JP2016079175A - アミジノピリジン化合物を含有する農園芸用殺菌剤 - Google Patents

アミジノピリジン化合物を含有する農園芸用殺菌剤 Download PDF

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Yoichi Ibori
洋一 井堀
耕太郎 柴山
Kotaro Shibayama
耕太郎 柴山
聡 西村
Satoshi Nishimura
聡 西村
昌慶 姜
Chang-Kyung KANG
昌慶 姜
康介 椎木
Kosuke Shiiki
康介 椎木
勇人 齊木
Isato Saiki
勇人 齊木
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Abstract

【課題】殺菌活性に優れ、安全性に優れ、且つ工業的に有利に合成できるアミジノピリジン化合物を有効成分として含有する農園芸用殺菌剤を提供する。
【解決手段】式(I)で表される化合物およびその塩からなる群より選ばれる少なくともひとつを含有する農園芸用殺菌剤。

Figure 2016079175

(式(I)中、XおよびZはそれぞれ独立にアルキレン基などを示し、Gは炭素原子または窒素原子を示し、Yは二価の環状アミン残基などを示し、R1〜R7はそれぞれ独立に水素原子、炭化水素基、ヘテロシクリル基などを示し、RaおよびRbはそれぞれ独立にハロゲノ基、アルキル基などを示す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、農園芸用殺菌剤に関する。より詳細に、本発明は、殺菌活性に優れ、安全性に優れ、且つ工業的に有利に合成できるアミジノピリジン化合物を含有する農園芸用殺菌剤に関する。
特許文献1は、特定構造のベンズアミジン化合物が植物病害菌の防除効果を有すると述べている。そして、該ベンズアミジン化合物を有効成分として含有する農園芸用殺菌剤を提案している。
特許文献2には、特定の構造を有するアリールアミジン化合物が、ヒトおよび動物の真菌性疾患の予防や治療に有効であるとの記載がある。特許文献2には、該アリールアミジン化合物またはその塩を含有する植物病害防除剤または農園芸用殺菌剤に関する記載はない。
WO2013/062024A1 WO2003/074476A1
本発明の課題は、殺菌活性に優れ、安全性に優れ、且つ工業的に有利に合成できるアミジノピリジン化合物を有効成分として含有する農園芸用殺菌剤を提供することである。
上記目的を達成するために検討した結果、以下の形態を包含する本発明を完成するに至った。
〔1〕式(I)で表される化合物およびその塩からなる群(以下、アミジノピリジン化合物(I)ということがある。)より選ばれる少なくともひとつを含有する、農園芸用殺菌剤。
Figure 2016079175

(式(I)中、
XおよびZは、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するアルキレン基を示し、
Yは、
Figure 2016079175
、または 無置換の若しくは置換基を有する二価の環状アミン残基を示し、
1およびQ2は、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、
Figure 2016079175

Figure 2016079175
、または
Figure 2016079175
を示し、
Gは、炭素原子または窒素原子を示し、*は結合位置を示し、
1〜R7は、それぞれ独立に、水素原子、無置換の若しくは置換基を有する炭化水素基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロシクリル基、ヒドロキシル基、無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基、無置換の若しくは置換基を有するアルコキシカルボニル基、無置換の若しくは置換基を有するアリールオキシ基、または無置換の若しくは置換基を有するアミノ基を示し、
aは、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するシクロアルキル基、または無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基を示し、nは、Raの置換数を示し且つ0〜3のいずれかの整数を示す。nが2以上の場合、各Raは、同一でも相違してもよい。
bは、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するシクロアルキル基、または無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基を示し、mは、Rbの置換数を示し且つ0〜4のいずれかの整数を示す。nが2以上の場合、各Rbは、同一でも相違してもよい。)
〔2〕植物に対して、〔1〕に記載の農園芸用殺菌剤を有効量適用することからなる、植物の病害を防除する方法。
〔3〕式(II)で表される化合物またはその塩(以下、アミジノピリジン化合物(II)ということがある。)。
Figure 2016079175

(式(II)中、
XおよびZは、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するアルキレン基を示し、
1は、
Figure 2016079175
、または
Figure 2016079175
を示し、
1およびQ2は、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、
Figure 2016079175

