JP2016080956A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】入射光を有効に利用可能な電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器を提供すること。【解決手段】電気光学装置は、基材10sと半導体層30aとの間に配置された第1遮光層3と、半導体層30aと画素電極15との間に配置された第2遮光層4と、第2遮光層4と画素電極15との間に配置された第3遮光層6aと、第1遮光層3と半導体層30aとの間に配置された第1層間絶縁膜11aと、半導体層30aと第2遮光層4との間に配置された第2層間絶縁膜11cと、第2遮光層4と第3遮光層6aとの間に配置された第3層間絶縁膜12と、第3遮光層6a及び第3層間絶縁膜12を覆う第4層間絶縁膜13と、を備え、第3層間絶縁膜12は、画素電極15が配列する一の方向において第2遮光層4を挟む側壁12aを有し、第3層間絶縁膜12の屈折率をn3とし、第4層間絶縁膜13の屈折率をn4とすると、n3<n4の関係を満たす。【選択図】図7

Description

本発明は電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器に関する。
電気光学装置として、画素電極をスイッチング制御するトランジスターを備えたアクティブ駆動型の液晶装置が挙げられる。液晶装置は受光型であることから表示を見易くするために照明装置が用いられる。一方で、照明装置から発した光が、トランジスターを構成する半導体層(とりわけチャネル領域)に入射すると、半導体層が入射光により励起され、光リーク電流が流れることが知られている。光リーク電流が生ずることでトランジスターの電気特性が変化して所望のスイッチング状態が得られないことから、トランジスターに入射する不要な光を遮光するための様々な遮光構造が提案されている。
例えば、特許文献1には、トランジスターの半導体層上に形成された第1絶縁層と、第1絶縁層上に設けられ、半導体層の少なくとも一部を覆う遮光性の導電層と、を備え、第1絶縁層が、屈折率が異なる第1層間絶縁層と第2層間絶縁層とにより構成されている半導体装置が開示されている。この半導体装置によれば、遮光性の導電層の端部で回折した光が半導体層に入射することを抑制できるとしている。具体的には、異なる屈折率を有する第1層間絶縁膜と第2層間絶縁膜との界面で上記回折した光の少なくとも一部を反射させるものである。
また、例えば、特許文献2には、トランジスターの上方に配設され、トランジスターの少なくとも半導体層を覆う遮光膜を備え、該遮光膜が高反射材料で形成され、該遮光膜の側壁が設定傾斜角度の傾斜面となっている電気光学装置が開示されている。この電気光学装置によれば、半導体層に入射する光を該遮光膜で反射させると共に、該傾斜面で反射した光が画素開口領域に導かれるため、実質的な画素開口率を向上させて明るい表示を実現できるとしている。
特開2004−179450号公報 特開2008−89683号公報
上記特許文献1では、トランジスターの半導体層に入射する光を遮光するために遮光性の導電層を設けたとしても、導電層の端部で回折した光(以降、回折光と呼ぶ)が半導体層に入射するおそれがあることが示されている。この回折光を積層された第1層間絶縁層と第2層間絶縁層との界面で反射させるだけでは、入射した光(照明光)を効率的に利用できないという課題がある。
また、上記特許文献2のように、遮光膜の傾斜面で入射光の一部を反射させる方法は、該傾斜面による反射光を効率よく画素開口領域に導くように、該遮光膜を形成することが技術的に難しいという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例]本適用例に係る電気光学装置は、基板上において、画素電極と、前記画素電極をスイッチング制御するトランジスターとを有する電気光学装置であって、前記基板と前記トランジスターとの間に配置された第1遮光層と、前記トランジスターと前記画素電極との間に配置された第2遮光層と、前記第2遮光層と前記画素電極との間に配置された第3遮光層と、前記第1遮光層と前記トランジスターとの間に配置された第1層間絶縁膜と、前記トランジスターと前記第2遮光層との間に配置された第2層間絶縁膜と、前記第2遮光層と前記第3遮光層との間に配置された第3層間絶縁膜と、前記第3遮光層及び前記第3層間絶縁膜を覆う第4層間絶縁膜と、を備え、前記第3層間絶縁膜は、前記画素電極が配列する一の方向において前記第2遮光層を挟む側壁を有し、前記第3層間絶縁膜の屈折率をn3とし、前記第4層間絶縁膜の屈折率をn4とすると、n3<n4の関係を満たすことを特徴とする。
本適用例によれば、基板上において、第1遮光層と第2遮光層との間にトランジスターが配置されているので、少なくとも第1遮光層及び第2遮光層に入射した光は遮光されトランジスターには入射しない。一方で、第3層間絶縁膜の屈折率n3は、第4層間絶縁膜の屈折率n4よりも小さいので、第4層間絶縁膜側から第3層間絶縁膜の側壁に入射した光は、側壁で反射して画素電極が配置される画素の開口領域に導かれる。第4層間絶縁膜側から入射して第3遮光層の端部で生じる回折光もまた側壁に入射することになるため、同様に画素の開口領域側に導かれる。したがって、トランジスターにおける光リーク電流の発生を抑制しつつ、入射した光を効率的に利用可能な電気光学装置を提供できる。
上記適用例に記載の電気光学装置において、前記側壁は、前記第3層間絶縁膜から前記第1層間絶縁膜に亘って設けられ、前記第1層間絶縁膜の屈折率をn1とし、前記第2層間絶縁膜の屈折率をn2とすると、n1≦n2<n3<n4の関係を満たすことが好ましい。
この構成によれば、側壁は、第3層間絶縁膜から基板近くまで設けられているため、入射光の利用効率をより高められる。
上記適用例に記載の電気光学装置において、前記第2層間絶縁膜は、平面的に前記トランジスターの少なくとも半導体層を覆うと共に、前記一の方向において、前記半導体層を挟む第1の側壁を有し、前記第1の側壁は、前記第2層間絶縁膜から前記第1層間絶縁膜に亘って設けられ、前記第3層間絶縁膜は、前記一の方向において前記第2遮光層と前記第1の側壁とを挟む第2の側壁を有し、前記第1層間絶縁膜の屈折率をn1とし、前記第2層間絶縁膜の屈折率をn2とすると、n1≦n2<n3<n4の関係を満たすことが好ましい。
この構成によれば、第2の側壁に入射した光の一部が、トランジスターの半導体層側に屈折したとしても、第1の側壁に入射することになる。第1の側壁が設けられた第2層間絶縁膜の屈折率n2は、第2の側壁が設けられた第3層間絶縁膜の屈折率n3よりも小さいので、第1の側壁に入射した光は、反射されて画素の開口領域に導かれる。すなわち、入射光の利用効率をさらに高めることが可能な電気光学装置を提供できる。
上記適用例に記載の電気光学装置において、前記一の方向における、前記第1遮光層の幅をd1とし、前記第2遮光層の幅をd2とし、前記第3遮光層の幅をd3とすると、d1<d2<d3の関係を満たすことが好ましい。
この構成によれば、基板に対して第4層間絶縁膜側から入射した光のうち、最も幅が大きい第3遮光層の端部で生じた回折光は、側壁に入射して反射され、画素の開口領域に導かれる。したがって、トランジスターにおける光リーク電流の発生を抑制しつつ、入射した光をより効率的に利用可能な電気光学装置を提供できる。
[適用例]本適用例に係る電気光学装置の製造方法は、基板上において、画素電極をスイッチング制御するトランジスターを有する電気光学装置の製造方法であって、前記基板上に第1遮光層を形成する工程と、前記第1遮光層を覆う第1層間絶縁膜を形成する工程と、前記第1層間絶縁膜上であって、平面的に前記第1遮光層と重なる部分に前記トランジスターの半導体層を形成する工程と、前記半導体層を覆う第2層間絶縁膜を形成する工程と、前記第2層間絶縁膜上であって、平面的に前記第1遮光層と重なる部分に第2遮光層を形成する工程と、前記第2遮光層を覆う第3層間絶縁膜を形成する工程と、
前記第3層間絶縁膜上であって、平面的に前記第2遮光層と重なる部分に第3遮光層を形成する工程と、少なくとも前記第3層間絶縁膜のうち平面的に前記第3遮光層と重ならない部分をエッチングして凹部を形成する工程と、前記凹部を埋めると共に、前記第3遮光層を覆う第4層間絶縁膜を形成する工程と、を備え、前記第3層間絶縁膜の屈折率をn3とし、前記第4層間絶縁膜の屈折率をn4とすると、n3<n4の関係を満たすように、前記第3層間絶縁膜及び前記第4層間絶縁膜を形成することを特徴とする。
本適用例によれば、基板上において、第1遮光層と第2遮光層との間にトランジスターの半導体層が形成されるので、少なくとも第1遮光層及び第2遮光層並びに第3遮光層に入射した光は遮光されトランジスターの半導体層には入射しない。一方で、第3層間絶縁膜の屈折率n3が第4層間絶縁膜の屈折率n4よりも小さくなるように、第3層間絶縁膜及び第4層間絶縁膜が形成されるので、第4層間絶縁膜側から第3層間絶縁膜の凹部の側壁に入射した光は、凹部の側壁で反射して画素電極が配置される画素の開口領域に導かれる。第4層間絶縁膜側から入射して第3遮光層の端部で生じる回折光もまた凹部の側壁に入射することになるため、同様に画素の開口領域に導かれる。したがって、トランジスターにおける光リーク電流の発生を抑制しつつ、入射した光を効率的に利用可能な電気光学装置を製造できる。
上記適用例に記載の電気光学装置の製造方法において、前記凹部を形成する工程では、前記第3層間絶縁膜及び前記第2層間絶縁膜をエッチングして前記凹部を形成し、前記第1層間絶縁膜の屈折率をn1とし、前記第2層間絶縁膜の屈折率をn2とすると、n1≦n2<n3<n4となるように前記第1層間絶縁膜及び前記第2層間絶縁膜を形成することが好ましい。
