JP2016081913A - 高周波誘導加熱用コイル、配管のロウ付け装置及び方法 - Google Patents

高周波誘導加熱用コイル、配管のロウ付け装置及び方法 Download PDF

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Junmei Chen
俊梅 陳
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Abstract

【課題】ワーク内の熱分布の偏りを低減させることができる高周波誘導加熱コイルを提供する。
【解決手段】高周波誘導加熱用コイル100の第1コイル部110は、一対の開放端部110a、110bを有し、開放端部110aと開放端部110bとの間で略C型円弧形状を有している。また、第2コイル部120は、第1コイル部110の開放端部110a、110bと対応する位置に配置されている一対の開放端部120a、120bを有し、連結部130、140を介して第1コイル部110に連結されている。連結部130、140の断面積は第1コイル部110、第2コイル部120の断面積の第1コイル部110、第2コイル部120の断面積より小さく設定され、通電時において、連結部130、140における電流密度が第1コイル部110、第2コイル部120における電流密度より高くなるように構成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は高周波誘導加熱用コイル、特に少なくとも一方がアルミニウム製である配管同士をロウ付けする際に用いる高周波誘導加熱用コイルに関する。また、当該コイルを用いた配管のロウ付け装置及びロウ付け方法に関する。
従来より、空気調和装置において、アルミニウム合金製の熱交換器から延出しているアルミニウム合金製の冷媒配管に対して、アルミニウム合金製あるいは銅合金製の冷媒配管を接合する場合には、母材となる各冷媒配管よりも融点の低いロウ材を用いたロウ付け作業が行われている。
アルミニウム合金製の冷媒配管をロウ付けするためには、ロウ材として、Al−Si系合金のロウ材が用いられることが一般的である。ところが、冷媒配管の母材となるアルミニウムやアルミニウム合金の融点が650℃程度であるのに対して、Al−Si系合金のロウ材の融点は570℃〜590℃であり、融点の差が小さい。このため、手作業でのロウ付けを行う場合には、熟練した温度管理技術を有する作業者の機能が要求される。そこで、高周波誘導加熱による自動化を実現する必要が生ずる。
また、空気調和装置の冷媒配管は、既に装置内に設置された部品あるいは熱交換器に接続されるため、ロウ付け作業スペースが限定され、ロウ付部へのアクセスには馬蹄型の様な非円対称形の加熱コイルを用いて、冷媒配管などの被加熱体の側方からアクセスしてロウ付けする必要がある。しかし、馬蹄型のような開放部を有する非円対称形の加熱コイルでは、開放部側にコイルが存在しないため磁場が弱くなり、被加熱物の温度上昇が不均一になる。
そこで、特許文献1(特許第4996341号)には、馬蹄コイルでワーク(シャフト)を加熱する際、ワークを回転させて均熱化を図る方法が開示されている。しかし、特許文献1に開示の発明では、被加熱物を回転させる必要があるため、被加熱物が装置内で他の部品と連結されている場合は、適用することができない。
また、特許文献2(特許第4023801号)、特許文献3(特許第3676898号)には、二分割又は複数分割された高周波誘導加熱コイルを、被加熱物の外周面にほぼ全周に渡って対向載置することにより、高周波誘導加熱コイルで被過熱物の外周面全域をほぼ均一に加熱する方法が開示されている。しかしながら、これらの特許文献2、特許文献3に開示の発明では、分割されたコイルを対向載置または分離するなど着脱のための駆動部が必要となり、高周波誘導加熱コイル自体のコストアップにつながる。また、作業時の着脱により駆動部に磨耗が発生するため、メンテナンスの必要があり、生産コストのアップにつながる。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、高周波誘導加熱コイルを用いてワーク同士をロウ付けする場合において、非円対称形の加熱コイルを使用しても、ワークを回転させることなくワーク内の熱分布の偏りを低減させることができる高周波誘導加熱コイルを提供することである。
