JP2016082830A - 回転子の製造方法及び回転子 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業者の技量に関係なしに、永久磁石8を正確に位置決めすることができる回転子3の製造方法を提供する。【解決手段】回転子コア7に形成された磁石挿入孔9に永久磁石8を挿入して、永久磁石8を回転子コア7に固定する回転子の製造方法であって、磁石挿入孔9に挿入嵌合される位置決め部材11を介して、永久磁石8を位置決めして回転子コア7に結合して、磁石挿入孔9に樹脂材料13を注入して、磁石挿入孔9と永久磁石8の間の隙間に充填させて、その後、硬化させる。【選択図】図2

Description

本発明は、永久磁石を備える回転子の製造方法、及び該回転子に関する。
永久磁石を備える回転子と、該回転子を備える電動機や発電機が知られている。この種の回転子の製造過程においては、永久磁石を回転子コアの所定の位置に正確に位置決めして取り付ける必要がある。永久磁石が本来の位置からずれていると、回転子の重量分布や磁束分布に不均衡が生じ、電動機や発電機の運転中に振動やトルク変動が生じるからである。また、永久磁石は回転子コアに確実に固定される必要がある。製造時点で永久磁石が正規の位置に取り付けられたとしても、電動機や発電機の運転中に永久磁石の固定が損なわれて、正規の位置からずれれば、振動やトルク変動が生じるからである。
永久磁石を正確に位置決めして、確実に固定する方法については、既に多数の発明が公開されている。例えば、特許文献1には、ロータヨーク(回転子コア)に磁石埋込孔(磁石挿入孔)を形成するとともに、該磁石埋込孔内に永久磁石と楔形断面を有する角柱スペーサを挿入して、永久磁石を磁石埋込孔内に固定するようにしたIPMモータが開示されている(特許文献1,図1)。角柱スペーサは、要するに「楔」であって、該「楔」の作用で、永久磁石を磁石挿入孔の内側面に押し付けている。また、樹脂で角柱スペーサを磁石挿入孔に固定している。
しかし、特許文献1に記載の発明においては、磁石埋込孔に永久磁石を挿入した後で、角柱スペーサを磁石埋込孔に挿入して、さらに永久磁石を内側面に押し付ける方向(つまり「楔」を打ち込む方向)に角柱スペーサをスライドさせる必要がある(特許文献1,図7)。回転子には多数の磁石埋込孔があって、その多数の磁石埋込孔のそれぞれに角柱スペーサを挿入する必要があるから、角柱スペーサの挿入とスライドには大きな手数が掛かる。また、角柱スペーサのスライドには微妙な力加減が必要とされる。力が小さければ、永久磁石を固定することができないし、力が大きすぎれば、ロータヨーク等を破損するからである。そのため、回転子の組み立てには熟練した作業者を当てる必要がある。
「楔」に代えて、永久磁石を樹脂モールドして回転子コアに固定することも知られている。例えば、特許文献2には、複数の永久磁石を回転子コア(ロータヨーク)の表面に配置して樹脂モールドで固定したモータが開示されている(特許文献2、図1)。樹脂モールドによる固定は、「楔」による締結に比べて自動化が容易であるが、樹脂モールドを成形する前に、永久磁石とロータヨークを仮固定する必要がある(特許文献2、第0030段落)。また、仮固定には専用治具を必要とすると考えられる。
また、樹脂を使用して永久磁石を回転子コアに固定する方法であって、専用治具を必要としない方法も提案されている。例えば、特許文献3には、磁石収容孔(磁石挿入孔)に溶融樹脂を加圧注入して、永久磁石を磁石収容孔の外径側または内径側に押圧しながら、永久磁石を磁石収容孔内に固定することが開示されている。
特許第5126487号公報 特開2001−298887号公報 特開2007−215301号公報
特許文献3に記載の発明によれば、溶融樹脂の圧力によって永久磁石を磁石収容孔の内面に押し付けるので、永久磁石を回転子コアに正確に位置決めすることができる。また、位置決めのための専用治具等は必要としない。