この方法によれば、第2層間絶縁膜の屈折率n2が第3層間絶縁膜の屈折率n3より小さくなるように第2層間絶縁膜が形成され、第1層間絶縁膜の屈折率n1が第2層間絶縁膜の屈折率n2と等しいか、または小さくなるように第1層間絶縁膜が形成される。したがって、第3層間絶縁膜から第2層間絶縁膜に亘って凹部を形成することにより、凹部の側壁の面積が拡大し、入射した光をより効率的に利用可能な電気光学装置を製造することができる。
上記適用例に記載の電気光学装置の製造方法において、前記凹部を形成する工程では、前記第3層間絶縁膜及び前記第2層間絶縁膜並びに第1層間絶縁膜をエッチングして前記凹部を形成し、前記第1層間絶縁膜の屈折率をn1とし、前記第2層間絶縁膜の屈折率をn2とすると、n1≦n2<n3<n4となるように前記第1層間絶縁膜及び前記第2層間絶縁膜を形成することが好ましい。
この方法によれば、深さがより深い凹部が形成され、凹部の側壁の面積がより拡大するので、入射した光をさらに効率的に利用可能な電気光学装置を製造することができる。
[適用例]本適用例に係る電気光学装置の製造方法は、基板上において、画素電極をスイッチング制御するトランジスターを有する電気光学装置の製造方法であって、前記基板上に第1遮光層を形成する工程と、前記第1遮光層を覆う第1層間絶縁膜を形成する工程と、前記第1層間絶縁膜上であって、平面的に前記第1遮光層と重なる部分に前記トランジスターの半導体層を形成する工程と、前記半導体層を覆う第2層間絶縁膜を形成する工程と、前記第2層間絶縁膜上であって、平面的に前記第1遮光層と重なる部分に第2遮光層を形成する工程と、前記第2層間絶縁膜のうち平面的に前記第2遮光層と重ならない部分をエッチングして前記第2層間絶縁膜から前記第1層間絶縁膜に亘る第1の凹部を形成する工程と、前記第1の凹部を埋めると共に、前記第2遮光層を覆う第3層間絶縁膜を形成する工程と、前記第3層間絶縁膜上であって、平面的に前記第2遮光層と重なる部分に第3遮光層を形成する工程と、前記第3層間絶縁膜のうち平面的に前記第3遮光層と重ならない部分をエッチングして、前記第1の凹部の内側に第2の凹部を形成する工程と、前記第2の凹部を埋めると共に、前記第3遮光層を覆う第4層間絶縁膜を形成する工程と、を備え、前記第1層間絶縁膜の屈折率をn1とし、前記第2層間絶縁膜の屈折率をn2とし、前記第3層間絶縁膜の屈折率をn3とし、前記第4層間絶縁膜の屈折率をn4とすると、n1≦n2<n3<n4の関係を満たすように、前記第1層間絶縁膜から前記第4層間絶縁膜のそれぞれを形成することを特徴とすることを特徴とする。
本適用例によれば、第2の凹部の側壁に入射した光の一部が、トランジスターの半導体層側に屈折したとしても、第1の凹部の側壁に入射することになる。第1の凹部が設けられた第2層間絶縁膜の屈折率n2は、第2の凹部が設けられた第3層間絶縁膜の屈折率n3よりも小さいので、第1の凹部の側壁に入射した光は、反射されて画素の開口領域に導かれる。すなわち、入射光の利用効率をさらに高めることが可能な電気光学装置を製造することができる。
上記適用例に記載の電気光学装置の製造方法において、前記画素電極が配列する一の方向において、前記第1遮光層の幅をd1とし、前記第2遮光層の幅をd2とし、前記第3遮光層の幅をd3とすると、d1<d2<d3の関係を満たすように、前記第1遮光層、前記第2遮光層、前記第3遮光層のそれぞれを形成することが好ましい。
この方法によれば、基板に対して第4層間絶縁膜側から入射した光のうち、最も幅が大きい第3遮光層の端部で生じた回折光は、第2の凹部の側壁に入射して反射され、画素の開口領域に導かれる。したがって、トランジスターにおける光リーク電流の発生を抑制しつつ、入射した光をより効率的に利用可能な電気光学装置を製造することができる。
[適用例]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする。
[適用例]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の電気光学装置の製造方法を用いて製造された電気光学装置を備えたことを特徴とする。
これらの適用例によれば、トランジスターにおける光リーク電流の発生が抑制され、安定した駆動状態が得られると共に、画素に入射した光を効率的に利用して明るい表示が可能な電子機器を提供することができる。
(a)は液晶装置の構成を示す概略平面図、(b)は(a)に示す液晶装置のH−H’線に沿った概略断面図。 液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図。 画素の配置を示す概略平面図。 画素における薄膜トランジスター、薄膜トランジスターに関連する電極や走査線などの配置を示す概略平面図。 画素におけるデータ線、保持容量などの配置を示す概略平面図。 図5のA−A’線で切った素子基板の構造を示す概略断面図。 図5のB−B’線で切った素子基板の構造を示す概略断面図。 (a)〜(d)は素子基板の製造方法を示す概略断面図。 (e)〜(g)は素子基板の製造方法を示す概略断面図。 第2実施形態の液晶装置における素子基板の構造を示す概略断面図。 投写型表示装置の構成を示す概略図。 (a)及び(b)は変形例の素子基板の構造を示す概略断面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
本実施形態では、電気光学装置として画素ごとに薄膜トランジスター(Thin Film Transistor;以降TFTと称す)を備えたアクティブ駆動型の液晶装置を例に挙げて説明する。この液晶装置は、例えば後述する投写型表示装置(液晶プロジェクター)の光変調素子(液晶ライトバルブ)として好適に用いることができるものである。
(第1実施形態)
<電気光学装置>
まず、本実施形態の電気光学装置としての液晶装置の構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1(a)は液晶装置の構成を示す概略平面図、図1(b)は図1(a)に示す液晶装置のH−H’線に沿った概略断面図である。図2は液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。
図1(a)及び(b)に示すように、本実施形態の液晶装置100は、互いに対向配置された素子基板10及び対向基板20と、これら一対の基板によって挟持された液晶層50とを有する。素子基板10の基材10s及び対向基板20の基材20sは、透光性を有する例えば石英基板やガラス基板などが用いられている。なお、本明細書における透光性とは、可視光領域の波長の光を少なくとも85%以上透過可能な性質を言う。
素子基板10は、対向基板20よりも一回り大きい。素子基板10と対向基板20とは、対向基板20の外縁部に沿って額縁状に配置されたシール材40を介して貼り合わされ、その隙間に正または負の誘電異方性を有する液晶が封入されて、液晶層50が構成されている。シール材40は、例えば熱硬化性又は紫外線硬化性のエポキシ樹脂などの接着剤が採用されている。シール材40には、一対の基板の間隔を一定に保持するためのスペーサー(図示省略)が混入されている。
シール材40の内側には、複数の画素Pがマトリックス状に配列した表示領域Eが設けられている。また、対向基板20には、シール材40と表示領域Eとの間に表示領域Eを取り囲む見切り部21が設けられている。見切り部21は、例えば遮光性の金属あるいは金属酸化物などで構成されている。なお、表示領域Eは、表示に寄与する複数の画素Pに加えて、複数の画素Pを囲むように配置されたダミー画素を含むとしてもよい。
素子基板10には、複数の外部接続端子104が配列した端子部が設けられている。素子基板10の上記端子部に沿った第1の辺部とシール材40との間にデータ線駆動回路101が設けられている。また、第1の辺部に対向する第2の辺部に沿ったシール材40と表示領域Eとの間に検査回路103が設けられている。さらに、第1の辺部と直交し互いに対向する第3の辺部及び第4の辺部に沿ったシール材40と表示領域Eとの間に走査線駆動回路102が設けられている。第2の辺部のシール材40と検査回路103との間には、2つの走査線駆動回路102を繋ぐ複数の配線105が設けられている。
これらデータ線駆動回路101、走査線駆動回路102に繋がる配線は、第1の辺部に沿って配置された複数の外部接続端子104に接続されている。以降、第1の辺部に沿った方向をX方向とし、第3の辺部及び第4の辺部に沿った方向をY方向として説明する。また、本明細書では、X方向およびY方向と直交し、対向基板20の法線方向から見ることを「平面視」あるいは「平面的」という。
図1(b)に示すように、素子基板10は、基材10s、並びに基材10sの液晶層50側の面に形成されたTFT30や画素電極15、及び画素電極15を覆う配向膜18などを有している。TFT30や画素電極15は、画素Pの構成要素である。画素Pの詳細は後述する。
対向基板20は、基材20s、並びに基材20sの液晶層50側の面に順に積層された見切り部21、平坦化層22、対向電極23、及び配向膜24などを有している。
見切り部21は、図1(a)に示すように表示領域Eを取り囲むと共に、平面的に走査線駆動回路102、検査回路103と重なる位置に設けられている。これにより対向基板20側からこれらの駆動回路を含む周辺回路に入射する光を遮り、周辺回路が光によって誤動作することを防止する役割を有している。また、不必要な迷光が表示領域Eに入射しないように遮光して、表示領域Eの表示における高いコントラストを確保している。
平坦化層22は、例えばシリコン酸化物などの無機材料からなり、透光性を有して見切り部21を覆うように設けられている。このような平坦化層22は、例えばプラズマCVD法などを用いて形成されたシリコン酸化膜であり、平坦化層22上に形成される対向電極23の表面凹凸を緩和可能な程度の膜厚を有している。
