JP2016080164A5 - はんだ付け装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品をプリント配線基板に実装する際にフラックスを利用するリフロー装置や、噴流はんだ付け装置等のはんだ付け装置に関する。詳しくは、はんだ付け処理により気化したフラックスの一部が付着してネジ軸等に固着してもネジ軸の回転に支障が出ないようにしたナットを用いたはんだ付け装置に関する。
例えば、気化したフラックスヒュームの一部が、プリント配線基板を搬送する搬送用レールを基板サイズに合ったレール幅にするための部材(ネジ軸やナット等)の表面にも付着して、温度の低下に伴い流動性のある液体のフラックスヒュームとなる。液化したフラックスヒュームが、やがては固化する。固化したフラックスヒュームは剥がれにくく、硬く付着してしまうので、ネジ軸の回転によっては簡単には剥がれない。そのためナットの進行が困難となり、レール幅の調整を著しく困難にしている。
噴流はんだ付け装置では、フラックスが予め塗布されたプリント配線基板面に、はんだ槽に収容された溶融はんだを噴流させてはんだ付け処理を行うが、はんだ層によって加熱されたフラックス成分が気化するので、上記リフロー装置での問題は、噴流はんだ付け装置においてもみられる。また、はんだ付け装置以外で、ネジ軸に付着物が固着した場合においても、ネジ軸の回転によっては簡単にその固着物が剥がれないという同様の問題を有する。
しかしながら、はんだ付け装置を例にとると、上記特許文献1に開示されるハンダ装置には、フローハンダ装置やリフロー装置等に適用できる実装基板の幅に調整可能な基板搬送用のレールの開示はあるが、このハンダ装置では、上記問題に対して何ら対策を施していなかった。また、はんだ付け装置以外でも、ネジ軸に付着物が固着した場合においても上記問題に対して何ら対策を施していなかった。
そこで、本発明はこのような課題を解決したものであって、はんだ付け装置内にある基板サイズに合ったレール幅にするための部材(ネジ軸やナット)に付着して固化したフラックスヒュームを取り除くことを目的とする。また、ネジ軸に付着物が固着した場合においても同様にネジ軸に固着した付着物を取り除くことを目的とする。
上述の課題を解決するために採った本発明の技術手段は、次の通りである。
(1)はんだ付け処理のために搬送される基板の幅に対応して変更される調整部材を有するはんだ付け装置であって、調整部材は、回転駆動されるネジ軸と、該ネジ軸が回転駆動されることにより、ネジ軸に対する固定位置を進退可能になされるとともに連結用のフランジ部を有するナットと、連結用のフランジ部を介してナットに固定された、基板の幅に対応して基板搬送用レールの幅を変更するための基板搬送用レール支持部とを備え、ナットはその先端から後端までネジ部を有すると共に、ナットの全長に亘りネジ軸に噛合しない1以上の非噛合部を有し、ネジ軸を回転させて基板搬送用レールの幅を変更するとき、ネジ軸に付着した付着物が、ネジ軸の回転に伴って非噛合部の端面によって削り取られるはんだ付け装置。
本発明に用いられるナットによれば、当該ナットに螺合されるネジ軸に付着物が固着していても、非噛合部の作用で付着物を剥ぎ取ることができる。ナットで剥ぎ取った付着物が、再び他のネジ軸(ネジの谷)に固着することなく非噛合部に剥ぎ落されるあるいは削り落とされるので、剥ぎ取られた付着物(削りカス)によってネジ軸の回転が阻害されなくなり、ネジ軸の回転がスムーズになる。その結果、従来と比べて容易にナットの固定位置を変更(調整)することが出来るようになる。
本発明に用いられるナットと、当該ナットに螺合されるネジ軸をリフロー装置に適用する場合には、プリント配線基板の搬送用レールを基板サイズに合ったレール幅に、容易に調整できるようになる。付着したフラックスを容易に除去できるようになるため、はんだ付け装置のメンテナンスに必要な時間及び経費を削減することができる。
(A)及び(B)は、第1の実施形態としてのナット10の構成例を示す平面図及び斜視図である。 ナット10の構成例を示すA−A断面図である。 (A)及び(B)は、ナット10の変形例を示す平面図及び斜視図である。 本発明に係るはんだ付け装置1の構成例を示す概略平面図である。 (A)及び(B)は、ナット10をはんだ付け装置1に取り付けたときの調整例を示す断図及び拡大断面図である。 (A)及び(B)は、第2の実施形態としてのナット20の構成例を示す斜視図及びB−B断面図である。 (A)及び(B)は、第3の実施形態としてのナット30の構成例を示す斜視図及びC−C断面図である。 (A)及び(B)は、ナット4のネジ先及びナット4のネジ頭に第4の実施形態としてのナット用アタッチメント40を連結させた例を示す断面図である。 (A)及び(B)は、第5の実施形態としてのネジ軸50の構成例を示す斜視図及び第6の実施形態としてのネジ軸70の構成例を示す側面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施の形態としてのはんだ付け装置について説明する。
(実施例1)
