモ重合体のガラス転移温度(K))
上記において、ホモ重合体のガラス転移温度は次の値を採用した。ポリアクリロニトリル(369K)、ポリメタクリル酸メチル(373K)、ポリアクリル酸n−ブチル(228K)、ポリメタクリル酸(417K)。
(2)平均粒子径
レーザー回折式の粒度分布計(リーズ・アンド・ノースラップ社製、マイクロトラック粒度分布計「UPA150」)にて測定した体積平均粒子径を、重合体粒子の平均粒子径とした。
(3)固形分率
アルミ皿にモルタル用水性樹脂分散体1gを正確に秤量し、恒温乾燥機で105℃にて3時間乾燥させ、シリカゲルを入れたデシケーター中で30分間放冷した後に精秤した。乾燥後質量を乾燥前質量で除した割合を固形分率(%)とした。
(4)厚塗りダレ性
JIS A5371:2004の付属書2に規定する普通平板の呼び300(寸法300×300×60mm)の表面の脆弱層、汚れ、付着物を取り除くべく、JIS R6255:2006に規定する研磨ディスクを使用して研磨し、20℃65%RHにて7日間養生した後、前記表面が垂直になるようにして固定し、上記モルタルを金鏝を用いて厚さ20mm、幅150mm、高さ280mmで下方から上方に向かって塗り付け、目視にてダレの状態を観察した。
◎:塗り付け時や養生後も全くダレがなく仕上面が平滑である。
○:塗り付け時にモルタルが僅かに動くが、養生後は仕上面が均一の厚みである。
△:塗り付け時にモルタルが僅かに動き、養生後の仕上面は上部が薄く、下部が厚くなっているのが分かる。
×:施工直後、養生後ともにモルタルが下方にずれている。
(5)モルタル(P/C=5%)の配合
普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)450質量部、6号硅砂1350質量部、固形分率45.0質量%の下記例で作製した水性樹脂分散体50.0質量部と、水適量とを加え、手練りでフロー値(JIS R5201の11.(フロー試験))が150±5mmとなるように調整して、初期フロー値とした。その後、30分経過後に同様にフロー値を測定し、30分後フロー値とした。なお、P/Cは、ポリマー/セメント比を示し、Pは水性樹脂分散体の固形分を、Cはセメントの質量を、それぞれ示す。
(6)接着強さ
JIS A5371:2004の付属書2に規定する普通平板の呼び300(寸法300×300×60mm)の表面の脆弱層、汚れ、付着物を取り除くべく、JIS R6255:2006に規定する研磨ディスクを使用して研磨した。研磨後、20℃65%RHにて7日間養生した後、上記モルタルを塗り付け厚さ10mmで塗り付けた。材齢28日まで20℃65%RHにて養生した後、接着性を測定した。
接着性の評価の際、試験面にエポキシ樹脂系接着剤(コニシ社製、ボンドクイックセット)を用いて鋼製引張用ジグ(40×40mmの接着面を有するもの)を軽くすり付けるようにして接着させ、接着剤が硬化するまで粘着テープ等を用いて動かないように固定した。
接着剤硬化後、鋼製引張用ジグの周囲に沿って電動カッターを用いて、コンクリートまで切り込んだ。鋼製引張用ジグに建研式接着力試験器(オックスジャッキ社製、LPT−1500)を取り付け、一定速度を保ちながら、引張力を加えて最大引張荷重を求めた。接着強さは、下式によって計算し、小数点以下1桁の位を丸めて示した。なお、1箇所あたりの試験数は3個とした。
接着強さ(N/mm2)=最大引張荷重(N)/1600(mm2
<水性樹脂分散体の製造例1〜6>
攪拌機、還流冷却器、滴下槽及び温度計を取り付けた反応容器に、表1の反応容器仕込み組成を投入し、反応容器中の温度を80℃に昇温させて、過硫酸アンモニウムの10%水溶液を4.0質量部添加した。その5分後に、コア部となる表1の1段目乳化液組成の乳化混合液を、150分かけて反応容器に流入させた。流入中は反応容器の温度を80℃に維持した。流入終了後、反応容器の温度を80℃にて60分間維持した。つづけて、シェル部となる表1の2段目乳化液組成の乳化混合液を、60分かけて反応容器に流入させた。流入中は反応容器の温度を80℃に維持した。流入終了後、反応容器の温度を80℃にて60分間維持した後冷却し、25%アンモニア水と水でpH8.0、固形分率45.0質量%に調整し、製造例1〜6の水性樹脂分散体を得た。結果を表1に示す。
ここで、表1の反応性界面活性剤は「アクアロンKH−1025」25%水溶液(第一工業製薬社製;ポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキルエーテル硫酸ナトリウム)、アニオン性界面活性剤は「ラテムルE−118B」26%水溶液(花王社製;ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム塩)、ノニオン性界面活性剤は「エマルゲン150」20%水溶液(花王社製;ポリオキシエチレンラウリルエーテル)を使用した。
<水性樹脂分散体の製造例7>
