JP2016079608A - 鉄道車両逸脱防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄道車両が大きく逸脱するのを確実に防ぐことができるとともに、施工効率の向上を図ることができる鉄道車両逸脱防止装置を提供する。【解決手段】各ガード部材7における当接部7aの前端側を鉄道車両進行方向FW側に、後端側をその進行方向FWの反対側に向けた状態で複数のガード部材7を左右の本線レール3の間で鉄道車両進行方向FWに沿って直線状に連続するように並べるとともに、各ガード部材7における当接部7aの後端部に対し前端部が線路中心線Sから離れる方向に向かって外側に位置するように各ガード部材7を設置し、かつ各ガード部材7(7C)における当接部7aの前端部を、鉄道車両進行方向FW側に隣接する次のガード部材7(7B)における当接部7aの後端部よりも線路中心線Sから離れる方向に向かって外側に位置するように複数のガード部材7を設置するものとする。【選択図】図1

Description

本発明は、鉄道路線から脱線した鉄道車両が軌道外方へ大きく逸脱するのを防止する鉄道車両逸脱防止装置に関するものである。
従来、鉄道においては、例えば巨大地震の発生等が原因で鉄道車両が左右の本線レールから外れて脱線すると、更に本線レールの外側に向かって移動し、各種の事故や損害が発生することがあるため、鉄道車両が脱線した後に本線レールの外側に大きく逸脱するのを防止し、以後の被害を最小限にとどめるための対策がとられている。
かかる対策として、車輪受面を有する複数のガード部材を、左右の本線レールの間に鉄道車両進行方向に沿って直線状に連続するように並べて設置し、脱線した鉄道車両の車輪を各ガード部材の車輪受面で受け止めて、鉄道車両の脱線後もそれらガード部材に沿って走行できるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−163755号公報
しがしながら、特許文献1に記載のものでは、複数のガード部材を単に直線状に連続するように並べて設置しただけであるため、鉄道車両を本線レールへと復帰させる方向へ誘導するような作用はなく、また、脱線した鉄道車両の車輪が、ある一つのガード部材における鉄道車両進行方向側の一端部に衝突した際に、その一端部が次のガード部材の他端部よりも線路中心線に向かって内側に入り込むように曲がり、車輪が次のガード部材の他端部に干渉して枕木を巻き上げ鉄道車両が転倒する恐れがあったり、車輪が次のガード部材の線路中心線側に向かって内側に入り込んでしまって、ある一つのガード部材から次のガード部材へとスムーズに移ることができず、鉄道車両の逸脱を防ぎきれない恐れがあったりするといった問題点がある。
確かに、特許文献1に記載のものにおいては、高強度のH形鋼よりなるガード部材が用いられ、隣り合うガード部材同士が押え部材によって固定されているので、上記のような問題の発生を未然に防ぎ得るものと考えられるが、この場合、強度アップのために必然的にガード部材が重くなり、また、隣り合うガード部材同士を押え部材を用いて固定する作業が必要となり、ガード部材の設置時のハンドリングが悪くなるとともに、作業工数が増加して、施工効率の悪化を招くという問題点がある。
本発明は、前述のような問題点に鑑みてなされたもので、鉄道車両が大きく逸脱するのを確実に防ぐことができるとともに、施工効率の向上を図ることができる鉄道車両逸脱防止装置を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、本発明による鉄道車両逸脱防止装置は、
線路中心線を挟むようにして平行に配される左右の本線レール上を走行する鉄道車両が脱線した後にそれら本線レールの外側に大きく逸脱するのを防止する鉄道車両逸脱防止装置であって、
脱線した鉄道車両における前記左右の本線レールの間に入り込んだ車輪の内側面に当接可能な当接部を鉄道車両進行方向に沿って形成してなる複数のガード部材を備え、