しかしながら、特許文献3に記載の発明においては、樹脂を注入する前に、磁石を磁石収容孔のほぼ中央に配置する必要がある(特許文献3、第0041段落、図8)。仮に、磁石を磁石収容孔の磁石挿入孔の内側に寄った位置(ロータシャフトに寄った位置)に置くと、磁石は磁石挿入孔の内側に寄った位置で固定されてしまう。また、磁石は磁石収容孔内で正立させる必要がある。磁石が磁石収容孔内で傾いていたら、傾いた状態のまま固定されるからである。そのため、特許文献3に記載の発明では、磁石の位置決め精度が作業者の技量に依存していると言える。つまり、製品の性質が作業者の技量によって変動するという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、作業者の技量に関係なしに、永久磁石を正確に位置決めすることができる回転子の製造方法を提供することを目的とする。また、永久磁石が正確に位置決めされた回転子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点に係る回転子の製造方法は、回転子コアに形成された磁石挿入孔に永久磁石を挿入して、前記永久磁石を前記回転子コアに固定する回転子の製造方法であって、前記磁石挿入孔に挿入嵌合される位置決め部材を介して、前記永久磁石を位置決めして前記回転子コアに結合して、前記磁石挿入孔に樹脂材料を注入して、前記磁石挿入孔と前記永久磁石の間の隙間に充填させて、その後、硬化させることを特徴とするものである。
本発明に係る回転子の製造方法は、前記回転子コアの一方端から前記磁石挿入孔に位置決め部材を挿入して、前記回転子コアに結合する位置決め部材結合工程と、前記回転子コアの他方端から前記磁石挿入孔に前記永久磁石を挿入し、先に固定された前記位置決め部材と嵌合させて、前記永久磁石を前記回転子コアに結合する永久磁石結合工程と、前記磁石挿入孔に樹脂材料を注入して、前記磁石挿入孔と前記永久磁石の間の隙間に充填させて、その後、硬化させる充填硬化工程とを、有するものであっても良い。
本発明に係る回転子の製造方法は、前記永久磁石を位置決め部材と嵌合させて互いに結合する事前組立工程と、互いに結合された前記永久磁石と前記位置決め部材の組を前記回転子コアの一方端から前記磁石挿入孔に挿入して、前記位置決め部材を前記磁石挿入孔に嵌合させて、前記永久磁石を前記回転子コアに結合する永久磁石結合工程と、前記磁石挿入孔に樹脂材料を注入して、前記磁石挿入孔と前記永久磁石の間の隙間に充填させて、その後、硬化させる充填硬化工程とを、有するものであっても良い。
本発明に係る回転子の製造方法は、前記永久磁石を回転子コアの前記磁石挿入孔に挿入する永久磁石挿入工程と、位置決め部材を前記磁石挿入孔に挿入して、前記回転子コアに結合するとともに、先に前記磁石挿入孔に挿入された前記永久磁石を前記位置決め部材と嵌合させて、前記永久磁石を前記回転子コアに結合する永久磁石結合工程と、前記磁石挿入孔に樹脂材料を注入して、前記磁石挿入孔と前記永久磁石の間の隙間に充填させて、その後、硬化させる充填硬化工程とを、有するものであっても良い。
本発明に係る回転子の製造方法は、前記永久磁石結合工程の完了後に、前記磁石挿入孔の前記位置決め部材が嵌合されていない端部から、別の位置決め部材を挿入して、前記回転子コアに結合するとともに、前記永久磁石を前記別の位置決め部材と嵌合させるものであっても良い。
前記位置決め部材は前記樹脂材料と同種の樹脂、あるいは同一の樹脂で成形されても良い。なお、本発明において「同種の樹脂」とは、例えば樹脂材料がエポキシ系樹脂である場合に、位置決め部材もエポキシ系樹脂で成形されていることを言う。また、「同一の樹脂」とは、樹脂材料と位置決め部材の素材の成分組成が全く同一であることを言う。
本発明の第2の観点に係る回転子は、永久磁石を備える回転子であって、磁石挿入孔が形成された回転子コアと、前記磁石挿入孔の内部に配置された永久磁石と、前記回転子コアの一方端にあって、前記磁石挿入孔に嵌合されている位置決め部材を備え、前記永久磁石は、前記磁石挿入孔の内部において、前記位置決め部材と嵌合されていて、前記磁石挿入孔と前記永久磁石の間の隙間には、樹脂材料が充填されていることを特徴とする。
