JP2016076386A - 放電器用パッケージおよび放電器 - Google Patents

放電器用パッケージおよび放電器 Download PDF

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Abstract

【課題】 放電器に用いられる放電器用パッケージであって、放電管における発光量の低下が抑制可能な放電器用パッケージ、および、該放電器用パッケージを備えた放電器を提供する。
【解決手段】 放電器用パッケージ(10)は、セラミック基体(11)、陽極(12)、陰極(13)およびトリガ電極(14)を備える。セラミック基体(11)は、放電空間(112)を形成する凹部(111)と、凹部(111)の内周面から放電空間(112)内に突出した第1突出部(113A)および第2突出部(113B)とを有する。陽極(12)は、第1突出部(113A)の、凹部(111)の底面(111a)と対向した第1突出対向面に形成されている。陰極(13)は、第2突出部(113B)の、凹部(111)の底面(111a)と対向した第2突出対向面に形成されている。トリガ電極(14)は、セラミック基体(11)の内部に埋設されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、放電器用パッケージ、およびそれを備えた放電器に関する。
従来、たとえば、写真撮影用の人工光源として用いられる閃光放電管は、両端に陽極と陰極とが設けられたガラス管内に不活性ガスが充填された構造を有し、両電極間に生じるアーク放電によって発光する(たとえば、特許文献1参照)。
特開平09−180677号公報
上記の特許文献1では、閃光放電管の発光に用いる電力を充電するコンデンサの小型化を提案しているが、小型化の要求はさらに大きく、閃光放電管そのものの小型化も求められる。しかし、閃光放電管を単に小型化すると、不活性ガスを封入するガラス管の耐久性、特に熱応力に対する耐久性が低下し得る。それゆえ、耐久性を考慮すると閃光放電管の小型化には限界があった。
また、閃光放電管では、放電中に陰極の一部が飛散し、ガラス管の内面が黒化してしまうという課題がある。このように、ガラス管の内面が黒化してしまうと、ガラス管の透光性が低下し、その結果、閃光放電管の発光量が低下してしまう。
本発明の目的は、閃光放電管よりも小型であって、閃光放電管の機能を備え、閃光放電管における発光量の低下が抑制可能な放電器用パッケージ、および放電器用パッケージを備えた放電器を提供することである。
本発明は、放電空間を形成する凹部と、該凹部の底面に対向する対向面を有し、凹部の内周面から放電空間内に突出した第1突出部および第2突出部と、を備えたセラミック基体と、前記第1突出部の前記対向面に形成された陽極と、前記第2突出部の前記対向面に形成され、前記陽極と電気的に絶縁された陰極と、前記セラミック基体の内部に埋設され、前記陽極および前記陰極と電気的に絶縁されたトリガ電極と、を含むことを特徴とする放電器用パッケージである。
また本発明は、前記放電器用パッケージと、前記放電器用パッケージの前記凹部によって形成される放電空間内に充填された不活性ガスと、前記放電器用パッケージの前記凹部の開口を覆うように、該凹部の開口周縁部に設けられ、放電空間を塞ぐ透光性部材と、を含むことを特徴とする放電器である。
本発明によれば、陽極が、セラミック基体における第1突出部の、凹部の底面と対向した対向面(第1突出対向面)に形成され、陰極が、セラミック基体における第2突出部の、凹部の底面と対向した対向面(第2突出対向面)に形成されているので、放電中に陰極の一部が飛散したとしても、その飛散物が放電空間を形成する凹部の開口から外方に放出されることを抑制することができる。したがって、放電器用パッケージを放電器に用いた
場合、たとえば、凹部の開口を塞ぐ透光性部材に飛散物が付着して黒化することを抑制することができ、その結果、放電器における発光量の低下を抑制することができる。
