JP2016081873A - 蓄電素子とその製造方法、および蓄電装置 - Google Patents
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Abstract
Description
ところで、例えば、リチウムイオン電池などの蓄電素子では、電極体に含まれる負極芯体の構成材料として銅(Cu)、正極芯体の構成材料としてアルミニウム(Al)が用いられることが多い。このため、蓄電素子同士を直列接続しようとする場合には、異種金属間での接続を図ることが必要となる。このような異種金属間の接続に関する技術が、特許文献1,2に開示されている。
特許文献2には、正極または負極の一方の外部端子について、銅とアルミニウムとのマルチメタルで構成されたリベット状の端子を採用することが開示されている。
特許文献2に開示の技術を含む従来技術では、用いられる端子を形成するために製造コストの上昇を招くことになると考えられる。よって、この技術では、製造コストの上昇を抑えながら、異種金属間の接続を伴う蓄電素子を提供することが困難である。
電極体は、正極要素と負極要素とを含む。
ケースは、電極体を収容する。
外部端子は、正極要素および負極要素の一方(以下では、「一方要素」と記載する。)に電気接続され、外部との電気接続に供される。
外部端子部の一方の主面である第1面は、少なくとも第1金属部が露出し、他方の主面である第2面は、第1金属部と第2金属部とが露出しており、外部端子部をその板厚方向に見るとき、第1面に第1金属部が露出した部分と第2面に第1金属部が露出した部分とは、少なくとも一部が重複している。
本発明の一態様に係る蓄電素子は、電極体と、ケースと、外部端子とを備える。
電極体は、正極要素と負極要素とを含む。
ケースは、電極体を収容する。
外部端子は、電極体における一方要素に電気接続され、外部との電気接続に供される。
外部端子部の一方の主面である第1面は、少なくとも第1金属部が露出し、他方の主面である第2面は、第1金属部と第2金属部とが露出しており、外部端子部をその板厚方向に見るとき、第1面に第1金属部が露出した部分と第2面に第1金属部が露出した部分とは、少なくとも一部が重複している。
上記態様に係る蓄電素子では、外部端子が板状をした外部端子部を有する。そして、外部端子部は、第1面に第1金属部が露出し、第2面に第2金属部が露出する。よって、本態様に係る蓄電素子では、第1金属部と異なる金属種からなる第2金属部を露出させることができる。その上、本態様に係る蓄電素子では、板状の外部端子部を用いることにより、特許文献2のようにマルチメタルからなるリベット状の外部端子を用いる場合に比べて、製造コストの上昇を抑えることができる。
従って、上記態様では、製造コストの上昇を抑えながら、異種金属間の接続を伴う蓄電素子を提供することができる。
別態様に係る蓄電素子では、上記構成において、ケースは厚み方向に貫通する孔を有し、外部端子は中間端子部を含む。外部端子における中間端子部は、ケースの孔を挿通し、導電性を有する。さらに、中間端子部は、ケースの孔から外方に突出した頭部を有し、当該頭部が、上記下地部に相当する。
別態様に係る蓄電素子では、上記構成の外部端子において、中間端子部の頭部は、外部端子部の第1面に沿う板状をしており、当該頭部をケースの孔の貫通方向に平面視するとき、ケースの孔の開口面積よりも大きな面積を有し、ケースの孔を覆っている。この態様に係る蓄電素子では、中間端子部に対する外部端子部の接続面積を大きくとることができ、溶接強度の確保および接続に係る電気抵抗の低減を図ることができる。
別態様に係る蓄電素子では、上記構成の外部端子において、外部端子部は、第1要素板と第2要素板との間に配される腐食防止層を有する。この態様に係る蓄電素子では、外部端子部における第1要素板と第2要素板との間での腐食の発生を抑えることができる。
本発明の一態様に係る蓄電装置は、第1蓄電素子および第2蓄電素子と、第1蓄電素子および第2蓄電素子の一方の正極外部端子と他方の負極外部端子との間を電気接続するバスバとを備える。
本態様に係る蓄電装置では、第1蓄電素子および第2蓄電素子のうちの一方の正極外部端子と、他方の負極外部端子のうちの一方の端子(以下では、「一方端子」と記載する。)は、ケースの外部に配される外部端子部と、外部端子部と正極要素および前記負極要素の一方との間を電気接続する下地部と、を含む。
従って、本態様では、製造コストの上昇を抑えながら、異種金属間の接続を伴う蓄電装置を提供することができる。
