JP2016078740A - ハイブリッド自動車および電動発電機制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】EV走行モードからEG走行モードまたはHV走行モードに切替えが行われる際に、トルク特性を一定にすること。【解決手段】本発明のハイブリッド自動車1は、電動発電機19の回転速度とトルクとアクセル開度との関係を示すトルク特性が変速機14のギヤ段数毎に記録された複数のマップ情報を有し、変速機14のギヤ段数に対応するマップ情報に基づき電動発電機19の回転速度とトルクをアクセル開度に応じて制御する制御装置24を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、ハイブリッド自動車および電動発電機制御方法に関する。
ハイブリッド自動車は、エンジンによる走行、電動発電機による走行、またはエンジンと電動発電機とが協働する走行のいずれかの走行モードが選択可能である(たとえば、特許文献1参照)。
電動発電機による走行モード(以下、EV走行モードという)のときに、電動発電機に電力を供給するバッテリの充電量が減ったり、または、平坦路から上り勾配路にさしかかったときなどは、エンジンによる走行モード(以下、EG走行モードという)、またはエンジンと電動発電機とが協働する走行モード(以下、HV走行モードという)に切替えられる。このようにEV走行モードからEG走行モードまたはHV走行モードに切り替わることにより、バッテリの充電量を所定の範囲に保つことができ、また上り勾配において希望の車速を得ることができる。
また、ハイブリッド自動車には、エンジンと電動発電機とが一体化しており、電動発電機が、変速機を介してパワーラインに接続されているものと、エンジンから変速機を経た後のプロペラシャフトに至るパワーラインの途中に電動発電機が配置されるものとがある。
後者の場合には、変速機の後段に電動発電機が配置されているため、EV走行モードでの走行時においては変速機は関与しない。そのため、EV走行モードからHV走行モードまたはEG走行モードへ切り替わる際に、変速機が車速に応じたギア段に変更される。しかしながら、このようにEV走行モードからEG走行モードまたはHV走行モードへ切り替わるタイミングに合わせて変速動作が開始されると、その分、EG走行モードまたはHV走行モードへの切り替えにタイムラグが生じる。そこで、EV走行モード中であっても変速機のギヤ段数を車速に応じて予め切替えることで、EV走行モードからEG走行モードまたはHV走行モードへの切替えの際のタイムラグを最小限に抑える技術が存在する。
エンジンによる駆動トルクの特性は、変速機のギヤ段によって異なるが、EV走行モードにおける電動発電機による駆動トルクは、変速機のギヤ段に応じた制御は行われていない。そのため、EV走行モードの駆動トルクとEG走行モードまたはHV走行モードの駆動トルクに差が生じることがあり、EV走行モードからEG走行モードまたはHV走行モードに切り替わる際、同じアクセル開度では、車速が変化してしまい、一定の車速を保つために、運転者は、アクセルペダルを操作するなどの措置が必要になることがある。
本発明は、このような背景の下に行われたものであって、電動発電機のトルク特性を、エンジンのトルクが変速機で変換された特性に対応した特性とすることで、EV走行モードからEG走行モードまたはHV走行モードに切り替わる際のドライバビリティを向上させることができるハイブリッド自動車および電動発電機制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、エンジンと、エンジンの出力を変速する変速機と、変速機の出力側に設けられ、エンジンと協働する電動発電機と、を有し、電動発電機による走行モードであるEV走行モードと、エンジンによる走行モードであるEG走行モード、またはエンジンと電動発電機とが協働する走行モードであるHV走行モードとが選択可能であり、EV走行モードで走行中であっても変速機のギヤ段数を車速に応じて切替えるハイブリッド自動車において、電動発電機の回転速度とトルクとアクセル開度との関係を示すトルク特性がギヤ段数毎に記録された複数のマップ情報を有し、ギヤ段数に対応するマップ情報に基づき電動発電機の回転速度とトルクをアクセル開度に応じて制御する制御手段を有するものである。
