JP2016078625A - ヘッドレスト - Google Patents

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藤田 悦則
Yoshinori Fujita
悦則 藤田
一成 安井
Kazunari Yasui
一成 安井
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Abstract

【課題】前後への位置調整を略水平方向に行い、かつ、ロック強度を高くする。
【解決手段】クッション部材を支持するカバーに取り付けられる連結フレームにウォーム33を支持し、このウォーム33にセクターギヤ35を噛合させている。ヘッドレストフレーム20に固定される固定ブラケット34にセクターギヤ35の下部を軸支し、歯が形成された本体部には円弧状長穴351bを形成し、この円弧状長穴351bに連結フレーム32に支持されたガイドシャフト354を挿通する。固定ブラケット34と連結フレーム32との間には、リンク36を掛け渡している。これにより平行リンクを形成する一方、セクターギヤ35と連結フレーム32とは、円弧状長穴351bを移動するガイドシャフト354を介して接続している。このため、平行リンクといっても回転運動の軌跡に従って変位するのではなく、基準位置から前後に略水平に変位する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、座席構造のシートバックに取り付けられるヘッドレストに関する。
乗物用シートなどの座席構造では、シートバックにヘッドレストが設けられている。ヘッドレストは、上下に高さ調整可能に設けられているものが多いが、ヘッドレストを前後に動作可能とし、着座者の頭部との距離が適切となるように調整可能にしたものも普及している。特許文献1に開示の技術は、ヘッドレストフレームの下部付近を、バックフレームの上部に立ち上げたブラケットに回動可能に支持し、この支点を中心として前後に回動させて前後位置調整を行っている。また、調整位置の保持のために、ブラケットに円弧状の孔を開設し、この孔に後方に傾斜した爪部を設け、この爪部にロックスプリングを係合させるようにしている。特許文献2に開示の技術は、バックフレームの上部に立ち上げたブラケットに回転軸を挿通し、この回転軸にヘッドレストフレームを前後に回動可能に軸支し、さらに回転軸にウォームを支持して、ウォームと噛み合うウォームホイールを配設し、このウォームホイールの端部をヘッドレストフレームに係合して、ウォームを回転させることによってヘッドレストを前後に回動させている。特許文献3に開示の技術は、前後方向に配置したスクリューを設け、このスクリューにカバー(ヘッドレスト)を支持し、これに螺合する雌ねじ部を備えたナット部材を固定配設し、スクリューの回転によってヘッドレストの前後方向の位置を調整可能としている。
特開平7−222644号公報 特開昭60−116310号公報 特表2014−524379号公報
特許文献1及び特許文献2は、いずれも、ヘッドレストフレームの下部をバックフレームのブラケットに軸支したもので、前後位置を調整可能といっても、ヘッドレストフレームの下部を中心に、前後に回動するものである。従って、ヘッドレストの基準位置での姿勢と比べ、前方に位置調整した場合には前傾角度が大きくなり、後方に位置調整した場合には後傾角度が大きくなる。そのため、基準位置の設定に比較してヘッドレストの姿勢が変化してしまう。また、前方に位置調整した場合には、頭部が押さえつけられるような違和感を与える場合もある。これに加え、特許文献1は、いわゆるラチェット式で前後回動角度をロックするものであるため、前後の位置調整が決まった位置でなされるだけである。この点、特許文献2は、ウォーム及びウォームホイール間の噛み合いを利用しているため無段階位置でロックできる。しかし、ウォームとウォームホイールのセルフロックを利用する場合、それらのギヤの製造誤差により、あるいは、乗物用シートの場合、走行中の振動や負荷が繰り返し付与されるなどの要因が加味され、両者の噛み合い角度が変化し、ロック状態が十分には維持されないことも推測される。
特許文献3の技術では、スクリューとナット部材を用いて位置調整を行うものであるため、特許文献1,2のように回転動作ではなく、ヘッドレストをスクリューに沿って前後に直線的にすなわち略水平に変位させて無段階で位置調整可能である。しかしながら、スクリューやナット部材を用いなければならず、構造が複雑であると共に、重量が嵩む。特許文献3はマニュアル式であるが、これにモータを組み込んで電動式にしようとすればさらなる重量増加につながる。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、前後への位置調整を略水平方向に行うことができると共に、無段階で位置調整でき、しかも、調整位置を保持する際のロック強度が高く、さらには、構造が簡易で重量の大幅増加を抑制できるヘッドレストを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明のヘッドレストは、シートバックに支持されるヘッドレストフレームと前記ヘッドレストフレームに支持されるクッション部材とを備えたヘッドレストであって、