各ガード部材における当接部の一端側を鉄道車両進行方向側に、他端側をその進行方向の反対側に向けた状態で前記複数のガード部材を前記左右の本線レールの間で鉄道車両進行方向に沿って直線状に連続するように並べるとともに、各ガード部材における当接部の他端部に対し一端部が線路中心線から離れる方向に向かって外側に位置するように各ガード部材を設置し、かつ各ガード部材における当接部の一端部を、鉄道車両進行方向側に隣接する次のガード部材における当接部の他端部よりも線路中心線から離れる方向に向かって外側に位置するように前記複数のガード部材を設置したことを特徴とするものである(第1発明)。
本発明において、前記左右の本線レールは、鉄道車両進行方向に沿って道床に所定間隔を有して設置される多数の枕木上に敷設され、各ガード部材が所定本数の枕木に架け渡された状態で各ガード部材の両端部を枕木にボルトによって締結するのが好ましい(第2発明)。
本発明において、各ガード部材は、前記当接部から線路中心線に向かって内向きに延びるように一体成形されてその当接部を起立状態に支持するベース部を有し、該ベース部が線路中心線に向かって下向きに傾くように各ガード部材を傾斜配置するのが好ましい(第3発明)。
本発明の鉄道車両逸脱防止装置によれば、各ガード部材における当接部の他端部に対し一端部が線路中心線から離れる方向に向かって外側に位置され、かつ各ガード部材における当接部の一端部が、鉄道車両進行方向側に隣接する次のガード部材における当接部の他端部よりも線路中心線から離れる方向に向かって外側に位置されるので、脱線した鉄道車両の車輪がガード部材の当接部に接触しながら鉄道車両がガード部材の他端部から一端部へと進むと、本線レール側へと押し返される力を鉄道車両がガード部材から受けることになり、鉄道車両が逸脱してもガード部材に沿って本線レールへと復帰する方向へ誘導する効果(線路中心方向への逸脱距離を極力最小限に留めるような効果)を得ることができ、また、仮に、脱線した鉄道車両の車輪がある一つのガード部材の一端部に衝突してその一端部が線路中心線に向かって多少曲がったとしても、その一端部が次のガード部材の他端部よりも線路中心線に向かって内側に位置するようなことがなく、鉄道車両の車輪を、ある一つのガード部材から次のガード部材へとスムーズに移らせることができて、鉄道車両が大きく逸脱するのを確実に防ぐことができる。
また、ガード部材の一端部が車輪との衝突で曲がることを見越した上で、予め、ガード部材の一端部が、隣のガード部材の他端部よりも線路中心線から離れる方向に向かって外側に位置されるので、ガード部材の強度を必要以上に高める必要がなくなり、強度アップに伴うガード部材の重量増を回避してガード部材の軽量化を図ることができ、また、隣り合うガード部材同士を押え部材等によって固定する必要もなくなる。したがって、ガード部材の設置時のハンドリングが良くなるとともに、作業工数の増加を回避することができて、施工効率の向上を図ることができる。
第2発明の構成を採用することにより、線路の曲線部にガード部材を設置する場合でも、曲線部の曲率に対応させて一方のボルトを支点にガード部材の位置決めを容易に行うことができ、曲線部でもガード部材を容易に設置することができる。
第3発明の構成を採用することにより、ガード部材に排水勾配が付されるので、ガード部材のベース部上に雨水等が落ちても、雨水等を線路中心線側へと排水することができ、雨水等の滞留に起因するガード部材の腐食を未然に防ぐことができる。
本発明の一実施形態に係る鉄道車両逸脱防止装置を示す図で、(a)は枕木上に設置された状態を示す平面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。 (a)は図1(a)のB部拡大図で鉄道車両進行方向に沿って隣り合うガード部材の隣接部分の位置関係を示す図、(b)は図1(b)のC部拡大図で枕木上でのガード部材の傾斜配置の一態様例を示す図、(c)はガード部材の傾斜配置の他の態様例を示す図である。 同鉄道車両逸脱防止装置の作用を説明する図で、(a)は平時走行時の車輪状態図、(b)は地震の横揺れによって片側の車輪が浮上した状態図、(c)は脱線した車輪がガード部材に当接した状態図である。 図1(a)のB部拡大図で、鉄道車両進行方向手前側のガード部材の一端部が変形した後における隣り合うガード部材の隣接部分の位置関係を示す図である。