対向電極23は、例えばITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電膜からなり、平坦化層22を覆うと共に、図1(a)に示すように対向基板20の四隅に設けられた上下導通部106により素子基板10側の配線に電気的に接続されている。
画素電極15を覆う配向膜18及び対向電極23を覆う配向膜24は、液晶装置100の光学設計に基づいて設定されており、シリコン酸化物などの無機材料の斜め蒸着膜(無機配向膜)が採用されている。配向膜18,24は、無機配向膜の他にポリイミドなどの有機配向膜を採用してもよい。
このような液晶装置100は透過型であって、画素Pが非駆動時に明表示となるノーマリーホワイトモードや、非駆動時に暗表示となるノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。光の入射側と射出側とにそれぞれ偏光素子が光学設計に応じて配置されて用いられる。
次に、図2を参照して、液晶装置100の電気的な構成について説明する。液晶装置100は、少なくとも表示領域Eにおいて互いに絶縁されて直交する信号線としての複数の走査線3及び複数のデータ線6aと、容量線7とを有する。なお、図2では、データ線6aに沿って並行するように容量線7を示したが、本実施形態では、後述する保持容量16の一対の容量電極のうちの一方の容量電極が容量線7の機能を果たすように構成されている。
走査線3とデータ線6aとで区分された領域には、画素電極15と、TFT30と、保持容量16とが設けられ、これらが画素Pの画素回路を構成している。
走査線3はTFT30のゲートに電気的に接続され、データ線6aはTFT30の第1ソース・ドレイン領域に電気的に接続され、画素電極15はTFT30の第2ソース・ドレイン領域に電気的に接続されている。
データ線6aは、データ線駆動回路101(図1参照)に接続されている。画像信号D1,D2,…,Dnは、データ線駆動回路101からデータ線6aを経由して各画素Pに供給される。走査線3は、走査線駆動回路102(図1参照)に接続されている。走査信号SC1,SC2,…,SCmは、走査線駆動回路102から走査線3を経由して各画素Pに供給される。
データ線駆動回路101から供給される画像信号D1〜Dnは、この順に線順次でデータ線6aに供給してもよく、互いに隣り合う複数のデータ線6a同士に対してグループごとに供給してもよい。走査線駆動回路102は、走査線3に対して、走査信号SC1〜SCmを所定のタイミングでパルス的に線順次で供給する。
液晶装置100は、スイッチング素子であるTFT30が走査信号SC1〜SCmの入力により一定期間だけオン状態とされることで、データ線6aから供給される画像信号D1〜Dnが所定のタイミングで画素電極15に書き込まれる構成となっている。そして、画素電極15を介して液晶層50に書き込まれた所定レベルの画像信号D1〜Dnは、画素電極15と対向電極23との間で一定期間保持される。
保持された画像信号D1〜Dnがリークするのを防止するため、画素電極15と対向電極23との間に形成される液晶容量と並列に保持容量16が接続されている。保持容量16は、TFT30の第2ソース・ドレイン領域と容量線7との間に設けられている。
なお、図1(a)に示した検査回路103には、データ線6aが接続されており、液晶装置100の製造過程において、上記画像信号を検出することで液晶装置100の動作欠陥などを確認できる構成となっているが、図2の等価回路では省略している。
また、検査回路103は、上記画像信号をサンプリングしてデータ線6aに供給するサンプリング回路、データ線6aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して供給するプリチャージ回路を含むものとしてもよい。
次に、液晶装置100における画素Pの構成について、図3を参照して説明する。図3は画素の配置を示す概略平面図である。
図3に示すように、液晶装置100における画素Pは、例えば平面視で略四角形(略正方形)の開口領域を有する。開口領域は、X方向とY方向とに延在し格子状に設けられた遮光性の非開口領域により囲まれている。
X方向に延在する非開口領域には、図2に示した走査線3が設けられている。走査線3は遮光性の導電部材が用いられており、走査線3によって非開口領域の一部が構成されている。
同じく、Y方向に延在する非開口領域には、図2に示したデータ線6aが設けられている。データ線6aも遮光性の導電部材が用いられており、これらによって非開口領域の一部が構成されている。
非開口領域は、素子基板10側に設けられた上記信号線類によって構成されるだけでなく、対向基板20側において見切り部21と同層に設けられ格子状にパターニングされた遮光膜によっても構成されている。
非開口領域の交差部付近には、図2に示したTFT30が設けられている。遮光性を有する非開口領域の交差部付近にTFT30を設けることにより、TFT30の光リーク電流の発生を抑制すると共に、開口領域における開口率を確保している。詳しい画素Pの構造については後述するが、交差部付近にTFT30を設ける関係上、交差部付近の非開口領域の幅は、他の部分に比べて広くなっている。
画素Pごとに画素電極15が設けられている。画素電極15は平面視で略正方形であり、画素電極15の外縁が非開口領域と重なるようにして開口領域に設けられている。なお、図3には図示していないが、開口領域には透光性を有する保持容量16が配置されている。
本実施形態の液晶装置100は、透過型であって、対向基板20側から光が入射することを前提として、素子基板10には、画素Pに入射した光をTFT30に入射させずに、画素Pに入射した光のロスを低減して、素子基板10から効率的に射出させることが可能な遮光構造が取り入れられている。以降、素子基板10の遮光構造について説明する。
<素子基板の遮光構造>
素子基板10における遮光構造について、図4〜図7を参照して説明する。図4は画素における薄膜トランジスター、薄膜トランジスターに関連する電極や走査線などの配置を示す概略平面図、図5は画素におけるデータ線、保持容量などの配置を示す概略平面図である。図6は図5のA−A’線で切った素子基板の構造を示す概略断面図、図7は図5のB−B’線で切った素子基板の構造を示す概略断面図である。
図4に示すように、走査線3は、複数の画素Pに跨ってX方向に延在する第1の部分3aと、画素Pごとに設けられ、第1の部分3aからY方向に突出する第2の部分3b及び第3の部分3cとを有する。また、走査線3は、第1の部分3aや第2の部分3b(第3の部分3c)よりもX方向及びY方向に幅が拡張された第4の部分3dを有する。Y方向に突出する第2の部分3b及び第3の部分3cは、後述するデータ線6aと平面的に重なるように配置されている。
走査線3上において、第4の部分3dを挟んだ第2の部分3bと第3の部分3cとに亘る領域にTFT30の半導体層30aが配置されている。半導体層30aは例えば高温ポリシリコンからなり、チャネル領域30cと、第1ソース・ドレイン領域30sと、第2ソース・ドレイン領域30dとを有している。第1ソース・ドレイン領域30sは、走査線3の第3の部分3cに重なる位置に配置され、第2ソース・ドレイン領域30dは、走査線3の第2の部分3bに重なる位置に配置されている。第1ソース・ドレイン領域30sと第2ソース・ドレイン領域30dに挟まれたチャネル領域30cは、主に走査線3の第4の部分3dに重なる位置に配置されている。
第1ソース・ドレイン領域30sの端部には、データ線6aとの電気的な接続を図るコンタクトホールCNT1が設けられている。詳しくは、平面視で第1ソース・ドレイン領域30sと重なる位置にデータ線6aとの電気的な接続を図る中継層5が設けられ、コンタクトホールCNT1は中継層5に接続している。中継層5とデータ線6aとの間にはコンタクトホールCNT3が設けられている。第2ソース・ドレイン領域30dの端部には、保持容量16や画素電極15との電気的な接続を図るコンタクトホールCNT2が設けられている。つまり、本実施形態において、コンタクトホールCNT1はTFT30のソース電極31として機能し、コンタクトホールCNT2はTFT30のドレイン電極32として機能するものである。
半導体層30aのチャネル領域30cに重なる位置にゲート電極30gが配置されている。ゲート電極30gは、走査線3の第4の部分3dに重なる位置において、チャネル領域30cと重なる部分と、X方向においてチャネル領域30cを挟んで対向し、Y方向に延在する部分とを有している。このY方向に延在する部分には、下層の走査線3に至るコンタクトホール33及びコンタクトホール34が設けられている。つまり、ゲート電極30gは、チャネル領域30cを挟んで設けられた2つのコンタクトホール33,34を介して走査線3に電気的に接続している。
TFT30は、上述した半導体層30aとゲート電極30gとを含むものである。TFT30が配置された走査線3とデータ線6aとの交差部分には、TFT30のドレイン電極32と保持容量16や画素電極15との電気的な接続を図るための中継層4が設けられている。中継層4は、上記交差部分からX方向に突出する第1の部分4a及び第4の部分4cと、上記交差部分からY方向に突出する第2の部分4b及び第3の部分4dとを有している。
中継層4のY方向に突出する第2の部分4bはドレイン電極32として機能するコンタクトホールCNT2と重なるように配置され電気的に接続されている。中継層4のY方向に突出するもう一方の第3の部分4dは、平面視で中継層5と重ならないように配置されている。詳しくは後述するが、中継層4と中継層5は、基材10s上において同一の配線層に設けられている。