前記クッション部材が被覆されるカバーと、
前記カバー内に取り付けられる連結フレームと、
前記連結フレームに回転可能に支持されるギヤと、
外周面に形成された歯を前記ギヤに噛合可能に対向させて配設される本体部と、前記本体部から下方に延びる脚部とを備え、前記ヘッドレストフレームに取り付けられる固定ブラケットに軸支されるセクターギヤと、
下部が、前記固定ブラケットに、前記セクターギヤの軸支位置から離間して軸支され、上部が、前記連結フレームに軸支されるリンクと
を有し、
前記セクターギヤの本体部に形成された円弧状長穴に、前記連結フレームに支持されるガイドシャフトが挿通され、前記セクターギヤと前記ギヤとが噛み合って回転することにより、前記セクターギヤ及び前記リンクが前後に傾動し、前記セクターギヤの傾動に伴って前記ガイドシャフトが前記円弧状長穴内を変位することにより、前記ガイドシャフトを支持する前記連結フレームが略水平に前後に変位し、前記連結フレームが取り付けられる前記カバー及び前クッション部材が略水平に前後に変位する構成であることを特徴とする。
前記ギヤがウォームであり、ロック解除時に、前記セクターギヤに噛み合って回転動作する軸線に対し、ロック時には、軸線を傾斜して噛み合わせて前記ウォームの姿勢を制御し、ロック解除時には、回転動作可能な軸線となるように前記ウォームの姿勢を制御する姿勢制御手段を備えていることが好ましい。
前記姿勢制御手段は、前記ウォームの軸方向一端部を軸支すると共に、前記ウォームの軸線に対して略直交する方向に変位可能な軸受けプレートと、前記ウォームの軸受けプレートを前記軸線が回転動作時の軸線に対して傾斜方向に変位するように付勢する弾性部材と、前記弾性部材の弾性に抗して前記ウォームを前記回転動作時の軸線位置に変位させる操作手段とを備えていることが好ましい。
前記ギヤがモータの出力軸に連係され、前記モータの駆動によって前記ギヤが回転して、前記セクターギヤを傾動させる電動式の構成とすることもできる。
本発明によれば、クッション部材を支持するカバーに取り付けられる連結フレームにギヤを支持し、このギヤに、歯が形成された本体部から下方に延びる脚部を有するセクターギヤを噛合させている。そして、ヘッドレストフレームに固定される固定ブラケットにセクターギヤの下部を軸支し、歯が形成された本体部には円弧状長穴を形成し、この円弧状長穴に連結フレームに支持されたガイドシャフトを挿通している。また、固定ブラケットと連結フレームとの間には、リンクを掛け渡している。すなわち、本発明は、セクターギヤ、リンク、連結フレーム及び固定ブラケットにより平行リンクを形成する一方、セクターギヤと連結フレームとは、円弧状長穴を移動するガイドシャフトを介して接続している。このため、平行リンクといっても回転運動の軌跡に従って変位するのではなく、基準位置から前後に略水平に変位する。しかも、連結フレームに支持されたギヤとセクターギヤとの噛み合わせを利用しているため、無段階位置での位置調整が可能であると共に、スクリューやナット部材を用いる必要がなく、軽量の部品を使用でき、これらの機構による重量増加は限定的である。
マニュアル式の構成では、連結フレームに支持されるギヤとしてウォームを用い、ロック時においてウォームの軸線を変位可能な構成とすることが好ましい。これにより、ウォームの進み角が回転時よりも小さくなり、このような構成としない場合と比較してロック強度を向上させることができる。
また、モータを内蔵させた電動式とすることも可能である。この場合は、モータを停止させれば、モータの保持力によって所定の位置でロックすることができる。本発明は、スクリューやナット部材などの重量の嵩む部品を用いる必要がないため、モータを内蔵させても大幅な重量増加となることはない。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るヘッドレストを示し、内部構造を透視した後方から見た斜視図である。 図2は、図1のヘッドレストの内部構造を示した図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 図3は、図1の分解斜視図である。 図4は、第1の実施形態における前後作動機構部の概要を示した図である。 図5は、第1の実施形態における前後作動機構部の分解斜視図である。 図6(a)〜(c)は、第1の実施形態の作用を説明するための図である。 図7(a),(b)は、第1の実施形態におけるロックの仕組みを説明するための図である。 図8は、本発明の第2の実施形態に係るヘッドレストを示し、内部構造を透視した前方から見た斜視図である。 図9は、図8のヘッドレストの内部構造を示した図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 図10は、第2の実施形態における前後作動機構部の概要を示した図である。 図11は、第2の実施形態における前後作動機構部の分解斜視図である。