Figure 2016079175
、または
Figure 2016079175
を示し、
Gは、炭素原子または窒素原子を示し、*は結合位置を示し、
1〜R7は、それぞれ独立に、水素原子、無置換の若しくは置換基を有する炭化水素基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロシクリル基、ヒドロキシル基、無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基、無置換の若しくは置換基を有するアルコキシカルボニル基、無置換の若しくは置換基を有するアリールオキシ基、または無置換の若しくは置換基を有するアミノ基を示し、
aは、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するシクロアルキル基、または無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基を示し、nは、Raの置換数を示し且つ0〜3のいずれかの整数を示す。nが2以上の場合、各Raは、同一でも相違してもよい。
bは、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するシクロアルキル基、または無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基を示し、mは、Rbの置換数を示し且つ0〜4のいずれかの整数を示す。nが2以上の場合、各Rbは、同一でも相違してもよい。
pは、0または1を示し、
1およびG2は、それぞれ独立に、CHまたは窒素原子を示す。ただし、G1がCHであるときG2は窒素原子であり、G1が窒素原子であるときG2はCHである。)
本発明の一実施形態に係る農園芸用殺菌剤は、殺菌活性に優れ、安全性に優れる。本発明の農園芸用殺菌剤は、リンゴ黒星病、キュウリ灰色かび病、コムギうどんこ病、トマト疫病、コムギ赤さび病などの植物病害の防除価に優れている。本発明の農園芸用殺菌剤の有効成分であるアミジノピリジン化合物(I)は、工業的に有利に合成することができる。
本発明の別の一実施形態に係るアミジノピリジン化合物(II)は、新規な化合物である。係るアミジノピリジン化合物(II)は、工業的に有利に合成することができる。
本発明の農園芸用殺菌剤は、式(I)で表される化合物およびその塩からなる群より選ばれる少なくとも一つを含有するものである。
式(I)の説明において使われる「無置換の」の用語は、母核となる基のみであることを意味する。「置換基を有する」との記載がなく母核となる基の名称のみで記載しているときは、別段の断りがない限り「無置換の」の意味である。
一方、「置換基を有する」の用語は、母核となる基のいずれかの水素原子が、母核と同一または異なる構造の基で置換されていることを意味する。従って、「置換基」は、母核となる基に結合した他の基である。置換基は1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。2つ以上の置換基は同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
「C1〜6」などの用語は、母核となる基の炭素原子数が1〜6個などであることを表している。この炭素原子数には、置換基の中にある炭素原子の数を含まない。例えば、置換基としてエトキシ基を有するブチル基は、C2アルコキシC4アルキル基に分類する。
「置換基」は化学的に許容され、本発明の効果を有する限りにおいて特に制限されない。以下に「置換基」となり得る基を例示する。
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などのC1〜6アルキル基;
ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基(アリル基)、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基などのC2〜6アルケニル基;
エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−メチル−2−プロピニル基などのC2〜6アルキニル基;
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのC3〜8シクロアルキル基;
2−シクロペンテニル基、3−シクロヘキセニル基、4−シクロオクテニル基などのC4〜8シクロアルケニル基;
フェニル基、ナフチル基などのC6〜10アリール基;
ベンジル基、フェネチル基などのC7〜11アラルキル基;
3〜6員ヘテロシクリル基;
ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、シクロヘキシルカルボニル基などのC1〜7アシル基;
水酸基;
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基などのC1〜6アルコキシ基;
ビニルオキシ基、アリルオキシ基、プロペニルオキシ基、ブテニルオキシ基などのC2〜6アルケニルオキシ基;
エチニルオキシ基、プロパルギルオキシ基などのC2〜6アルキニルオキシ基;
フェノキシ基、ナフトキシ基などのC6〜10アリールオキシ基;
ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基などのC7〜11アラルキルオキシ基;
ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基などのC1〜7アシルオキシ基;
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基などのC1〜6アルコキシカルボニル基;
メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、i−プロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基などのC1〜6アルコキシカルボニルオキシ基;
カルボキシル基;
フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基などのハロゲノ基;
クロロメチル基、クロロエチル基、トリフルオロメチル基、1,2−ジクロロ−n−プロピル基、1−フルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基などのC1〜6ハロアルキル基;
2−クロロ−1−プロペニル基、2−フルオロ−1−ブテニル基などのC2〜6ハロアルケニル基;
4,4−ジクロロ−1−ブチニル基、4−フルオロ−1−ペンチニル基、5−ブロモ−2−ペンチニル基などのC2〜6ハロアルキニル基;
4−クロロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基などのC6〜10ハロアリール基;
トリフルオロメトキシ基、2−クロロ−n−プロポキシ基、2,3−ジクロロブトキシ基などのC1〜6ハロアルコキシ基;
2−クロロプロペニルオキシ基、3−ブロモブテニルオキシ基などのC2〜6ハロアルケニルオキシ基;
4−フルオロフェニルオキシ基、4−クロロ−1−ナフトキシ基などのC6〜10ハロアリールオキシ基;
クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、トリクロロアセチル基、4−クロロベンゾイル基などのC1〜7ハロアシル基;
アミノ基(NH2で表される基);
メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのC1〜6アルキル置換アミノ基;
アニリノ基、ナフチルアミノ基などのC6〜10アリールアミノ基;
ベンジルアミノ基、フェネチルアミノ基などのC7〜11アラルキルアミノ基;
ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、プロパノイルアミノ基、ブチリルアミノ基、i−プロピルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基などのC1〜7アシルアミノ基;
メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、n−プロポキシカルボニルアミノ基、i−プロポキシカルボニルアミノ基などのC1〜6アルコキシカルボニルアミノ基;
アミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、N−フェニル−N−メチルアミノカルボニル基などの無置換若しくは置換基を有するアミノカルボニル基;
イミノメチル基、(1−イミノ)エチル基、(1−イミノ)−n−プロピル基などのイミノC1〜6アルキル基;
N−ヒドロキシ−イミノメチル基、(1−(N−ヒドロキシ)−イミノ)エチル基、(1−(N−ヒドロキシ)−イミノ)プロピル基、N−メトキシ−イミノメチル基、(1−(N−メトキシ)−イミノ)エチル基などの無置換の若しくは置換基を有するN−ヒドロキシイミノC1〜6アルキル基;
メルカプト基;
メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、i−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、i−ブチルチオ基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基などのC1〜6アルキルチオ基;
フェニルチオ基、ナフチルチオ基などのC6〜10アリールチオ基;
チアゾリルチオ基、ピリジルチオ基などのヘテロアリールチオ基;
ベンジルチオ基、フェネチルチオ基などのC7〜11アラルキルチオ基;
メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、t−ブチルスルフィニル基などのC1〜6アルキルスルフィニル基;
フェニルスルフィニル基などのC6〜10アリールスルフィニル基;
チアゾリルスルフィニル基、ピリジルスルフィニル基などのヘテロアリールスルフィニル基;
ベンジルスルフィニル基、フェネチルスルフィニル基などのC7〜11アラルキルスルフィニル基;
メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、t−ブチルスルホニル基などのC1〜6アルキルスルホニル基;
フェニルスルホニル基などのC6〜10アリールスルホニル基;
チアゾリルスルホニル基、ピリジルスルホニル基などのヘテロアリールスルホニル基;
ベンジルスルホニル基、フェネチルスルホニル基などのC7〜11アラルキルスルホニル基;
アミノカルボニルオキシ基;
エチルアミノカルボニルオキシ基、ジメチルアミノカルボニルオキシ基などのC1〜6アルキル置換アミノカルボニルオキシ基;
トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などのトリC1〜6アルキル置換シリル基;
トリフェニルシリル基などのトリアリール置換シリル基;
シアノ基;ニトロ基;オキソ基
また、これらの「置換基」は、当該置換基中のいずれかの水素原子が、異なる構造の基で置換されていてもよい。
また、上記の「3〜6員ヘテロシクリル基」とは、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を環の構成原子として含むものである。ヘテロシクリル基は、単環および多環のいずれであってもよい。多環ヘテロシクリル基は、少なくとも一つの環がヘテロ環であれば、残りの環が飽和脂環、不飽和脂環または芳香環のいずれであってもよい。「3〜6員ヘテロシクリル基」としては、3〜6員飽和ヘテロシクリル基、5〜6員ヘテロアリール基、5〜6員部分不飽和ヘテロシクリル基などを挙げることができる。
3〜6員飽和ヘテロシクリル基としては、アジリジニル基、エポキシ基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、チアゾリジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ジオキソラニル基、ジオキサニル基などを挙げることができる。
5員ヘテロアリール基としては、ピロリル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、トリアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、テトラゾリル基などを挙げることができる。
6員ヘテロアリール基としては、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダニジル基、トリアジニル基などを挙げることができる。
式(I)中のXおよびZは、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するアルキレン基を示す。
「アルキレン基」としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基(別名:トリメチレン基)、プロパン−1,2−ジイル基(別名:プロピレン基)、ブタン−1,4−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ブタン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基などを挙げることができる。アルキレン基は炭素原子数が1〜12個のものが好ましい。
式(I)中のYは、
Figure 2016079175
、または 無置換の若しくは置換基を有する二価の環状アミン残基を示す。
7は後述するとおりである。*は結合位置を示す。
「二価の環状アミン残基」は、環状アミン中の水素原子2個が抜けて形成される基である。環状アミンの具体例としては、アジリジン、アゼチジン、2−ピロリン、3−ピロリン、ピロリジン、インドリン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、キヌクリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、イミダゾリン、イミダゾリジンなどを挙げることができる。
無置換の若しくは置換基を有する二価の環状アミン残基としては、式(II-1)で表される構造のものがより好ましい。
Figure 2016079175
式(II-1)中、pは、0または1を示し、G1およびG2は、それぞれ独立に、CHまたは窒素原子を示す。ただし、G1がCHであるときG2は窒素原子であり、G1が窒素原子であるときG2はCHである。*はXまたはZとの結合位置を示す。
式(I)中のQ1およびQ2は、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、
Figure 2016079175

Figure 2016079175
、または
Figure 2016079175
を示す。*は結合位置を示す。
式(I)中のGは、炭素原子または窒素原子を示す。
式(I)中のR1〜R7は、それぞれ独立に、水素原子、無置換の若しくは置換基を有する炭化水素基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロシクリル基、ヒドロキシル基、無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基、無置換の若しくは置換基を有するアルコキシカルボニル基、無置換の若しくは置換基を有するアリールオキシ基、または無置換の若しくは置換基を有するアミノ基を示す。
無置換の若しくは置換基を有する炭化水素基は、炭化水素化合物中の水素原子1個が抜けて形成される基である。炭化水素化合物としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの飽和炭化水素化合物、エチレン、アセチレン、プロピレンなどの不飽和炭化水素化合物、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘキセンなどの脂環式炭化水素化合物、ベンゼン、ナフタレンなどの芳香族炭化水素化合物などを挙げることができる。
無置換の若しくは置換基を有するヘテロシクリル基は、複素環式化合物中の水素原子1個が抜けて形成される基である。ヘテロシクリル基としては、アジリジニル基、エポキシ基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、チアゾリジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ジオキソラニル基、ジオキサニル基;ピロリル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、トリアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、テトラゾリル基;ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダニジル基、トリアジニル基などを挙げることができる。
無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基などを挙げることができる。
無置換の若しくは置換基を有するアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、s−ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基などを挙げることができる。
無置換の若しくは置換基を有するアリールオキシ基としては、フェノキシ基、ナフトキシ基などを挙げることができる。
無置換の若しくは置換基を有するアミノ基としては、アミノ基(NH2で表される基)、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのC1〜6アルキル置換アミノ基;アニリノ基、ナフチルアミノ基などのC6〜10アリールアミノ基;ベンジルアミノ基、フェネチルアミノ基などのC7〜11アラルキルアミノ基;ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、プロパノイルアミノ基、ブチリルアミノ基、i−プロピルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基などのC1〜7アシルアミノ基;メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、n−プロポキシカルボニルアミノ基、i−プロポキシカルボニルアミノ基などのC1〜6アルコキシカルボニルアミノ基などを挙げることができる。
式(I)中のRaは、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するシクロアルキル基、または無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基を示し、nは、Raの置換数を示し且つ0〜3のいずれかの整数を示す。nが2以上の場合、各Raは、同一でも相違してもよい。
式(I)中のRbは、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するシクロアルキル基、または無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基を示し、mは、Rbの置換数を示し且つ0〜4のいずれかの整数を示す。nが2以上の場合、各Rbは、同一でも相違してもよい。
無置換の若しくは置換基を有するアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などのC1〜6アルキル基を挙げることができる。
無置換の若しくは置換基を有するシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基を挙げることができる。
無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基などを挙げることができる。
本発明に用いられるアミジノピリジン化合物(I)は、殺菌効果などの観点から、好ましくは式(II)で表される化合物またはその塩である。
Figure 2016079175