攪拌機、還流冷却器、滴下槽及び温度計を取り付けた反応容器に、表2の反応容器仕込み組成を投入し、反応容器中の温度を80℃に昇温させて、過硫酸アンモニウムの10%水溶液を4.0質量部添加した。その5分後に、コア部となる表2の1段目乳化液組成の乳化混合液を、75分かけて反応容器に流入させた。流入中は反応容器の温度を80℃に維持した。流入終了後、反応容器の温度を80℃にて60分間維持した。つづけて、コア部となる表2の2段目乳化液組成の乳化混合液を、75分かけて反応容器に流入させた。流入中は反応容器の温度を80℃に維持した。流入終了後、反応容器の温度を80℃にて60分間維持した。つづけて、シェル部となる表2の3段目乳化液組成の乳化混合液を、60分かけて反応容器に流入させた。流入中は反応容器の温度を80℃に維持した。流入終了後、反応容器の温度を80℃にて60分間維持した後冷却し、25%アンモニア水と水でpH8.0、固形分率45.0質量%に調整し、製造例7の水性樹脂分散体を得た。結果を表2に示す。
ここで、表2の反応性界面活性剤は「アクアロンKH−1025」25%水溶液(第一工業製薬社製;ポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキルエーテル硫酸ナトリウム)、アニオン性界面活性剤は「ラテムルE−118B」26%水溶液(花王社製;ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム塩)、ノニオン性界面活性剤は「エマルゲン150」20%水溶液(花王社製;ポリオキシエチレンラウリルエーテル)を使用した。
<水性樹脂分散体の製造例8〜15>
攪拌機、還流冷却器、滴下槽及び温度計を取り付けた反応容器に、コア部となる表3の反応容器仕込み組成を投入し、反応容器中の温度を80℃に昇温させて、過硫酸アンモニウムの10%水溶液を4.0質量部添加した。その5分後に、シェル部となる表3の1段目乳化液組成の乳化混合液を、150分かけて反応容器に流入させた。流入中は反応容器の温度を80℃に維持した。流入終了後、反応容器の温度を80℃にて60分間維持した。つづけて、表2の2段目乳化液組成の乳化混合液を、60分かけて反応容器に流入させた。流入終了後、反応容器の温度を80℃にて60分間維持した後冷却し、25%アンモニア水と水でpH8.0、固形分率45.0質量%に調整し、製造例8〜15の水性樹脂分散体を得た。結果を表3に示す。
ここで、表3の反応性界面活性剤は「アクアロンKH−1025」25%水溶液(第一工業製薬社製;ポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキルエーテル硫酸ナトリウム)、アニオン性界面活性剤は「ラテムルE−118B」26%水溶液(花王社製;ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム塩)、ノニオン性界面活性剤は「エマルゲン150」20%水溶液(花王社製;ポリオキシエチレンラウリルエーテル)を使用した。
<実施例1〜7>
製造例1〜7の水性樹脂分散体を使用して、各種物性を評価した。結果を表4に示す。
<比較例1〜8>
製造例8〜15の水性樹脂分散体を使用して、各種物性を評価した。結果を表5に示す。
Figure 2016088823
Figure 2016088823
Figure 2016088823
Figure 2016088823
Figure 2016088823
本発明によれば、優れた厚塗作業性及び接着性を発現できるモルタル用水性樹脂分散体、モルタル組成物及びモルタル硬化物を提供することができる。

Claims (4)

  1. 水と、計算ガラス転移温度が−15℃以上+30℃以下であり、コア部とシェル部とを有する重合体粒子と、前記重合体粒子100質量部に対して0.1質量部以上6.0質量部以下のノニオン性界面活性剤(d)と、を含み、
    前記重合体粒子が、ニトリル含有ビニル系単量体(a)と、反応性界面活性剤(b)と、ニトリル含有ビニル系単量体(a)及び反応性界面活性剤(b)のいずれか1種以上と共重合可能な重合性単量体(c)と、を重合して得られ、
    ニトリル含有ビニル系単量体(a)が重合した成分は、前記重合体粒子のコア部のみに位置する、
    モルタル用水性樹脂分散体。
  2. 前記重合性単量体(c)の少なくとも1種が、アルコキシシラン基含有重合性単量体である、請求項1に記載のモルタル用水性樹脂分散体。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のモルタル用水性樹脂分散体と、セメントと、充填剤と、添加剤と、を含む、モルタル組成物。
  4. 請求項3に記載のモルタル組成物を硬化して得られる、モルタル硬化物。
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