JP2016083637A - 遠心機用インナーカップ及び遠心機 - Google Patents

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Abstract

【課題】試料たる採血バッグ等の不均等な荷重による破損を防止できる遠心機用インナーカップ及びそれを用いた遠心機を提供する。【解決手段】インナーカップ80は複数のカップ状部材(81、82)が上側において連結されたものであって、内部には隔壁が設けられ、連結部86より下方の隙間がバケット内部の仕切り板を跨ぐようにしてバケット内に装着される。インナーカップの隔壁の上側には、開口部81b、82bよりも上方に延びる突出部83が形成され、突出部に取出し用の2つの穴84と、上端位置から下方向に延びる切り込み85が形成される。この切り込みの方向はスイングの軸方向に対して斜めになるように形成される。【選択図】 図6

Description

本発明は、医学、薬学、遺伝子工学、バイオ等の分野において試料を分離するための遠心機に関するものである。
遠心分離機は、内部に試料を充填した複数の試料用容器を収容可能なロータと、ロータを回転駆動するモータ等の駆動手段を備え、ロータ室内でロータを回転させて遠心力を作用させることにより試料を遠心分離するものである。遠心機用のスイングロータは、有底部を備えたバケットの内部に試料を充填した試料用容器または試料用容器をインナーカップに収容する。バケットの側面にはロータの凸部円筒面に係合する凹部を対面に備え、ロータ本体によってスイング可能に保持される。ロータが静止している時にはバケットの中心軸とモータの駆動軸は平行(スイング角θ=0°)となる位置関係であるが、ロータの回転速度が上昇するに従いバケットに遠心力が作用してスイングし、バケットはスイング軸を中心に回転してθ>0°となり、バケットを水平に足らしめる遠心力を発生させる回転速度でほぼ水平状態(θ≒90°)となる。その後、遠心分離運転が終わり回転速度の減少に伴いθは減少し、ロータの回転停止時にはθ=0°となる。このようにスイングロータは遠心中の遠心力の大きさによりバケットの中心軸と駆動軸の相対角度が変化する。インナーカップを遠心分離機で使用する一つの例として採血バッグの赤血球と血漿の分離が挙げられる。採血バッグは容量200〜600ml、複数の血液バックがチューブで1連〜5連と連結されており、採血バッグが多種存在する上に製造メーカによって様々な連結数、形状、材質のものが用いられている。採血バッグを効率良く、一度の分離で多量処理するため、現在は一つのバケットに2つ以上の採血バッグを収容し遠心するのが主流である。
採血バッグをそのまま遠心分離するためには、後工程への持ち運びの容易さと遠心分離した分離層を乱さないために、バケットの内部に装着するインナーカップが用いられ、インナーカップに採血バッグをセットした状態で遠心運転が行われる。インナーカップには複数の収容室に分けるため隔壁が設けられる。遠心後に採血バッグを取出すときに隔壁がないと一つ取出した際に支えを失った採血バッグが型崩れを起こし遠心分離層を乱すことがあること、万一、一方の採血バッグが遠心力に堪えきれず破損した場合の他方へのコンタミネーションが起こることから、これらを防止するために隔壁が設けられる。図17は従来のスイングロータで用いられるインナーカップ200の斜視図である。インナーカップ200は、複数の隔壁205〜207が設けられ、ここでは4つの収容室201〜204が画定され、それぞれの収容室201の1つのバッグが収容される。採血バッグは前述した通り多種多形状および異なる材質で構成されるため、採血バッグを複数インナーカップに収容した場合、隣り合う隔壁205〜207に、両側から均等に遠心力による液圧荷重が負荷される訳ではない。このため、特許文献1ではインナーカップ200に採血バッグを複数収容するための収納部を設け、採血バッグが満たされている物と空の物を別々に収容しチューブを挟持する部位を設けることが提案されている。また、特許文献2では採血バッグを円筒状のフィルターユニットに収容しその状態で内部を仕切り板で隔てたインナーカップに収容し遠心し採血バッグおよびインナーカップの損傷を防止することが提案されている。
特開平7−265741号公報 特開2006−116092号公報
特許文献1のチューブ挟持部は、チューブを挟持する機能だけであり、複数採血バッグを収容した場合の隔壁破損に対しては対策されていない。特許文献2には、仕切り板への遠心による液圧を直接防止する訳ではなく、フィルターユニットに剛性を持たせて仕切り板および採血バッグの損傷を防ぐ構成であり、仕切り板の変形による損傷を防ぐ手段については何ら記載がない。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、隔壁で隔てたインナーカップを有する遠心機において、インナーカップの剛性を高めて隔壁の破損を防止できるようにした遠心機を提供することにある。
本発明の他の目的は、バケットの剛性を一層向上させると共に、取り出しやすくて隔壁が破損しにくい遠心機用インナーカップ及びそれを用いた遠心機を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、切り込みを入れることによって隔壁の部分領域を別々に変形可能とすることによって収容される採血バッグ等の損傷を防止できる遠心機用インナーカップ及びそれを用いた遠心機を提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的なものの特徴を説明すれば次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、スイングロータ本体に揺動可能に配される複数のバケットに収容されるインナーカップにおいて、インナーカップの内部には隔壁が設けられ、隔壁に切り込みを入れるように構成した。また、インナーカップの隔壁には開口部上方に突出する突出部が設けられ、突出部の上から下方向に延びるように切り込みが形成される。上面視における切り込みの方向は、バケットを保持する保持ピンの軸方向に対して直角で無くて斜めになるように形成すると好ましい。このように切り込みを形成することにより、突出部の切り込みを入れた部分の両側は別々に変形可能な形状となるので、採血バッグ等の遠心分離を行う際に、インナーカップの破損を効果的に防ぐことが可能となる。
本発明の他の特徴によれば、突出部には取出し用の穴または凹凸を設けられる。この取出し用の穴は円形であって軸方向に2つ隣接して配置され、切り込みは2つの取出し用の穴の間に形成される。さらに、切り込みは2つの取出し用の穴の外側に形成しても良い。この切り込みに、弾力性のある薄膜を設けることによって切り込み部分から隣接する収容室側に液体が漏れないように構成すると良い。