以下、図面に示した実施形態に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。図1〜図7は、本発明の第1の実施形態に係るヘッドレスト10を示した図である。本実施形態のヘッドレスト10は、自動車などの乗物用シートとして用いられる座席構造において採用されるものであり、シートバックの上部に配置される。ヘッドレスト10は、ヘッドレストフレーム20、前後作動機構部30、クッション部材40を有して構成される。
ヘッドレストフレーム20は、略コ字状に形成され、所定間隔離間した縦フレーム部21,21と、該縦フレーム部21,21同士を結ぶ横フレーム部22を有して構成される。横フレーム部22は、平面視で前方に略V字状に突出する形状に曲成されている。縦フレーム部21,21は、シートバックの上部に設けられるガイド孔(図示せず)に挿通されて配設される。ガイド孔には通常ストッパが設けられており、縦フレーム部21,21に長手方向に沿って設けられた複数の係合溝が、該ストッパに係合して、高さ調整がなされるようになっている。
ヘッドレストフレーム20には、前後作動機構部30が支持される。前後作動機構部30は、図1〜図4に示したように、カバー31、連結フレーム32、ウォーム33、固定ブラケット34、セクターギヤ35、リンク36,36等を有して構成される。カバー31は、浅い凹状断面の前面カバー部311と後方に膨出するように形成された深い凹状断面の後面カバー部312とを有し、ねじ313により互いに向かい合わせて接合される。カバー31には、クッション部材40が被覆される。なお、クッション部材40の素材は限定されるものではないことはもちろんであり、ウレタンパッド、三次元立体編物、あるいはこれらの適宜の組み合わせ等を用いることができ、外表面は必要に応じて表皮で被覆される。
連結フレーム32は、図2(a)及び図5に示したように、いずれも平面視で前面部321a,322aと側面部321b,322bとを有する略L字状に形成された第1連結フレーム321と第2連結フレーム322とを有し、互いに側面部321b,322b同士が背中合わせとなる向きで、両者間に複数のスペーサ323a,323b,323cを介在させ、両者を合わせて見た場合に、平面視で略T字状を形成するように配設される。そして、前面部321a,322aが、カバー31の前面カバー部311の内面に当接され、ねじ313により前面カバー部311に固定される。
連結フレーム32にはギヤが支持されるが、本実施形態では、このギヤとしてウォーム33が用いられる。第1連結フレーム321及び第2連結フレーム322において背中合わせに配置された側面部321b,322bには、上下方向に長手方向を沿わせた略長方形のウォーム配置孔321c,322cが貫通形成されている。ウォーム33は、このウォーム配置孔321c,322cの間に軸方向が上下方向となるように配置される。ウォーム33の軸方向一端部33a及び他端部33aには、それぞれ軸受けプレート331,332が配設される。軸受けプレート331,332は、いずれもウォーム33の各端部33a,33aを軸支可能な溝ないし孔が、該ウォーム33の各端部33a,33aとの対向面に形成されており、隣接する2つのウォーム配置孔321c,322cの長手方向両端部において、両者を跨ぐように配置される。従って、ウォーム33は、この一対の軸受けプレート331,332に各端部33a,33aが軸支されて回転可能に配設される。
このうち、ウォーム33のいずれかの端部、本実施形態では軸方向一端部33aを支持する一方の軸受けプレート331は、図5及び図7に示したように、隣接する2つのウォーム配置孔321c,322cに跨るだけでなく、一方のウォーム配置孔321cの外方に突出する突出片331aを有し、さらに、この突出片331aから下方に一体に垂下された係合板331bが設けられ、この係合板331bから前面カバー部311側に突出する係合突起331cが設けられている。この係合突起331cの突設位置よりも外方における第1連結フレーム321の前面部321aには、ロックプレートシャフト371が装着されており、このロックプレートシャフト371を回転中心とするロックプレート37が軸支される。ロックプレート37は、回転中心より内方に、係合突起331cに係合可能な係合溝372を有し、回転中心より外方に、レバー382が連結される連結孔373が設けられている。