中継層4のX方向に突出する第1の部分4aの端部に近い位置に、後述する中継層6b(図5参照)との電気的な接続を図るためのコンタクトホールCNT4が設けられている。図4ではコンタクトホールCNT1,CNT2,CNT3,CNT4の形状を平面視で正方形としたが、これに限定されず、円形や楕円形であってもよい。
図4に示した、走査線3、中継層4、中継層5のそれぞれは、図3に示した非開口領域を構成する要素の1つである。
図5に示すように、TFT30のコンタクトホールCNT1(ソース電極31),CNT2(ドレイン電極32)及びコンタクトホールCNT3と重なる位置においてY方向に延在するようにデータ線6aが設けられている。X方向において隣り合うデータ線6aの間に、画素Pごとに独立した中継層6bが設けられている。中継層6bは、平面視で略長方形であり、X方向に延びる長手方向の中間にコンタクトホールCNT4が設けられている。中継層6bは、前述したようにコンタクトホールCNT4によって下層の中継層4と電気的に接続されている。
詳しくは後述するが、データ線6aと中継層6bとは、基材10s上において同じ配線層に設けられている。基材10s上において、データ線6aや中継層6bが設けられた配線層の上層に、複数の画素Pに跨るようにして保持容量16の一対の容量電極のうちの下側電極16aが設けられている。下側電極16aは複数の画素Pに共通する容量線7として機能するものである。保持容量16の一対の容量電極のうちの上側電極16bは、隣り合うデータ線6aの間において、画素Pごとに独立して設けられている。上側電極16bは、平面視で略正方形であり、X方向に対向する2辺部のそれぞれの外縁は、平面視でデータ線6aと重なっている。また、上側電極16bのY方向に対向する2辺部のうちの一方の辺部が平面視で中継層6bと重なっている。下側電極16aと上側電極16bとは、それぞれ例えばITOやIZOなどの透明導電膜を用いて形成されている。
中継層6bには、コンタクトホールCNT4を挟んだX方向の両側にコンタクトホールCNT5とコンタクトホールCNT6とが配置されている。コンタクトホールCNT5及びコンタクトホールCNT6は、それぞれ下側電極16aに接触しないように下側電極16aを貫通して設けられている。コンタクトホールCNT5は、平面視で中継層6bと上側電極16bとが重なる位置に設けられ、中継層6bと上側電極16bとを電気的に接続している。上側電極16bはコンタクトホールCNT6と接触しないように切り欠かれている。コンタクトホールCNT6は、中継層6bと画素電極15との電気的な接続を図るために設けられている(図6参照)。平面視におけるコンタクトホールCNT5,CNT6の形状は、長手方向がX方向に沿った略長方形である。略長方形とは、角部が円弧状となったものを含むものである。
図5に示した、データ線6a、中継層6bのそれぞれは、図3に示した非開口領域を構成する要素の1つである。
次に、図6を参照して画素電極15とTFT30との電気的な接続における断面構造を説明する。図6に示すように、素子基板10の基材10s上には、順に、走査線3を含む第1層、TFT30などを含む第2層、中継層4,5を含む第3層、データ線6aなどを含む第4層、保持容量16などを含む第5層、画素電極15などを含む第6層(最上層)が形成されている。また、第1層と第2層との間には第1層間絶縁膜11aが形成され、第2層と第3層との間には第2層間絶縁膜11cが形成されている。第3層と第4層との間には第3層間絶縁膜12が形成され、第4層と第5層との間には第4層間絶縁膜13が形成され、第5層と第6層との間には第5層間絶縁膜14が形成されている。これにより、前述の各要素間が短絡することを防止している。また、これらの層間絶縁膜には、前述の各要素間の電気的な接続を図るコンタクトホールなどが形成されている。以下、これらの各要素について、順に説明を行う。なお、第1層から第3層までの各要素の平面的な配置が図4に図示され、第4層から第5層までの各要素の平面的な配置が図5に図示されている。
まず、第1層には、例えば、Ti、Cr、Mo、Ta、W、などの高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの、あるいは導電性ポリシリコンなどからなる走査線3が形成される。特に、走査線3は、基材10s側から入射する戻り光を遮光すると共に、対向基板20側から入射する入射光を反射させないという観点から、金属シリサイドを用いて形成することが好ましく、本実施形態では走査線3はWSi(タングステンシリサイド)を用いて形成されている。走査線3の膜厚は例えばおよそ200nmである。
次に、走査線3を覆う第1層間絶縁膜11aが形成される。第1層間絶縁膜11aは、例えば酸化シリコンを用いて形成される。第1層間絶縁膜11aの膜厚は例えばおよそ400nmである。
続いて、第2層として、第1層間絶縁膜11a上に半導体層30aが形成される。半導体層30aは例えばポリシリコンからなり、不純物イオンが選択的に注入されて、第1ソース・ドレイン領域30s、接合領域30e、チャネル領域30c、接合領域30f、第2ソース・ドレイン領域30dを含むLDD(Lightly Doped Drain)構造が構築されている。半導体層30aの膜厚は例えばおよそ40nmである。
次に、半導体層30aを覆うゲート絶縁膜11bが形成される。ゲート絶縁膜11bは例えば酸化シリコンを用いて形成される。ゲート絶縁膜11bの膜厚は例えばおよそ50nmである。
次に、第1層間絶縁膜11a及びゲート絶縁膜11bに、溝状の貫通孔が形成される。この貫通孔を埋めるように導電膜を成膜してパターニングすることにより、ゲート電極30gと一対のコンタクトホール33,34とが形成されている。なお、図6では、一対のコンタクトホール33,34のうち、コンタクトホール34を図示し、コンタクトホール33の図示を省略している。これにより、TFT30の半導体層30aの一部は、図4に示されているように、平面視で側方からコンタクトホール33,34によって覆われており、少なくとも一対のコンタクトホール33,34側から入射する光が遮光される。また、コンタクトホール33,34は、その下端が走査線3と接するように形成されている。したがって、ある行(X方向)に存在するゲート電極30g及び走査線3は、当該行に着目する限り、常に同電位となる。
ゲート電極30gに用いられる導電膜としては、例えば導電性ポリシリコン膜が挙げられる。ゲート電極30gの膜厚は例えばおよそ100nmである。
そして、ゲート電極30g、ゲート絶縁膜11bを覆う第2層間絶縁膜11cが形成される。第2層間絶縁膜11cは例えば酸化シリコンを用いて形成され、膜厚は例えばおよそ300nmである。
ゲート絶縁膜11b及び第2層間絶縁膜11cには、半導体層30aの第1ソース・ドレイン領域30s及び第2ソース・ドレイン領域30dと重なる位置において貫通孔が形成され、該貫通孔の内部を埋めるように、第2層間絶縁膜11c上に導電膜を成膜してパターニングすることにより、中継層5及びコンタクトホールCNT1、中継層4及びコンタクトホールCNT2とが形成されている。第3層である中継層4は平面視でゲート電極30gと重なるように形成されている(図4参照)。第3層である中継層4及び中継層5に用いられる導電膜としては、低抵抗配線材料である例えば、Al(アルミニウム)、Ti(チタン)などの金属やその金属化合物が挙げられる。本実施形態では、中継層4,5は、TiN(窒化チタン)/Al(アルミニウム)/TiN(窒化チタン)の三層構造となっている。
次に、中継層4,5を覆う第3層間絶縁膜12が形成される。第3層間絶縁膜12は例えば酸化窒化シリコンを用いて形成され、膜厚は例えばおよそ400nmである。第3層間絶縁膜12の中継層5と重なる位置に、第3層間絶縁膜12を貫通する貫通孔が形成される。また、第3層間絶縁膜12の中継層4における第1の部分4aと重なる位置に、第3層間絶縁膜12を貫通する貫通孔が形成される。これらの貫通孔の内部を埋めるように、第3層間絶縁膜12上に導電膜を成膜してパターニングすることにより、第4層であるデータ線6a及び中継層6bと、コンタクトホールCNT3及びコンタクトホールCNT4が形成される。第4層に用いられる導電膜としては、上記第3層と同様な金属または金属化合物を用いることができる。本実施形態では、第4層は、Al(アルミニウム)/TiN(窒化チタン)の2層構造となっている。
次に、第4層であるデータ線6a及び中継層6bを覆う第4層間絶縁膜13が形成される。第4層間絶縁膜13は例えば酸化窒化シリコンを用いて形成される。第4層間絶縁膜13の膜厚は例えばおよそ400nmである。第4層間絶縁膜13は、成膜後の表面が下層の配線構造により凹凸を生ずるので、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理などの平坦化処理が施される。
次に、平坦化処理が施された第4層間絶縁膜13上に第5層である保持容量16が形成される。具体的には、まず、第4層間絶縁膜13上に例えばITOやIZOなどの透明導電膜を成膜してパターニングすることにより保持容量16の下側電極16aが形成される。下側電極16aの膜厚は例えばおよそ140nmである。下側電極16aは、図5に示したように、複数の画素Pにおける共通の容量線7として少なくとも表示領域Eに亘って形成される。また、下側電極16aは、保持容量16の上側電極16bと中継層6bとの電気的な接続を図るコンタクトホールCNT5や、画素電極15と中継層6bとの電気的な接続を図るコンタクトホールCNT6に接触しないように、コンタクトホールCNT5,CNT6と重なる部分に開口を有するようにパターニングされる。