本発明のさらに他の特徴によれば、バケットは、内部の底から上方に延びてバケットの開口部まで到達しない高さの平板状の補強リブが辺部の一方から他方にかけて橋渡しするように形成されることによりバケット内に複数の収容室が区画される。インナーカップは、バケットの収容室の内壁形状に対応する外形を有する複数のカップ状部材が上側において連結されたものであって、連結された部分より下方の隙間が補強リブを跨ぐようにしてバケットに装着される。補強リブは、バケットの装着時に保持ピンの位置と重複する高さまで形成されると好ましく、この場合バケットの強度を大幅に向上させることが可能となる。バケットにはロータへの装着時に内周側と外周側に位置する2つの収容室が区画され、上面視において補強リブが保持ピンの軸方向と一致する位置に形成すると好ましい。
本発明のさらに他の特徴によれば、駆動手段によって回転される駆動軸と、駆動軸に装着されるスイングロータ本体と、スイングロータ本体に配置される複数の保持ピンと、保持ピンに掛止させることよって揺動可能に配される複数のバケットと、バケットに収容されるインナーカップを有する遠心機において、バケットは上面視で略長方形の形状であって長辺部に保持ピンと係合する凹部が形成され、内部の底から上方に延びてバケットの開口部まで到達しない高さで保持ピンの軸方向と平行となる補強リブが形成されることによりバケット内が内周側から外周側に複数の収容室が区画される。さらに、バケットの開口部を覆うものであって蝶番機構にて開閉可能な蓋を設け、揺動軸を有する蝶番機構をバケットの一方の長辺部に設け、蓋をロックするロック部材をバケットの一方の長辺部側に設けた。バケットに装着されるインナーカップは、バケットの収容室の内壁形状に対応する外形を有し、取り出しを容易にするために上側に突出する平面状の突出部を有し、突出部は蝶番機構の揺動軸と直交する方向に延びるような位置関係とした。蓋は上側に凸状であって下側内壁に平行な2本の補強リブを設け、補強リブは突出部と平行かつ所定の距離を隔てるように配置し、蓋を閉めた際に、上方に突出する突出部が補強リブの間に入り込むような位置関係とした。バケットには、内部の底から上方に延び、バケットの上端まで到達しない高さの仕切り板が形成され、仕切り板の面はバケットの揺動軸と平行となるように配置される。
本発明によれば、インナーカップの内部に収容された採血バッグから隔壁が受ける不均等な荷重を、隔壁の板厚方向に対し斜めに設けた切り込みにより独立して変形可能な隔壁と突出部にて受けることができるので、突出部や隔壁の破損を防止できるとともに、収容される採血バッグ等の損傷を効果的に防止することができる。
本発明による遠心機の正面図であり、主要部分を断面図で示している。 本発明の実施例に係る遠心機1のロータ組立体2の断面斜視図である。 本発明の実施例に係る遠心機1のロータ本体20とバケット40の底面図である。 図1のバケット40の斜視図である。 蓋60を設けたバケット40のセット状態を示すロータ組立体2の斜視図である。 図2のインナーカップ80単体の斜視図である。 図2のインナーカップ80の上面図である。 図2のインナーカップ80のスイング軸と直交する面における縦断面図である。 図2のインナーカップ80に採血バッグ100を収容した状態を示す斜視図である。 開いた状態の蓋60とインナーカップ80及びバケット40を示す斜視図である。 閉じた状態の蓋60とバケット40を示す斜視図である。 図11のクリップ70単体を示す図であって、(1)は裏側から見た斜視図であり、(2)は表側から見た斜視図であり、(3)は断面形状を示す断面斜視図である。 図11のクリップ70の部分縦断面図である。 本発明の実施例に係る遠心機1のバケット40と蓋60の回転中の状態を示す図である。 本発明の第二の実施例におけるインナーカップ120の斜視図である。 本発明の第三の実施例におけるインナーカップ140の斜視図である。 従来のスイングロータで用いられるインナーカップ200の斜視図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。また、本明細書においては、前後左右、上下、内周側及び外周側は図中に示す方向であるとして説明する。また、位置関係等に言及した場合、例えば、平行、直交、平面、反対等のように言及した場合、完全に平行、直交、平面、反対等である場合だけでなく、略平行、略直交、略平面、略反対等である場合を含むものとする。
図1は本発明の遠心機1の縦断面図である。遠心機1は、箱型の筐体11を備え、筐体11の内部の上下中央付近には仕切り板12によって上下2段の空間に仕切られている。仕切り板12の上段の空間には、上面が開口する略円筒状のボウル4が収容され、ボウル4の外周側には防護壁6が配置される。ボウル4の上面には開閉可能なドア14によって密閉され、これらによってロータ室3が形成される。ボウル4の周囲には冷凍配管16が巻回され、図示しない冷却装置によってロータ室3内が所望の温度に保たれる。ロータ室3内には、ロータ組立体2が設置される。ロータ組立体2は、スイングロータと、スイングロータを収容した収容カバー30の組であって、本実施例では収容カバー30に収容された状態でスイングロータが回転する。スイングロータは、駆動軸7aに装着されるロータ本体20をロックスクリュー35で駆動軸7aにネジ締結し、ロータ本体20に対してスイング可能に保持される複数のバケット40により構成される。従来のスイングロータ式の遠心機では、収容カバー30を用いない状態でスイングロータを回転させるが、本発明においても収容カバー30を用いずに遠心運転しても良く、収容カバー30及び蓋33の使用は本発明にとって必須では無い。
筐体11内の仕切り板12によって仕切られた下段には、駆動源たるモータ7がハウジング8の内部に収容され、ハウジング8はダンパーゴム9を介して仕切り板12への取付部材13に固定される。モータ7はその駆動軸7aが鉛直方向に伸びるように配置される。駆動軸7aは、ボウル4の底部に形成される貫通穴からロータ室3の内部空間に達するように延びて、その上端部に駆動軸7aの回転トルクを伝達するためのクラウン7bが設けられ、ロータ組立体2がクラウン7bによって保持される。ロータ組立体2が高速で回転することにより、遠心力によってバケット40がスイング軸を中心にして揺動する。ロータ組立体2は、ロックスクリュー35を外した状態でこのように組立体の状態でロータ室3から外部に取り外しが可能であるし、ロータ組立体2を遠心機1にセットした状態で、収容カバー30の蓋33を取り外して、バケット40を取り外すことも可能である。
筐体11の上部後方側の傾斜パネル15には操作表示部10が設けられる。操作表示部10は、ユーザからの入力を受け付けるための入力部と、ユーザに対して情報を表示する表示部の機能を果たすものであり複数のボタンとLED表示装置で形成できるし、タッチ式の液晶ディスプレイを用いて構成しても良い。図1では図示していないが、操作表示部10への情報の表示とユーザからの操作入力の受付けの制御、モータ7の回転制御、冷凍配管16に冷媒を流すための図示しない冷却装置の制御等の遠心機1の全体の制御を行う制御部(図示せず)が設けられる。制御部は、マイクロコンピュータ、揮発性および不揮発性の記憶メモリ等を含んで構成される電子回路である。