回転中心であるロックプレートシャフト371の上方には、弾性部材としてのコイルスプリング381の一端が係合される係合片374が設けられている。コイルスプリング381は、その他端が、第1連結プレート32の側面部321bに係合され、常態においてロックプレートシャフト371を中心として、その弾性力により、ロックプレート37を図7(a),(b)の反時計回りに回転する方向に付勢している。ロックプレート37が反時計回りに付勢されることにより、一方の軸受けプレート331に設けられた係合突起331cに係合溝372が係合し、一方の軸受けプレート331を外方にスライドさせる。一方の軸受けプレート331が外方にスライドした状態では、ウォーム33の軸方向一端部33aが該一方の軸受けプレート331と共に外方に変位し、ウォーム33の軸線Aが斜めに傾斜し、ウォーム33の姿勢が後述のセクターギヤ35に噛み合って回転動作する時の位置(図7(b)の軸線Aの位置)から変化する。
ロックプレート37の連結孔373には、操作手段としてのレバー382の突起382aが係合される。上記のようにコイルスプリング381により、ロックプレート37がロックプレートシャフト371を中心として反時計回りに回転する力が付与されているため、ロック時においてレバー382は外方に突出するように付勢される(図7(a)参照)。そのため、レバー382を内方に押し込むと、連結孔373を押圧してロックプレート37をロックプレートシャフト371を中心としてコイルスプリング381の弾性に抗して時計回りに回転させる(図7(b)参照)。このため、一方の軸受けプレート331を外方にスライドさせる力がなくなるが、ウォーム33には後述のセクターギヤ35に噛み合って回転しようとする力が作用するため、軸線Aが垂直姿勢となる姿勢に変化し、セクターギヤ35との噛み合いにより該ウォーム33が回転する。なお、符号383はレバー382の外端部に設けられるレバーカバーであり、このレバーカバー383がヘッドレスト10の側面に位置し(図1及び図2参照)、該レバーカバー383の内周に位置するレバー382の外端面を手指で押すと上記のようにロック解除され(図7(b)参照)、押している手指を離すとコイルスプリング381によりレバー382が外方に移動して上記のようにロックされる(図7(a)参照)。
従って、本実施形態において、ウォーム33の姿勢を変化させる姿勢制御手段は、上記の軸受けプレート331,332、弾性部材としてのコイルスプリング381、及び操作手段としてのレバー382により構成される。
固定ブラケット34は、ヘッドレストフレーム20の横フレーム部22に溶接により固定される。固定ブラケット34は、断面略コ字状で、前後方向に所定の長さを有していると共に、前方部は対向する側面部間の間隔が相対的に広く、後方部は対向する側面部間の間隔が相対的に狭く形成されている。前方部及び後方部にはそれぞれ取付孔341,342が形成されている。
セクターギヤ35は、図5及び図6に示すように、扇形の本体部351と、本体部351から下方に延びる脚部352とを備えた形状をなしている。扇形の本体部351の外周面には歯(斜歯)351aが形成され、この歯351aが上記のウォーム33の歯に噛み合う。本体部351において、歯351aよりも該扇形の本体部351の中心寄りに所定長さの円弧状長穴351bが形成されている。セクターギヤ35の脚部352の下部には貫通孔352aが形成されており、この貫通孔352aを固定ブラケット34の後方に位置する取付孔342に位置合わせして、セクターギヤシャフト353が挿通される。これにより、セクターギヤ35は、セクターギヤシャフト353を中心として前後に回動可能となる。なお、符号353aは、セクターギヤシャフト353回りに装着されて端部がセクターギヤ35に係合されるねじりコイルばねである。本実施形態の機能上必須ではないが、このねじりコイルばね353aによってセクターギヤ35をいずれかの回転方向、好ましくは前方に付勢すると当該方向への移動がスムースになる。
セクターギヤ35は、脚部352の下部がセクターギヤシャフト353に支持され、本体部351は、第1連結フレーム321及び第2連結フレーム322の背中合わせに配置された側面部321b,322b間に配置される。これにより、外周面の歯351aが、同じく側面部321b,322b間で支持されたウォーム33の歯に噛み合う。円弧状長穴351bには、各側面部321b,322bに両端部が支持されたガイドシャフト354が挿通される。これにより、セクターギヤ35が、セクターギヤシャフト353を軸として前後に回動する場合、その回動角度は、ガイドシャフト354が円弧状長穴351bのいずれかの内端面に当接する範囲となる。また、扇形の本体部351の中心に形成された貫通孔351cには、側面部321b,322bに両端部が支持されるスペーサ323aが挿通され、該スペーサ323aに対して回転可能になっている。