たとえば、マップ情報は、EG走行モード時のプロペラシャフトにおけるギヤ段数毎の回転速度とトルクとアクセル開度との関係と電動発電機の定格出力の範囲内において同じであることが好ましい。
本発明の他の観点は、エンジンと、エンジンの出力を変速する変速機と、変速機の出力側に設けられ、エンジンと協働する電動発電機と、を有し、電動発電機による走行モードであるEV走行モードと、エンジンによる走行モードであるEG走行モード、またはエンジンと電動発電機とが協働する走行モードであるHV走行モードとが選択可能であり、EV走行モードで走行中であっても変速機のギヤ段数を車速に応じて切替えるハイブリッド自動車の制御装置が実行する電動発電機制御方法において、ギヤ段数に対応する電動発電機の回転速度とトルクとアクセル開度との関係を示すトルク特性がギヤ段数毎に記録された複数のマップ情報に基づき電動発電機の回転速度とトルクをアクセル開度に応じて制御する制御ステップを有するものである。
本発明によれば、電動発電機のトルク特性を、エンジンのトルクを変速機で変換した分と同じ特性を持たせることで、EV走行モードからEG走行モードまたはHV走行モードに切り替わる際のドライバビリティを向上させることができる。
本発明の実施の形態に係るハイブリッド自動車1について図1〜図29を参照しながら説明する。
ハイブリッド自動車1は、図1に示すように、エンジン11と、エンジン11の出力を変速する変速機14と、変速機14の出力側に設けられエンジン11と協働する電動発電機19と、を有する。ハイブリッド自動車1では、トランスファ15を介して変速機14の後段に電動発電機19が接続されている。ハイブリッド自動車1は、電動発電機19によるEV走行モードと、エンジン11だけによる走行モードであるEG走行モード、またはエンジン11と電動発電機19とが協働する走行モードであるHV走行モードとが選択可能である。
図1に示すその他の構成として、スタータ12、クラッチ13、トランスファ15、プロペラシャフト16、デファレンシャルギヤ17、駆動輪18、バッテリ20、エンジン11の出力軸41、電動発電機19の入出力軸61、インバータ21、制御装置24、変速機14の入力軸51、変速機14の出力軸52、およびトランスファ15の歯車71,72を図示する。なお、電動発電機19の入出力軸61は、電動発電機19が動力を発生するときには、出力軸となり、電動発電機19が他からの動力で発電するときには、入力軸となる。
エンジン11は、ガソリン、軽油、またはCNG(Compressed Natural Gas)などを燃料とする内燃機関である。なお、適用が可能であれば、エンジン11を内燃機関に限定するものではない。
スタータ12は、制御装置24の制御にしたがって、エンジン11を始動させるための電動機である。
クラッチ13は、エンジン11の出力軸41と変速機14の入力軸51とを接断する。EG走行モードの際、クラッチ13が接続され、エンジン11の動力が変速機14、トランスファ15を介して駆動輪24に伝えられる。HV走行モードの際、クラッチ13が接続され、エンジン11の動力が変速機14、トランスファ15を介して駆動輪24に伝えられるとともに、電動発電機19の動力がトランスファ15を介して駆動輪24に伝えられる。また、EV走行モードの際、クラッチ13が切断され、電動発電機19の動力のみがトランスファ15を介して駆動輪24に伝達される。
変速機14は、この実施の形態においてはAMT(Automated Manual Transmission)である。このAMTは、ハイブリッド自動車1の走行中には、車速や要求トルクなどに応じて自動的に変速される機械式の変速装置である。
トランスファ15は、変速機14の出力軸52に接続される歯車71と、電動発電機19の入出力軸61に接続される歯車72とを有する。これによりトランスファ15は、エンジン11から変速機14、電動発電機19、プロペラシャフト16、デファレンシャルギヤ17と続くパワーラインを途中で折り返すことができる。
電動発電機19は、バッテリ20から供給される電力によって、ハイブリッド自動車1の走行用の動力を発生するものであると共に、他からの動力によって駆動されることで、バッテリ20に充電を行う発電機としても動作する。ここで電動発電機19を発電機として動作させる動力としては、たとえば、エンジン11の動力である。その他にもハイブリッド自動車1の減速時や下り勾配路の走行中などに、駆動輪18の回転がデファレンシャルギヤ17およびプロペラシャフト16を介して電動発電機19に伝達されることでも電動発電機19は発電機として動作し、回生が行われる。