図2は、本発明の実施例に係る遠心機1のロータ組立体2の断面斜視図である。ロータ組立体2は、シェル31、ベース32、蓋33からなる収容カバー30の内部に、複数のバケット40がセットされたロータ本体20(ロータ本体20はネジで取り付けられるカップリング36も含む)を収容した組品である。図2ではバケット40の内部に試料99を入れたインナーカップ80が装着された状態を示している。バケット40はインナーカップ80の外形に合わせた内壁形状を有するものであって、アルミニウム合金の一体成形又は機械加工によって製造される。収容カバー30は、遠心分離運転におけるロータ組立体2の回転中に、ロータ組立体2の凹凸による空気との摩擦熱による温度上昇を防止し、かつ風切音などの騒音を低減させるために用いられるものであり、熱伝導性が良くて強度的に優れ、かつ軽量であることが重要である。ここでは、アルミニウム合金等の金属によって製造される。シェル31は、下側の開口部円環状のベース32が設けられ、シェル31とベース32によってお椀型の容器が形成される。ベース32は中央に円形の貫通穴が設けられ、貫通穴の上部にはロータ本体20を固定するためのカップリング36が取り付けられる。
シェル31の上側には、ロータ本体20の外径よりも大きい円形の開口部31aが形成される。シェル31の開口部31aには円盤状の蓋33が装着される。蓋33の中心にはノブ34が取り付けられ、ノブ34の中心には貫通穴が設けられる。この貫通穴にはロックスクリュー35の上部先端部が挿入することができ、シェル31の開口部31aを塞ぐことができる。よって、蓋33はシェル31の上部に乗っかっているたけである。シェル31のベース32とカップリング36はネジによって固定され、収容カバー30とロータ本体20は一体に移動することができ、カップリング36に設けられる嵌合穴36aを遠心機1のクラウン7bにセットした後、ロータ本体20に回転可能に取付けられる、ロックスクリュー35のネジ部35aをクラウン7bに設けられるネジ部(図示せず)にねじ込むことで、遠心機1の駆動軸7aに対してロータ組立体2を固定する。尚、図2の状態はロータ本体20が回転していない状態で、バケット40の開口部41はロータ組立体2の開口部31aの方向を向いている状態である。但し、遠心圧力と記載している矢印は、ロータ組立体2が回転した状態(バケット40の開口部41が貫通穴22側に向いている状態)の時に試料99に掛かる遠心力によってバケット40に掛る遠心荷重によって生じる圧力である。
次に図3を用いてスイングロータ(ロータ本体20、バケット40)の詳細構造を説明する。図3は本発明の実施例に係る遠心機1のロータ本体20とバケット40の底面図である(ここではカップリング36は図示していない)。ロータ本体20から凸状に突出する保持ピン26が、バケット40に形成された凹状の窪み(凹部)に掛止している。ロータ本体20は、貫通穴22が形成された外径が略直方体のハブ21と、ハブ21の径方向外側であって上から見て十字状に四方に延びるアーム部23と、アーム部23のそれぞれの先端付近からV字状に広がるように接続される分岐アーム24と、隣接する分岐アーム24を面状の部材にて接続することにより強度を向上させるためのリブ25によって構成される。ロータ本体20は、主にステンレス鋳鋼製やアルミ合金製の精密鋳造によって製作され、組合せ精度の必要な個所のみ機械加工により切削する。ハブ21はカップリング36に設置される箇所となり、取り付けられるバケット40の数が4個の場合は、ハブ21の回転軸(回転中心)回りに回転角90°間隔で4本のアーム部23が均等に接続される。尚、バケット40の取り付け数に応じて、アーム部23の本数と、各アーム部23の間隔(回転角)は任意に設定できるが、貫通穴22(回転軸と同心)に対して回転対象となるように設定すると好ましい。
アーム部23の外側部分には、略90度の角度を隔てるように2つに分岐する分岐アーム24が形成され、分岐アーム24は、回転軸と直交する方向に延び、バケット40を挟んで対向する分岐アーム24と互いに平行な位置関係となる。これら平行な分岐アーム24によって1つのバケット40を保持する。各分岐アーム24には、バケット40を支承するために略円柱状の形状を有し、バケット40側に対して凸部となるように突出する保持ピン26が形成される。保持ピン26の伸びる方向(保持ピン26の軸線方向)は、ロータ本体20の回転軌跡の接線方向と同じ方向となる。
図4は本実施例に係る遠心機1に用いられるバケット40の斜視図である。バケット40はロータ本体20に対して着脱可能であり、バケット40を上から下方向(装着方向:軸方向と平行な下方向)に移動させることによってロータ本体20に装着することができる。バケット40は、上部に開口部41を有し、開口部41から下方には複数のインナーカップ80を収容するための内部空間48a、48bが形成される。本実施例では開口部41の長辺側の一方には後述する蝶番機構64の回動軸(図示せず)を軸支するための回動軸保持部58が形成され、他方には凹部52が形成される。尚、バケット40は蓋60を設けない開放状態で使用することもできるので、その場合は凹部52や回動軸保持部58が形成されていないバケット40を用いても良い。バケット40は、例えばアルミ合金等の金属の一体成形により製造されるものであり、上から見た際に略長方形の開口部41を有するカップ状であって、開口部41の周囲は部分的に肉厚を増した肉厚部42が形成される。本実施例のバケット40は、内部空間48a、48bを分離したような形状であって、内側には対向する2つの突起部41aが形成され、突起部41aよりも下方にはバケット40の強度を高める補強リブとして機能する仕切り板41b(図2参照)が形成される。
バケット40の長辺側の側面には、肉厚部42と、肉厚部42から下方向に延びる2本の案内リブ43により挟まれた凹部が形成される。この凹部はバケットのスイング軸の軸方向外側から見た際に凹状となるものであって、その凹部の幅は、保持ピン26を案内できるように、保持ピン26の直径よりも僅かに大きい程度である。案内リブ43は、保持ピン26を案内する案内面43aの形成のためが主目的であるが、案内リブ43を形成したことによりバケット40の剛性を大幅に上げることができる。本実施例では、ピン受け部44の円柱面の先端側と対面して、スイング軸と直交する領域(凹部でいうと底の部分)において、側面視で逆U字状となる連続した溝部46を形成した。逆U字状の溝部46の内側部分は、スイング軸と直交する平面部となる直交面45が形成される。