本発明によれば、位置決め部材は磁石挿入孔と嵌合して正規の位置に位置決めされ、永久磁石は、その位置決め部材と嵌合するので正規の位置に位置決めされる。そのため、永久磁石の位置決め精度は作業者の技量に依存しない。つまり、誰が作業しても、永久磁石を磁石挿入孔に対して正確に位置決めすることができるから、回転子の品質を高いレベルで安定させることができる。
また、本発明に係る製造方法は、特別な治具等を必要としないので、従来の樹脂注入装置等をそのまま使用することができる。そのため、自動化が容易である。
また、位置決め部材を樹脂材料と同種の樹脂で成形すれば、位置決め部材に対する樹脂材料の「なじみ」が良いので、樹脂材料は位置決め部材に対して接着剤として作用する。同種の樹脂であれば、熱膨張係数も同等なので、製造中または使用中の温度変化による膨張、収縮に差異がなく、位置決め部材と樹脂材料が剥離することもない。そのため、位置決め部材は回転子コアに確実に保持される。また、位置決め部材を樹脂材料と同一の樹脂で成形すれば、位置決め部材は回転子コアにさらに確実に保持される。
本発明の実施形態に係る電動機を回転軸に垂直な平面で切断した平断面図である。 本発明の実施形態に係る回転子を電動機の回転軸を含む平面で切断した縦断面図である。 位置決め部材の外形を示す斜視図である。 回転子の製造方法を示す説明図であって、(a)〜(c)は製造過程を時系列に沿って示している。 永久磁石と位置決め部材の外形を示す斜視図である。 回転子の変形例を示す縦断面図である。 位置決め部材の変形例を示す斜視図であって、(a)〜(e)は各変形例を示す。 位置決め部材の変形例を示す斜視図であって、(a)、(b)は各変形例を示す。
以下、本発明に係る回転子の製造方法及び回転子の実施形態について、図を参照して説明する。なお、ここでは電動機の回転子を例に挙げて説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る電動機1は、固定子2と回転子3を備えている。固定子2は複数のティース5を備えていて、各ティース5には巻き線6が巻き回されている。回転子3は回転軸4を介して、図示しないブラケットに回転自在に支持されていて、回転中心X回りに自在に回転する。また、回転子3は回転子コア7と複数の永久磁石8とから構成されている。永久磁石8は回転子コア7に形成された複数の磁石挿入孔9のそれぞれに挿入されている。
図2は、回転子3を回転軸4の回転中心Xを含む平面で切断した、つまり図1のA−A線で切断した断面図であって、多少模式化した縦断面図である。図2から明らかなように、回転子コア7は多数の電磁鋼板10を積層して構成されている。なお、各電磁鋼板10には打ち抜き加工によって、同形の透孔が形成されていて、電磁鋼板10は前記透孔を同じ位置に合わせて積層されている。その結果、回転子コア7には磁石挿入孔9が形成され、磁石挿入孔9は回転子コア7を上下に貫通している。また、磁石挿入孔9の下端部には、位置決め部材11があって、位置決め部材11は回転子コア7の下面から磁石挿入孔9に挿入されて、磁石挿入孔9と嵌合している。図2に示すように、位置決め部材11の下面は回転子コア7の下面と同じ高さに揃えられている。永久磁石8は回転子コア7の上面から磁石挿入孔9に挿入され、磁石挿入孔9の下部において、位置決め部材11と嵌合している。また、樹脂材料13が、磁石挿入孔9と永久磁石8の間の隙間に充填されていて、永久磁石8を磁石挿入孔9の中に固定している。