本発明の第1観点に係る高周波誘導加熱用コイルは、それぞれ一対の開放端部を有し、一対の開放端部より被加熱部材を側面から収納可能な空間を形成する複数のコイル部と、複数のコイル部の対応する開放端部同士を連結して電気回路を形成する一対の連結部と、を備え、通電時における連結部における電流密度がコイル部における電流密度より高くなるように構成されている。ここで、被加熱部材の側面から収納可能とは、被加熱部材の長手方向に垂直な方向から収納可能であることを指す。
円周方向において開放部を有する非円対称形の加熱コイルを用いて被加熱物に対し高周波誘導加熱を行う場合、コイルによって生じる磁場や誘導加熱は被加熱物の外周において均一ではない。磁場は普通、コイルに対抗する部位でより強く、開放部でより弱いため、被加熱物のコイル付近にホットスポットが形成される一方、被加熱物の開放部付近にコールドスポットが形成される。
本願における高周波誘導加熱用コイルは、開放端部を有するコイル部と、開放端部に設けられた連結部とを備え、連結部における電流密度がコイル部における電流密度より高いように設定されている。
開放端部に設けられた連結部における電流密度がコイル部における電流密度より高いため、開放端部における磁場はコイル部における磁場より強くなる。その結果、連結部周辺の開放部においても強い磁場が発生し、被加熱物の外周にホットスポットやコールドスポットが発生し難くなる。
本発明の第2観点に係る高周波誘導加熱用コイルは、第1観点に係る高周波誘導加熱用コイルにおいて、連結部の通電断面積がコイル部の通電断面積より小さい。
本発明の第3観点に係る高周波誘導加熱用コイルは、第2観点に係る高周波誘導加熱用コイルにおいて、連結部の通電断面積が前記コイル部の通電断面積の33%〜60%である。
本発明の第4観点に係る高周波誘導加熱用コイルは、第3観点に係る高周波誘導加熱用コイルにおいて、連結部の通電断面積が前記コイル部の通電断面積の40%である。
本発明の第2観点から第4観点のいずれかに係る高周波誘導加熱用コイルでは、連結部の通電断面積をコイル部の通電断面積より小さくすることにより、簡単な構造で、連結部における電流密度をコイル部における電流密度より高く設定することができる。
本発明の第5観点にかかる高周波誘導加熱用コイルでは、第1観点から第4観点に係る高周波誘導加熱用コイルのいずれかにおいて、コイル部は平面視において円弧状であり、円弧状コイルの円心と開放端部とをそれぞれ連結した際、開放された側の円弧角度は、180°以下である。
開放された側の円弧の角度が180°より大きい場合、被加熱物の外周の内、コイル部に対面しない外周部の長さが大きくなるため、連結部の断面積を小さくして開放された部分の磁場を高めようとする、電流の値を大きくする必要がある。
しかし、開放された側の円弧の角度を180°以下にすることで、電流の値を大きくすることなく、被加熱物の外周全体における均熱化を図ることができる。
本発明の第6観点から第8観点のいずれかに係る高周波誘導加熱用コイルでは、コイル部は平面視においてC字状、U字状、コの字状である。
ここでは、簡単な構造で、円周方向において開放部を有する非円対称形の加熱コイルを選択することができる。
本発明の第9観点にかかる高周波誘導加熱用コイルでは、第1観点から第8観点のいずれかに係る高周波誘導加熱用コイルにおいて、コイル部及び連結部は冷却媒体が内部を流通可能なパイプ状であり、コイル部は冷却媒体の入口部と出口部とを備えている。コイル部と連結部とより形成された電気回路に電力を供給すると、コイル部及び連結部の電気抵抗により発熱し、誘導加熱の効率が低くなる。
ここでは、コイル部及び連結部を冷却媒体が内部を流通可能なパイプ状に形成することで、簡単な構造で加熱コイルを冷却することができる。
