JP2016079568A - 地中連続壁の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】先行柱状体と後行柱状体とを交互に連設してなる地中連続壁を構築する地中連続壁の施工方法において、後行構築工程での掘削作業を容易なものとしながら、十分な強度の地中連続壁を構築することができる技術を提供する。【解決手段】地盤3を掘削して所定間隔で地中に先行柱状体12を構築する先行構築工程と、先行柱状体12と一部重複させた状態で地盤を掘削して地中に後行柱状体13を構築する後行構築工程とを有し、先行柱状体12と後行柱状体13とを交互に連設してなる地中連続壁10を構築する地中連続壁の施工方法であって、先行構築工程において、先行柱状体12を後行柱状体13よりも低強度に構築する。【選択図】図3

Description

本発明は、地盤を掘削して所定間隔で地中に先行柱状体を構築する先行構築工程と、前記先行柱状体と一部重複させた状態で地盤を掘削して地中に後行柱状体を構築する後行構築工程とを有し、前記先行柱状体と前記後行柱状体とを交互に連設してなる地中連続壁を構築する地中連続壁の施工方法に関する。
地中に構築され山留壁や遮水壁等として利用される地中連続壁としては、略鉛直方向の軸心を有する柱状体を複数並列状に連設してなる柱列式のものある。かかる柱列式の地中連続壁の施工方法としては、所定間隔で地中に先行柱状体を構築する先行構築工程を行った後に、各先行柱状体の間の地中に後行柱状体を構築する後行構築工程を行うにあたり、先行柱状体と後行柱状体とを一部重複(オーバーラップ)させた状態で交互に連設させて地中連続壁を構築する方法が知られている(例えば、特許文献1〜3を参照。)。
このような地中連続壁の施工方法では、後行構築工程において、先行で構築された先行柱状体に対して一部重複させた状態で地盤を掘削する、言い換えれば先行柱状体の一部を削ぎ取りながら地盤を掘削する必要がある。
特開2012−140826号公報 特許3874734号公報 特開2013−174086号公報
従来の地中連続壁の施工方法において、地中連続壁全体の剛性を高めるために、例えば地中連続壁を構成するRC造の柱状体を比較的高強度の硬化性材料で構築する場合がある。すると、後行構築工程の掘削作業において、先行柱状体の一部を削ぎ取るための負荷等が甚大なものとなってしまい、当該掘削作業の作業性悪化が問題となる。即ち、このような地中連続壁の施工方法において、地中連続壁の剛性の向上と掘削作業の作業性の向上とはトレードオフの関係を有しており、双方を適切に改善することは困難とされていた。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、先行柱状体と後行柱状体とを一部重複させた状態で交互に連設してなる地中連続壁を構築する地中連続壁の施工方法において、地中連続壁の剛性の向上と掘削作業の作業性の向上との双方を適切に改善可能な技術を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、地盤を掘削して所定間隔で地中に先行柱状体を構築する先行構築工程と、
前記先行柱状体と一部重複させた状態で地盤を掘削して地中に後行柱状体を構築する後行構築工程とを有し、
前記先行柱状体と前記後行柱状体とを交互に連設してなる地中連続壁を構築する地中連続壁の施工方法であって、
前記先行構築工程において、前記先行柱状体を前記後行柱状体よりも低強度に構築する点にある。
本特徴構成によれば、先行柱状体を後行柱状体よりも低強度に構築するので、先行柱状体に対して一部重複させた状態で地盤を掘削する後行構築工程の掘削作業において、先行柱状体の一部を削ぎ取るための負荷等が軽減されて、当該掘削作業の作業性が向上する。
更に、後行柱状体を先行柱状体よりも高強度に構築するので、地中連続壁において各先行柱状体を挟んで配置される後行柱状体が強固に構築されて、地中連続壁全体の剛性が向上する。