次に、本発明による鉄道車両逸脱防止装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
<鉄道車両逸脱防止装置の概略説明>
図1(a)および(b)に示されるように、本実施形態の鉄道車両逸脱防止装置1は、線路中心線Sを挟むようにして平行に配される左右の本線レール3上を走行する図示されない鉄道車両が脱線した後に本線レール3の外側に大きく逸脱するのを防止するためのものであって、例えば高架区間等に設置されて好適なものである。
左右の本線レール3は、鉄道車両進行方向FWに沿って道床に所定間隔を有して設置される多数(図1(a)においては説明の都合上一部(合計8本)のみ表す。)の枕木5上に敷設されている。
ここで、枕木5としては、木製のものは勿論、それ以外のコンクリート製のものや、樹脂製のものが挙げられる。
<ガード部材の説明>
左右の本線レール3の間には、例えば高架区間の長さに応じて所要本数(図1(a)においては説明の都合上一部(合計8本)のみ表す。)のガード部材7が、鉄道車両進行方向FWに沿って、線路中心線Sの左右両側に一列ずつ合計2列で配置されている。
各ガード部材7は、脱線によって左右の本線レール3の間に入り込んだ鉄道車両の車輪WH(図3(c)参照)が線路中心線Sに向かって移動する移動距離を所定の許容値の範囲(図3(c)中記号Mで示される範囲)内で規制するために、左右の本線レール3に対して所定の間隔を有して設置されている。
図1(a)において、右列の複数のガード部材7(7A,7B,7C,7D)よりなる右列ガード部材群9と、左列の複数のガード部材7(7A´,7B´,7C´,7D´)よりなる左列ガード部材群11とは線路中心線Sを基準として左右に対称配置されており、以下においては、主に右列ガード部材群9を中心に説明することとし、この説明をもって左列ガード部材群11の説明を行ったものとする。
右列ガード部材群9において、各ガード部材7は、脱線した鉄道車両における左右の本線レール3の間に入り込んだ車輪WH(図3(c)参照)の内側面に当接可能となるように、図1(b)および図2(b)に示されるように、左右の本線レール3に向かって板面を臨ませて鉄道車両進行方向FWに沿って帯板状に延びる所定高さ寸法の当接部7aを有している。
また、各ガード部材7は、上下方向に板面を向けて当接部7aの下端縁から線路中心線Sに向かって内向きに帯板状に延びるように一体成形されてその当接部7aを起立状態に支持するベース部7bを有している。
本実施形態では、各ガード部材7の構成材として、入手が容易で汎用性のある形鋼、例えば不等辺山形鋼を採用し、不等辺山形鋼の短辺部分を当接部7aとして、不等辺山形鋼の長辺部分をベース部7bとして用いるようにしている。
図1(a)に示されるように、各ガード部材7の長さ寸法は、鉄道車両進行方向FWに沿って順に隣り合う2本の枕木5を一組としたときに、この一組の枕木5を構成する2本の枕木5に架け渡すことが可能な長さ寸法に設定されている。
また、複数のガード部材7は、各ガード部材7における当接部7aの一端(前端)側を鉄道車両進行方向FW側に、他端(後端)側をその進行方向FWの反対側に向けた状態で鉄道車両進行方向FWに沿って直線状に遊間T(図2(a)参照)を介して連続するように並べられている。
ここで、各ガード部材7は、当接部7aの後端部に対し前端部が線路中心線Sから離れる方向に向かって外側に位置するように設置されている。また、複数のガード部材7は、各ガード部材7における当接部7aの前端部を、鉄道車両進行方向FW側に隣接する次のガード部材7における当接部7aの後端部よりも線路中心線Sから離れる方向に向かって外側に位置するように設置されている。