また本発明によれば、放電器は、前述した本発明に係る放電器用パッケージと、該放電器用パッケージの凹部によって形成される放電空間内に充填された不活性ガスと、凹部の開口周縁部に設けられて放電空間を塞ぐ透光性部材と、を備える。このような構成の放電器は、放電中の陰極からの飛散物が放電空間を形成する凹部の開口から外方に放出されることを抑制可能な、本発明に係る放電器用パッケージを備えているので、放電器における発光量の低下を抑制することができるとともに、放電器の長寿命化を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る放電器用パッケージ10を備えた放電器1の構成を示す斜視図である。 放電器用パッケージ10を上方から見た平面図である。 図1の切断面線A−Aで切断したときの放電器1の断面図である。 放電器用パッケージ10を下方から見た底面図である。 放電器用パッケージ10を製造するための積層体を示す分解斜視図である。 放電器用パッケージ10を製造するための積層体を示す分解斜視図である。
以下、本発明に係る放電器用パッケージおよび放電器について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る放電器用パッケージ10を備えた放電器1の構成を示す斜視図である。図2は、放電器用パッケージ10を上方から見た平面図である。図3は、図1の切断面線A−Aで切断したときの放電器1の断面図である。図4は、放電器用パッケージ10を下方から見た底面図である。
本実施形態に係る放電器1は、たとえばスマートフォンなどの携帯端末装置において、写真撮影用の閃光発光装置に用いられる閃光放電管に代用される。本実施形態の放電器1を用いた閃光発光装置は、該閃光発光装置における回路構成については従来公知の閃光放電管を用いた閃光発光装置と同様である。
放電器1は、本実施形態に係る放電器用パッケージ10と、放電器用パッケージ10の凹部111によって形成される放電空間112内に充填された不活性ガスと、放電器用パッケージ10の凹部111の開口を覆うように、該凹部111の開口周縁部に設けられ、放電空間112を塞ぐ透光性部材15と、を含んで構成される。
放電器用パッケージ10は、外観が直方体状の筐体である。放電器用パッケージ10の凹部111によって形成される放電空間112内に充填される不活性ガスは、たとえばキセノン(Xe)を主成分とするガスである。なお、放電器用パッケージ10は、平面視して矩形状であって、平面視したときの一辺の長さが1.2〜50mmであって、上下方向の厚みが0.3〜5mmに設定されている。また、凹部111は、第1突出部113Aおよび第2突出部113Bを除いたと仮定して、平面視したときの一辺の長さが0.6〜35mmであって、上下方向の深さが0.15〜2mmに設定されている。
透光性部材15は、平板状に形成された部材であり、後述の放電器用パッケージ10に
おける凹部111の開口周縁部に接合されて設けられており、放電空間112を塞いでいる。ここで、透光性部材15の「透光性」とは、放電空間112内における発光によって放射された光の少なくとも一部の波長の光が透過できることをいう。透光性部材15は、たとえばガラス、サファイアまたは透光性セラミックスなどの絶縁材料から成る。なお、透光性部材15は、平面視して矩形状であって、平面視したときの一辺の長さが1.2〜50mmであって、上下方向の厚みが0.1〜1mmに設定されている。
透光性部材15がガラスから成る場合、透光性部材15は、ガラス接合によって放電器用パッケージ10の凹部111の開口周縁部に固定されている。透光性部材15がサファイアまたは透光性セラミックスから成る場合、透光性部材15は、ガラス接合または焼結接合によって放電器用パッケージ10の凹部111の開口周縁部に固定されている。「焼結接合」とは、凹部111の開口周縁部と透光性部材15とを、接合用治具を使用して被接合面を接触させた状態にて高温処理することにより、セラミック基体11の凹部111に含まれるガラス質を接合材として機能させて接合させることをいう。
放電器用パッケージ10は、絶縁材料であるセラミックスから成るセラミック基体11と、陽極12と、陰極13とまたはトリガ電極14とを含んで構成される。