図2にて図示したバケット40は、開口部41を開口状態のままで回転させるタイプのものを示したが、バケット40を蓋付きの構成とすることも可能である。蓋60を設けることによって後述の採血バッグ100の連結チューブ105がバケットからこぼれ落ちたりするのを防止することができる。図5は蓋60付きのバケット40を用いたロータ組立体2の斜視図である。ここでは説明の便宜上から、2つのバケット40だけ蓋60が付いた状態を図示しており、残り2つのバケット40は蓋部分を取り外した状態にて図示している(実際には、蓋60を用いる場合には全てのバケット40を蓋60付きとする)。ここでは上面視でバケット40の径方向長さDと回転方向幅Wが異なり、径方向長さD>回転方向幅Wとの関係となる略長方形のバケット40を用いる。そしてバケット40の内部に試料用容器として合成樹脂製のインナーカップ80を装着する。インナーカップ80はロータ本体20の外周側に収容室81aが形成され、内周側に収容室82aを有する2分割された空間を有する。本実施例では2分割された空間(81a、82a)をスイング軸線より内周側と外周側に分けて配置し、蓋60の開閉方向を工夫した。蓋60はバケット40の開口部41のうち長辺の一方側に蝶番機構64が設けられ、他方の長辺に蓋のロック機構(70等)が形成される。また、図5の鎖線で示すように、蝶番機構64の蝶番の軸線が、径方向に延びるように配置した。このように蝶番の軸線が、上面視でスイング軸線と直交するような相対的な位置関係になるため、遠心分離運転の終了後にインナーカップ80を取り出すべく蓋60を開ける際に、スイング軸を中心にバケット40を揺らしてしまう恐れを大幅に減少できる。
発明者らが実際のユーザのインナーカップの取り出し方法をモニターしたところ、遠心分離運転が終了した後には、遠心機1のドア14を開けて、回転が停止しているロータ組立体2の蓋33を取り外して図5のように蓋60の閉じているバケット40が見える状態とする。上述したように図5では説明の便宜上2つのバケット40に蓋60がついていないが、実際にはすべてに蓋60が付いているか、又は、全てに蓋が付いていないかのいずれかである。ここでユーザのバケット40へのアクセス方向(フロントパネル側に立った際にロータに正対する方向)が矢印39に示す方向だとすると、一番手前に位置する矢印Aで示すバケット40の蓋60を開けることになる。ここでユーザが右利きの場合は、左手の人差し指から小指で蓋60の蝶番機構64側となる長辺側を抑え、親指でロック機構たるクリップ70の上端付近を挟むようにしてクリップ70を左側に回動させることにより、蓋60のロック状態を解除する。ロック状態が解除されたら、ユーザは左手の親指でクリップ70を抑えながら蓋60を矢印69のように回動させると、蓋60が開く。するとバケット40の内部にインナーカップ80の取出し用穴84付近が露出するので、ユーザは右手でインナーカップ80の取出し用穴84に人差し指及び中指をいれるようにして引っかけて、インナーカップ80をバケット40から上側に引き出す。この際、遠心機1の前側に正対して立つユーザから見ると、インナーカップ80の取出し用穴84が形成された把持部分となる面が左右方向に延びるような配置となるため、右手の人差し指と中指を、後方側から手前側に取出し用穴84を通すようにすると、インナーカップ80をつかむ操作が自然であって大変取り出しやすい。インナーカップ80を作業台等に移し終えたら、ユーザは次のインナーカップ80を取り出すべくロータ本体20を指で時計回りに約90度回転させて、次のバケット40が手前に来るように位置づけ、上記動作を繰り返し行う。この際、矢印Aの位置に回転させた際に、全てのバケット40の蝶番機構64が矢印39の方向から見て一方側(例えば左側)になるように、ロータ本体20に対してバケット40を装着すると良い。
以上説明したインナーカップ80の取り出し操作の仕方は、あくまで一例であるのでそのような取り出し方に限定されるものではないが、少なくともバケット40をロータ本体20に取り付けたままインナーカップ80だけを取り外す場合には、本発明の構成によりインナーカップ80の取り出し時にバケット40をスイングさせてしまうことを効果的に抑制できる。この効果は、スイング軸の軸方向(=円周方向であって、回転方向とほぼ一致)に対して、蓋60の揺動軸の軸線方向が直交するように構成したことによって得られるものである。また、蓋60の蝶番機構64の揺動軸線方向に対して、インナーカップ80の隔壁突出部83の面が直交する方向に延びるので、これらの相対関係から蓋60を片手で開いてからもう一方の手によるインナーカップ80の取り出しが大変しやすいという効果が得られる。
図6はバケット40に装着されるインナーカップ80の斜視図である。バケット40とインナーカップ80は数百〜数十ミクロンの隙間を隔ててほぼ密接するような形状に、インナーカップ80が射出成型によって製造される。このようにインナーカップ80の外形部分(バケット40の内壁と接触する部分)が、バケット40の内面の形状を同様の形状としたいわゆるニアネットシェイプとしたので、安定した遠心分離運転を可能としたうえに、遠心分離運転時にインナーカップ80に掛かる圧力の偏在を効果的に低減できる。インナーカップ80は収容室81a、82aを有する2つのカップ状の第一容器81と第二容器82の上部を連結リブ87と連結部86によって連結させ、連結部分おいて上側に延在する隔壁突出部83を設けたような形状である。隔壁突出部83は2つのカップ状の容器の側壁を合わせると共に上方向に連続して突出するように伸ばしたもので、隣接する収容室81a、82aの隔壁の壁面と同一面となるように形成された平面状の部材である。隔壁突出部83には2つの円形の取出し用穴84が設けられ、取出し用穴84の間には、上下方向に延びる切り込み85が形成される。切り込み85は、隔壁突出部83の上端面から下端部85bまで連続して形成され、その切り込みの方向(後述する図7参照)は隔壁突出部83の面に対して直交で無くて、斜めとなるように形成される。尚、取出し用穴84を形成するのはインナーカップ80をバケット40からの取り出し易くするためであるので、取出し用穴の形状は円形だけに限られない。また、穴を開けるのでは無くて何らかの凹凸部を設ける形状でも良い。
連結部分は、開口面81b、開口面82bと同じ面(水平面)にて連結する連結リブ87と、開口面81b、開口面82bの直下において第一容器81と第二容器82の上部を連結する連結部86によって形成される。本実施例ではあえて複数のカップ状の容器(第一容器81と第二容器82)の上側部分だけで連結するように構成し、連結部86よりも下側の部分では、第一容器81と第二容器82が隙間を隔てて離れるように形成した。このように下側部分を離して配置したのは、バケット40に形成される仕切り板41bを跨ぐようにしてインナーカップ80の内部にバケット40を装着するためである。バケット40に仕切り板41bを設けることによりバケット40の剛性を大幅に向上できる上に、それによって保持されるインナーカップ80の収容室81a、82aも試料から強い遠心加速力を受けたとしても破損する恐れがなく、信頼性と耐久性が高いスイングロータを実現することができた。