より具体的には、図1(a)において、例えば、鉄道車両進行方向FWに沿って一列に並ぶ4つのガード部材7A,7B,7C,7Dにおける前から1番目のガード部材7Aを代表例として説明すると、当接部7aの後端部と線路中心線Sとの距離がWであるのに対し、当接部7aの前端部と線路中心線Sとの距離がそのWよりも大きいWとなるように(W>W)、該ガード部材7Aは鉄道車両進行方向FWに向かって右側に傾けられた状態で設置されている。
また、例えば、鉄道車両進行方向FWに沿って一列に並ぶ4つのガード部材7A,7B,7C,7Dにおける前から2番目のガード部材7Bと3番目のガード部材7Cとを代表例として説明すると、図2(a)に示されるように、2番目のガード部材7Bにおける当接部7aの後端部と線路中心線Sとの距離がW´であるのに対し、3番目のガード部材7Cにおける当接部7aの前端部と線路中心線Sとの距離がそのW´よりも大きいW´となるように(W´>W´)、3番目のガード部材7Cが鉄道車両進行方向FWに向かって右側に傾けられた状態で設置されている。
こうして、図1(a)に示されるように、線路中心線Sを基準として左右に対称配置される左列ガード部材群11と右列ガード部材群9とにおいて、左右方向に隣り合う一対のガード部材7(例えば、ガード部材7A´とガード部材7A)は、鉄道車両進行方向FWに進むに従ってその間隔が広がるような平面視で逆八の字状を呈することになる。
<ガード部材の固定構造および排水勾配の説明>
図2(b)に示されるように、枕木5には、左右の本線レール3が敷設される部位から線路中心線Sに向かう方向(図2(b)中記号D矢印方向)に向かって下向きに傾斜角θの傾斜が付された傾斜面5aが形成されている。
ガード部材7は、ベース部7bと枕木5の傾斜面5aとの間に振動や騒音の低減効果のある軌道パッド13を介在させた状態で枕木5上に載置されている。
そして、図1(a)に示されるように、ベース部7bが、一組の枕木5における先頭の枕木5および最後尾の枕木5のそれぞれにボルト15によって締結されることによって、枕木5に固定されている。
こうして、図2(b)に示されるように、枕木5の傾斜面5a上にガード部材7を載置・固定することにより、ベース部7bが線路中心線Sに向かって下向きに傾くようにガード部材7を傾斜配置して、排水勾配を付すようにしている。
<作用効果の説明>
以上に述べたように構成される鉄道車両逸脱防止装置1においては、図3(a)に示されるように、鉄道車両が平時走行中に、例えば、地震の横揺れにより、図3(b)に示されるように、左側の車輪WH(L)が浮上し、その後、左右の本線レール3から脱線し、図3(c)に示されるように、右側の車輪WH(R)が左右の本線レール3の間に脱落して鉄道車両が左右の本線レール3から大きく逸脱しようとしたときに、左右の本線レール3の間に入り込んだ右側の車輪WH(R)の内側面がガード部材7の当接部7aに当たるようにされている。こうして、鉄道車両が本線レール3の外側に大きく逸脱するのを防止し、被害を最小限に抑えることができる。
なお、上記の例とは逆に、右側の車輪WH(R)が浮上し、その後、左右の本線レール3から脱線し、左側の車輪WH(L)が左右の本線レール3の間に脱落して鉄道車両が左右の本線レール3から大きく逸脱しようとしたときにも、同様にして大きく逸脱するのを防止することができるのは言うまでもない。
また、本実施形態の鉄道車両逸脱防止装置1においては、図1(a)に示されるように、ガード部材7における当接部7aの前端部と線路中心線Sとの距離Wが、当接部7aの後端部と線路中心線Sとの距離Wよりも大きくされ(W>W)、当接部7aの後端部に対し前端部が線路中心線Sから離れる方向に向かって外側に位置されている。
また、図2(a)に示されるように、ガード部材7における当接部7aの前端部と線路中心線Sとの距離W´が、鉄道車両進行方向FW側に隣接するガード部材7における当接部7aの後端部と線路中心線Sとの距離W´よりも大きくされ(W´>W´)、ガード部材7における当接部7aの前端部が、鉄道車両進行方向FW側に隣接する次のガード部材7における当接部7aの後端部よりも線路中心線Sから離れる方向に向かって外側に位置されている。
