JP2016088455A - 鉄道車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】側面衝突時の脱線車両の損傷を低減できる鉄道車両を提供すること。
【解決手段】台枠2は、車両長手方向に延びる一対の側梁5を備え、床板部材7が一対の側梁5の上端側に支持され、床板部材7の下面と側梁5の下端部とが、筋交状の補強部材9により連結される。鉄道車両1の側面に脱線車両1aが衝突して自車両の側梁5の下端部に脱線車両の台枠2が衝突すると、側梁5の下端部に側方からの荷重が加わる。しかし、補強部材9があるので、側梁5が変形または破壊されることを抑制できる。鉄道車両1の側梁5が変形または破壊されて鉄道車両1の側梁5に脱線車両1aの台枠2が潜り込むことを防止できるので、側面衝突時の脱線車両1aの損傷を低減できる。
【選択図】図3

Description

本発明は鉄道車両に関し、特に衝突時の車体の損傷を低減できる鉄道車両に関するものである。
鉄道車両同士の衝突事故において、自車両に脱線車両が衝突する場合、脱線車両がレールの高さ分だけ落ち込むことで、自車両と脱線車両とに高低差ができる。この高低差によって、水平方向の強度が低い側構体と台枠との接合部(脱線車両)に、水平方向の強度が高い台枠(自車両)が衝突すると、脱線車両の側構体と台枠との接合部が車両長手方向に沿って破断されることがある。このような車体の損傷を低減させるために、台枠の側梁と端梁との結合部近傍を上下方向に延ばす補強部を設けて自車両と脱線車両との台枠同士を衝突させる技術がある(特許文献1)。
特許第4017325号公報
しかしながら、自車両の側面に脱線車両が衝突する側面衝突の場合に、脱線車両の台枠と自車両の側梁の下端部とが衝突すると、自車両の側梁の下端部が変形または破壊されるおそれがある。自車両の側梁の下端部が変形または破壊されると、脱線車両の側構体と台枠との接合部に自車両の台枠(側梁の上端側)が食い込むように接触(自車両の側梁に脱線車両の台枠が潜り込むように衝突)して、脱線車両の側構体と台枠との接合部が破断されるおそれがある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、側面衝突時の脱線車両の損傷を低減できる鉄道車両を提供することを目的とする。
この目的を達成するために請求項1記載の鉄道車両は、車両長手方向に延びる一対の側梁およびその一対の側梁間に配置されて車両幅方向に延びる複数の梁部材を有する台枠と、前記梁部材の上面に設けられると共に前記一対の側梁の上端側に支持される床板部材と、その床板部材の下面と前記側梁の下端部とを連結する筋交状の補強部材とを備えている。
請求項2記載の鉄道車両は、請求項1記載のものにおいて、前記側梁は、アルミニウム合金から構成される。
請求項3記載の鉄道車両は、請求項1又は2に記載のものにおいて、前記補強部材は、前記梁部材を避けて配置されている。
請求項4記載の鉄道車両は、請求項1から3のいずれかに記載のものにおいて、前記補強部材と前記側梁の下端部および前記床板部材の下面とは溶接により結合され、前記補強部材は、車端部側に設けられる。
請求項5記載の鉄道車両は、請求項1から4のいずれかに記載のものにおいて、前記補強部材は、車両長手方向から見た場合の前記側梁に対する角度が15°以上、且つ、45°以下である。
請求項1記載の鉄道車両によれば、台枠は、車両長手方向に延びる一対の側梁を備え、車両幅方向に延びる複数の梁部材が一対の側梁間に配置される。梁部材の上面に設けられる床板部材が一対の側梁の上端側に支持され、床板部材の下面と側梁の下端部とが、筋交状の補強部材により連結される。自車両の側面に脱線車両が衝突して自車両の側梁の下端部に脱線車両の台枠が衝突すると、側梁の下端部に側方からの荷重が加わる。補強部材を介して側梁と連結される床板部材に荷重が伝わり、その荷重に対する床板部材の反力が生じる。この反力により、側方からの荷重によって自車両の側梁が変形または破壊されることを抑制できる。自車両の側梁が変形または破壊された場合、自車両の側梁に脱線車両の台枠が潜り込むように衝突して、脱線車両を損傷させることがある。従って、自車両の側梁が変形または破壊されることを抑制することで、脱線車両の潜り込みを防ぎ、側面衝突時の脱線車両の損傷を低減できる効果がある。