リンク36,36は、本実施形態では2枚用いられ、固定ブラケット34の前方部の各側面部にそれぞれ隣接させ、取付孔341に下部リンクシャフト361を挿通して、いずれも前後に回動可能に軸支される。リンク36,36の各上部は、第1連結フレーム321及び第2連結フレーム322の側面部321b,322bの外面に取り付けられるリンクブラケット362,362にそれぞれ上部リンクシャフト363,363を介して軸支される。
次に、本実施形態の作用を説明する。まず、図6(a)に示した基準位置においては、ガイドシャフト354の円弧状長穴351b内の位置を、該円弧状長穴351bの長さ方向中央位置となるように設定する。セクターギヤ35及びリンク36,36の回動範囲は、ガイドシャフト354が円弧状長穴351bのいずれかの内端面に当接することにより規制されるため、この設定により、基準位置から前後への変位量が同等になる。
基準位置で保持されている際は、図7(a)に示したように、コイルスプリング381の弾性によってロックプレート37が一方の軸受けプレート331を外方に引っ張っているため、ウォーム33はその軸方向一端部33aが外方に変位して軸線Aが斜めの姿勢になってロックされている。この状態から前方に移動させる場合には、ヘッドレスト10の側面に位置するレバー382を押す。すると、図7(b)に示したように、ロックプレート37が時計回りに回転し、一方の軸受けプレート331を外方に引っ張っていた力が解除される。そして、レバー382を押した状態で、ヘッドレスト10を手前に移動させると、セクターギヤ35の歯351aにウォーム33の歯が噛み合おうとするため、ウォーム33はその軸線Aが、セクターギヤ35の長手方向中心線に一致するように調芯され、図7(b)に示した姿勢となり、両者が噛み合って回転する。
ヘッドレスト10を前方へ動かすと、セクターギヤ35及びリンク36,36は、セクターギヤシャフト353及び下部リンクシャフト363,363を中心として上部側が前方に回動する。セクターギヤ35及びリンク36,36は、固定ブラケット34及び連結フレーム32と共に平行リンクを構成するが、連結フレーム32は、セクターギヤ35に対してガイドシャフト354を介して連結されており、このガイドシャフト354は円弧状長穴351bに挿通されている。そのため、セクターギヤ35及びリンク36,36が固定ブラケット34側である下部を中心として前方に回動していくに従って、連結フレーム32はガイドシャフト354と共に、円弧状長穴351b内を相対的に上方に変位していく。そのため、セクターギヤ35がほぼ垂直の基準位置から前方に変位していった場合に、通常の平行リンクではその回転運動によって、セクターギヤ35及びリンク36の前傾に従い、ヘッドレスト10が下方に回動してしまうが、本実施形態の場合には、上記の動きにより、ヘッドレスト10は略水平に前方に変位していき、最前端位置では図6(b)に示した姿勢となる。
所望の位置まで移動したならば、レバー382を押していた手指を離す。これにより、再び、コイルスプリング381の弾性によって、図7(a)に示したように、ロックプレート37が一方の軸受けプレート331を外方に引っ張り、ウォーム33はその軸方向一端部33aが外方に変位して軸線Aが斜めの姿勢になってロックされる。この軸線Aが斜めになると、ウォーム33の進み角が回転時よりも小さくなるため、確実にロックされ、ウォーム33等の製造誤差や走行中の振動等によって徐々にロックが解除されていくようなこともない。
また、ヘッドレスト10を後方に変位させる場合には、レバー382を押してロックを解除しヘッドレスト10を後方に押圧する。これにより、セクターギヤ35及びリンク36,36は後方に回動する一方で、連結フレーム32及びガイドシャフト354が円弧状長穴351b内を下方に変位していくため、ヘッドレスト10は略水平に後方に移動していき、最も後方に変位すると図6(c)の状態となる。なお、本実施形態は、ウォーム33とセクターギヤ35との噛合によりロックする構成であるため、前後の位置調整を無段階で行うことができる。
図8〜図11は、本発明の第2の実施形態を示す。第1の実施形態はマニュアル操作によって調整するものであるが、本実施形態では電動式である。前後作動機構部30のうち、連結フレーム32、固定ブラケット34、円弧状長穴351b及びガイドシャフト354の構成を含むセクターギヤ35、リンク36,36等の構成は第1の実施形態と同様であるが、本実施形態では、連結フレーム32に支持されるギヤとしてウォーム33に代えてピニオンギヤ39を用い、さらに、ウォーム33を採用しないことに伴って、ウォーム33の姿勢制御手段及び操作手段を採用せずにモータ390を用いている点が異なる。なお、図中、第1の実施形態と同じ機能を果たす部材は同じ符号で示している。
