JP6495758B2 - 放電器用パッケージおよび放電器 - Google Patents

放電器用パッケージおよび放電器 Download PDF

Info

Publication number
JP6495758B2
JP6495758B2 JP2015122933A JP2015122933A JP6495758B2 JP 6495758 B2 JP6495758 B2 JP 6495758B2 JP 2015122933 A JP2015122933 A JP 2015122933A JP 2015122933 A JP2015122933 A JP 2015122933A JP 6495758 B2 JP6495758 B2 JP 6495758B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pair
discharger
discharge electrode
discharge
electrode layers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015122933A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017010680A (ja
Inventor
明彦 北川
明彦 北川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2015122933A priority Critical patent/JP6495758B2/ja
Publication of JP2017010680A publication Critical patent/JP2017010680A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6495758B2 publication Critical patent/JP6495758B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Discharge Lamp (AREA)
  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Description

本発明は、放電器用パッケージ、およびこれを備える放電器に関する。
近年、携帯電話などの携帯機器にカメラ機能が設けられており、夜間および室内などにおいても明るい画像を撮像することが求められている。携帯機器に設ける照明装置には小型化が必要であり、従来ではLED(Light Emitting Diode)を用いた照明装置が設けられている。しかし、LEDでは光量が低く、要求される光量の照明光を放射することができない。瞬間的に大光量の光を放射可能な照明装置として、ガラス管内にキセノンなどの不活性ガスが充填された構造の放電器がある。
放電器においては、ガラス管内に酸素、窒素、水などの活性成分が不純物として存在すると、発光量が低下するなどの発光不良が生じるため、特許文献1記載の高圧ナトリウムランプでは、発光管内に不純物を吸着するゲッターを封入している。
特開平10−40864号公報
放電器の小型化に対する要求に応じるために、特許文献1のようなランプではなく、セラミックパッケージ型の放電器が提案されている。セラミックパッケージ型の放電器は、セラミック筐体とガラス蓋体とからなり不活性ガスを封入して筐体内部に設けた電極で放電して発光する。このセラミックパッケージ型の放電器においても不純物による発光不良を低減するために、ゲッターを封入することが考えられるが、特許文献1記載のランプとは構成が大きく異なるので、特許文献1に記載されたゲッターをセラミックパッケージ型の放電器に適用することはできない。
本発明の目的は、小型化が可能で発光不良を低減することができる放電器用パッケージおよび放電器を提供することである。
本発明の一つの態様の放電器用パッケージは、セラミックスから成る筐体であって、板状の底部と、前記底部の一方主面に設けられ、該一方主面の外周縁に沿った枠状の側壁部と、前記一方主面の前記側壁部で囲まれた領域から突出するか、または、前記側壁部の内周面から突出し、前記一方主面と平行な上面を有する一対の突出部と、を備える筐体と、金属材料からなり、前記一対の突出部のそれぞれの前記上面に設けられる一対の放電電極層と、気体分子を吸着可能なゲッター材料からなり、前記一対の放電電極層のうちの少なくともいずれか一方の放電電極層の上面に設けられるゲッター層と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の一つの態様の放電器は、上記の放電器用パッケージと、前記筐体の開口を塞ぐ蓋体と、前記筐体の前記底部および前記側壁部と前記蓋体とで囲まれた空間内に充填された不活性ガスと、を含むことを特徴とする。