したがって、本発明により、先行柱状体と後行柱状体とを交互に連設してなる地中連続壁を構築する地中連続壁の施工方法において、地中連続壁の剛性の向上と掘削作業の作業性の向上との双方を適切に改善することができる。
本発明の第2特徴構成は、前記先行柱状体を構成する硬化性材料として、前記後行柱状体を構成する硬化性材料よりも硬化後の強度が低いものを使用する点にある。
本特徴構成によれば、先行構築工程において先行柱状体を後行柱状体よりも低強度に構築するために、硬化後の強度が異なる硬化性材料を使用して先行柱状体と後行柱状体を構築するという簡単且つ合理的な方法を採用することができる。これにより、地中連続壁の剛性の向上と掘削作業の作業性の向上との双方の適切な改善を実現することができる。
本発明の第3特徴構成は、前記先行構築工程及び前記後行構築工程において、
先端に掘削用ビットを備えたケーシングチューブを回転させながら地盤を掘削し、地中のケーシングチューブ内から地中障害物を撤去し、当該地中障害物が撤去された前記ケーシングチューブ内に未硬化の硬化性材料を充填すると共にケーシングチューブを引き上げて柱状体を地中に構築する点にある。
地下障害物を撤去した後に地中連続壁を構成する柱状体を構築する場合には、通常、地下障害物の撤去後の空間に一旦砂や流動化処理土あるいは低強度のソイルセメント等を充填して埋め戻しを行った後に、その埋め戻した地盤を掘削して地中連続壁を構築する場合がある。この場合、作業が煩雑になる上に、周辺地盤が緩みやすく、周辺構造物に悪影響を与えるおそれがある。
また、高剛性の地中連続壁を構築するための工法として、矩形の地中連続壁を構築するRC連壁工法や掘削土再利用連壁工法がある。しかし、これらの工法において、地盤に既存躯体が存在する場合には、必要な壁厚よりもかなり大きな径の全周回転掘削機等で予め地中障害物の撤去を行い、その後に矩形の地中連続壁を構築することになるので、余計な施工スペースが必要となり、作業が煩雑になる。また、矩形の地中連続壁を構築する際に安定液を張りながら掘削溝を形成する過程で、周辺地盤が緩みやすくなる。
そこで、本特徴構成によれば、地中に圧入したケーシングチューブで周辺地盤を保護した状態でその内部の地中障害物を撤去した上で、その内部に硬化性材料を充填しケーシングチューブを引き上げて柱状体を構築するので、周辺の地盤の緩みを回避しながら柱状体を効率的に構築することができる。
建設予定地周囲に構築された山留壁の構築状態を示す平面図 先行構築工程により構築された先行柱状体の配置状態を示す拡大平面図 第1実施形態における柱列式の山留壁における先行柱状体及び後行柱状体の配置状態を示す拡大平面図 先行構築工程の作業手順を説明する説明図 後行構築工程の作業手順を説明する説明図 第2実施形態における柱列式の山留壁における先行柱状体及び後行柱状体の配置状態を示す拡大平面図
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態として、本発明に係る地中連続壁の施工方法を、地中連続壁の一例である山留壁10の施工方法に適用した例を、図1〜図5に基づいて説明する。
なお、図1に示すように、本実施形態に係る山留壁10の施工方法では、新築建物の建設予定地Aにおいて、新築建物の地下躯体(以下「新築地下躯体」とよぶ。)2を構築するにあたり、当該建設予定地Aの周囲に山留壁10を構築するものとされている。
図1及び図3に示すように、平面視において、山留壁10は、新築地下躯体2の外壁よりも外側の領域に配置されることになる。
山留壁10は、略鉛直方向の軸心を有する柱状体11を複数並列状に連設してなる柱列式の地中連続壁として構築されている。
そして、本実施形態における山留壁10の施工方法では、先行で行われる先行構築工程と後行で行われる後行構築工程とを有し、以下、夫々の構築工程の詳細について説明する。
(先行構築工程)