ピニオンギヤ39は、連結フレーム32を構成する第1連結フレーム321及び第2連結フレーム322において背中合わせに配置された側面部321b,322b間に回転可能に配設される。モータ390は、片側のリンクブラケット362及びリンク36の外側に設けたモータブラケット391によって支持され、その出力軸392がピニオンギヤ39に連結される。なお、セクターギヤ35は、ピニオンギヤ39と噛み合うため、本実施形態では歯351は、平歯形状で形成されている。
従って、モータ390を駆動させると、その出力軸392を介してピニオンギヤ39が回転し、この回転によってセクターギヤ35が回転する。モータ390によってピニオンギヤ39が一方向に回転するとセクターギヤ35及びリンク36,36が前方に傾動し、他方向に回転すると後方に傾動するが、この際、連結フレーム32とガイドシャフト354が円弧状長穴351bを変位することに伴って前後に略水平に移動することは上記第1の実施形態と全く同様であり、本実施形態においてもヘッドレスト10は略水平に前後に移動する。また、モータ390の駆動を適宜の位置で停止することにより、ヘッドレスト10の前後位置を無段階で調整でき、停止時のロックはモータ390の保持力によって実現される。
10 ヘッドレスト
20 ヘッドレストフレーム
30 前後作動機構部
31 カバー
32 連結フレーム
33 ウォーム
34 固定ブラケット
35 セクターギヤ
351b 円弧状長穴
354 ガイドシャフト
36 リンク
37 ロックプレート
381 コイルスプリング
382 レバー
39 ピニオンギヤ
390 モータ
40 クッション部材

Claims (4)

  1. シートバックに支持されるヘッドレストフレームと前記ヘッドレストフレームに支持されるクッション部材とを備えたヘッドレストであって、
    前記クッション部材が被覆されるカバーと、
    前記カバー内に取り付けられる連結フレームと、
    前記連結フレームに回転可能に支持されるギヤと、
    外周面に形成された歯を前記ギヤに噛合可能に対向させて配設される本体部と、前記本体部から下方に延びる脚部とを備え、前記ヘッドレストフレームに取り付けられる固定ブラケットに軸支されるセクターギヤと、
    下部が、前記固定ブラケットに、前記セクターギヤの軸支位置から離間して軸支され、上部が、前記連結フレームに軸支されるリンクと
    を有し、
    前記セクターギヤの本体部に形成された円弧状長穴に、前記連結フレームに支持されるガイドシャフトが挿通され、前記セクターギヤと前記ギヤとが噛み合って回転することにより、前記セクターギヤ及び前記リンクが前後に傾動し、前記セクターギヤの傾動に伴って前記ガイドシャフトが前記円弧状長穴内を変位することにより、前記ガイドシャフトを支持する前記連結フレームが略水平に前後に変位し、前記連結フレームが取り付けられる前記カバー及び前クッション部材が略水平に前後に変位する構成であることを特徴とするヘッドレスト。
  2. 前記ギヤがウォームであり、ロック解除時に、前記セクターギヤに噛み合って回転動作する軸線に対し、ロック時には、軸線を傾斜して噛み合わせて前記ウォームの姿勢を制御し、ロック解除時には、回転動作可能な軸線となるように前記ウォームの姿勢を制御する姿勢制御手段を備えている請求項1記載のヘッドレスト。
  3. 前記姿勢制御手段は、前記ウォームの軸方向一端部を軸支すると共に、前記ウォームの軸線に対して略直交する方向に変位可能な軸受けプレートと、前記ウォームの軸受けプレートを前記軸線が回転動作時の軸線に対して傾斜方向に変位するように付勢する弾性部材と、前記弾性部材の弾性に抗して前記ウォームを前記回転動作時の軸線位置に変位させる操作手段とを備えている請求項2記載のヘッドレスト。
  4. 前記ギヤがモータの出力軸に連係され、前記モータの駆動によって前記ギヤが回転して、前記セクターギヤを傾動させる電動式である請求項1記載のヘッドレスト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101784154B1 (ko) 2016-10-18 2017-10-11 현대다이모스(주) 헤드레스트 장치
CN117357366A (zh) * 2023-12-06 2024-01-09 桃山林业局职工医院 一种口腔正畸辅助躺椅

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