本発明の一つの態様の放電器用パッケージによれば、セラミックスから成る筐体を使用することで小型化が可能であり、ゲッター材料からなるゲッター層を放電電極層上に設けることで、不純物の量を低減することができ、不純物に起因する発光不良を低減することができる。
本発明の一つの態様の放電器によれば、上記の放電器用パッケージを用いることにより、小型化が可能で発光不良が低減された放電器を提供することができる。
本発明の第1の実施形態である放電器10を有する撮像装置1の外観図である。 図1の放電器10の斜視図である。 図2の放電器10の分解斜視図である。 図2の切断面線A−Aで切断したときの放電器10の断面図である。 放電器10を構成する放電器用パッケージ11の平面図である。 放電器用パッケージ11を下方から見た底面図である。 放電器用パッケージ11を製造するための積層体を示す分解斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る放電器10Aの斜視図である。 図8の放電器10Aの分解斜視図である。 図8の切断面線A−Aで切断したときの放電器10Aの断面図である。
以下、本発明に係る放電器用パッケージおよび放電器について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態である放電器10を備える撮像装置1の外観図である。放電器10は、たとえばスマートフォンなどの携帯端末装置やデジタルカメラなどの撮像装置1に、フラッシュ光源として内蔵するものである。放電器10は、たとえば、希ガスなどの不活性ガスの放電作用を利用して、LEDと比較して、瞬間的に大光量の閃光を発することができる。放電器10を発光させる回路構成は、従来公知の、ガラス管内にキセノンなどの不活性ガスが充填された構造のキセノン放電管を用いた閃光発光器と同様である。図1に示す撮像装置1は、スマートフォンであって、表示面の裏面側に撮像可能なレンズを有する光学装置2や放電器10を内蔵した発光装置3が設けられている。
図2は図1の放電器10の斜視図であり、図3は図2の放電器10の分解斜視図であり、図4は図2の切断面線A−Aで切断したときの放電器10の断面図である。また、図5は放電器10を構成する放電器用パッケージ11の平面図であり、図6は放電器用パッケージ11を下方から見た底面図である。
放電器10は、本実施形態に係る放電器用パッケージ11と、放電器用パッケージ11における筐体111の凹部111Dを覆う蓋体12と、凹部111Dと蓋体12とで囲まれた空間(放電空間P)内に充填された不活性ガスと、を含んで構成される。なお、不活性ガスは、たとえば、希ガスであるキセノン(Xe)を主成分とするガスである。
蓋体12は、透光性を有する平板状の部材であり、凹部111Dを塞ぐように筐体111の側壁部111Bの上面111Bcに接合される。ここで、蓋体12の「透光性」とは、放電空間P内における発光によって放射された光の少なくとも一部の波長の光が透過できることをいう。蓋体12は、たとえばガラス、サファイア、透光性セラミックスなどの絶縁材料から成る。
蓋体12がガラスから成る場合、蓋体12は、ガラス接合によって側壁部111Bの上面111Bcに固定される。蓋体12がサファイアまたは透光性セラミックスから成る場合、蓋体12は、ガラス接合または焼結接合によって側壁部111Bの上面111Bcに固定される。「焼結接合」とは、接合用治具を使用して、側壁部111Bの上面111Bcと蓋体12とを、被接合面を接触させた状態で高温処理することにより、筐体111に含まれるガラス質を接合材として機能させて接合させることをいう。
放電器用パッケージ11は、筐体111と、一対の突出部111Baと、一対の放電電極層112,113と、ゲッター層114,115と、トリガ電極116とを含んで構成される。
筐体111は、アルミナ、チタニア系酸化物、ジルコン酸系酸化物などのセラミックスから成る。筐体111は、矩形板状の底部111Aと、底部111Aの一方主面111Aaに設けられる側壁部111Bと、矩形板状の一対の突出部111Baとを有する。筐体111の凹部111Dは、底部111Aの一方主面111Aaと側壁部111Bの内周面111Bbとで規定される。筐体111において、底部111A、側壁部111B、および一対の突出部111Baは、一体的に形成されている。