これにより、脱線した鉄道車両の車輪WHがガード部材7の当接部7aに接触しながら鉄道車両がガード部材7の後端部から前端部へと進むと、本線レール3側へと押し返される力を鉄道車両がガード部材7から受けることになり、鉄道車両が逸脱してもガード部材7に沿って本線レールへと復帰する方向へ誘導する効果(線路中心線Sに向かう方向への逸脱距離を極力最小限に留めるような効果)を得ることができる。
また、仮に、例えば、図3(c)に示されるように、脱線した鉄道車両の右側の車輪WH(R)が、前から3番目のガード部材7Cの当接部7aの前端部に衝突して、図4に示されるように、線路中心線Sに向かって多少曲がったとしても、鉄道車両進行方向FW側に隣接する前から2番目のガード部材7Bの後端部よりも線路中心線Sに向かって内側に位置するようなことがなく、脱線した鉄道車両の右側の車輪WH(R)を前から3番目のガード部材7Cから2番目のガード部材7Bへとスムーズに移らせることができる。
したがって、鉄道車両が大きく逸脱するのを確実に防ぐことができる。
このように、ガード部材7の前端部が車輪WHとの衝突で曲がることを見越した上で、予め、ガード部材7の前端部が、隣のガード部材7の後端部よりも線路中心線Sから離れる方向に向かって外側に位置されるので、ガード部材7の強度を必要以上に高める必要がなくなり、強度アップに伴うガード部材7の重量増を回避してガード部材7の軽量化を図ることができ、また、隣り合うガード部材7の端部同士を押え部材等によって固定する必要がなくなる。したがって、ガード部材7の設置時のハンドリングが良くなるとともに、作業工数の増加を回避することができて、施工効率の向上を図ることができる。
さらに、本実施形態の鉄道車両逸脱防止装置1によれば、ガード部材7の長さ寸法が、一組の枕木5を構成する2本の枕木5に架け渡すことが可能な長さ寸法に設定されるので、ガード部材7の重量をより低く抑えることができて、ガード部材7の設置時のハンドリングがより良くなり、施工効率を更に向上させることができる。
また、ガード部材7は、その両端部のみが枕木5にボルト15によって締結され、すなわち、一組の枕木5における先頭の枕木5および最後尾の枕木5のそれぞれに前端部および後端部がボルト15によって締結されるので、線路の曲線部にガード部材7を設置する場合でも、曲線部の曲率に対応させて一方のボルト15を支点にガード部材7の位置決めを容易に行うことができ、曲線部でもガード部材7を容易に設置することができる。
さらに、本実施形態の鉄道車両逸脱防止装置1によれば、ガード部材7のベース部7bが線路中心線Sに向かって下向きに傾くようにガード部材7が傾斜配置されることによって排水勾配が付されているので、ガード部材7のベース部7b上に雨水等が落ちても、雨水等を線路中心線S側に向けて排水することができ、雨水等の滞留に起因するガード部材7の腐食を未然に防ぐことができる。
以上、本発明の鉄道車両逸脱防止装置について、一実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
例えば、上記実施形態においては、鉄道車両進行方向FWに沿って順に隣り合う2本の枕木5を一組として、ガード部材7を、一組の枕木5を構成する2本の枕木5に架け渡すことが可能な長さ寸法に設定し、一組の枕木5における先頭の枕木5および最後尾の枕木5のそれぞれにガード部材7の前端部および後端部をボルト15によって締結するようにした例を示したが、鉄道車両進行方向FWに沿って順に隣り合う3本の枕木5を一組として、ガード部材7を、一組の枕木5を構成する3本の枕木5に架け渡すことが可能な長さ寸法に設定し、一組の枕木5における先頭の枕木5および最後尾の枕木5のそれぞれにガード部材7の前端部および後端部をボルト15によって締結するようにする態様例もあり得る。
なお、ガード部材7を、2本の枕木5に架け渡すことができない長さ寸法に設定した場合、設置時のハンドリングは更に良くなるが、枕木への固定強度の確保が難しくなり、好ましくない。また、ガード部材7を、4本以上の枕木5に架け渡すことが可能な長さ寸法に設定した場合、作業者が持つことのできる重量を超えてしまって設置作業が困難なものとなる場合がある。したがって、ガード部材7を、2または3本の枕木に架け渡すことが可能な長さ寸法に設定するのが好ましいと言える。
