JP2016078218A - パッケージ基板の研削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】研削装置がなくても、一台の切削装置でパッケージ基板の封止樹脂層を所望の厚さまで薄化可能なパッケージ基板の研削方法を提供する。【解決手段】環状フレームに一体に装着された保護部材にパッケージ基板の表面11a側を貼着する保護部材貼着工程と、保護部材が貼着されたパッケージ基板の表面側を切削装置のチャックテーブルで吸引保持する保持工程と、保持工程実施後、パッケージ基板の裏面11b側の封止樹脂層29に第1の平研削砥石を接触させつつ、第1の平研削砥石とパッケージ基板とを研削送り方向に相対移動させてパッケージ基板の封止樹脂層を第1の厚さまで研削する第1研削工程と、第1研削工程実施後、パッケージ基板の裏面側の封止樹脂層に第2の平研削砥石44Bを接触させつつ、第2の平研削砥石とパッケージ基板とを研削送り方向に相対移動させてパッケージ基板の封止樹脂層を所望の厚さまで仕上げ研削する第2研削工程とを備えた。【選択図】図8

Description

本発明は、パッケージ基板の封止樹脂層を所望の厚さに研削するパッケージ基板の研削方法に関する。
それぞれ複数の電極を有する複数のデバイスの表面を電極基板(リードフレーム)に対面させて所定の間隔をもって配設し、電極基板に配設されたデバイスの裏面を封止樹脂したCSP(Chip Size Package)やQFN(Quad Flat Non−leaded Package)等のパッケージ基板は、切削装置によって個々のパッケージデバイスに分割され、分割されたパッケージデバイスは携帯電話、パソコン等の各種電子機器に広く利用されている。
近年、携帯電話、パソコン等の電子機器の小型化、軽量化に伴い、個々のパッケージデバイスも小型化、薄型化が進んでいる。小型化、薄型化を達成する技術として、パッケージ基板を個々のパッケージデバイスに分割する前に、パッケージ基板の裏面の封止樹脂を所望の厚さまで研削し、その後切削装置によって個々のパッケージデバイスに分割する技術が知られている(例えば、特開2011−181641号公報及び特開2014−015490号公報参照)。
特開2011−181641号公報 特開2014−015490号公報
しかし、特許文献1及び特許文献2に開示された方法では、パッケージ基板を個々のパッケージデバイスに分割する前にパッケージ基板の裏面を研削するための研削装置が必要であり、不経済であるという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、研削装置がなくても、一台の切削装置でパッケージ基板の封止樹脂層を所望の厚さまで薄化可能なパッケージ基板の研削方法を提供することである。
本発明によると、第1スピンドルの先端に装着された第1の円盤状の平研削砥石を有する第1切削手段と、第2スピンドルの先端に装着された第2の円盤状の平研削砥石を有する第2切削手段とを備えた切削装置を用いて、複数の電極を有するデバイスの表面を電極基板に対面させて所定の間隔を持って複数のデバイスが該電極基板に配設され、該電極基板に配設された複数のデバイスの裏面が樹脂で封止された封止樹脂層を備えたパッケージ基板の該封止樹脂層を所望の厚さまで研削するパッケージ基板の研削方法であって、環状フレームに一体に装着された保護部材に該パッケージ基板の表面側を貼着する保護部材貼着工程と、該保護部材が貼着された該パッケージ基板の表面側を切削装置のチャックテーブルで吸引保持する保持工程と、該保持工程実施後、該パッケージ基板の裏面側の該封止樹脂層に該第1の平研削砥石を接触させつつ、該第1の平研削砥石と該パッケージ基板とを研削送り方向に相対移動させて、該パッケージ基板の該封止樹脂層を第1の厚さまで研削する第1研削工程と、該第1研削工程実施後、該パッケージ基板の裏面側の該封止樹脂層に該第2の平研削砥石を接触させつつ、該第2の平研削砥石と該パッケージ基板とを研削送り方向に相対移動させて、該パッケージ基板の該封止樹脂層を所望の厚さまで仕上げ研削する第2研削工程と、を備えたことを特徴とするパッケージ基板の研削方法が提供される。
好ましくは、前記第1の円盤状の平研削砥石及び前記第2の円盤状の平研削砥石は、円盤状のホイール基台と、該ホイール基台の外周面に砥粒をニッケルメッキで固定した電着砥石層と、から構成される。
好ましくは、前記第2の円盤状の平研削砥石の平均砥粒径は、前記第1の円盤状の平研削砥石の平均砥粒径以下である。