本発明の第10観点に係る配管のロウ付け装置は、高周波誘導加熱用コイルと、電極部と、冷却パイプとを備えている。ここで、高周波誘導加熱用コイルは、第9観点に係る高周波誘導加熱用コイルである。電極部は、高周波誘導加熱用コイルに交流電流を供給する。冷却パイプはコイル部の冷却媒体の入口部及び出口部に連結され、冷却媒体の循環回路を形成する。
本発明の第11観点に係る配管のロウ付け方法は、少なくとも一方がアルミニウム製配管である第1配管と第2配管とを用意し、第1配管と第2配管との接続部に第1観点から第9観点のいずれかに記載の高周波誘導加熱用コイルを配置し、高周波誘導加熱用コイルに電流を流してロウ付けを行う。
ここでは、連結部における電流密度がコイル部における電流密度より高いように設定されている高周波誘導加熱用コイルを用いて、少なくとも一方がアルミニウム製配管である第1配管と第2配管とをロウ付けすることにより、連結部周辺の開放部においても強い磁場が発生し、被加熱物である配管の外周におけるホットスポットやコールドスポットの発生を抑制し、配管外周の均熱化を図ることができる。
本願における高周波誘導加熱用コイルでは、円周方向において開放部を有する非円対称形の加熱コイルを用いて被加熱物に対し高周波誘導加熱を行う場合でも、被加熱物の外周にホットスポットやコールドスポットが発生し難くなる。
また、本願における高周波誘導加熱用コイルを用いて、少なくとも一方がアルミニウム製である配管同士をロウ付けする場合、配管を回転させることなく、配管外周の均熱化を図ることができ、配管とロウ付け部との融点差が小さい場合でも、ロウ付け部の温度制御が容易になり、ロウ付けの品質を高めることができる。
空気調和装置の構成の概要を説明するための回路図である。 熱交換器側ガス冷媒配管とガス側接続冷媒配管の接合態様を示す図である。 図2におけるガス側アルミ連結部の拡大図である。 高周波誘導加熱用コイルの模式図である。 高周波誘導加熱用コイルを用いてロウ付けを行う態様を示す図である。 高周波誘導加熱用コイルの平面模式図である。 配管のロウ付け装置の概略図である。 配管のロウ付け時におけるロウ付け部の温度分布を示す図である。 配管のロウ付け時におけるロウ付け部の温度分布を示す図である。 配管のロウ付け時におけるロウ付け部の温度分布を示す図である。 高周波誘導加熱用コイルの平面形状を表わす模式図である。 高周波誘導加熱用コイルの平面形状を表わす模式図である。 高周波誘導加熱用コイルの平面形状を表わす模式図である。 高周波誘導加熱用コイルの平面形状を表わす模式図である。 被加熱用配管の断面形状を表わす模式図である。 被加熱用配管の断面形状を表わす模式図である。
以下、本発明の一実施形態を例に挙げて、具体的に説明するが、本発明はこれらの記載によって限定されるものではない。
(1)空気調和装置の全体構成
図1に空気調和装置1の冷媒回路を示す。この空気調和装置1には、本発明の一実施形態である高周波誘導加熱用コイルを用いてロウ付けした冷媒配管が採用されている。
空気調和装置1は、熱源ユニットとしての空調室外機2と、利用ユニットとしての空調室内機3と、空調室外機2と空調室内機3とを接続する冷媒連絡管6,7とを備え、空調室内機3が設置されている建物内の冷暖房に使用される装置である。
空調室外機2と空調室内機3と冷媒連絡管6,7とを接続して構成される冷凍回路には、圧縮機91、四路切換弁92、室外熱交換器20、膨張弁40、室内熱交換器4およびアキュムレータ93などが冷媒配管で接続されている。
室外熱交換器20と膨張弁40との間の冷媒配管は、アルミニウム製の熱交換器側液冷媒配管35とアルミニウム製の液側接続冷媒配管36と銅製の液冷媒配管42とで構成されている。また、室外熱交換器20と四路切換弁92との間の冷媒配管は、アルミニウム製のガス側接続冷媒配管32とアルミニウム製の熱交換器側ガス冷媒配管31と銅製のガス冷媒配管41とで構成されている。