筐体111において、側壁部111Bは、底部111Aの一方主面111Aaに設けられ、一方主面111Aaの外周縁に沿った枠状を成し、底部111Aの主面に垂直な内周面111Bbを有する。換言すると、側壁部111Bは、下面が底部111Aの一方主面111Aaにおける外周縁に連なり、上方に開放した上端開口を有し、底部111Aの一方主面111Aaに垂直な内周面111Bbによって凹部111Dが規定される。
一対の突出部111Baは、それぞれ、底部111Aの一方主面111Aaの側壁部111Bで囲まれた領域すなわち、凹部111Dに臨む領域から上方に向かって突出するか、または、側壁部111Bの内周面111Bbから内方に向かって突出し、底部111Aの一方主面111Aaと平行な上面111Bdを有する。本実施形態では、一対の突出部111Baは、それぞれ、側壁部111Bの内周面111Bbにおいて、矩形枠状の互いに対向する2つの短辺に対応した部分から、凹部111D内に突出している。これら一対の突出部111Baは、下面が底部111Aの一方主面111Aaに連なっている。
底部111A、側壁部111Bおよび一対の突出部111Baによって構成される凹部111Dを有する筐体111において、凹部111Dの内面は、底部111Aの一方主面111Aa、側壁部111Bの内周面111Bb、および一対の突出部111Baの上面111Bdを含む。
筐体111において、底部111Aは、長辺の長さが5mm〜20mmであり、短辺の長さが2mm〜5mmであり、厚みが0.2mm〜0.5mmである。また、側壁部111Bは、厚み(底部111Aの一方主面111Aaからの高さ)が0.2mm〜1mmであり、外周縁において、長辺の長さが5mm〜20mmであり、短辺の長さが2mm〜5mmであり、内周縁において、長辺の長さが3mm〜18mmであり、短辺の長さが1mm〜4mmである。さらにまた、一対の突出部111Baは、それぞれ、厚み(底部111Aの一方主面111Aaからの高さ)が0.2mm〜1mmであり、短辺の長さ(内周面111Bbから放電空間Pへの突出長さ)が0.5mm〜3mmであり、長辺の長さが1mm〜3mmである。
また、筐体111には、底部111Aにおける2つの短辺側の側面中央部、および、底部111Aにおける1つの長辺側の側面中央部に、内方へ曲面状に窪んだキャスタレーション111Cが設けられている。なお、各キャスタレーション111Cには、後述の外部端子117,118,119にそれぞれ対応した導通路が形成されている。
一対の放電電極層112,113は、一対の突出部111Baの上面111Bdにそれぞれ設けられる。一対の放電電極層112,113は、複数の金属粒子から成り、電位差によって不活性ガスに絶縁破壊を生じさせて、不活性ガスに電流を流すために用いられる電極であり、陰極と陽極とからなる。本実施形態では、一方の放電電極層112が陰極であり、他方の放電電極層112が陽極である。一対の放電電極層112,113は、たとえば矩形板状に形成される。一対の放電電極層112,113のうち、一方の放電電極層112が陰極であり、他方の放電電極層113が陽極である。ゲッター層114は、陰極の上面に設けられる。
ゲッター層114,115は、一対の放電電極層112,113のうちの少なくともいずれか一方の放電電極層の上面112a,113aに設けられる。ゲッター層114,115は、気体分子を吸着可能なゲッター材料からなり、放電空間P内に不活性ガスとともに混在する不純物である各種活性ガスの気体分子を吸着する。不純物である気体分子は、たとえば気体状の酸素分子、窒素分子、一酸化炭素分子、二酸化炭素分子、水分子など放電不良を生じさせる気体分子である。
ゲッター層114,115を構成するゲッター材料としては、上記の不純物を吸着可能な材料であれば限定されないが、たとえば、Zr、V、Fe、Ti、Sn、Hfなどの金属材料を用いることができる。これらの金属材料は、単独で用いてもよく、複数種類を併用してもよく、また合金などであってもよい。
本実施形態のゲッター層114,115は、上記金属材料からなる非蒸発型ゲッターであり、層表面に形成されている被膜が加熱によって内部に拡散され、最表面に清浄な金属面が露出する、いわゆる活性化することによって、不純物である気体分子を吸着する。ゲッター層114,115を設けることにより放電空間P内の不純物の量を低減することができ、不純物に起因する発光不良を低減することができる。
活性化するための加熱温度は、ゲッター層114,115を構成するゲッター材料によっても異なるが、たとえば300〜500℃程度である。放電器10は、放電時に放電電極層112,113が3600℃程度まで瞬間的に上昇する。本実施形態のようにゲッター層114,115は、一対の放電電極層112,113の上面112a,113aに設けられているので、放電電極層112,113の温度上昇によって加熱され活性化される。したがって、放電器10が、ゲッター層114,115を活性化させるための加熱手段を備える必要がない。