次に、下側電極16aを覆う誘電体層16cが形成される。誘電体層16cは、誘電率が異なる誘電体材料を用いて形成された複数の層からなる。誘電体層16cの膜厚は例えばおよそ30nmである。誘電体材料としては、例えば、酸化ハフニウムや酸化アルミニウム、酸化シリコン膜や窒化シリコン膜、酸化タンタル(Ta25)などを挙げることができる。これらの誘電率が異なる層を組み合わせることで、透光性を確保しながらより大きな電気容量を実現することができる。
次に、平面視で中継層6bと重なる位置において、第4層間絶縁膜13及び誘電体層16cを貫通する貫通孔が形成される。そして、この貫通孔の内部を被覆するように、誘電体層16cを覆う例えばITOやIZOなどの透明導電膜を成膜してパターニングすることにより保持容量16の上側電極16bとコンタクトホールCNT5とが形成される。上側電極16bの膜厚は例えばおよそ140nmである。
次に、上側電極16b及びコンタクトホールCNT5を覆う第5層間絶縁膜14が形成される。第5層間絶縁膜14は、第1絶縁膜14aと、第1絶縁膜14aに積層された第2絶縁膜14bとを含むものである。より具体的には、まず、上側電極16b及びコンタクトホールCNT5を覆うNSG(Non doped Silicate Glass)膜を例えばプラズマCVD法で形成する。そして、コンタクトホールCNT5などを覆うことで生じたNSG膜の表面の凹凸を緩和する目的で、例えばCMP処理などの平坦化処理が施される。平坦化処理後のNSG膜つまり第1絶縁膜14aの膜厚は例えばおよそ400nmである。そして、第1絶縁膜14aを覆う第2絶縁膜14bが形成される。第2絶縁膜14bは、第1絶縁膜14aと異なる材料を用いて第1絶縁膜14aよりも膜厚が薄くなるように形成される。第2絶縁膜14bは、例えばBSG(Boron doped Silicate Glass)膜であって、例えばプラズマCVD法を用いて形成される。第2絶縁膜14bの膜厚は例えばおよそ75nmである。したがって、第1絶縁膜14aと第2絶縁膜14bとを含む第5層間絶縁膜14の膜厚はおよそ475nmである。
次に、平面視で中継層6bと重なる位置において、第4層間絶縁膜13及び誘電体層16c並びに第5層間絶縁膜14を貫通する貫通孔が形成される。そして、この貫通孔の内部を被覆するように、第5層間絶縁膜14を覆うITOなどの透明導電膜を成膜してパターニングすることにより、画素電極15とコンタクトホールCNT6とが形成される。画素電極15は、図3に示したように、画素Pの開口領域において保持容量16と重なり、画素電極15の外縁部が非開口領域と重なるように形成される。本実施形態では、対向基板20側から入射した光は、対向基板20や液晶層50を透過すると共に、画素Pの開口領域に配置された画素電極15及び保持容量16を透過して素子基板10側から射出される。本実施形態では、透明導電膜からなる画素電極15、下側電極16a、上側電極16bのそれぞれの膜厚をおよそ140nmとしている。これにより、入射光が画素電極15及び保持容量16を透過することで光学的に減衰することを抑制している。また、画素電極15の膜厚をおよそ140nmとすることで、コンタクトホールCNT5よりも深いコンタクトホールCNT6の被覆性を向上させて、画素電極15と中継層6bとの電気的な接続を安定化している。
本実施形態において、基材10sが本発明の「基板」に相当するものであり、遮光性を有する走査線3が本発明の「第1遮光層」に相当するものである。また、同じく遮光性を有する、中継層4,5が本発明の「第2遮光層」に相当し、データ線6a及び中継層6bが本発明の「第3遮光層」に相当するものである。したがって、配線層の主たる構成の符号を利用して、以降、説明上、第1遮光層3、第2遮光層4、第3遮光層6aと呼ぶ。
図7に示すように、基材10s上には、第1遮光層3、半導体層30a、第2遮光層4、第3遮光層6a、保持容量16、画素電極15がこの順に配置されている。X方向における、第1遮光層3の幅をd1とし、第2遮光層4の幅をd2とし、第3遮光層6aの幅をd3とすると、本実施形態では、d1<d2<d3の関係を満たすように第1遮光層3、第2遮光層4、第3遮光層6aのそれぞれが形成されている。本実施形態におけるX方向は本発明における「画素電極が配列した一の方向」に相当するものである。なお、X方向における半導体層30aの幅は、第1遮光層3の幅d1よりも小さい。
基材10s上において、第3遮光層6aよりも下層に位置する第3層間絶縁膜12から第1層間絶縁膜11aに亘って側壁12aが形成されている。側壁12aは、X方向において第1遮光層3、半導体層30a、第2遮光層4を挟むように形成されている。言い換えれば、画素電極15が配置される画素Pの開口領域には、側壁12aを含む凹部(トレンチ)が形成されている。第3遮光層6aを覆う第4層間絶縁膜13は、上記凹部(トレンチ)を埋めるように形成されている。上記凹部(トレンチ)は、第3層間絶縁膜12、第2層間絶縁膜11c、第1層間絶縁膜11aをドライエッチングして形成されており、エッチングの仕方により、側壁12aと第3遮光層6aとの間にはわずかにオーバーハングが形成されている。したがって、基材10s上において側壁12aは、第1遮光層3及び第2遮光層4を挟むように設けられ、側壁12aの断面は順テーパーな斜面を有する台形状となっている。
本実施形態において、第1層間絶縁膜11aの屈折率をn1とし、第2層間絶縁膜11cの屈折率をn2とし、第3層間絶縁膜12の屈折率をn3とし、第4層間絶縁膜13の屈折率をn4とすると、n1≦n2<n3<n4の関係を満たすように、第1層間絶縁膜11aから第4層間絶縁膜13のそれぞれが形成されている。
このような各層間絶縁膜の屈折率の関係から、図7に示すように、画素電極15に対して法線方向から入射した光L1は、第5層間絶縁膜14、保持容量16、第4層間絶縁膜13を透過して基材10sから射出される。画素電極15に対して斜めに入射し、X方向において隣り合う第3遮光層6aの間に入射した光L2は、屈折率が異なる第4層間絶縁膜13と、第3層間絶縁膜12、第2層間絶縁膜11c、第1層間絶縁膜11aとの境界である側壁12aに入射する。順テーパーに傾斜した側壁12aに入射した光L2は反射され、画素Pの開口領域に導かれて基材10sから射出される。
また、X方向における幅d3が最も大きい第3遮光層6aの端部で生じた回折光もまた側壁12aに入射することになる。したがって、上記回折光もまた側壁12aで反射されて画素Pの開口領域に導かれるので、上記回折光は第2遮光層4や半導体層30aには入射しない。もちろん幅d3が最も大きい第3遮光層6aに入射した光L4は、第3遮光層6aで遮光されて、第2遮光層4や半導体層30aには入射しない。
液晶装置100において対向基板20側から入射した光の一部は、図3に示したように非開口領域によって遮光される。素子基板10における非開口領域は、上述したように、第1遮光層3、第2遮光層4、第3遮光層6aによって構成されている。素子基板10において非開口領域で囲まれた開口領域に入射する光の多くは基材10sから射出される。一方で第3層間絶縁膜12から第1層間絶縁膜11aまで形成された側壁12aがない場合、光の入射側に位置する第3遮光層6aの端部で生じた回折光は、第3遮光層6aの下層に位置する、遮光層で遮光されたり、層間絶縁膜で吸収されたりするので、光のロスが生ずる。本実施形態では、第3遮光層6aの直下から基材10sに至る側壁12aを設けることで、このような光のロスを低減あるいはほぼ無くすことが可能である。
また、素子基板10の開口領域に入射する光は、光軸に対してほぼ平行に入射する光L1ばかりでなく、光軸に対して角度を持って入射する光L2も含まれる。したがって、幅d3が最も大きい第3遮光層6aよりも下層の第2遮光層4の端部でも回折光が発生し得る。第2遮光層4の端部で生じた回折光は半導体層30aに入射するおそれがあり、TFT30において光リーク電流を生じさせる可能性がある。本実施形態によれば、このような光リーク電流を生じさせる回折光の発生も側壁12aによって抑制することが可能である。
各遮光層、各層間絶縁膜、及び凹部(側壁12a)の詳しい形成方法については素子基板10の製造方法において説明する。
<電気光学装置の製造方法>
次に、本実施形態の電気光学装置の製造方法として、液晶装置100の素子基板10の製造方法について図7、図8及び図9を参照して説明する。図8(a)〜(d)及び図9(e)〜(g)は素子基板の製造方法を示す概略断面図である。詳しくは、図7に対応する概略断面図である。
本実施形態における素子基板10の製造方法は、第1遮光層形成工程(ステップS1)、第1層間絶縁膜形成工程(ステップS2)、半導体層形成工程(ステップS3)、第2層間絶縁膜形成工程(ステップS4)、第2遮光層形成工程(ステップS5)、第3層間絶縁膜形成工程(ステップS6)、第3遮光層形成工程(ステップS7)、凹部形成工程(ステップS8)、第4層間絶縁膜形成工程(ステップS9)、保持容量形成工程(ステップS10)、第5層間絶縁膜形成工程(ステップS11)、画素電極形成工程(ステップS12)を含むものである。
ステップS1では、図7に示したように、基材10s上に第1遮光層3を形成する。前述したように、第1遮光層3は走査線として機能するものであり、基材10s側から入射する戻り光を遮光すると共に、対向基板20側から入射する入射光を反射させないという観点から、遮光性と低反射性とを兼ね備える金属シリサイドを用いて形成することが好ましい。本実施形態では、WSi(タングステンシリサイド)を用いて形成し、走査線の機能を有するようにフォトリソグラフィ法を用いてパターニングする。第1遮光層3の膜厚は例えばおよそ200nmである。