本発明では、デュアルスピンドルの切削装置のスピンドルにそれぞれ第1の円盤状平研削砥石と第2の円盤状平研削砥石とを装着し、第1の平研削砥石で封止樹脂層を第1の厚さまで粗研削し、第2の平研削砥石によって封止樹脂層を所望の厚さまで仕上げ研削するようにしたので、研削装置がなくても、一台の切削装置で効率よくパッケージ基板の封止樹脂層を研削することができる。
本発明の研削方法を実施するのに適した切削装置の斜視図である。 第1切削ユニットの分解斜視図である。 第1及び第2切削ユニットの模式的側面図である。 パッケージ基板の平面図である。 パッケージ基板の側面図である。 保持部材貼着工程を示す斜視図である。 粗研削工程を説明する断面図である。 仕上げ研削工程を説明する断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1を参照すると、本発明に係るパッケージ基板の研削方法を実施するのに適した切削装置2の斜視図が示されている。4は切削装置2のベースであり、このベース4に図示しない切削送り機構によってチャックテーブル6がX軸方向に往復動可能に配設されると共に、回転可能に配設されている。8は切削送り機構をカバーする蛇腹である。
ベース4には、カセット載置台10が図示しないカセットエレベータ(昇降手段)により鉛直方向(Z軸方向)に昇降可能に配設されている。カセット載置台10上には被加工物を収容したカセット12が載置される。
ベース4の後方には門型形状の第1コラム14が立設されており、この第1コラム14に第1切削ユニット16A及び第2切削ユニット16BがY軸方向及びZ軸方向に移動可能に取り付けられている。第1及び第2切削ユニット16A,16Bは、回転駆動されるスピンドルの先端に装着された円盤状の平研削砥石44,44Bを含んでいる。
図2に示すように、第1切削ユニット16Aは、スピンドルハウジング34中に回転可能に収容されたスピンドル36を含んでおり、スピンドル36の先端部にはマウントフランジ38が装着されて、ナット40で固定されている。更に、マウントフランジ38には円盤状の平研削砥石44が装着され、固定ナット42により固定される。
図3の模式的側面図に示すように、第1切削ユニット16Aのスピンドル36の先端部には円盤状の第1の平研削砥石44が装着され、第2切削ユニット16Bのスピンドル36Bの先端部には、円盤状の第2の平研削砥石44Bが装着されている。本実施形態の切削装置2は、第1の平研削砥石44と第2の平研削砥石44Bとを対峙して配設したフェイシングデュアルスピンドルの切削装置である。
ここで第1の平研削砥石44及び第2の平研削砥石44Bとも、ホイール基台の外周面にダイヤモンド砥粒をニッケルメッキで電着することにより形成される。好ましくは、第2の平研削砥石44Bのダイヤモンド砥粒の平均砥粒径は、第1の平研削砥石44のダイヤモンド砥粒の平均砥粒径以下である。また、本実施形態の第1及び第2の平研削砥石44,44Bの幅は15mmである。
図4を参照すると、パッケージ基板11の平面図が示されている。パッケージ基板11は、例えば矩形状の電極基板(リードフレーム)13を有しており、電極基板13の外周余剰領域15及び非デバイス領域15aによって囲繞された領域には、図示の例では3つのデバイス領域17a,17b,17cが存在する。
各デバイス領域17a,17b,17cにおいては、互いに直交するように縦横に設けられた第1及び第2分割予定ライン21a,21bによって区画された複数のデバイス形成部23が画成され、個々のデバイス形成部23には複数の電極25が形成されている。
各電極25同士は電極基板13にモールドされた樹脂により絶縁されている。第1分割予定ライン21a及び第2分割予定ライン21bを切削することにより、その両側に各デバイスの電極25が現れる。
図5に示すように、デバイス領域17a,17b,17cの各デバイス形成部23の裏面にはDAF(Die Attach Film)35を介してデバイス27が接着されており、各デバイス27に備わった電極と電極25とが接続されている。
そして、デバイス領域17a,17b,17cの各デバイス27は樹脂によって封止されて、各デバイス領域17a,17b,17cの裏面には封止樹脂層29が形成されている。図2に示すように、電極基板13の四隅には丸穴19が形成されている。
上述したように構成された切削装置2を使用した本発明のパッケージ基板の研削方法について以下に説明する。本発明のパッケージ基板の研削方法では、まず、環状のフレームFに一体に装着された保護部材にパッケージ基板11の表面11a側を貼着する保護部材貼着工程を実施する。
即ち、図6に示すように、外周部が環状フレームFに装着された保護部材としてのダイシングテープTにパッケージ基板11の表面11a側を貼着する。これにより、パッケージ基板11の封止樹脂層29が露出する。
