JP2016083785A - チェンソー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】チェンソー1は、チェンソー本体10と、ガイドバー20と、ソーチェン30と、を備えている。チェンソー本体10には、オイルタンク70と、オイルタンク70に貯留されたオイルをガイドバー20とソーチェン30との摺動部に供給するオイルポンプ60と、オイルタンク70の上方に形成された第一拡張室71と、第一拡張室71の上方に形成された第二拡張室72と、が設けられている。オイルタンク70は、第一流路81を通じて第一拡張室71に連通し、第一拡張室71は、第二流路82を通じて第二拡張室72に連通しており、第二拡張室72には、外部空間に連通する通気穴83が形成されている。
【選択図】図2
Description
そこで、従来のチェンソーのオイルタンクには、外部空間から吸引する方向への流通のみを許容する一方向弁が設けられているものがある(例えば、特許文献1参照)。
この構成では、オイルタンク内のオイルの減少に伴って、外部空間からオイルタンク内に空気が流入するため、オイルタンク内が負圧になるのを防ぐことができる。
このように、本発明のチェンソーでは、オイルタンク内が高圧になるのを防ぐことができるため、チェンソーの駆動が停止して、オイルポンプからオイルの吐出が停止した後に、オイルポンプの吐出口からオイルが漏れるのを防ぐことができる。
このように、第一拡張室のオイルの貯留量を設定することで、オイルタンク内にオイルが満たされた状態でオイルが熱膨張した場合であっても、オイルタンクから流出した全てのオイルを第一拡張室内に貯留することができる。
また、エンジンの駆動部と排気マフラとの間のスペースを有効に利用して、オイルタンクおよび拡張室を配置しているため、チェンソー本体が大型化するのを防ぐことができる。
なお、オイルタンクおよび拡張室は、エンジンを構成するクランクケースの壁部に形成してもよく、クランクケースと別体に設けてもよい。
本実施形態のチェンソー1は、図1に示すように、チェンソー本体10と、チェンソー本体10に着脱自在なガイドバー20と、ガイドバー20の外周部に巻回されたソーチェン30と、を備えている。
そして、図1に示すガイドバー20のオイル溝から外面にオイルが流出することで、ガイドバー20とソーチェン30との摺動部にオイルが供給されるように構成されている。
ソーチェン30は、ガイドバー20の外周部に巻回される環状の切削部材であり、ソーチェン30の後部はエンジン40のスプロケット(図示せず)に掛け回され、エンジン40の駆動力によってソーチェン30がガイドバー20の外周に沿って回転駆動する。
オイルタンク70および両拡張室71,72は、クランクケース42において排気マフラ50側の壁部内に形成されている。
オイルタンク70はクランクケース42の下部に形成され、オイルタンク70の上方に第一拡張室71が形成され、さらに、第一拡張室71の上方に第二拡張室72が形成されている。
そして、オイルタンク70および両拡張室71,72は、エンジン40の駆動部と排気マフラ50との間に配置されている。
なお、エンジン40の駆動部とは、エンジン40の内部構造であり、エンジン40内で駆動する部品(例えば、ピストン、コンロッドおよびクランクシャフトなど)によって構成される部位である。
オイルタンク70内の底部には、オイルポンプ60の吸引口に連通している排出管70aが設けられている。そして、オイルポンプ60によってオイルタンク70内のオイルが排出管70aから吸い出され、ガイドバー20とソーチェン30との摺動部にオイルが供給される。
なお、第一拡張室71のオイル貯留量は、オイルタンク70のオイル貯留量の5%以上に設定することが望ましい。本実施形態では、第一拡張室71のオイル貯留量は、オイルタンク70のオイル貯留量の7%に設定されている。
第一流路81は、両ケース部材42a,42aの連結部に形成されている。具体的には、両ケース部材42a,42aの接合面同士の隙間によって形成されている。
なお、ケース部材42aの接合面の一部に凹部を形成することで、第一流路81を形成してもよい。
すなわち、チェンソー本体10の左右方向の幅と略同じ幅(本実施形態では約200mm)のオイルタンク70および第一拡張室71に対して第一流路81の左右方向の幅が大幅に狭く形成されている。
第一拡張室71と第二拡張室72とは、第二流路82を通じて連通している。
第二流路82は、両ケース部材42a,42aの連結部に形成されている。具体的には、両ケース部材42a,42aの接合面同士の隙間によって形成されている。
なお、ケース部材42aの接合面の一部に凹部を形成することで、第二流路82を形成してもよい。
第二流路82は、第一拡張室71の左右方向の中央部から第二拡張室72の左右方向の中央部に亘って形成されている。したがって、第二流路82の左右両側に第一拡張室71および第二拡張室72が形成されている。
すなわち、オイルタンク70および第一拡張室71の左右方向の幅よりも第二流路82の左右方向の幅が大幅に狭く形成されている。
また、通気穴83にフィルタ84を設けることで、外部空間から両拡張室71,72およびオイルタンク70に塵や埃が入るのを確実に防ぐことができる。
このように、チェンソー1では、オイルタンク70内が高圧になるのを防ぐことができるため、チェンソー1の駆動が停止して、オイルポンプ60からオイルの吐出が停止した後に、オイルポンプ60の吐出口からオイルが漏れるのを防ぐことができる。
なお、第一流路81の左右両側に第一拡張室71が形成されているため、チェンソー1を傾斜させた状態でも、オイルは第一拡張室71の左右の側部に溜まることになる。
さらに、チェンソー1では、オイルタンク70の上方に両拡張室71,72が配置されるとともに、第一流路81および第二流路82の幅が狭く形成されている。