式(II)中、X、Z、Q1、Q2、G、R1〜R6、Ra、n、Rb、mは、式(I)中のX、Z、Q1、Q2、G、R1〜R6、Ra、n、Rb、mと同じである。
式(II)中のY1は、
Figure 2016079175
、または
Figure 2016079175
を示す。
式(II)中のR7は、式(I)中のR7と同じ意味であり、pは、0または1を示し、 G1およびG2は、それぞれ独立に、CHまたは窒素原子を示す。ただし、G1がCHであるときG2は窒素原子であり、G1が窒素原子であるときG2はCHである。
本発明に用いられるアミジノピリジン化合物(I)のうち、アミジノピリジン化合物(II)は新規な化合物である。
式(I)または式(II)で表される化合物として具体的に、以下で示す化合物を挙げることができる。
Figure 2016079175
Figure 2016079175
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本発明に用いられる式(I)で表される化合物の塩は、農園芸学的に許容される塩であれば、特に制限されない。例えば、塩酸、硫酸などの無機酸の塩;酢酸、乳酸などの有機酸の塩;リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属の塩;カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属の塩;鉄、銅などの遷移金属の塩;アンモニア、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、ヒドラジンなどの有機塩基の塩などを挙げることができる式(I)で表される化合物の塩は、公知の手法によって得ることができる。
本発明に用いられるアミジノピリジン化合物(I)には、水和物、各種溶媒和物や結晶多形などが含まれる。さらに、本発明に係るアミジノピリジン化合物(I)は、不斉炭素原子、二重結合などに基づく立体異性体およびそれらの混合物を包含する。
本発明に用いられるアミジノピリジン化合物(I)は、その製造方法によって特に限定されない。本発明に用いられるアミジノピリジン化合物(I)は、例えば、特許文献1や特許文献2に記載されている公知の方法や、他の公知の方法を組み合わせることにより合成することができる。
本発明に用いられるアミジノピリジン化合物(I)は、例えば、つぎのような合成方法によって得ることができる。
〔合成方法1〕
シアノピリジン化合物(1)とピペリジン誘導体(2)を反応させて化合物(3)を得ることができる。保護基P1を脱保護し、化合物(4)を得ることができる。化合物(5)と化合物(6)を反応させて化合物(7)を得ることができる。化合物(4)と化合物(7)を反応させてニトリル化合物(8)を得ることができる。ニトリル化合物(8)の2つのシアノ基を酸性条件下、アミジノ基へ変換することにより、本発明に係るアミジノピリジン化合物(I−1)を得ることができる。
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式中、G、Q1、Q2、X、Z、Ra、n、Rbおよびmは、式(I)に記載された、G、Q1、Q2、X、Z、Ra、n、Rbおよびmと同じものを示す。P1は保護基を示し、Hal.はハロゲノ基を示す。
〔合成方法2〕
化合物(9)のアミノ基と環状化合物(10)を反応させて、アミド化合物(11)を得ることができる。アミド化合物(11)を還元することにより、アミン化合物(12)を得ることができる。アミン化合物(12)のアミノ基をt−ブトキシカルボニル基で保護し、化合物(13)を得た後、シアノピリジン化合物(14)と反応させて、化合物(15)を得ることができる。化合物(15)の2つのシアノ基を酸性条件かアミジノ基に変換し、続いてアミジノ基をt−ブトキシカルボニル基で保護することにより、化合物(16)を得ることができる。化合物(16)のt−ブトキシカルボニル基を酸性条件下、脱保護することにより、本発明に係るアミジノピリジン化合物(I−2)を得ることができる。
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式中、Q1、Q2、X、Z、Ra、n、Rbおよびmは、式(I)に記載された、Q1、Q2、X、Z、Ra、n、Rbおよびmと同じものを示す。P1は保護基を示し、Hal.はハロゲノ基を示す。(12)と(13)との対比からも明らかなとおり、Z1は、アルキレン基である。Zは、Z1の末端にメチレン基1つが繋がった構造のアルキレン基である。
合成反応終了後は、有機合成化学における通常の後処理操作、および、必要により従来公知の分離精製手段を施すことによって、目的物を効率よく単離することができる。
目的物の構造は、1H−NMRスペクトル、IRスペクトル、マススペクトルの測定や、元素分析などにより、同定・確認することができる。
本発明の農園芸用殺菌剤に含有されるアミジノピリジン化合物(I)の量は、好ましくは0.01〜90重量%、より好ましくは0.05〜85重量%である。
本発明の農園芸用殺菌剤は、農薬としてとり得る形態、即ち、水和剤、粒剤、粉剤、乳剤、水溶剤、懸濁剤、顆粒水和剤などの農薬製剤の形態で使用することができる。
固体の製剤に用いられる添加剤および担体としては、大豆粉、小麦粉などの植物性粉末、珪藻土、燐灰石、石こう、タルク、ベントナイト、パイロフィライト、クレーなどの鉱物性微粉末、安息香酸ソーダ、尿素、芒硝などの有機および無機化合物などを挙げることができる。
液体の製剤に用いられる溶剤としては、ケロシン、キシレンおよび石油系の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アルコール、アセトン、トリクロロエチレン、メチルイソブチルケトン、鉱物油、植物油、水などを挙げることができる。
さらに、これらの製剤において均一かつ安定な形態をとるために、必要に応じ界面活性剤を添加することができる。
添加することができる界面活性剤は特に限定されない。例えば、ポリオキシエチレンが付加したアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンが付加したアルキルエーテル、ポリオキシエチレンが付加した高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンが付加したソルビタン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンが付加したトリスチリルフェニルエーテルなどの非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンが付加したアルキルフェニルエーテルの硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコールの硫酸エステル塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩のホルムアルデヒド縮合物、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体などを挙げることができる。
このようにして得られる、水和剤、乳剤、フロアブル剤、水溶剤、若しくは顆粒水和剤は水で所定の濃度に希釈して、溶解液、懸濁液あるいは乳濁液として植物に散布する方法で使用される。また、粉剤・粒剤はそのまま植物に散布する方法で使用される。
本発明の農園芸用殺菌剤は、花卉、芝、牧草を含む農園芸作物の栽培に際し発生する種々の病害の防除に、種子処理、茎葉散布、土壌施用または水面施用などにより使用することができる。
本発明の農園芸用殺菌剤の施用量は、気象条件、製剤形態、施用時期、施用方法、施用場所、防除対象病害、対象作物などにより異なるが、通常1ヘクタール当たり有効成分量にして好ましくは1〜1,000g、より好ましくは10〜100gである。
水和剤、乳剤、懸濁剤、水溶剤、顆粒水和剤などを水で希釈して施用する場合、その施用濃度は好ましくは1〜1,000ppm、より好ましくは10〜250ppmである。
本発明の農園芸用殺菌剤は、広範囲の種類の糸状菌、例えば、藻菌類(Oomycetes)、子のう(嚢)菌類(Ascomycetes),不完全菌類(Deuteromycetes)、担子菌類(Basidiomycetes)、接合菌類(Zygomycetes)に属する菌に由来する植物病害の防除に使用できる
防除の対象となる植物病害と病原菌の例を以下に示す。
テンサイ:褐斑病(Cercospora beticola)、黒根病(Aphanomyces cochlloides)、根腐病(Thanatephorus cucumeris)、葉腐病(Thanatephorus cucumeris)など
ラッカセイ:褐斑病(Mycosphaerella arachidis)、汚斑病(Ascochyta sp.)、さび病(Puccinia arachidis)、立枯病(Pythium debaryanum)、さび斑病(Alternaria alternata)、白絹病(Sclerotium rolfsii)黒渋病(Mycosphaerella berkeleyi)など
キュウリ:うどんこ病(Sphaerotheca fuliginea)、べと病(Pseudoperonospora cubensis)、つる枯病(Mycosphaerella melonis)、つる割病(Fusarium oxysporum)、菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、炭そ病(Colletotrichum orbiculare)、黒星病(Cladosporium cucumerinum)、褐斑病(Corynespora cassicola)、苗立枯病(Pythium debaryanam、Rhizoctonia solani Kuhn)、ホモプシス根腐病(Phomopsis sp.)斑点細菌病(Pseudomonas syringae pv. Lecrymans)など
トマト:灰色かび病(Botrytis cinerea)、葉かび病(Cladosporium fulvum)、疫病(Phytophthora infestans)、半身萎凋病(Verticillium albo-atrum)、うどんこ病(Oidium neolycopersici)、輪紋病(Alternaria solani)、すすかび病(Pseudocercospora fuligena)など
ナス:灰色かび病(Botrytis cinerea)、黒枯病(Corynespora melongenae)、うどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、すすかび病(Mycovellosiella nattrassii)、菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)など
イチゴ:灰色かび病(Botrytis cinerea)、うどんこ病(Sohaerotheca humuli)、炭そ病(Colletotrichum acutatum、Colletotrichum fragariae)、疫病(Phytophthora cactorum)、軟腐病(Rhizopus stolonifer)、萎黄病(Fusarium oxysporum)など
タマネギ:灰色腐敗病(Botrytis allii)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、白斑葉枯病(Botrytis squamosa)、べと病(Peronospora destructor)、白色疫病(Phytophthora porri)など