銅製のガス冷媒配管41および銅製の液冷媒配管42は、銅合金によって構成されていてもよく、例えば、銅を主成分として含む銅合金、銅を95重量%以上含む銅合金、銅を99重量%以上含む銅合金等によって構成されていてもよい。アルミニウム製の熱交換器側ガス冷媒配管31、アルミニウム製のガス側接続冷媒配管32、アルミニウム製の熱交換器側液冷媒配管35、および、アルミニウム製の液側接続冷媒配管36は、アルミニウム合金によって構成されていてもよく、例えば、アルミニウムを主成分として含むアルミニウム合金、アルミニウムを95重量%以上含むアルミニウム合金、アルミニウムを99重量%以上含むアルミニウム合金等によって構成されていてもよい。
(2)室外熱交換器及び配管の配置
次に、図2を用いて室外熱交換器20の構成および室外熱交換器20に接続される配管などについて詳細に説明する。
室外熱交換器20は、空調室外機2の略直方体状のユニットケーシング(図示せず)に収納されている。室外熱交換器20は、アルミニウムやアルミニウム合金が用いられており、室外空気と冷媒との熱交換を行わせるアルミニウム製の熱交換部21と、熱交換部21の両端に各1本設けられたアルミニウム製のヘッダ集合管22,23とを備えている。ヘッダ集合管22は、隔壁によって互いに仕切られた内部空間22a,22bを有している。上部の内部空間22aには、アルミニウム製の熱交換器側ガス冷媒配管31が接続され、下部の内部空間22bには、アルミニウム製の熱交換器側液冷媒配管35が接続されている。
図2に示されているように、アルミニウム製の熱交換器側ガス冷媒配管31の室外熱交換器20側とは反対側の端部は、上方に向けて延びており、ユニットケーシングの内部で冷媒を所望の位置に導くように、ガス側アルミ接続部33を介してアルミニウム製のガス側接続冷媒配管32と接続されている。アルミニウム製のガス側接続冷媒配管32は、上方に延びた後折り返して下方に伸び、ガス側アルミ接続部33側とは反対側の下方を向いている端部が、ガス側銅接続部34を介して銅製のガス冷媒配管41に接続されている。これらのアルミニウム製の熱交換器側ガス冷媒配管31、アルミニウム製のガス側接続冷媒配管32、ガス側アルミ接続部33、ガス側銅接続部34、および、銅製のガス冷媒配管41は、ガス冷媒配管接合体30Aを構成している。
また、アルミニウム製の熱交換器側液冷媒配管35の室外熱交換器20側とは反対側の端部は、上方に延びており、ユニットケーシングの内部で冷媒を所望の位置に導くように、液側アルミ接続部37を介してアルミニウム製の液側接続冷媒配管36と接続されている。アルミニウム製の液側接続冷媒配管36は、上方に延びた後折り返して下方に延び、液側アルミ接続部37側端部とは反対側の下方を向いている端部が、液側銅接続部38を介して銅製の液冷媒配管42に接続されている。アルミニウム製の熱交換器側液冷媒配管35、アルミニウム製の液側接続冷媒配管36、液側アルミ接続部37、液側銅接続部38、および、銅製の液冷媒配管42は、液冷媒配管接合体30Bを構成している。
ここで、熱交換部21、ヘッダ集合管22、23、連絡配管24、25、熱交換器側ガス冷媒配管31および熱交換器側液冷媒配管35は、温度管理された炉中に入れられることでロウ付けされ、一体化される。
この一体化された熱交換器側ガス冷媒配管31に対して、後述する高周波誘導加熱用コイルでロウ付けすることによって、アルミニウム製のガス側接続冷媒配管32の一端が接続され、同様の高周波ロウ付けによりアルミニウム製のガス側接続冷媒配管32の他端に銅製のガス冷媒配管41が接続される。同様に、一体化された熱交換器側液冷媒配管35に対して、高周波ロウ付けによって、アルミニウム製の液側接続冷媒配管36の一端が接続され、さらに、液側接続冷媒配管36の他端に対し、高周波ロウ付けによって、銅製の液冷媒配管42が接続される。
図3に示すように、アルミニウム製のガス側接続冷媒配管32と熱交換器側ガス冷媒配管31との接続部において、熱交換器側ガス冷媒配管31の一端は、部分的に拡管されており、当該拡管部分の内側にアルミニウム製のガス側接続冷媒配管32の一端側が挿入される。なお、熱交換器側ガス冷媒配管31及びガス側接続冷媒配管32の外径および内径は等しく、熱交換器側ガス冷媒配管31の拡管部分の内径は、ガス側接続冷媒配管32の外径よりもわずかに広くなるようにされている。