ゲッター層114,115は、不純物を吸着するものであるから、なるべき大きな表面積を有するように設けてもよい。たとえば、一対の放電電極層112,113間の底部111Aの一方主面111Aaに設けることが考えられるが、その場合、放電電極間に形成される電界中に導電体であるゲッター層が存在することになるので、放電電流がゲッター層を流れてしまい、発光が不十分となる。
本実施形態のように、放電電極層112,113の上面112a,113aに設けることで、放電電流がゲッター層114,115を流れることがなく、また放電電極層112,113によって加熱されるので、加熱手段も不要となる。
本実施形態では、放電電極層112,113の上面112a,113aそれぞれにゲッター層114,115を設けているが、いずれか一方の放電電極層の上面にのみゲッター層を設けてもよく、その場合、陰極となる放電電極層112の上面112aに設けてもよ
い。放電時には、放電電極層112,113はいずれも高温になるが、特に陰極のほうが温度が高く、放電時には陰極を構成する金属材料が蒸発または飛散してしまう場合がある。金属材料が蒸発または飛散してしまうと、飛散した金属材料が蓋体12の内表面に付着して光の透過を妨げたり、陰極が小さくなって放電不良などが生じて放電器10が使用できなくなる。金属材料であるゲッター層114,115を設けることで、放電電極層112,113で発生した熱はゲッター層114,115に伝導し放熱されるので、放電電極層112,113の温度上昇が抑えられ、陰極における金属材料の蒸発や飛散を抑制することができ、放電器10の使用寿命を延ばすことができる。
ゲッター層114,115は、一対の放電電極層112,113の上面のうち、電子が放出される電極端部の部分を除く部分に設けられていてもよい。陰極である放電電極層112にゲッター層114を設ける場合、電子が放出される電極端部の部分を除く部分に設けられる。電子が放出される電極端部は、一対の放電電極層112,113の互いに対向する端部である。電極端部に近接してゲッター層が設けられると、電子の放出が不十分となり十分に発光できない。ゲッター層を設けない電極端部の部分は、たとえば電極端部の端面から100〜500μmの距離の部分である。
トリガ電極116は、矩形板状に形成され、一対の放電電極層112,113と電気的に絶縁されるように、筐体111の底部111Aの内部に埋設されている。トリガ電極116は、外部のトリガ回路からの信号に応じて、一対の放電電極層112,113のうちの陰極となる放電電極との間で予備放電し、一対の放電電極層112,113間での安定した主放電を開始させる。
トリガ電極116は、タングステン(W)およびモリブデン(Mo)などの高融点金属から成る。また、トリガ電極116は、長辺の長さが3mm〜18mmであり、短辺の長さが1mm〜4mmであり、厚みが1μm〜10μmである。
さらに、本実施形態の放電器用パッケージ11は、筐体111の外面に、一対の放電電極層112,113のそれぞれに対応した外部端子117,118と、トリガ電極116に対応した外部端子119とが設けられている。
放電電極層112と外部端子117とはキャスタレーション111Cに形成された導通路117aを介して電気的に接続され、放電電極層113と外部端子118とはキャスタレーション111Cに形成された導通路118aを介して電気的に接続され、トリガ電極116と外部端子119とはキャスタレーション111Cに形成された不図示の導通路を介して電気的に接続されている。外部端子117,118,119および導通路117a,118aは、それぞれ、タングステン(W)およびモリブデン(Mo)などの高融点金属から成る。
以上のような構成の本実施形態の放電器10によれば、放電器用パッケージ11を用いることで、小型化が可能であり、ゲッター層114,115を設けることにより放電空間P内の不純物の量を低減することができ、不純物に起因する発光不良を低減することができる。放電電極層112,113の上面112a,113aに設けることで、放電電流がゲッター層114,115を流れることがなく、また放電電極層112,113によって加熱されるので、加熱手段も不要となる。
