JP2016073945A - メディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機 - Google Patents

メディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機 Download PDF

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Abstract

【課題】
特開2014−100674号公報に開示されたメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機を更に改良したメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機を提供する。
【解決手段】
【0044】
本発明のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機においては、撹拌部材の回転筒状基体の下面中央から下方に延びた回転駆動軸を取り囲む筒状の支持体が設けられており、前記回転筒状基体には、その下面に開口し、そこから所定長上方に延びる主キャリヤガス通路、および該主キャリヤガス通路から横方向に延び、該回転筒状基体の側壁にキャリヤガス放出開口を有するキャリヤガス放出通路が設けられており、前記回転駆動軸と前記支持体との間には、前記主キャリヤガス通路に連通したキャリヤガス取り入れ通路が設けられており、このキャリヤガス取り入れ通路は、前記支持体の側壁に開口したキャリヤガス取り入れ口を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、メディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機に関する。本発明のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機は、顔料、セラミック、金属、無機物、フェライト、トナー用キャリヤ、電子材料、電池材料、石膏、スラグ、シリコン、ガラス、カーボン等の原料をビーズ状粉砕・分散メディアと混合して微細粒子に粉砕または分散し、その後分級するための使用に特に適しているが、これに限定されるものではない。
このようなメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機としては、特開2003−265975号公報に示されているものが知られている。この公報に開示されたメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機は、原料をメディアとともにアジテーターにより撹拌して粉砕する乾式メディア撹拌型粉砕機であって、上部が開口する縦型筒状をなすとともに、底部に流動ガス(キャリヤガス)の吹き出し口が設けられる粉砕室と、該粉砕室内に回転可能に設けられるアジテーターとからなる粉砕部と、前記粉砕室の上部開口部に接続される分級室と、該分級室の内部に回転可能に設けられる分級ローターと、前記分級室内外を貫通して前記分級ローターに接続される製品回収管とからなる分級部とを備えてなる。
このような分級機内蔵型粉砕機においては、撹拌部で粉砕した粉砕粒子を該撹拌部から分級部に上昇させるためのキャリヤガス(キャリヤガス)が必要であるが、前記公開公報に開示された分級機内蔵型粉砕機にあっては、このキャリヤガスの大部分を分級ローターのすぐ近い円周ベーンから流入するので、そのエアー量が不足する。または、充足するためには大量の風量となり、分級精度に影響を与える。
そこで、本件特許出願人は、特開2014−100674号で、従来のものより少ないキャリヤガスの供給量で粉砕済み粒子を分級部に上昇させることができ、したがって分級ホイールの分級能力を向上させることができるメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機を提案した。
特開2014−100674号公報に記載されたメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機は、筒型容器の下部に配置された粉砕セクション、および筒型容器の上部に配置された分級セクションを備え、前記粉砕セクションには、原料粉砕用の撹拌部材が内部に配置されたベッセルが収容され、また少なくとも1つのキャリヤガス取込口が設けられ、前記分級セクションには、ホイール回転型製品分級用の分級ホイールが配置されるとともに、分級された微粉を排出するための微粉排出通路が接続されており、前記粉砕済み粒子を前記粉砕セクションから分級セクションに導くための上昇通路および分級セクションで取り込まれなかった粗粉を該分級セクションから粉砕セクションに戻すための下降通路を設けたメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機において、前記撹拌部材が、前記ベッセル内で垂直方向に延び回転自在な回転筒状基体を備え、この回転筒状基体の外周と前記ベッセルの内周との間に、環状の粉砕室が形成されており、前記粉砕セクションと分級セクションの間に、粉砕後の粉体を伴う粉砕セクションから分級セクションへのキャリヤガスの流れを促進するための循環機構を設けたことを特徴とするものである。