請求項2記載の鉄道車両によれば、側梁は、アルミニウム合金から構成されるので、ステンレス鋼製や普通鋼製の側梁に比べて、軽量かつ低強度である。一般的にアルミニウム合金製の側梁の場合には側梁の強度を確保するため、ステンレス鋼製や普通鋼製の側梁に比べて、側梁の高さを大きく設定している。しかし、強度の低い側梁の高さを大きくしているので、ステンレス鋼製や普通鋼製の側梁に比べて、側方からの荷重に対する側梁の下端部の剛性が低くなる。このようなアルミニウム合金製の台枠においても、補強部材を設けることで、側方からの荷重により側梁が変形または破壊されることを抑制できる。よって、請求項1の効果に加え、車体を軽量化できると共に、側面衝突時の脱線車両の損傷を低減できる効果がある。
請求項3記載の鉄道車両によれば、複数の梁部材を避けて補強部材を配置することで、梁部材と補強部材とを干渉しないように一対の側梁に梁部材の両端を固定できる。従って、請求項1又は2の効果に加え、補強部材に干渉させながら梁部材を固定する場合と比較して、梁部材の強度を確保できる効果がある。
請求項4記載の鉄道車両によれば、補強部材と、側梁の下端部および床板部材の下面とは溶接により結合され、補強部材は車端部側に設けられる。これにより、押出形材等により補強部材を車両長手方向に沿って設ける場合と比較して、車体を軽量化できる効果がある。
また、鉄道車両同士の衝突では、車端部が互いに衝突する場合が多い。そのため、車端部側に補強部材を設けることで、車体を軽量化することと、側梁の変形または破壊を抑制することとを両立できる。従って、請求項1から3のいずれかの効果に加え、車体を軽量化できると共に、側面衝突時の脱線車両の損傷を低減できる効果がある。
請求項5記載の鉄道車両によれば、補強部材は、車両長手方向から見た場合の側梁に対する角度が15°以上、且つ、45°以下である。側面に脱線車両が衝突した場合に、補強部材を介して床板部材に加わる力は、側梁に側方から加わった荷重における補強部材の面内方向成分である。補強部材と側梁とのなす角度が大きいほど、補強部材の面内方向成分の力が大きくなり、床板部材に加わる力および床板部材からの反力が大きくなる。補強部材と側梁とのなす角度は15°以上であるので、側梁に側方からの荷重が加わった場合に、床板部材からの反力を十分に得ることができる。これにより、側方からの荷重に対して側梁が変形または破壊されることを十分に抑制できる。従って、補強部材と側梁とのなす角度を15°以上とすることで、側面衝突時の脱線車両の損傷を低減できる効果がある。
また、床板部材に加わる力が大きくなることで、床板部材が変形または破壊されるおそれがある。そこで、補強部材と側梁とのなす角度を45°以下とすることで、床板部材が変形または破壊されることを抑制できる。よって、車両長手方向から見た場合の補強部材と側梁とのなす角度を15°以上、且つ、45°以下とすることで、請求項1から4のいずれかの効果に加え、側面衝突時の脱線車両の損傷を低減できると共に、床板部材が変形または破壊されることを抑制できる効果がある。
本発明の第1実施の形態における鉄道車両の斜視図である。 鉄道車両の底面図である。 図2のIII−III線における鉄道車両の断面図である。 鉄道車両同士に高低差が生じて互いに衝突した部分の断面図である。 第2実施の形態における鉄道車両の底面図である。 図5のVI−VI線における鉄道車両の断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、鉄道車両1の全体の構成について説明する。図1は本発明の第1実施の形態における鉄道車両1の斜視図である。なお、図1では、妻構体、台車および端梁6を省略して図示している。