別態様に係る蓄電装置では、上記構成の一方端子において、外部端子部における第2面は、第1金属部が露出した部分が第2金属部が露出した部分よりも第1面の側に凹入しており、第2面に露出する第2金属部へのバスバの接合により、前記凹入した部分が覆われている。このような構成を採用する蓄電装置では、上記のような理由から、凹入した部分の内方に露出する第1金属部と第2金属部との境界部分への水分付着などを抑制することができる。よって、更なる信頼性向上を図る上で望ましい。
(a)電極体を準備する工程;正極要素および負極要素を含む電極体を準備する。
(b)電極体を収容する工程;ケース内に電極体を収容する。
(c)外部端子を形成する工程;正極要素および負極要素の一方に電気接続され、外部との電気接続に供される外部端子を形成する。
(c−1)外部端子部を準備するサブ工程;少なくとも一部がケースの外部に配される外部端子部を準備する。
(c−2)溶接接続するサブ工程;外部端子部を、当該外部端子部と正極要素または負極要素の一方との間を電気接続する下地部に対し、溶接接続する。
上記態様に係る蓄電素子の製造方法では、(c−1)のサブ工程において、外部端子が板状をした外部端子部を準備し、(c−2)のサブ工程において、当該外部端子部を備える外部端子を形成する。そして、上記のように、用いる外部端子部は、第1面に第1金属部が露出し、第2面に第2金属部が露出する部材である。よって、本態様に係る蓄電素子の製造方法では、板状の外部端子部を用いることにより、特許文献2のようにマルチメタルからなるリベット状の外部端子を用いる場合に比べて、製造コストの上昇を抑えることができる。
従って、上記態様に係る製造方法では、製造コストの上昇を抑えながら、異種金属間の接続を伴う蓄電素子を得ることができる。
なお、以下に示す形態は、本発明の構成および当該構成から奏される作用・効果を分かり易く説明するために用いる一例であって、本発明は、その本質的部分を除き、何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
[実施の形態]
1.蓄電装置1の構成
実施の形態に係る蓄電装置1の構成について、図1を用い説明する。
バスバ15は、蓄電素子12の正極外部端子121と蓄電素子13の負極外部端子132とに対して溶接接合されている。バスバ16は、蓄電素子13の正極外部端子131と蓄電素子14の負極外部端子142とに対して溶接接合されている。バスバ17は、蓄電素子11の正極外部端子111と蓄電素子12の負極外部端子122とに対して溶接接続されている。
2.蓄電素子11〜14の構成
蓄電素子11〜14の構成について、図2を用い説明する。なお、図2では、蓄電素子13の模式断面図を示しているが、残りの蓄電素子11,12,14についても同じ構成を有する。
ケース本体133と封口体134との組み合わせにより構成されるケースには、電極体130が収容されている。また、図示を省略しているが、ケースには、非水電解質も充填されている。
図2の矢印Aおよび矢印Bに指し示すように、正極外部端子131および負極外部端子132の各々は、封口体134に開けられた孔を挿通して、各一部が外部に突出している。
蓄電素子13が備える電極体130の構成について、図3を用い説明する。なお、図示を省略しているが、蓄電素子11,12,14についても、同様の構成の電極体を備える。
図3に示すように、電極体130は、帯状のシート体である正極要素1301と、同じく帯状のシート体である負極要素1302とが互いに対向配置され、その間にセパレータ1303が介挿されてなる。
図3に示すように、電極体130は、セパレータ1303が介挿され対向配置された正極要素1301および負極要素1302が巻回軸Ax130回りに巻回(rot.C)され構成される。電極体130においては、セパレータ1303の上辺からY軸方向上側に負極要素1302の芯体部分1302aが露出し、下辺からY軸方向下側に正極要素1301の芯体部分1301aが露出する。これらの芯体部分1301a,1302aに対して、正極集電体135および負極集電体136が接続される。
ここで、電極体130において、正極要素1301の芯体はアルミニウム(Al)からなり、負極芯体は銅(Cu)からなる。また、正極要素1301の芯体部分1301aに接合される正極集電体135は、同種の材料、即ち、アルミニウム(Al)からなり、負極要素1302の芯体部分1302aに接合される負極集電体136は、銅(Cu)からなる。
(4−1)負極外部端子132の構成
負極外部端子132の構成について、図4(a)を用い説明する。
図4(a)に示すように、負極外部端子132は、封口体134に開けられた孔を挿通する中間端子部1321と、封口体134の外部において、中間端子部1321に対してレーザ溶接にて接合(溶接箇所WP)された外部端子部1322との組み合わせを以って構成されている。中間端子部1321は、封口体134との間に絶縁部材137,138が配され、また、封口体134の内部において、負極集電体136が接続されている。