図7は本発明の実施例におけるインナーカップ80の上面図である。インナーカップ80は、外周側から内周側に向けて2つの収容室81a、82aが隣接するように配置され、インナーカップ80の長辺部が内周側から外周側に延びるように配置される。ロータ本体20は保持ピン26によって矢印89a、89bの2カ所で保持される関係となる。この配置により、本実施例のスイングロータにおいては、蓋60の蝶番機構の位置が矢印89aの位置になり、クリップ70の位置が矢印89bの位置になる。尚、ロータ本体20に対して、バケット40のいずれの短辺部が内周側になるかは任意に設定できるので、蝶番機構が矢印89bに、クリップ70が矢印89a側にセットすることも可能である。同様にしてインナーカップ80も内周側と外周側の形状は対称であるため、内周側と外周側を逆にしてバケット40に装着できる。この図において隔壁突出部83の表面に対して直角でなく、任意の角度となるように切り込み85が入っている。切り込み85は、上面視において保持ピン26のスイング軸線に対して90度でなくあえて斜めになるような切り込みの方向に形成した。図7においては切り込み85の長さが隔壁突出部83の上端部の板厚を越えているように見えるが、それは隔壁突出部83とそれに続く隔壁部分の板厚が下側になるにつれて厚くなるからである(後述の図8参照)。切り込み85の幅Sは、収容室81a、82aに収容される採血バッグ100(後述)で用いられるチューブの直径よりも十分小さくなるように構成すると、切り込み85にチューブを挟む恐れが少なくなるので好ましい。
本実施例においては、保持ピン26の位置が矢印89aと89bであって、上面視において隔壁突出部83がスイング軸の軸線を通るように配置される。よって、蓋60を開閉する際に、スイング軸を中心にバケット40が揺れる恐れが少なくてすむので、試料が入ったインナーカップ80をバケット40から取り出す際に揺らす恐れが少ない。尚、蓋60の蝶番機構をC1付近に設置にし、クリップ70がC2にてロックするように構成することも理論上は考えられる。しかしながら、この配置だとスイング軸と蝶番機構の回動軸がスイング軸線と平行になるため、蓋60を片手で開ける際にバケット40を揺らしてしまう恐れが高いので好ましくない。また、蝶番機構をC1、クリップをC2(又は蝶番機構をC2、クリップをC1)とすると長辺部の長さが片手で操作し得る長さを超えるので、操作性の観点からも好ましくないものである。
図8は図7のB−B部におけるインナーカップ80の断面形状を示す図である。インナーカップ80は、第一容器81と第二容器82が下側部分において隙間88を隔てて配置させ、連結部86より上側部分を連結させたような形状とされる。連結部86よりも下方では第一容器81と第二容器82が分離しており、隔壁81cと隔壁82cは非接触であって、これらの隙間88部分が仕切り板41bを跨ぐようにしてバケット40に装着される。連結部86より上側は、第一容器81の隔壁81dと第二容器82の隔壁82dが一体に形成されて、上側に延在する隔壁突出部83と連続した平面になるように形成される。図8では、連結部86より上側部分において隔壁81dと隔壁82dが分離しているように見えるが、これは中央部分において斜めに形成された切り込み85が位置するためであり、断面位置をB−B部から僅かにずらすと理解できるように、連結部86よりも上方の隔壁81dと隔壁82dは、それらの間に空間部分の無い一体の隔壁である。本実施例では、インナーカップ80の開口面81b、82bの高さHに対する連結部86の高さH1は、半分以上となっている。このためバケット40の仕切り板41bの高さ(≒H1)も十分確保できるので、バケット40の剛性向上だけでなく、それによって保持されるインナーカップ80の遠心荷重力に対する強度向上に大いに役に立つ。尚、連結部86の高さH1を低くして、例えばH1=H/2、又はH1=H/4程度にしてもバケット40の強度向上の効果は得られるので、バケット40の製造の容易さと、バケット40に要求される強度等によって、H1の高さを適宜設定すれば良い。尚、バケット40に仕切り板41bを設けないように構成することも可能であり、その場合は、第一容器81と第二容器82との間に隙間88を設けずに上から下まで接合されたような形状とすれば良い。これは、図17のような形状に隔壁突出部83と取出し用穴84を設けたような形状で実現できる。
次に図9を用いてインナーカップ80に試料(血液)が入った採血バッグ100を入れた状態を説明する。図2の斜視図においてはインナーカップ80の収容室81a、82aに液体の試料99を直接入れる状態を図示していた。しかしながら、収容室81a、82aには試料を直接入れるのではなくて、血液等の試料が入った採血バッグ100を入れるようにしても良い。図9は連結チューブ105によって複数のバック(親バック101、子バック103)が連結された採血バッグ100を収容した例を図示している。親バック101、子バック103にはそれぞれ2本ずつの吸入分配用チューブ102、104が設けられている。このような外部形状が一定で無く連結チューブ等の付属物を有する採血バッグ100を遠心分離する場合は、バックの配置だけで無く連結チューブ105の扱いが問題となる。通常、遠心分離される採血バッグ100は採血の入った部分が収容室81a、82aの底にくるように配置される。連結チューブ105が底部側にあると凹凸により無理に採血バッグが伸ばされ遠心中に採血バッグ100が損傷する可能性が高くなるので、連結チューブ105は採血バッグ100の上部(収容室81a、82aの開口面82b、82b側)にまとめておくことが重要である。この状態でスイングロータを高速回転させるが、遠心荷重が掛かった際に必ずしも収容室81a、82a間の隔壁81d、82d(図8参照)に、また隔壁突出部83の内周側と外周側に均等に圧力が掛かるのではなく、不均一な圧力分布となることがある。この圧力が不均一になると隔壁突出部83や、隔壁81d、82dの破損につながる恐れがある。そこで本発明ではスイング軸の軸方向にみてほぼ中央付近の隔壁突出部83に、上から連結部86の直上付近まで切り込み85を入れるようにした。切り込み85は隔壁突出部83の上端位置から底部に向かって切り込み深さ22までいれたので、遠心中に連結チューブ105が不均等に隔壁突出部83に寄りかかっても隔壁突出部83の軸方向の両側部分が別々に変形することが可能となるので、インナーカップ80の隔壁突出部83付近の破損を効果的に防止することができる。また、切り込み85をスイング軸の軸方向と直交方向でなく斜め方向にすることで隔壁突出部83の板厚方向に垂直方向に切り込みを入れた場合と違い、変形時に採血バッグ100や連結チューブ105を切り込み85に挟み込んで採血バッグ100や連結チューブ105を損傷する恐れを低減させることができる。
以上説明したように、採血バッグなどの多種多形状および異なる材質で構成された試料用容器をインナーカップ80で遠心する場合に、必ずしも隣り合う隔壁に均等に遠心力による液圧荷重が負荷される訳ではないが、本実施例では収容室を81a、82aのように複数に分け、それらを隔壁にて接合した。この隔壁はインナーカップ80より上方に突出させ、突出部にはバケット40からの取出しの容易化のために取出し用穴84または凹凸部を設けた。更に隔壁突出部83には上端面から試料用容器を収容した時の開口側上端面と同等位置にかからない部位まで隔壁板厚方向に対し斜めに切り込みが入れたので、隔壁の破損を効果的に防止することができた。この結果、インナーカップ80の破損による採血バッグの損傷を防止すると共に、隔壁の破損部から隣接するもう一方の収容室にコンタミネーションを起こすことを防止できる。また、コンタミネーションを免れても他方の採血バッグによる支えを失ったことにより型崩れを起こし遠心分離層を乱し貴重な試料を使用不能とする可能性をきわめて低くすることができた。