セラミック基体11は、上方から見た平面視において矩形状であって、有底筒状に形成された部材であり、放電空間112を形成する凹部111と、凹部111の底面111aから離間して、底面111aに対向する対向面を有し、凹部111の内周面から放電空間112内に突出した第1突出部113Aおよび第2突出部113Bと、を備える。セラミック基体11の形状に関する「有底筒状」とは、矩形平板状の底部と、底部を取り囲むように、該底部の4つの辺部の縁端にそれぞれ立設される、矩形平板状の4つの側部とを有して構成される形状をいう。すなわち、セラミック基体11において、凹部111は、底部と4つの側部とによって形成され、底部と4つの側部とで囲まれる空間が放電空間112となる。
また、セラミック基体11において、第1突出部113Aおよび第2突出部113Bは、4つの側部のいずれかの内面から放電空間112内に突出して形成される。本実施形態では、矩形平板状の底部と4つの側部とによって形成される凹部111について、第1突出部113Aは、底面111aにおいて互いに対向した2つの短辺のうちの一方の短辺に対応した辺部に立設される側部の内面から突出して形成され、第2突出部113Bは、他方の短辺に対応した辺部に立設される側部の内面から突出して形成される。
さらに、第1突出部113Aおよび第2突出部113Bは、矩形平板状に形成される。第1突出部113Aの、凹部111の底面111aと対向した対向面である第1突出対向面と、第2突出部113Bの、凹部111の底面111aと対向した対向面である第2突出対向面とは、凹部111の底面111aと平行である。また、第1突出部113Aにおける第1突出対向面の、凹部111の底面111aとの離間距離と、第2突出部113Bにおける第2突出対向面の、凹部111の底面111aとの離間距離とは、同じである。すなわち、第1突出部113Aにおける第1突出対向面と、第2突出部113Bにおける第2突出対向面とは、凹部111の底面111aに対して同じ高さ位置に位置している。なお、第1突出部113Aおよび第2突出部113Bは、平面視したときの一辺の長さが0.5〜15mmであって、上下方向の厚みが0.2〜1.5mmに設定されている。また、第1突出部113Aおよび第2突出部113Bは、凹部111の底面111aから上方に0.05〜1.8mmの箇所に設けられている。
なお、セラミック基体11について、平面視における「矩形状」とは、たとえば、搬送時または実装時などにおける損傷の可能性を低減させることを目的に、4つの角部分が内
方へ曲面状に窪んだ構造を有する形状を含む。
陽極12は、セラミック基体11の第1突出部113Aの、凹部111の底面111aと対向した第1突出対向面に形成された、矩形平板状の電極であり、後述の陰極13とともに放電用電極としての機能を有する。「放電用電極」とは、電位差によって放電空間112中の不活性ガスに絶縁破壊を生じさせて、不活性ガスに電流を流すために用いられる電極のことをいう。
本実施形態では、陽極12は、第1突出部113Aの第1突出対向面の全面にわたって形成されていてもよいけれども、後述の陰極13と同様に、第1突出部113Aの第1突出対向面における、第1突出対向面の外周縁端から面内側に、予め定める距離(たとえば2〜5mm程度)離間した内側領域に形成されていることが好ましい。
また、陽極12は、タングステン(W)などの高融点金属材料から成る複数の金属粒子を含んで構成される。この陽極12は、金属粒子以外に、後述のエミッタ材料(電子放出物質)から成る複数のエミッタ粒子を含んでいてもよい。
陰極13は、陽極12と電気的に絶縁されるように、セラミック基体11の第2突出部113Bの、凹部111の底面111aと対向した第2突出対向面に形成された、矩形平板状の電極である。
本実施形態では、陰極13は、第2突出部113Bの第2突出対向面の全面にわたって形成されていてもよいけれども、第2突出部113Bの第2突出対向面における、第2突出対向面の外周縁端から面内側に、予め定める距離(たとえば2〜5mm程度)離間した内側領域に形成されていることが好ましい。