外部端子部1322は、Z軸方向に第1金属部13221と第2金属部13222とが積層されてなるクラッド材からなり、本実施の形態では、一例として、第1金属部13221および第2金属部13222がともに層状をしているが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、本実施の形態を含め、本開示における「露出し」とは、外部端子部に対して下地部あるいはバスバが接続されていない状態で、各金属部が露出していることを意味している。
なお、外部端子部1322におけるZ軸方向下面は、中間端子部1321のZ軸方向上面に沿うように平面となっており、互いに面接触した状態で溶接接続されている。
ここで、負極外部端子132の構成材料は、次のようになっている。
第1金属部13221;銅(Cu)
第2金属部13222;アルミニウム(Al)
(4−2)正極外部端子131の構成
次に、正極外部端子131の構成について、図4(b)を用い説明する。
なお、中間端子部1311についても、封口体134の孔から外方に突出した部分が、孔の貫通方向(Z軸方向)に対して直交する方向に広がる板状をなしており、当該部分で封口体134の孔を覆うようになっている。そして、中間端子部1311についても、負極外部端子132の中間端子部1321と同様に、封口体134に対して、内部でカシメ加工により気密に固定されている。
外部端子部1322の構成、および中間端子部1321との溶接箇所について、図5を用い説明する。
図5に示すように、外部端子部1322は、第1金属部13221のZ軸方向上側に第2金属部13222が積層されてなるクラッド材をベースに構成されている。そして、外部端子部1322においては、第1金属部13221に対し、そのZ軸方向上方に積層された第2金属部13222は、その一部が切り欠かれており(開口部1322a)、当該開口部1322aの底部に第1金属部13221が露出する(露出部分13221a)。そして、上述のように、底部に露出部分13221aが存在する開口部1322aの周囲を第2金属部13222が囲繞している。
なお、本実施の形態では、露出部分13221aは、Z軸方向に凹入した状態となっている。
6.蓄電素子11〜14の製造方法
本実施の形態に係る蓄電素子11〜14は、次のような工程を経て製造される。
(工程a)電極体130を準備する。電極体130は、図3を用い既に説明したように、正極要素1301と負極要素1302を、間にセパレータ1303を配して対向配置し、これを巻回することにより形成される。
(工程c)封口体134に対し、それぞれの一部が外部に突出する正極外部端子111,121,131,141および負極外部端子112,122,132,142を形成する。なお、工程aおよび工程bと、工程cとの順は、上記の順には限定されていない。具体的には、本実施の形態では、工程bを実行する前に、工程cを実行する。
負極外部端子132の構成要素である外部端子部1322は、上述のように、クラッド材の一部を切り欠いた凹部を有する板体であって、ともに板状をした第1金属部13221と第2金属部13222とが積層された構成を有する。外部端子部1322における下側露出面13221bは、中間端子部1321の頭部1321bの上面に沿って平面状をしており、中間端子部1321の頭部1321bに対し略隙間なく密着する。
図6に示すように、封口体134の該当箇所に、ケース内外を貫通する孔134aを開ける。そして、この孔134aに対し、Z軸方向上方(ケース外方側)から絶縁部材137の一部を挿入する。また、孔134aに対し、Z軸方向下方(ケース内方側)から絶縁部材138を宛がう。絶縁部材138には、封口体134に開けられた孔134aと略同じ開口サイズの孔138aが開けられており、当該孔138aに対して、絶縁部材137の下方端部分が差し込まれる。
封口体134に装着された絶縁部材137に対し、その内部137aに外部端子部1322が接続された中間端子部1321の胴部1321aを挿入する。中間端子部1321の胴部1321aは、その先端部分が封口体134の裏面に装着された絶縁部材138の孔138aを挿通する。この状態において、中間端子部1321の板状をした頭部1321bの下面は、絶縁部材137の棚面137b,137cに略隙間なく密着した状態となる。
以上のように、負極外部端子132が形成できる。