ステップS2では、図7に示したように、第1遮光層3を覆う第1層間絶縁膜11aを形成する。第1層間絶縁膜11aの形成方法としては、例えば水(H2O)とTEOS(Tetra_ethoxy_silane)とを用いたプラズマCVD法で酸化シリコン膜を形成する方法が挙げられる。第1層間絶縁膜11aの膜厚は例えばおよそ450nmである。このように酸化シリコンを主成分とする第1層間絶縁膜11aの屈折率n1は、1.46〜1.48の値となる。なお、第1層間絶縁膜11aは、基材10sとの界面における光の反射が生じ難いように、基材10sとほぼ同じ屈折率となるように形成することが好ましい。
ステップS3では、図7に示したように、平面的に第1遮光層3と重なる第1層間絶縁膜11a上に半導体層30aを形成する。前述したように半導体層30aは例えば高温ポリシリコンからなり不純物イオンの注入を制御することにより、LDD構造が形成される。なお、この後、半導体層30aを覆って、酸化シリコンからなるゲート絶縁膜11bが形成される。ゲート絶縁膜11bの膜厚は第1層間絶縁膜11aよりも薄く、ゲート絶縁膜11bは少なくとも半導体層30aを覆えばよく、必ずしも基材10sの全面に亘って形成する必要がないので、ここでは説明を省略する。
ステップS4では、図7に示したように、半導体層30aが形成された第1層間絶縁膜11aを覆う第2層間絶縁膜11cを形成する。第2層間絶縁膜11cの形成方法は、第1層間絶縁膜11aと同様に例えば水(H2O)とTEOSとを用いたプラズマCVD法で酸化シリコン膜を形成する方法が挙げられる。第2層間絶縁膜11cの膜厚は例えばおよそ300nmである。このように酸化シリコンを主成分とする第2層間絶縁膜11cの屈折率n2は、第1層間絶縁膜11aの屈折率n1と同じ1.46〜1.48の値となる。
ステップS5では、図7に示したように、平面的に第1遮光層3や半導体層30aと重なる第2層間絶縁膜11c上に第2遮光層4を形成する。前述したように、第2遮光層4は、中継層として機能するものであり、例えばTiN(窒化チタン)/Al(アルミニウム)/TiN(窒化チタン)の3層構造からなる。このような3層構造は、例えばスパッタ法で各層を積層形成した後に、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングして形成する。第2遮光層4の膜厚は例えば下層のTiN層がおよそ50nm、中間のAl層が最も厚くおよそ350nm、上層のTiN層がおよそ150nmである。つまり、第2遮光層4の膜厚はおよそ550nmである。
ステップS6では、図7に示したように、第2遮光層4が形成された第2層間絶縁膜11cを覆う第3層間絶縁膜12を形成する。第3層間絶縁膜12の形成方法としては、例えばモノシランガス(SiH4)と、一酸化二窒素ガス(N2O)とを用いたプラズマCVD法で酸化窒化シリコン膜(SiOxy)を形成する方法が挙げられる。このような原料ガスの流量を調整することで、成膜された酸化窒化シリコン膜(SiOxy)すなわち第3層間絶縁膜12の屈折率n3を1.50〜1.54とすることができる。
ステップS7では、図7に示したように、平面的に第2遮光層4に重なる第3層間絶縁膜12上に第3遮光層6aを形成する。前述したように、第3遮光層6aは、データ線6aとして機能するものであり、例えばAl(アルミニウム)/TiN(窒化チタン)の2層構造からなる。このような2層構造は、例えばスパッタ法で各層を積層形成しおた後に、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングして形成する。第3遮光層6aの膜厚は例えば下層のAl層がおよそ350nm、上層のTiN層がおよそ150nmである。つまり、第3遮光層6aの膜厚はおよそ500nmである。
ステップS8では、平面的に第3遮光層6aと重ならない第3層間絶縁膜12の部分をエッチングして凹部を形成する。具体的には、第3遮光層6aが形成された第3層間絶縁膜12を覆う感光性レジスト層を形成し、これを露光・現像することで、図8(a)に示すように少なくとも第3遮光層6aと重なるようにパターニングされたレジストパターン70を形成する。レジストパターン70の平面形状は、図3に示した画素Pごとの開口領域を囲む非開口領域の形状とする。そして、レジストパターン70で覆われていない第3層間絶縁膜12に、例えばフッ素系の処理ガスを用いたドライエッチングを施す。基材10s上の第1層間絶縁膜11aまでドライエッチングを行う。これにより、図8(b)に示すように、隣り合う第3遮光層6aの間において、第3層間絶縁膜12から第1層間絶縁膜11aまでがエッチングされて、側壁12aを含む凹部(トレンチ)12tが形成される。凹部(トレンチ)12tは、画素Pごとに形成される。
ステップS9では、凹部(トレンチ)12tを埋めると共に、第3遮光層6a及び第3層間絶縁膜12を覆う第4層間絶縁膜13を形成する。具体的には、まず、凹部(トレンチ)12tが形成された基材10sに、例えばモノシランガス(SiH4)と、一酸化二窒素ガス(N2O)と、アンモニアガス(NH3)とを用いたプラズマCVD法で酸化窒化シリコン(SiOxy)を堆積させる方法が挙げられる。このような原料ガスの流量を調整することで、窒素原子の含有量を第3層間絶縁膜12よりも増やして成膜された酸化窒化シリコン膜(SiOxy)13aの屈折率を1.55〜1.60とすることができる。酸化窒化シリコン膜13aの膜厚は、例えば3μmである。図8(c)に示すように、酸化窒化シリコン膜13aの表面には、凹部(トレンチ)12tを埋め、第3遮光層6aを覆うことで凹凸が生ずる。この凹凸を緩和するために、酸化窒化シリコン膜13aに例えばCMP処理などの平坦化処理を施す。これにより、図8(d)に示すように、表面が平坦な第4層間絶縁膜13ができあがる。第4層間絶縁膜13の最も厚い部分の膜厚はおよそ2μmである。第4層間絶縁膜13の屈折率n4は、上述したように1.55〜1.60となる。
ステップS10では、図9(e)に示すように、第4層間絶縁膜13上に保持容量16を形成する。前述したように、複数の画素Pに亘る容量線7として機能するように、ITOなどの透明導電膜を少なくとも表示領域Eに亘って成膜して下側電極16aを形成する。下側電極16aを覆うように誘電体層16cを形成する。さらに、誘電体層16cを覆ってITOなどの透明導電膜を成膜してパターニングすることで画素Pごとに独立した上側電極16bを形成する。これにより、画素Pごとに保持容量16が形成される。下側電極16a及び上側電極16bの膜厚はそれぞれ例えばおよそ140nm、誘電体層16cの膜厚は例えば30nmである。
ステップS11では、図9(f)に示すように、保持容量16を覆う第5層間絶縁膜14を形成する。前述したように第5層間絶縁膜14は、プラズマCVD法で形成されたNSG膜からなる第1絶縁膜14aと、同じくプラズマCVD法で形成されたBSG膜からなる第2絶縁膜14bとを含んで構成される。
ステップS12では、図9(g)に示すように、第5層間絶縁膜14上に画素電極15を形成する。具体的には、第5層間絶縁膜14を覆ってITOなどの透明導電膜を成膜し、これをパターニングして画素Pごとに独立した画素電極15を形成する。画素電極15の膜厚は例えば140nmである。これにより、素子基板10ができあがる。なお、できあがった素子基板10に対して、液晶装置100の光学設計に基づいた配向処理が施される。
上記素子基板10の製造方法では、各層間絶縁膜の屈折率が、n1≦n2<n3<n4の関係を満たすように、第1層間絶縁膜11a、第2層間絶縁膜11c、第3層間絶縁膜12、第4層間絶縁膜13がそれぞれ形成される。また、画素電極15が配列する少なくともX方向における、各遮光層の幅が、d1<d2<d3の関係を満たすように、第1遮光層3、第2遮光層4、第3遮光層6aがそれぞれ形成される。
また、側壁12aに入射した光を画素Pの開口領域に効率的に導くには、基材10sの表面に対する側壁12aの傾斜角度ができるだけ90度に近いほうが好ましい。上述した凹部形成工程(ステップS8)では、側壁12aの傾斜角度が87度から89度となるようにドライエッチングの条件(例えば、処理ガスの流量やエッチング時間)を設定した。
なお、側壁12aに入射する光の角度は、対向基板20に入射する光の角度分布(例えば、後述する投写型表示装置1000では、偏光照明装置1100から発した光を液晶ライトバルブに対して集光させる光学系のFナンバー)に依存する。したがって、側壁12aの傾斜角度は、必ずしも90度に近い角度としなくてもよく、ドライエッチングで形成可能な70度〜90度未満の角度であってもよい。
上記第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)液晶装置100における素子基板10の基材10s上において、TFT30の半導体層30aは、第1遮光層(走査線)3と第2遮光層(中継層)4との間の第1層間絶縁膜11a上に配置される。また、平面的に第2遮光層(中継層)4と重なる第3遮光層(データ線)6aで覆われていない第3層間絶縁膜12にドライエッチングを施すことにより、第3層間絶縁膜12から第1層間絶縁膜11aに掛けて側壁12aを有する凹部(トレンチ)12tが形成される。凹部(トレンチ)12tを埋める第4層間絶縁膜13の屈折率n4(1.55〜1.60)に対して、第3層間絶縁膜12の屈折率n3(1.50〜1.54)、第2層間絶縁膜11cの屈折率n2(1.46〜1.48)、第1層間絶縁膜11aの屈折率n1(1.46〜1.48)は、n1≦n2<n3<n4の関係を満たしていることから、第4層間絶縁膜13との界面となる側壁12aに入射した光は側壁12aで反射され、画素Pの開口領域に導かれる。加えて、第3遮光層6aの端部で生じた回折光もまた側壁12aに入射して反射され画素Pの開口領域に導かれる。さらに、第3遮光層6aの端部で生じた回折光が下層の第2遮光層4に向かい難くなることから、第2遮光層4の端部で回折して半導体層30aに入射する光が生じ難くなり、TFT30の光リーク電流の発生がより抑制される。すなわち、本実施形態の素子基板10とその製造方法によれば、TFT30の光リーク電流の発生がより抑制されることにより、画素Pの安定したスイッチング動作が実現され、且つ対向基板20側から入射する光のロスを低減して光の利用効率を向上させ、明るい表示品質が得られる液晶装置100を提供あるいは製造することができる。