図3は位置決め部材11の外形を示す斜視図である。位置決め部材11の平面形は磁石挿入孔9の断面形(図1に現れる形状)と実質的に同一にされていて、位置決め部材11を磁石挿入孔9に嵌合させると、位置決め部材11は回転子コア7に対して、水平方向において所定の位置に位置決めされる。なお、高さ方向の位置決めは位置決め部材11の下面を回転子コア7の下面と同じ高さに揃えることによってなされる。また、位置決め部材11の上面には凹所12があって、凹所12の内面は永久磁石8が嵌合する形状寸法を有している。そのため、永久磁石8を凹所12に挿入して嵌合させると、永久磁石8は位置決め部材11に対して、水平方向において所定の位置に位置決めされる。また、凹所12の底面は位置決め部材11から所定の高さになるように設計されている。そのため、永久磁石8を凹所12の底面に当たるまで挿入すれば、永久磁石8は、高さ方向においても、位置決め部材11の底面に対して所定の位置に位置決めされる。その結果、永久磁石8は、水平方向及び高さ方向において、回転子コア7に対して、所定の位置に位置決めされる。
位置決め部材11の素材は、特に限定されない。ただし、樹脂材料13と同種の樹脂で成形するのが望ましい。例えば、樹脂材料13がエポキシ系樹脂である場合に、位置決め部材11もエポキシ系樹脂で成形するようにすると、位置決め部材11に対する樹脂材料13の「なじみ」が良いので、樹脂材料13は位置決め部材11に対して接着剤として機能する。そのため、位置決め部材11が回転子コア7に確実に固定される。また、位置決め部材11の素材と樹脂材料13の成分組成を全く同一にすれば、さらに確実に固定される。
さて、回転子コア7への永久磁石8の固定は、事前に製造された回転子コア7、永久磁石8及び位置決め部材11を、以下に示す手順で、組み立てることによって行われる。最初に、位置決め部材結合工程を実施する。すなわち、回転子コア7の下面から磁石挿入孔9に位置決め部材11を挿入して、位置決め部材11を磁石挿入孔9に嵌合させて、図4(a)に示すような状態まで組み立てる。前述したように、位置決め部材11は、その外形において、磁石挿入孔9に嵌合する形状寸法を有しているので、磁石挿入孔9と嵌合した位置決め部材11は、水平方向において、回転子コア7の所定の位置に正確に位置決めされる。なお、高さ方向の位置決め、つまり、回転子コア7の下面と位置決め部材11の下面の高さ揃えは、例えば、回転子コア7の下面と位置決め部材11下面を定盤に宛がって行えば良い。
位置決め部材11を磁石挿入孔9と嵌合させて、回転子コア7と結合したら、永久磁石結合工程を実行する。すなわち、回転子コア7の上面から磁石挿入孔9に永久磁石8を挿入して、磁石挿入孔9の下部において、位置決め部材11と嵌合させて、永久磁石8を位置決め部材11の凹所12の底面に当たるまで押し込んで、永久磁石8を回転子コア7と結合する。つまり、図4(b)に示すような状態まで組み立てる。前述したように、位置決め部材11の凹所12の内面は永久磁石8が嵌合する形状寸法を有しているので、位置決め部材11と嵌合した永久磁石8は水平方向において、回転子コア7の所定の位置に正確に位置決めされる。また、高さ方向の位置決めは、永久磁石8を位置決め部材11の凹所12の底面に当てることによってなされる。
最後に、充填硬化工程を実施する。すなわち、回転子コア7の上面から磁石挿入孔9に樹脂材料13を加圧注入して、図4(c)に示すように、磁石挿入孔9と永久磁石8の間の隙間に樹脂材料13を充填する。なお、図4(c)は充填硬化工程の途中の状態を示している。樹脂材料13は、さらに、その液面が回転子コア7の上面と同じ高さになるまで注入される。つまり図2の状態になるまで注入される。その後、樹脂材料13が熱硬化性樹脂ならば樹脂材料13を加温し、樹脂材料13が熱可塑性樹脂ならば樹脂材料13を冷却して、樹脂材料13を硬化させる。樹脂材料13が硬化すれば、永久磁石8の固定は完了する。なお、充填硬化工程では回転子コア7を図示しない上型と下型の間に挟んで、回転子コア7を押圧して行うが、前記上型と下型、押圧装置、及び樹脂材料13を加圧注入する装置及び製造方法は公知であるので、図示と説明を省略している。必要ならば、特許文献2、あるいは特許第3786946号公報等を参照されたい。