特開2003−265975号公報 特開2014−100674号公報
本発明は、前記特開2014−100674号公報に開示されたメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機を更に改良したメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機を提供することを目的とする。
前記の課題は、下記(1)〜(6)の構成の本発明のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機により解決される。
(1)
筒型容器の下部に配置された粉砕セクション、および筒型容器の上部に配置された分級セクションを備え、前記粉砕セクションには、原料粉砕用の撹拌部材が内部に配置され、粉砕メディアを収容したベッセルが配置され、前記分級セクションには、ホイール回転型製品分級用の分級ホイールが配置されるとともに、分級された微粉を排出するための微粉排出通路が接続されており、前記粉砕済み粒子を前記粉砕セクションから分級セクションに導くための上昇通路および分級セクションで取り込まれなかった粗粉を該分級セクションから粉砕セクションに戻すための下降通路を設け、前記撹拌部材が、前記ベッセル内で垂直方向に延び回転自在な回転筒状基体を備え、この回転筒状基体の外周と前記ベッセルの内周との間に、環状の粉砕室が形成されており、前記粉砕セクションと分級セクションの間に、粉砕後の粉体を伴う粉砕セクションから分級セクションへのキャリヤガスの流れを促進するための循環機構を設け、前記回転筒状基体には、その下面中央から下方に延びた回転駆動軸が取り付けられており、前記筒型容器の下部中央には、前記回転駆動軸を取り囲む筒状の支持体が設けられているメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機において、前記回転筒状基体には、その下面に開口し、そこからキャリヤガスを上方に送る主キャリヤガス通路、および該主キャリヤガス通路から横方向に延び、該回転筒状基体の側壁にキャリヤガス放出開口を有するキャリヤガス放出通路が設けられており、前記主キャリヤガス通路に連通し、外部からキャリヤガスを取り入れ、該キャリヤガスを前記主キャリヤガス通路に供給するキャリヤガス取り入れ通路が設けられていることを特徴とするメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機。
(2)
前記キャリヤガス取り入れ通路は、前記回転駆動軸と前記支持体との間に設けられ、前記支持体の側壁に開口したキャリヤガス取り入れ口を有している前記(1)のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機。
(3)
前記回転筒状基体を複数段のディスク部材に分割し、上下に隣接するディスク部材間に隙間を設け、この隙間を前記キャリヤガス放出通路とした前記(1)または(2)に記載のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機。
(4)
前記キャリヤガス放出通路が、前記回転筒状基体の上下方向に間隔を置いて複数設けられた前記(1)〜(3)のいずれかにに記載のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機。
(5)
下側のキャリヤガス放出通路ほどキャリヤガスの放出量が多い前記(4)に記載のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機。
(6)
前記筒状容器がセラミックで形成され、前記支持体が金属で形成されている前記(1)〜(5)のいずれかに記載のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機。
(7)
前記キャリヤガス放出開口が前記粉砕メディアを通さない形状となっている
前記(1)〜(6)のいずれかに記載のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機。