(2)画素電極15の配列方向における、第1遮光層3の幅d1、第2遮光層4の幅d2、第3遮光層6aの幅d3が、d1<d2<d3の関係を満たすように、第1遮光層3、第2遮光層4、第3遮光層6aが形成されている。したがって、第4層間絶縁膜13側から入射する光は、第3遮光層6aの下層に位置する第2遮光層4や第1遮光層3により届き難くなるので、遮光層の端部で生じた回折光に起因するTFT30の光リーク電流の発生をさらに抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の液晶装置における素子基板について、図10を参照して説明する。図10は第2実施形態の液晶装置における素子基板の構造を示す概略断面図である。図10は、第1実施形態の液晶装置100における素子基板10の構造を示す概略断面図である図7に対応させたものである。
第2実施形態の液晶装置は、上記第1実施形態の液晶装置100における素子基板10の構造を異ならせたものである。したがって、液晶装置100と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明は省略するものとする。
図10に示すように、本実施形態の素子基板10Bは、基材10s上において、順に配置された、第1遮光層3、第1層間絶縁膜11a、半導体層30a、第2層間絶縁膜11c、第2遮光層4、第3層間絶縁膜12、第3遮光層6a、第4層間絶縁膜13、保持容量16、第5層間絶縁膜14、画素電極15、を有する。
第2遮光層4の下層である第1層間絶縁膜11a及び第2層間絶縁膜11cには、画素電極15が配列する少なくともX方向において、第1遮光層3及び半導体層30aを挟む第1の側壁11dが設けられている。つまり、隣り合う第2遮光層4の間に第1の側壁11dを有する第1の凹部(トレンチ)が形成されている。
第3遮光層6aの下層である第3層間絶縁膜12には、上記第1の側壁11dと第2遮光層4とを挟む第2の側壁12bが設けられている。つまり、隣り合う第3遮光層6aの間において、上記第1の凹部(トレンチ)の内側に第2の側壁12bを有する第2の凹部(トレンチ)が形成されている。第4層間絶縁膜13は、上記第2の凹部(トレンチ)を埋めると共に第3遮光層6aを覆って形成されている。
上記第1実施形態で説明したように、各層間絶縁膜の屈折率が、n1≦n2<n3<n4の関係を満たすように、第1層間絶縁膜11a、第2層間絶縁膜11c、第3層間絶縁膜12、第4層間絶縁膜13がそれぞれ形成されている。また、画素電極15が配列する少なくともX方向における、各遮光層の幅が、d1<d2<d3の関係を満たすように、第1遮光層3、第2遮光層4、第3遮光層6aがそれぞれ形成されている。
上記第1の凹部(トレンチ)を形成する方法は、例えば、積層して形成された第1層間絶縁膜11a及び第2層間絶縁膜11cに対して、第2層間絶縁膜11c側からドライエッチングを施す方法が挙げられる。また、上記第2の凹部(トレンチ)を形成する方法は、上記第1の凹部(トレンチ)を埋めて形成された第3層間絶縁膜12に対してドライエッチングを施す方法が挙げられる。
基材10sの表面に対する第1の側壁11dの傾斜角度は、第2の側壁12bの傾斜角度よりも大きく、より90度に近いことが好ましい。上記第2の凹部の深さに対して、上記第1の凹部の深さのほうが浅くなることからドライエッチングにより、第1の側壁11dの傾斜角度を90度に近づけ易い。
第2実施形態によれば、第2の側壁12bで反射させることができない入射角度で第2の側壁12bに入射して屈折した光L3を第1の側壁11dにより反射させ、画素Pの開口領域に導くことができる。したがって、TFT30における光リーク電流の発生を抑制し、対向基板20側(第4層間絶縁膜13側)から入射する光を、上記第1実施形態に比べてより効率的に利用できる。すなわち、安定的な駆動状態が得られると共に、より明るい表示が可能な液晶装置を提供あるいは製造することができる。
(第3実施形態)
<電子機器>
次に、本実施形態の電気光学装置としての液晶装置100が適用された電子機器としての投写型表示装置について、図11を参照して説明する。図11は投写型表示装置の構成を示す概略図である。
図11に示すように、本実施形態の電子機器としての投写型表示装置1000は、システム光軸Lに沿って配置された偏光照明装置1100と、光分離素子としての2つのダイクロイックミラー1104,1105と、を備えている。また、3つの反射ミラー1106,1107,1108と、5つのリレーレンズ1201,1202,1203,1204,1205と、を備えている。さらに、3つの光変調手段としての透過型の液晶ライトバルブ1210,1220,1230と、光合成素子としてのクロスダイクロイックプリズム1206と、投写レンズ1207と、を備えている。
偏光照明装置1100は、超高圧水銀灯やハロゲンランプなどの白色光源からなる光源としてのランプユニット1101と、インテグレーターレンズ1102と、偏光変換素子1103とから概略構成されている。
ダイクロイックミラー1104は、偏光照明装置1100から射出された偏光光束のうち、赤色光(R)を反射させ、緑色光(G)と青色光(B)とを透過させる。もう1つのダイクロイックミラー1105は、ダイクロイックミラー1104を透過した緑色光(G)を反射させ、青色光(B)を透過させる。
ダイクロイックミラー1104で反射した赤色光(R)は、反射ミラー1106で反射した後にリレーレンズ1205を経由して液晶ライトバルブ1210に入射する。
ダイクロイックミラー1105で反射した緑色光(G)は、リレーレンズ1204を経由して液晶ライトバルブ1220に入射する。
ダイクロイックミラー1105を透過した青色光(B)は、3つのリレーレンズ1201,1202,1203と2つの反射ミラー1107,1108とからなる導光系を経由して液晶ライトバルブ1230に入射する。
液晶ライトバルブ1210,1220,1230は、クロスダイクロイックプリズム1206の色光ごとの入射面に対してそれぞれ対向配置されている。液晶ライトバルブ1210,1220,1230に入射した色光は、映像情報(映像信号)に基づいて変調されクロスダイクロイックプリズム1206に向けて射出される。このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が合成される。合成された光は、投写光学系である投写レンズ1207によってスクリーン1300上に投写され、画像が拡大されて表示される。
液晶ライトバルブ1210は、上記第1実施形態の液晶装置100(図1参照)が適用されたものである。液晶装置100の色光の入射側と射出側とにクロスニコルに配置された一対の偏光素子が隙間を置いて配置されている。他の液晶ライトバルブ1220,1230も同様である。
このような投写型表示装置1000によれば、液晶ライトバルブ1210,1220,1230として、上記第1実施形態の液晶装置100が用いられているので、TFT30における光リーク電流の発生が抑制され、安定した駆動状態が得られる。また、画素Pに入射した光が効率的に利用され、明るい表示が可能である。つまり、安定した駆動状態が実現されると共に、優れた表示品質を有する投写型表示装置1000を提供することができる。なお、液晶ライトバルブ1210,1220,1230として、上記第2実施形態の素子基板10Bを有する液晶装置を採用しても同様な効果が得られる。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置および該電気光学装置の製造方法ならびに該電気光学装置を適用する電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)上記第1実施形態の素子基板10において、隣り合う第3遮光層6aの間の側壁12aは、第3層間絶縁膜12から基材10sの表面に至るように形成されることに限定されない。図12(a)及び(b)は変形例の素子基板の構造を示す概略断面図である。なお、上記第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
例えば、図12(a)に示すように、変形例の素子基板10Cは、隣り合う第3遮光層6aの間において、第3層間絶縁膜12から第1層間絶縁膜11aに掛けて形成された側壁12cを有する。基材10sの表面には、第1層間絶縁膜11aの一部11eが残っている。第1実施形態で説明したように凹部形成工程(ステップS8)では第3層間絶縁膜12にドライエッチングを施して凹部を形成するが、基材10sの表面に到達するまでドライエッチングを行わなくてもよい。各層間絶縁膜の膜厚はばらつくことがある。したがって、ドライエッチング後に表示領域Eのすべての画素Pあるいは部分的な画素Pにおいて、図12(a)に示すような遮光構造となっていてもよい。
また、図12(b)に示すように、変形例の素子基板10Dは、隣り合う第3遮光層6aの間において、第3層間絶縁膜12から第2層間絶縁膜11cに掛けて形成された側壁12dを有する。基材10sの表面には、第1層間絶縁膜11aと第2層間絶縁膜11cの一部11fが残っている。これによれば、ドライエッチングして取り除く層間絶縁膜の量が少なくなるため、凹部形成工程(ステップS8)後に、傾斜角度がより90度に近く、第3遮光層6aとの間でオーバーハングが生じ難い側壁12dを形成することができる。言い換えれば、入射光を反射させる側壁は、第3遮光層6aの下層にある少なくとも第3層間絶縁膜12に形成されていれば、入射光の利用効率を改善でき、その場合、n3<n4の関係を満たすように、第3層間絶縁膜12と第4層間絶縁膜13とが形成されていればよい。