外部端子部1322の外観形状、および外部端子部1322とバスバ15との接続形態について、図7を用い説明する。なお、図7では、蓄電素子13の構成中、外部端子部1322だけを取り出して図示している。
また、外部端子部1322の開口部1322aについては、バスバ15の接続により封口されることが上記効果を得る上で望ましいが、完全に封口されなくても、覆われるだけでも上記効果を得ることはできる。
本実施の形態に係る蓄電素子11〜14では、負極外部端子112,122,132,142の各々が板状をした外部端子部1322,・・を有する。そして、外部端子部1322,・・は、クラッド材をベースに形成されており、第1面であるZ軸方向下面に第1金属部13221の露出部分13221aが存在し、第2面であるZ軸方向上面に第2金属部13222の露出部分13222aが存在する。よって、蓄電素子11〜14では、板状の外部端子部1322,・・を用いることにより、特許文献2のようにマルチメタルからなるリベット状の外部端子を用いる場合に比べて、製造コストの上昇を抑えることができる。
さらに、本実施の形態に係る蓄電素子11〜14では、負極外部端子112,122,132,142が中間端子部1321,・・を有することにより、外部端子部1322,・・自体を複雑な形状とする必要がなく、製造コストの上昇を抑えることができる。
変形例1に係る外部端子部2322の構成について、図8(a)を用い説明する。なお、図8(a)では、外部端子部2322だけを図示しているが、蓄電素子および蓄電装置の他の構成については、上記実施の形態と同様の構成を採用することができる。
図8(a)に示すように、変形例1に係る外部端子部2322は、ともに板体である第1要素板23221と第2要素板23222とが重ね合わされ、複数箇所(矢印G,H)でクリンチカシメされ構成されている。そして、第2要素板23222の一部(中央部)には、上記実施の形態に係る外部端子部1322の第2金属部13222と同様に、開口されている(開口部2322a)。そして、開口部2322aの底部には、第1要素板23221の表面が露出している(露出部分23221a)。そして、開口部2322aの周囲を囲繞する状態で、第2要素板23222の表面(露出部分23222a)が存在している形態を備える。
本変形例に係る外部端子部2322においては、第1要素板23221が第1金属(例えば、銅(Cu))からなり、第2要素板23222が第2金属(例えば、アルミニウム(Al))からなる。
さらに、本変形例に係る外部端子部2322を採用した場合には、上記実施の形態よりも更に製造コストの低減を図ることができる。
[変形例2]
変形例2に係る外部端子部3322の構成について、図8(b)を用い説明する。なお、図8(b)では、外部端子部3322だけを図示しているが、蓄電素子および蓄電装置の他の構成については、上記実施の形態と同様の構成を採用することができる。
また、腐食防止層33223については、第1要素板33221および第2要素板33222とは別の板材としてもよいし、第1要素板33221あるいは第2要素板33222の表面部分にメッキ処理を施すことで形成することとしてもよい。
また、腐食防止層33223については、開口部3322aの内方に向けて突き出した形態とすることもできる。中間端子部との接続領域が確保できるようにすればよい。
変形例3に係る負極外部端子432の構成について、図9を用い説明する。なお、図9では、負極外部端子432だけを図示しているが、正極外部端子の構成については、上記実施の形態における正極外部端子131と同様の構成を採用することができ、蓄電素子および蓄電装置の他の構成についても、上記実施の形態と同様の構成を採用することができる。
上述のように、本変形例においては、正極外部端子の構成については図示を省略したが、正極外部端子の構成を上記実施の形態と同様の構成とすることにより、封口体434に対して負極集電体436を電気的に接続しても、負極外部端子432と正極外部端子とが電気的に接続されることが防止できる。
[その他の変形例]
(1)蓄電装置
上記実施の形態では、4つの蓄電素子11〜14と、3つのバスバ15〜17とで蓄電装置1を構成することとしたが、蓄電素子の構成数や互いの接続形態などについては、これに限定を受けない。例えば、2つあるいは3つの蓄電素子を備える蓄電装置や、5つ以上の蓄電素子を備える構成とすることができる。また、複数の蓄電素子の接続形態については、直列接続だけでなく、直並列での接続形態を採用することなども可能である。
また、上記実施の形態では、各蓄電素子11〜14について、偏平各筒形状の外観を有する素子を一例としたが、蓄電素子の外観形状については、これに限定されるものはない。例えば、円筒形状の外観を有する蓄電素子や、ボタン形などの外観を有する蓄電素子、さらにはラミネートシートからなる外相対を有し、偏平形状の外観を有する蓄電素子などとすることもできる。