本発明のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機においては、粉体(製品)キャリヤ用のキャリヤガスの粉砕室への放出口を撹拌部材の側壁にしたことにより、キャリヤガスによる粉体の撹拌効果が高まり、粉砕部分での均一性効果で粒度分布のシャープな製品を得ることができる。
また、撹拌部材の回転筒状基体を複数段のディスク部材で形成した場合、2枚のディスク部材の間の隙間をキャリヤガス放出通路とすることができるので、この部分の隙間調整で風量の違いを演出でき、各部からの粉砕部分へのキャリヤガスをコントロールできる。
前記公開公報等に開示された従来のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機においては、粉砕部分で粉砕された微粉を分級器部分まで移送するための手段としてのキャリヤガスを、前記ベッセルの側壁下部に開口を設け、そこから導入する構造としていた。しかしながら、特にベッセルは通常セラミックス部材で構成されているので、そのベッセルの側壁への複数の穴あけ加工は困難でコストがかかる。また、この開口の形成によりベッセルの強度の不安もあった。更に、冷却のためベッセルの外周に冷却水を通すジャケットを設ける必要性があり、前記開口を設けた部分のシールも困難であった。さらには、運転中に前記開口付近で、粉砕メディアの乱流が生じ、その部分で、粉砕メディアによりベッセルの内壁が削られるという問題もある。
本発明のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機においては、キャリヤガス取り入れ口を通常金属で形成される前記支持体等に設けたことにより、加工が容易で、コストダウンが図られる。
また、キャリヤガス供給管をベッセル以外の部位へ取り付けるようにしたので、ジャケットとの取り合い、水漏れに対する複雑な対策がなく、水漏れに対する配慮が不要である。
更にまた、本発明においては、ベッセルにキャリヤガス取り入れ口を設けなくてもよいので、上記したような粉砕メディアの乱流が生じず、従って、粉砕メディアによるベッセル内壁の削りも極力防止でき、したがって、ベッセル内壁の削りによって生じた粉体物による製品へのコンタミが防止できる。
本発明の実施の形態によるメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機の構造を示す図である。 図1の線A−Aに沿う断面図である。
以下、添付した図1を参照しつつ、本発明の実施形態によるメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機について詳細に説明する。
本発明の実施形態によるメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機(以下、メディア撹拌式粉砕機と略称する)10は、竪型であって、垂直方向に延びる筒型容器12を備えている。
この筒型容器12には、その下部に粉砕セクション20を、上部にホイール回転型製品分級用の分級セクション50がそれぞれ配置されている。
前記粉砕セクション20、すなわち筒型容器12の下方部分の内部には、セラミック製のベッセル22が収容されており、このベッセル22は、上部にベッセル本体24より径の大きな環状フランジ26を有し、該ベッセル22は、この環状フランジ26によりその上部が前記筒型容器12に支持され、その下部が半径方向で支えられた懸垂式支持になっている。
前記ベッセル22の内部は、粉砕室28となっており、この粉砕室28の内部に原料粉砕用の撹拌部材30が配置されている。この撹拌部材30は、前記粉砕室28内で垂直方向に延び回転自在なセラミック製の回転筒状基体32と、この回転筒状基体32の周囲に取り付けられ、該回転筒状基体の半径方向に延びる複数の棒状部材34とを備えている。この回転筒状基体32の外形は、円状、多角形状のいずれであってもよい。
前記粉砕室28は、前記粉砕室容器22の内周壁と回転筒状基体32の外周壁との間に形成されているため、環状とされている。このように、粉砕室を断面積の小さな環状としたので、粉砕済み粒子を上昇させるためのキャリヤガスの流速を従来のものより上げることができ、供給するキャリヤガスの量を減少することができる。環状の粉砕室28の内半径は、外半径の0.50〜0.80、特に0.55〜0.75、更には0.60〜0.75であることが好ましい。
メディア撹拌式粉砕機において周知のように、ベッセル22の粉砕室28内には、ビーズ状の粉砕メディア36(なお、図においては極めて拡大して示した)が収納されている。
前記棒状部材34は、その先端が根元より太くなった形状とされている。具体的には、図に示したように、棒状体の先端に該棒状体の径より大きな直径を有する球体が取り付けられた形状、その径が根元から徐々に太くなった形状、または前記棒状体の先端に、該棒状体に対して直交方向に延び、該棒状体の径より長い円柱が取り付けられた形状とすることができる。これにより、遠心力が大きく粉砕能力の大きい外周部で良好な粉砕能力を発揮する。