ここでは、ガス側接続冷媒配管32の先端の外周面にアルミナノペーストを塗布し、熱交換器側ガス冷媒配管31の拡管部分の内側に挿入した状態で、高周波誘導加熱用コイルによる配管のロウ付けが行われる。
(3)高周波誘導加熱用コイル
図4は、高周波誘導加熱用コイルの一例として、第1コイル部110と第2コイル部120と、第1コイル部110と第2コイル部120とを連結する連結部130とを備えた高周波誘導加熱用コイル100の模式図であり、図5は、配管のロウ付けを行う際の高周波誘導加熱用コイル100の状態を表わす斜視図である。図4及び図5に示すように、高周波誘導加熱用コイル100の第1コイル部110は、一対の開放端部110a、110bを有し、開放端部110aと開放端部110bとの間で略C型円弧形状を有している。また、第2コイル部120は、第1コイル部110の開放端部110a、110bと対応する位置に配置されている一対の開放端部120a、120bを有し、連結部130、140を介して第1コイル部110に連結されている。さらに、第2コイル部120は、第1コイル部110と対応するC型円弧形状を有すると共に、C型円弧の底部において二つの直線部に分かれ、それぞれ後述する冷却パイプ200に連結される(図7参照)。電源部300の正極、負極は、それぞれ第2コイル部120の二つの直線部に連結され、高周波誘導加熱用コイル100に交流電流を供給する。
被加熱物である熱交換器側ガス冷媒配管31とガス側接続冷媒配管32とのロウ付け部位33は側面(すなわち配管31、32の軸方向に垂直な方向)から、第1コイル部110の一対の開放端部110a、110b及び第2コイル部120の一対の開放端部120a、120bの間に取り入れられ、第1コイル部110及び第2コイル部120の略C型円弧状の空間に配置される。この際、ロウ付け部位33の外周の一部は第1コイル部110及び第2コイル部120のコイルにより包囲される。その際、高周波誘導加熱用コイル100の第1コイル部110及び第2コイル部120の円弧部分とロウ付けされる配管とは同心状に配置することが好ましい。
図6は、平面視において、高周波誘導加熱用コイル100と熱交換器側ガス冷媒配管31のロウ付け部位33との位置関係を示す模式図である。ここで、熱交換器側ガス冷媒配管31のロウ付け部位33の外周は、第1コイル部110と対向する対向部311と、高周波誘導加熱用コイル100と対向しない開放部312に分けられる。ここでは、一対の連結部130、140と第1コイル部110の円心Oとを結ぶ開放角度αは180°以下である。また、高周波誘導加熱用コイル100とロウ付けされる配管とは同心状に配置されているため、一対の連結部130、140に挟まれたロウ付け部位33の開放部312の円心角も180°以下である。
(4)高周波誘導加熱装置を用いた配管のロウ付け
図7は、高周波誘導加熱装置500の模式図である。図7に示すように、高周波誘導加熱装置500は、高周波誘導加熱用コイル100と、高周波誘導加熱用コイル100の第2コイル部120に連結された電源部300と、高周波誘導加熱用コイル100に冷却媒体を供給して冷媒回路を形成する冷却パイプ200とを備えている。ここで、高周波誘導加熱用コイル100の第1コイル部110、第2コイル部120及び連結部130,140は、冷却媒体が内部を流通可能なパイプ状である。第2コイル部120には、冷却媒体の入口部150と出口部160が設けられ、冷却パイプ200は冷却媒体の入口部150と出口部160に連結されている。
図8A〜図8Cは、電源部300により高周波誘導加熱用コイル100に高周波電力を供給し、高周波誘導加熱用コイル100を用いて、熱交換器側ガス冷媒配管31のロウ付け部位33を加熱した場合、配管31のロウ付け部位33の温度状態を測定した結果を表わす。