キャベツ:根こぶ病(Plasmodiophora brassicae)、軟腐病(Erwinia carotovora)、黒腐病(Xanthomonas campesrtis pv. campestris)、黒斑細菌病(Pseudomonas syringae pv. maculicala、Pseudomonas syringae pv. alisalensis)、べと病(Peronospora parasitica)、菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、黒すす病(Alternaria brassicicola)、灰色かび病(Botrytis cinerea)など
インゲン:菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、炭疽病(Colletotrichum lindemuthianum)、角斑病(Phaeoisariopsis griseola)など
リンゴ:うどんこ病(Podosphaera leucotricha)、黒星病(Venturia inaequalis)、モニリア病(Monilinia mali)、黒点病(Mycosphaerella pomi)、腐らん病(Valsa mali)、斑点落葉病(Alternaria mali)、赤星病(Gymnosporangium yamadae)、輪紋病(Botryosphaeria berengeriana)、炭そ病(Glomerella cingulata、Colletotrichum acutatum)、褐斑病(Diplocarpon mali)、すす点病(Zygophiala jamaicensis)、すす斑病(Gloeodes pomigena)、紫紋羽病(Helicobasidium mompa)、灰色かび病(Botrytis cinerea)など
ウメ:黒星病(Cladosporium carpophilum)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、灰星病(Monilinia mumecola)など
カキ:うどんこ病(Phyllactinia kakicola)、炭そ病(Gloeosporium kaki)、角斑落葉病(Cercospora kaki)など
モモ:灰星病(Monilinia fructicola)、黒星病(Cladosporium carpophilum)、ホモプシス腐敗病(Phomopsis sp.)、穿孔細菌病(Xanthomonas campestris pv. pruni)など
アーモンド:灰星病(Monilinia laxa)、斑点病(Stigmina carpophila)、黒星病(Cladosporium carpophilum)、葉ぶくれ病(Polystigma rubrum)、斑点落葉病(Alternaria
alternata)、炭疽病(Colletotrichum gloeospoides)など
オウトウ:灰星病(Monilinia fructicola)、炭そ病(Colletotrichum acutatum)、黒斑病(Alternaria sp.)、幼果菌核病(Monilinia kusanoi)など
ブドウ:灰色かび病(Botrytis cinerea)、うどんこ病(Uncinula necator)、晩腐病(Glomerella cingulata、Colletotrichum acutatum)、べと病(Plasmopara viticola)、黒とう病(Elsinoe ampelina)、褐斑病(Pseudocercospora vitis)、黒腐病(Guignardia bidwellii)、白腐病(Coniella castaneicola)など
ナシ:黒星病(Venturia nashicola)、赤星病(Gymnosporangium asiaticum)、黒斑病(Alternaria kikuchiana)、輪紋病(Botryosphaeria berengeriana)、うどんこ病(Phyllactinia mali)、胴枯病(Phomopsis fukushii)、褐色斑点病(Stemphylium vesicarium)、炭そ病(Glomerella cingulata)など
チャ:輪斑病(Pestalotia theae)、炭そ病(Colletotrichum theae-sinensis)など
カンキツ:そうか病(Elsinoe fawcetti)、青かび病(Penicillium italicum)、緑かび病(Penicillium digitatum)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、黒点病(Diaporthe citri)、かいよう病(Xanthomonas campestris pv.Citri)、うどんこ病(Oidium sp.)など
コムギ:うどんこ病(Erysiphe graminis f.sp.Tritici)、赤かび病(Gibberella zeae)、赤さび病(Puccinia recondita)、褐色雪腐病(Pythium iwayamai)、紅色雪腐病(Monographella nivalis)、眼紋病(Pseudocercosporella herpotrichoides)、葉枯病(Septoria tritici)、ふ枯病(Leptosphaeria nodorum)、雪腐小粒菌核病(Typhula incarnata)、雪腐大粒菌核病(Myriosclerotinia borealis)、立枯病(Gaeumanomyces graminis)、麦角病(Claviceps purpurea)、なまぐさ黒穂病(Tilletia caries)、裸黒穂病(Ustilago nuda)など
オオムギ:斑葉病(Pyrenophora graminea)、網斑病(Pyrenophora teres)、雲形病(Rhynchosporium secalis)、裸黒穂病(Ustilago tritici、U.nuda)など
イネ:いもち病(Pyricularia oryzae)、紋枯病(Rhizoctonia solani)、馬鹿苗病(Gibberella fujikuroi)、ごま葉枯病(Cochliobolus miyabeanus)、苗立枯病(Pythium
graminicolum)、白葉枯病(Xanthomonas oryzae)、苗立枯細菌病(Burkholderia plantarii)、褐条病(Acidovorax avenae)、もみ枯細菌病(Burkholderia glumae)、すじ葉枯病(Cercospora oryzae)、稲こうじ病(Ustilaginoidea virens)、褐色米(Alternaria alternata、Curvularia intermedia)、腹黒米(Alternaria padwickii)、紅変米(Epicoccam purpurascenns)など
タバコ:菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、うどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、疫病(Phytophthora nicotianae)、など
チューリップ:灰色かび病(Botrytis cinerea)など
ヒマワリ:べと病(Plasmopara halstedii)、菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)など
ベントグラス:雪腐大粒菌核病(Sclerotinia borealis)、ラージパッチ(Rhizoctonia solani)、ダラースポット(Sclerotinia homoeocarpa)、いもち病(Pyricularia sp.)、赤焼病(Pythium aphanidermatum)、炭そ病(Colletotrichum graminicola)など
オーチャードグラス:うどんこ病(Erysiphe graminis)など
ダイズ:紫斑病(Cercospora kikuchii)、べと病(Peronospora manshurica)、茎疫病(Phytophthora sojae)、さび病(Phakopsora pachyrhizi)、菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、炭そ病(Colletotrichum truncatum)、灰色かび病(Botrytis cinerea)など
ジャガイモ:疫病(Phytophthora infestans)、夏疫病(Aleternaria solani)、黒あざ病(Thanatephorus cucumeris)など
バナナ:パナマ病(Fusarium oxysporum)、シガトカ病(Mycosphaerella fijiensis、Mycosphaerella musicola)など
ナタネ:菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)、根朽病(Phoma lingam)、黒斑病(Alternaria brassicae)など
コーヒー:さび病(Hemileia vastatrix)、炭疽病(Colletotrichum coffeanum)、褐眼病(Cercospora coffeicola)など
サトウキビ:褐さび病(Puccinia melanocephala)など
トウモロコシ:ひょう紋病(Gloecercospora sorghi)、さび病(Puccinia sorghi)、南方さび病(Puccinia polysora)、黒穂病(Ustilago maydis)、ごま葉枯病(Cochliobolus heterostrophus)、すす紋病(Setophaeria turcica)など
ワタ:苗立枯病(Pythium sp)、さび病(Phakopsora gossypii)、白かび病(Mycosphaerella areola)、炭疽病(Glomerella gossypii)など
本発明の農園芸用殺菌剤は薬害が少なく、魚類や温血動物への毒性が低く、安全性の高い薬剤である。
本発明の農園芸用殺菌剤は、殺菌、殺虫・殺ダニ、殺線虫、殺土壌害虫などの効果を有する他の農園芸用薬剤;植物生長調節剤、共力剤、肥料、土壌改良剤、動物用飼料などと混用または併用してもよい。
以下にその一例を示す。
殺菌剤:
(1)核酸生合成阻害剤:
(a)RNAポリメラーゼI阻害剤: ベナラキシル、ベナラキシル-M、フララキシル、メタラキシル、メタラキシル-M;オキサジキシル;クロジラコン、オフレース;
(b)アデノシンデアミナーゼ阻害剤: ブピリメート、ジメチリモール、エチリモール;
(c)DNA/RNA合成阻害剤: ハイメキサゾール、オクチリノン;
(d)DNAトポイソメラーゼII阻害剤: オキソリン酸;
(2)有糸核分裂阻害剤および細胞分裂阻害剤:
(a)β−チューブリン重合阻害剤: ベノミル、カルベンダジム、クロルフェナゾール、フベリダゾール、チアベンダゾール;チオファネート、チオファネートメチル(thiophanate-methyl);ジエトフェンカルブ;ゾキサミド;エタボキサム;
(b)細胞分裂阻害剤: ペンシクロン;
(c)スペクトリン様タンパク質の非局在化阻害剤: フルオピコリド;
(3)呼吸阻害剤:
(a)複合体I NADH酸化還元酵素阻害剤: ジフルメトリム;トルフェンピラド;