図1に示すように、鉄道車両1は、台枠2と、その台枠2の幅方向両側に設置される側構体3と、その側構体3の上部に設置される屋根構体4と、台枠2の長手方向端部に設置される妻構体(図示せず)とを備え、アルミニウム合金製のダブルスキン構造の押出形材により構成されている。側梁5及び枕梁8は台枠2の一部であり、台枠2に取り付けられるパネルである床板部材7には床下機器(図示せず)が取り付けられる。補強部材9は車体の内側に向かって側梁5が倒れ込まないようにする板状の部材である。
次に図2及び図3を参照して、鉄道車両1の台枠2と床板部材7と補強部材9とについて説明する。図2は鉄道車両1の底面図であり、図3は図2のIII−III線における鉄道車両1の断面図である。なお、図2では、車両長手方向の両端側は同一の構造であり、枕梁8から車体の中央に向かって略同一の構造が続くので、車両長手方向の一方の端部を図示して、車両長手方向の他方の端部および車体の中央を省略している。さらに、図を簡略にするため、図2では車両幅方向の中央部分に設けられる中梁の図示を省略している。また、図3では紙面奥側に配置される枕梁8を省略して図示している。
図2及び図3に示すように、台枠2は、車両長手方向に延びると共に車両幅方向の両側に配置される一対の側梁5と、車両幅方向に延びると共に車端部に配置される端梁6と、車両幅方向に延びると共に一対の側梁5間に配置される枕梁8とを備えている。枕梁8の上面には、一対の側梁5の上端側に支持される床板部材7が設けられ、床板部材7の下面と側梁5の下端部とが補強部材9により連結される。なお、車両幅方向の端部側において、一般的には(通常の設計図面では)押出形材から車体の床側を構成する2つの部材の結合位置Aよりも車体の内側部分を床板部材とし、外側部分を側梁とするが、本実施の形態では各部材の機能に着目して、側梁5と補強部材9との結合位置Bよりも車体の内側部分を床板部材7とし、外側部分を側梁5としている。
床板部材7は、上面板7aと、下面板7bと、車両幅方向断面がトラス状になるように上面板7a及び下面板7bを接続する複数の接続板7cとを備え、下面板7bと接続板7cとの交点に補強部材9が連結される。
補強部材9は、車端部から枕梁8と干渉しない位置まで(車端部側にのみ)設けられ、一端が側梁5の下端部に溶接されると共に他端が床板部材7の下面に溶接される。このとき、車両長手方向から見た場合に、側梁5の外面に対して角度θ(15〜45°)だけ傾くように補強部材9を溶接する。なお、車両長手方向から見て側梁5の外面が曲面または複数の面である場合には、側梁5と補強部材9との結合位置から車両幅方向の位置の側梁5の外面の接線に対して角度θだけ傾くように補強部材9を設ける。
次に図4を参照して、並行する鉄道車両1と脱線車両1aとに高低差が生じて、鉄道車両1の側面に脱線車両1aが衝突する場合について説明する。図4は鉄道車両1と脱線車両1aとに高低差が生じて互いに衝突した部分の断面図である。なお、脱線車両1aは、鉄道車両1と名称が異なるのみで構成は同一である。
図4に示すように、脱線車両1aが脱線してレールの高さ分だけ落ち込むと、脱線車両1aの床板部材7から車両幅方向の延長上に、鉄道車両1の側梁5の下端部が位置するようになる。特に、アルミニウム合金製の鉄道車両1の場合には側梁5の強度を確保するため、ステンレス鋼製や普通鋼製の側梁に比べて、側梁5の高さを大きく設定しているので、このような位置関係となる。
上記の位置関係において、鉄道車両1の車端部と脱線車両1aの車端部とが正面から斜めに衝突する、いわゆる正面オフセット衝突した場合には、鉄道車両1の台枠2と脱線車両1aの台枠2とが衝突するので、脱線車両1aの台枠2と側構体3との接合部を車両長手方向に沿って破断するような破壊は発生し難い。