また、陰極13は、タングステン(W)などの高融点金属材料から成る複数の金属粒子を含んで構成される。この陰極13は、金属粒子以外に、エミッタ材料(電子放出物質)から成る複数のエミッタ粒子を含んでいてもよい。陰極13が金属粒子とエミッタ粒子とを含んで構成されている場合、エミッタ粒子は、金属粒子間に介在していることが好ましい。具体的には、エミッタ粒子は、金属粒子間に介在する、セラミック基体11の第2突出部113Bに含まれるガラス質(金属粒子を構成する高融点金属材料よりも低融点である)内に分散されている。
エミッタ材料は、陰極13における電子放出特性を向上させるために、高融点金属材料よりも仕事関数が低い材料である。このようなエミッタ材料としては、高融点金属材料である、仕事関数4.54eVのタングステン(W)よりも仕事関数が低い、LaB(仕事関数2.66eV)、BaO(仕事関数0.99eV)、SrO(仕事関数1.27eV)、Cs−W合金(仕事関数1.36eV)、Ba−W合金(仕事関数1.56eV)などが挙げられる。これらの中でも、焼結助剤としての機能を有する、ホウ素原子を含むホウ化物であるLaBが、エミッタ材料として特に好ましい。焼成助剤としての機能を有するホウ化物をエミッタ材料として用いることによって、陰極13においてエミッタ粒子が、金属粒子間に介在する、セラミック基体11の凹部111に含まれるガラス質内に、より均一に分散される。
陰極13が、金属粒子とエミッタ粒子とを含んで構成されることによって、放電器1における放電中に陰極13の一部が飛散することを抑制することができるとともに、放電開始電圧を低下させることができ、放電器1の長寿命化を図ることができる。
さらにまた、陰極13においてエミッタ粒子が、金属粒子間に介在する、セラミック基
体11の第2突出部113Bに含まれるガラス質内に分散されることによって、放電時の熱拡散により、陰極13の最表面にエミッタ粒子が供給された状態となり、放電器1における発光量のばらつきを低減することができる。
なお、陽極12および陰極13の形成位置については、陽極12が第1突出部113Aの第1突出対向面に形成され、陰極13が第2突出部113Bの第2突出対向面に形成されることに限定されるものではなく、セラミック基体11を上方から見た平面視において、第1突出部113Aによって覆われるように第1突出部113Aと重なった凹部111の内面(底面111aまたは側面)部分に陽極12が形成され、第2突出部113Bによって覆われるように第2突出部113Bと重なった凹部111の内面(底面111aまたは側面)部分に陰極13が形成されていてもよい。
トリガ電極14は、陽極12および陰極13と電気的に絶縁されるように、セラミック基体11の内部に埋設されている。本実施形態では、トリガ電極14は、凹部111の底面111a下に埋設されている。放電器用パッケージ10は、トリガ電極14を備えることによって、放電空間112内に充填される不活性ガス全体をイオン化することができる、特に、陽極12および陰極13付近の不活性ガスをイオン化することができるので、陽極12と陰極13との間で放電が発生しやすくなる。このように、放電器用パッケージ10は、トリガ電極14が放電の始動を容易にするとともに、陽極12および陰極13が効果的に放電を起こすことができる。
また、トリガ電極14は、タングステン(W)などの高融点金属材料から成る複数の金属粒子を含んで構成される。このトリガ電極14は、金属粒子以外に、陽極12および陰極13と同様に、エミッタ材料(電子放出物質)から成る複数のエミッタ粒子を含んでいてもよい。なお、トリガ電極14は、平面透視して中央部分が矩形状であって、中央部分の一辺の長さが0.3〜34mmに設定されている。
さらに、本実施形態の放電器用パッケージ10は、セラミック基体11の外面に、陽極12に対応した第1の端子122と、陰極13に対応した第2の端子132と、トリガ電極14に対応した第3の端子142とが形成されている。
陽極12と第1の端子122とは、第1の導通路121を介して電気的に接続されている。陰極13と第2の端子132とは、第2の導通路131を介して電気的に接続されている。トリガ電極14と第3の端子142とは、第3の導通路141を介して電気的に接続されている。