バッテリ20は、電動発電機19に電力を供給すると共に、電動発電機19が発電機として動作する際には、電動発電機19が発電した電力によって充電される。
インバータ21は、バッテリ20の直流電力を3相交流電力に変換して電動発電機19に供給すると共に、電動発電機19が発電機として動作する際には、電動発電機19が発電する3相交流電力を直流電力に変換してバッテリ20に供給するための整流器としても動作する。
制御装置24は、エンジン11、スタータ12、クラッチ13、変速機14、電動発電機19、バッテリ20、およびインバータ21の動作を制御する。なお、実際には、エンジン11、スタータ12、クラッチ13、変速機14、電動発電機19、バッテリ20、およびインバータ21のいずれか、または全部に、それぞれ個別のECU(Electric Control Unit)が配置され、これらが互いにCAN(Controller Area Network)通信を行いながら協働して制御を実施している場合があるが、ここでは1つの制御装置24として説明する。
具体的には、制御装置24は、EV走行モードのときに、バッテリの充電量が減ったり、または、平坦路から上り勾配路にさしかかったときなどは、EG走行モードまたはHV走行モードに切替える制御を行う。
また、制御装置24は、EV走行モード時であっても変速機14のギヤ段数を車速に応じて切替える制御(以下、EV走行モード時変速制御という)を行う。EV走行モードからHV走行モードまたはEG走行モードへ切り替わる際に、変速機が車速に応じたギヤ段に変更されるのでは、EV走行モードからEG走行モードまたはHV走行モードへ切り替わるタイミングに合わせて変速動作が開始されるため、その分、EG走行モードまたはHV走行モードへの切り替えにタイムラグが生じる。そこで、EV走行モード中であっても変速機のギヤ段数を車速に応じて予め切替えることで、EV走行モードからEG走行モードまたはHV走行モードへの切替えの際のタイムラグを最小限に抑えることができる。
さらに、制御装置24は、電動発電機19のトルク特性が変速機14のギヤ段数に対応したトルク特性のマップ情報に基づくようにアクセル開度に応じて電動発電機19のトルクと回転速度の制御(以下、電動発電機トルク制御という)を行う。
具体的には、制御装置24は、電動発電機19の回転速度とトルクとアクセル開度との関係を示すトルク特性が変速機14のギヤ段数毎に記録された複数のマップ情報を有し、変速機14のギヤ段数に対応するマップ情報に基づき電動発電機19の回転速度とトルクをアクセル開度に応じて制御する。
ここで、EG走行モード時のプロペラシャフト16のトルク特性は、エンジン11のトルク特性が変速機14によって変換され、さらに、トランスファ15のトランスファレシオが係ったものとなる。一方、電動発電機19は、その入出力軸61がトランスファ15の歯車72を介してプロペラシャフト16に接続されている。このため、EV走行モード時のプロペラシャフト16のトルク特性は、電動発電機19のトルク特性と同じとなる。このときに、EV走行モード時は、変速機14のギヤ段数によって異なるトルク特性が適用される。これにより、変速機14のギヤ段数毎に、EG走行モード時のプロペラシャフト16のトルク特性とEV走行モード時のプロペラシャフト16のトルク特性とを同じにすることができる。さらに、HV走行モード時は、エンジン2のトルクと電動発電機19のトルクとが足しあわされたトルクとなり、そのトルク特性は、上述したEG走行モード時およびEV走行モード時のトルク特性と同じにする。
すなわち、制御装置24は、マップ情報を用いて、EG走行モード時のプロペラシャフト16のトルク特性と、電動発電機19のトルク特性とが車速に応じて切替えられる変速機14のギヤ段数に応じてほぼ一致するように制御する。これにより、EG走行モード時およびEV走行モード時のトルク特性を同じにすることができる。さらに、HV走行モード時のトルク特性をEG走行モード時およびEV走行モード時のトルク特性と同じにする。