次に図10、図11を用いてバケット40に装着される蓋60とそれを固定するロック機構の説明をする。蓋60は片側に蝶番機構を有する片開き式に固定されるものであって、蝶番部分と対向する長辺部にロック機構が設けられる。ここではロック機構は、蓋60の固定された回動軸に揺動可能に軸支され掛止片を有するクリップ70と、掛止片に係合するようにバケット40側に形成された凹部52によって形成される。蓋60は製造の容易さと軽量化の観点からプラスチック等の合成樹脂の一体成形によって製造され、クリップ70も合成樹脂製の一体成形品とされる。蓋60はバケット40の開口部に沿った外縁を有し、上側に凸状に突出するような覆いとされ、開口部60aにはバケット40との密着をよくするためのフランジ部61が形成される。蓋60の内側(収容室81a、82aと面する側)の中央には、平行に延びる2本の補強リブ67が形成される。補強リブ67は蓋60を閉めた際に隔壁突出部83の内周側と外周側にそれぞれ所定距離を隔てるように平行な位置関係となるように構成される。隔壁突出部83と補強リブ67を接触させないのは、遠心分離時に切り込み85を設けて僅かな変形を許容した隔壁突出部83が自由に動けるからである。一方で、蓋60を閉め際の補強リブ67と隔壁突出部83の隙間は、採血バッグ100の連結チューブ105の直径よりも十分小さくなるように構成すると良い。このように狭い隙間とすれば、連結チューブ105が収容室81a、82aの内部にきちんと収まってなくて、例えば収容室81aから他方の収容室に跨がっているような場合には、蓋60がきちんと閉まらないので、ユーザが蓋60の開閉状況で正しく採血バッグ100が収容されているか否かを感じることができるからである。
蓋60の補強リブ67の内周側及び外周側には、補強リブ68が設けられる。補強リブ68の下端位置は蓋60を閉めたときに、採血バッグ100の収容を妨げないように、補強リブ67の下端位置よりも上方に位置するようにした。蓋60の長辺部には2本の取付アーム62が形成され、取付アーム62を連結するように回動軸63(図13にて後述)が設けられ、クリップ70を軸支する。バケット40の長辺部においては、凹部52を形成するために、段差部51、54a、54bが形成され、段差54aから段差54bに渡るように横方向の貫通穴55が形成される。また、段差部51に形成された凹部52の上から下方向にドリルにて2つの縦方向溝53を開けることによって、クリップ70の掛止片72(図12にて後述)と係合する幅の凹部を形成することができる。
図11は蓋60を閉めた状態を示すバケット40の斜視図である。蓋60は閉めた際に内部の状況がわかるように透明又は半透明の樹脂にて製造すると好ましい。蓋60の上面60bは、遠心荷重に強くなるように上側に凸状になる曲面状に形成される。また、クリップ70が取り付けられる近傍には内側に窪むような凹部60cが形成される。図11では見えないが蝶番機構64側にも同様に凹部が形成される。クリップ70は蓋60側に軸支され、蓋60の開閉時には蓋60に付随して移動する。よって、蓋60を開けた際にはバケット40の開口部40aには突出部材が無いので、インナーカップ80の取り出し又は装着をスムーズに行うことができる。
図12は図11のクリップ70単体を示す図であって、(1)は裏側から見た斜視図であり、(2)は表側から見た斜視図であり、(3)は断面形状を示す断面斜視図である。本実施例では、蓋60を蝶番機構64を用いた片開き式とし、蓋60側に軸支されるクリップ70によってバケット40に固定するように構成した。クリップ70は、プラスチック等の合成樹脂により製造される。しかしながら、遠心分離運転中には蓋60だけでなくクリップ70にも同様に遠心荷重が掛かることになる。よって、クリップ70を軽量な材料で構成することが必要であり、クリップ70を所定方向に付勢するためのねじりバネを用いることも避けた方が好ましい。軽量なねじりバネでさえ大きな遠心荷重が掛かり、金属製のねじりバネがクリップ70や蓋60の合成樹脂部品を傷める原因になるからである。一方、掛止される側の部材は金属製のバケット40であり、クリップ70の装着時に弾性変形をしない材質であるため、ロック機構を実現するためにはクリップ70側が十分弾性変形をするように構成する必要がある。そこで本実施例ではクリップ70を蓋60側に設けられた回動軸63(図13にて後述)を中心に揺動するように構成し、バケット40の凹部52に係合させる凸状の掛止片72を設けた。更に凸状の掛止片72の位置及びその近傍に、クリップ70の揺動軸の軸線と平行方向に延びるスリット75a、75bを設けた。クリップ70の上下方向に見た中央部70bには、回動軸63に装着されることによりクリップ70を回動軸63から脱落しないように保持し、回動軸63に対して所定の角度だけ揺動できるようにする円筒面71が形成される。中央部70bの上側にはユーザが蓋60を開くときに作用させる作用片となる上部アーム部70aが形成される。また、中央部70bの下側には、バケット40に形成される凹部52(後述ずる図13参照)と嵌合する掛止片72を保持すると共に、ユーザが蓋60を閉じてロックする際に作用させる作用片となる下部アーム部70cが形成される。
図12(2)において、上部アーム部70aのバケット40からみて外側には、2本のリブ73が形成される。リブ73はクリップ70の揺動軸と平行方向に延びる凸部であって、ユーザが上部アーム部70aを外側から内側に押す際に指と接触する部分であり、クリップ70と一体に成形される。同様にしてユーザが下部アーム部70cを外側から内側に押す際に指と接触する部分となる3本のリブ74もクリップ70に形成される。円筒面71は2つに分割された円筒状の保持部材71a、71bによって形成され、クリップ70の材質に起因する弾性力によって、保持部材71a、71bは円筒面71を回動軸63(図13で後述)に容易に取り付け又は取り外しを行うことができる。下部アーム部70cに形成される掛止片72は、(3)のような断面視で見たときに取付部72aが細く、取付部72aから先端側中央付近に行くにつれて上下方向の厚さが増える爪部72bとされ、先端部72cは装着を容易にするために絞り込まれた形状とされる。ここでは、断面視で掛止片72の輪郭は下側では半円状であって上側では、鍵状に近い形状とされる。下部アーム部70cにはさらにスリット75aと75bが形成される。スリット75aはクリップ70の表面から裏面まで貫通するように形成され、クリップ70の揺動軸と平行方向に延びるように形成される。ここでは上下方向に見て掛止片72と一致する位置に設けられるスリット75aと、掛止片72の上側の近傍に形成されるスリット75bの2本のスリット75が形成される。スリット75aと75bの幅は、図10の縦方向溝53の中心位置の距離と同程度とすると良い。このようにスリット75を形成したことにより、合成樹脂の弾性変形力によって掛止片72の位置が上下方向に微小距離だけ移動可能となり、掛止片72の爪部72bの上下方向に厚さが変動可能となる。このため、掛止片72をバケット40の凹部52にはめ込んだり、外したりすることができ、クリップ70にてよって蓋60をバケット40に固定又は開放が可能となる。