(b)複合体IIコハク酸脱水素酵素阻害剤: ベノダニル、フルトラニル、メプロニル;イソフェタミド;フルオピラム;フェンフラム、フルメシクロックス;カルボキシン、オキシカルボキシン;チフルザミド;ベンゾビンジフルピル、ビキサフェン、フルキサピロキサド、フラメトピル、イソピラザム、ペンフルフェン、ペンチオピラド、セダキサン;ボスカリド;
(c)複合体IIIユビキノールオキシダーゼQo阻害剤: アゾキシストロビン、クモキシストロビン、クメトキシストロビン、エノキサストロビン、フルフェノキシストロビン、ピクオキシストロビン、ピラオキシストロビン;ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、トリクロピリカルブ;クレソキシム-メチル、トリフロキシストロビン;ジモキシストロビン、フェナミンストロビン、メトミノストロビン、オリサストロビン;ファモキサドン;フルオキサストロビン;フェンアミドン;ピリベンカルブ;
(d)複合体IIIユビキノール還元酵素Qi阻害剤: シアゾファミド;アミスルブロム;
(e)酸化的リン酸化の脱共役剤: ビナパクリル、メプチルジノカップ、ジノカップ;フルアジナム;フェリムゾン;
(f)酸化的リン酸化阻害剤(ATP 合成酵素の阻害剤): フェンチンアセテート、塩化フェンチン、水酸化フェンチン;
(g)ATP生産阻害剤: シルチオファム;
(h)複合体III:チロクロームbc1(ユビキノン還元酵素)のQx(未知)阻害剤: アメトクトラジン;
(4)アミノ酸およびタンパク質合成阻害剤
(a)メチオニン生合成阻害剤: アンドプリム、シプロジニル、メパニピリム、ピリメタニル;
(b)タンパク質合成阻害剤: ブラストサイジン-S;カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩;ストレプトマイシン;オキシテトラサイクリン;
(5)シグナル伝達阻害剤:
(a)シグナル伝達阻害剤: キノキシフェン、プロキナジド;
(b)浸透圧シグナル伝達におけるMAP・ヒスチジンキナーゼ阻害剤: フェンピクロニル、フルジオキソニル;クロゾリメート、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン;
(6)脂質および細胞膜合成阻害剤:
(a)りん脂質生合成、メチルトランス-フェラーゼ阻害剤: エジフェンホス、イプロベンホス、ピラゾホス;イソプロチオラン;
(b)脂質の過酸化剤: ビフェニル、クロロネブ、ジクロラン、キンドゼン、テクナゼン、トルクロホスメチル;エトリジアゾール;
(c)細胞膜に作用する剤: ヨードカルブ、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、プロパモカルブホセチレート、プロチオカルブ;
(d)病原菌細胞膜を撹乱する微生物: バチルスズブチリス菌、バチルス ズブチリスQST713 株、バチルス ズブチリスFZB24 株、バチルス ズブチリスMBI600 株、バチルス ズブチリスD747株;
(e)細胞膜を撹乱する剤: ゴセイカユプテ(ティーツリー)の抽出物;
(7)細胞膜のステロール生合成阻害剤:
(a)ステロール生合成におけるC14位の脱メチル化阻害剤: トリホリン;ピリフェノックス、ピリイソキサゾール;フェナリモル、フルルプリミドール、ヌアリモル;イマザリル、イマザリル硫酸塩、オキスポコナゾール、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール、ビニコナゾール;
アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール-M、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール)、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、キンコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール;プロチオコナゾール、ボリコナゾール;
(b)ステロール生合成におけるΔ14還元酵素およびΔ8→Δ7−イソメラーゼの阻害剤:
アルジモルフ、ドデモルフ、ドデモルフ酢酸塩、フェンプロピモルフ、トリデモルフ;フェンプロピジン、ピペラリン;スピロキサミン;
(c)ステロール生合成系のC4位脱メチル化における3-ケト還元酵素阻害剤: フェンヘキサミド;フェンピラザミン;
(d)ステロール生合成系のスクワレンエポキシダーゼ阻害剤: ピリブチカルブ;ナフチフェン、テルビナフィン;
(8)細胞壁合成阻害
(a)トレハラーゼ阻害剤: バリダマイシン;
(b)キチン合成酵素阻害剤: ポリオキシン、ポリオクソリム;
(c)セルロース合成酵素阻害剤: ジメトモルフ、フルモルフ、ピリモルフ;ベンチアバリカルブ、イプロバリカルブ、トルプロカルブ、バリフェナレート;マンジプロパミド;
(9)メラニン生合成阻害剤
(a)メラニン生合成の還元酵素阻害剤: フサライド;ピロキロン;トリシクラゾール;
(b)メラニン生合成の脱水酵素阻害剤: カルプロパミド;ジクロシメット;フェノキサニル;
(10)宿主植物の抵抗性誘導剤:
(a)サリチル酸合成経路に作用する剤: アシベンゾラル-S-メチル;
(b)その他: プロベナゾール;チアジニル;イソチアニル;ラミナリン;オオイタドリ抽出液;
(11)作用性が不明な剤: シモキサニル、ホセチルアルミニウム、リン酸(リン酸塩)、テクロフタラム、トリアゾキシド、フルスルファミド、ジクロメジン、メタスルホカルブ、シフルフェナミド、メトラフェノン、ピリオフェノン、ドジン、ドジン遊離塩基、フルチアニル;
(12)多作用点を有する剤: 銅(銅塩)、ボルドー液、水酸化銅、銅ナフタレート、酸化銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、硫黄、硫黄製品、多硫化カルシウム;ファーバム、マンコゼブ、マネブ、マンカッパー、メチラム、ポリカーバメート、プロピネブ、チラム、ジネブ、ジラム;キャプタン、カプタホール、フォルペット;クロロタロニル;ジクロフルアニド、トリルフルアニド;グアザチン、イミノクタジン酢酸塩、イミノクタジンアルベシル酸塩;アニラジン;ジチアノン;キノメチオネート;フルオルイミド;
(13)その他の剤: DBEDC、フルオロフォルペット、グアザチンアセテート、ビス(8-キノリノラト)銅(II)、プロパミジン、クロロピクリン、シプロフラム、アグロバクテリウム、ベトキサジン、ジフェニルアミン、メチルイソチアネート(MITC)、ミルデオマイシン、カプサイシン、クフラネブ、シプロスルファミド、ダゾメット、デバカルブ、ジクロロフェン、ジフェンゾクワット、ジフェンゾクワットメチルスルホネート、フルメトベル、ホセチルカルシウム、ホセチルナトリウム、イルママイシン、ナタマイシン、ニトロタールイソプロピル、オキサモカルブ、プロパモシンナトリウム、ピロールニトリン、テブフロキン、トルニファニド、ザリラミド、アルゴフェーズ(Algophase)、アミカルチアゾール(Amicarthiazol)、オキサチアピプロリン(Oxathiapiprolin)、メチラム亜鉛、ベンチアゾール、トリクラミド、ユニコナゾール、ミルデオマイシン、オキシフェンチイン(Oxyfenthiin)、ピカルブトラゾクス(picarbutrazox);
殺虫・殺ダニ剤、殺線虫剤、殺土壌害虫剤:
(1)アセチルコリンエステラーゼ阻害剤:
(a)カーバメート系: アラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メソミル、オキサミル、ピリミカルブ、プロポキサル、チオジカルブ、チオファノックス、トリアザメート、トリメタカルブ、XMC、キシリルカルブ;フェノチオカルブ、MIPC、MPMC、MTMC、アルドキシカルブ、アリキシカルブ、アミノカルブ、ブフェンカルブ、クロエトカルブ、メタム・ナトリウム、プロメカルブ;
(b)有機リン系: アセフェート、アザメチホス、アジンホス-エチル、アジンホス-メチル、カズサホス、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、クマホス、シアノホス、ジメトン-S-メチル、ダイアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、ファムフール、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンチオン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、イミシアホス、イソフェンホス、イソカルボホス、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシジメトン-メチル、パラチオン、パラチオン-メチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホキシム、ピリミホス-メチル、プロフェノホス、プロペタムホス、プロチオホス、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、キナルホス、スルホテップ、テブピリンホス、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン、バミドチオン;ブロモホス・エチル、BRP、カルボフェノチオン、シアノフェンホス、CYAP、ジメトン-S-メチルスルホン、ジアリホス、ジクロフェンチオン、ジオキサベンゾホス、エトリムホス、フェンスルホチオン、フルピラゾホス、ホノホス、ホルモチオン、ホスメチラン、イサゾホス、ヨードフェンホス、メタクリホス、ピリミホス−エチル、ホスホカルブ、プロパホス、プロトエート、スルプロホス;
(2)GABA-作動性塩素イオンチャネルアンタゴニスト: クロルデン、エンドスルファン、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロール;カンフェクロル、ヘプタクロル、ジエノクロル;
(3)ナトリウムチャンネルモジュレーター: アクリナトリン、d-シス-トランス アレスリン、d-トランスアレスリン、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリンS-シクロペンチル異性体、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータ-シフルトリン、シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、シータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、シフェノトリン[(1R)-トランス異性体]、デルタメトリン、エンペントリン[(EZ)-(1R)-異性体]、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、タウ-フルバリネート、ハルフェンプロックス、イミプリトリン、カデスリン、ペルメトリン、フェノトリン[(1R)-トランス異性体]、プラレトリン、ピレスラム、レスメトリン、シラフルオフェン、テフルスリン、テトラメスリン、テトラメトリン[(1R)-異性体]、トラロメトリン、トランスフルトリン;アレスリン、ピレトリン、ピレトリンI、ピレトリンII、プロフルトリン、ジメフルトリン、ビオエタノメトリン、ビオペルメトリン、トランスペルメトリン、フェンフルトリン、フェンピリトリン、フルブロシトリネート、フルフェンプロックス、メトフルトリン、プロトリフェンブト、ピレスメトリン、テラレトリン;