なお、上記においては、位置決め部材結合工程において、回転子コア7と位置決め部材11を先に結合して、その後、永久磁石結合工程において、回転子コア7に結合された位置決め部材11に永久磁石8を嵌合させて、永久磁石8と回転子コア7を結合する方法を示した。これに代えて、事前組立工程において、永久磁石8及び位置決め部材11を回転子コア7に結合する前に、永久磁石8を位置決め部材11に嵌合させて、例えば、図5に示すような永久磁石8と位置決め部材11の組14を作って、その後、永久磁石結合工程において、永久磁石8を位置決め部材11の組14を磁石挿入孔9に挿入して、位置決め部材11を磁石挿入孔9に嵌合させて、永久磁石8を回転子コア7に結合するようにしても良い。
あるいは、位置決め部材11を磁石挿入孔9に挿入・嵌合する前に、永久磁石8を磁石挿入孔9に挿入する永久磁石挿入工程を実行して、その後に位置決め部材11を磁石挿入孔8に挿入・嵌合しても良い。この場合、永久磁石結合工程は、先に磁石挿入孔9に挿入された永久磁石8を、後から磁石挿入孔9に挿入された位置決め部材11と嵌合させて、永久磁石8を回転子コア7に結合して行われる。この時、位置決め部材11を挿入する磁石挿入孔9の端部は、永久磁石8を挿入した端部であっても、その反対側の端部であっても良い。
また、前述した永久磁石結合工程を実行した後で、磁石挿入孔9の位置決め部材11が嵌合されていない端部から、別の位置決め部材11を磁石挿入孔9に挿入して、回転子コア7に結合するとともに、永久磁石8を前記別の位置決め部材11と嵌合させるようにしても良い。つまり図6に示すように、磁石挿入孔9の上端と下端のそれぞれに、位置決め部材11を挿入・嵌合させて、永久磁石8の両端が位置決め部材11と嵌合するようにしても良い。
また、位置決め部材11の形状は、図3に示したものには限定されない。例えば、永久磁石8を磁石挿入孔9の内側又は外側にオフセットして配置したい場合には、図7(a)に示すような位置決め部材11を使用すれば良い。また、内側又は外側方向のオフセットに加えて、永久磁石8の平断面形(つまり図1に現れる断面形状)の長手方向にオフセットして配置したい場合には、図7(b)に示すような位置決め部材11を使用すれば良い。また、位置決め部材11の寸法及び形状は磁石挿入孔9と嵌合するようなものであれば十分であり、磁石挿入孔9の全体を塞ぐような寸法及び形状を備える必要はない。したがって、位置決め部材11は、例えば、図7(c)に示すように、磁石挿入孔9の平断面形(つまり図1に現れる断面形状)の長手方向の長さに比べて短いものであっても良い。位置決め部材11は、底部がない形状であっても良い。つまり、図7(d)や、図7(e)に示すような、フレームだけがあって、中央部が上下に突き抜けた形状であっても良い。このような形状を選ぶと、永久磁石8と位置決め部材11の嵌合具合を回転子コア7の外側から視認することができる。また、先に位置決め部材11を先に磁石挿入孔9を挿入・嵌合させて、位置決め部材11の中央部の開口を通して永久磁石8を挿入することができる。なお、図7(c)に示した位置決め部材11を使用する場合は、位置決め部材11の磁石挿入孔9の長手方向への移動を拘束するような形状(例えば、突起あるいは段差)を磁石挿入孔9に備えれば良い。
また、各磁石挿入孔9に挿入される永久磁石8は1個とは限らない。永久磁石8を複数個に分割して、複数個の永久磁石8を1個の磁石挿入孔9に挿入して、位置決め部材11と嵌合させるようにしても良い。つまり、例えば、図5に示すように、1個の位置決め部材11に複数個の永久磁石8を嵌合させるようにしても良い。
なお、本発明において、「嵌合」は「緩みや、隙間が全くない状態で嵌め合わされた状態」には、限定されない。「嵌合」は、より広義に解釈されるべきである。永久磁石について要求される位置決め精度の範囲内で、多少の緩みや遊びがあっても、本発明の目的は達成されるから、多少の緩みや遊びがあっても、「嵌合」に該当する。
また、上記の実施形態は本発明の具体的実施態様を例示するものであって、本発明の技術的範囲を画すものではない。本発明は特許請求の範囲に記述された技術的思想の限りにおいて、自由に変形、応用あるいは改良して実施することができる。