先行構築工程では、図2及び図4に示すように、現場土壌のほか既存地下躯体1や解体ガラ等を含む地盤3を掘削して所定間隔で地中に柱状体11としての先行柱状体12を構築する。即ち、この先行構築工程では、既存地下躯体1を貫通した状態で、複数の先行柱状体12を所定の配置間隔で並列状に順次構築することになる。ここで、これら先行柱状体12の配置間隔は、互いに隣接する先行柱状体12同士が重複することなく離間する状態で配置されることになるように設定されている。
尚、掘削対象となる地盤3には、例えば既存地下躯体1や解体ガラ以外のものが含まれていても構わず、例えば、砂や流動化処理土で埋め戻したものであっても構わない。
以下、この先行構築工程における先行柱状体12の構築方法について、図4に基づいて説明する。
先ず、図4(a)に示すように、全周回転掘削機30やクレーン20等を、先行柱状体12(図4(d)参照)を構築すべき所望の掘削箇所に据え付ける。そして、全周回転掘削機30により、先端に掘削用ビット31aを備えたケーシングチューブ31を回転させながら地盤を掘削し、クレーン20に装着されたハンマーグラブ21により、地中のケーシングチューブ31内から既存地下躯体1の解体物や既存杭等の地中障害物や土等を撤去する、所謂オールケーシング工法により掘削を行う。
図4(b)に示すように、ケーシングチューブ31が先行柱状体12を構築すべき所望の深さまで地中に圧入され、そのケーシングチューブ31内の地中障害物等が略完全に撤去された状態となる。
地中に圧入されたケーシングチューブ31内の地中障害物等を撤去した後に、図4(c)に示すように、ケーシングチューブ31内に挿入されたトレミー管35を通じて、ケーシングチューブ31内に未硬化の硬化性材料12aを充填する。なお、詳細については後述するが、この先行構築工程で使用する硬化性材料12aとしては、後行構築工程での掘削作業を容易なものとするべく、硬化後の強度が比較的低いものが使用されている。
そして、ケーシングチューブ31内へ硬化性材料12aを充填しながら、ケーシングチューブ31を地中から引き上げる。すると、図4(d)に示すように、地中には硬化性材料12aで構成された先行柱状体12が構築されることになる。
尚、このようにケーシングチューブ31を引き上げるときには、ケーシングチューブ31内に形成されていた地中障害物等の撤去後の空間には先行柱状体12が構築されていることになるので、周辺の地盤の緩みを回避しながら先行柱状体12を効率的に構築することができる。
以上のように、先行構築工程では、図4(a)及び図4(b)に示すように地中障害物等の撤去を行った後に、当該撤去後の空間への埋め戻しとその後の山留壁の構築工程を必要とせずに、当該地中障害物等の撤去に続いて、図4(c)及び図4(d)に示すように先行柱状体12を構築することができる。即ち、地中障害物等の撤去跡を先行柱状体12形成用の掘削孔として活用できるので、施工の省力化を図ることができる。更に、地中障害物等の撤去で掘削した孔の直径のままで先行柱状体12が構築されるので、寸法に無駄のない比較的大断面の先行柱状体12を比較的小さい施工スペースで造成でき、山留壁10の剛性の向上に寄与することができる。
(後行構築工程)
上述した先行構築工程の後に行われる後行構築工程では、図3及び図5に示すように、先行構築工程で構築した先行柱状体12と一部重複させた状態で地盤3等を掘削して地中に後行柱状体13を構築する。即ち、この後行構築工程では、先行で構築した各先行柱状体12の隣接間に各後行柱状体13が夫々配置されるように、複数の後行柱状体13を所定の配置間隔で並列状に順次構築することになる。ここで、各後行柱状体13の配置間隔は、先行柱状体12と同様に、互いに隣接する後行柱状体13同士が重複することなく離間する状態で配置されることになるように設定されている。更に、先行柱状体12と後行柱状体13との配置間隔は、それらが一部重複した状態で交互に並列状に配置されるように、先行柱状体12と後行柱状体13との半径の合計よりも小さいものに設定されている。