次に、本実施形態に係る放電器10の製造方法について、図7を用いて説明する。図7は、放電器用パッケージ11を製造するための積層体を示す分解斜視図である。放電器10の製造方法は、成形工程と、印刷工程と、焼成工程と、封入工程とを含んで構成される。図7に示すように、放電器10を構成する放電器用パッケージ11は、矩形板状の第1のセラミックグリーンシート21と、矩形板状の第2のセラミックグリーンシート22と、矩形板状の第3のセラミックグリーンシート23と、矩形板状の第4のセラミックグリーンシート24とを積層させた積層体を用いて、製造される。
成形工程では、加工前の第1のセラミックグリーンシート21、第2のセラミックグリーンシート22、第3のセラミックグリーンシート23、および第4のセラミックグリーンシート24を、予め定められた形状に成形する。たとえば、第1のセラミックグリーンシート21は、筐体111の凹部111Dの開口に対応した、厚み方向に貫通する第1シート孔部211が形成されるように、成形される。第2のセラミックグリーンシート22は、筐体111の凹部111Dの開口および一対の突出部111Baに対応した、厚み方向に貫通する第2シート孔部221が形成されるとともに、矩形板状のシートにおいて互いに対向する2つの短辺の縁端中央部に、キャスタレーション111Cに対応して内方へ曲面状に窪んだ第2シート切欠き222が形成されるように、成形される。第3のセラミックグリーンシート23は、矩形板状のシートにおいて互いに対向する2つの短辺の縁端中央部に、キャスタレーション111Cに対応して内方へ曲面状に窪んだ第3シート切欠き231が形成され、1つの長辺の縁端中央部に、キャスタレーション111Cに対応して内方へ曲面状に窪んだ第3シート切欠き231が形成されるように、成形される。第4のセラミックグリーンシート24は、矩形板状のシートにおいて互いに対向する2つの短辺の縁端中央部に、キャスタレーション111Cに対応して内方へ曲面状に窪んだ第4シート切欠き241が形成され、1つの長辺の縁端中央部に、キャスタレーション111Cに対応して内方へ曲面状に窪んだ第4シート切欠き241が形成されるように、成形される。
ここで、加工前のセラミックグリーンシートは、従来公知の方法で形成される。たとえば、加工前のセラミックグリーンシートの原料の主成分には、アルミナ、チタニア系酸化物、およびジルコン酸系酸化物等が用いられる。チタン酸バリウムを主成分とする焼結体を用いる場合には、たとえば、チタン酸バリウム粉末に対して、所定量の酸化マグネシウム粉末、希土類元素の酸化物粉末および酸化マンガン粉末を配合し、さらに、必要に応じて焼結助剤としてガラス粉末を添加して素原量粉末を得る。次に、素原量粉末に有機ビヒクルを加えてセラミックスラリを調製し、次いで、ドクターブレード法またはダイコーダ法などの従来公知のシート成形法を用いて、加工前のセラミックグリーンシートが形成される。
成形工程の後工程である印刷工程では、第2のセラミックグリーンシート22の一主面上に、一対の放電電極層112,113およびゲッター層114,115となる金属ペーストを印刷する。さらに、第4のセラミックグリーンシート24の一主面上に、トリガ電極116となる金属ペーストを印刷する。図7においては、第4のセラミックグリーンシート24の一主面上にトリガ電極116となる金属ペーストを印刷しているが、第3のセラミックグリーンシート23の、第4のセラミックグリーンシート24と対向する面上に、トリガ電極116となる金属ペーストを印刷してもよい。
また、第4のセラミックグリーンシート24の、第3のセラミックグリーンシート23と対向する面とは反対側の面上に、外部端子117,118,119となる金属ペーストを印刷する。また、第2のセラミックグリーンシート22の第2シート切欠き222、第3のセラミックグリーンシート23の第3シート切欠き231、ならびに第4のセラミックグリーンシート24の第4シート切欠き241に、導通路117a,118aとなる金属ペーストを印刷する。
印刷工程における、一対の放電電極層112,113、トリガ電極116、外部端子117,118,119、および導通路117a,118aとなる金属ペーストは、高融点金属であるタングステン(W)などの金属粒子およびニッケル(Ni)などの金属粒子に、予め定める有機バインダおよび溶剤を添加混合して得たものを、従来公知のスクリーン印刷法を用いて印刷すればよい。
ゲッター層114,115となる金属ペーストは、たとえばZrなどの金属粒子に予め定める有機バインダおよび溶剤を添加混合して得たものを、従来公知のスクリーン印刷法を用いて印刷すればよい。
印刷工程の後工程である焼成工程では、第1のセラミックグリーンシート21、第2のセラミックグリーンシート22、第3のセラミックグリーンシート23、および第4のセラミックグリーンシート24を、一対の放電電極層112,113が第1のセラミックグリーンシート21の第1シート孔部211内に含まれ、トリガ電極116が第3のセラミックグリーンシート23および第4のセラミックグリーンシート24に挟持されるように、積層して積層体を形成する。次に、積層させた積層体を焼成する。