(変形例2)上記第1実施形態の液晶装置100における素子基板10の構成はこれに限定されない。例えば、上記第1実施形態では、TFT30の半導体層30aをデータ線6aの延在方向(Y方向)に配置したが、走査線3の延在方向に配置した構成としてもよい。また、透光性の保持容量16を画素Pの開口領域に配置した構成としたが、保持容量16を非開口領域に配置してもよい。
(変形例3)上記第1実施形態の液晶装置100が適用される電子機器は、上記第3実施形態の投写型表示装置1000に限定されない。例えば、液晶装置100の対向基板20において、少なくとも赤(R)、緑(G)、青(B)に対応するカラーフィルターを有し、投写型表示装置を単板構成としてもよい。また、例えば、投写型のHUD(ヘッドアップディスプレイ)や、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)、電子ブック、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダー型あるいはモニター直視型のビデオレコーダー、カーナビゲーションシステム、電子手帳、POSなどの情報端末機器の表示部として液晶装置100を好適に用いることができる。
3…走査線(第1遮光層)、4…中継層(第2遮光層)、6a…データ線(第3遮光層)、10…素子基板、10s…基板としての基材、11a…第1層間絶縁膜、11c…第2層間絶縁膜、11d…第1の側壁、12…第3層間絶縁膜、12a…側壁、12b…第2の側壁、12t…凹部(トレンチ)、13…第4層間絶縁膜、15…画素電極、100…電気光学装置としての液晶装置、1000…電子機器としての投写型表示装置。

Claims (11)

  1. 基板上において、画素電極と、前記画素電極をスイッチング制御するトランジスターとを有する電気光学装置であって、
    前記基板と前記トランジスターとの間に配置された第1遮光層と、
    前記トランジスターと前記画素電極との間に配置された第2遮光層と、
    前記第2遮光層と前記画素電極との間に配置された第3遮光層と、
    前記第1遮光層と前記トランジスターとの間に配置された第1層間絶縁膜と、
    前記トランジスターと前記第2遮光層との間に配置された第2層間絶縁膜と、
    前記第2遮光層と前記第3遮光層との間に配置された第3層間絶縁膜と、
    前記第3遮光層及び前記第3層間絶縁膜を覆う第4層間絶縁膜と、を備え、
    前記第3層間絶縁膜は、前記画素電極が配列する一の方向において前記第2遮光層を挟む第1の側壁を有し、
    前記第3層間絶縁膜の屈折率をn3とし、前記第4層間絶縁膜の屈折率をn4とすると、
    n3<n4の関係を満たすことを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記側壁は、前記第3層間絶縁膜から前記第1層間絶縁膜に亘って設けられ、
    前記第1層間絶縁膜の屈折率をn1とし、前記第2層間絶縁膜の屈折率をn2とすると、
    n1≦n2<n3<n4の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記第2層間絶縁膜は、平面的に前記トランジスターの少なくとも半導体層を覆うと共に、前記一の方向において、前記半導体層を挟む第1の側壁を有し、
    前記第1の側壁は、前記第2層間絶縁膜から前記第1層間絶縁膜に亘って設けられ、
    前記第3層間絶縁膜は、前記一の方向において前記第2遮光層と前記第1の側壁とを挟む第2の側壁を有し、
    前記第1層間絶縁膜の屈折率をn1とし、前記第2層間絶縁膜の屈折率をn2とすると、
    n1≦n2<n3<n4の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  4. 前記一の方向における、前記第1遮光層の幅をd1とし、前記第2遮光層の幅をd2とし、前記第3遮光層の幅をd3とすると、
    d1<d2<d3の関係を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 基板上において、画素電極をスイッチング制御するトランジスターを有する電気光学装置の製造方法であって、
    前記基板上に第1遮光層を形成する工程と、
    前記第1遮光層を覆う第1層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1層間絶縁膜上であって、平面的に前記第1遮光層と重なる部分に前記トランジスターの半導体層を形成する工程と、
    前記半導体層を覆う第2層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記第2層間絶縁膜上であって、平面的に前記第1遮光層と重なる部分に第2遮光層を形成する工程と、
    前記第2遮光層を覆う第3層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記第3層間絶縁膜上であって、平面的に前記第2遮光層と重なる部分に第3遮光層を形成する工程と、
    少なくとも前記第3層間絶縁膜のうち平面的に前記第3遮光層と重ならない部分をエッチングして凹部を形成する工程と、
    前記凹部を埋めると共に、前記第3遮光層を覆う第4層間絶縁膜を形成する工程と、を備え、
    前記第3層間絶縁膜の屈折率をn3とし、前記第4層間絶縁膜の屈折率をn4とすると、n3<n4の関係を満たすように、前記第3層間絶縁膜及び前記第4層間絶縁膜を形成することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  6. 前記凹部を形成する工程では、前記第3層間絶縁膜及び前記第2層間絶縁膜をエッチングして前記凹部を形成し、前記第1層間絶縁膜の屈折率をn1とし、前記第2層間絶縁膜の屈折率をn2とすると、
    n1≦n2<n3<n4となるように前記第1層間絶縁膜及び前記第2層間絶縁膜を形成することを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置の製造方法。
  7. 前記凹部を形成する工程では、前記第3層間絶縁膜及び前記第2層間絶縁膜並びに第1層間絶縁膜をエッチングして前記凹部を形成し、前記第1層間絶縁膜の屈折率をn1とし、前記第2層間絶縁膜の屈折率をn2とすると、
    n1≦n2<n3<n4となるように前記第1層間絶縁膜及び前記第2層間絶縁膜を形成することを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置の製造方法。
  8. 基板上において、画素電極をスイッチング制御するトランジスターを有する電気光学装置の製造方法であって、
    前記基板上に第1遮光層を形成する工程と、
    前記第1遮光層を覆う第1層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1層間絶縁膜上であって、平面的に前記第1遮光層と重なる部分に前記トランジスターの半導体層を形成する工程と、
    前記半導体層を覆う第2層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記第2層間絶縁膜上であって、平面的に前記第1遮光層と重なる部分に第2遮光層を形成する工程と、
    前記第2層間絶縁膜のうち平面的に前記第2遮光層と重ならない部分をエッチングして前記第2層間絶縁膜から前記第1層間絶縁膜に亘る第1の凹部を形成する工程と、
    前記第1の凹部を埋めると共に、前記第2遮光層を覆う第3層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記第3層間絶縁膜上であって、平面的に前記第2遮光層と重なる部分に第3遮光層を形成する工程と、
    前記第3層間絶縁膜のうち平面的に前記第3遮光層と重ならない部分をエッチングして、前記第1の凹部の内側に第2の凹部を形成する工程と、
    前記第2の凹部を埋めると共に、前記第3遮光層を覆う第4層間絶縁膜を形成する工程と、を備え、
    前記第1層間絶縁膜の屈折率をn1とし、前記第2層間絶縁膜の屈折率をn2とし、前記第3層間絶縁膜の屈折率をn3とし、前記第4層間絶縁膜の屈折率をn4とすると、
    n1≦n2<n3<n4の関係を満たすように、前記第1層間絶縁膜から前記第4層間絶縁膜のそれぞれを形成することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  9. 前記画素電極が配列する一の方向において、前記第1遮光層の幅をd1とし、前記第2遮光層の幅をd2とし、前記第3遮光層の幅をd3とすると、
    d1<d2<d3の関係を満たすように、前記第1遮光層、前記第2遮光層、前記第3遮光層のそれぞれを形成することを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
  10. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
  11. 請求項5乃至9のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法を用いて製造された電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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