(4)ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニスト: アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、ニチアジン、チアクロプリド、チアメトキサム、スルフォキサフロール、ニコチン;フルピラジフロン;
(5)ニコチン性アセチルコリン受容体アロステリックモジュレーター: スピネトラム、スピノサド;
(6)クロライドチャンネル活性化剤: アバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、レピメクチン、ミルベメクチン;イベルメクチン、セラメクチン、ドラメクチン、エプリノメクチン、モキシデクチン、ミルベマイシン、ミルベマイシンオキシム;
(7)幼若ホルモン様物質: ヒドロプレン、キノプレン、メソプレン、フェノキシカルブ、ピリプロキシフェン;ジオフェノラン、エポフェノナン、トリプレン;
(8)その他非特異的阻害剤: 臭化メチル、クロルピクリン、フッ化スルフリル、ホウ砂、吐酒石;
(9)同翅目選択的摂食阻害剤: フロニカミド、ピメトロジン、ピリフルキナゾン;
(10)ダニ類生育阻害剤: クロフェンテジン、ジフロビダジン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール;
(11)微生物由来昆虫中腸内膜破壊剤: バチルス・チューリンゲンシス亜種イスラエレンシ、バチルス・スファエリクス、バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ、バチルス・チューリンゲンシス亜種テネブリオニス、Bt作物タンパク質:Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1Fa、Cry1A.105、Cry2Ab、Vip3A、mCry3A、Cry3Ab、Cry3Bb、Cry34Ab1/Cry35Ab1;
(12)ミトコンドリアATP生合成酵素阻害剤: ジアフェンチウロン、アゾシクロチン、シヘキサチン、酸化フェンブタスズ、プロパルギット、テトラジホン;
(13)酸化的リン酸化脱共役剤: クロルフェナピル、スルフラミド、DNOC;ビナパクリル、ジノブトン、ジノカップ;
(14)ニコチン性アセチルコリン受容体チャンネルブロッカー: ベンスルタップ、カルタップ塩酸塩;ネライストキシン;チオスルタップ一ナトリウム塩、チオシクラム;
(15)キチン合成阻害剤: ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、テフルベンズロン、トリフルムロン、ブプロフェジン、フルアズロン;
(16)双翅目脱皮かく乱剤: シロマジン;
(17)脱皮ホルモン受容体アゴニスト: クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド;
(18)オクトパミン受容体アゴニスト: アミトラズ、デミジトラズ、クロルジメホルム;
(19)ミトコンドリア電子伝達系複合体III阻害剤: アセキノシル、フルアクリピリム、ヒドラメチルノン;
(20)ミトコンドリア電子伝達系複合体I阻害剤: フェナザキン、フェンプロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド、ロテノン;
(21)電位依存性ナトリウムチャネルブロッカー: インドキサカルブ、メタフルミゾン;
(22)アセチルCoAカルボキシラーゼ阻害剤: スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト;
(23)ミトコンドリア電子伝達系複合体IV阻害剤: リン化アルミニウム、リン化カルシウム、ホスフィン、リン化亜鉛、シアニド;
(24)ミトコンドリア電子伝達系複合体II阻害剤: シエノピラフェン、シフルメトフェン、ピフルブミド;
(25)リアノジン受容体モジュレーター: クロラントラニリプロール、シアントラニプロール、フルベンジアミド、シクラニリプロール、テトラニリプロール;
(26)混合機能オキシダーゼ阻害剤化合物: ピペロニルブトキシド;
(27)ラトロフィリン受容体作用薬: デプシペプチド、環状デプシペプチド、24員環状デプシペプチド、エモデプシド;
(28)その他の剤(作用機構が未知): アザジラクチン、ベンゾキシメート、ビフェナゼート、ブロモプロピレート、キノメチオネート、クリオライト、ジコホル、ピリダリル、;ベンクロチアズ、硫黄、アミドフルメット、1,3−ジクロロプロペン、DCIP、フェニソブロモレート、ベンゾメート、メタアルデヒド、クロルベンジレート、クロチアゾベン、ジシクラニル、フェノキサクリム、フェントリファニル、フルベンジミン、フルフェナジン、ゴシップルア、ジャポニルア、メトキサジアゾン、石油、オレイン酸カリウム、テトラスル、トリアラセン;アフィドピロペン(afidopyropen)、フロメトキン、フルフィプロル(flufiprole)、フルエンスルフォン、メペルフルスリン、テトラメチルフルスリン、トラロピリル、ジメフルスリン、メチルネオデカンアミド;フルララネル、アフォキソラネル、フルキサメタミド、5−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−トリフルオロメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール−3−イル]−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ベンゾニトリル(CAS:943137-49-3)、ブロフラニリド、その他のメタジアミド類;
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適宜に変更を加えて実施することが勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
実施例1
(工程1)5−(3−ブロモプロポキシ)ピコリノニトリルの合成
Figure 2016079175
5−フルオロピコリノニトリル(1.25g)をジメチルホルムアミド(40mL)に溶解させた。反応溶液を0℃に冷却して水素化ナトリウム(0.39g)を添加した。反応液に3−ブロモプロパノール(1.0g)を添加した。その後、室温で17時間攪拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで、表題化合物(0.70g)を得た。
得られた化合物の1H−NMRは以下のとおりであった。
1H−NMR(CDCl3) 2.37(m,2H),3.59(t,2H),4.24(t,2H),7.24(dd,1H),7.64(d,1H),8.36(d,1H)
(工程2) t−ブチル 4−(((5−シアノピリジン−2−イル)オキシ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
Figure 2016079175
6−クロロニコチノニトリル(2.1g)をジメチルホルムアミド(30mL)に溶解させた。この溶液に水素化ナトリウム(0.48g)を添加した。これにtert−ブチル 4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.52g)を添加した。その後、60℃で6時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。その後、酢酸エチルで抽出した。溶媒を減圧留去した。次いでメタノールで洗浄することで、表題化合物(1.96g)を得た。
得られた化合物の1H−NMRは以下のとおりであった。
1H−NMR(CDCl3) 1.25(m,2H),1.45(s,9H),1.78(m,2H),1.95(m,1H),2.72(m,2H),4.12(br,2H),4.20(d,2H),6.79(d,1H),7.76(dd,1H),8.45(d,1H)
(工程3) 5−(3−(4−(((5−シアノピリジン−2−イル)オキシ)メチル)ピペリジン−1−イル)プロポキシ)ピコリノニトリルの合成
Figure 2016079175
t−ブチル 4−(((5−シアノピリジン−2−イル)オキシ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.96g)をジクロロメタン(20mL)に溶解させた。この溶液にトリフルオロ酢酸(5mL)を添加した。室温で16時間攪拌した。その後、溶媒流去することで6−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ニコチノニトリルトリフルオロ酢酸塩を得た。
6−(ピペリジン−4−イルメトキシ)ニコチノニトリルトリフルオロ酢酸塩(0.33g)と5−(3−ブロモプロポキシ)ピコリノニトリル(0.24g)をジメチルホルムアミド(3mL)に溶解させた。次いで、これに炭酸カリウム(0.30g)を加えて、80℃で18時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。その後、溶媒を減圧留去した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで、5−(3−(4−(((5−シアノピリジン−2−イル)オキシ)メチル)ピペリジン−1−イル)プロポキシ)ピコリノニトリル(0.22g)を得た。
得られた化合物の1H−NMRは以下のとおりであった。
1H−NMR(CDCl3) 1.40(m,2H),1.62−1.84(m,3H),1.98−2.03(m,4H),2.50(t,2H),2.95(d,2H),4.12(t,2H),4.20(d,2H),6.78(d,1H),7.25(d,1H),7.62(d,1H),7.75(d,1H),8.35(s,1H),8.44(s,1H)
(工程4) 5−(3−(4−(((5−カルバイミドイルピリジン−2−イル)オキシ)メチル)ピペリジン−1−イル)プロポキシ)ピコリンイミダミド 5塩酸塩の合成
Figure 2016079175
5−(3−(4−(((5−シアノピリジン−2−イル)オキシ)メチル)ピペリジン−1−イル)プロポキシ)ピコリノニトリル(0.22g)をテトラヒドロフラン(2.5mL)に溶解させた。この溶液に室温でリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(1.0Mテトラヒドロフラン溶液、3.5mL)を加えて、16時間攪拌した。その後、1規定塩酸を加えて反応を停止させた。ジエチルエーテルで抽出した。その後、水相を10%水酸化ナトリウム水溶液で中和した。次いで、ジクロロメタン/メタノール=2/1の混合溶媒で抽出した。有機相を濃縮した。得られた残渣をメタノール(3mL)に溶解させた。この溶液に4M塩化水素ジオキサン溶液(1mL)を加えた。次いで、溶媒を減圧留去することで、表題化合物(化合物番号1)(0.04g)を得た。
実施例2〜5
実施例1と同様の手法にて、本発明に係る化合物を合成した。合成した化合物の一部について、その構造を表1に示す。
Figure 2016079175
実施例6
(工程1)4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシブチル)ブタンアミドの合成
Figure 2016079175
4−アミノ−1−ブタノール(6.52g)のキシレン溶液(200mL)にγ−ブチロラクトン(6.30g)を加え、終夜で加熱還流した。その後、溶媒を減圧下留去し、得られた無色オイルに酢酸エチルとヘキサンを加え一晩放置した。上澄みを取り除き、さらに酢酸エチルでデカンテーションすることで、表題化合物(12.94g)を定量的な収率で得た。
得られた化合物の1H−NMRは以下のとおりであった。