なお、本実施形態において、先行柱状体12の直径は、施工性を向上させるべく比較的小さめに設定され、一方、後行柱状体13の直径は、山留壁10の剛性を向上させるべく先行柱状体12よりも大きめに設定されている。
以下、この後行構築工程における後行柱状体13の構築方法について、図5に基づいて説明する。
先ず、図5(a)に示すように、全周回転掘削機30やクレーン20等を、後行柱状体13(図5(e)参照)を構築すべき所望の掘削箇所に据え付ける。そして、全周回転掘削機30により、先端に掘削用ビット31aを備えたケーシングチューブ31を回転させながら地盤を掘削し、クレーン20に装着されたハンマーグラブ21により、地中のケーシングチューブ31内から地中障害物等を撤去する、所謂オールケーシング工法により掘削を行う。
この後行構築工程の掘削作業では、先行構築工程で構築した先行柱状体12と一部重複させた状態で地盤3を掘削するので、ケーシングチューブ31は、両側に隣接する先行柱状体12の一部を削ぎ取りながら地盤3に圧入されることになる。そして、ケーシングチューブ31内にある先行柱状体12から削り取られた硬化物や隣接する先行柱状体12の間の既存地下躯体1の解体物や土等が、ハンマーグラブ21により撤去される。
図5(b)に示すように、ケーシングチューブ31が後行柱状体13を構築すべき所望の深さまで地中に圧入され、そのケーシングチューブ31内の地中障害物等が略完全に撤去された状態となる。
地中に圧入されたケーシングチューブ31内の地中障害物等を撤去した後に、図5(c)に示すように、筒状に組み立てられた鉄筋篭13bをケーシングチューブ31内に挿入した上で、図5(d)に示すように、ケーシングチューブ31内に挿入されたトレミー管35を通じて、ケーシングチューブ31内に未硬化の硬化性材料13aを充填する。なお、詳細については後述するが、この後行構築工程で使用する硬化性材料13aとしては、十分な強度の山留壁10を構築するべく、硬化後の強度が比較的高いものが使用されている。
そして、ケーシングチューブ31内へ硬化性材料13aを充填しながら、ケーシングチューブ31を地中から引き上げる。すると、図5(e)に示すように、地中には硬化性材料13aで構成された後行柱状体13が構築されることになる。
尚、このようにケーシングチューブ31を引き上げるときには、ケーシングチューブ31内に形成されていた地中障害物等の撤去後の空間には後行柱状体13が構築されていることになるので、周辺の地盤の緩みを回避しながら後行柱状体13を効率的に構築することができる。
以上のように、後行構築工程でも、上記先行構築工程と同様に、図5(a)及び図5(b)に示すように地中障害物等の撤去を行った後に、当該撤去後の空間への埋め戻し等を必要とせずに、当該地中障害物等の撤去に続いて、図5(c)〜図5(e)に示すように後行柱状体13を構築することができる。即ち、地中障害物等の撤去跡を後行柱状体13形成用の掘削孔として活用できるので、施工の省力化を図ることができる。更に、地中障害物等の撤去で掘削した孔の直径のままで後行柱状体13が構築されるので、寸法に無駄のない比較的大断面の後行柱状体13を比較的小さい施工スペースで造成でき、山留壁10の剛性の向上に寄与することができる。
上述したような先行構築工程と後行構築工程とを行うことで、先行柱状体12と後行柱状体13とを一部重複させた状態と交互に連設してなる山留壁10が地中に構築されることになる。そして、このように構築された山留壁10は、十分な厚みと一体性を有するものとなり、優れた山留性能と遮水性能を発揮するものとなる。
また、図1に示すように、この山留壁10の内側には、例えば、山留壁10を地中で支保する地中切梁15が設けられており、詳細な説明は割愛するが、この地中切梁15についても、柱列式の地中連続壁で構成されている。なお、この地中切梁15は、剛性が高い後行柱状体13の位置で山留壁10に当接するように配置されており、これにより、地中切梁15の突っ張り力による山留壁10の変形や変移が抑制されている。