また、上記実施の形態では、蓄電素子の一例としてリチウムイオン二次電池を採用したが、蓄電素子の種類についてはこれに限定を受けるものではない。例えば、ニッケルカドミウム二次電池やニッケル水素二次電池などの電池、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタなどのキャパシタなどを採用することもできる。
上記実施の形態および変形例1,2では、平面視矩形状板体の外部端子部1322,2322,3322,4322を採用することとしたが、外部端子部の形態についてはこれに限定を受けるものではない。例えば、平面視円形状板体や平面視楕円形状板体、さらには平面視長円形状板体や平面視多角形状板体などとすることもできる。
(第1金属の例)
第1金属は、銅(Cu)の他、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、またはこれらを主成分とする合金材料を使用することができる。第2金属がアルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金材料である場合、第1金属は、銅、ニッケル、またはこれらを主成分とする合金材料を使用することが好ましい。第2金属が銅、ニッケル、鉄、またはこれらを主成分とする合金材料を使用する場合、第1金属は、アルミニウム、またはこれを主成分とする合金材料を使用することが好ましい。
第2金属は、アルミニウムの他、銅、ニッケル、鉄、またはこれらを主成分とする合金材料を使用することができる。第1金属が銅または銅を主成分とする合金材料である場合、第2金属は、アルミニウム、ニッケル、またはこれらを主成分とする合金材料を使用することが好ましい。第1金属がアルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金材料である場合、第2金属は、銅、ニッケル、鉄、またはこれらを主成分とする合金材料を使用することが好ましい。
上記実施の形態では、バスバ15〜17について、アルミニウム(Al)からなるものとしたが、バスバの構成材料についてはこれに限定を受けるものではない。例えば、ニッケル(Ni)めっき鋼板などを用いることなどもできる。
また、バスバの形態については、外部端子に対して溶接接続できる部分を有しているものであればよく、2枚の板状部間をワイヤなどで接続してなる形態のものなどを採用することもできる。
11,12,13,14 蓄電素子
15,16,17 バスバ
111,121,131,141 正極外部端子
112,122,132,142,432 負極外部端子
130 電極体
133 ケース本体
134,434 封口体
135 正極集電体
136,436 負極集電体
137,138,139,140 絶縁部材
1301 正極要素
1302 負極要素
1303 セパレータ
1311,1321 中間端子部
1322,2322,3322,4322 外部端子部
13221,43221 第1金属部
13222,43222 第2金属部
23221,33221 第1要素板
23222,33222 第2要素板
33223 腐食防止層
Claims (12)
- 正極要素と負極要素とを含む電極体と、
前記電極体を収容するケースと、
前記正極要素および前記負極要素の一方に電気接続され、外部との電気接続に供される外部端子と、
を備え、
前記外部端子は、少なくとも一部が前記ケースの外部に配される外部端子部と、前記外部端子部と前記正極要素および前記負極要素の一方との間を電気接続する下地部と、を含み、
前記外部端子部は、第1金属からなる第1金属部と、前記第1金属とは異なる第2金属からなる第2金属部とを含む板状であり、
前記外部端子部の一方の主面である第1面は、少なくとも前記第1金属部が露出し、他方の主面である第2面は、前記第1金属部と前記第2金属部とが露出しており、
前記外部端子部をその板厚方向に見るとき、前記第1面に前記第1金属部が露出した部分と前記第2面に前記第1金属部が露出した部分とは、少なくとも一部が重複しており、
前記下地部は、前記第1金属部と同種金属を含み、前記外部端子部のうち前記第1面における前記重複した領域で溶接接続されている
蓄電素子。 - 前記ケースは、厚み方向に貫通する孔を有し、
前記外部端子は、前記ケースの前記孔を挿通し、導電性を有する中間端子部を含み、
前記中間端子部は、前記孔から外方に突出した頭部を有し、
前記頭部は、前記下地部である