ここで、マップ情報について、図2〜図22を参照して説明する。図2は、アクセル開度(%)に応じたエンジン11の回転速度(rpm)とトルク(Nm)との関係を示している。図2では、説明を簡単にするために、アクセル開度が50%の場合と100%の場合とを図示しており、実線は、アクセル開度が100%の場合の回転速度とトルクの関係を示し、破線は、アクセル開度が50%の場合の回転速度とトルクの関係を示す。図3〜図22にいても同様である。また、図2において、破線で囲んだ部分は、アクセル開度が50%であることを示す破線と、アクセル開度が100%であることを示す実線とが重なり合っている。図3〜図14においても同様である。図15〜図22では、破線の囲みの図示は省略する。
図2に示すようなトルク特性を有するエンジン11のトルク特性が、前述したように、変速機14によって変換され、さらに、トランスファ15のトランスファレシオが係ることで、EG走行モード時のプロペラシャフト16のトルク特性は、変速段数に応じ、図3〜図8に示すようになる。図3〜図8は、横軸にEG走行モード時のプロペラシャフト16の回転速度をとり、縦軸にEG走行モード時のプロペラシャフト16のトルクをとる。図3には、変速機14のギヤ段数が1速の場合、図4には、ギヤ段数が2速の場合、図5には、ギヤ段数が3速の場合、図6には、ギヤ段数が4速の場合、図7には、ギヤ段数が5速の場合、そして図8には、ギヤ段数が6速の場合のEG走行モード時のプロペラシャフト16のトルク特性が示されている。
一方、電動発電機19の入出力軸61は、トランスファ15の歯車72を介してプロペラシャフト16に接続されている。このため、前述したように、EV走行モード時の電動発電機19のトルク特性は、そのままプロペラシャフト16のトルク特性となる。図9〜図14は、変速機14のギヤ段数に応じた電動発電機19のトルク特性である。図9〜図14は、横軸に電動発電機19の回転速度をとり、縦軸に電動発電機19のトルクをとる。図9には、変速機14のギヤ段数が1速の場合、図10には、ギヤ段数が2速の場合、図11には、ギヤ段数が3速の場合、図12には、ギヤ段数が4速の場合、図13には、ギヤ段数が5速の場合、図14には、ギヤ段数が6速の場合のトルク特性が示されている。
ここで、図15は、図3のトルク特性の曲線と図9のトルク特性の曲線とを重ね合わせて示す図である。図16は、図4のトルク特性の曲線と図10のトルク特性の曲線とを重ね合わせて示す図である。図17は、図5のトルク特性の曲線と図11のトルク特性の曲線とを重ね合わせて示す図である。図18は、図6のトルク特性の曲線と図12のトルク特性の曲線とを重ね合わせて示す図である。図19は、図7のトルク特性の曲線と図13のトルク特性の曲線とを重ね合わせて示す図である。図20は、図8のトルク特性の曲線と図14のトルク特性の曲線とを重ね合わせて示す図である。図21は、図15〜図20に示すトルク特性の曲線をその大小関係がわかるように1つの座標系に示したものである。図15〜図21に示すように、図9〜図14に示す電動発電機19のトルク特性が描く曲線の形状は、ちょうど図3〜図8に示したEG走行モード時のプロペラシャフト16のトルク特性から電動発電機19の定格出力の範囲内を切り出したものに対応する。
すなわち、図9〜図14に示す電動発電機19のトルク特性を示す情報がマップ情報となる。制御装置は、そのマップ情報を図示せぬメモリに保持し、変速機14のギヤ段に応じたマップ情報に基づいて電動発電機19のトルクと回転速度をアクセル開度に応じて制御する。その結果、電動発電機のトルク特性を、エンジンのトルクを変速機で変換した分と同じ特性を持たせることができ、EG走行モード時またはHV走行モード時のプロペラシャフト16のトルク特性と、EV走行モード時のプロペラシャフト16のトルク特性とを車速に応じて切替えられる変速機14のギヤ段数に応じてほぼ一致させることができる。
次に、制御装置24における電動発電機19のマップ情報に基づく制御処理(電動発電機トルク制御)を、図22のフローチャートを参照しながら説明する。図22のフローチャートにおけるSTARTからENDまでの処理は、1周期分の処理であり、1周期分の処理が終了(END)してもSTARTの条件が満たされていれば、処理は、再び開始される。なお、図22のフローチャートにおけるSTARTの条件は、制御装置24がON状態であるという条件である。図22のフローチャートにおいてSTARTの条件が満たされると、処理は、ステップS1に進む。
ステップS1において、制御装置24は、変速機14のギヤ段数に応じたマップ情報を電動発電機19のトルク特性として適用する。ステップS1において、変速機14のギヤ段数に応じたマップ情報が電動発電機19のトルク特性として適用されると、処理は、ステップS2に進む。