1H−NMR(CDCl3) 1.49−1.61(m,4H),1.80(tt,2H),2.25(t,2H),3.18(t,2H),3.51−3.61(m,4H)
(工程2) ビス(4−ヒドロキシブチル)アミン塩酸塩の合成
Figure 2016079175
工程1で得られた4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシブチル)ブタンアミド(9.01g)をテトラヒドロフラン(289mL)に溶解させた。ここへ窒素雰囲気下、室温で攪拌しながらボラン−ジメチルスルフィド錯体(2Mテトラヒドロフラン溶液、100mL)を滴下した。反応混合物を2時間加熱還流した。その後、室温まで冷却し、メタノール(30mL)を滴下することで、反応をクエンチした。そこに1M塩化水素ジエチルエーテル溶液(150mL)を加え、室温で2時間攪拌した。その後、減圧濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで三度デカンテーションすることにより、表題化合物を得た。
(工程3) t−ブチル ビス(4−ヒドロキシブチル)カーバメートの合成
Figure 2016079175
工程2で得られたビス(4−ヒドロキシブチル)アミン塩酸塩をメタノール(185mL)に溶解させた。そこへ室温で攪拌しながら、トリエチルアミン(20.81g)、および二炭酸ジ−t−ブチル(13.47g)を加え、5時間加熱還流した。その後、室温まで冷却し、減圧濃縮した。得られた残渣をアミノシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(9.87g)を得た。
得られた化合物の1H−NMRは以下のとおりであった。
1H−NMR(CDCl3) 1.45(s、9H),1.49−1.67(m,8H),3.21(t,4H),3.67(dd,4H)
(工程4) t−ブチル ビス(4−((5−シアノピリジン−2−イル)オキシ)ブチル)カーバメートの合成
Figure 2016079175
工程3で得られたt−ブチル ビス(4−ヒドロキシブチル)カーバメート(0.78g)をジメチルホルムアミド(10mL)に溶解させた。該溶液に0℃で水素化ナトリウム(0.31g)を添加した。6−クロロニコチノニトリル(1.0g)を反応混合物に添加して60℃に加熱して、8時間攪拌した。その後、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応を停止させた。酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで、表題化合物(1.0g)を得た。
得られた化合物の1H−NMRは以下のとおりであった。
1H−NMR(CDCl3) 1.42(s,9H),1.75−1.55(m,8H),3.23(br,4H),4.37−4.33(m,4H),6.77(d,2H),7.75(d,2H),8.44(s,2H)
(工程5) t−ブチル ビス(4−((5−(N−(t−ブトキシカルボニル)カルバイミドイル)ピリジン−2−イル)オキシ)ブチル)カーバメートの合成
Figure 2016079175
工程4で得られたt−ブチル ビス(4−((5−シアノピリジン−2−イル)オキシ)ブチル)カーバメート(0.47g)をメタノール(10mL)に溶解させ、次いで0℃に冷却した。塩酸ガスを10分間吹き込んだ。その後、22時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、次いでアンモニア(7.0Mメタノール溶液、3mL)を加えて3日間攪拌した。溶媒を減圧留去した。その後、メタノール(10mL)を加え、さらに塩化水素(4Mジオキサン溶液、3mL)を加えた。溶媒を減圧留去した。その後、ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解させた。これに二炭酸ジ−t−ブチル(1.1g)とトリエチルアミン(1.0g)を添加して18時間攪拌した。次いで水を加え、さらに酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮してシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで、表題化合物(化合物番号6)(0.23g)を得た。
実施例7
6,6’−((アザネジイルビス(ブタン−4,1−ジイル))ビス(オキシ))ジニコチンイミダミド5塩酸塩の合成
Figure 2016079175
工程5で得られたt−ブチル ビス(4−((5−(N−(t−ブトキシカルボニル)カルバイミドイル)ピリジン−2−イル)オキシ)ブチル)カーバメートをジクロロメタン(3mL)に溶解させた。これにトリフルオロ酢酸(2mL)を添加し、室温で21時間攪拌した。その後、溶媒を減圧留去した。残渣をメタノール(3mL)に溶解させた。これに室温で4M塩化水素ジオキサン溶液(3mL)を加え、3時間攪拌した。溶媒を減圧留去することで、表題化合物(化合物番号7)(0.20g)を得た。
実施例6、および7で得られた化合物の構造と物性データを表2に示す。
実施例8
実施例6、7と同様の手法にて、本発明に係る化合物を合成した。合成した化合物の一部について、その構造を表2に示す。
Figure 2016079175
表2中、Bocはt−ブトキシカルボニル基を意味する。
実施例9
(工程1)4−((5−シアノピリジン−2−イル)オキシ)−N−(4−((5−シアノピリジン−2−イル)オキシ)ブチル)ブタナミドの合成
Figure 2016079175
4−ヒドロキシ−N−(4−ヒドロキシブチル)ブタナミド(1.8g)をテトラヒドロフラン(30mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解した。0℃にて水素化ナトリウム(1.0g)を加えて15分撹拌してから6−クロロニコチノニトリル(3.3g)を加えた。24時間撹拌した後に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えてから酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮後に得られた粗生成物をヘキサンで洗浄することで4−((5−シアノピリジン−2−イル)オキシ)−N−(4−((5−シアノピリジン−2−イル)オキシ)ブチル)ブタナミド(3.6g)を得た。
1HNMR(CDCl3)1.65(m,2H),1.80(m,2H),2.13(m,2H),2.31(m,2H),3.32(m,2H),4.35−4.41(m,4H),6.77(d,2H),7.75(d,2H),8.44(s,2H) .
(工程2)4−((5−カルバイミドイルピリジン−2−イル)オキシ)−N−(4−((5−カルバイミドイルピリジン−2−イル)オキシ)ブチル)ブタナミド 4塩酸塩の合成
Figure 2016079175
実施例9工程1で得られた4−((5−シアノピリジン−2−イル)オキシ)−N−(4−((5−シアノピリジン−2−イル)オキシ)ブチル)ブタナミド(0.76g)をテトラヒドロフラン(6mL)に溶解後にリチウム ビス(トリメチルシリル)アミド(7mL,1.3Mテトラヒドロフラン溶液)を加えた。室温にて17時間撹拌後に塩化水素(7mL,4M 1,4−ジオキサン溶液)を加えた。析出した結晶を濾別した後、1,4−ジオキサンで洗浄することで表題化合物(化合物番号9)(1.1g)を得た。
分解点:175℃
製剤実施例(乳剤)
本発明化合物 5.62 質量部
界面活性剤 4.49 質量部
ジメチルホルムアミド 89.89 質量部
以上を混合溶解して、有効成分5.62%の乳剤を得た。
(リンゴ黒星病防除試験)
前記製剤実施例の配合処方で調製された乳剤を有効成分125ppmになるように水で希釈した。素焼きポットで栽培したリンゴ幼苗(品種「王林」、3〜4葉期)に、前記希釈液を散布した。室温で自然乾燥させた。その後、リンゴ黒星病菌(Venturia inaequalis)の分生胞子を接種し、明暗を12時間毎に繰り返す20℃、高湿度の室内に2週間保持した。葉上の病斑出現状態を無処理と比較し防除効果を調べた。
化合物1、3、4、5、8、および9について前記リンゴ黒星病防除試験を行った。いずれの化合物も75%以上の防除価を示した。
(キュウリ灰色かび病防除試験)
前記製剤実施例の配合処方で調製された乳剤を有効成分125ppmになるように水で希釈した。素焼きポットで栽培したキュウリ幼苗(品種「ときわ地這」、子葉期)に、前記希釈液を散布した。室温で自然乾燥させた。その後、キュウリ灰色かび病菌(Botrytis cinerea)の分生胞子懸濁液を滴下接種し、暗所、20℃、高湿度の室内に4日間保持した。葉上の病斑出現状態を無処理と比較調査し、防除効果を求めた。
化合物1、3、4、7、8および9について前記キュウリ灰色かび病防除試験を行った。いずれの化合物も75%以上の防除価を示した。
(コムギうどんこ病防除試験)
前記製剤実施例の配合処方で調製された乳剤を有効成分125ppmになるように水で希釈した。素焼きポットで栽培したコムギ幼苗(品種「チホク」、1.0〜1.2葉期)に前記希釈液を散布した。葉を風乾させた。その後、コムギうどんこ病菌(Erysiphe graminis f.sp.tritici)の分生胞子を振り払い接種し、22〜25℃の温室で7日間保持した。葉上の病斑出現状態を無処理と比較調査し、防除効果を求めた。
化合物3、7、8、および9について前記コムギうどんこ病防除試験を行った。いずれの化合物も75%以上の防除価を示した。
(トマト疫病防除試験)
前記製剤実施例の配合処方で調製された乳剤を有効成分125ppmになるように水で希釈した。素焼きポットで栽培したトマト幼苗(品種「レジナ」、4〜5葉期)に、前記希釈液を散布した。葉を風乾させた。その後、トマト疫病菌(Phytophthora infestans)の遊走子嚢懸濁液を噴霧接種し、明暗を12時間毎に繰り返す高湿度の恒温室(20℃)に4日間保持した。葉上の病斑出現状態を無処理と比較調査し、防除価を求めた。
化合物7および8について前記トマト疫病防除試験を行った。いずれの化合物も75%以上の防除価を示した。
(コムギ赤さび病防除試験)
前記製剤実施例の配合処方で調製された乳剤を有効成分125ppmになるように水で希釈した。素焼きポットで栽培したコムギ幼苗(品種「農林61号」、1.0〜1.2葉期)に前記希釈液を散布した。葉を風乾させた。その後、コムギ赤さび病菌(Puccinia recondita)の夏胞子を振り払い接種し、22〜25℃の温室で10日間保持した。葉上の病斑出現状態を無処理と比較調査し、防除効果を求めた。
化合物3、7および8について前記コムギ赤さび病防除試験を行った。いずれの化合物も75%以上の防除価を示した。
(キュウリ灰色かび病温室残効試験)
本発明化合物400ppm、界面活性剤0.01質量%、およびメタノール0.2質量%を含有する薬液を調製した。
素焼きポットで栽培したキュウリ幼苗(品種「ときわ地這」、子葉期)に、前記薬液を散布した。室温で自然乾燥させた。その後、25〜30℃の温室で7日間保持した。その後、キュウリ灰色かび病菌(Botrytis cinerea)の分生胞子懸濁液を滴下接種し、暗所、20℃、高湿度の室内に4日間保持した。葉上の病斑出現状態を無処理と比較調査し、防除価を求めた。
化合物4,7、および8について前記キュウリ灰色かび病温室残効試験をおこなった。いずれの化合物も75%以上の防除価を示した。
化合物2について、上記と同様に、リンゴ黒星病防除試験、キュウリ灰色かび病防除試験、コムギうどんこ病防除試験、トマト疫病防除試験、コムギ赤さび病防除試験を行った。いずれの試験でも防除効果を示した。