焼成工程における積層体の焼成は、昇温速度を5℃/h〜300℃/hとして、脱脂を500℃までの温度範囲で行い、次いで、昇温速度を25℃/h〜1000℃/hとして、水素および窒素の混合ガスの還元雰囲気中にて1400℃〜1600℃の温度範囲で0.5時間から4時間焼成する。このような積層体の焼成により、セラミックスから成る筐体111における、一対の放電電極層112,113の上面112a,113aにゲッター層114,115を形成することができる。なお、ゲッター層114,115は、上記印刷工程では印刷を行わず、焼成工程後に、ゲッター層用の印刷工程を行い、再度焼成工程を行って形成してもよい。
次に、封入工程では、たとえばキセノン(Xe)を主成分とする不活性ガス雰囲気下において、放電器用パッケージ11の筐体111における側壁部111Bの上面111Bcを、蓋体12と密着させ、筐体111の底部111Aおよび側壁部111Bと、蓋体12とで囲まれる密閉空間(放電空間P)内に、不活性ガスを封入する。側壁部111Bの上面111Bcと蓋体12との密着には、蓋体12に用いるガラスより融点の低いガラスが用いられる。
上記成形工程、印刷工程、焼成工程、および封入工程を経ることにより、本実施形態に係る放電器10を製造することができる。
図8は本発明の第2実施形態である放電器10Aの斜視図であり、図9は図8の放電器10Aの分解斜視図であり、図10は図8の切断面線A−Aで切断したときの放電器10Aの断面図である。
放電器10Aは、放電器用パッケージ11Aの構成が、一対の放電補助電極120,121をさらに含むこと以外は、第1実施形態の放電器用パッケージ11と同様であり、第1実施形態の放電器10と同じ部位については、同じ参照符号を付し詳細な説明は省略する。
本実施形態の放電器10Aの放電器用パッケージ11Aは、第1実施形態の放電器用パッケージ11に加えて、一対の放電補助電極120,121をさらに含む。一対の放電補助電極120,121は、放電空間P内における放電効率を高くするための補助電極であり、放電器10Aにおいては、一対の放電電極層112,113間での放電に加えて、一対の放電補助電極120,121間でも放電する。
一対の放電補助電極120,121は、それぞれ、金属から成り、長さが1mm〜5m
mであり、外径が0.3mm〜0.8mmの棒状電極である。このような、棒状の一対の放電補助電極120,121を用いることによって、放電空間P内における放電効率を高くすることができるので、瞬間的に大光量の光を放射可能となり、放電器10Aにおいて十分な光量を確保することができる。金属材料からなる一対の棒状電極は、各棒状電極の先端同士が互いに対向するように、一対の放電電極層112,113に接合されている。
一対の放電補助電極120,121は、各放電補助電極120,121の先端同士が互いに対向するように、一対の放電電極層112,113の上面112a,113aのうち、ゲッター層114,115が設けられていない部分に、導電性を有する接合材によって接合される。なお、放電補助電極120,121は、一部または全部がゲッター層114,115の上面に、接合材によって接合されていてもよい。放電電極層112,113と直接接触する部分がなくても、ゲッター層114,115を介して放電電極層112,113の上面112a,113aに、放電補助電極120,121が設けられていてもよい。
一対の放電補助電極120,121は、互いの軸線が一致し、各軸線が、矩形枠状の側壁部111Bの2つの短辺の中心を通る仮想直線と平行であり、先端が各突出部111Baの上面から内方側に延出するように、各突出部111Baの上面に設けられた一対の放電電極層112,113上に接合されている。また、好ましくは、一対の放電補助電極120,121は、互いの軸線が一致し、かつ、各軸線が、矩形枠状の側壁部111Bの2つの短辺の中心を通る仮想直線と一致するように設けられる。
一対の放電補助電極120,121を構成する金属としては、タングステン(W)およびモリブデン(Mo)などの高融点金属を挙げることができる。
また、一対の放電電極層112,113のうち陰極となる放電電極層上に設けられた放電補助電極は、タングステン(W)およびモリブデン(Mo)などの高融点金属の他に、電子放出特性に優れた酸化ランタン、酸化イットリウムまたは酸化セリウムを含んでいてもよい。