ステップS2において、制御装置24は、変速機14のギヤ段数の変更の有無を判定する。ステップS2において、変速機14のギヤ段数に変更が無いときには、1周期分の処理を終了する(END)。一方、ステップS2において、変速機14のギヤ段数に変更が有るときには、処理は、ステップS3に進む。
ステップS3において、制御装置24は、変速機14のギヤ段数に応じてマップ情報を変更する。ステップS3において、変速機14のギヤ段数に応じてマップ情報が変更されると、処理は、ステップS1に戻る。
このように、本実施の形態の制御(電動発電機トルク制御)は、変速機14のギヤ段数に対応する電動発電機19の回転速度とトルクとアクセル開度との関係を示すトルク特性がギヤ段数毎に記録された複数のマップ情報に基づき電動発電機19の回転速度とトルクをアクセル開度に応じて制御するので(図22のフローチャートのステップS1)、EV走行モードからEG走行モードまたはHV走行モードに切替えが行われる際に、プロペラシャフト16のトルク特性の変化を少なくすることができる。
次に、比較例を図23〜図29を参照して説明する。従来は、電動発電機19の回転速度とトルクとアクセル開度との関係を示すトルク特性は、図23に示すように、1種類である。このため、図23〜図29に示すように、図23のトルク特性の曲線と図3〜図8のトルク特性の曲線とをそれぞれ重ねてみると、ほとんど一致しない(一致する部分は、実線で囲んである。)。
(EV走行モードからEG走行モードに切替えが行われる場合の効果)
EV走行モードからEG走行モードに切替えが行われる場合に、図15〜図21に示すように、電動発電機19のトルク特性と、EG走行モード時のプロペラシャフト16のトルク特性とが電動発電機19の定格出力の範囲内であれば同じであるため、走行モードの切替えによるプロペラシャフト16のトルク特性の変化は無く、これによりハイブリッド自動車1の車速の変化が少ないため、良好なドライバビリティを得ることができる。
EV走行モードからEG走行モードに切替えが行われる場合に、図15〜図21に示すように、電動発電機19のトルク特性と、EG走行モード時のプロペラシャフト16のトルク特性とが電動発電機19の定格出力の範囲内であれば同じであるため、走行モードの切替えによるプロペラシャフト16のトルク特性の変化は無く、これによりハイブリッド自動車1の車速の変化が少ないため、良好なドライバビリティを得ることができる。
(EV走行モードからHV走行モードに切替えが行われる場合の効果)
HV走行モードは、エンジン11と電動発電機19とが協働する走行モードであり、前述したように、HV走行モード時のトルク特性は、EV走行モード時のトルク特性と同じにするので、EV走行モードからHV走行モードへの切替えに際し、ハイブリッド自動車1の車速の変化が少なく、良好なドライバビリティを得ることができる。
HV走行モードは、エンジン11と電動発電機19とが協働する走行モードであり、前述したように、HV走行モード時のトルク特性は、EV走行モード時のトルク特性と同じにするので、EV走行モードからHV走行モードへの切替えに際し、ハイブリッド自動車1の車速の変化が少なく、良好なドライバビリティを得ることができる。
比較例の図24〜図29に示すように、電動発電機19のトルク特性が1種類であると、電動発電機19のトルク特性は、変速機14を介したエンジン2の複数のトルク特性に対応することはできない。このため、EV走行モードからHV走行モードまたはEG走行モードへの切り替えのときに、プロペラシャフト16のトルクに変化が生じる場合があり、ハイブリッド自動車1の車速が変化するなどして良好なドライバビリティが得られない場合がある。
(その他の実施の形態)
上述した実施の形態は、その要旨を逸脱しない限りにおいて、様々に変更が可能である。たとえば、図1に示すトランスファ15を省略し、エンジン11と変速機14と電動発電機19とが直列に並ぶようにしてもよい。
上述した実施の形態は、その要旨を逸脱しない限りにおいて、様々に変更が可能である。たとえば、図1に示すトランスファ15を省略し、エンジン11と変速機14と電動発電機19とが直列に並ぶようにしてもよい。