図13は図11のクリップ70の部分縦断面図である。図の状態は蓋60を閉めて、クリップ70をロック状態に位置づけた状態を示し、掛止片72がバケット40の凹部52の内部に嵌合している。凹部52はその切削方法の特徴から断面形状が略円形であり、内部に入り込んだ掛止片72が弾性変形によって上下方向に広がることによって掛止片72が凹部52から抜けないように保持する。作業者は蓋60を閉じる際には、蓋60を閉じてフランジ部61をバケットの開口部41に当接させた後に、指で矢印78の方向に押すことによって掛止片72を凹部52の中に嵌め込む。クリップ70は蓋60の取付アーム62に固定される回動軸63に円筒面71が軸着される。ここでは回動軸63はその下側に断面視で凸状に突出する部分が形成され、蓋60を開けた際にクリップ70が所定角以上回転しないように制限し、蓋60を閉める際にクリップ70の下端を開口部41に挟み込んでしまうことによる破損の恐れを低減している。
蓋60を閉めた際に、蓋60の内側に形成される補強リブ67の下端位置は、インナーカップ80の開口面81b、82bの高さよりも距離dだけ高くなる。この距離dは連結チューブ105(図9参照)の直径よりも十分小さく構成すれば、収容室81aから収容室82aへ、又は逆方向に連結チューブ105が跨がった状態では蓋60がスムーズに閉まらないことを意味する。このような補強リブ67の下端位置と開口面81b、82bの上端位置が僅かな隙間を隔てるように配置すると良い。また、遠心荷重が掛かった際に蓋60に掛かる荷重がインナーカップ80側に及ぼさないように、補強リブ67だけでなく蓋60のいずれの部分もインナーカップ80とは直接接触しないような位置関係とすると良い。本実施例では蓋60のフランジ部61はバケット40の開口部41に直接接触し、バケット40に設けられた溝部42aにはパッキン49が介在される。インナーカップ80には、切り込み85が形成されるが、切り込み85は隔壁突出部83の上端から、矢印85cのように2つの貫通穴84の間を下方向に延び、その下端は少なくとも開口面81b、82bよりも下方にまで延びるように形成される。
図14は本発明の実施例に係る遠心機1のバケット40と蓋60の高速回転中の状態を示す図である。図14ではロータ本体20、ベース32、カップリング36、ロックスクリュー35を省略して一体的に図示しているので、注意されたい。補強リブ67の高さはL1であり、補強リブ68の高さ(バケットの高さ方向の長さ)はL2であり、補強リブ68の長さを短くしてインナーカップ80に収容される採血パック100等に空間部分の容積を極力制限しないようにしている。尚、補強リブ68の下端部とインナーカップ80の開口面81bとは、距離dを隔てるようにして両者は接触しないように構成される。ここで、バケット40は保持ピンの中心軸(スイング軸)を中心に水平方向にまでスイングした状態にある。この際、インナーカップ80の隔壁突出部83と蓋60の補強リブ67は互いに所定の距離cを隔てるようにして非接触状態にあることが理解できよう。仮に不均一な荷重がインナーカップ80の2つの収容室うちに一つから隔壁突出部83を介して他方側へ加わったとしても、切り込み85を設けたことと相まって2つの補強リブ67の間において移動可能となる。
以上説明したように、本実施例ではバケット40に蓋60を装着可能として、そのロック機構をクリップ70を用いた機構で実現したので、遠心分離運転中に何らかの理由で試料がこぼれたとしても外部に飛散する恐れを少なくすることができた。しかも、蓋60は透明又は半透明であるので、内部の状況がわかるので取り扱いが大変し易い。さらに、蓋60のロック機構のうち、破損しやすい部分は安価なクリップ70だけであるので、交換が容易な上に交換の際のコストが少なくてすむ。
図15は本発明の第二の実施例におけるインナーカップ120の斜視図である。第二の実施例では第一の実施例に比べて切り込み125の深さを更に深くしたものである。切り込み深さ125の下端125bは、収容室121a、122aの底部近辺まで伸びている。この場合はバケット40の形状も変更する必要があり、必然的に仕切り板41b(図2参照)の高さを低くすることが必要である。一方、切り込み125を深くする事によって、隔壁突出部123によって分断された収容室121a、122aの一方にて試料漏れ等が発生した際に、他方の収容室に至る恐れがある。そこで、図15では図示していないが隔壁の厚さの1/10以下程度の薄膜状のテープ129を貼ることにより切り込み125を塞ぐように構成すれば、液漏れを防止しながら、隔壁突出部123のアンバランスな変形を許容することができる。テープ129は、収容室122a側にも同様に貼ると良い。テープ129はある程度伸縮性のある材質で形成するか、又は、切り込み125に面する部分だけが蛇腹状になっているような特殊なテープにて形成すれば良い。また、テープ129で塞ぐのでは無く、切り込み125部分を含めた収容室121a、122aの内壁部分の全体を何らかの薄膜で全体を覆うように構成しても良い。このように構成すれば、万一、片方の収容室121a、122a内の採血バッグ100が損傷しても他方へのコンタミネーションを防止することができる。
図16は本発明の第三の実施例におけるインナーカップ140の斜視図である。ここでは、隔壁突出部143に切り込みが複数配置される。即ち隔壁突出部143のスイング軸の軸方向中央付近であって2つの取出し用穴144の間に鉛直方向に延びる切り込み145が形成され、取出し用穴144の両側にそれぞれ切り込み148が形成される。これらの切り込み145、148は隔壁突出部143の面に対してそれぞれ斜め方向に切り込まれている。本実施例では切り込み145の下端145bと切り込み148の下端148bの位置が異なるように形成しているが、切り込み深さは同一の深さでも構わないし、中央部、両端部で深さを変えても良い。このように複数の切り込み145、148を設けることでより連結チューブ105等に起因する偏荷重に対して隔壁突出部143が柔軟に変形できるようになった。ここで、連結される隔壁突出部143は、上端は開口面141b、142bよりも上方向であって、下端は切り込み145の下端145bよりも下方になるまで延びるように形成される。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上述の実施例ではインナーカップ80の収容室は2つで説明したが、1つ又は3つ以上にすることも可能であり、3つ以上の場合は収容室を隔離するそれぞれの隔壁に上から下方向に至る斜めに形成される切り欠きを形成すれば良い。
1 遠心機 2 ロータ組立体
3 ロータ室 4 ボウル
6 防護壁 7 モータ
7a 駆動軸 7b クラウン
8 ハウジング 9 ダンパーゴム
10 操作表示部 11 筐体
12 仕切り板 13 取付部材
14 ドア 15 傾斜パネル
16 冷凍配管 20 ロータ本体
21 ハブ 22 貫通穴
23 アーム部 24 分岐アーム