第1の導通路121、第2の導通路131、第3の導通路141、第1の端子122、第2の端子132、および第3の端子142は、それぞれ、タングステン(W)などの高融点金属材料から成る複数の金属粒子を含んで構成され、金属粒子以外に、陽極12、陰極13およびトリガ電極14と同様に、エミッタ材料(電子放出物質)から成る複数のエミッタ粒子を含んでいてもよい。 次に、本実施形態に係る放電器1の製造方法について、図5Aおよび図5Bを用いて説明する。図5Aおよび図5Bは、放電器用パッケージ10を製造するための積層体を示す分解斜視図である。放電器1の製造方法は、成形工程と、印刷工程と、焼成工程と、封入工程とを含んで構成される。図5Aおよび図5Bに示すように、放電器1を構成する放電器用パッケージ10は、矩形板状の第1のセラミックグリーンシート21と、矩形板状の第2のセラミックグリーンシート22と、矩形板状の第3のセラミックグリーンシート23と、矩形板状の第4のセラミックグリーンシート24と、矩形板状の第5のセラミックグリーンシート25と、を積層させた積層体を用いて、製造される。
成形工程では、加工前の第1のセラミックグリーンシート21、第2のセラミックグリーンシート22、第3のセラミックグリーンシート23、第4のセラミックグリーンシート24、および第5のセラミックグリーンシート25を、予め定められた形状に成形する。
たとえば、第1のセラミックグリーンシート21は、セラミック基体11の凹部111に対応した、厚み方向に貫通する孔部211が形成されるように、成形される。第2のセラミックグリーンシート22は、セラミック基体11の凹部111に対応した、厚み方向に貫通する孔部221と、第1突出部113Aおよび第2突出部113Bとが形成されるように、成形される。第3のセラミックグリーンシート23は、セラミック基体11の凹部111に対応した、厚み方向に貫通する孔部231が形成されるように、成形される。
また、第4のセラミックグリーンシート24は、矩形板状のシートにおいて互いに対向する2つの短辺の縁端中央部に、内方へ曲面状に窪んだ第4シート切欠き241が形成されるように、成形される。第5のセラミックグリーンシート25は、矩形板状のシートにおいて互いに対向する2つの短辺の縁端中央部に、内方へ曲面状に窪んだ第5シート切欠き251が形成され、1つの長辺の縁端中央部に、内方へ曲面状に窪んだ第5シート切欠き252が形成されるように、成形される。
ここで、加工前のセラミックグリーンシートは、従来公知の方法で形成される。たとえば、加工前のセラミックグリーンシートの原料の主成分には、チタニア系酸化物、ジルコン酸系酸化物、およびアルミナ等が用いられる。チタン酸バリウムを主成分とする焼結体を用いる場合には、たとえば、チタン酸バリウム粉末に対して、所定量の酸化マグネシウム粉末、希土類元素の酸化物粉末および酸化マンガン粉末を配合し、さらに、必要に応じて焼結助剤としてガラス粉末を添加して素原量粉末を得る。次に、素原量粉末に有機ビヒクルを加えてセラミックスラリを調製し、次いで、ドクターブレード法またはダイコーダ法などの従来公知のシート成形法を用いて、加工前のセラミックグリーンシートが形成される。
成形工程の後工程である印刷工程では、第2のセラミックグリーンシート22の一主面上の、第1突出部113Aに対応した領域に、陽極12を印刷し、第2のセラミックグリーンシート22の一主面上の、第2突出部113Bに対応した領域に、陰極13を印刷する。さらに、第5のセラミックグリーンシート25の一主面とは反対側の他主面上に、トリガ電極14を印刷する。図5Bにおいては、第5のセラミックグリーンシート25の他主面上にトリガ電極14を印刷しているが、第4のセラミックグリーンシート24における一主面上に、トリガ電極14を印刷してもよい。