(硬化性材料)
以下、上記先行構築工程及び上記後行構築工程で使用する硬化性材料12a,13aの詳細について説明を加える。
先行構築工程において先行柱状体12を構成する硬化性材料12aとして、建設排土に水が混ざった泥土にセメント系固化材を混合した流動化処理土が使用されており、一方、後行構築工程において後行柱状体13を構成する硬化性材料13aとして、コンクリートが使用されている。
即ち、図3に示すように、先行構築工程及び後行構築工程を経て構築された山留壁10は、流動化処理土で構成された先行柱状体12と鉄筋コンクリートで構成された後行柱状体13とを交互に連設してなる柱列式の地中連続壁として構築されることになる。
また、先行柱状体12を構成する硬化性材料12aは、後行柱状体13を構成するコンクリートよりも硬化後の強度が低い流動化処理土であるため、図5(a)及び図5(b)に示すように、先行柱状体12に対して一部重複させた状態で行う後行構築工程の掘削作業では、回転するケーシングチューブ31により隣接する先行柱状体12の一部を削ぎ取るための負荷等が軽減され、当該掘削作業の作業性が向上されている。
一方、後行柱状体13を構成する硬化性材料13aは、先行柱状体12を構成する流動化処理土よりも硬化後の強度が高いコンクリートであるため、図3に示すように、山留壁10において各先行柱状体12を挟んで配置される後行柱状体13が強固に構築されることになって、山留壁10全体で十分な剛性が発現されている。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態として、上記第1実施形態と同様に、本発明に係る地中連続壁の施工方法を、地中連続壁の一例である山留壁10の施工方法に適用した例を、図6に基づいて説明する。尚、以下の説明において、上記第1実施形態と同様の構成については、説明を省略する。
第2実施形態の地中連続壁の施工方法では、上述した第1実施形態に対し、先行柱状体12と後行柱状体13との相対的な配置関係、及び、新築地下躯体2の構築方法についてのみ相違し、以下にその相違点について説明するが、他の共通点については説明を省略する。
本実施形態では、図6に示すように、上述した第1実施形態に対し、先行柱状体12と後行柱状体13との相対的な配置関係について相違する。即ち、先行柱状体12と後行柱状体13とを、夫々の内側端部(図6における下端部)が同列状に並ぶように配置する。詳しくは、先行柱状体12は後行柱状体13よりも小径であるため、先行柱状体12の中心が、後行柱状体13の中心よりも内側(図6における下方側)に偏った位置に配置されることになる。
すると、このように先行柱状体12と後行柱状体13とを配置して構成された山留壁10の内側の面は、上述した第1実施形態のように先行柱状体12と後行柱状体13とを夫々の中心が同列状に並ぶように配置した場合と比較して、凹凸が少ないものとなる。よって、図6に示すように、新築地下躯体2を山留壁10の内側の面に密着させた状態で構築する場合、上記のように山留壁10の内側の面の凹凸が少ないことから、打設すべきコンクリートの量を節約することができる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、本発明に係る地中連続壁の施工方法を、地中連続壁である山留壁10を構築する山留壁10の施工方法に適用したが、山留壁以外の遮水壁や地盤改良体等として機能する地中連続壁を構築する施工方法にも適用しても構わない。