Claims (3)

  1. 式(I)で表される化合物、およびその塩からなる群より選ばれる少なくともひとつを含有する、農園芸用殺菌剤。

    Figure 2016079175

    (式(I)中、
    XおよびZは、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するアルキレン基を示し、
    Yは、
    Figure 2016079175
    、または 無置換の若しくは置換基を有する二価の環状アミン残基を示し、
    1およびQ2は、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、
    Figure 2016079175

    Figure 2016079175
    、または
    Figure 2016079175
    を示し、
    Gは、炭素原子または窒素原子を示し、*は結合位置を示し、
    1〜R7は、それぞれ独立に、水素原子、無置換の若しくは置換基を有する炭化水素基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロシクリル基、ヒドロキシル基、無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基、無置換の若しくは置換基を有するアルコキシカルボニル基、無置換の若しくは置換基を有するアリールオキシ基、または無置換の若しくは置換基を有するアミノ基を示し、
    aは、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するシクロアルキル基、または無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基を示し、nは、Raの置換数を示し且つ0〜3のいずれかの整数を示す。nが2以上の場合、各Raは、同一でも相違してもよい。
    bは、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するシクロアルキル基、または無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基を示し、mは、Rbの置換数を示し且つ0〜4のいずれかの整数を示す。nが2以上の場合、各Rbは、同一でも相違してもよい。)
  2. 植物に対して、請求項1に記載の農園芸用殺菌剤を有効量適用することからなる、植物の病害を防除する方法。
  3. 式(II)で表される化合物またはその塩。

    Figure 2016079175

    (式(II)中、
    XおよびZは、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するアルキレン基を示し、
    1は、
    Figure 2016079175
    、または
    Figure 2016079175
    を示し、
    1およびQ2は、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、
    Figure 2016079175

    Figure 2016079175
    、または
    Figure 2016079175
    を示し、
    Gは、炭素原子または窒素原子を示し、*は結合位置を示し、
    1〜R7は、それぞれ独立に、水素原子、無置換の若しくは置換基を有する炭化水素基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロシクリル基、ヒドロキシル基、無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基、無置換の若しくは置換基を有するアルコキシカルボニル基、無置換の若しくは置換基を有するアリールオキシ基、または無置換の若しくは置換基を有するアミノ基を示し、
    aは、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するシクロアルキル基、または無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基を示し、nは、Raの置換数を示し且つ0〜3のいずれかの整数を示す。nが2以上の場合、各Raは、同一でも相違してもよい。
    bは、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するシクロアルキル基、または無置換の若しくは置換基を有するアルコキシ基を示し、mは、Rbの置換数を示し且つ0〜4のいずれかの整数を示す。nが2以上の場合、各Rbは、同一でも相違してもよい。
    pは、0または1を示し、
    1およびG2は、それぞれ独立に、CHまたは窒素原子を示す。ただし、G1がCHであるときG2は窒素原子であり、G1が窒素原子であるときG2はCHである。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018097126A1 (ja) * 2016-11-25 2018-05-31 日本曹達株式会社 グアニジン化合物および殺菌剤

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