また、制御装置24は、情報処理装置が予めインストールされている所定のプログラムを実行することによって実現することができる。このような情報処理装置は、たとえば、不図示のメモリ、CPU(Central Processing Unit)、入出力ポートなどを有する。情報処理装置のCPUは、メモリなどから所定のプログラムとして制御プログラムを読み込んで実行する。これにより、情報処理装置には、制御装置24の機能が実現される。なお、CPUの代わりにASIC(Application Specific Integrated Circuit)、マイクロプロセッサ(マイクロコンピュータ)、DSP(Digital Signal Processor)などを用いてもよい。
また、上述の所定のプログラムは、制御装置24の出荷前に、情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであっても、制御装置24の出荷後に、情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。また、プログラムの一部が、制御装置24の出荷後に、情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。制御装置24の出荷後に、情報処理装置のメモリなどに記憶されるプログラムは、例えば、CD−ROMなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に記憶されているものをインストールしたものであっても、インターネットなどの伝送媒体を介してダウンロードしたものをインストールしたものであってもよい。
また、上述の所定のプログラムは、情報処理装置によって直接実行可能なものだけでなく、ハードディスクなどにインストールすることによって実行可能となるものも含む。また、圧縮されたり、暗号化されたりしたものも含む。
このように、情報処理装置とプログラムによって制御装置24を実現することにより、大量生産や仕様変更(または設計変更)に対して柔軟に対応可能となる。
なお、情報処理装置が実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであってもよいし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであってもよい。
1…ハイブリッド自動車、11…エンジン、14…変速機、19…電動発電機、24…制御装置(制御手段)
Claims (3)
- エンジンと、前記エンジンの出力を変速する変速機と、前記変速機の出力側に設けられ、前記エンジンと協働する電動発電機と、を有し、前記電動発電機による走行モードであるEV走行モードと、前記エンジンによる走行モードであるEG走行モード、または前記エンジンと前記電動発電機とが協働する走行モードであるHV走行モードとが選択可能であり、EV走行モードで走行中であっても前記変速機のギヤ段数を車速に応じて切替えるハイブリッド自動車において、
前記電動発電機の回転速度とトルクとアクセル開度との関係を示すトルク特性が前記ギヤ段数毎に記録された複数のマップ情報を有し、
前記ギヤ段数に対応するマップ情報に基づき前記電動発電機の回転速度とトルクをアクセル開度に応じて制御する制御手段を有する、
ことを特徴とするハイブリッド自動車。 - 請求項1記載のハイブリッド自動車において、
前記マップ情報は、EG走行モード時のプロペラシャフトにおけるギヤ段数毎の回転速度とトルクとアクセル開度との関係と前記電動発電機の定格出力の範囲内において同じである、
ことを特徴とするハイブリッド自動車。 - エンジンと、前記エンジンの出力を変速する変速機と、前記変速機の出力側に設けられ、前記エンジンと協働する電動発電機と、を有し、電動発電機による走行モードであるEV走行モードと、前記エンジンによる走行であるEG走行モード、または前記エンジンと前記電動発電機とが協働する走行モードであるHV走行モードとが選択可能であり、EV走行モードで走行中であっても前記変速機のギヤ段数を車速に応じて切替えるハイブリッド自動車の制御装置が実行する電動発電機制御方法において、
前記ギヤ段数に対応する前記電動発電機の回転速度とトルクとアクセル開度との関係を示すトルク特性が前記ギヤ段数毎に記録された複数のマップ情報に基づき前記電動発電機の回転速度とトルクをアクセル開度に応じて制御する制御ステップを有する、
ことを特徴とする電動発電機制御方法。
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