(2)上記実施形態では、先行構築工程において、先行柱状体12を後行柱状体13よりも低強度に構築するために、先行柱状体12を構成する硬化性材料として、後行柱状体13を構成する硬化性材料としてのコンクリートよりも硬化後の強度が低い流動化処理土を使用したが、例えば、先行柱状体を無筋コンクリートで構築し、後行柱状体をそれよりも高強度の鉄筋コンクリートで構築することで、先行柱状体を後行柱状体よりも低強度に構築しても構わない。
(3)上記実施形態では、先行柱状体12を構成する硬化性材料12aを流動化処理土とし、一方、後行柱状体13を構成する硬化性材料13aをコンクリートとしたが、先行柱状体12を構成する硬化性材料12aが後行柱状体13を構成する硬化性材料よりも硬化後の強度が低いという条件下において、これら硬化性材料12a,13aを適宜改変しても構わない。なお、このような硬化性材料12a,13aとしては、流動化処理土やコンクリート以外にも、ソイルセメント等の他の硬化性材料を使用することができ、それら硬化性材料の種類や配合を変更することで、硬化後の強度を適宜調整することができる。
例えば、硬化性材料12a,13aの組み合わせ例として、先行柱状体12を構成する硬化性材料12aを流動化処理土とした場合には、後行柱状体13を構成する硬化性材料13aを硬化後の強度が流動化処理土よりも高いソイルセメントとすることができる。
(4)上記実施形態では、地中に既存地下躯体1の解体物や既存杭等の地中障害物が存在する場合を例に挙げたが、当然、これら地中障害物が存在しない場合でも、本発明に係る地中連続壁の施工方法を適用して地中連続壁を構築しても構わない。また、この場合でも、オールケーシング工法により掘削を行うことで、周辺の地盤の緩みを回避しながら先行柱状体及び後行柱状体を構築することができる。
(5)上記実施形態では、先行構築工程及び後行構築工程においてオールケーシング工法により掘削を行ったが、オーガビットで岩盤を掘削しスクリューにより掘削土を排出するアースオーガ工法等、他の工法で掘削を行っても構わない。
また、上記実施形態では、一旦掘削した孔に硬化性材料を充填して柱状体を造成したが、オーガビットで掘孔しつつセメント系の硬化性材料を孔中に注入し、原位置土と混合・攪拌して柱状体を造成しても構わない。
(6)上記実施形態では、後行構築工程において構築される後行柱状体13を、補強用の鉄筋篭13bを建て込んだ鉄筋コンクリートで構成したが、鉄筋篭13bの代わり又はそれに加えて鋼材を建て込んだり、これらを省略しても構わない。
(7)上記実施形態では、先行柱状体12の直径を後行柱状体13よりも小さく設定したが、当然、先行柱状体12の直径を後行柱状体13と同様又はそれよりも大きく設定しても構わない。
3 地盤
11 柱状体
12 先行柱状体
12a 硬化性材料
13 後行柱状体
13a 硬化性材料
31a 掘削用ビット
31 ケーシングチューブ

Claims (3)

  1. 地盤を掘削して所定間隔で地中に先行柱状体を構築する先行構築工程と、
    前記先行柱状体と一部重複させた状態で地盤を掘削して地中に後行柱状体を構築する後行構築工程とを有し、
    前記先行柱状体と前記後行柱状体とを交互に連設してなる地中連続壁を構築する地中連続壁の施工方法であって、
    前記先行構築工程において、前記先行柱状体を前記後行柱状体よりも低強度に構築する地中連続壁の施工方法。
  2. 前記先行柱状体を構成する硬化性材料として、前記後行柱状体を構成する硬化性材料よりも硬化後の強度が低いものを使用する請求項1に記載の地中連続壁の施工方法。
  3. 前記先行構築工程及び前記後行構築工程において、
    先端に掘削用ビットを備えたケーシングチューブを回転させながら地盤を掘削し、地中のケーシングチューブ内から地中障害物を撤去し、当該地中障害物が撤去された前記ケーシングチューブ内に未硬化の硬化性材料を充填すると共にケーシングチューブを引き上げて柱状体を地中に構築する請求項1又は2に記載の地中連続壁の施工方法。
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