ここで使用する開放端部を有するC型コイルは、ソレノイド型コイルのように円筒対称性を有していないため、C型コイルによって生じる磁場は非均一であり、C型コイルによって生じる誘導加熱は配管の円周において均一にはならない。C状の開放部において磁場は弱くなるため、コールドスポットはC状開放部付近に形成される。一方で、コイルと対向する部分ではホットスポットが形成される傾向がある。そこで、開放部に位置する高周波誘導加熱用コイル100の連結部130、140の厚さと第1コイル部110、第2コイル部120の厚さとの比率が、ロウ付け部位33の温度状態に与える影響を調べた。
図8Aは、高周波誘導加熱用コイル100の一対の連結部130、140と第1コイル部110の円心Oとを結ぶ開放角度αが120°であって、アルミ配管31の直径が17.6mm、厚さが4.8mm、アルミ配管31とコイル部110との間隔が4.7mmであり、第1コイル部110、第2コイル部120の断面積と連結部130、140の断面積とが同じである状態で、配管31のロウ付け部位33の外周を加熱した際の配管31のロウ付け部位33の管壁の温度上昇を表わしている。
高周波誘導加熱用コイル100に高周波電力を供給して、配管31のロウ付け部位の対向部311の温度が620℃にまで上昇した場合、配管31の開放部312の温度は580℃である。配管31の母材となるアルミニウムやアルミニウム合金の融点が650℃程度であるため、これ以上加熱すると配管31のロウ付け部位の対向部311において配管の母材が溶融する恐れがある。しかし、Al−Si系合金のロウ材の融点は570℃〜590℃であり、配管31の開放部312に配置されたロウ材は十分に溶融されておらず、配管31の開放部312ではロウ付けが不十分になる恐れがある。
図8Bは、連結部130、140の断面積が第1コイル部110、第2コイル部120の断面積の40%である状態で、配管31のロウ付け部位33の外周を加熱した際の配管31のロウ付け部位33の管壁の温度上昇を表わしている。
高周波誘導加熱用コイル100に高周波電力を供給して、配管31のロウ付け部位33の対向部311の温度が620℃になるまで加熱した場合、配管31の開放部312の温度もほぼ均等に620℃である。この場合、配管31のロウ付け部位33の円周全体における均熱化を図ることができる。
図8Cは、連結部130、140の断面積が第1コイル部110、第2コイル部120の断面積の33.3%である状態で、配管31のロウ付け部位33の外周を加熱した際の配管31のロウ付け部位33の管壁の温度上昇を表わしている。
高周波誘導加熱用コイル100に高周波電力を供給して、ロウ付け部位の対向部311の温度が620℃になるまで加熱した場合、配管31の開放部312の温度は620℃であり、開放端部に近接する部位において、配管31温度が630℃になっている。配管31の母材となるアルミニウムやアルミニウム合金の融点が650℃程度であるため、配管31の温度がこれ以上上昇する場合、配管31のロウ付け部位の対向部311において配管31の母材が溶融する恐れがある。
(5)他の実施形態
上記実施形態では、本発明の実施形態の一例を説明したが、上記実施形態はなんら本願発明を限定する趣旨ではなく、上記実施形態には限られない。本願発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更した態様についても当然に含まれる。
上記実施形態では、図9Aに示すように、形状がC型のコイルを例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、図9Bに示すような楕円形の一端部を切り取った形状や、図9Cに示すようなU型、及び図9Dに示すようなコの字型のコイルを使用してもよい。
なお、上記実施形態では、図10Aに示すような、被加熱物として形状が円筒状の配管を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、被加熱物の形状が図10Bに示すような四角形のものでもいい。