前記撹拌部材30の回転筒状基体32の下部には、回転駆動軸38が取り付けられ、この回転駆動軸38は、前記回転筒状基体32の下部から前記筒型容器12を貫いて下方に延び、その下方端部が、図示しない周知の駆動機構を介して駆動源に接続されており、この駆動機構により回転駆動される。この回転駆動軸38の回転軸(回転軸線)は粉砕室28の中心軸を通っていることが好ましい。
前記筒型容器12の下部中央には、ほぼ筒状の金属製の支持体40が設けられている。この支持体40は、その上部に環状支持部分42が設けられ、その上部は上向きの支持環42aとなっている。この支持環42aは、前記撹拌部材30の回転筒状基体32の底面に形成された環状溝32aに嵌合して、該回転円筒状基体32、ひいては撹拌部材30を回転自在に支持する。
前記支持体40の側壁には、前記ベッセル22内に、粉砕済みの粒子を上昇させるためのキャリヤガス(エアー)を供給するキャリヤガス取り入れ口44aが形成され、このキャリヤガス取り入れ口44aには、キャリヤガス取り入れ管44が接続されている。
前記支持体40の内壁と回転駆動軸38の外壁との間には、隙間が設けられており、この間隙により、前記キャリヤガス取り入れ管44に連通したキャリヤガス取り入れ通路46を形成する。このキャリヤガス取り入れ通路46は、前記キャリヤガス取り入れ管44を延長して形成してもよく、この場合、キャリヤガス取り入れ管44は、キャリヤガスを前記回転筒状基体32の下側に直接供給するようにする。
前記回転筒状基体32には、その下面に開口し、そこから所定長上方に延びる主キャリヤガス通路47、および該主キャリヤガス通路47から横方向に延び、該回転筒状基体の側壁にキャリヤガス放出開口48aを有するキャリヤガス放出通路48が設けられている。キャリヤガス放出開口48aからのキャリヤガスは、粉砕済みの粒子を上昇させる作用を行う。
前記キャリヤガス取り入れ通路46は、エアーシール手段としても作用する。キャリヤガス取り入れ管44からのキャリヤガスは、キャリヤガス取り入れ通路46から更に支持環42aと環状溝32aの間の間隙から粉砕室28下部内に流入し、粉砕室28内の粒子が粉砕室28外へ漏出するのを防止する。このキャリヤガスは、前記キャリヤガス放出開口48aからのキャリヤガスと共に、粉砕済みの粒子を上昇させる作用をも行う。
前記キャリヤガス放出通路48は、前記回転筒状基体32を複数段のディスク部材32aに分割し、上下に隣接するディスク部材間に設けられた隙間により形成することが好ましい。この隙間を形成するには、例えば、上下に隣接するディスク部材間にスペーサー(図示せず)を設けることによって行われる。前記キャリヤガス放出通路48は、図に示したように、前記回転筒状基体の上下方向に間隔を置いて複数設けられていることが好ましい。また、下側のキャリヤガス放出通路ほどキャリヤガスの放出量が多いことが好ましい。この調節は、前記スペーサーの厚さを変えることにより行われる。このとき、前記キャリヤガス放出開口48aが前記粉砕メディアを通さない形状となっている。すなわち、前記キャリヤガス放出開口48aの上下方向の高さは、粉砕メディアの大きさより小さくなっている。
前記筒型容器12の上部は分級セクション50となっており、この分級セクション50の内部は、分級室52とされている。この分級室52には、原料を導入するための原料供給通路54が接続されている。この原料供給通路54から供給される原料は、前記粉砕室28内に落下し、粉砕メディア36と共に、撹拌部材30により撹拌されて粉砕される。
前記分級室52の上部には、分級ホイール56が配置されている。この分級ホイール56の上部には、その中心部に垂直方向に延びる回転駆動軸58が固定されている。この回転駆動軸58は、筒型容器12を貫通して上方に延びており、電動モータM等の駆動源に接続されている。
上記回転駆動軸58は、上記分級ホイール56側から上方所定長が中空軸部58aとなっており、この中空軸部58aの内部は回転分級ホイール56内部に連通している。上記中空軸部58aの中間部の周囲には、微細な分級後粉をメディア撹拌式粉砕機10外部へ導くための排出口60が設けられている。この排出口60は、縦長のスリットで周方向に間隔を開けて複数個設けられていることが好ましい。
上記中空軸部58aの排出口60の周りには、膨張室形成ケース62により円筒形の膨張室62aが設けられ、この膨張室62aの一部には、製品排出通路64が連接されている。以上の構造により、微細な分級後粉は、分級ホイール56内部から、中空軸部58a、排出口60、微粉排出通路64を通って分級機外部に排出される。微粉排出通路64は通常サイクロン、バッグフィルターを介してブロアーで吸引するラインになっている。微粉は、サイクロンおよびバッグフィルターで回収され製品となる。