また、一対の放電補助電極120,121の先端の形状は特に限定されるものではないが、半球状、円錐台形状、四角錐台形状などの、先細状であってもよい。特に、陰極となる放電電極層上に設けられた放電補助電極の先端が先細状であることによって、電子放出特性を向上させることができ、一対の放電補助電極120,121間の放電効率をより高くすることができるので、放電器10Aにおいて十分な光量を確保することができる。
一対の放電補助電極120,121を一対の放電電極層112,113に接合するための接合材は、タングステン(W)を主成分とする金属ろう材であり、一対の放電電極層112,113を構成する金属粒子の主金属(高融点金属)、および、一対の放電補助電極120,121を構成する金属と、合金を形成可能な金属を1%以上50%以下含有している。
一対の放電電極層112,113を構成する金属粒子の主金属、および、一対の放電補助電極120,121を構成する金属が、タングステン(W)またはモリブデン(Mo)である場合、接合材に含有される金属は、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)またはコバルト(Co)である。一対の放電電極層112,113を構成する金属粒子の主金属、および、一対の放電補助電極120,121を構成する金属と合金を形成可能な金属を含有する接合材を用いることによって、一対の放電補助電極120,121と一対の放電電極層112,113との間の接合強度を向上させることができる。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形や変更が可能である。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。
1 撮像装置
2 光学装置
3 発光装置
10,10A 放電器
11,11A 放電器用パッケージ
12 蓋体
21 第1のセラミックグリーンシート
22 第2のセラミックグリーンシート
23 第3のセラミックグリーンシート
24 第4のセラミックグリーンシート
111 筐体
111A 底部
111Aa 一方主面
111B 側壁部
111Ba 突出部
111Bb 内周面
111Bc 側壁部の上面
111Bd 突出部の上面
111C キャスタレーション
111D 凹部
112,113 放電電極層
112a,113a 放電電極層の上面
114,115 ゲッター層
116 トリガ電極
117 外部端子
117a 導通路
118 外部端子
118a 導通路
119 外部端子
120 放電補助電極
211 第1シート孔部
221 第2シート孔部
P 放電空間

Claims (5)

  1. セラミックスから成る筐体であって、
    板状の底部と、
    前記底部の一方主面に設けられ、該一方主面の外周縁に沿った枠状の側壁部と、
    前記一方主面の前記側壁部で囲まれた領域から突出するか、または、前記側壁部の内周面から突出し、前記一方主面と平行な上面を有する一対の突出部と、を備える筐体と、
    金属材料からなり、前記一対の突出部のそれぞれの前記上面に設けられる一対の放電電極層と、
    気体分子を吸着可能なゲッター材料からなり、前記一対の放電電極層のうちの少なくともいずれか一方の放電電極層の上面に設けられるゲッター層と、を含むことを特徴とする放電器用パッケージ。
  2. 前記一対の放電電極層のうち、一方の放電電極層が陰極であり、他方の放電電極層が陽極であり、
    前記ゲッター層は、前記陰極の上面に設けられることを特徴とする請求項1記載の放電器用パッケージ。
  3. 前記ゲッター層は、前記一対の放電電極層の上面のうち、電子が放出される電極端部の部分を除く部分に設けられることを特徴とする請求項1または2記載の放電器用パッケージ。
  4. 金属材料からなる一対の棒状電極であって、各棒状電極の先端同士が互いに対向するように、前記一対の放電電極層に接合された一対の棒状電極を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の放電器用パッケージ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の放電器用パッケージと、
    前記筐体の開口を塞ぐ蓋体と、
    前記筐体の前記底部および前記側壁部と前記蓋体とで囲まれた空間内に充填された不活性ガスと、を含むことを特徴とする放電器。