したがって、チェンソー1では、オイルタンク70から第二拡張室72にオイルが流入し難いため、第二拡張室72の通気穴83から外部にオイルが漏れるのを防ぐことができる。
また、チェンソー1では、両流路81,82を両ケース部材42a,42aの連結部に形成することで、より簡単な構成で両流路81,82をクランクケース42内に形成することができる。したがって、チェンソー1の組立性および部品点数の観点で有利である。
本実施形態のチェンソー1では、図3に示すように、両流路81,82が両ケース部材42a,42aの連結部に形成されているが、両流路81,82を形成する部位は限定されるものではない。
図4に示すように、パイプやホースなどの管状の部材によって第一流路81および第二流路82を構成した場合には、オイルタンク70および両拡張室71,72の高さ位置を更に離して配置することができる。したがって、オイルタンク70および両拡張室71,72のレイアウトの自由度を高めることができ、オイルタンク70から第二拡張室72に到達する距離を長くすることができる。
なお、図4では、第一流路81および第二流路82の両方が管状の部材によって構成されているが、第一流路81および第二流路82の一方のみを管状の部材によって構成してもよい。
さらに、オイルタンク70および両拡張室71,72をクランクケース42と別体に設けてもよい。この構成では、オイルタンク70および両拡張室71,72をチェンソー1の内部構造に合わせてチェンソー本体10の前部や後部に配置することができる。
10 チェンソー本体
20 ガイドバー
30 ソーチェン
40 エンジン
41 シリンダブロック
42 クランクケース
42a ケース部材
50 排気マフラ
60 オイルポンプ
61 吐出口
70 オイルタンク
71 第一拡張室
72 第二拡張室
81 第一流路
82 第二流路
83 通気穴
84 フィルタ
Claims (7)
- チェンソー本体と、
前記チェンソー本体に着脱自在なガイドバーと、
前記ガイドバーの外周部に巻回されたソーチェンと、を備え、
前記チェンソー本体には、
オイルタンクと、
前記オイルタンクに貯留されたオイルを前記ガイドバーと前記ソーチェンとの摺動部に供給するオイルポンプと、
前記オイルタンクの上方に形成された第一拡張室と、
前記第一拡張室の上方に形成された第二拡張室と、が設けられ、
前記オイルタンクは、第一流路を通じて前記第一拡張室に連通し、
前記第一拡張室は、第二流路を通じて前記第二拡張室に連通しており、
前記第二拡張室には、外部空間に連通する通気穴が形成されていることを特徴とするチェンソー。 - 前記通気穴には、通気性を有するフィルタが設けられており、
前記フィルタを通じて前記第二拡張室と前記外部空間との間で吸排気するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のチェンソー。 - 前記第一拡張室のオイル貯留量は、前記オイルタンクのオイル貯留量の5%以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のチェンソー。
- 前記第一流路および前記第二流路の少なくとも一方が管状の部材によって構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のチェンソー。
- 前記チェンソー本体は、
前記ソーチェンを駆動させるエンジンと、
前記エンジンに連結された排気マフラと、を備え、
前記オイルタンクと、前記第一拡張室および前記第二拡張室の少なくとも一方と、が前記エンジンの駆動部と前記排気マフラとの間に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のチェンソー。 - 前記チェンソー本体は、
前記ソーチェンを駆動させるエンジンを備え、
前記エンジンのクランクケースは、左右のケース部材を有し、
前記オイルタンクおよび前記第一拡張室は、前記両ケース部材に分割して形成され、
前記第一流路は、前記両ケース部材の連結部に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のチェンソー。 - 前記チェンソー本体は、
前記ソーチェンを駆動させる電動モータを備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のチェンソー。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110786167A (zh) * | 2018-08-01 | 2020-02-14 | 南京德朔实业有限公司 | 一种园林工具 |
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US5184403A (en) * | 1991-03-06 | 1993-02-09 | Andreas Stihl | Motor-driven chain saw having a lubricating oil pump |
JP2007176128A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Komatsu Zenoah Co | チェーンソー |
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-
2014
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CN110786167B (zh) * | 2018-08-01 | 2023-03-17 | 南京泉峰科技有限公司 | 一种园林工具 |
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