また、上記実施形態においては、線路中心線Sを基準として左右に対称配置される左列ガード部材群11と右列ガード部材群9とにおける左右方向に隣り合う一対のガード部材7(例えば、ガード部材7A´とガード部材7A)が鉄道車両進行方向FWに進むに従ってその間隔が広がるような平面視で逆八の字状を呈する例を示したが、左列ガード部材群11と右列ガード部材群9とを鉄道車両進行方向FWに沿って所定距離(例えば枕木5の配置ピッチ分)相対的にずらして設置する態様もあり得る。したがって、必ずしも左列ガード部材群11と右列ガード部材群9とが線路中心線Sを基準として左右に対称配置されるとは限られず、左右方向に隣り合う一対のガード部材7が鉄道車両進行方向FWに進むに従ってその間隔が広がるような平面視で逆八の字状を呈するとは限られない。
また、上記実施形態においては、図2(b)に示されるように、枕木5の傾斜面5a上にガード部材7を載置・固定することにより、ベース部7bが線路中心線Sに向かって下向きに傾くようにガード部材7を傾斜配置するようにした例を示したが、図2(c)に示されるように、ガード部材7を載置しようとする部分が水平面であるような枕木5´にガード部材7を設置する場合、線路中心線Sに向かって下向きに傾斜する傾斜面17aを有する台座17を介して、ガード部材7を枕木5´上に載置・固定することにより、ベース部7bが線路中心線Sに向かって下向きに傾くようにガード部材7を傾斜配置することができ、これによっても雨水等の滞留に起因するガード部材7の腐食を未然に防ぐことができる。
本発明の鉄道車両逸脱防止装置は、鉄道車両が大きく逸脱するのを確実に防ぐことができるとともに、施工効率の向上を図ることができるという特性を有していることから、例えば高架区間での鉄道車両の逸脱防止の用途に好適に用いることができる。
1 鉄道車両逸脱防止装置
3 本線レール
5 枕木
7 ガード部材
7a 当接部
7b ベース部
15 ボルト
S 線路中心線
WH 車輪

Claims (3)

  1. 線路中心線を挟むようにして平行に配される左右の本線レール上を走行する鉄道車両が脱線した後にそれら本線レールの外側に大きく逸脱するのを防止する鉄道車両逸脱防止装置であって、
    脱線した鉄道車両における前記左右の本線レールの間に入り込んだ車輪の内側面に当接可能な当接部を鉄道車両進行方向に沿って形成してなる複数のガード部材を備え、
    各ガード部材における当接部の一端側を鉄道車両進行方向側に、他端側をその進行方向の反対側に向けた状態で前記複数のガード部材を前記左右の本線レールの間で鉄道車両進行方向に沿って直線状に連続するように並べるとともに、各ガード部材における当接部の他端部に対し一端部が線路中心線から離れる方向に向かって外側に位置するように各ガード部材を設置し、かつ各ガード部材における当接部の一端部を、鉄道車両進行方向側に隣接する次のガード部材における当接部の他端部よりも線路中心線から離れる方向に向かって外側に位置するように前記複数のガード部材を設置したことを特徴とする鉄道車両逸脱防止装置。
  2. 前記左右の本線レールは、鉄道車両進行方向に沿って道床に所定間隔を有して設置される多数の枕木上に敷設され、各ガード部材が所定本数の枕木に架け渡された状態で各ガード部材の両端部を枕木にボルトによって締結するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両逸脱防止装置。
  3. 各ガード部材は、前記当接部から線路中心線に向かって内向きに延びるように一体成形されてその当接部を起立状態に支持するベース部を有し、該ベース部が線路中心線に向かって下向きに傾くように各ガード部材を傾斜配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両逸脱防止装置。
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