25 リブ 26 保持ピン
30 収容カバー 31 シェル
31a 開口部 32 ベース
33 蓋 34 ノブ
35 ロックスクリュー 35a ネジ部
36 カップリング 36a 嵌合穴
36b ネジ部 40 バケット
40a 開口部 41 開口部
41a 突起部 41b 仕切り板
42 肉厚部 42a 溝部
43 案内リブ 43a 案内面
44 ピン受け部 45 直交面
46 溝部 48a、48b 内部空間
49 パッキン 51 段差部
52 凹部 53 縦方向溝
54a、54b 段差 55 貫通穴
58 回動軸保持部 60 蓋
60a 開口部 60b 上面
60c 凹部 61 フランジ部
62 取付アーム 63 回動軸
64 蝶番機構 67、68 補強リブ
70 クリップ 70a 上部アーム部
70b 中央部 70c 下部アーム部
71 円筒面 72 掛止片
72a 取付部 72b 爪部
72c 先端部 73、74 リブ
75、75a、75b スリット 80 インナーカップ
81 第一容器 81a 収容室
81b 開口面 81c、81d 隔壁
82 第二容器 82a 収容室
82b 開口面 82c、82d 隔壁
83 隔壁突出部 84 取出し用穴
85 切り込み 85b 下端部
86 連結部 87 連結リブ
88 隙間 99 試料
100 採血バッグ 101 親バック
102 吸入分配用チューブ 103 子バック
104 取出口 105 連結チューブ
120 インナーカップ 121 第一容器
122 第二容器 121a、122a 収容室
123 隔壁突出部 124 取出し用穴
125 切り込み 125b 下端
126 連結部 127 連結リブ
129 テープ 140 インナーカップ
141 第一容器 142 第二容器
141a、142a 収容室 141b、142b 開口面
143 隔壁突出部 144 取出し用穴
145、148 切り込み 145b、148b 下端
147 連結リブ 200 インナーカップ
201〜204 収容室 205〜207 隔壁

Claims (17)

  1. スイングロータ本体の保持ピンによって揺動可能に配される複数のバケットに収容されるインナーカップにおいて、
    前記インナーカップの内部には隔壁が設けられ、該隔壁に切り込みを入れたことを特徴とするインナーカップ。
  2. 前記隔壁には前記インナーカップの開口部の上方に突出する突出部が設けられ、前記突出部の上から下方向に延びるように前記切り込みが形成されることを特徴とする請求項1に記載のインナーカップ。
  3. 上面視において前記切り込みの方向は、前記保持ピンの軸方向に対して斜めになるように形成されることを特徴とする請求項2に記載のインナーカップ。
  4. 前記突出部に取出し用の穴または凹凸を設けたことを特徴とする請求項2又は3に記載のインナーカップ。
  5. 前記取出し用の穴は円形であって前記保持ピンの軸方向に2つ隣接して配置され、前記切り込みは前記2つの取出し用の穴の間に形成されることを特徴とする請求項4に記載のインナーカップ。
  6. 前記取出し用の穴は円形であって前記保持ピンの軸方向に2つ隣接して配置され、前記切り込みは前記2つの取出し用の穴の外側に形成されることを特徴とする請求項4又は5に記載のインナーカップ。
  7. 前記切り込みには薄膜が設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のインナーカップ。
  8. 前記バケットは、内部の底から上方に延びて前記バケットの開口部まで到達しない高さの平板状の補強リブが形成されることにより前記バケット内に複数の収容室が区画され、
    前記インナーカップは、前記バケットの収容室の内壁形状に対応する外形を有する複数のカップ状部材が上側において連結されたものであって、連結された部分より下方の隙間が前記補強リブを跨ぐようにして前記バケットに装着されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のインナーカップ。
  9. 前記バケットは内周側と外周側の2つの収容室が区画され、上面視において前記補強リブが前記保持ピンの軸方向と一致する位置に配置されることを特徴とする請求項8に記載のインナーカップ。
  10. 駆動手段によって回転される駆動軸と、該駆動軸に装着されるスイングロータ本体と、前記スイングロータ本体に配置される複数の保持ピンと、前記保持ピンに掛止させることよって揺動可能に配される複数のバケットを有する遠心機であって、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の前記インナーカップを用いることを特徴とする遠心機。
  11. 駆動手段によって回転される駆動軸と、該駆動軸に装着されるスイングロータ本体と、該スイングロータ本体に配置される複数の保持ピンと、前記保持ピンに掛止させることよって揺動可能に配される複数のバケットと、前記バケットに収容されるインナーカップと、を有する遠心機において、
    前記バケットは、
    上面視で略長方形の形状であって長辺部に前記保持ピンと係合する凹部が形成され、
    内部の底から上方に延びて前記バケットの開口部まで到達しない高さで前記保持ピンの軸方向と平行となる補強リブが形成されることにより前記バケット内が内周側から外周側に複数の収容室が区画されることを特徴とする遠心機。
  12. 前記補強リブは、前記バケットの装着時に前記保持ピンの位置と重複する高さまで形成されることを特徴とする請求項11に記載の遠心機。
  13. 前記バケットは内周側と外周側の2つの収容室が区画され、上面視において前記補強リブが前記保持ピンの軸方向と一致する位置に形成されることを特徴とする請求項12に記載の遠心機。
  14. 前記バケットの前記開口部を覆うものであって蝶番機構にて開閉可能な蓋を設け、揺動軸を有する前記蝶番機構を前記バケットの一方の長辺部に設け、前記蓋をロックするロック部材を前記バケットの一方の長辺部側に設けたことを特徴とする請求項11に記載の遠心機。
  15. 前記インナーカップは前記バケットの収容室の内壁形状に対応する外形を有し、取り出しを容易にするために上側に突出する平面状の突出部を有し、
    前記突出部は、前記蝶番機構の前記揺動軸と直交する方向に延びるように配置されることを特徴とする請求項14に記載の遠心機。
  16. 前記蓋は上側に凸状であって下側内壁に平行な2本の補強リブを設け、
    前記補強リブは前記突出部と平行かつ所定の距離を隔てるように配置し、
    前記蓋を閉めた際に、上方に突出する前記突出部が前記補強リブの間に入り込むような位置関係としたことを特徴とする請求項15に記載の遠心機。
  17. 前記バケットには、内部の底から上方に延び前記バケットの上端まで到達しない高さの仕切り板が形成され、
    前記仕切り板の面は前記バケットの前記揺動軸と平行となるように配置されることを特徴とする請求項16に記載の遠心機。
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