上記中空軸部58a内部も製品排出通路64を構成しており、この製品排出通路64全体が、分級ホイール56の上方に位置し、したがって、分級機内部を広く用いることができる。前記膨張室62aは、前記排出口60からこの膨張室62aに入ったガスをここで膨張させ、負圧とし、回転する分級ホイール56側のガスの流れをスムーズにさせる。
前記分級ホイール56は、前記回転駆動軸58により懸垂状態で支持されている。前記回転駆動軸58の外面と膨張室形成ケース62の内面との間に、間隙が設けられ、この間隙によりエアーシール部66が形成されている。前記膨張室形成ケース62には、シール用エアーの取り入れ口66a形成されている。このエアーシール部66に供給されるシール用エアーは、膨張室62aおよび分級室52に吹き出し、分級ホイールで分級された製品が膨張室62aから分級室52に戻るのを防止するとともに、分級ホイールで分級されなかった粗粒等が分級室52から膨張室62aに侵入するのを防止する。
前記粉砕セクション20と分級セクション50の間には、粉砕後の粒子を伴う粉砕セクションから分級セクションへのキャリヤガスの流れを促進するための循環機構70が設けられている。この循環機構70は、少ないエアー(キャリヤガス)量で前記粉体を粉砕セクションから分級セクションに導くものであり、コアンダ効果を利用した構造のものであることが好ましい。
以上により、本発明においては、分級機内部中央(軸部近傍)に、前記粉砕済み原料を前記粉砕セクションから分級セクションに導くための上昇通路72を設け、一方で、分級機内部外周に、分級セクションで製品として取り込まれなかった粗粉を該分級セクションから粉砕セクションに戻すための下降通路74を設けている。前記循環機構70は、上昇通路に設ける。なお、循環機構70の周りには、上昇するガスの流れと、下降するガスの流れの間の干渉をできるだけ抑制するため、これらを分離するための仕切り筒76を設けることが好ましい。
前記分級セクションで製品として取り込まれなかった粗粉を該分級セクションから粉砕セクションに戻すための前記下降通路74には、当該粗粉に、水やアルコール等の粉砕助剤78aを添加するための粉砕助剤添加手段78が設けられている。粉砕助剤としては、水が好ましい。水は、粉砕助剤として機能するだけでなく、蒸発におけるその潜熱により冷却剤としても機能するからである。
前記粉砕室容器22の外周には、冷媒体または熱媒体(通常は冷媒体であって、冷却水)を通すためのジャケッ80が設けられており、粉砕室28内を温調可能にしている。このジャケット80には、下方部分に冷却水を導入するための冷却水入口82、上方部分に冷却水を排出するための冷却水出口84が設けられている。
筒型容器12は、上方部分12aを取り外すことにより、粉砕容器12を開いて、容易にメンテナンスができるようになっている。
以上の構造のメディア撹拌式粉砕機10においては、前記原料供給通路54から供給される原料は、前記粉砕室28内に落下し、粉砕メディア36と共に、撹拌部材30により撹拌されて粉砕される。
粉砕された粒子は、キャリヤガス取り入れ給管44からのキャリヤガスにより上昇運搬され、次いで、コアンダ効果を利用した前記循環機構70により急激に吸引されて、上昇通路72を通って前記分級室52に供給される。このとき、撹拌部材30により撹拌されて微粉となった原料は再凝集して粗粒となる場合があるが、この粗粒は、コアンダ効果を利用した前記循環機構70による急激な吸引により再び微粒とされる。
前記分級室52に供給された粒子の内、微粒は分級ホイール56により分級されて機外に排出されて製品とされる。一方、この分級ホイール56により分級されなかった粗粒は、原料供給通路54から導入される原料とともに下降通路74を下降する。
この下降する粗粉と原料には、粉砕助剤添加手段78により粉砕助剤78aが添加されて、粉砕室28内に落下し、撹拌部材30により再び粉砕される。本粉砕機においては、以上の動作を繰り返して、原料の粉砕を行う。
以上説明したように、本発明においては、粉体(製品)キャリヤ用のキャリヤガスの粉砕室への放出口を撹拌部材の側壁にしたことにより、遠心力により粉砕室の外周方向に偏在するおそれがある重い原料をキャリヤガスにより中心方向に向けさせることができるので、キャリヤガスによる粉体の撹拌効果が高まり、粉砕部分での均一性効果で粒度分布のシャープな製品を得ることができる。
また、粉砕室を環状として断面積を小さくして、粉砕済み粒子を上昇させるためのキャリヤガスの流速を従来のものより上げ、供給するキャリヤガスの量を減少させた。これにより分級ホイールの負荷を減少させ、該分級ホイールの分級能力を上げることができる。また、分級ホイールによる分級は、遠心力と吸引ガスの効力によって行われるので、吸引ガスが少なければ、粒子に働く遠心力を小さくすることができ、回転数を下げることができる。