正面オフセット衝突の衝撃によって車両同士が一度離れた後、鉄道車両1の側面の車端部側に脱線車両1aの車端部が衝突することがある。この場合には、鉄道車両1の台枠2と脱線車両1aの側構体3とが接触して互いに荷重が加わる。側構体3は台枠2と比較して車両幅方向の強度が低いので、車体の内側に向かって脱線車両1aの側構体3が変形または破壊されるおそれがある。これにより、鉄道車両1の側梁5の下端部と脱線車両1aの側梁5の上端側とが接触して互いに荷重が加わる。
ここで、補強部材9が配設されていない従来の鉄道車両の場合について説明する。鉄道車両1及び脱線車両1aは、側梁5の上端側と床板部材7とが車両幅方向に連結されるので、側梁5の下端部は側梁5の上端側と比較して車両幅方向の荷重に対する剛性が低い。そのため、鉄道車両1の側梁5の下端部に脱線車両1aの側梁5の上端側が接触して、鉄道車両1の側梁5の下端部に車両幅方向の荷重が加わると、車体の内側に向かって鉄道車両1の側梁5の下端部が変形または破壊されることがある。
車体の内側に向かって鉄道車両1の側梁5の下端部が変形または破壊されると、脱線車両1aの台枠2(側梁5の上端側)と側構体3との接合部に、鉄道車両1の側梁5の上端側が接触する。台枠2と側構体3との接合部は車両幅方向の強度が低いので、脱線車両1aの台枠2と側構体3との接合部に、鉄道車両1の側梁5の上端側が食い込むように侵入して、脱線車両1aの側構体3と台枠2との接合部が破壊されることがある。脱線車両1aに鉄道車両1が侵入した状態でそれぞれの進行方向に鉄道車両1及び脱線車両1aが走行するので、鉄道車両1の側梁5に脱線車両1aの台枠2が潜り込み、脱線車両1aの台枠2と側構体3との接合部が車両長手方向に沿って破断されるおそれがある。同時に、脱線車両1aの損傷により突出した部材等が、鉄道車両1を損傷させるおそれもある。
これに対し本実施の形態によれば、側梁5の下端部と床板部材7の下面とを補強部材9が連結するので、上記の側面衝突の場合に車両幅方向の内側に向かって側梁5の下端部が変形または破壊することを抑制できる。これにより、脱線車両1aの潜り込みを防ぎ、側面衝突時の脱線車両1aの損傷を低減できる。同時に、鉄道車両1の損傷も低減できる。
このとき、脱線車両1aから鉄道車両1の側梁5に加わった荷重が、補強部材9を介して床板部材7に加わり、床板部材7に加わる力の反力が、側梁5の変位を規制して側梁5の変形または破壊を抑制している。この床板部材7に加わる主な力は、側梁5から補強部材9に加わる荷重のうち補強部材9の面内方向成分の力である。補強部材9の面内方向成分の力は、車両長手方向から見た場合の側梁5の外面と補強部材9とのなす角度θにより決まり、角度が90°に近いほど補強部材9の面内方向成分の力が大きくなる。角度θが15°よりも小さい場合には、補強部材9の面内方向成分の力が小さく、床板部材7からの反力が十分に得られず、補強部材9により鉄道車両1の側梁5の下端部が変形または破壊されることを十分に抑制できないおそれがある。
角度θが45°よりも大きい場合には、補強部材9の面内方向成分の力が大きく、床板部材7からの反力を十分に得ることができるので、補強部材9により鉄道車両1の側梁5の下端部が変形または破壊されることを抑制できる。しかし、床板部材7に加わる力が大きいので、床板部材7が変形または破壊するおそれがある。よって、角度θを15°以上、且つ、45°以下とすることにより、側方からの荷重に対して側梁5が変形または破壊されることを抑制できると共に、床板部材7が変形または破壊されることを抑制できる。
さらに、角度θが45°よりも大きい場合には、床板部材7の中央付近まで補強部材9が張り出すことになるので、床板部材7の下面に配置される床下機器を取り付けるスペースが確保できない。これを防ぐため、角度θを45°以下とすることにより、床下機器を取り付ける範囲を確保できる。
また、下面板7bと接続板7cとの交点に補強部材9が連結されるので、側面衝突時に補強部材9から下面板7bに荷重が加わる場合、接続板7cにより下面板7bが上面板7a側に変形または破壊されることを抑制できる。つまり、下面板7bと接続板7cとの交点に補強部材9を連結させることで、床板部材7が変形または破壊されることを抑制できる。