例えば、上記実施形態において、位置決め部材11を回転子コア7の下面から磁石挿入孔9に挿入し、永久磁石8を回転子コア7の上面から磁石挿入孔9に挿入する例を示したが、その逆であっても良い。つまり、位置決め部材11を回転子コア7の上面から挿入し、永久磁石8を回転子コア7の下面から挿入するようにしても良い。また、上記実施形態においては、樹脂材料13を回転子コア7の上面から加圧注入する例を示したが、回転子コア7の下面から加圧注入するようにしても良い。なお、「上面」及び「下面」は回転子コア7の「一方端」と「他方端」の例示であって、回転子コア7を図2または図4に示す状態に置いたときの上下関係に基づく表現である。つまり、回転子コア7を反転させれば、「上面」及び「下面」が入れ替わるし、横転させれば、「左端面」あるいは「右端面」が「一方端」あるいは「他方端」になる。
また、永久磁石8と位置決め部材11の組14を磁石挿入孔9に挿入する方向は、回転子コア7の下面からであっても、上面からであってもよい。
また、上記実施形態において、回転子コア7の位置決め部材11を取り付けた面の反対側の面(図4において、回転子コア7の上面)から、樹脂材料13を注入する例を示したが、これには限定されない。例えば、図7(c)に示すような位置決め部材11を使用すれば、位置決め部材11と磁石挿入孔9の間に隙間が生じるから、該隙間から樹脂材料13を加圧注入することができる。この場合は、回転子コア7の位置決め部材11を取り付けた面(図4において、回転子コア7の下面)から、樹脂材料13を注入することができる。
また、位置決め部材11の形状及び寸法は、下記の(1)、(2)の機能を満足するような形状及び寸法であれば十分であり、図3、図5あるいは図7に示されたものには限定されない。
(1)磁石挿入孔9と嵌合して、少なくとも充填硬化工程が完了するまでの間は、磁石挿入孔9に対して所定の位置を保持できる。
(2)永久磁石8を嵌合させて、少なくとも充填硬化工程が完了するまでの間は、永久磁石8を所定の位置に保持できる。
また、上記実施形態では、位置決め部材11の下面を回転子コア7の下面と同じ高さに揃えることによって、位置決め部材11を回転子コア7に対する高さ方向の位置決めをする例を示したが、位置決め部材11を高さ方向に位置決めする手段は、これには限らない。例えば図8(a)に示すように、位置決め部材11の側面に位置決めマーク15を描いて、位置決めマーク15と回転子コア7の下面が重なる深さまで、位置決め部材11を磁石挿入孔9に挿入すると、高さ方向に位置決めされるように設計することもできる。あるいは、図8(b)に示すように、位置決め部材11の側面に突起16を設けて、突起16が回転子コア7の下面に当たる深さまで、位置決め部材11を磁石挿入孔9に挿入すると、高さ方向に位置決めされるように設計することもできる。
樹脂材料13は特定の物質には限定されない。電動機1の用途や使用環境等に応じて適した物質を選択すれば良い。例えば、熱硬化性樹脂を選べば電動機1の運転中に回転子3の温度が上昇しても、樹脂材料13が可塑化することがないから、永久磁石8の固定が緩むことがない。回転子3の温度がさほど上昇しないならば、熱可塑性樹脂を選ぶこともできる。
回転子コア7の形態や製造方法が限定されないことは言うまでもない。例えば、回転子コア7は複数の電磁鋼板10に「ダボ」を形成して、該「ダボ」をかしめることよって相互に結合させたものであっても良いし、接着して相互に結合させたものであっても良いし、溶接によって相互に結合させたものであっても良い。
図1に示した電動機1の構成や形態、例えば、固定子2のティース5の数や形状、回転子3の磁石挿入孔9の数や形状や配置は例示である。
なお、上記実施形態においては、回転子コアの材料として電磁鋼板を例示したが、本発明の技術的範囲は電磁鋼板を使用するものには限定されない。冷延鋼板やアモルファス等、回転子コアを構成可能な材料であれば良く、材料の選択は全くの任意である。