図1〜図3を参照して、ナット10の構成例及び変形例を説明する。図1に示すナット10は、所定の長さを有するネジ軸2(図4参照)に螺合し、ネジ軸2に対してナット10の固定位置を変更することができるものである。図1(A)において、ナット10のネジ谷16は、細線の円で示されている。ナット10のネジ山17は、太線の円弧で示されている。
後に詳述するが、図4に示したように、本発明に係るはんだ付け装置1には、ナット10以外にも、ナット4、ナット20、30又はナット用アタッチメント40を備えることができる。従来のネジ軸2、ネジ軸50又はネジ軸70もはんだ付け装置1に備えることができる。ただし、従来のネジ軸2及び従来のナットを有するはんだ付け装置1に本発明を適用する場合、従来のナット4に後述するナット用アタッチメント40を連結することにより本発明を達成することができる。
ナット10は、はんだ付け装置1に取り付けられるとき、はんだ付け装置1を長期使用した際にナット10及びネジ軸2に固着物6があっても、ナット10がネジ軸2上を進むように回転させるだけで、切欠部12が、固着物6を削って取り除くように作用する。そのため、基板サイズに合ったレール幅にするための部材(ネジ軸2やナット10)に付着して固化したフラックスヒュームを容易に取り除くことができ、ナット10の固定位置を容易に変更できる特徴を有する。
ナット20は、図4に示すようなはんだ付け装置1等に取り付けられ、図5(A)及び(B)で示した実施形態1のナット10と同様に動作する。このとき、ネジ軸2にフラックスヒューム等の固着があっても、ナット20がネジ軸2上を進むように回転させるだけで、切欠部22が、その固着を取り除くように作用する。これにより、基板サイズに合ったレール幅にするための部材(ネジ軸2やナット20)に付着して固化したフラックスヒュームを容易に取り除くことができ、ナット20の固定位置を容易に変更することができる特徴を有する。
ナット30は、図4、 図5(A)及び(B)に示すはんだ付け装置1に取り付けられる場合、はんだ付け装置1を長期使用した際に固着物6が発生しても、ネジ軸2に固着物6が発生しても、ナット30がネジ軸2上を進むように回転させるだけで、切欠部32が、付着物を削って取り除くように作用する。これにより、基板サイズに合ったレール幅にするための部材(ネジ軸2やナット30)に付着して固化したフラックスヒュームを容易に取り除くことができ、ナット30の固定位置を容易に変更することができる特徴を有する。
ネジ軸2に固着物6(図5(A)及び(B)参照)が発生しても、ナット4及びナット用アタッチメント40がネジ軸2上を進むように回転させるだけで、切欠部42が、付着物を削って取り除くように作用する。例えば、はんだ付け装置1に取り付けられた場合、基板サイズに合ったレール幅にするための部材上に付着して固化したフラックスヒュームを容易に取り除くことができ、ナット4及びナット用アタッチメント40の固定位置を容易に変更することができる特徴を有する。
このように実施形態としてのネジ軸50、70によれば、ネジ軸50、70の長手方向と平行に形成される切欠溝部52、72からなる非噛合部51、71を有する。ネジ軸50、70は、ナット4(図4参照)、ナット10(図1(A)、(B)等参照)等、又はナット用アタッチメント40(図8(A)、(B)等参照)等と連結された従来のナット4に螺合する。この構成により、ネジ軸50、70は、ネジ軸50、70に対するナット4等の固定位置を従来と比べて容易に調整できるようになる。
ネジ軸50、70は、例えば、図4に示すようなはんだ付け装置1のレール幅を変更するための部材として取り付けられる。このときネジ軸50、70に固着物6(図5(A)及び(B)参照)が発生しても、ナット4がネジ軸50、70上を進むように回転させるだけで、切欠溝部52、72が、付着物を削って取り除くように作用する。これにより、基板サイズに合ったレール幅にするための部材(ネジ軸50、70、ナット4)に固着するフラックスを容易に取り除くことができるようになる。
本発明は、ネジ軸に付着物が固着していても、非噛合部の作用で付着物を剥ぎ取ることができるので、ネジ軸に付着物が固着する場合に適用できる。例えば、フラックスヒュームが固着するはんだ付け装置や塗料が固着する塗料塗布装置等に適用して極めて好適である。

Claims (1)

  1. はんだ付け処理のために搬送される基板の幅に対応して変更される調整部材を有するはんだ付け装置であって、
    上記調整部材は、
    回転駆動されるネジ軸と、
    該ネジ軸が回転駆動されることにより、前記ネジ軸に対する固定位置を進退可能になされるとともに連結用のフランジ部を有するナットと、
    前記連結用のフランジ部を介して前記ナットに固定された、前記基板の幅に対応して基板搬送用レールの幅を変更するための基板搬送用レール支持部とを備え、
    前記ナットはその先端から後端までネジ部を有すると共に、前記ナットの全長に亘り前記ネジ軸に噛合しない1以上の非噛合部を有し、
    前記ネジ軸を回転させて前記基板搬送用レールの幅を変更するとき、
    前記ネジ軸に付着した付着物が、前記ネジ軸の回転に伴って前記非噛合部の端面によって削り取られるはんだ付け装置
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