また、枕梁8は一対の側梁5の下端を連結するので、枕梁8や補強部材9がない場合に比べて、側梁5の下端部が車両幅方向の内側に向かって変形または破壊することを抑制できる。従って、鉄道車両1の側面における枕梁8が設けられる位置付近に脱線車両1aの車端部が衝突する場合にも、鉄道車両1及び脱線車両1aの損傷を低減できる。
また、車端部から枕梁8と干渉しない位置まで補強部材9を設けるので、枕梁8を避けて補強部材9を配置することになる。これにより、枕梁8と補強部材9とを干渉しないように一対の側梁5に枕梁8の両端が固定されるので、補強部材9に干渉させながら枕梁8を固定する場合と比較して、枕梁8の強度を確保できる。
また、補強部材9を車端部側にのみ設けると共に、側梁5の下端部および床板部材7の下面に補強部材9を溶接により固定するので、後述のように、補強部材9を車両長手方向に沿って設ける場合と比較して、車体を軽量化できる。
さらに、鉄道車両1と脱線車両1aとの衝突は、車端部が互いに衝突する場合が多い。そのため、車端部側にのみ補強部材9を設けることで、車体を軽量化することと、側梁5の変形または破壊を抑制することとを両立できる。従って、車体を軽量化できると共に、側面衝突時の脱線車両1aの損傷を低減できる効果がある。
次に図5及び図6を参照して第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、溶接により補強部材9を固定すると共に、車端部側にのみ補強部材9を設ける場合について説明した。これに対し第2実施の形態では、補強部材16と台枠12とを一体の押出形材として車両長手方向に沿って形成する場合について説明する。なお、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符合を付して以下の説明を省略する。図5は本発明の第2実施の形態における鉄道車両10の底面図であり、図6は図5のVI−VI線における鉄道車両10の断面図である。
図5及び図6に示すように、台枠12は、車両長手方向に延びると共に車両幅方向の両側に配置される一対の側梁5と、車両幅方向に延びると共に車端部に配置される一対の端梁6と、車両幅方向に延びると共に一対の側梁5間に配置される枕梁8及び横梁14とを備え、横梁14は所定の床下機器(図示せず)が取り付けられる。枕梁8及び横梁14の上面には、一対の側梁5の上端側に支持される床板部材7が設けられ、床板部材7の下面と側梁5の下端部とが補強部材16により連結される。なお、本実施の形態では車両幅方向において、側梁5と補強部材16との結合位置Bよりも車体の内側部分を床板部材7とし、外側部分を側梁5としている。
車両長手方向から見た場合に、側梁5の外面に対して角度θ(15〜45°)だけ補強部材16が傾くと共に、下面板7bと接続板7cとの交点に補強部材16が連結されるように、補強部材16と一対の側梁5と床板部材7とが一体の押出形材として形成され、その押出形材の長手方向の両端部には端梁6が取り付けられる。さらに、枕梁8及び横梁14を取り付ける位置の補強部材16を削り取り、一対の側梁5を互いに向かって露出させることで、一対の側梁5に枕梁8及び横梁14が固定される。なお、車両長手方向から見て側梁5の外面が曲面または複数の面がある場合には、側梁5と補強部材16との結合位置から車両幅方向の位置の側梁5の外面の接線に対して角度θだけ傾くように補強部材16を設ける。
鉄道車両10によれば、補強部材16が車両長手方向に沿って形成されるので、鉄道車両10の側面の車端部側に脱線車両1aの車端部が衝突する場合だけでなく、鉄道車両10の側面の車両長手方向に亘って脱線車両1aが衝突する場合でも、側梁5の下端部が車両幅方向の内側に向かって変形または破壊することを抑制できる。そのため、鉄道車両10の側面のどの位置に脱線車両1aが衝突しても、脱線車両1aの損傷を低減できる。同時に、鉄道車両10の損傷も低減できる。