JP2015122933A 2015-06-18 2015-06-18 放電器用パッケージおよび放電器 Active JP6495758B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015122933A JP6495758B2 (ja) 2015-06-18 2015-06-18 放電器用パッケージおよび放電器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015122933A JP6495758B2 (ja) 2015-06-18 2015-06-18 放電器用パッケージおよび放電器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017010680A JP2017010680A (ja) 2017-01-12
JP6495758B2 true JP6495758B2 (ja) 2019-04-03

Family

ID=57763841

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015122933A Active JP6495758B2 (ja) 2015-06-18 2015-06-18 放電器用パッケージおよび放電器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6495758B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5299132B2 (ja) * 2009-07-07 2013-09-25 ウシオ電機株式会社 デジタルプロジェクター用キセノンショートアークランプ
WO2011040069A1 (ja) * 2009-09-30 2011-04-07 京セラ株式会社 発光装置および発光管
JP6185269B2 (ja) * 2013-03-27 2017-08-23 京セラ株式会社 電子装置および電子装置の製造方法
JP6441741B2 (ja) * 2015-05-25 2018-12-19 京セラ株式会社 放電器用パッケージおよび放電器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017010680A (ja) 2017-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2011040069A1 (ja) 発光装置および発光管
JP5283380B2 (ja) 一体型反射器ランプ
JP2008109079A (ja) 表面実装型発光素子用配線基板および発光装置
JP2009260077A (ja) 発光装置およびリードフレーム
JP2007273592A (ja) 発光素子用配線基板および発光装置
JP2011096562A (ja) 発光装置および発光管
JP6495758B2 (ja) 放電器用パッケージおよび放電器
JP6419015B2 (ja) 放電器用パッケージおよび放電器
JP6441741B2 (ja) 放電器用パッケージおよび放電器
JP2009260075A (ja) 発光装置およびリードフレーム
JP6301797B2 (ja) 発光装置およびそれを備えた電子機器
JP6258831B2 (ja) 放電器用パッケージおよび放電器
JP2012119205A (ja) 閃光放電管及びストロボ装置
JP6334702B2 (ja) 発光装置
JP6272172B2 (ja) 発光装置およびそれを備えた電子機器
JP6411850B2 (ja) 放電器用パッケージおよび放電器
JP2017117671A (ja) 放電器用パッケージおよび放電器
JP6401032B2 (ja) 放電器
WO2011040068A1 (ja) 発光装置および発光管
JP6321489B2 (ja) 配線基板、発光装置および電子機器
JP6329046B2 (ja) 放電管用パッケージおよび放電管
JP2016024981A (ja) 放電器、発光装置、撮像装置、消毒滅菌装置、脱毛処理機、および放電器の製造方法
JP4237103B2 (ja) 外部電極型放電ランプ
JP4388365B2 (ja) 光源装置
JP6352776B2 (ja) 発光装置およびそれを備えた電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180316

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190307

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6495758

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150