また、第5のセラミックグリーンシート25の、第4のセラミックグリーンシート24と対向する面とは反対側の一主面上に、第1の端子122、第2の端子132、および第3の端子142を印刷する。また、第4のセラミックグリーンシート24の他主面上および第4シート切欠き241ならびに第5のセラミックグリーンシート25の第5シート切欠き251に、第1の導通路121および第2の導通路131を印刷する。また、少なくとも第5のセラミックグリーンシート25の他主面上および第5シート切欠き252ならびに必要に応じて第4のセラミックグリーンシート24の他主面上に、第3の導通路141を印刷する。
印刷工程における、陽極12、陰極13、トリガ電極14、第1の端子122、第2の端子132、第3の端子142、第1の導通路121、第2の導通路131、および第3の導通路141は、高融点金属材料であるタングステン(W)などの金属粒子、および必要に応じてエミッタ材料であるLaBなどのエミッタ粒子に、予め定める有機バインダ
および溶剤を添加混合して得た金属ペーストを、従来公知のスクリーン印刷法を用いて印刷することによって、形成される。
印刷工程の後工程である焼成工程では、第1のセラミックグリーンシート21、第2のセラミックグリーンシート22、第3のセラミックグリーンシート23、第4のセラミックグリーンシート24、および第5のセラミックグリーンシート25を、陽極12および陰極13が、第1のセラミックグリーンシート21の孔部211、第2のセラミックグリーンシート22の孔部221、および第3のセラミックグリーンシート23の孔部231内に含まれ、トリガ電極14が第4のセラミックグリーンシート24および第5のセラミックグリーンシート25に挟持されるように、積層して積層体を形成する。次に、積層させた積層体を焼成することによって、放電器用パッケージ10を製造する。
焼成工程における積層体の焼成条件としては、昇温速度を5℃/hから300℃/hとして、脱脂を500℃までの温度範囲で行い、次いで、昇温速度を25℃/hから1000℃/hとして、水素および窒素の混合ガスの還元雰囲気中にて1400℃から1600℃の温度範囲で0.5時間から4時間焼成する。さらに、焼成後の試料に対して、酸化雰囲気中、900℃から1100℃の温度範囲で再酸化処理を行う。
焼成工程の後工程である封入工程では、たとえばキセノン(Xe)を主成分とする不活性ガス雰囲気下において、放電器用パッケージ10のセラミック基体11における凹部111の開口周縁部を、透光性部材15と密着させ、凹部111と透光性部材15とで囲まれる密閉空間に、不活性ガスを封入する。凹部111の開口周縁部と透光性部材15との密着には、透光性部材15に用いるガラスより融点の低いガラスが用いられる。
上記成形工程、印刷工程、焼成工程および封入工程を経ることにより、本実施形態に係る放電器1を製造することができる。
本実施形態の放電器用パッケージ10によれば、陽極12が、セラミック基体11における第1突出部113Aの、凹部111の底面111aと対向した第1突出対向面に形成され、陰極13が、セラミック基体11における第2突出部113Bの、凹部111の底面111aと対向した第2突出対向面に形成されているので、放電中に陰極13の一部が飛散したとしても、その飛散物が放電空間112を形成する凹部111の開口から外方に放出されることを抑制することができる。したがって、放電器用パッケージ10を放電器1に用いた場合、たとえば、凹部111の開口を塞ぐ透光性部材15に飛散物が付着して黒化することを抑制することができ、その結果、放電器1における発光量の低下を抑制することができる。
また、放電器1の小型化、低背化を図る場合、陽極12および陰極13と、透光性部材15との離間距離が短くなり、陽極12および陰極13と、透光性部材15とが近接して配置されることになる。このように、陽極12および陰極13と、透光性部材15とが近接して配置される場合であっても、本実施形態の放電器用パッケージ10では、陽極12が第1突出部113Aの第1突出対向面に形成され、陰極13が第2突出部113Bの第2突出対向面に形成されて、放電中の陰極13からの飛散物が放電空間112を形成する凹部111の開口から外方に放出されることが抑制されているので、凹部111の開口を塞ぐ透光性部材15に飛散物が付着して黒化することが抑制され、その結果、発光量の低下を抑制しつつ、放電器1の小型化、低背化を図ることができる。