上記実施形態では、図3に示すように、一方を拡管し、他方を挿入するようにして接合させる形態を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、熱交換器側ガス冷媒配管31の軸方向に垂直な断面と、ガス側接続冷媒配管32の軸方向に垂直な断面とをガス側アルミ接続部33を介して接合するようにしてもよい。この場合には、熱交換器側ガス冷媒配管31とガス側接続冷媒配管32とを軸方向において互いに近づくように押し付けることで気密性をさらに高めることが可能になる。
1 空気調和装置
2 空調室外機
3 空調室内機
20 室外熱交換器
21 熱交換部
22,23 ヘッダ集合管
24,25 連絡配管
30A ガス冷媒配管接合体(冷媒配管接合体)
30B 液冷媒配管接合体(冷媒配管接合体)
31 熱交換器側ガス冷媒配管
311 対向部
312 開放部
32 ガス側接続冷媒配管
33 ガス側アルミ接続部
34 ガス側銅接続部
35 熱交換器側液冷媒配管
36 液側接続冷媒配管
37 液側アルミ接続部
38 ガス側銅接続部
40 膨張弁
100 高周波誘導加熱用コイル
110 第1コイル部
110a、110b 第1コイル部の開放端部
120 第2コイル部
120a、120b 第2コイル部の開放端部
130、140 連結部
150 冷却媒体の入口部
160 冷却媒体の出口部
200 冷却パイプ
300 電源部
500 高周波誘導加熱装置
特許第4996341号 特許第4023801号 特許第3676898号

Claims (11)

  1. 被加熱部材を高周波誘導加熱するための高周波誘導加熱用コイルであって、
    それぞれ一対の開放端部(110a、110b)(120a、120b)を有し、一対の前記開放端部より被加熱部材を側面から収納可能な空間を形成する複数のコイル部(110、120)と、
    複数の前記コイル部の対応する開放端部同士を連結して電気回路を形成する一対の連結部(130、140)と、を備え、
    通電時における前記連結部における電流密度が前記コイル部における電流密度より高くなるように構成されている、
    高周波誘導加熱用コイル。
  2. 前記連結部の通電断面積が前記コイル部の通電断面積より小さい、
    請求項1に記載の高周波誘導加熱用コイル。
  3. 前記連結部の通電断面積が前記コイル部の通電断面積の33%〜60%である、
    請求項2に記載の高周波誘導加熱用コイル。
  4. 前記連結部の通電断面積が前記コイル部の通電断面積の40%である、
    請求項3に記載の高周波誘導加熱用コイル。
  5. 前記コイル部は平面視において円弧状であり、前記円弧の円心と前記連結部とをそれぞれ連結した際、開放された側の円弧角度は、180°以下である、
    請求項1から4のいずれかに記載の高周波誘導加熱用コイル。
  6. 前記コイル部は平面視においてC字状である、
    請求項1から4のいずれかに記載の高周波誘導加熱用コイル。
  7. 前記コイル部は平面視においてU字状である、
    請求項1から4のいずれかに記載の高周波誘導加熱用コイル。
  8. 前記コイル部は平面視においてコの字状である、
    請求項1から4のいずれかに記載の高周波誘導加熱用コイル。
  9. 前記コイル部及び前記連結部は冷却媒体が内部を流通可能なパイプ状であり、前記コイル部が冷却媒体の入口部(150)と出口部(160)とを備えている、
    請求項1から8のいずれかに記載の高周波誘導加熱用コイル。
  10. 請求項9に記載の高周波誘導加熱用コイル(100)と、
    前記高周波誘導加熱用コイルに交流電流を供給する電源部(300)と、
    前記コイル部の前記冷却媒体の入口部及び前記出口部に連結され、冷却媒体の循環回路を形成する冷却パイプ(200)と、
    を備えた、配管のロウ付け装置。
  11. 少なくとも一方がアルミニウム製配管である第1配管(31)と第2配管(32)とを用意し、
    前記第1配管と第2配管との接続部に、請求項1から9のいずれかに記載の高周波誘導加熱用コイルを配置し、
    前記高周波誘導加熱用コイルに電流を流してロウ付けを行う、
    配管のロウ付け方法。
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