10 メディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機
12 筒型容器
12a 上方部分
20 粉砕セクション
22 ベッセル
24 ベッセル本体
26 環状フランジ
28 粉砕室
30 撹拌部材
32 回転筒状基体
32a 環状溝
34 棒状部材
36 粉砕メディア
38 回転駆動軸
40 支持体
42 環状支持部分
42a 支持環
44 キャリヤガス取り入れ管
44a キャリヤガス取り入れ口
46 キャリヤガス取り入れ通路
47 主キャリヤガス通路
48 キャリヤガス放出通路
48a キャリヤガス放出開口
50 分級セクション
52 分級室
54 原料供給通路
56 分級ホイール
58 回転駆動軸
58a 中空軸部
60 排出口
62 膨張室形成ケース
62a 膨張室
64 微粉排出通路
66 エアーシール部
66a 取り入れ口
70 循環機構
72 上昇通路
74 下降通路
76 仕切り筒
78 粉砕助剤添加手段
80 ジャケット
82 冷却水入口
84 冷却水出口

Claims (7)

  1. 筒型容器の下部に配置された粉砕セクション、および筒型容器の上部に配置された分級セクションを備え、前記粉砕セクションには、原料粉砕用の撹拌部材が内部に配置され、粉砕メディアを収容したベッセルが配置され、前記分級セクションには、ホイール回転型製品分級用の分級ホイールが配置されるとともに、分級された微粉を排出するための微粉排出通路が接続されており、前記粉砕済み粒子を前記粉砕セクションから分級セクションに導くための上昇通路および分級セクションで取り込まれなかった粗粉を該分級セクションから粉砕セクションに戻すための下降通路を設け、前記撹拌部材が、前記ベッセル内で垂直方向に延び回転自在な回転筒状基体を備え、この回転筒状基体の外周と前記ベッセルの内周との間に、環状の粉砕室が形成されており、前記粉砕セクションと分級セクションの間に、粉砕後の粉体を伴う粉砕セクションから分級セクションへのキャリヤガスの流れを促進するための循環機構を設け、前記回転筒状基体には、その下面中央から下方に延びた回転駆動軸が取り付けられており、前記筒型容器の下部中央には、前記回転駆動軸を取り囲む筒状の支持体が設けられているメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機において、前記回転筒状基体には、その下面に開口し、そこからキャリヤガスを上方に送る主キャリヤガス通路、および該主キャリヤガス通路から横方向に延び、該回転筒状基体の側壁にキャリヤガス放出開口を有するキャリヤガス放出通路が設けられており、前記主キャリヤガス通路に連通し、外部からキャリヤガスを取り入れ、該キャリヤガスを前記主キャリヤガス通路に供給するキャリヤガス取り入れ通路が設けられていることを特徴とするメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機。
  2. 前記キャリヤガス取り入れ通路は、前記回転駆動軸と前記支持体との間に設けられ、前記支持体の側壁に開口したキャリヤガス取り入れ口を有している請求項1のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機。
  3. 前記回転筒状基体を複数段のディスク部材に分割し、上下に隣接するディスク部材間に隙間を設け、この隙間を前記キャリヤガス放出通路とした請求項1または2に記載のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機。
  4. 前記キャリヤガス放出通路が、前記回転筒状基体の上下方向に間隔を置いて複数設けられた請求項1〜5のいずれかに記載のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機。
  5. 下側のキャリヤガス放出通路ほどキャリヤガスの放出量が多い請求項4に記載のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機。
  6. 前記筒状容器がセラミックで形成され、前記支持体が金属で形成されている請求項1〜5のいずれかに記載のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機。
  7. 前記キャリヤガス放出開口が前記粉砕メディアを通さない形状となっている
    請求項1〜6のいずれかに記載のメディア撹拌式分級機内蔵型粉砕機。
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