さらにまた、本実施形態の放電器用パッケージ10において、陰極13が、第2突出部113Bの第2突出対向面の外周縁端から面内側に、予め定める距離離間した内側領域に形成されていることによって、放電中における陰極13からの飛散物が、放電空間112
を形成する凹部111の開口から外方に放出されることを、より確実に抑制することができる。
また、本実施形態の放電器用パッケージ10において、第1突出部113Aの第1突出対向面と、第2突出部113Bの第2突出対向面とが、凹部111の底面111aと平行であり、第1突出対向面の、凹部111の底面111aとの離間距離と、第2突出対向面の、凹部111の底面111aとの離間距離とが、同じである。その結果、陽極12と陰極13との間の空間において、放電が発生する電界分布を第1突出部113Aおよび第2突出部113Bによって規制することができ、放電ルートをコントロールすることで、放電を安定化させることができる。
また、本実施形態の放電器1は、本実施形態に係る放電器用パッケージ10と、該放電器用パッケージ10の凹部111によって形成される放電空間112内に充填された不活性ガスと、凹部111の開口周縁部に設けられて放電空間112を塞ぐ透光性部材15と、を備える。このような構成の放電器1は、放電中の陰極13からの飛散物が放電空間112を形成する凹部111の開口から外方に放出されることを抑制可能な放電器用パッケージ10を備えているので、放電器1における発光量の低下を抑制することができるとともに、放電器1の長寿命化を実現することができる。
1 放電器
10 放電器用パッケージ
11 セラミック基体
12 陽極
13 陰極
14 トリガ電極
15 透光性部材
21 第1のセラミックグリーンシート
22 第2のセラミックグリーンシート
23 第3のセラミックグリーンシート
24 第4のセラミックグリーンシート
25 第5のセラミックグリーンシート
111 凹部
111a 底面
112 放電空間
113A 第1突出部
113B 第2突出部
121 第1の導通路
122 第1の端子
131 第2の導通路
132 第2の端子
141 第3の導通路
142 第3の端子
211,221,231 孔部
241 第4シート切欠き
251,252 第5シート切欠き

Claims (5)

  1. 放電空間を形成する凹部と、該凹部の底面に対向する対向面を有し、凹部の内周面から放電空間内に突出した第1突出部および第2突出部と、を備えたセラミック基体と、
    前記第1突出部の前記対向面に形成された陽極と、
    前記第2突出部の前記対向面に形成され、前記陽極と電気的に絶縁された陰極と、
    前記セラミック基体の内部に埋設され、前記陽極および前記陰極と電気的に絶縁されたトリガ電極と、を含むことを特徴とする放電器用パッケージ。
  2. 前記陰極は、前記第2突出部の前記対向面において、該対向面の外周縁端から離間して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の放電器用パッケージ。
  3. 前記第1突出部の前記対向面および前記第2突出部の前記対向面は、前記凹部の底面と平行であることを特徴とする請求項1または2に記載の放電器用パッケージ。
  4. 前記第1突出部の前記対向面の、前記凹部の底面との離間距離と、前記第2突出部の前記対向面の、前記凹部の底面との離間距離とは、同じであることを特徴とする請求項3に記載の放電器用パッケージ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の放電器用パッケージと、
    前記放電器用パッケージの前記凹部によって形成される放電空間内に充填された不活性ガスと、
    前記放電器用パッケージの前記凹部の開口を覆うように、該凹部の開口周縁部に設けられ、放電空間を塞ぐ透光性部材と、を含むことを特徴とする放電器。
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