請求項1記載の蓄電素子。 - 前記頭部は、前記外部端子部の前記第1面に沿う板状をしており、当該頭部を前記孔の貫通方向に平面視するとき、前記孔の開口面積よりも大きな面積を有し、前記孔を覆っている
請求項2記載の蓄電素子。 - 前記外部端子部における前記第2面は、前記第1金属部が露出した部分と前記第2金属部が露出した部分とが面一である
請求項1から請求項3の何れか記載の蓄電素子。 - 前記外部端子部における前記第2面は、前記第1金属部が露出した部分が前記第2金属部が露出した部分よりも前記第1面の側に凹入している
請求項1から請求項3の何れか記載の蓄電素子。 - 前記外部端子部の前記第2面において、前記第2金属部が露出した部分が前記凹入した部分を囲繞している
請求項5記載の蓄電素子。 - 前記外部端子部は、一方の主面に一部が切り欠かれた凹部を含むクラッド材を有し、前記凹部の底に前記第1金属部が露出し、前記凹部の周囲に前記第2金属部が露出している
請求項5または請求項6記載の蓄電素子。 - 前記外部端子部は、前記第1金属からなる第1要素板と、前記第2金属からなる第2要素板とが重ねられ、カシメ加工されることにより構成され、
前記第2要素板の一部が切り欠かれている
請求項5または請求項6記載の蓄電素子。 - 前記外部端子部は、前記第1要素板と前記第2要素板との間に配される腐食防止層を有する
請求項8記載の蓄電素子。 - 第1蓄電素子および第2蓄電素子と、前記第1蓄電素子および前記第2蓄電素子の一方の正極外部端子と他方の負極外部端子との間を電気接続するバスバとを備える蓄電装置であって、
前記第1蓄電素子および前記第2蓄電素子の各々は、
正極要素と負極要素とを含む電極体と、
前記電極体を収容するケースと、
前記正極要素に対して電気接続され、外部との電気接続に供される正極外部端子と、
前記負極要素に対して電気接続され、外部との電気接続に供される負極外部端子と、
を備え、
前記第1蓄電素子および前記第2蓄電素子のうちの一方の前記正極外部端子と、他方の前記負極外部端子のうちの一方の端子は、前記ケースの外部に配される外部端子部と、前記外部端子部と前記正極要素および前記負極要素の一方との間を電気接続する下地部と、を含み、
前記外部端子部は、第1金属からなる第1金属部と、前記第1金属とは異なる第2金属からなる第2金属部とを含む板状であり、
前記外部端子部の一方の主面である第1面には少なくとも前記第1金属部が露出し、他方の主面である第2面には前記第1金属部と前記第2金属部とが露出しており、
前記外部端子部をその板厚方向に見るとき、前記第1面に前記第1金属部が露出した部分と前記第2面に前記第1金属部が露出した部分とは、少なくとも一部が重複しており、
前記下地部は、前記第1金属部と同種金属を含み、前記外部端子部のうち前記第1面における前記重複した領域で溶接接続され、
前記外部端子部は、前記第2面に露出する前記第2金属部に対して前記バスバが溶接接続されている
蓄電装置。 - 前記外部端子部における前記第2面は、前記第1金属部が露出した部分が前記第2金属部が露出した部分よりも前記第1面の側に凹入しており、
前記第2面に露出する前記第2金属部への前記バスバの接合により、前記凹入した部分が覆われている
請求項10記載の蓄電装置。 - 正極要素と負極要素とを含む電極体を準備する工程と、
ケース内に前記電極体を収容する工程と、
前記正極要素および前記負極要素の一方に電気接続され、外部との電気接続に供される外部端子を形成する工程と、
を備える蓄電素子の製造方法であって、
前記外部端子を形成する工程は、少なくとも一部が前記ケースの外部に配される外部端子部を準備するサブ工程と、当該外部端子部を、前記外部端子部と前記正極要素および前記負極要素の一方との間を電気接続する下地部と溶接接続するサブ工程と、を有し、
前記外部端子部を準備するサブ工程では、前記外部端子部として、第1金属からなる第1金属部と、前記第1金属とは異なる第2金属からなる第2金属部とを含む板状の部材であって、前記下地部との接続前の状態において、前記外部端子部の一方の主面である第1面は、少なくとも前記第1金属部が露出し、他方の主面である第2面は、前記第1金属部と前記第2金属部とが露出しており、前記外部端子部をその板厚方向に見るとき、前記第1面に前記第1金属部が露出した部分と前記第2面に前記第1金属部が露出した部分とは、少なくとも一部が重複している部材を準備し、
前記溶接接続するサブ工程では、前記外部端子部のうち前記第1面における前記重複した領域と、前記下地部における前記第1金属部と同種金属を含む領域と、を溶接接合する
ことを特徴とする蓄電素子の製造方法。
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