保護部材貼着工程実施後、保護部材としてのダイシングテープTが貼着されたパッケージ基板11の表面11a側をダイシングテープTを介してチャックテーブル6で吸引保持し、クランプ7で環状フレームFをクランプして固定する。
次いで、図7に示すように、パッケージ基板11の裏面11b側の封止樹脂層29に第1切削ユニット16Aのスピンドル36に装着された高速回転(例えば20000rpm)する円盤状の第1の平研削砥石44を接触させつつ、第1の平研削砥石44とチャックテーブル6に保持されたパッケージ基板11とを研削送り方向(X軸方向)に所定の加工送り速度で相対移動させて、パッケージ基板11の封止樹脂層29を第1の厚さまで第1の平研削砥石44で研削する粗研削工程(第1の研削工程)を実施する。ここで、第1の厚さとは、パッケージ基板11の仕上げ厚さt1より所定量厚い厚さである。
粗研削工程の研削加工条件は、例えば以下のとおりである。
スピンドル36の回転数 :20000rpm
加工送り速度(研削送り速度) :50mm/s
平研削砥石44のインデックス量 :7mm(重なり量は8mm)
粗研削工程(第1の研削工程)実施後、図8に示すように、粗研削工程が実施されたパッケージ基板11の封止樹脂層29に第2切削ユニット16Bのスピンドル36Bに装着された高速回転(例えば20000rpm)する円盤状の第2の平研削砥石44Bを接触させつつ、平研削砥石44Bとチャックテーブル6に保持されたパッケージ基板11とを研削送り方向(X軸方向)に所定の加工送り速度で相対移動させて、パッケージ基板11の封止樹脂層29を仕上げ厚さt1まで研削する仕上げ研削工程(第2の研削工程)を実施する。
仕上げ研削工程の加工条件は、例えば以下に示すとおりである。
スピンドル回転数 :20000rpm
加工送り速度(研削送り速度) :50mm/s
平研削砥石44Bのインデックス量:7mm(重なり量は8mm)
尚、本実施形態では、粗研削工程及び仕上げ研削工程とも、平研削砥石44,44BをX軸方向に固定して、チャックテーブル6をX軸方向に所定の加工送り速度で加工送りすることにより実施した。
平均砥粒径の粗い第1の平研削砥石44で仕上げ厚みt1の手前までまず粗研削して、残りの厚みを平均砥粒径の細かい第2の平研削砥石44Bで仕上げ厚みt1まで仕上げ研削するため、封止樹脂層29を効率よく研削でき、かつ研削面を綺麗に仕上げることができる。
2 切削装置
6 チャックテーブル
11 パッケージ基板
16A 第1切削ユニット
16B 第2切削ユニット
29 封止樹脂層
44 第1の平研削砥石
44B 第2の平研削砥石

Claims (3)

  1. 第1スピンドルの先端に装着された第1の円盤状の平研削砥石を有する第1切削手段と、第2スピンドルの先端に装着された第2の円盤状の平研削砥石を有する第2切削手段とを備えた切削装置を用いて、複数の電極を有するデバイスの表面を電極基板に対面させて所定の間隔を持って複数のデバイスが該電極基板に配設され、該電極基板に配設された複数のデバイスの裏面が樹脂で封止された封止樹脂層を備えたパッケージ基板の該封止樹脂層を所望の厚さまで研削するパッケージ基板の研削方法であって、
    環状フレームに一体に装着された保護部材に該パッケージ基板の表面側を貼着する保護部材貼着工程と、
    該保護部材が貼着された該パッケージ基板の表面側を切削装置のチャックテーブルで吸引保持する保持工程と、
    該保持工程実施後、該パッケージ基板の裏面側の該封止樹脂層に該第1の平研削砥石を接触させつつ、該第1の平研削砥石と該パッケージ基板とを研削送り方向に相対移動させて、該パッケージ基板の該封止樹脂層を第1の厚さまで研削する第1研削工程と、
    該第1研削工程実施後、該パッケージ基板の裏面側の該封止樹脂層に該第2の平研削砥石を接触させつつ、該第2の平研削砥石と該パッケージ基板とを研削送り方向に相対移動させて、該パッケージ基板の該封止樹脂層を所望の厚さまで仕上げ研削する第2研削工程と、
    を備えたことを特徴とするパッケージ基板の研削方法。
  2. 前記第1の円盤状の平研削砥石及び前記第2の円盤状の平研削砥石は、円盤状のホイール基台と、該ホイール基台の外周面に砥粒をニッケルメッキで固定した電着砥石層と、から構成される請求項1記載のパッケージ基板の研削方法。
  3. 前記第2の円盤状の平研削砥石の平均砥粒径は、前記第1の円盤状の平研削砥石の平均砥粒径以下である請求項1又は2記載のパッケージ基板の研削方法。
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