また、横梁14は一対の側梁5の下端を連結するので、枕梁8や横梁14、補強部材16がない場合に比べて、側梁5の下端部が車両幅方向の内側に向かって変形または破壊することを抑制できる。これにより、補強部材16を削り取って枕梁8及び横梁14を側梁5に取り付けたとしても、側梁5の下端部の剛性を車両長手方向に亘って確保できる。
また、枕梁8及び横梁14と補強部材16とを干渉しないように、補強部材16を削り取って一対の側梁5に枕梁8及び横梁14の両端が固定されるので、補強部材16に干渉させながら枕梁8及び横梁14を固定する場合と比較して、枕梁8及び横梁14の強度を確保できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、上記実施の形態では、鉄道車両1,10及び脱線車両1aがアルミニウム合金製のダブルスキン構造により構成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の材質を採用することは当然可能である。他の材質としては、例えば、ステンレス鋼製や普通鋼製が挙げられる。また、ダブルスキン構造ではなく、シングルスキン構造とすることもできる。
上記第1実施の形態では、脱線車両1aの構成が鉄道車両1の構成と同一である場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。鉄道車両1は、鉄道車両1の側梁5の変形または破壊を抑制することで、脱線車両1aが損傷するのを低減させるものである。つまり、鉄道車両1にのみ補強部材9を設ければよく、脱線車両1aの構成が鉄道車両1の構成と異なっていても、側面衝突時の脱線車両1aの損傷を低減できる。
上記第1実施の形態では、補強部材9が板状の部材である場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、棒状の部材とすることは当然可能である。
上記第1実施の形態では、補強部材9が、車端部側にのみ設けられる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、車両長手方向に亘って任意の間隔を空けて複数の補強部材9を配置することは当然可能である。これにより、鉄道車両1の車端部以外に脱線車両1aが衝突した場合に、鉄道車両1の側梁5が変形または破壊される可能性を低減できる。
1,10 鉄道車両
2,12 台枠
5 側梁
7 床板部材
8 枕梁(梁部材)
9,16 補強部材
14 横梁(梁部材)

Claims (5)

  1. 車両長手方向に延びる一対の側梁およびその一対の側梁間に配置されて車両幅方向に延びる複数の梁部材を有する台枠と、
    前記梁部材の上面に設けられると共に前記一対の側梁の上端側に支持される床板部材と、
    その床板部材の下面と前記側梁の下端部とを連結する筋交状の補強部材とを備えていることを特徴とする鉄道車両。
  2. 前記側梁は、アルミニウム合金から構成されることを特徴とする請求項1記載の鉄道車両。
  3. 前記補強部材は、前記梁部材を避けて配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両。
  4. 前記補強部材と前記側梁の下端部および前記床板部材の下面とは溶接により結合され、
    前記補強部材は、車端部側に設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の鉄道車両。
  5. 前記補強部材は、車両長手方向から見た場合の前記側梁に対する角度が15°以上、且つ、45°以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の鉄道車両。
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