また、上記実施形態においては、電動機の回転子について例示したが、本発明を発電機の回転子に適用できることは言うまでもない。
1 電動機
2 固定子
3 回転子
4 回転軸
5 ティース
6 巻き線
7 回転子コア
8 永久磁石
9 磁石挿入孔
10 電磁鋼板
11 位置決め部材
12 凹所
13 樹脂材料
14 永久磁石と位置決め部材の組
15 位置決めマーク
16 突起

Claims (8)

  1. 回転子コアに形成された磁石挿入孔に永久磁石を挿入して、前記永久磁石を前記回転子コアに固定する回転子の製造方法であって、
    前記磁石挿入孔に挿入嵌合される位置決め部材を介して、前記永久磁石を位置決めして前記回転子コアに結合して、
    前記磁石挿入孔に樹脂材料を注入して、前記磁石挿入孔と前記永久磁石の間の隙間に充填させて、その後、硬化させることを特徴とする回転子の製造方法。
  2. 前記回転子コアの一方端から前記磁石挿入孔に位置決め部材を挿入して、前記回転子コアに結合する位置決め部材結合工程と、
    前記回転子コアの他方端から前記磁石挿入孔に前記永久磁石を挿入し、先に固定された前記位置決め部材と嵌合させて、前記永久磁石を前記回転子コアに結合する永久磁石結合工程と、
    前記磁石挿入孔に樹脂材料を注入して、前記磁石挿入孔と前記永久磁石の間の隙間に充填させて、その後、硬化させる充填硬化工程とを、
    有することを特徴とする請求項1に記載の回転子の製造方法。
  3. 前記永久磁石を位置決め部材と嵌合させて互いに結合する事前組立工程と、
    互いに結合された前記永久磁石と前記位置決め部材の組を前記回転子コアの一方端から前記磁石挿入孔に挿入して、前記位置決め部材を前記磁石挿入孔に嵌合させて、前記永久磁石を前記回転子コアに結合する永久磁石結合工程と、
    前記磁石挿入孔に樹脂材料を注入して、前記磁石挿入孔と前記永久磁石の間の隙間に充填させて、その後、硬化させる充填硬化工程とを、
    有することを特徴とする請求項1に記載の回転子の製造方法。
  4. 前記永久磁石を回転子コアの前記磁石挿入孔に挿入する永久磁石挿入工程と、
    位置決め部材を前記磁石挿入孔に挿入して、前記回転子コアに結合するとともに、先に前記磁石挿入孔に挿入された前記永久磁石を前記位置決め部材と嵌合させて、前記永久磁石を前記回転子コアに結合する永久磁石結合工程と、
    前記磁石挿入孔に樹脂材料を注入して、前記磁石挿入孔と前記永久磁石の間の隙間に充填させて、その後、硬化させる充填硬化工程とを、
    有することを特徴とする請求項1に記載の回転子の製造方法。
  5. 前記永久磁石結合工程の完了後に、前記磁石挿入孔の前記位置決め部材が嵌合されていない端部から、別の位置決め部材を挿入して、前記回転子コアに結合するとともに、前記永久磁石を前記別の位置決め部材と嵌合させる、
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載の回転子の製造方法。
  6. 前記位置決め部材は前記樹脂材料と同種の樹脂で成形されている、
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載の回転子の製造方法。
  7. 前記位置決め部材は前記樹脂材料と同一の樹脂で成形されている、
    ことを特徴とする請求項6に記載の回転子の製造方法。
  8. 永久磁石を備える回転子であって、
    磁石挿入孔が形成された回転子コアと、
    前記磁石挿入孔の内部に配置された永久磁石と、
    前記回転子コアの一方端にあって、前記磁石挿入孔に嵌合されている位置決め部材を備え、
    前記永久磁石は、前記磁石挿入孔の内部において、前記位置決め部材と嵌合されていて、
    前記磁石挿入孔と前記永久磁石の間の隙間には、樹脂材料が充填されている、
    ことを特徴とする回転子。
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